JP4367577B1 - 木管楽器用消音具 - Google Patents

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Abstract

【課題】 木管楽器用の消音具であって、吹奏者に疲労を与えたりアンブッシャを崩すことがなく、また自然な吹奏感と木管楽器本来の音程やピッチ,音質を保ちつつ、高い消音効果が得られるようにする。
【解決手段】 消音具22と副消音具24を、それぞれ網糸をランダムに交錯させてその内部にラビリンス状の空隙を連続させた三次元網目状の多孔質体で円柱体に形成する。3つの消音具22をホルダ23に内挿して消音具ユニット20とする。消音具ユニット20を、吹き口4aとオクターブキー孔8との間の通気孔5bに着脱自在に装着する。3つの副消音具24をホルダ25に内挿して副消音具ユニット21とする。副消音具ユニット21を、第1音孔8と第2音孔11との間の通気孔5bに着脱自在に装着する。
【選択図】図1

Description

本発明は、サックスやリコーダ,クラリネット,オーボエ,ファゴット等の木管楽器を吹奏する際に、木管楽器本来の吹奏感や音程,ピッチ,音質(音色)を損なうことなく放出音量を簡便に小さく抑制することのできる木管楽器用消音具に関する。
サックス(サクソフォン=SAXOPHONE)等を始めとする木管楽器の吹奏音は相当な音量であり、住宅や屋外で練習をする場合には、周辺の騒音とならないよう音量を極力小さくすることが望まれる。
この対策として、木管楽器のマウスピースを除くほぼ全体を筺体で覆い、該筺体に設けた手入れ口より演奏者の手を入れて木管楽器のキーを操作できるようにした密閉型の木管楽器用消音具(例えば、特許文献1参照)や、マウスピースとの接合部分管内にマイクとスピーカを配設し、このマイクで集音した吹奏音の正位相周波数分布音を逆位相周波数分布音へ変換処理させるコンピュータを別途配設し、楽器から発生した生の正位相周波数分布音と前記接合部分に設けたスピーカからコンピュータで人工的に作り出した逆位相周波数分布音を楽器内でぶつけ重ね合わせる事で双方の音を相殺減衰させ消音する電気式の管楽器用消音機(例えば、特許文献2参照)が提案されている。
しかしながら、密閉型である特許文献1の木管楽器用消音具は、▲1▼密閉型ゆえに通気性がわるく、筺体内に差し入れた手や腕に相当な発汗を招く ▲2▼筺体内部が狭いために、指や手を動かしにくく、操作性がわるい ▲3▼演奏音の出口であるベルの開口部を筺体が近接して覆うため、特に低音域が出にくい ▲4▼筺体内部に汗や唾,吐息の臭いが付着する ▲5▼練習時には木管楽器を収納した消音具をベルトで首から吊すため、首に高負荷がかかり、長時間の練習には不向きある、という問題がある。
また、電気式である特許文献2の管楽器用消音機では、(イ)演奏音を人工音で打ち消すため、自然な演奏音が損なわれる (ロ)既製の木管楽器に後付けできない (ハ)スピーカーやマイク,集音器,コンピュータ,増幅アンプといった多数の部品を要するために、持ち運びが困難である (ニ)非常に高価である、という問題がある。
上記の問題点を解消するために、嵌合筒と該嵌合筒に設けられた弱音用空気抵抗部材とを有し、前記嵌合筒は、楽器本体とマウスピースとの間に介在する吹口部管の開口端部内に着脱自在に装着する両端開口の筒状弾性体であり、前記弱音用空気抵抗部材は、マウスピースから吹き込まれた息に抵抗を与えながら通すメッシュ状繊維を、前記嵌合筒の少なくとも一方の開口端部を塞ぐように、嵌合筒の軸芯方向に対して交差方向へシート状に張られるものであり、あるいはこのメッシュ状繊維を、前記嵌合筒の軸芯方向に帽子状に突出させてもよく、あるいは、このシート状のメッシュ状繊維と帽子状のメッシュ状繊維とを前記嵌合筒の双方の開口端部に設けた管楽器用弱音具が提案されており(例えば、特許文献3参照)、吹奏者がマウスピースから息を吹き込んだ際には、管楽器用弱音具の弱音用空気抵抗部材が吹き込んだ息を遮断して弱音用空気抵抗部材のマウスピース側の内圧を高め、その一部が空気抵抗部材の抵抗を受けながら楽器本体側へ通過することより、楽器本体の音孔や先端のベルから放出される音を普通の状態の時よりも弱い状態で聞こえるようにしている(特許文献3の公報、段落番号「0023〜0024」参照)。
特許第4069985号公報 特開2005−122099号公報 特許第3514954号公報
上記特許文献3の管楽器用弱音具は、マウスピースから吹き込んだ息が弱音用空気抵抗部材によって進路を妨げられるために、弱音用空気抵抗部材の上流側であるマウスピース側が大気圧よりも高い圧力室となり、弱音用空気抵抗部材の下流側である楽器本体側へは、この圧力室の内圧が弱音用空気抵抗部材の抵抗値以上に達した場合に、圧力空気の一部が流量を絞られながら一気に放出されるものであり、マウスピースからの息が自然に近い状態で楽器本体側へ吹き込まれるものではないから、木管楽器本来の音程やピッチ,音質(音色)が変化してしまう虞がある。
また、弱音用空気抵抗部材の吹き込み抵抗により、吹奏者は通常よりも息を強く吹き込まなければならないから自然な吹奏感が損なわれるばかりか、吹奏者に疲労を与える原因となる。
さらに、上記圧力室の内圧は吹奏者の唇にも作用するため、吹奏者は圧力空気を唇から漏らさぬようにマウスピースを通常よりも強くくわえたり、唇とその周辺の筋肉の使い方を変えて対応しなくてはならないから、きれいな音を出すために重要なアンブッシャが崩れてしまい、よい練習とはならない。
本発明は、かかる実情を背景にしてなされたもので、その目的とするところは、前記▲1▼〜▲5▼や(イ)〜(ニ)の解消はもとより、吹奏者に疲労を与えたりアンブッシャを崩すことがなく、また自然な吹奏感と木管楽器本来の音程やピッチ,音質を保ちつつ、高い消音効果の得られる木管楽器用消音具を安価に提供することにある。
上述の目的を達成するため、第1の発明は、木管楽器の吹き口近傍に設けられる木管楽器用消音具であって、該消音具は、網糸をランダムに交錯させてその内部にラビリンス状の空隙を連続させた二次元網目状の多孔質体を円柱体に形成してなり、この消音具、前記吹き口と該吹き口の楽器本体側に連続する第1音孔との間の通気孔の内部に、円柱体形状を通気孔の軸線方向へ向けて着脱自在に装着することにより、前記吹き口から吹き込まれた空気が、前記多孔質体の内部で三次元方向へランダムに連続する大小多数の空隙を通りながら三次元網目状に張られた網糸を振動させることを特徴としている。
第2の発明は、前記第1の発明において、前記第1音孔と該第1音孔の楽器本体側に連続する第2音孔との間の通気孔の内部に、前記消音具と同様に三次元網目状の多孔質体を円柱体に形成した副消音具が、円柱体形状を通気孔の軸線方向へ向けて着脱自在に装着されることを特徴としている。
第3の発明は、前記第1の発明または第2の発明において、前記消音具が、前記通気孔または前記吹込み孔に密着して設けられる円筒状のホルダに内挿されていることを特徴としている。
第4の発明は、前記第1の発明〜第3の発明のいずれかにおいて、前記消音具が、網目の密度と網糸の太さのいずれか一方または双方が異なる2種類の三次元網目状の多孔質体を複数個直列に配置されることを特徴としている。
三次元網目状の多孔質体でなる本発明の消音具や副消音具は、例えば、バネ鋼等の金属、ウレタン樹脂やビニル樹脂等の合成樹脂、シュロや麻,葦,ヘチマ等の植物繊維を材料とする細い網糸で、大小多数の網目を三次元方向へランダムに連ねた多孔質体で円柱体を形成する。網目の形状は成型方法や材料によって決定されるが、その多くは円形や長円形がゆがんだような形で、その他角張ったり曲線と直線とが混ざったいびつな形も含まれる。
このように形成される消音具は適度な弾性力を持つことから、サックスの通気孔やクラリネットの吹込み孔の内径よりもやや大径な円筒体に形成して通気孔や吹込み孔に圧縮しながら装着すると、楽器の動きにも安定した装着状態を保つ。また、消音具が多孔質体の材質や網糸の太さによって弾性力を持たない場合、あるいは弾性力を持つ材質であっても、通気孔や吹込み孔との間に隙間が生じないようこれらの内径と同径の円筒体に形成して用いることもできる。
消音具として円柱体状の多孔質体をそのまま用いてもよいが、多孔質体を円筒状のホルダに内挿することにより、多孔質体を楽器の種類や消音の目的に応じて単品もしくは複数個直列に並べて用いることができ、複数の消音具を用いても楽器への着脱がワンタッチで行える。
消音具を、網目の密度と網糸の太さのいずれか一方または双方が異なる2種類の三次元網目状の多孔質体に形成し、これらを複数個直列に配置することにより、単体での消音とは異なる高い消音効果が期待できる。
また、網糸を金属や合成樹脂,植物繊維のいずれかで形成し、該網糸をランダムに交錯させて形成される網目のそれぞれを3mm〜15mmの面積となすとともに、前記消音具としての多孔質体の長さを8mm〜20mmとすることにより、より高い消音効果が期待できる。
本発明の消音具を、第2音孔よりも手前の吹き口と第1音孔との間の通気孔に装着することにより、木管楽器の吹奏感や音程,ピッチ,音質に変化を与えにくくなる。消音具を装着した木管楽器の吹き口に吹奏者が息を吹き込んでこれが音として消音具に到達すると、その一部は多孔質体内部で三次元に拡がる網糸に当接してこの網糸を振動させながら吸収されて減衰し、その他の残りは網目内にラビリンス状に連続する空隙を通って多孔質体の奥へと進入していき、奥へ進入した一部は奥部の網目に当接して網糸を振動させながら吸収されて減衰する。
このように、消音具の多孔質体内部に進入した音は、ラビリンス状の空隙を通って多孔質体の奥部へ進入するにしたがって三次元網目状に張られた網糸への当接を繰り返すことにより徐々に減衰されていく。これにより、消音具を通過して楽器本体の内部に達する音量が抑制されるので、木管楽器の演奏音が小さく抑えられる。
本発明は、吹き口から吹き込んだ空気が、音としてラビリンス状の空隙を通過しながら三次元網目状の細い網糸へ当接することによって徐々に減衰するので、演奏者の口元に抵抗感を与えることが少なく、吹き口への息の吹込みは、消音具を用いない場合と殆ど変わらない。
さらに本発明は、吹き口と第1音孔との間の通気孔に消音具を装着するのに加えて、第1音孔と第2音孔との間の通気孔の内部に消音具と同様の副消音具を装着すると、なお一層の消音効果がある。また、副消音具を第2音孔よりも手前の第1音孔と第2音孔との間の通気孔に装着することにより、木管楽器の吹奏感や音程,ピッチ,音質への影響を避けることができる。
本発明の管楽器用消音具は、前記特許文献3のように消音具の上流側で圧力を高め、その圧力空気を消音具の下流側へ一気に放出するのではなく、多孔質体内部に進入した音をラビリンス状の空隙にムリなく通過させながら、三次元網目状に張られた網糸への当接を繰り返すことにより徐々に減衰して、木管楽器の演奏音を小さく抑えるものであり、これにより、前記▲1▼〜▲5▼や(イ)〜(ニ)の解消はもとより、吹奏者へ疲労を与えたりアンブッシャを崩すことがなく、また自然な吹奏感と木管楽器本来の音程やピッチ,音質を保ちながら、高い消音効果が得られる。さらに、材料が少量でその構成も単純であるから、木管楽器のユーザに安価に提供することができる。
また、本発明の消音具を吹き口と第1音孔との間の通気孔に装着するのに加えて、第1音孔と第2音孔との間の通気孔の内部に、消音具と同様の副消音具を装着すると、吹奏感や音程,ピッチ,音質を損なうことなくなお一層の消音効果がある。
さらに、消音具としての多孔質体を円筒状のホルダに内挿することにより、多孔質体を楽器の種類や消音の目的に応じて単品もしくは複数個直列に並べて用いることにより消音効果を任意に決定することができ、しかも楽器への着脱が容易となる。
さらに、消音具を網目の密度と網糸の太さのいずれか一方または双方が異なる2種類の三次元網目状の多孔質体に形成し、これらを複数個直列に配置することにより、単体での消音とは異なる高い消音効果が期待できる。
以下、本発明の木管楽器用消音具をサックスに適用した一実施例を図面に基づいて説明する。
図中、図1は消音具と副消音具を適用したサックスの要部断面図、図2はサックスの全体を示す概略図、図3は消音具とホルダの分解斜視図である。
図1及び図2に示すサックス1は、楽器本体2と、該楽器本体2の基端側に着脱自在に嵌合されるネック3及びマウスピース4とからなり、楽器本体2とネック3及びマウスピース4の接続によってこれら内部の通気孔5a,5b,5cが一体に連続する。マウスピース4の端部には吹き口4aが通気孔5aに連通して設けられ、またマウスピース4の一側部に沿ってリード6が固定バンド7を用いて着脱自在に取り付けられている。
前記ネック3は、マウスピース接続側から楽器本体接続側へ向けてわずかに拡径する円筒管の中間部より楽器本体側を湾曲させて形成されている。ネック3の中間部よりややマウスピース側の外周面には、本発明の第1音孔となるオクターブキー孔8が内部の通気孔5bに連通して設けられており、オクターブキー孔8の開口はタンポ9にて開閉自在に覆われている。
前記楽器本体2には、内部の通気孔5cに連通し、かつ開口をタンポ10にて開閉自在に覆われる第2音孔11がネック寄りの外周面に設けられるほか、先端のベル2a側へ向けて第3音孔以下の複数の音孔(いずれも図示しない)が設けられている。
前記吹き口4aと第1音孔となるオクターブキー孔8との間の通気孔5bに位置するネック3のマウスピース側端部には、消音具ユニット20が着脱自在に装着され、また第1音孔となるオクターブキー孔8と第2音孔11との間の通気孔5bに位置するネック3の楽器本体側端部には、副消音具ユニット21が着脱自在に装着されている。消音具ユニット20は、3つの消音具22とこれを収容するホルダ23とで構成され、また副消音具ユニット21は、3つの副消音具24とこれを収容するホルダ25とで構成されている。
消音具22と副消音具24のそれぞれは、例えば、バネ鋼等の金属、ウレタン樹脂やビニル樹脂等の合成樹脂、シュロや麻,葦,ヘチマ等の植物繊維のいずれかを材料とする細い網糸を材料に成形して円柱状の多孔質体に形成されており、多孔質体の内部は大小多数の網目と空隙とが三次元方向へランダムに連続するものとなっている。
またホルダ23,25のそれぞれは、軟質または硬質の合成樹脂を材料に、消音具22と副消音具24を3つずつ収容できる長さの円筒状に形成されており、その外周面にはネック3へ内挿する際の位置決めと取り外し用のつまみとを兼ねたフランジ23a,25aが周設されている。
消音具ユニット20を使用する場合には、マウスピース4を接続する前にネック3のマウスピース側端部に、消音具22の円柱体形状をネック3の軸線方向へ向けて装着し、また副消音具ユニット21は、楽器本体2を接続する前にネック3の楽器本体側端部に、各副消音具24の円柱体形状をネック3の軸線方向へ向けて装着したのち、楽器本体2とネック3とマウスピース4とをサックス1として一体に接続する。
なお、消音具ユニット20と副消音具ユニット21は、消音具22と副消音具24をそれぞれ3つずつ使用するばかりでなく、1つまたは2つをホルダ23,25に収容して使用することも可能で、演奏する環境や楽器の種類あるいは演奏者の好みに応じて1つ〜3つの範囲で適宜選択することができる。
つぎに、以上のように構成される本実施例の作用を説明する。
消音具ユニット20と副消音具ユニット21とを装着したサックス1のマウスピース4を演奏者がくわえて息を吹き込むと、リード5が振動して所定音量の音が発生し、その音はマウスピース4の吹き口4aから通気孔5aを通してネック3のマウスピース側端部に装着した消音具ユニット20に進入する。
消音具22に進入した音は、その一部が多孔質体内部で三次元に拡がる網糸に当接してこの網糸を振動させながら吸収されて減衰し、その他の残りは網目内にラビリンス状に連続する空隙を通って多孔質体の奥へと進入していき、奥へ進入した一部は奥部の網目に当接して網糸を振動させながら吸収されて減衰していく。
このように、消音具22の多孔質体内部に進入した音は、ラビリンス状の空隙を通って多孔質体の奥部へ進入し、進入していくにしたがって三次元網目状に張られた網糸への当接を繰り返すことにより徐々に減衰されていき、消音具ユニット20の3つの消音具22を抜け出てネック3の通気孔5bの中間部へ到達する。
通気孔5bの中間部へ達した音は、さらにネック3の楽器本体側端部に装着した副消音具ユニット21に進入し、3つの副消音具24にて多孔質体内部の空隙を通りながら、網糸との当接による振動と吸収を同様に繰り返してさらに減衰され、副消音具ユニット21を抜け出て楽器本体の通気孔5cに到達する。
楽器本体2の通気孔5cに達した音は、消音具ユニット20の消音具22と副消音具ユニット21の副消音具24をそれぞれ3つずつ通過しているために音量が減衰しており、ベル2aや第2音孔11,その他の音孔から放出される演奏音が小さく抑制されたものとなる。
つぎに、本実施例に基づいて行った実験例を説明する。
(実験例1)
消音具…太さ0.3mmのウレタン樹脂製の網糸を使用し、網目の大きさ(面積)が5m m〜15mmの三次元網目状の多孔質体を、直径13mm×長さ20mmの 円柱体に成形
楽 器…アルトサックス
サウンドレベルメータ…興和精機株式会社製 製品番号…KN−7−2
上記の消音具をホルダに3つ収納して消音具ユニットとし、この消音具ユニットを、アルトサックスの吹き口と第1音孔との間の通気孔に位置するネックのマウスピース側の端部に装着し、曲を演奏して消音具なしのアルトサックスと比較した。
サウンドレベルメータを規定の測定位置であるアルトサックスのベルの前方1mの位置に置いて計測した。
(結果)
消音具なし…85db〜95db 消音具あり…70db〜80db
消音具なしの測定値85db〜95dbは、ガード下やゲームセンターの80dbと同等乃至はこれを越える騒音であるのに対し、消音具を使用した本実験例の測定値70db〜80dbは、1ランク〜1.5ランク程度下のバスの車内や在来線の車内,デパートの地下程度にとどまることが確認できた。これにより、近隣周辺への騒音被害を極力抑えつつ、木管楽器を練習する場所を拡げることができる。
本発明の一実施例を示す消音具と副消音具を適用したサックスの要部断面図である。 本発明の一実施例を示すサックスの全体を示す概略図である。 本発明の一実施例を示す消音具ユニットの分解斜視図である。
符号の説明
1…サックス
2…楽器本体
2a…ベル
3…ネック
4…マウスピース
5a,5b,5c…通気孔
6…リード
8…オクターブキー孔(本発明の第1音孔)
11…第2音孔
20…消音具ユニット
21…副消音具ユニット
22…消音具
24…副消音具
23,25…ホルダ

Claims (4)

  1. 木管楽器の吹き口近傍に設けられる木管楽器用消音具であって、
    該消音具は、網糸をランダムに交錯させてその内部にラビリンス状の空隙を連続させた三次元網目状の多孔質体を円柱体に形成してなり、
    この消音具、前記吹き口と該吹き口の楽器本体側に連続する第1音孔との間の通気孔の内部に、円柱体形状を通気孔の軸線方向へ向けて着脱自在に装着することにより、
    前記吹き口から吹き込まれた空気が、前記多孔質体の内部で三次元方向へランダムに連続する大小多数の空隙を通りながら三次元網目状に張られた網糸を振動させる
    ことを特徴とする木管楽器用消音具。
  2. 前記第1音孔と該第1音孔の楽器本体側に連続する第2音孔との間の通気孔の内部に、前記消音具と同様に三次元網目状の多孔質体を円柱体に形成した副消音具が、円柱体形状を通気孔の軸線方向へ向けて着脱自在に装着される
    ことを特徴とする請求項1に記載の木管楽器用消音具。
  3. 前記消音具は、前記通気孔または前記吹込み孔に密着して設けられる円筒状のホルダに内挿されている
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の木管楽器用消音具。
  4. 前記消音具は、網目の密度と網糸の太さのいずれか一方または双方が異なる2種類の三次元網目状の多孔質体を複数個直列に配置される
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の木管楽器用消音具。
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