JP4367080B2 - コンバインの穀粒排出装置 - Google Patents

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Description

この発明は、コンバインの穀粒排出装置に関するものである。
例えば、コンバインで立毛穀稈の収穫作業において、刈取りされて脱穀された脱穀済み穀粒は、走行車台の上側へ載置されたグレンタンク内へ供給され、一時貯留される。
前記グレンタンク内へ貯留した穀粒を、機外へ排出する排出作業は、下述の如く行われる構成である。
特に、特開2003−79230号公報で示す如く、例えば、コンバインのグレンタンク内の穀粒は、このグレンタンク内から、後側に設けた揚穀筒内へ供給され、この揚穀筒から穀物搬出オーガへ供給され、穀粒は穀粒排出口から機外へ排出される。この穀粒排出口は、穀物搬送方向に対して、円周方向に回転自在に設け、グレンタンク内の穀粒を機外へ排出する排出レバーを切り状態に操作すると、穀粒排出口は、上向き状に回動され、穀粒は排出されない状態になる。
特開2003−79230号公報
穀粒排出オーガの穀粒排出口は、排出レバーの「入」−「切」操作により、穀粒搬送オーガ全体が、穀粒搬送方向に対して、円周方向に回動自在に設けて、穀粒排出口を回動させる構成としたことにより、回動機構が複雑であったり、又、回動用のモータも高馬力が必要となり、更に、コストアップの要因となっていたが、これらの問題点を解決しようとするものである。
このために、請求項1に記載の発明は螺旋軸(9)を備えた移送筒(13)の移送終端部側に開口部(13a)を設け、該開口部(13a)まで移送されてきた穀粒を機外へ排出する排出筒(14)に左右の側板(14d)と前側板(14e)と後側板(14f)とを設け、該排出筒(14)の下端部に排穀口(14a)を設け、排出筒(14)が開口部(13a)を覆う状態で回動するように、該排出筒(14)を後側板(14f)に設けた後受具(8b)と前側板(14e)に設けた前受具(8c)とで移送筒(13)側に回動自在に軸支し、該移送筒(13)の移送終端部の蓋(13b)に、前記螺旋軸(9)の移送終端部を回転自在に軸支する支持部材(16)と支持軸(16c)を取付け、該支持軸(16c)にギヤー(17c)を支持させ、前側板(14e)に回動用モータ(14b)を取付け、前記ギヤー(17c)と回動用モータ(14b)の出力ギヤー(17b)とを噛合せ、回動用モータ(14b)の駆動によって排出筒(14)が回動する構成としたことを特徴とするコンバインの穀粒排出装置としたものである。
請求項2に記載の発明は、前記移送筒(13)の外径(D)よりも、排出筒14)の排穀口(14a)の巾(L)を大きくしたことを特徴とする請求項1に記載のコンバインの穀粒排出装置としたものである。
請求項1に記載の発明によると、送筒(13)の移送終端部に、穀粒を機外へ排出する排出口14aを有する排出筒14)が回動自在に設けられるので、次に収穫する圃場へ移動する時、又は路上走行時に、排出筒14の排穀口14aを上方へ動させることにより、穀粒移送排出筒装置内へ残っている穀機外へ漏するのを防止でき、穀粒のロス発生を防止できる。
請求項2に記載の発明によると上記請求項1に記載の発明の効果に加え、移送筒(13)の外径(D)よりも、排出筒(14)の排穀口(14a)の巾(L)を大きくしたことにより、この排穀口(14a)での穀粒の詰まりを防止でき、穀粒の排出効率を高めることができる。
以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説明する。
コンバイン1の走行車台2の上側には、脱穀機4、及び穀粒貯留タンク4c等を載置すると共に、この穀粒貯留タンク4c内の穀粒を機外へ排出する縦移送筒5の上部には、穀粒移送排出筒装置6を設け、この穀粒移送排出筒装置6は固定移送螺旋7を軸支内装した固定用移送筒8と、この固定用移送筒8の外周部へ挿入して長手方向へ伸縮自在な移動用移送筒(移送筒)13と、先端部へ円周方向へ回動自在で、穀粒を機外へ排出する排穀口14aを有する排出筒14を設けた構成である。これら移動用移送筒13と、排出筒14とには、軸支内装した伸縮移動自在な移動螺旋軸(螺旋軸)9の前後端部へ軸支した前・後移動移送螺旋11,10と、この前・後移動移送螺旋11,10間で、移動螺旋軸9へ伸縮自在に軸支した複数個の中移動移送螺旋12とを設けた構成である。これら穀粒移送排出筒装置6の固定用移送筒8と、移動用移送筒13と、排出筒14と、回動装置17等を主に図示して説明する。
コンバイン1の走行車台2の下側には、図19で示す如く土壌面を走行する左右一対の走行クローラ22aを張設した走行装置22を配設し、走行車台2の上側には、脱穀機4を載置した構成である。走行車台2の前方部の刈取機3で立毛穀稈を刈取りし、この刈取り穀稈は、この刈取機3で後方上部へ移送され、脱穀機4のフィードチェン4aと、挟持杆4bとで引継ぎされて、挟持移送されながら脱穀される。脱穀済みで選別済み穀粒は、脱穀機4の右横側に配設し、底部にタンク移送螺旋4dを前後方向へ軸支した、穀粒貯留タンク4c内へ一時貯留される。
前記走行車台2の前方部には、図19で示す如く前端位置から立毛穀稈を分離するナローガイド19a、及び各分草体19bと、立毛穀稈を引起す各引起装置19cと、引起された穀稈を掻込みする穀稈掻込移送装置20の各掻込装置20aと、掻込された穀稈を刈取る刈刃装置19dと、刈取りされた穀稈を挟持移送して、脱穀機4のフィードチェン4aと、挟持杆4bとへ受渡しする穀稈掻込移送装置20の根元・穂先移送装置20b・20c等からなる刈取機3を設けている。該刈取機3は、油圧駆動による伸縮シリンダ19eにより、土壌面に対して、昇降自在に移動する構成である。
前記刈取機3の前方下部から後方上部へ傾斜する支持杆23aの上端部には、左右方向に支持パイプ杆23bを設け、この支持パイプ杆23bを走行車台2の上側面に設けた支持装置23cで回動自在に支持させて、伸縮シリンダ19eの作動により、刈取機3は支持パイプ杆23bを回動中心として、上下に回動する構成である。
前記穀粒貯留タンク4c側の前部には、図19で示す如くコンバイン1を始動、停止、及び各部を調節等の操作を行う操作装置21aと、これら操作を行う作業者が搭乗する操縦席21bとを設け、この操縦席21bの下側で、走行車台2の上側面には、エンジン21cを載置すると共に、後方部には、穀粒貯留タンク4cを配設する。これら走行装置22と、刈取機3と、脱穀機4と、エンジン21c等により、コンバイン1の本体1aを形成した構成である。
前記刈取機3の穀稈掻込移送装置20によって形成される穀稈移送経路中には、刈取られて移送される穀稈に接触作用することにより、脱穀機4へ穀稈の供給の有無を検出する穀稈センサ3aを設けた構成である。
前記走行車台2の前端部に装架した走行用のミッションケース24内の伝動機構24aの伝動経路中には、その出力に基づいて、走行車速を検出するポテンションメータ方式の車速センサ24bを設けた構成である。
前記穀粒貯留タンク4cの底部には、貯留穀粒を後方へ移送するタンク移送螺旋4dを前後方向に軸支して設けると共に、後方へ移送される穀粒を引継ぎして、方向を変換する継手ケース5bは、穀粒貯留タンク4cの後側板の外側面へ装着して設けた構成である。この継手ケース5bの上側には、縦移送螺旋5aを内装軸支した縦移送筒5を略垂直姿勢で回動操作可能に設け、穀粒貯留タンク4c内の穀粒を引継ぎ揚送する構成である。
前記縦移送筒5の上端部には、図1〜図17、及び図19で示す如く上端部を支点として、始動操作によって、自動で伸縮自在で、自動で上下回動自在、旋回自在で移送終端部の排出筒14が回動自在で、穀粒を機外へ排出する穀粒移送排出筒装置6を設けた構成である。
前記穀粒移送排出筒装置6は、図1〜図17、及び図19で示す如く固定移送螺旋7を内装軸支した固定用移送筒8と、この固定用移送筒8の外周部へ挿入して、始動操作によって伸縮移動自在な移動用移送筒13と、先端部の排出筒14と、これら移動用移送筒13と、排出筒14とへ内装軸支して、伸縮移動自在な移動螺旋軸9へ軸支した、前・後・中移動移送螺旋11,10,12と、移動用移送筒13とを伸縮させる伸縮移動装置15aと、移動用モータ15bとを固定用移送筒8の外周上側部へ設けた構成である。伸縮移動装置15aの外側には、外カバー15cを装着した構成である。
前記操作装置21aの表面板21dの外側面には、図18で示す如く穀粒移送排出筒装置6を主として操作する各種スイッチ、及び各種操作レバー等を図示して説明する。穀粒移送排出筒装置6を上下回動、及び左右旋回操作するオーガレバー26dを設け、又、エンジン21cの動力を、穀粒移送排出筒装置6へ伝達するときに操作する穀粒排出手段25の籾排出レバー25aを設け、この籾排出レバー25aを排出位置へ操作すると、穀粒貯留タンク4c内の穀粒を機外へ排出できる構成である。
又、前記穀粒移送排出筒装置6等を停止させるときに、操作するON−OFFスイッチ方式の停止スイッチ26aと、旋回させるときに操作する旋回スイッチ26bと、ランプスイッチ26c等を設けた構成である。
前記穀粒移送排出筒装置6の固定用移送筒8は、図8〜図12、図16、及び図17で示す如く後支持メタル27と、縦移送筒5の上端部に設けた引継メタル5cとで装着して設け、この固定用移送筒8には、固定移送螺旋7を内装軸支して設け、この固定移送螺旋7は、固定螺旋軸7aの外周部に、固定螺旋プレート7bを固着して設けた構成である。固定螺旋軸7aの内径部は丸孔に形成すると共に、移送終端部の内径部には、丸孔より小径で後述する移動螺旋軸9が挿入されて摺動移動する内径部に六角孔を形成した補助軸7cを軸支して設けた構成である。固定用移送筒8の外周部には、詳細後述するローラ装置28のローラ28bの側面部を受けて、このローラ28bを直線状に移動させ、移動用移送筒13を直線状に移動すべく所定間隔に、各レール8aを設けた構成である。
前記固定用移送筒8の移送終端部には、図11、及び図12で示す如く後支持メタル27の外周の外ボス27a部を、固定用移送筒8の外周部より、突出させて固着して設けた構成であると共に、後支持メタル27の内径部には、補助軸7cを軸支して設けた構成である。固定移送螺旋7の固定螺旋軸7aの移送終端部の内径部は、補助軸7cの移送始端の外径部で軸支すると共に、移送始端部の外径部は、引継メタル5cの内側部に設けた受メタル5dで軸支した構成である。7dは受ブッシュであり、移動螺旋軸9を軸支した構成である。
前記移動用移送筒13は、図11、及び図12で示す如く固定用移送筒8の外周部より突出した後支持メタル27の外周の外ボス27a部と、固定用移送筒8の外周部に設けた外メタル27bとの外周部へ移動自在で収縮自在に、固定用移送筒8の外周部へ挿した構成である。移動用移送筒13の前端部には、穀粒を機外へ排出する、詳細後述する排穀口14aを下部側へ設けた排出筒14を円周方向へ回動自在に軸支した構成である。
前記移動用移送筒13と、排出筒14とには、図1〜図5で示す如く移動螺旋軸9を後支持メタル27と、排出筒14に設けた前支持メタル16とにより、移動自在で収縮自在に内装軸支した構成である。
前記移動用移送筒13へ内装軸支した移動螺旋軸9の移送始端部と、移送終端部とには、図1、図2、及び図8〜図12で示す如く後移動移送螺旋10と、前移動移送螺旋11とを軸支して、ボルト等により、固定して設けた構成である。
前記後移動移送螺旋10は、図8〜図13で示す如く後固定ボス10aへ支持板10bを固着して設け、この支持板10bと、後固定ボス10aとには、移動螺旋プレート10cを固着して設けた構成である。又、支持板10bには、結合部10dを設け、この結合部10dと、隣接した中移動移送螺旋12の移動螺旋プレート12cに設けた一方側の結合部12dとを係合させた構成である。後固定ボス10aの内径部は、補助軸7cの移送終端部の外径部へ挿入して、ボルト等により、装着して設けた構成である。
前記前移動移送螺旋11は、図1、図4、及び図8〜図13で示す如く前固定ボス11aへ支持板11bを固着して設け、この支持板11bと、前固定ボス11aとには、移動螺旋プレート11cを固着して設けた構成である。又、支持板11bには、結合部11dを設け、この結合部11dと、隣接した中移動移送螺旋12の移動螺旋プレート12cに設けた一方側の結合部12dとを係合させた構成である。前固定ボス11aの内径部は、移動螺旋軸9の移送終端部へ六角の外径部へ挿入して、ボルト等により、装着して設けた構成である。
前記中移動移送螺旋12は、図8〜図10、及び図13〜図15で示す如く中移動ボス12aと、径大ボス12bと、両端部に結合部12dを有する移動螺旋プレート12cとを、一体に樹脂材等で成形した構成である。
前記中移動移送螺旋12は、図14、及び図15で示す如く移動用移送筒13の移動螺旋軸9の前後両端部に装着した前・後移動移送螺旋11,10間に、複数個の中移動移送螺旋12を移動螺旋軸9へ伸縮移動自在に軸支して設けると共に、隣接する各中移動移送螺旋12が最伸張状態になると、各移動螺旋プレート12cに設けた各結合部12dが、互に係合状態になる構成であり、所定長さ以上は伸張しない構成である。
前記移動用移送筒13と、排出筒14との伸縮移動は、移動用モータ15aの正逆回転の始動操作により、伸縮移動する構成である。この伸縮移動に伴なって、移動螺旋軸9と、各中移動移送螺旋12とは、同時に伸縮移動する構成である。
前記移動用移送筒13の移送始端部の外周部には、図8〜図11で示す如く複数個のローラ装置28を設けた構成である。このローラ装置28のローラ受具28aを移動用移送筒13の移送始端部へ装着すると共に、このローラ受具28aの断面形状コ字形状部には、ローラピン28cでローラ28bを回転自在に軸支して設け、この各ローラ28bの外周部が固定用移送筒8の外周部へ当接して、回転しながら移動用移送筒13と同時に伸縮移動する構成である。
前記穀粒移送排出筒装置6の固定用移送筒7と、移動用移送筒13と、排出筒14との上下回動移動構成は、図16、及び図17で示す如く縦移送筒5の上端部に設けた引継ぎメタル5cは、左右にニ分割した構成として、一方側を上下回動自在に接続した構成である。他方側の固定側には、上下モータ29で上下回転駆動する回動具29aと、固定用移送筒8に設けた取付具30の取付板30aとは、接続具29bで接続すると共に、取付具30に設けた各上取付板31aと、縦移送筒5に設けた各下取付板31bとの間には、ガスダンパー31を設けた構成である。
前記上下モータ29の正回転、又は逆回転駆動により、回動具29aが回動されて、接続具29b、及び取付具30等を介して、固定用移送筒8と、移動用移送筒13と、排出筒14等とは、上昇移動、又は下降移動制御される構成である。これら上昇、又は下降移動制御に伴ない、各ガスダンパー31も上昇、又は下降移動制御される構成であり、この各ガスダンパー31はアシスト用として使用する構成である。
前記縦移送筒5の旋回構成は、図19で示す如くこの縦移送筒5には、旋回モータ32を設けると共に、この旋回モータ32の下側で、縦移送筒5には、旋回具32aを設け、旋回モータ32の正回転、又は逆回転駆動により、旋回具32aが左回転駆動、又は右回転駆動され、縦移送筒5は、継手ケース5bの上側部より、左旋回、又は右旋回されて、固定用移送筒8と、移動用移送筒13と、排出筒14等とは、左旋回、又は右旋回する構成である。
前記穀粒移送排出筒装置6の移動用移送筒13の移送終端部側には、図1〜図4で示す如く所定大きさの開口部13aを設けると共に、開口部13aの前側の移送終端部には、円形状の外蓋(蓋)13bを固着して設けた構成である。この外蓋13bには、各支持板16aをボルト、及びナット等で装着して設け、この内側の支持板16aには、複数個のクッション体16bを介して、前支持メタル(支持部材)16をボルト、及びナット等により、装着した構成であり、この前支持メタル16で移動螺旋軸9の移送終端部を回転自在に軸支した構成である。
前記穀粒移送排出筒装置6の移動用移送筒13の開口部13aを覆う状態で回動自在に、図1、図2、及び図14で示す如く移動用移送筒13内を移送終端部まで移送された穀粒を、機外へ排出する下部には、排穀口14aを有する排出筒14を回動自在に、移動用移送筒13の開口部13a部を覆う状態に設けた構成である。回動構成は後述する。
前記穀粒移送排出筒装置6の移動用移送筒13の移送終端部には、この移送終端部まで移送された穀粒を、機外へ排出する下部に排穀口14aを有する排出筒14を回動自在に設けたことにより、次に収穫する圃場へ移動時、又は路上走行時には、排出筒14の排穀口14aを上方へ回動移動させることにより、穀粒移送排出筒装置6の移動用移送筒13内へ残っている残穀粒があったとすると、この残穀粒は、機外へ排出されることを防止できる。これにより、穀粒のロス発生を防止できる。
前記排出筒14は、図1、及び図2で示す如く上部が半円形状で、下部が垂直状態の左右側板(左右の側板)14dに、前・後側板14e,14fを固着して、略箱形状に形成した構成である。左右側板14d、及び前・後側板14e,14fの下端部には、弾性材のゴム材、又は樹脂材よりなる各飛散防止板14hをボルト、及びナット等で装着して設けた構成である。排出筒14の後側板14fの孔部には、弾性材であるゴム材、又は樹脂材等よりなる後受具8bを設け、この後受具8bと、前側板14eへ装着して設けた支持軸16cには、前側板14eの孔部へ設けた弾性材であるゴム材、又は樹脂材等よりなる前受具8cを挿入し、この前受具8cとにより、排出筒14の外径部を回動自在に支持した構成である。
前記排出筒14の前側には、回動装置17を、図1、図2、及び図4で示す如く設けた構成である。この回動装置17は、補強板17aへ回動用モータ14bを装着すると共に、この補強板17aを排出筒14の前側板14eへボルト、及びナット等により装着して設けた構成である。回動用モータ14bのモータギヤー(出力ギヤー)17bと、支持軸16cへ軸支した後回動ギヤー(ギヤー)17cとは、噛合した構成である。この後回動ギヤー17cの前後両側は、ブレーキ板17dを軸支すると共に、前側のブレーキ板17dの前側には、複数個の皿バネ17eを軸支して、ナットで抜け止めを施した構成である。又、このナットの前側には、前回動ギヤー17fを軸支して、ナットで抜け止めを施した構成である。
前記排出筒14の前側板14eの上部には、図1、図2、及び図4で示す如く支持メタル18aを装着して設け、この支持メタル18aの支持軸18bには、外形形状がおおぎ形状のギヤー18cを回転自在に軸支した構成であり、このギヤー18cと、前回動ギヤー17fとを噛合させた構成である。回動用モータ14bの正回転駆動により、モータギヤー17b、後回動ギヤー17c、前回動ギヤー17f、及びギヤー18c等が回転駆動され、これら各種ギヤー17b,17c,17f,18c等の回転駆動より、排出筒14が回動制御され、排穀口14aが上部へ移動制御された後に、停止制御される構成である。又、回動用モータ14bの逆回転駆動により、排出筒14は元の位置へ復元制御され、排穀口14aは元の下部位置へ復元制御された後に、停止制御される構成である。
前記穀粒移送排出筒装置6の移動用移送筒13の移送終端部に回動自在に設けた排穀口14aを有する排出筒14は、回動用モータ14bを設けて、回動させる構成としたことにより、従来のように穀粒移送排出筒装置6全体を回動移動させる構成に比較して、小馬力の回転用モータ14bでよく、又、回動構成が簡単である。
前記穀粒移送排出筒装置6の移動用移送筒13の移送終端部に回動自在に設けた排穀口14aを有する排出筒14は、図1、図2、及び図4で示す如く回動用モータ14bを設けて、回動移動自在な構成とした。この回動用モータ14bの前側には、この回動用モータ14b、及び各種ギヤー17b,17c,17f,18c等を覆う状態にモータ用カバー14cを装着して設けた構成である。又、このモータ用カバー14cの外形形状は、排出筒14の断面形状と、略同じ形状に形成して、ボルト、及びナット等により、着脱自在に設けた構成である。
前記回動用モータ14b、及び各種ギヤー17b,17c,17f,18c等を覆うモータ用カバー14cを設けたことにより、安全であると共に、外観形状の向上を図ることができる。又、モータ用カバー14cの外形形状は、排出筒14の断面形状と、略同じ形状に形成して、着脱自在に設けたことにより、外観形状の大巾アップを図ることができる。又、メンテナンスも容易である。
前記穀粒移送排出筒装置6の移動用移送筒13の移送終端部に回動自在に設けた排穀口14aを有する排出筒14は、図1、図2、及び図4で示す如く移動用移送筒13の外径(D)より、排出筒14の排穀口14a部の幅(L)を所定寸法大きく形成して設けた構成である。
前記穀粒移送排出筒装置6の移動用移送筒13の外径(D)より、排出筒14の排穀口14aの幅(L)を所定寸法大きくして設けたことにより、穀粒を排出口で排出効率をアップさせることができる。又、この排穀口14aでの穀粒の詰まりを防止することができる。
前記支持軸16cへ軸支した後回動ギヤー17cの前後両側には、ブレーキ板17d,17dを軸支して設けると共に、このブレーキ板17d前側には、このブレーキ板17dを押圧する皿バネ17eを、図1、及び図4で示す如く軸支して設けた構成である。
前記後回動ギヤー17cの前後両側には、ブレーキ板17d,17dを設けたことにより、排出筒14が障害物へ当接して、強い力が掛かると、各ブレーキ板17d部が滑り、排出筒14が回動することにより、この排出筒14の破損を未然に防止することができる。又、回動用モータ14bに不具合が発生して、この回動用モータ14bで排出筒14を回動移動制御されない状態が発生したときであっても、ブレーキ板17d,17dを設けたことにより、作業者が手動により、強い力を掛けることにより、排出筒14を回動させることができ、穀粒の排出が不能になることを防止できる。
前記穀粒移送排出筒装置6の移動用移送筒13の開口部13aの移送終端部には、図1〜図4で示す如く蓋形状の外蓋13bを固着して設け、この外蓋13bには、支持板16aを設け、この支持板16aには、弾性材よりなるクッション体16bを介して、前支持メタル16を設け、この前支持メタル16で移動螺旋軸9の移送終端の軸端部を軸支した構成である。
これにより、前記回動装置17部を組付けする前段で、移動用移送筒13の移送終端部の組付けができることにより、組立が容易であり、又、組立工数の低減を図ることができる。
前記穀粒移送排出筒装置6の移動用移送筒13の開口部13aの前側の移送終端部には、図1、及び図4で示す如く円形状の外蓋13bの取付用のフランヂ部は、移動用移送筒13の内径部へ内側へ向けて挿入して、装着した構成であったが、これを、図20、及び図21で示す如く外蓋13bの取付用のフランヂ部は、移動用移送筒13の内径部へ外側へ向けて挿入して、装着した構成である。
これにより、前記移動用移送筒13へ挿入する円形状の外蓋13bの取付用フランヂ部は、外側へ向けて挿入して、装着した構成としたことにより、この外蓋13bの取付用のフランヂ部へ穀粒が堆積することを防止でき、このために、穀稈の収穫作業時の穀粒排出終了後の走行時に、排出筒14の排穀口14aより、漏下する穀粒を防止することができる。
前記穀粒移送排出筒装置6の固定用移送筒8の前方部の所定位置を支持するオーガ受装置33の全高を高くして、従来は排出筒14部が所定角度で上方へ位置すべく、前方の先端部を高所位置とし、後方基部を低所位置として、所定角度に傾斜させて設けた構成であったが、これをこの排出筒14部が回動移動する構成としたことにより、図19で示す如く前後方向に略水平状態に支持させるべくオーガ受装置33の受主柱33aの全高を低くして、この受主柱33aの上端部には、受ガイド33bを設け、この受ガイド33bで略水平状態に支持させた構成である。又、これら固定用移送筒8と移動用移送筒13の地上高を低くしたことにより、コンバイン1の収納スペースを低くすることができる構成である。
これにより、前記穀粒移送排出筒装置6の固定用移送筒8、及び移動用移送筒13は、最下端位置を略水平状態に下降制御されることにより、操作が簡単である。コンバインの収納スペースを低くすることができる。
前記穀粒移送排出筒装置6の移動用移送筒13の移送終端部に回動自在に設けた排出筒14は、図5で示す如く操作室ケース21eを有しないコンバイン1においては、オーガ受装置33で穀粒移送排出筒装置6を支持状態のときに、排出筒14を回動移動操作をすると、この排出筒14は、内側へ向けて回動移動制御され、内側の横向き状態で固定される構成である。又、操作装置21a、及び操縦席21b等を内装する操作室ケース21eを、図6、及び図7で示す如く穀粒貯留タンク4cの前側へ設けたコンバイン1においては、排出筒14を回動移動操作すると、この排出筒14は、外側へ向けて回動移動制御されて、外側の横向き状態で固定される構成である。
これにより、前記移動用移送筒13の移送終端部に回動自在に設けて、操作室ケース21eを有しないコンバイン1において、オーガ受装置33で穀粒移送排出筒装置6を支持状態のときに、排出筒14を回動操作すると、この排出筒14は、内側へ向けて回動操作され、内側の横向き状態で固定されることにより、この排出筒14は、機体1a外へ突出(L1)していないことにより、他の部品と干渉することを防止できる。
又、前記操作室ケース21eを設けたコンバイン1において、排出筒14を回動操作すると、この排出筒14と、操作室ケース21eとの間の隙間(L2)を確保できる構成であることにより、この排出筒14は、操作室ケース21eへ当接することがなくなり、この操作室ケース21e、及び穀粒移送排出筒装置6の破損を防止することができる。
前記中移動移送螺旋12は、図15で示す如く樹脂材で形成した構成であるために、金属性の前・後移動移送螺旋11,10のすぐ横側へ装着した。この中移動移送螺旋12,12の摩耗が一番多く、このために、このすぐ横側の中移動移送螺旋12,12は、他の中移動移送螺旋12と色を変更して製作するか、又は符号、及び記号を付して、摩耗の多い前・後移動移送螺旋11,10のすぐ横側の中移動移送螺旋12,12を交換する構成である。
これにより、前記中移動移送螺旋12の摩耗の大きいもので、移送性能の低下したもののみを交換することにより、交換時の交換コストを大巾に減少させることができる。
前記穀粒移送排出筒装置6の移動用移送筒13の移送終端部には、排出筒14を設け、この排出筒14の左右側板14dの一方側と、上側には、図22で示す如く一方側には、穀粒移送排出筒装置6を始動、及び停止させるときに操作する。排出クラッチレバー34aは、回動自在に軸支した、レバーケース34を装着して設けると共に、上側には、固定・移動用移送筒8,13を上下、及び左右へ移動させるときに操作する上下・左右レバー35aを前側へ回動自在に軸支した、レバーケース35を装着した構成である。又、このレバーケース35の上側には、超音波、又は、赤外線、又は、赤外線電波等を発信させるときに操作する、「ON」−「OFF」方式の伸縮スイッチ35b等を装着して設けた構成である。
前記伸縮スイッチ35b「ON」操作により、超音波方式のときには、超音波が発信され、又、赤外線方式のときには、赤外線が発信され、又、赤外線電波方式のときには、赤外線電波が発信され、伸縮移動装置15aの移動用モータ15bが正回転、又は逆回転始動制御され、穀粒移送排出筒装置6の移動用移送筒13が、伸縮制御される構成である。36は、伸縮用ワイヤであり、ケース36aには、ワイヤ調節具36bを内装した構成である。
これにより、前記穀粒移送排出筒装置6の移動用移送筒13の伸縮操作が、容易であり、又、簡単である。
排出筒部と、回動装置部との拡大側断面図 排出筒部と、回動装置部との拡大正面図 移動用移送筒の移送終端部の拡大側面図 回動装置部の拡大側面図 コンバインと、穀粒移送排出筒装置との関係平面図 コンバインと、穀粒移送排出筒装置との関係平面図 コンバインと、穀粒移送排出筒装置との関係正面斜視図 穀粒移送排出筒装置の最短収縮時の側面図 穀粒移送排出筒装置の伸張途中時の側面図 穀粒移送排出筒装置の最長伸張時の側面図 固定用移送筒と、移動用移送筒との拡大側断面図 図11のA−A断面図 前・中・後移動移送螺旋部の拡大側面図 中移動移送螺旋部の拡大側面図 中移動移送螺旋部の拡大側面斜視図 穀粒移送排出筒装置の昇降回動部の拡大側面図 穀粒移送排出筒装置の昇降回動部の拡大平面図 操作装置部の拡大背面斜視図 コンバインの左側全体側面図 他の実施例を示す図で、排出筒部の拡大側断面図 他の実施例を示す図で、移動用移送筒の移送終端部の拡大側断面図 他の実施例を示す図で、移動用移送筒の移送終端部の拡大側面図
符号の説明
2 走行車台
4c 穀粒貯留タンク
6 穀粒移送排出筒装置
8b 後受具
8c 前受具
移動螺旋軸(螺旋軸)
13 移動用移送筒(移送筒)
13a 開口部
13b 外蓋(蓋)
14 排出筒
14a 排穀口
14b 回動用モータ
14d 左右の側板
14e 前側板
14f 後側板
16 前支持メタル(支持部材)
16c 支持軸
17b モータギヤー(出力ギヤー)
17c 後回動ギヤー(ギヤー)
D 外径
L 巾

Claims (2)

  1. 螺旋軸(9)を備えた移送筒(13)の移送終端部側に開口部(13a)を設け、該開口部(13a)まで移送されてきた穀粒を機外へ排出する排出筒(14)に左右の側板(14d)と前側板(14e)と後側板(14f)とを設け、該排出筒(14)の下端部に排穀口(14a)を設け、排出筒(14)が開口部(13a)を覆う状態で回動するように、該排出筒(14)を後側板(14f)に設けた後受具(8b)と前側板(14e)に設けた前受具(8c)とで移送筒(13)側に回動自在に軸支し、該移送筒(13)の移送終端部の蓋(13b)に、前記螺旋軸(9)の移送終端部を回転自在に軸支する支持部材(16)と支持軸(16c)を取付け、該支持軸(16c)にギヤー(17c)を支持させ、前側板(14e)に回動用モータ(14b)を取付け、前記ギヤー(17c)と回動用モータ(14b)の出力ギヤー(17b)とを噛合せ、回動用モータ(14b)の駆動によって排出筒(14)が回動する構成としたことを特徴とするコンバインの穀粒排出装置。
  2. 前記移送筒(13)の外径(D)よりも、排出筒14)の排穀口(14a)の巾(L)を大きくしたことを特徴とする請求項1に記載のコンバインの穀粒排出装置。
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