JP4365660B2 - 繊維強化樹脂構造体の製造方法及び、その製造装置 - Google Patents
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Description
このように軽量で、かつ高強度の特性から航空機の機体、風車の翼のような大型の構造物に対する繊維強化樹脂の利用が望まれる。
上記特許文献1によると、型の内面と真空フィルムで閉じられるモールドキャビティーの中は一方側で真空引きが行われ他方側から流動性樹脂が注入され、キャビティーの中で空気は流動性樹脂により置換され、泡、空洞がない繊維強化樹脂構造体が製造される技術が記載されている。
これらの公知技術の共通点は、図12に抽象化されて概念的に示されるように、型101と真空フィルム102との間に形成されるキャビティーに格子状穴を持つ構造特にナイロンネット103を敷き、図13に示されるように、樹脂注入用ホース104に開けた多くの穴から流動性樹脂105を注入し、キャビティーの端部106から真空引き107を行い、ナイロンネット103の格子状網目を透過させて樹脂を基層の繊維マット108に含浸させることである。ナイロンネット103は、流動性樹脂の2次元の拡散均一性を与えるために用いられている。
また、本発明は、第1型とフィルム状の第2型とでキャビティーを形成し、このキャビティー内を真空引きすることでキャビティー内に流動性樹脂を注入し、該キャビティー内に配置された繊維層に流動性樹脂を含浸させて繊維強化樹脂構造体を製造する製造方法において、上記第1型に樹脂通路を形成した第1の樹脂通路構造体を載置するとともに、この樹脂通路構造体に上記繊維層を配置し、該繊維層の上に上記流動性樹脂を1次元方向に案内する案内通路と、該案内通路の上記流動性樹脂の流れを案内通路の流れと交叉する2次元方向に拡散させる拡散通路とからなる第2の樹脂通路構造体を形成し、上記第1の樹脂通路構造体と上記繊維層との間、および第2の樹脂通路構造体と上記繊維層との間に、上記流動性樹脂の流動性を増幅するパスメディアを上記繊維層の両面の全域または部分的に配置し、上記繊維層の両面に加えて繊維層の少なくとも一対の側面にも、上記パスメディアを介して上記樹脂通路構造体を配置し、上記第1および第2の樹脂通路構造体および側面の樹脂通路構造体から供給される流動性樹脂を上記パスメディアを通して上記繊維層に含浸させて繊維強化樹脂構造体を製造することにある。
さらに、本発明は、上記繊維層の上面に別の繊維層を重ねるとともに、この別の繊維層の周りに上記パスメディアを介して上記樹脂通路構造体を配置し、樹脂通路構造体から供給される流動性樹脂を上記パスメディアを通して上記繊維層に含浸させて平板と補強桁とを一体成形した繊維強化樹脂構造体を製造することにある。
さらに、本発明は、第1型とフィルム状の第2型とでキャビティーを形成し、このキャビティー内を真空引きすることでキャビティー内に流動性樹脂を注入し、該キャビティー内に配置された繊維層に流動性樹脂を含浸させて繊維強化樹脂構造体を製造する製造装置において、上記繊維層の両面および少なくとも1対の側面に、上記流動性樹脂を供給する樹脂通路を有する樹脂通路構造体を配置し、該樹脂通路構造体と上記繊維層との間に上記流動性樹脂の流動性を増幅するパスメディアを上記繊維層の両面および側面の全域または部分的に配置したことにある。
第1型とフィルム状の第2型とでキャビティーを形成し、このキャビティー内に流動性樹脂を注入し、該キャビティー内に配置された繊維層に流動性樹脂を含浸させて繊維強化樹脂構造体を製造する製造方法において、上記繊維層の両面に、上記流動性樹脂を供給する樹脂通路を有する樹脂通路構造体を配置するとともに、該樹脂通路構造体と上記繊維層との間に上記流動性樹脂の流動性を増幅するパスメディアを上記繊維層の全域または部分的に配置し、上記繊維層の両面に加えて繊維層の少なくとも一対の側面にも、上記パスメディアを介して上記樹脂通路構造体を配置し、上記繊維層の両面および側面の樹脂通路構造体から供給される流動性樹脂を上記パスメディアを通して上記繊維層に含浸させて繊維強化樹脂構造体を製造するので、3次元的に均一に流動性樹脂を拡散させて繊維層に含浸させることができるとともに、未含浸欠陥の発生を防止し、短時間にFRP製品を成形することができる。よって、風車ブレード、航空機部材、高速車両部材、建築部材、橋梁、船舶などの多くの製品分野で利用することができる。特に、板厚が10mmを超える厚板構造体においても速やかに樹脂を含浸させることができ、製品の製造時間を大幅に短縮することができる。
また、第1型とフィルム状の第2型とでキャビティーを形成し、このキャビティー内を真空引きすることでキャビティー内に流動性樹脂を注入し、該キャビティー内に配置された繊維層に流動性樹脂を含浸させて繊維強化樹脂構造体を製造する製造方法において、上記第1型に樹脂通路を形成した第1の樹脂通路構造体を載置するとともに、この樹脂通路構造体に上記繊維層を配置し、該繊維層の上に上記流動性樹脂を1次元方向に案内する案内通路と、該案内通路の上記流動性樹脂の流れを案内通路の流れと交叉する2次元方向に拡散させる拡散通路とからなる第2の樹脂通路構造体を形成し、上記第1の樹脂通路構造体と上記繊維層との間、および第2の樹脂通路構造体と上記繊維層との間に、上記流動性樹脂の流動性を増幅するパスメディアを上記繊維層の両面の全域または部分的に配置し、上記繊維層の両面に加えて繊維層の少なくとも一対の側面にも、上記パスメディアを介して上記樹脂通路構造体を配置し、上記第1および第2の樹脂通路構造体および側面の樹脂通路構造体から供給される流動性樹脂を上記パスメディアを通して上記繊維層に含浸させて繊維強化樹脂構造体を製造するので、3次元的に均一に流動性樹脂を拡散させて繊維層に含浸させることができるとともに、未含浸欠陥の発生を防止し、短時間にFRP製品を成形することができる。よって、風車ブレード、航空機部材、高速車両部材、建築部材、橋梁、船舶などの多くの製品分野で利用することができる。特に、板厚が10mmを超える厚板構造体においても速やかに樹脂を含浸させることができ、製品の製造時間を大幅に短縮することができる。
またさらに、上記繊維層の上面に別の繊維層を重ねるとともに、この別の繊維層の周りに上記パスメディアを介して上記樹脂通路構造体を配置し、樹脂通路構造体から供給される流動性樹脂を上記パスメディアを通して上記繊維層に含浸させて平板と補強桁とを一体成形した繊維強化樹脂構造体を製造するので、未含浸欠陥の発生を防止し、短時間に樹脂を含浸させてFRP製品を成形することができる。各種形状の製品を成形できるので、風車ブレード、航空機部材、高速車両部材、建築部材、橋梁、船舶などの多くの製品分野で利用することができる。
特に、板厚が10mmを超える厚板構造体においても速やかに樹脂を含浸させることができ、製品の製造時間を大幅に短縮することができる。
上記パスメディアに、網を用いることで、繊維層に流動性樹脂を拡散させることができる。
また、上記パスメディアに、空隙を有するシートを用いることで、繊維層に流動性樹脂を拡散させることができる。
さらに、上記繊維層にガラス繊維あるいはカーボン繊維を用いるとともに、上記パスメディアに、繊維層と同質のガラス繊維あるいはカーボン繊維のマットを用いることで、繊維強化樹脂構造体成形後にパスメディアを取り外す必要がない。
またさらに、上記繊維層の上面に別の繊維層を重ねるとともに、この別の繊維層の周りに上記パスメディアを介して上記樹脂通路構造体を配置し、平板と補強桁とを一体成形した繊維強化樹脂構造体を製造できるので、各種形状の製品を成形することができる。
第1型とフィルム状の第2型とでキャビティーを形成し、このキャビティー内を真空引きすることでキャビティー内に流動性樹脂を注入し、該キャビティー内に配置された繊維層に流動性樹脂を含浸させて繊維強化樹脂構造体を製造する製造装置において、上記繊維層の両面および少なくとも1対の側面に、上記流動性樹脂を供給する樹脂通路を有する樹脂通路構造体を配置し、該樹脂通路構造体と上記繊維層との間に上記流動性樹脂の流動性を増幅するパスメディアを上記繊維層の両面および側面の全域または部分的に配置したので、未含浸欠陥の発生を防止し、短時間にFRP製品を成形することができる。よって、風車ブレード、航空機部材、高速車両部材、建築部材、橋梁、船舶などの多くの製品分野で利用することができる。
特に、板厚が10mmを超える厚板構造体においても速やかに樹脂を含浸させることができ、製品の製造時間を大幅に短縮することができる。
さらに、上記繊維層にガラス繊維あるいはカーボン繊維を用いるとともに、上記パスメディアに、繊維層と同質のガラス繊維あるいはカーボン繊維のマットを用いたので、繊維強化樹脂構造体成形後にパスメディアを取り外す必要がないことから、製造作業の能率を向上することができる。
またさらに、上記下部側樹脂通路構造体として、樹脂案内通路を互いに等間隔で形成し、これら樹脂案内通路から上面に開口した多数の貫通孔を形成した樹脂通路型を配設したので、満遍なく、樹脂を供給することができる。
また、上記樹脂案内通路相互間を樹脂副通路で連結したので、満遍なく樹脂を樹脂案内通路に供給することができる。
さらに、上記上部側樹脂通路構造体として、片面に凹形状を有する構造体を案内通路として複数用いるとともに該構造体の凹形状部を上記繊維層に向けて配置したので、流動性樹脂の流動性を向上することができる。
またさらに、上記案内通路の下部側に拡散通路として配置される接合体を用いるとともに、該接合体の上面に上記案内通路との間に拡散通路を形成する複数の間隙を形成したので、3次元的に均一に流動性樹脂を拡散させて繊維層に含浸させることができる。
また、上記接合体に上面が凹凸に形成された板を用いたので、低コストで流動性樹脂の拡散通路を形成することができる。
さらに、上記接合体の板面に上記流動性樹脂の通路となる多数の孔を形成したので、接合体の下面にも流動性樹脂を供給することができる。
本発明による繊維強化樹脂構造体の製造装置の実施の形態は、真空用シートが不変形成形型とともに用いられる。
図1ないし図3に示すように、第2型となる真空用シート(変形成形型)1は、第1型となる不変形成形型2とによりキャビテイー3を構成する。キヤビティー3は、真空ポンプ(図示しない)により減圧される。真空用シート1は、透明樹脂フィルムまたは透明樹脂シートなどで形成され、それぞれの面の法線の方向に変形自在で、透明又は半透明である。真空用シート1は、光透過性であり、作業員は、樹脂の拡散の状況を見ながら、注入位置、注入圧力を制御して、その拡散の均一性を調整することができる。
第1型となる不変形成形型2は、工場の床面などに配置されている。不変形成形型2の上面には、平板状の第1の樹脂通路構造体6が載置されている。樹脂通路構造体6は、互いに一定間隔で多数の樹脂通路61が成形されており、これら各樹脂通路61から樹脂通路構造体6の上面に向けて多数の貫通孔62が一定間隔で形成されている。また、これら各樹脂通路61は、複数の樹脂副通路63を介して互いに連通されている。上記各樹脂通路61には、樹脂を注入する注入口64がそれぞれ設けられている。
上記繊維層10の繊維としては、ガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維、炭素チューブが用いられる。
上記繊維層10は、通常は多層化されより強化される。繊維層10は、格子状に繊維群が延びマトリックス状に織られているマトリックス繊維から形成される。2つの繊維層10の間にサンドイッチ発泡体が介設されることが好ましい。
また、樹脂拡散促進注入口群形成樋12と樋受け13との間に形成される複数の隙間の集合である注入ロ群17の1つ1つの隙間、すなわち拡散通路12Bの断面積は、互いに同じでなく、少しずつ異なっていることが好ましい。隣り合う波面14の頂点領域の間隔Djは、同じでなく少しずつ異なっていることが好ましい。断面積又は間隔のこのような相違は、樹脂拡散促進注入口群形成樋12の中に導入される流動性樹脂が隙間、すなわち拡散通路12Bから流出する量を調整して均一化する。凹凸面は、滑らかな波面14に限られず、断面上で三角形あるいは矩形等の任意の形状で形成されるジグザグ面に代替され得る。樋12と樋受け13とは一体化され得る。
そして、真空ポンプを作動して、第1の樹脂通路構造体6の上の両側に配置された真空引きパイプ20から空気を吸い込むことにより、真空用シート1と不変形成形型2との間の空気が吸引されて外部に排出され、真空用シート1と不変形成形型2の間にキヤビティー3が形成される。
樹脂通路構造体6へは、注入口64から樹脂を、各樹脂通路61に供給し、貫通孔62からパスメディア8に含浸させる。そして、パスメディア8に含浸した樹脂は、繊維積層体9に含浸する。
各樹脂通路61に供給された樹脂は、複数の樹脂副通路63を介して各樹脂通路61に送られ、キャビティー3内の負圧によって注入口64からそれぞれ均等にパスメディア8側に供給される。
一方、第2の樹脂通路構造体16では、図4に示される樹脂注入口4が、図6および図7に示されるように、1本の樹脂拡散促進注入口群形成樋12に1箇所又は複数箇所に配置されて設けられている。樹脂注入口4から図6矢印のように導入される流動性樹脂は、樹脂拡散促進注入口群形成樋12の中で軸方向Aに流れる(図6参照)。流動性樹脂は、樹脂拡散促進注入口群形成樋12から強い粘性抵抗を受けて樹脂拡散促進注入口群形成樋12の中で流れながら、軸方向Aと直交する両方向B1,B2に押し出されてキャビティー3に注入される(図6および図7参照)。
これによって、製造工数が削減され、作業能率の向上を図ることができる。
このマットは、樹脂の通路確保のためには、空隙率が大きく厚いほうが望ましいが、厚すぎると繊維強化樹脂自体の材料物性を低下させる可能性があるため、目的に応じて材質を選定する。
さらに、実施の既述の形態のFRP構造体は、平板として記述されているが、樹脂成形技術特にインサート射出成形技術の一般的特徴として、多様に複合化される内外曲面を持つ複雑なFRP構造体の成形が可能である。そのようなFRP成形方法は、硬さと弾性(柔軟性)が同時に要求されるボート、ヨット、船舶、車体、航空機機体、船舶回転翼、風車のような曲面形成構造体のために有益に利用され得る。
この場合、平板状の繊維積層体9の上面には、上記パスメディア8と同様のパスメディア18が配置され、パスメディア18の上に、第2の樹脂通路構造体16が載置されている。第2の樹脂通路構造体16は、図3で示した構造を有しており、繊維積層体9の少なくとも一対の側面9aにも配置され、繊維積層体9の上下面同様パスメディア28が配置されている。
第1の樹脂通路構造体6とともに第2の樹脂通路構造体16を通して、樹脂を繊維積層体9の表裏の両面および側面から含浸させるものである。これによって、板厚が10mmを超える厚板構造体においても速やかに樹脂を含浸させることができ、製品の製造時間を大幅に短縮することができる。
この場合、繊維積層体9の上面に、平板状の繊維積層体29を重ね、この繊維積層体29の上に補強桁を作るため平板状の繊維積層体39を立設している。そして、繊維積層体29の少なくとも一対の側面(端面)にパスメディア38を、上面にパスメディア48を配設し、繊維積層体39の両面にパスメディア58を、上端面にパスメディア68を配設している。上記繊維積層体29のパスメディア38を配設した側面には、第2の樹脂通路構造体26を配設している。また、繊維積層体39の両面には、パスメディア58の上から第2の樹脂通路構造体36が配設されている。この、繊維積層体39の上端面にはパスメディア68の上に、真空引きパイプ20が配設されている。
そして、製造に際しては、まず、第1の樹脂通路構造体6に樹脂を流し込み、繊維積層9に含浸させる。繊維積層体9にある程度樹脂が含浸したところで、次に、繊維積層体9の側面、および上面に配設された第2の樹脂通路構造体16に樹脂を流し込む。そして、繊維積層体29の第2の樹脂通路構造体26に樹脂を流し込み、繊維積層体29の上下面および側面から樹脂を含浸させる。次に、繊維積層体39の両面に配設した第2の樹脂通路構造体36に樹脂を流し込み、繊維積層体39の両面から樹脂を含浸させる。
本発明によれば、未含浸欠陥の発生を防止し、短時間にFRP製品を成形することができる。よって、風車ブレード、航空機部材、高速車両部材、建築部材、橋梁、船舶などの多くの製品分野で利用することができる。
これによって、板厚が10mmを超える厚板構造体においても速やかに樹脂を含浸させることができ、製品の製造時間を大幅に短縮することができる。
またさらに、樹脂拡散促進注入口群形成樋12および樋受け13の数、および材質は、必要に応じて選定すれば良く、樋受け13は、繊維積層体9全体を覆うような構造のものでも良い。さらに、パスメディア8、18は、繊維積層体9の全体あるいは一部を覆うようなものでも良く、その厚さも材質によって任意に設定することができる。その他、本発明の要旨を変更しない範囲内で、適宜、変更して実施し得ることは言うまでもない。
2 不変形成形型(第1型)
3 キャビティー
6 第1の樹脂通路構造体
8、18、28、38、48、58、68 パスメディア
9 繊維積層体(繊維層)
10 繊維層
12 樹脂拡散促進注入口群形成樋
12A 案内通路
12B 拡散通路
13 樋受け(波板)
13A 接合体
14 波面
16、26、36 第2の樹脂通路構造体
17 注入口群(隙間)
19 シール
20 真空引きパイプ
29、39 繊維積層体
A1 1次元方向
B1,B2 2次元方向
61 樹脂通路
62 貫通孔
63 樹脂副通路
Claims (16)
- 第1型とフィルム状の第2型とでキャビティーを形成し、このキャビティー内に流動性樹脂を注入し、該キャビティー内に配置された繊維層に流動性樹脂を含浸させて繊維強化樹脂構造体を製造する製造方法において、上記繊維層の両面に、上記流動性樹脂を供給する樹脂通路を有する樹脂通路構造体を配置するとともに、該樹脂通路構造体と上記繊維層との間に上記流動性樹脂の流動性を増幅するパスメディアを上記繊維層の全域または部分的に配置し、上記繊維層の両面に加えて繊維層の少なくとも一対の側面にも、上記パスメディアを介して上記樹脂通路構造体を配置し、上記繊維層の両面および側面の樹脂通路構造体から供給される流動性樹脂を上記パスメディアを通して上記繊維層に含浸させて繊維強化樹脂構造体を製造することを特徴とする繊維強化樹脂構造体の製造方法。
- 第1型とフィルム状の第2型とでキャビティーを形成し、このキャビティー内を真空引きすることでキャビティー内に流動性樹脂を注入し、該キャビティー内に配置された繊維層に流動性樹脂を含浸させて繊維強化樹脂構造体を製造する製造方法において、上記第1型に樹脂通路を形成した第1の樹脂通路構造体を載置するとともに、この樹脂通路構造体に上記繊維層を配置し、該繊維層の上に上記流動性樹脂を1次元方向に案内する案内通路と、該案内通路の上記流動性樹脂の流れを案内通路の流れと交叉する2次元方向に拡散させる拡散通路とからなる第2の樹脂通路構造体を形成し、上記第1の樹脂通路構造体と上記繊維層との間、および第2の樹脂通路構造体と上記繊維層との間に、上記流動性樹脂の流動性を増幅するパスメディアを上記繊維層の両面の全域または部分的に配置し、上記繊維層の両面に加えて繊維層の少なくとも一対の側面にも、上記パスメディアを介して上記樹脂通路構造体を配置し、上記第1および第2の樹脂通路構造体および側面の樹脂通路構造体から供給される流動性樹脂を上記パスメディアを通して上記繊維層に含浸させて繊維強化樹脂構造体を製造することを特徴とする繊維強化樹脂構造体の製造方法。
- 上記繊維層の上面に別の繊維層を重ねるとともに、この別の繊維層の周りに上記パスメディアを介して上記樹脂通路構造体を配置し、樹脂通路構造体から供給される流動性樹脂を上記パスメディアを通して上記繊維層に含浸させて平板と補強桁とを一体成形した繊維強化樹脂構造体を製造することを特徴とする請求項1または2に記載の繊維強化樹脂構造体の製造方法。
- 上記パスメディアに、網を用いたことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の繊維強化樹脂構造体の製造方法。
- 上記パスメディアに、空隙を有するシートを用いたことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の繊維強化樹脂構造体の製造方法。
- 上記繊維層にガラス繊維あるいはカーボン繊維を用いるとともに、上記パスメディアに、繊維層と同質のガラス繊維あるいはカーボン繊維のマットを用いたことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の繊維強化樹脂構造体の製造方法。
- 上記第2型が設けられる上記繊維層の上面に別の繊維層を重ねるとともに、この別の繊維層の周りに上記パスメディアを介して上記樹脂通路構造体を配置し、平板と補強桁とを一体成形した繊維強化樹脂構造体を製造することを特徴とする請求項1または2に記載の繊維強化樹脂構造体の製造方法。
- 第1型とフィルム状の第2型とでキャビティーを形成し、このキャビティー内を真空引きすることでキャビティー内に流動性樹脂を注入し、該キャビティー内に配置された繊維層に流動性樹脂を含浸させて繊維強化樹脂構造体を製造する製造装置において、上記繊維層の両面に、上記流動性樹脂を供給する樹脂通路を有する樹脂通路構造体を配置し、該樹脂通路構造体と上記繊維層との間に上記流動性樹脂の流動性を増幅するパスメディアを上記繊維層の両面の全域または部分的に配置し、上記繊維層の下部側の樹脂通路構造体として、樹脂案内通路を互いに等間隔で形成し、これら樹脂案内通路から上面に開口した多数の貫通孔を形成した樹脂通路型を配設したことを特徴とする繊維強化樹脂構造体の製造装置。
- 第1型とフィルム状の第2型とでキャビティーを形成し、このキャビティー内を真空引きすることでキャビティー内に流動性樹脂を注入し、該キャビティー内に配置された繊維層に流動性樹脂を含浸させて繊維強化樹脂構造体を製造する製造装置において、上記繊維層の両面および少なくとも1対の側面に、上記流動性樹脂を供給する樹脂通路を有する樹脂通路構造体を配置し、該樹脂通路構造体と上記繊維層との間に上記流動性樹脂の流動性を増幅するパスメディアを上記繊維層の両面および側面の全域または部分的に配置したことを特徴とする繊維強化樹脂構造体の製造装置。
- 上記繊維層にガラス繊維あるいはカーボン繊維を用いるとともに、上記パスメディアに、繊維層と同質のガラス繊維あるいはカーボン繊維のマットを用いたことを特徴とする請求項8または9に記載の繊維強化樹脂構造体の製造装置。
- 上記下部側樹脂通路構造体として、樹脂案内通路を互いに等間隔で形成し、これら樹脂案内通路から上面に開口した多数の貫通孔を形成した樹脂通路型を配設したことを特徴とする請求項9に記載の繊維強化樹脂構造体の製造装置。
- 上記樹脂案内通路相互間を樹脂副通路で連結したことを特徴とする請求項8または11に記載の繊維強化樹脂構造体の製造装置。
- 上記上部側樹脂通路構造体として、片面に凹形状を有する構造体を案内通路として複数用いるとともに該構造体の凹形状部を上記繊維層に向けて配置したことを特徴とする請求項8ないし12のいずれか1項に記載の繊維強化樹脂構造体の製造装置。
- 上記案内通路の下部側に拡散通路として配置される接合体を用いるとともに、該接合体の上面に上記案内通路との間に拡散通路を形成する複数の間隙を形成したことを特徴とする請求項13に記載の繊維強化樹脂構造体の製造装置。
- 上記接合体に上面が凹凸に形成された板を用いたことを特徴とする請求項14に記載の繊維強化樹脂構造体の製造装置。
- 上記接合体の板面に上記流動性樹脂の通路となる多数の孔を形成したことを特徴とする請求項15に記載の繊維強化樹脂構造体の製造装置。
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