JP5843686B2 - 樹脂拡散媒体の製造方法、及び繊維強化プラスチック成形体の製造方法 - Google Patents
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Description
特に、VaRTM法で使用する副資材の製造方法とこれを利用したVaRTM法による繊維強化プラスチック成形体の製造方法に関する。
FRPの製造方法としては、これまでオートクレーブ成形が一般的であったが、近年、大型成形体を低コストで製造することが可能な真空含浸成形法(Vacuum assisted Resin Transfer Molding:以下、VaRTMとも称する)が注目されている。
このVaRTM法では、ドライな複数の強化繊維からなる強化繊維体を成形型に沿って積層し、これを真空フィルムで覆い、その後真空ポンプを用いて強化繊維体内に樹脂を含浸させ、硬化させて繊維強化プラスチック成形体(以下、成形体と略称する。)を得ている。
また、樹脂拡散媒体を成形体から引き剥がすために、強化繊維体と樹脂拡散媒体との間に樹脂に対して離型性を有するピールプライを介在させる必要がある。
このように、VaRTM法では副資材を使用する必要があるが、副資材を使用すればこれらを積層する工程が必要となるために、生産性の観点からなるだけ副資材を使用しないVaRTM法による成形体の製造の開発が進められてきた(例えば、特許文献1、2参照)。
また、上記特許文献2のものは、樹脂に対して離型性を有する真空フィルムに予め溝を形成しておき、真空フィルムと成形型との間を減圧してVaRTM法による成形を行い、真空フィルムに形成した溝を樹脂流路とすることによって、樹脂拡散媒体及びピールプライを使用せずにVaRTM法により成形体を製造するものである。
しかしながら、成形型へ溝を形成する場合、繊維がめり込んで溝が繊維で埋められてしまい、樹脂を拡散する樹脂流路として十分な流動性が得られないことがある。
また、真空フィルムに溝を形成する場合は、樹脂注入工程のバギングの際に溝が押し潰されてしまい、溝を樹脂流路として利用できなくなることがある。
従って、突起によって成形体表面に凹凸が生じ、良好な面精度が得られないという問題点もあった。
成形型に、樹脂流路を形成するための流路形成用媒体を賦型する賦型工程と、
前記流路形成用媒体を真空フィルムで覆って形成された密閉空間に真空引きにより弾性液体を注入して、密閉空間内に弾性液体を充填する充填工程と、
前記弾性液体を硬化させて前記流路形成用媒体を含む弾性被覆体を形成する被覆体形成工程と、
前記弾性被覆体から前記流路形成用媒体を除き、前記樹脂拡散媒体を形成する樹脂拡散媒体形成工程と
を備えている。
成形型上に強化繊維体、樹脂拡散媒体の順に積層する積層工程と、
前記成形型と前記樹脂拡散媒体との間に形成された密閉空間に真空引きにより樹脂を注入し、前記強化繊維体内に樹脂を含浸させる含浸工程と、
前記樹脂拡散媒体に外部から画成面に対して垂直方向に前記樹脂の注入圧よりも大きな圧力で押圧して、前記樹脂拡散媒体を潰して間隙を閉じ、樹脂流路内の前記樹脂と前記強化繊維体内の前記樹脂とを分離し、前記樹脂が硬化される前の前記繊維強化プラスチック成形体を形成する半成形体形成工程と、
前記樹脂を硬化させた後、前記樹脂拡散媒体を除去し、また前記成形型から脱型して前記繊維強化プラスチック成形体を得る脱型工程と
を備えている。
また、樹脂拡散媒体は、バギングする際に必要となる真空フィルムの機能も兼ねており、別途真空フィルムを被覆する工程が不要となる。
図1は、この発明の実施の形態1の樹脂拡散媒体1を示す概略断面図である。
樹脂拡散媒体1は、真空含浸成形法で製造される繊維強化プラスチック成形体(以下、成形体と略称する。)の副資材であり、複数の樹脂が流通する樹脂流路3、樹脂流路3間に形成され成形体の表面を画成する画成面2、及び各樹脂流路3からの樹脂を、複数の強化繊維で構成された強化繊維体内に含浸させる通路である間隙4を有している。
樹脂流路3の幅w1及び間隙4の幅w2は、w1>w2の関係にある。
樹脂拡散媒体1は、未硬化状態では十分な流動性を有する粘弾性液体であり、硬化状態では圧力変化によって弾性変形可能な弾性体となり、樹脂との離型性を有する材料によって構成されている。
この例では、樹脂拡散媒体1の材料にシリコーン樹脂が用いられている。
なお、樹脂流路3の断面形状は、図1では円形としているが、矩形など円形以外でもよく、特に限定されるものではない。
また、それぞれの樹脂流路3が交差する網目交点においては、樹脂の流動抵抗を低下させるために各樹脂流路3の内壁面は同一、即ち段差がない。
この樹脂拡散媒体1Aは、樹脂流路3の断面積が樹脂拡散媒体1と同じで、弾性体である平板形状の表面に後から溝加工が施されている。
樹脂流路3Aの断面積は、図1の樹脂拡散媒体1の樹脂流路3と同じであるため、樹脂拡散媒体1Aの樹脂流路の幅w3はw1よりも大きくなる。
この結果、バギングの際に、樹脂拡散媒体1の樹脂流路3Aの上側の部位は外部の大気圧と内部の真空圧との差圧によって撓み易くなり、樹脂流路3Aが押し潰されてしまう。
この現象は、上記特許文献2に記載の真空フィルムで生じる現象であり、この樹脂拡散媒体1Aでは、樹脂を拡散する樹脂流路として十分な流動性が得られない。
また、w1>w2であるため、樹脂拡散媒体1の間隙4側の部位が樹脂流路3を支えており、樹脂流路3を押し潰す力に対しては、樹脂拡散媒体1の間隙4側の部位での弾性力で対向し、樹脂流路3が押し潰されるのが防止される。
図3〜7は、実施の形態1の樹脂拡散媒体1を製造する各製造工程を示す概略断面図である。
この例では、成形型5及び樹脂拡散媒体1は、一対の矩形状の板を交差させた断面L字形状である。
流路形成用媒体6は、樹脂拡散媒体1を構成する弾性体よりも高強度な材料によって構成されている。
流路形成用媒体6は、一定の断面積を有し、強化繊維体の面に沿って編状に延びた樹脂流路3を形成する媒体である。また、樹脂流路3が交差する網目交点において、各樹脂流路3の内壁面が同一面であり、段差がない。
流路形成用媒体6の全周囲を囲ったシール材7を成形型5の表面に貼り、成形型5の両端部にそれぞれ開閉バルブ21を有する、粘弾性液体注入口8a及び粘弾性液体吸引口8bを設置する。
この後、流路形成用媒体6の上面を真空フィルム9で覆い、成形型5と真空フィルム9との間の空間をシール材7で密封する。
次に、粘弾性液体注入口8aの開閉バルブ21を閉じ、粘弾性液体吸引口8bを真空ポンプに接続し、密封空間を減圧する。
粘弾性液体10は、前述のとおり、未硬化状態では十分な流動性を有する粘弾性液体であり、硬化状態では圧力変化によって弾性変形可能な弾性体となる材料である。
この例では、粘弾性液体10はシリコーン樹脂である。
粘弾性液体注入口8aから脱泡した粘弾性液体10を注入し、密封空間が粘弾性液体10で充填された状態で粘弾性液体注入口8a及び粘弾性液体吸引口8bの各開閉バルブ21を閉じ、注入・吸引を停止する(充填工程)。
図6は、成形型5から脱型した弾性被覆体11を示す断面図である。
次に、流路形成用媒体6を弾性被覆体11から引き剥がし、図7に示す断面形状の樹脂拡散媒体1を得る(樹脂拡散媒体形成工程)。
図7において、紙面に対して垂直に切断したときの樹脂拡散媒体1の断面形状は、図1に示す形状であって、樹脂流路3の幅w1及び間隙4の幅w2は、w1>w2の関係にある。
図8〜図11は、この発明の実施の形態1の成形体18の各製造工程を示す概略断面図である。
図8は、樹脂注入前の準備工程が完了した状態を示す模式図を示す。
成形型5に複数の強化繊維からなる強化繊維体13を積層し(積層工程)、その全周を囲ってシール材7Aを成形型5の表面に貼り、成形型5の両端部に、開閉バルブ21Aを有する、樹脂注入口14a及び樹脂吸引口14bを設置する。
この後、強化繊維体13を樹脂拡散媒体1で覆い、成形型5と樹脂拡散媒体1との間の空間をシール材7で密封する。
次に、樹脂注入口14aの開閉バルブ21Aを閉じ、樹脂吸引口14bを真空ポンプ(図示せず)に接続し、密封空間を減圧する。
成形体18の形状も成形型5と同形状であるため、樹脂拡散媒体1は、成形体18に沿う形状となる。
樹脂注入口14aから脱泡した樹脂15を注入し、密封空間が樹脂15で充填された状態で樹脂注入口14a及び樹脂吸引口14bの各開閉バルブ21Aを閉じ、注入、吸引を停止する。
また、樹脂拡散媒体1は、強化繊維体13の面に対して垂直方向に樹脂15が流通する穴がなく、真空フィルムと同様に密封性を有する。
即ち、樹脂拡散媒体1は、従来の樹脂拡散媒体及び真空フィルムの両機能を併せ持ち、樹脂拡散媒体1単体で従来の樹脂拡散媒体及び真空フィルムを代用することができる。
図10(a)は図9の領域Aの加圧前、図10(b)は領域Aの加圧後の変化を示す拡大図であり、それぞれは図9の紙面に対して垂直に切断したときの図である。
樹脂拡散媒体1に圧力を加えることにより、圧力荷重ベクトル16に示す力が樹脂拡散媒体1を通じて、樹脂流路3内に充填された流路内樹脂17に加えられ、流路内樹脂17は、間隙4を通って樹脂流路3の外へ押し出される。
同時に加圧によって樹脂拡散媒体1は、弾性変形し、間隙4が押し潰される。
以上の過程を経て、図10(b)に示すように、流路内樹脂17と強化繊維体13とのそれぞれの樹脂15が樹脂拡散媒体1の部位で分離される(半成形体形成工程)。
この状態を樹脂15が硬化するまで保持することにより、表面が平滑な成形体18が得られる。
図11は、成形型5から脱型した成形体18を示す断面図である。
即ち、この発明の樹脂拡散媒体1を使用することにより、従来の樹脂拡散媒体、ピールプライ及び真空フィルムを使用せずにVaRTM法により成形体18を製造することができる。
また、樹脂拡散媒体1は、弾性体として脱型後も形状を保持するため、成形体18の製造に再使用することができる。
図12は、この発明の実施の形態2の樹脂拡散媒体1の製造工程の内、粘弾性液体注入前の準備工程が完了した状態を示す模式図である。
この発明の実施の形態2では、成形型5に流路形成用媒体6を配置した後、流路形成用媒体6の上に弾性基材19を載置する。
この後、実施の形態1と同様に、充填工程、被覆体形成工程を経て樹脂拡散媒体1を製造する。
弾性基材19は、圧力変化によって弾性変形可能な弾性体によって構成され、実施の形態1の樹脂拡散媒体1の構成材料と同材料である。
他の構成は、実施の形態1の樹脂拡散媒体1と同じである。
図13は、この発明の実施の形態3に係る成形体18の製造方法の内、樹脂15注入前の準備工程が完了した状態の模式図である。
なお、この模式図は、実施の形態1における図8に相当する。
この発明の実施の形態3においては、成形型5へ強化繊維体13を配置した後、強化繊維体13の上にピールプライ20を載置する。
この後、成形型5と樹脂拡散媒体1との間に形成された密閉空間に真空引きにより樹脂15を注入し、強化繊維体13内に樹脂15を含浸させる。
次に、実施の形態1と異なり、樹脂拡散媒体1を加圧することなくそのまま樹脂15を硬化させる。
樹脂15が硬化した後は、ピールフライ20を引き剥がして樹脂拡散媒体1を除去し、また成形型5から脱型して成形体18を得る。
一方、ピールプライ20によって成形体18の表面上の樹脂15を引き剥がすことができるため、樹脂拡散媒体1の加圧工程を行わなくても平滑な成形面が得られる。
次に、樹脂拡散媒体1を実際に製造したときの製造方法について説明する。
成形型5は、高さ(図3の縦方向寸法)300mm、幅(図3の横方向寸法)300mm、奥行き(図3の紙面垂直方向寸法)300mmのアルミニウム製の成形型とした。
流路形成用媒体6として網状樹脂拡散媒体(AirTech製、GREEN FROW 75、耐熱161℃)を使用し、これを450mm×250mmで切り出した。450mm方向の中心が成形型5の角部に一致するように流路形成用媒体6を配置した。
次に、流路形成用媒体6を真空フィルム9(AirTech製、WL7400、耐熱204℃)で覆い、成形型5と真空フィルム9との間の空間をシール材7で密封した。
この後、粘弾性液体注入口8aの開閉バルブ21を閉じ、粘弾性液体吸引口8bを真空ポンプに接続し、開閉バルブ21を開いて密封空間を減圧した。
樹脂拡散媒体1の材料としてシリコーン樹脂(信越シリコーン製、KE1206、硬度35(JIS-A))を使用した。
シリコーン樹脂が硬化した後、流路形成用媒体6を内部に含む弾性体を成形型5から脱型し、流路形成用媒体6を弾性体から引き剥がして樹脂拡散媒体1を得た。
強化繊維体13として、炭素繊維クロス(東レ製、T700炭素繊維平織りクロス)を使用し、これを400mm×200mmに2枚切り出したものを用いた。
この後、400mm方向の中心が成形型5の角部に一致するように強化繊維体13を配置し、その周囲にシール材7A(AirTech製、AT-200Y、耐熱204℃)を貼り、テフロン(登録商標、ポリテトラフルオロエチレン)製のチューブ(外径:9.52mm、内径:6.35mm、耐熱260℃)で作製した粘弾性液体注入口14a及び粘弾性液体吸引口14bを強化繊維体13の両端部にそれぞれ設置した。
引き続き、樹脂注入口14aの開閉バルブ21Aを閉じ、樹脂吸引口14bを真空ポンプに接続し、開閉バルブ21Aを開いて密封空間を減圧した。
成型用の樹脂15としてビニルエステル樹脂(昭和高分子製、リポキシS510(100重量部)、過酸化物328E(1重量部)、オクチル酸コバルト(0.2重量部)の混合樹脂)を使用した。
樹脂注入口14aから脱泡した樹脂15を注入し、密封空間が樹脂15で充填された状態で樹脂注入口14a及び樹脂吸引口14bの各開閉バルブを閉じ、注入・吸引を停止した。
樹脂15が硬化した後、成形型5から脱型し、樹脂拡散媒体1を引き剥がして成形体18を得た。
Claims (8)
- 真空含浸成形法により繊維強化プラスチック成形体を製造するのに用いられる、弾性体で構成された樹脂拡散媒体を製造する樹脂拡散媒体の製造方法であって、
前記樹脂拡散媒体は、複数の強化繊維からなる強化繊維体に含浸する樹脂が流通する複数の樹脂流路、及び樹脂流路間であって前記繊維強化プラスチック成形体の面を画成する画成面を有し、前記画成面間であって各前記樹脂流路に連通した間隙が前記樹脂流路の径よりも小さく、前記樹脂に対して離型性を有する材料で構成されるものであり、
成形型に、前記樹脂流路を形成するための流路形成用媒体を賦型する賦型工程と、
前記流路形成用媒体を真空フィルムで覆って真空フィルムと前記成形型との間に形成された密閉空間に真空引きにより弾性液体を注入して、密閉空間内に弾性液体を充填する充填工程と、
前記弾性液体を硬化させて前記流路形成用媒体を含む弾性被覆体を形成する被覆体形成工程と、
前記弾性被覆体から前記流路形成用媒体を除き、前記樹脂拡散媒体を形成する樹脂拡散媒体形成工程と
を備えたことを特徴とする樹脂拡散媒体の製造方法。 - 前記流路形成用媒体上に弾性基材を載置した後、前記真空フィルムで弾性基材を覆って真空フィルムと前記成形型との間に前記密閉空間が形成されることを特徴とする請求項1に記載の樹脂拡散媒体の製造方法。
- 各前記樹脂流路は、それぞれ網状に延びていることを特徴とする請求項1または2に記載の樹脂拡散媒体の製造方法。
- 各前記樹脂流路が交差する交点では、各前記樹脂流路の内壁面が同一面であることを特徴とする請求項3に記載の樹脂拡散媒体の製造方法。
- 弾性体で構成された樹脂拡散媒体を用いて真空含浸成形法により繊維強化プラスチック成形体を製造する、繊維強化プラスチック成形体の製造方法であって、
前記樹脂拡散媒体は、複数の強化繊維からなる強化繊維体に含浸する樹脂が流通する複数の樹脂流路、及び樹脂流路間であって前記繊維強化プラスチック成形体の面を画成する画成面を有し、前記画成面間であって各前記樹脂流路に連通した間隙が前記樹脂流路の径よりも小さく、前記樹脂に対して離型性を有する材料で構成されるものであり、
成形型上に前記強化繊維体、前記樹脂拡散媒体の順に積層する積層工程と、
前記成形型と前記樹脂拡散媒体との間に形成された密閉空間に真空引きにより前記樹脂を注入し、前記強化繊維体内に樹脂を含浸させる含浸工程と、
前記樹脂拡散媒体に外部から前記画成面に対して垂直方向に前記樹脂の注入圧よりも大きな圧力で押圧して、前記樹脂拡散媒体を潰して前記間隙を閉じ、前記樹脂流路内の前記樹脂と前記強化繊維体内の前記樹脂とを分離し、前記樹脂が硬化される前の前記繊維強化プラスチック成形体を形成する半成形体形成工程と、
前記樹脂を硬化させた後、前記樹脂拡散媒体を除去し、また前記成形型から脱型して前記繊維強化プラスチック成形体を得る脱型工程と
を備えたことを特徴とする繊維強化プラスチック成形体の製造方法。 - 弾性体で構成された樹脂拡散媒体を用いて真空含浸成形法により繊維強化プラスチック成形体を製造する、繊維強化プラスチック成形体の製造方法であって、
前記樹脂拡散媒体は、複数の強化繊維からなる強化繊維体に含浸する樹脂が流通する複数の樹脂流路、及び樹脂流路間であって前記繊維強化プラスチック成形体の面を画成する画成面を有し、前記画成面間であって各前記樹脂流路に連通した間隙が前記樹脂流路の径よりも小さく、前記樹脂に対して離型性を有する材料で構成されるものであり、
成形型上に、前記強化繊維体、樹脂透過性と離型性を有するピールプライ、及び前記樹脂拡散媒体の順に積層する積層工程と、
前記成形型と前記樹脂拡散媒体との間に形成された密閉空間に真空引きにより前記樹脂を注入し、前記強化繊維体内に樹脂を含浸させる含浸工程と、
前記樹脂を硬化させた後、前記ピールフライを引き剥がして前記樹脂拡散媒体を除去し、また前記成形型から脱型して繊維強化プラスチック成形体を得る脱型工程と
を備えたことを特徴とする繊維強化プラスチック成形体の製造方法。 - 各前記樹脂流路は、それぞれ網状に延びていることを特徴とする請求項5または6に記載の繊維強化プラスチック成形体の製造方法。
- 各前記樹脂流路が交差する交点では、各前記樹脂流路の内壁面が同一面であることを特徴とする請求項7に記載の繊維強化プラスチック成形体の製造方法。
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