JP4365516B2 - 車両用空調装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両用空調装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、車両用空調装置では、エンジン冷却水を車内側の空調ユニット内に配設したヒータコアに供給することにより、車内を暖房できるようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、近年の高効率ディーゼルエンジン等では、エンジン自体の温度上昇を抑える構成となっているため、エンジン冷却水の温度上昇もそれ程望めない。このため、前記ヒータコアでは、特にエンジン始動直後に車内を迅速に暖房することができず、早期に快適な空調状態を得ることが困難である。
【0004】
そこで、本発明は、高効率ディーゼルエンジン等を搭載した車両であっても、車内を迅速に暖房することのできる車両用空調装置を提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記課題を解決するための手段として、
空調ユニット内に、エンジンの冷却水が流動するヒータコアを備えた車両用空調装置において、
前記エンジンの冷却水温度を検出する水温検出手段と、
前記エンジンからの動力をコンプレッサに伝達又は遮断するクラッチと、
ブロア風量を検出する風量検出手段と、
前記コンプレッサ、該コンプレッサから吐出された熱交換媒体の流量を調整する第1流量調整手段、該第1流量調整手段を通過した熱交換媒体と周囲の空気とで熱交換する熱交換器を環状に接続した第1経路、前記流量調整手段及び熱交換器に第1減圧手段及び第2流量調整手段を並列接続した第2経路、並びに、前記流量調整手段及び熱交換器に第3流量調整手段、車外側熱交換器及び第2減圧手段を並列接続した第3経路からなる熱交換媒体回路と、
前記第3流量調整手段を閉じて暖房運転を行う場合、前記水温検出手段で検出されるエンジンの冷却水温度に基づいて、前記ヒータコアのみでは暖房が不十分であると判断すれば、前記クラッチを接続してコンプレッサを駆動させ、該コンプレッサの始動から第1設定時間が経過した後、前記水温検出手段の検出温度が設定温度まで上昇しない場合、コンプレッサが故障していると判断し、前記クラッチを遮断すると共に、その旨を表示手段に表示させる一方、ヒータコアのみで暖房が十分であると判断すれば、前記クラッチを遮断する制御手段とを備えたものである。
【0006】
この構成により、コンプレッサの始動直後で、エンジン冷却水温度が低い状態であっても、車内側熱交換器に十分な量の熱交換媒体を供給して早期に車内暖房を開始することができる。また、コンプレッサの始動から第1設定時間が経過した後、水温検出手段の検出温度が設定温度まで上昇しなければ、コンプレッサが駆動していない等の故障が発生している状態であると判断することができる。
【0007】
さらに、前記コンプレッサからの吐出圧力又は吐出温度を検出する検出手段を備え、
前記制御手段は、前記第1設定時間からさらに第2設定時間が経過した後、前記検出手段での検出圧力が設定圧力以下の場合、又は、前記検出手段での検出温度が設定温度以上の場合、前記全流量調整手段を第3設定時間全閉とすると、コンプレッサが駆動する限り熱交換媒体を回収することができる点で好ましい。
【0008】
前記制御手段は、前記第3設定時間からさらに第2設定時間が経過した後、前記検出手段での検出圧力が設定圧力以下の場合、又は、前記検出手段での検出温度が設定温度以上の場合、コンプレッサが故障していると判断し、該コンプレッサの再起動を禁止すると、故障に伴う問題の発生を防止できる点で好ましい。
【0009】
前記制御手段は、前記第1ないし第3設定時間、設定温度、設定圧力のうち、少なくともいずれか1つを、外気温度に基づいて補正したり、
さらに、車速を検出する車速検出手段を備え、
前記制御手段は、前記第1及び第2設定時間、設定温度、設定圧力を、前記車速検出手段での検出速度に基づいて補正したり、前記第1及び第2設定時間、設定温度、設定圧力のうち、少なくともいずれか1つを、ブロア風量に基づいて補正すると、より一層正確な故障判断が可能となる点で好ましい。
【0010】
前記第3流量調整手段を開けて冷房運転を行う場合、前記暖房運転を行う場合に比べて、設定温度及び設定圧力を高くすると共に、第2設定時間を短くすると、冷暖房いずれの場合であっても適切な故障判断を行うことができる点で好ましい。
【0011】
また、本発明は、前記課題を解決するための手段として、
空調ユニット内に、エンジンの冷却水が流動するヒータコアを備えた車両用空調装置において、
前記エンジンの冷却水温度を検出する水温検出手段と、
前記エンジンからの動力をコンプレッサに伝達又は遮断するクラッチと、
前記コンプレッサ、該コンプレッサから吐出された熱交換媒体流量を調整する流量調整手段、該流量調整手段を通過した熱交換媒体と周囲の空気とで熱交換する熱交換器を環状に接続し、前記流量調整手段及び熱交換器に減圧手段を並列接続してなる熱交換媒体回路と、
前記空調ユニット内に配設される補助ヒータと、
前記水温検出手段で検出されるエンジンの冷却水温度に基づいて、前記ヒータコアのみでは暖房が不十分であると判断すれば、前記クラッチを接続してコンプレッサを駆動させ、該コンプレッサの駆動によっても暖房が不十分であると判断すれば、前記補助ヒータに通電する一方、前記ヒータコアのみで暖房が十分であると判断すれば、前記クラッチを遮断する制御手段とを備え、
前記コンプレッサの始動から第1設定時間経過後、前記水温検出手段の検出温度が設定温度まで上昇しない場合、コンプレッサが故障していると判断し、前記クラッチを遮断し、その旨を表示手段に表示させ、前記補助ヒータに通電するようにしたものである。
【0012】
この構成により、コンプレッサの始動直後で、エンジン冷却水温度が低い状態であっても、補助ヒータに通電して直接空調ユニット内を通過する空気を加熱することができるので、早期に車内暖房を開始することが可能となる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る実施形態を添付図面に従って説明する。
図1は、本実施形態に係る車両用空調装置の概略図である。この車両用空調装置では、車内側の空調ユニット1内に、ブロア2、車内側熱交換器3、エアミックスダンパ4、及び、ヒータコア5が配設されている。
【0017】
ブロア2はブロアモータ6の駆動により回転駆動し、外気又は内気を空調ユニット1内に導入する。
【0018】
車内側熱交換器3は、コンプレッサ7の駆動により熱交換媒体が循環する熱交換媒体回路Bの途中に接続されている。コンプレッサ7は、後述するエンジン22によって駆動するようになっており、その駆動力はクラッチ8により接続又は遮断可能となっている。また、熱交換媒体回路Bは、第1キャピラリーチューブ9、第1流量調整バルブ10及びマフラー11が接続される第1経路b1と、第2キャピラリーチューブ12及び第2流量調整バルブ13が接続される第2経路b2と、第3流量調整バルブ14、車外側熱交換器15及び第3キャピラリーチューブ16が接続される第3経路b3とで構成されている。前記コンプレッサ7の吐出口の近傍には、圧力検出センサ17及び温度検出センサ18が設けられ、コンプレッサ7から吐出される熱交換媒体の圧力及び温度を検出できるようになっている。前記マフラー11は、第1流量調整バルブ10を通過した熱交換媒体が車内側熱交換器3内で異音を発生させないようにするためのものである。なお、19及び20は、第1逆止弁及び第2逆止弁であり、21は、コンプレッサ7に液体が流入することを防止するためのアキュムレータである。
【0019】
エアミックスダンパ4は、車内側熱交換器3で加熱又は冷却した空気を分流する割合を変更する。すなわち、ヒータコア5により加熱する空気量を調整することにより、車内側への送風温度を調整するために使用される。
【0020】
ヒータコア5は、エアミックスダンパ4によって分流された流路の一方に配設され、エンジン22の冷却水をラジエータ23で冷却する冷却水回路Aより分岐した回路に接続され、内部をエンジン冷却水が流動するようになっている。ラジエータには、バイパス通路aが並列接続されている。ラジエータ23への冷却水の流動は、三方弁24によって許容又は遮断されるようになっている。また、エンジン22側から流出する冷却水の温度は、水温検出センサ25によって検出されるようになっている。
【0021】
前記コンプレッサ7の駆動及び停止させるためのクラッチ8の接続及び遮断、三方弁24の切替え、流量調整バルブ10の開度の調整等は、前記水温検出センサ25での検出温度tや、圧力検出センサ17での検出圧力pに基づいて制御装置26によって行われるようになっている。また、制御装置26は、後述するようにして故障表示部27にコンプレッサ7の故障状況を表示させる。
【0022】
次に、前記制御装置26による車両用空調装置の駆動制御について図2ないし図5のフローチャートに従って説明する。
【0023】
エンジン22が始動され、車両用空調装置による暖房が開始されれば(ステップS1)、水温検出センサ25での検出温度tを読み込む(ステップS2)。そして、この検出温度tが第1設定温度T1よりも高いか否かを判断する(ステップS3)。第1設定温度T1は、冷却水をラジエータ23で放熱して冷却する必要がない最大値(例えば、80℃)としている。
【0024】
検出温度tが第1設定温度T1よりも高ければ、エンジン冷却水を冷却する必要があるので、三方弁24を切り替えることにより、ラジエータ23に通水させて冷却する(ステップS4)。そして、クラッチ8を遮断してコンプレッサ7の駆動を停止する(ステップS5)。
【0025】
一方、検出温度tが第1設定温度T1以下であれば、冷却水がラジエータ23に通水しないように三方弁24を切り替え(ステップS6)、さらに、検出温度tが第2設定温度T2よりも高いか否かを判断する(ステップS7)。第2設定温度T2は、ヒータコア5による空調ユニット1内を通過する空気の加熱が十分に行える最小値としている。
【0026】
検出温度tが第2設定温度T2よりも高ければ、ヒータコア5のみによって十分に車内暖房が行えると判断し、前記同様、クラッチ8を遮断してコンプレッサ7の駆動を停止する(ステップS8)。一方、検出温度tが第2設定温度T2以下であれば、ヒータコア5のみによっては十分に車内を暖房できないため、クラッチ8を接続し、コンプレッサ7を駆動して補助暖房を開始する(ステップS9)。
【0027】
補助暖房では、熱交換媒体が車内側熱交換器3で冷却されるので、前記モータバルブの開度調整によっては、コンプレッサ7からの吐出圧力の低下を防止できず、異常停止又は故障に至る第1設定圧力P1(例えば、8kgf/cm2G)よりも低い値まで低下することがある。そこで、コンプレッサ7からの吐出圧力pを読み込み(ステップS10)、この検出圧力pが、第1設定圧力P1よりも低いか否かを判断し(ステップS11)、検出圧力pが第1設定圧力P1よりも低くなれば、流量調整バルブ10を閉塞する(ステップS12)。これにより、車内側熱交換器3への流入が阻止され、第2キャピラリーチューブ12を通過してコンプレッサ7に還流する流量が増大する。この結果、コンプレッサ7の作動条件が満たされ、異常停止や故障等が防止される。
【0028】
また、これら一連の補助暖房の開始及び停止中、前記検出圧力pが第2設定圧力P2(例えば、20kgf/cm2G)よりも高いか否かを判断する(ステップS13)。検出圧力pが第2設定圧力P2よりも高ければ、コンプレッサ7内の駆動を続行すると、故障に至る恐れがあると判断し、クラッチ8によりエンジン22からの動力を遮断し、コンプレッサ7を停止する(ステップS14)。これにより、エンジン22に無理な負荷がかからず、又、消費燃料の抑制が可能となる。
【0029】
このとき、流量調整バルブ10の開度を上方修正(又は全開)することにより、熱交換媒体の冷却を促進させる。すなわち、熱交換媒体は、車内側熱交換器3側に比べてコンプレッサ8側の方が圧力(温度)が高い状態にあるため、コンプレッサ8側から車内側熱交換器3側に流入する。また、車内側熱交換器3の外部には、車内空調を行っている限り空気の流れがある。したがって、流量調整バルブ10の開度を上方修正(又は全開)すると、熱交換媒体の放熱が促進され、早期に、その温度及び圧力を降下させ、コンプレッサ7を作動条件を満足するまで復帰させることが可能となる。例えば、流量調整バルブ10として電磁開閉弁を使用し、コンプレッサ7の停止後、この電磁開閉弁を閉状態とした場合と開状態とした場合とで熱交換媒体の圧力及び温度の変化を比較した。その結果は、図6(a)のグラフに示す通り、電磁開閉弁を開状態とすることにより、コンプレッサ7の停止時間を短くすることができた。また、図6(b)のグラフに示す通り、コンプレッサ7の駆動時間が長くなるため、早期に送風温度を上昇させることが可能となった。
【0030】
その後、エンジン22の駆動が続行されると、それ自身の温度が上昇し、前記水温検出センサ25での検出温度tも上昇してくるので、前述のように、前記ステップ3で、自動的に三方弁24が切り替えられ、エンジン冷却水がラジエータ23で冷却される(ステップS4)。
【0031】
また、前記補助暖房では、次のようにしてコンプレッサ7の故障診断を行う(ステップS20)。すなわち、フラグFを1とし(ステップS21)、水温検出センサ25での検出温度t及び圧力検出センサ17での検出圧力p、すなわち、コンプレッサ7からの吐出温度及び吐出圧力を読み込む(ステップS22、S23)。そして、前記検出温度tが第3設定温度T3よりも小さいか否か、前記検出圧力pが第3設定圧力P3よりも大きいか否かを判断する(ステップS24、S25)。
【0032】
そして、前記ステップS24、S25での両条件を満足する場合、第1流量調整バルブを開放し(ステップS26)、第1設定時間t1経過した後(ステップS27)、水温検出センサ25で検出されるエンジン冷却水温度teを読み込み(ステップS28)、この検出温度teが第4設定温度T4よりも高いか否かを判断する(ステップS29)。検出温度tが第4設定温度T4よりも高ければ、車内側熱交換器3による補助暖房を続行することに何等問題はないので、さらに第2設定時間t2経過するまで(ステップS32)、前記ステップS22に戻って前記処理を繰り返した後、通常の暖房に復帰する。一方、検出温度tが第4設定温度T4以下であれば、コンプレッサ7が故障により十分に駆動しないため、熱交換媒体温度がそれ程上昇しないものと判断し、故障表示部27に故障表示すると共に(ステップS30)、コンプレッサ7の駆動を停止し(ステップS31)、補助暖房を終了する。
【0033】
また、前記ステップS24で検出温度tが第3設定温度T3以上である場合、又は、前記ステップS25で検出圧力pが第3設定圧力P3以下である場合の少なくともいずれか一方の条件を満足すれば、フラグFが1であるか否かを判断し(ステップS33)。フラグFが1であれば、前記全流量調整バルブ10,13,14を閉じ(ステップS34)、第3設定時間t3が経過した後(ステップS35)、フラグFを0とする(ステップS36)。一方、フラグFが1でなければ、さらに第2設定時間t2経過するまで、前記ステップS22に戻って前記処理を繰り返す(ステップS37)。そして、第2設定時間t2経過しても、前記ステップS24、S25での両条件を満足しなければ、コンプレッサ7が故障しているものと判断し、故障表示部27に故障である旨の表示を行うと共に(ステップS38)、コンプレッサ7の駆動を停止し(ステップS39)、さらにその再起動を禁止する(ステップS40)。
【0034】
このように、前記実施形態によれば、コンプレッサ7の故障診断を行うことができるので、コンプレッサ7が故障したままで補助暖房が続行されることはない。
【0035】
なお、前記実施形態では、第3及び第4設定温度T3及びT4、第4設定圧力P4、第1〜第3設定時間t1〜t3を、図7ないし図9に示すグラフに従って、外気温度、車速、ブロア風量(但し、第3設定時間t3については外気温度のみ)に応じて変更するのが好ましい。
【0036】
また、前記実施形態では、三方弁24によって流路を切り替えるようにしたが、適宜開閉弁等を設けることにより、ラジエータ23のみならず、ヒータコア5への流水を停止するようにしてもよい。
【0037】
また、前記実施形態では、車内暖房について説明したが、前記構成の車両用空調装置によれば、第1流量調整バルブ及び第2流量調整バルブを閉じることにより、車外側熱交換器15で放熱させ、車内側熱交換器3を冷却用として利用することが可能である。この場合、前述の暖房時に比べて設定温度や設定圧力を大きくすると共に、第2設定時間t2を短くする必要がある。
【0038】
また、前記補助暖房では、車内側熱交換器3に加えて、ヒータコア5の下流側に配設した補助ヒータにより空調ユニット1を通過する空気を直接加熱することができるようにしてもよい。これによれば、コンプレッサ7が故障したと診断された場合であっても、補助ヒータによる補助暖房が可能である。したがって、最低限必要とされる温度により車内暖房を行うことが可能である。コンプレッサ7が故障している場合、故障していない場合に比べて補助ヒータへの通電量を増大させるのが好ましい。
【0039】
また、前記補助ヒータは、エンジン冷却水回路の途中に設けてもよい。これによれば、コンプレッサ7だけでは不十分なエンジン冷却水の加熱を補助することにより、ヒータコア5の暖房性能を向上させることができる。但し、コンプレッサ7が故障と診断された場合であっても、補助ヒータによる補助暖房が可能である。したがって、最低限必要とされる温度により車内暖房を行うことが可能である。コンプレッサ7が故障している場合、故障していない場合に比べて補助ヒータへの通電量を増大させるのが好ましい。
【0040】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、ヒータコアのみでは暖房が不十分であると判断すれば、クラッチを接続してコンプレッサを駆動させるようにしたので、ヒータコアのみならず、熱交換器による補助暖房を行うことにより、早期に車内暖房を開始することができる。
【0041】
特に、コンプレッサの始動から第1設定時間が経過した後、水温検出手段の検出温度が設定温度まで上昇しなければ、コンプレッサが故障していると判断するようにしたので、正確な故障判定が可能となり、故障したままで駆動して付随的な問題が発生することもない。
【0042】
また、全流量調整手段を第3設定時間が経過するまで全閉とし、その後、検出手段での検出圧力に基づいて各流量調整手段を駆動制御するので、流路途中に残留する熱交換媒体を回収した後、コンプレッサを無理なく適切に再起動させることが可能となる。
【0043】
さらに、コンプレッサの再起動からさらに第2設定時間が経過した後、前記検出手段での検出圧力が設定圧力以下の場合、又は、前記検出手段での検出温度が設定温度以上の場合、コンプレッサが故障していると判断するようにしたので、正確な故障診断が可能となる。
【0044】
さらにまた、第1ないし第3設定時間を外気温度に基づいて補正したり、第1及び第2設定時間、設定温度、設定圧力を、車速検出手段での検出速度や、ブロア風量に基づいて補正したので、より一層正確な故障診断が可能となる。
【0045】
また、空調ユニット内やエンジン冷却水回路の途中に補助ヒータを配設し、ヒータコアのみでの暖房が不十分な場合に通電するようにしたので、早期に車内暖房を開始することができる。
【0046】
特に、コンプレッサの故障診断時に空調ユニット内やエンジン冷却水回路内の補助ヒータに通電するようにしたので、車内側熱交換器による加熱が不能な場合でも、それを補って必要最小限の暖房性能を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施形態に係る車両用空調装置の概略図である。
【図2】 図1の制御装置による空調制御を示すフローチャートである。
【図3】 図1の制御装置による空調制御を示すフローチャートである。
【図4】 図1の制御装置による空調制御を示すフローチャートである。
【図5】 図1の制御装置による空調制御を示すフローチャートである。
【図6】 図1の流量調整バルブを開状態又は閉状態とした場合で比較した熱交換媒体の圧力の変化(a)及び温度の変化(b)を示すグラフである。
【図7】 外気温度と、第3及び第4設定温度T3及びT4、第4設定圧力P4、第1〜第3設定時間t1〜t3との各関係を示すグラフである。
【図8】 車速と、第3及び第4設定温度T3及びT4、第4設定圧力P4、第1及び第2設定時間t1及びt2との各関係を示すグラフである。
【図9】 ブロア風量と、第3及び第4設定温度T3及びT4、第4設定圧力P4、第1及び第2設定時間t1及びt2との各関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1…空調ユニット
2…ブロア
3…車内側熱交換器
4…エアミックスダンパ
5…ヒータコア
6…ブロアモータ
7…コンプレッサ
8…クラッチ
9…第1キャピラリーチューブ
10…第1流量調整バルブ
11…マフラー
12…第2キャピラリーチューブ
13…第2流量調整バルブ
14…第3流量調整バルブ
15…車外側熱交換器
16…第3キャピラリーチューブ
17…圧力検出センサ
18…温度検出センサ
22…エンジン
23…ラジエータ
24…三方弁
25…水温検出センサ
26…制御装置
27…故障表示部

Claims (8)

  1. 空調ユニット内に、エンジンの冷却水が流動するヒータコアを備えた車両用空調装置において、
    前記エンジンの冷却水温度を検出する水温検出手段と、
    前記エンジンからの動力をコンプレッサに伝達又は遮断するクラッチと、
    ブロア風量を検出する風量検出手段と、
    前記コンプレッサ、該コンプレッサから吐出された熱交換媒体の流量を調整する第1流量調整手段、該第1流量調整手段を通過した熱交換媒体と周囲の空気とで熱交換する熱交換器を環状に接続した第1経路、前記流量調整手段及び熱交換器に第1減圧手段及び第2流量調整手段を並列接続した第2経路、並びに、前記流量調整手段及び熱交換器に第3流量調整手段、車外側熱交換器及び第2減圧手段を並列接続した第3経路からなる熱交換媒体回路と、
    前記第3流量調整手段を閉じて暖房運転を行う場合、水温検出手段で検出されるエンジンの冷却水温度に基づいて、前記ヒータコアのみでは暖房が不十分であると判断すれば、前記クラッチを接続してコンプレッサを駆動させ、該コンプレッサの始動から第1設定時間経過後、前記水温検出手段の検出温度が設定温度まで上昇しない場合、コンプレッサが故障していると判断し、前記クラッチを遮断すると共に、その旨を表示手段に表示させる一方、ヒータコアのみで暖房が十分であると判断すれば、前記クラッチを遮断する制御手段とを備えたことを特徴とする車両用空調装置。
  2. さらに、前記コンプレッサからの吐出圧力又は吐出温度を検出する検出手段を備え、
    前記制御手段は、前記第1設定時間からさらに第2設定時間が経過した後、前記検出手段での検出圧力が設定圧力以下の場合、又は、前記検出手段での検出温度が設定温度以上の場合、前記全流量調整手段を第3設定時間全閉とすることを特徴とする請求項1に記載の車両用空調装置。
  3. 前記制御手段は、前記第3設定時間から第2設定時間経過後、前記検出手段での検出圧力が設定圧力以下の場合、又は、前記検出手段での検出温度が設定温度以上の場合、コンプレッサが故障していると判断し、該コンプレッサの再起動を禁止することを特徴とする請求項2に記載の車両用空調装置。
  4. 前記制御手段は、前記第1ないし第3設定時間、設定温度、設定圧力のうち、少なくともいずれか1つを、外気温度に基づいて補正することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の車両用空調装置。
  5. さらに、車速を検出する車速検出手段を備え、
    前記制御手段は、前記第1及び第2設定時間、設定温度、設定圧力を、前記車速検出手段での検出速度に基づいて補正することを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の車両用空調装置。
  6. 前記制御手段は、前記第1及び第2設定時間、設定温度、設定圧力のうち、少なくともいずれか1つを、ブロア風量に基づいて補正することを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の車両用空調装置。
  7. 前記第3流量調整手段を開けて冷房運転を行う場合、前記暖房運転を行う場合に比べて、設定温度及び設定圧力を高くすると共に、第2設定時間を短くすることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の車両用空調装置。
  8. 空調ユニット内に、エンジンの冷却水が流動するヒータコアを備えた車両用空調装置において、
    前記エンジンの冷却水温度を検出する水温検出手段と、
    前記エンジンからの動力をコンプレッサに伝達又は遮断するクラッチと、
    前記コンプレッサ、該コンプレッサから吐出された熱交換媒体流量を調整する流量調整手段、該流量調整手段を通過した熱交換媒体と周囲の空気とで熱交換する熱交換器を環状に接続し、前記流量調整手段及び熱交換器に減圧手段を並列接続してなる熱交換媒体回路と、
    前記空調ユニット内に配設される補助ヒータと、
    前記水温検出手段で検出されるエンジンの冷却水温度に基づいて、前記ヒータコアのみでは暖房が不十分であると判断すれば、前記クラッチを接続してコンプレッサを駆動させ、該コンプレッサの駆動によっても暖房が不十分であると判断すれば、前記補助ヒータに通電する一方、前記ヒータコアのみで暖房が十分であると判断すれば、前記クラッチを遮断する制御手段とを備え、
    前記コンプレッサの始動から第1設定時間経過後、前記水温検出手段の検出温度が設定温度まで上昇しない場合、コンプレッサが故障していると判断し、前記クラッチを遮断し、その旨を表示手段に表示させ、前記補助ヒータに通電することを特徴とする車両用空調装置。
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