JP4364070B2 - 生体組織切断用器具 - Google Patents

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Description

本発明は、内視鏡の観察下に皮下血管を牽引して採取するための生体組織切断用器具に関する。
近年、心臓の血管のバイパス手術において、バイパス用血管として、患者自身の大伏在静脈等である下肢の血管を用いることがある。この下肢の血管を内視鏡の観察下によって採取するための生体採取装置が提案されている(例えば、特開2004−008241号公報)。
この生体採取装置は、ダイセクタ、ハーベスタなどの器具から構成されている。ダイセクタ及びハーベスタには、内視鏡が挿通できるようになっており、術者は、その内視鏡画像を見ながら、血管の採取を行うことができる。ダイセクタは、患者の膝下近傍の切開部にセットされる案内管であるトロッカより挿入され、採取する血管の全長に渡って挿入されることにより、血管とその周辺組織を除々に剥離するための器具である。また、ハーベスタは、ダイセクタによって周辺組織から剥離された血管の側枝を電気的に切断するためのバイポーラカッタを有する器具である。
このバイポーラカッタは、先端部に溝が形成され、この溝を上下に挟むように一対の電極が配設される。バイポーラカッタが前進され、先端部の溝に入り込んだ側枝は、これら2つの電極が放電することによって止血しながら切断される。
特開2004−008241号公報
特開2004−008241号公報に記載されるバイポーラカッタの全体は、絶縁部材であるセラミックス、透明部材である合成樹脂などによって形成すると記載されている。
バイポーラカッタの全体がポリカーボネイトなどの合成樹脂によって形成されている場合、2つの電極の放電によって生じる熱のため、耐久性を若干損なう可能性がある。その一方で、セラミックスは、一般的に、合成樹脂に比べて製造コストが高く加工性に劣るという問題もある。
通常において、バイポーラカッタは、一方の印加側の電極から他方の帰還側の電極へ高周波電流の放電による熱的作用により生体組織を切断する。従って、バイポーラカッタは、全体をセラミックスに形成しなくとも、一対の電極間のみ、特に印加側の電極と接する部分をセラミックスで形成すれば、熱のために耐久性を損なう可能性を抑えることができる。また、セラミックス部材を小さくすることにより製造コストを抑えられ、製造加工性も改善できる。
そこで、本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、血管等の生体組織を凝固させ止血切断でき、且つ、安価で加工性が良い生体組織切断用器具を提供することを目的としている。
本発明の生体組織切断用器具は、体内に挿入され、内視鏡が挿通される挿入部と、該挿入部の先端下部側に設けられ、前記体内の採取対象組織を保持するための保持子と、前記挿入部の先端上部側に設けられ、且つ、生体組織を切断するための切断手段と、を備える生体組織切断用器具であって、前記切断手段は、先端部分に前記生体組織を案内するための溝を有するカッタ本体と、該カッタ本体の先端側に設けられ、電流を印加する第1の電極、及び前記第1の電極からの前記電流を帰還する略円形状の切り欠きが形成された第2の電極からなる一対の電極と、該一対の電極間に設けられ、前記溝の基端側に向かったスリット溝が形成された略円柱形状部を有する組織挟持部と、を備え、前記第1の電極の先端部分を前記スリット溝の基端部側を塞ぎ隠すように前記略円柱形状部の一面に配置し、前記略円形状の切り欠きの略中心が前記スリット溝の基端部分となる位置に前記第2の電極を前記略円柱形状部の他面に配置して、前記第1の電極と前記第2の電極との距離が略等しくなるようにしたことを特徴とする。
血管等の生体組織を凝固させ止血切断でき、且つ、安価で加工性が良い生体組織切断用器具を実現することができる。
(第1の実施の形態)
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
第1の実施の形態において、生体採取手術システムを使った血管採取手術方法、生体採取手術システムの構成及び本発明の生体組織切断用器具であるハーベスタの順に説明する。
先ず、生体採取装置を使った採取対象組織である静脈摘出手術方法について、図1から図6を用いて、血管の採取の手術の方法を説明する。
図1は、皮下血管を牽引して採取する手術方法を説明するためのフローチャートである。図2から図6は、その手術方法を説明するための図である。図1に従って、図2から図6を用いて、血管の採取の手術の方法を説明する。
心臓のバイパス手術において、下肢の採取対象組織である血管がバイパス血管用に利用される。そのバイパス用に用いられる、採取対象血管である下肢の大腿部から足首に亘る大伏在静脈(以下、単に、血管ともいう)を全長に亘って採取する場合について説明する。なお、その採取に用いられる器具である、ダイセクタ31、トロッカ21、ハーベスタ41の詳細な構成は、後述する。さらに、ダイセクタ31とハーベスタ41には、内視鏡が挿通できるようになっており、術者は、その内視鏡画像を見ながら、血管の採取を行うことができる。内視鏡は、後述する図7に示す硬性内視鏡51であり、接眼部に接続されたテレビカメラヘッドを介して、テレビモニタ102に接続され、テレビモニタ102の画面上に内視鏡画像が表示される。硬性鏡の先端部からは照明光が照射され、皮下の組織、血管11を照明することができる。
図2に示すように、採取対象血管11は、下肢12の鼠径部13と、足首14との間に存在する。採取する血管11は、例えば60cmの長さであるとする。
まず、術者は、その血管11の位置を特定する(ステップ(以下、Sと略す)1)。血管11の位置は、術者の触感によって、あるいはソナーなどの機器を用いて、特定する。次に、その血管11の管の方向に略沿って、特定した血管11の直上であって、膝15の少し下に、術者は、メス等によって一箇所、例えば切り口の長さが2.5cmの皮切部16を設ける(S2)。続いて、皮切部16において、その血管11を露出させ、血管11の周辺の組織を剥離する(S3)。
次に、ダイセクタ31を用いて血管11の全長にわたって周辺の組織の剥離が行われる(S4)。具体的には、術者は、皮切部16にトロッカ21をセットし、ダイセクタ31を、トロッカ21の案内管部22に通して、内視鏡画像を見ながら、皮切部16から鼠径部13の方向(矢印A1で示す)に徐々に挿入して、血管11を周辺の組織から鈍的に剥離していく。内視鏡画像は、術者が血管11に沿って周辺組織を剥離していくために、術者にとって必要なものである。
血管11の周辺組織を剥離するとき、例えば、血管11に対して皮膚表面方向を上とすれば、術者は、血管11の上下方向を剥離し、さらに左右方向を剥離することによって、血管11の全周に渡って周辺組織を完全に剥離することができる。血管11の全周に渡って剥離することによって、血管11の側枝が内視鏡画像において良く見えるようになる。
鼠径部13の方向における、血管11の周辺組織からの剥離が終わると、ダイセクタ31をトロッカ21から引き抜く。次に、皮切部16のトロッカの向きを変え、皮切部16から、ダイセクタを、足首14の方向に(矢印A2で示す)徐々に挿入して、内視鏡画像を見ながら、血管11を周辺の組織からの剥離を行う。
図3は、ダイセクタが、鼠径部13方向に皮切部16からトロッカ21を介して下肢12の皮下へ挿入された状態を示す断面図である。トロッカ21は、ダイセクタ31の挿入部32を挿通させるための筒状の案内管部22と、シール部23と、皮膚に固定するための固定部24とからなる。トロッカ21を皮切部16にセットするときは、案内管部22を、皮切部16から鼠径部方向に挿入し、固定部24によって皮膚に固定する。ダイセクタ31の挿入部32は、固定部24によって皮切部16に固定されたトロッカ21の案内管部22を通して、下肢12の皮下に挿入されている。後述するように、挿入部32の中には、内視鏡挿入部が挿入されている。ダイセクタ31の挿入方向は、血管11の方向に沿っているので、術者は、内視鏡画像を見ながら、血管11の周辺の組織を血管11から剥離するように徐々に挿入していく。すなわち、その挿入は、皮切部16から血管11に沿っていきなり鼠径部13の下まで行われない。ダイセクタ31を挿入方向に沿って進退させながら、徐々に鼠径部13までの血管11と、足首14までの血管11の剥離が行われる。
このとき、ダイセクタ31に設けられた送気機能により、二酸化炭素のガスが、ダイセクタ31の把持部33に接続された送気チューブ34から送り込まれ、挿入部32の先端部に設けられた開口部35aから噴き出る。従って、血管11が周辺の組織から剥離されると共に、二酸化炭素ガスが剥離した組織と血管の間に介在するようになるので、内視鏡の術野が広がって、視認性が良くなり、術者は、剥離作業がし易くなる。
次に、ダイセクタ31を、トロッカ21から抜き取り、トロッカ21はそのままにして、ハーベスタ41(図5参照)を挿入して、皮切部16から足首14までの間の血管11の側枝の切断が行われる(S5)。
なお、側枝11Aの切断は、ハーベスタ41を皮切部16からまず足首14の下まで挿入して、足首14から皮切部16に向かって、血管11の側枝11Aを1本ずつ切断していく。
その側枝11Aの切断は、ハーベスタ41の挿入部42の先端部に設けられた電気メスであるバイポーラカッタ43によって行われる。バイポーラカッタ43によって切断された側枝11Aは、切断部は、略止血された状態となる。ハーベスタ41を用いて、足首14までの間の血管11の側枝11Aの全てが切られる。
ハーベスタ41の構成については後述するが、ここでは簡単にその構成について説明する。血管11はハーベスタ41の先端に設けられた血管保持部であるベインキーパ45に引掛けられるようになっている。血管11をベインキーパ45に引掛けるときは、ベインキーパ45の一部を開け、開いた場所に血管11を引掛け、引掛けた後に、その開けた一部を閉じるような機構を、ハーベスタ41のベインキーパ45は有している。さらに、ベインキーパ45は、ハーベスタ41の軸方向に可動式であり、内視鏡の先端部からベインキーパ45を離す方向に動かすことができるので、引掛けた血管11を、内視鏡画像において見易くすることができる。
また、バイポーラカッタ43の先端部には、0.5mm幅の溝が形成されており、側枝11Aを切断するときは、側枝11Aを押し込むようにその溝に入れることによって、側枝11Aは圧縮された状態において切断される。さらにまた、ハーベスタ41の先端には、ワイパーガード部によって囲まれた内側に硬性鏡の先端部の窓部に付着した付着物を拭き取るためのワイパーが設けられている。そして、円筒形状のワイパーガード部の一部には、ワイパーによって拭き取られた付着物を外に掃き出すための掃き出し孔が設けられている。その付着物としては、血液、脂肪、電気メスによる煙等がある。
ハーベスタ41にも送気機能が設けられており、二酸化炭素のガスが、ハーベスタ41の把持部400に接続された送気チューブ44から送り込まれ、挿入部42の先端部に設けられた開口部(図示せず)から噴き出る。従って、血管11の側枝11Aの切断処置がし易くなる。
なお、側枝11Aは、血管11に複数存在するので、術者は、ハーベスタ41の挿入部42の先端における内視鏡画像を見ながら、ハーベスタ41の先端部のベインキーパ45を操作して血管11を保持し、側枝11Aを一つ一つ確認しながら、バイポーラカッタ43によって側枝11Aを切る。ベインキーパ45の構造についても後で詳述する。
次に、足首14に、例えば切り口の長さが1cm以下の小さな皮切を施し、その皮切部17から血管11の末端部を引き出して、糸をかけるか、鉗子を留置し、末端部の処置を行う(S6)。この場合、皮切部16の近傍にあるハーベスタ41を再度足首14の皮下まで挿入し、術者は、内視鏡によって、皮切部17の皮下の血管11と鉗子を見ながら、鉗子で血管11をつまんで、皮切部17から血管11を引き出す。
図4にその血管11の末端部の処置を説明するための図である。血管11の末端部の処置は、血管11の一部を糸で結び、その結び目11aよりも膝15側の位置11bにおいて血管11を切る。なお、皮切部17における皮切は、その後、術者等は、テープ等で皮切部17を閉じることによって行われる。
血管11の末端部の処置において、術者は、内視鏡によって、皮切部17の皮下の血管を見ながら、皮切部17から血管11を引き出す。
続いて、ハーベスタ41を、トロッカ21から抜き取り、皮切部16のトロッカ21の案内管部22の向きを鼠径部13の方向に変え、ハーベスタ41を挿入して、皮切部16から鼠径部13までの間の血管11の側枝の切断が行われる(S7)。S6で行ったように、術者は、内視鏡画像を見ながら、皮切部16から鼠径部13までの血管11の側枝11Aを切断する。
なお、ここでも、側枝11Aの切断は、ハーベスタ41を皮切部16からまず鼠径部13の下まで挿入して、鼠径部13から皮切部16に向かって、血管11の側枝11Aを1本ずつ切断していく。
図5は、ハーベスタが、皮切部16からトロッカ21を介して下肢12の皮下へ挿入された状態を示す断面図である。ハーベスタ41の挿入部42は、固定部24によって皮切部16に固定されたトロッカ21の案内管部22を通して、下肢12の皮下に挿入されている。後述するように、挿入部42の中には、内視鏡挿入部が挿入されている。ハーベスタ41の挿入方向は、血管11の方向に沿っているので、術者は、内視鏡画像を見ながら、血管11の側枝11Aを切断する。
血管11の側枝11Aの切断が終了すると、図4に示すように、鼠径部13に、例えば切り口の長さが1cm以下の小さな皮切を施し、その皮切部18から血管11の末端部を引き出して、糸をかけるか、鉗子を留置し、末端部の処置を行う(S8)。この場合も、皮切部16の近傍にあるハーベスタ41を再度鼠径部13の皮下まで挿入し、術者は、内視鏡によって、皮切部18の皮下の血管11と鉗子を見ながら、鉗子で血管11をつまんで、皮切部18から血管11を引き出す。足首14の皮切部17において処置したように、血管11の末端部の処置は、血管11の一部を糸で結び、その結び目11cよりも膝15側の位置11dにおいて血管11を切る。なお、皮切部18における皮切も、その後、術者等は、テープ等で皮切部18を閉じることによって行われる。
そして、術者は、図6に示すように皮切部16から、例えば60cmの血管11を摘出する(S9)。図6は、皮切部16から血管11を摘出する状態を説明するための図である。血管11の摘出が終わると、続いて、摘出された血管11に孔が開いていると、バイパス用の血管としては利用できないので、術者は、血管11の漏れ検査を行う(S10)。
漏れ検査を行いながら、術者は、血管11の全ての側枝11Aの部分に糸結びを施し、先端が切断された側枝11Aの先端部から血液が漏れることのないようにする。このように、全ての側枝11Aの部分に糸結びが施された状態において、血管11内の弁の方向を考慮して、血管11の一端にシリンジを付けて、生理食塩水を血管11内に通し、生理食塩水が漏れ出す孔があるか否かによって、術者は、血管11の漏れ検査を行う。
生理食塩水が漏れ出している箇所があれば、その箇所の孔を縫合する(S11)。最後に、皮切部16の縫合を行う(S12)。
以上のように、従来の、下肢12の鼠径部13から足首14まで血管11が全て見えるように、下肢12の所定の部位の組織を切開するという手術に比べ、上述した内視鏡を用いて血管を摘出する方法は、例えば、皮切部が3つだけであり、患者に対して低侵襲である。例えば、手術後、患者が歩行できるようになるまでの期間を短縮できる可能性がある。
次に、図7を用いて、生体採取手術システムを説明する。
図7は、上述した手術に用いられる装置、器具等からなる生体採取手術システムの構成を示す構成図である。生体採取手術システム(以下、単に手術システムと略記する。)101は、上述したトロッカ21、生体剥離用機器であるダイセクタ31、生体組織切断用器具であるハーベスタ41及び内視鏡である硬性内視鏡51を含む。手術システム101は、さらに、表示装置であるテレビモニタ102と、カメラコントロールユニット(以下、CCUという)103と、テレビカメラ装置104と、光源装置105と、ライトガイドケーブル106と、電気メス装置107と、送気装置108とを含む。
硬性内視鏡51のライトガイドコネクタ部52には、ライトガイドケーブル106の一端が接続される。ライドガイドケーブル106の他端は、光源装置105に接続される。硬性内視鏡51には、光ファイバのライトガイドが挿通されたライトガイドケーブル106を介して、光源装置105からの光が供給され、硬性内視鏡51の先端部から、被写体への照明が行われる。硬性内視鏡51の基端側の接眼部53には、テレビカメラ装置104のテレビカメラヘッド部が接続される。テレビカメラ装置104は、CCU103に接続され、硬性内視鏡51によって得られた被写体の画像が、接続されたテレビモニタ102の画面上に表示される。
硬性内視鏡51の先端挿入部54は、ダイセクタ31の基端側からダイセクタ31の硬性鏡挿入チャネル36に挿入することができる。同様に、硬性内視鏡51の先端挿入部54は、ハーベスタ41の基端側からハーベスタ41の後述する挿入部42内に挿通する硬性鏡挿入チャネル46に挿入することができる。
ダイセクタ31の送気チューブ34は、送気装置108に接続され、送気装置108からの二酸化炭素ガスの供給を受け、送気出口である開口部35aから放出する。
ハーベスタ41の送気チューブ44も、送気装置108に接続され、送気装置108からの二酸化炭素ガスの供給を受け、送気出口である開口部(図7では図示せず)から放出する。
また、ハーベスタ41は、バイポーラカッタ43用の電気的ケーブル47を有し、その電気的ケーブル47の基端端に設けられたコネクタによって、電気メス装置107に接続される。
このような構成を有する手術システム101を利用して、術者は、上述した手術を行うことができる。
次に、図8から図18を用いて、本発明の生体組織切断用器具であるハーベスタについて説明する。
図8は、ハーベスタ41の側面図である。ハーベスタ41の金属製の挿入部42の先端には、上部にはバイポーラカッタ43が、また下部内側には保持子であるベインキーパ45が設けられており、挿入部42の基端に連設された把持部400に設けられているバイポーラカッタレバー401及びベインキーパレバー402を長手軸に沿って進退させると、この進退に連動してバイポーラカッタ43及びベインキーパ45を挿入部42の前方に進退させることができるようになっている。
図9は、ハーベスタ41の基端側の構成を説明する部分斜視図である。ハーベスタ41の基端側の構成は、図9に示すように硬性内視鏡51をハーベスタ41の基端部に容易にかつ確実に固定するために、ハーベスタ41の基端部400aの内周面には、案内溝400bが、ハーベスタ41の軸方向に沿って設けられている。さらに、その案内溝400bには、固定部材400cがネジによって固定されている。固定部材400cは、金属の板状部材をコの字形状に折り曲げられ、さらに、コの字の両端部は、コの字の内側に向かって凸状部を有するように折り曲げられている。一方、硬性内視鏡51の接眼部53の先端側には、図示しない凸部が設けられている。
さらに、基端部400aには、切欠き部400dが設けられ、ライトガイドコネクタ部52が、切欠き部400dに沿って移動できるようになっている。
硬性内視鏡51をハーベスタ41の基端部から挿入するとき、その硬性内視鏡51の凸部が図9に示す基端部400aの内周面に設けられた案内溝400bに沿って、かつライトガイドコネクタ部52が切欠き部400dに沿って、入るように、ハーベスタ41の基端部に硬性内視鏡51を挿入する。硬性内視鏡51をハーベスタ41の基端部から挿入していくと、硬性内視鏡51の凸部は、案内溝400bの内側に沿って移動し、固定部材400cの弾性力に抗して金属の固定部材400cの凸状部を、越える。このとき、ライトガイドコネクタ部52も、基端部400aに設けられた切欠き部400dに沿って、移動する。
従って、ハーベスタ41の基端部から硬性内視鏡51を挿入するときは、ライトガイドコネクタ部52を切欠き部400dに入るようにし、かつ硬性内視鏡51の凸部を案内溝400bに入るように、ハーベスタ41と硬性内視鏡51の位置関係をセットしてから、硬性内視鏡51をハーベスタ41に挿入する。硬性内視鏡51をハーベスタ41に挿入していくと、途中で硬性内視鏡51の凸部が、固定部材400cによって挟まれるように係合して固定され、かつ固定部材400cの弾性力によって容易には抜け落ちないようになる。
また、係合して固定される際に、係合された硬性内視鏡51とハーベスタ41との間で、「カチッ」という音が生じるため、使用者は、セットされたことを音で確認することができる。
図10はハーベスタ41の先端の構成を示す部分斜視図、図11は図10のロック軸414の作用を説明する図、図12は図10の矢印Aから見た矢視図である。
図10に示すように、ハーベスタ41のベインキーパ45は、略コの字形状の血管保持台411を長手軸方向に進退可能に保持するベインキーパ軸412と、ベインキーパ軸412に平行で略コの字形状の血管保持台411に血管を収納する閉空間413を形成する血管保持台411に対して長手軸方向に進退可能なロック軸414とから構成され、該ロック軸414は、図10の状態では、ベインキーパ軸412と同様に血管保持台411にロックされた状態で空間413を形成するが、該ロック軸414のロック状態を解除することにより図11に示すように閉空間413を解放し閉空間413内に血管11を収納可能に進退できるようになっている。
バイポーラカッタ43が設けられる挿入部42の先端側面は切り欠き415が設けられ、バイポーラカッタ43を進退させるカッタ軸(後述)が切り欠き415を経て挿入部42を内挿されている。切り欠き415の内壁面には断面が円弧形状のガード部416が設けられ、また挿入部42の先端内面には硬性内視鏡51の先端部の窓部に付着した付着物を拭き取るためのワイパー417が設けられている。そして、ワイパー417の一端を軸としてワイパー417の他端がガード部416内側をスイープすることで、ワイパーガード部が形成されている。そして、円筒形状のワイパーガード部の一部には、ワイパー417によって拭き取られた付着物418(図12参照)を外に掃き出すための掃き出し孔419aが設けられている。その付着物418としては、血液、脂肪、電気メスによる煙等がある。
なお、ワイパー417は、ワイパー軸(図示せず:図16参照)を介してワイパーレバー419(図8参照)によりスイープする。
図10の矢印Aから見た矢視図である図12に示すように、挿入部42の先端面より所定の内側に硬性内視鏡51が挿通する硬性鏡挿入チャネル420の開口部と送気を行う送気チャネル421の開口部が隣接して設けられている。
図13はハーベスタ41の作動構成を示す長軸方向の断面図であり、図14は図13の矢印Aから見たベインキーパレバー402の取り付け概念図である。
図13に示すように、ハーベスタ41の軸方向に沿って、硬性鏡挿入チャネル420を形成する金属の管部材420aが、把持部400の基端側から挿入部42の先端部までハーベスタ41の内部に挿通されている。バイポーラカッタ43は、把持部400に設けられているバイポーラカッタレバー401と挿入部42を挿通するバイポーラ軸450により連結されており、バイポーラカッタレバー401を長手軸に沿って進退させると、この進退力がバイポーラ軸450を介してバイポーラカッタ43に伝達され、バイポーラカッタ43を挿入部42の前方に進退させることができるようになっている。
同様に、ベインキーパ45は、把持部400に設けられているベインキーパレバー402と挿入部42を挿通するベインキーパ軸412により連結されており、ベインキーパレバー402を長手軸に沿って進退させると、この進退力がベインキーパ軸412を介してベインキーパ45に伝達され、ベインキーパ45を挿入部42の前方に進退させることができるようになっている。
ベインキーパレバー402とベインキーパ軸412は、把持部400の内面をピン押圧するクリック機構451により把持部400の内面を一体的に移動可能であって、クリック機構451が把持部400の内面に設けられた例えば3つのクリック溝452のいずれかに位置すると、その位置にベインキーパレバー402及びベインキーパ軸412を安定して保持することができ、また、長手軸に力を作用させることで、容易にクリック機構451をクリック溝452から脱出させることができるようになっている。
ベインキーパレバー402はロックレバー453と着脱自在に連結されており、ロックボタン454を押下することで、ベインキーパレバー402はロックレバー453とを分離することができるようになっている。このロックレバー453は、ロック軸414と連結されており、ベインキーパレバー402と分離された状態でロックレバー453を進退させることで、閉空間413内に血管11を収納可能に進退できるようになっている(10及び図11参照)。
なお、図14に示すように、ベインキーパレバー402はネジ460と接着によりベインキーパ軸412に強固に固定されている。
図15はハーベスタ41の送気構成を示す長軸方向の断面図であり、図16は図15のA−A線断面を示す断面図である。
図15に示すように、ハーベスタ41の軸方向に沿って、送気チャネル421を形成する金属の送気パイプ461が、把持部400の基端側から挿入部42の先端部までハーベスタ41の内部に挿通されている。把持部400の基端側の送気パイプ461の一端には把持部400内において送気チューブ44が嵌入され、送気チューブ44の基端には、送気コネクタ44aが設けられており、送気コネクタ44aは、送気装置108に接続されたチューブのコネクタに接続される。
上述したように、本実施形態では、図17に示すように、ベインキーパレバー402を進退させることで、ベインキーパ45を先端において進退させることができるため、例えば、側枝11Aの切断時の内視鏡画象が図18に示すような画像で側枝11Aの状態が確認しにくい場合は、図19にようにベインキーパレバー402を長手軸方向に前進させることで、ベインキーパ45も先端より前進し、図19に示すように側枝11Aの状態の確認に適した内視鏡画象を視認することができる。
次に、図20から図23を用いて、ハーベスタ41の内部に挿通されているバイポーラカッタ43について説明する。
図20は、バイポーラカッタ43を上面からみた図であり、図21は、バイポーラカッタ43を下面からみた図である。また、図22は図20のA−A線断面を示す断面図であり、図23は、図20のB−B線断面を示す断面図である。
図20及び図21に示すように、バイポーラカッタ43は、例えばポリカーボネイトなどの透明な絶縁部材からなるカッタ本体422と、先端部の略中央に配設される非金属無機材であるセラミックスからなる組織挟持部423と、バイポーラの一方の電極である帰還電極424と、バイポーラの他方の電極である印加電極425とからなる。また、図22に示すように、帰還電極424を上層とし、帰還電極424、組織挟持部423及びカッタ本体422、印加電極425を3層とする層構造をなしている。すなわち、カッタ本体422の先端側の一部分は、帰還電極424が上層となり、印加電極425が下層となって、組織挟持部423が帰還電極424と印加電極425の間に設けられ、カッタ本体422の上層から順に、帰還電極424、組織挟持部423印加電極425の3層構造となり、帰還電極424と印加電極425は、同一面内になく、上下に位置して対向されている。
このカッタ本体422は、ハーベスタ41の切り欠き415(図10参照)の円弧状の内周面に沿うように帯状板体の横断面(図23参照)が円弧状に湾曲した形状をしている。
また、カッタ本体422は先端側にV字溝426が形成され、このV字溝426の基端側に向かって、例えば0.5mm幅のスリット溝427を有する組織挟持部423が嵌装されているさらに、カッタ本体422は、V字溝426から基端に向かって形成される嵌合溝422aと、組織挟持部423の基端に対応する位置に形成される凹部422bを有している。
組織挟持部423は、基端部分が略円柱形状をしており、先端に向かって略円柱形状部423Aと、その側周面から延びる略四角柱形状部423Bとを有し(図20参照)、いわゆる前方後円墳形状をしている。また、組織挟持部423は、スリット溝427と反対側の略四角柱形状部423Bの夫々の側面から突起する凸部423aと、略円柱形状部423の基端部分の外周面から基端側に向けて突起する凸部423bを有している。すなわち、組織挟持部423は、2つの凸部423aがカッタ本体422の嵌合溝422aに嵌入(図23参照)され、凸部423bがカッタ本体422の凹部422bに嵌入(図22参照)されることによって、カッタ本体422に嵌着される。また、スリット溝427は、略四角柱形状部423Bの先端中央部から略円柱形状部423Aの略中央部にかけて、組織挟持部423の長手方向に溝切りされ、設けられている。
なお、組織挟持部423である高耐熱性のセラミックス構造材は、例えば、ジルコニア、アルミナなどである。
帰還電極424は、図20に示すようにカッタ本体422と組織挟持部423の上面における境目、つまり、夫々の境界線に略沿った前方後円形墳形状に切り欠き形成され、組織挟持部423の上面に沿って、横断面(図23参照)が湾曲に形成される金属板である。また、帰還電極424は、カッタ本体422の長手方向に沿って、カッタ本体422の内部に挿通される高周波電流を帰還させるためのリード線428が基端から延出している。このリード線428は、外部の電気メス装置107と電気的に接続される。また、帰還電極424は、ここでは、先端側及び基端側に夫々2つ、合わせて4つの孔部424aが穿設されている。帰還電極424は、4つの孔部424aにカッタ本体422の上面から突起する留部422c(図23参照)が夫々に挿通され、留部422cが融解された後、フランジ状に凝固形成されることによってカッタ本体422に固設されている。なお、帰還電極424は、孔部424aが先端側及び基端側に夫々2つに配置される4つに限ることなく、カッタ本体422に帰還電極424を固設する強度を保つことができるように、孔部424aの配置及び個数が種々変更されても良い。
図21に示すように、印加電極425は、カッタ本体422と組織挟持部423の下面側に配置される略四角形の金属板である。この印加電極425の先端部分は、組織挟持部423のスリット溝427の基端部側を塞ぎ隠すように、組織挟持部423の円柱部の略中央近傍まで定置される。なお、組織挟持部423の下面には、印加電極425の先端部分を位置決めするため、基端側に向けて切り欠かれた段部430が形成されている。また、印加電極425の基端から高周波電流を印加するためのリード線429が延出している。このリード線429は、カッタ本体422の長手方向に沿って、カッタ本体422の内部に挿通され、外部の電気メス装置107と電気的に接続される。印加電極425は、帰還電極424と同じように孔部425aにカッタ本体422の上面から突起する留部422cが夫々に挿通され、留部422cが融解された後、フランジ状に凝固形成されることによってカッタ本体422に固設されている。
なお、耐電圧のための沿面距離を保つため、スリット溝427の基端側に位置する印加電極425の先端部分から帰還電極424までの距離が略等しくなるように、帰還電極424は、スリット溝427の基端部分を略中心とした略円形状に切り欠きされている。さらに、帰還電極424の略円形状に対応する組織挟持部423の帰還電極424側の表面を略円形状にすると共に、組織挟持部423を略円柱形状とすることで、印加電極425で発生する熱が組織挟持部423へ略均等に伝わる。言い換えれば、カッタ本体422と帰還電極424、印加電極425との接合面となる組織挟持部423においては、局部的に高温になる部分を抑えることができる。従って、印加電極425で発生する熱が組織挟持部423を伝って均一に拡がるため、カッタ本体422及び組織挟持部423の高熱化を防止することができる。
以上のように構成されたハーベスタ41のバイポーラカッタ43による側枝11Aの切断について図24から図26を用いて説明する。
図24から図26は、バイポーラカッタ43による側枝11Aの切断を説明するための図である。
図1において説明した、ダイセクタ31を用いて血管11の全長にわたって周辺の組織の剥離(S4)が行われた後、ダイセクタ31を、トロッカ21から抜き取り、トロッカ21はそのままにして、ハーベスタ41を挿入して、皮切部16から足首14までの間の血管11の側枝の切断が行われる(S5)。
図24に示すように、術者は、内視鏡画像を確認しながら側枝11Aに向けてバイポーラカッタ43を前進させて行く。このとき、術者は、内視鏡画像を確認しながら、カッタ本体422のV字溝426に側枝11Aが入り込むようにハーベスタ41のバイポーラカッタレバー401をバイポーラカッタ43が前進する方向へスライド操作する。
そして、図25に示すように、側枝11AをV字溝426へ入り込ませる。さらに、バイポーラカッタ43が側枝11Aに向かって前進されると、側枝11Aは、V字溝426によって組織挟持部423のスリット溝427へと案内され、引き寄せられる。
図26に示すように、バイポーラカッタ43がさらに前方へ移動され、側枝11Aが押し込まれるようにスリット溝427に案内される。このとき、側枝11Aはスリット溝427に圧縮された状態に挟持される。この状態において、術者は、側枝11Aが印加電極425に接触したことを内視鏡画像によって確認して、電気メス装置107から高周波電流を流す。このとき、印加電極425から放電される高周波電流は、組織挟持部423を介して帰還電極424へ流れる。組織挟持部423のスリット溝427に圧縮されている側枝11Aは、印加電極425と接触している部分から熱が加えられ凝固して切断される。
ここで、印加電極425から帰還電極424へ放電される高周波電流によって発生する熱は、印加側電極425付近に集中する。しかし、印加電極425と帰還電極424の間に介装される部分に高耐熱性のセラミックスによって形成される組織挟持部423を使うことにより、耐久性に優れた構成とすることができる。
また、バイポーラカッタ43のカッタ本体422は、ポリカーボネイトなどの合成樹脂が使われ、全体をセラミックスによって形成される場合に比べて、加工性が良く安価となる。
以上の結果、術者は、本実施の形態に係る切断手段であるハーベスタ41のバイポーラカッタ43を使用することで、耐久性を備えた組織挟持部423、印加電極425及び帰還電極424によって、側枝11Aを容易に止血切断することができる。
なお、本発明は、以上述べた実施形態のみに限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施可能である。
皮下血管を牽引して採取する手術方法を説明するためのフローチャートである。 皮下血管を牽引して採取する手術方法を説明するための図である。 ダイセクタが、鼠径部方向に皮切部からトロッカを介して下肢の皮下へ挿入された状態を示す断面図である。 皮下血管を牽引して採取する手術方法を説明するための図である。 ハーベスタが、皮切部からトロッカを介して下肢の皮下へ挿入された状態を示す断面図である。 皮下血管を牽引して採取する手術方法を説明するための図である。 皮下血管を牽引して採取する手術に用いられる装置、器具等からなる生体採取手術システムの構成を示す構成図である。 ハーベスタの側面図である。 ハーベスタの基端側の構成を説明する部分斜視図である。 ハーベスタの先端の構成を示す部分斜視図である。 、図10のロック軸の作用を説明する図である。 図10の矢印Aから見た矢視図である。 ハーベスタの作動構成を示す長軸方向の断面図である。 図13の矢印Aから見たベインキーパレバーの取り付け概念図である。 ハーベスタの送気構成を示す長軸方向の断面図である。 図15のA−A線断面を示す断面図である。 ベインキーパレバーとベインキーパの進退を説明するための図である。 側枝の切断時の内視鏡画象である。 側枝の切断時の内視鏡画象である。 バイポーラカッタを上面から見た図である。 バイポーラカッタを下面から見た図である。 図20のバイポーラカッタのA−A線断面を示す断面図である。 図20のバイポーラカッタのB−B線断面を示す断面図である。 バイポーラカッタによる側枝の切断を説明するための図である。 バイポーラカッタによる側枝の切断を説明するための図である。 バイポーラカッタによる側枝の切断を説明するための図である。
符号の説明
43・・・バイポーラカッタ
422・・・カッタ本体
422b・・・凹部
422a・・・嵌合溝
422c・・・留部
423a,423b・・・凸部
423・・・組織挟持部
424a・・・孔部
424・・・帰還電極
425・・・印加電極
425a・・・孔部
426・・・V字溝
427・・・スリット溝
428,429・・・リード線
代理人 弁理士 伊藤 進

Claims (8)

  1. 体内に挿入され、内視鏡が挿通される挿入部と、
    該挿入部の先端下部側に設けられ、前記体内の採取対象組織を保持するための保持子と、
    前記挿入部の先端上部側に設けられ、且つ、生体組織を切断するための切断手段と、
    を備える生体組織切断用器具であって、
    前記切断手段は、先端部分に前記生体組織を案内するための溝を有するカッタ本体と、
    該カッタ本体の先端側に設けられ、電流を印加する第1の電極、及び前記第1の電極からの前記電流を帰還する略円形状の切り欠きが形成された第2の電極からなる一対の電極と、
    該一対の電極間に設けられ、前記溝の基端側に向かったスリット溝が形成された略円柱形状部を有する組織挟持部と、
    を備え、
    前記第1の電極の先端部分を前記スリット溝の基端部側を塞ぎ隠すように前記略円柱形状部の一面に配置し、前記略円形状の切り欠きの略中心が前記スリット溝の基端部分となる位置に前記第2の電極を前記略円柱形状部の他面に配置して、前記第1の電極と前記第2の電極との距離が略等しくなるようにしたことを特徴とする生体組織切断用器具。
  2. 記切断手段の先端側の一部分は、前記第の電極が上層とし、前記第の電極が下層として、前記組織挟持部が前記第1の電極と前記第2の電極の間に設けられることにより、上層から順に、前記第の電極、前記組織挟持部、及び前記第の電極の3層構造を成していることを特徴とする請求項1に記載の生体組織切断用器具。
  3. 前記組織狭持部は、セラミックスから形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の生体組織切断用器具。
  4. 前記組織挟持部は、先端側に前記略円柱形状部の側周面から延出する略四角柱形状部が形成されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の生体組織切断用器具。
  5. 前記組織狭持部は、前記略四角柱形状に形成された部分の外側面から突起する2つの凸部と、前記略円柱形状に形成された部分の側周面の基端側から突起する別の凸部とを有し、
    前記カッタ本体には、前記組織狭持部の3つの前記凸部と夫々に対応する3つの嵌合溝を有し、
    前記3つの凸部が前記3つの嵌合溝に嵌入することによって前記組織狭持部が前記カッタ本体に嵌着されることを特徴とする請求項4に記載の生体組織切断用器具。
  6. 前記略四角柱形状に形成された部分の先端中央部から前記略円柱形状に形成された部分の略中央部にかけて前記組織挟持部の長手方向に前記スリット溝が設けられることを特徴とする請求項4、又は請求項5に記載の生体組織切断用器具。
  7. 前記セラミックスは、ジルコニアであることを特徴とする請求項から請求項6のいずれかに記載の生体組織切断用器具。
  8. 前記セラミックスは、アルミナであることを特徴とする請求項から請求項6のいずれかに記載の生体組織切断用器具。
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