JP4363661B2 - 締付け力管理方法および締付け装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ボルトとナットにより締結されるボルト・ナット締結体、およびスタッドボルトおよびナットにより締結されるねじ締結体に代表されるような締結部材において、その締結部材を所望の締付け力で正確に締付けることのできる締付け管理方法、および締付け装置に関するものである。
ボルト・ナット締結体は、橋梁やビルなどの大型の構造物から、携帯電話やパソコン機器などのマイクロ機器に至るまで、幅広く用いられている。それらに使用されるボルト・ナット締結体やねじ締結体としての強度は、締付け力に大きく依存する。なぜなら、それら締結体の締付け力が低下した場合には、ボルトやナットはゆるみを生じ、疲労破壊の危険性が著しく増加するからである。したがって、締付け力を管理することはボルト・ナット締結体やねじ締結体の安全を確保する上で重要である。
ねじの締付け力は、通常はJIS B 1083の「ねじの締付け通則」に規定されている「トルク法」、すなわち締付けトルクで管理するのが一般的であり、また、トルク法以外の管理方法として、回転角法、トルク勾配法がある。
しかし、一般に広く用いられているトルク法や回転角法において得られる締付け力は、目標値に対して±20%から50%と非常大きなばらつきを生じるといわれている。
したがって、ボルト締結体の強度上の信頼性は決して十分とは言えないのが現状である。それゆえ、締結部材の破壊を防止してボルト・ナット締結体に代表されるような締結部材の信頼性を向上するためには、締付け力を正確に管理できる締付け法の開発が求められる。
締付け管理の方法としては、これまで超音波により締付け力を測定しながら締付ける方法等が提案されている。この方法は、あらかじめボルト頭部端面から入射する超音波がねじ先端で反射して戻るまでの伝達時間と締付け力の関係を測定しておき、ボルトの軸方向に超音波を発信ながら締付けることで、超音波の伝達時間から締付け力を把握して締付ける方法である。
この方法は、締付け力を直接測定できるが、ボルト締結体の仕様毎に伝達時間と締付け力の関係を調べておく必要がある上、専用のボルトと高価な測定器を要するので使用個所が限られる。
また、あらかじめ被締結物表面を押さえて、ボルト先端を所望の初期締付け力で引張りながら締付けることで締付け力を管理する方法が提案されている(特許文献1)。
一方、ボルト・ナット締結体が被締結体を実際に締付けている状態での締付け力を検出する方法として、ナットから突出しているボルトの先端部に回動部材を螺合させ、この回動部材を回転させることにより該ボルトの先端部を引張り、その際反力を該ナットで受けるようにし、該回動部材に作用するトルクの変移点を当該ボルト・ナット締結体の締付け力と判断することが提案されている(特許文献2)。
また、同様にしてボルトのばね定数の変移点を検出し、該変移点での引張り力を締付け力と判断することも提案されている(特許文献3)
特開2005−180508公報 特開2004−101246公報 特開2003−240655公報
ところで、上述した特許文献1に記載の締付け力管理方法は、締付け作業において締付け力をある程度正確に管理することができるが、被締結物表面を押さえて引張り力を負荷する(ボルトを内包した筒状の押え部品の先端が被締結物表面に当接してボルトを引っ張る際の引っ張り力が負荷される)ので、押さえる部分の接触面積と、最終的な締付け状態におけるナット座面の接触面積が異なるため、該押さえる部分の弾性変形の違いによって、内外力比(ボルト締結体の被締結物に外力が作用した際に、その外力と外力によってボルトに追加軸力(締付け力)として作用する力の割合)に依存した分だけ必ず締付け力に誤差を生じる。
また、特許文献2、3は、ナットに反力を与えて該ナットから突出したボルトの先端部を引張るが、この場合、既に締付けられているボルトの締付け力を検出するものであり、ボルト・ナット締結体を所望の締付け力で締付けるものではない。
本発明者等は、このような問題が生じる原因として、ボルトの先端を所望の初期締付け力で引っ張る際、被締結物表面にその反力を付与することによって発生することに着目し、被締結物側にこのような反力を付与することなくボルトの先端部を初期締付け力で引っ張ることができれば、所望の締付け力が得られる本発明を為すに至ったものである。
本発明の目的は、ボルトとナットにより締結されるボルト・ナット締結体およびスタッドボルトおよびナットにより締結されるねじ締結体に代表されるような締結部材において、所望の初期締付け力で正確に締付けることができる締付け力管理方法および締付け装置を提供しようとするものである。
本発明の目的を実現する第1の締付け力管理方法は、請求項1に記載のように、雄ねじ部材と、該雄ねじ部材にねじ結合するナットとの締結体により、被締結体を締結するための締付け力を管理する締付け力管理方法において、前記ナットから突出した前記雄ねじ部材の突出部に、求められる締付け力と同じ力の引張り力を該ナットが反力を受けるようにして付与し、その後当該引張り力を維持しながら、該ナットと該雄ねじ部材の双方のねじ面間がバックラッシュにより浮いた状態になるまで該ナットを該雄ねじ部材に対して締付けることを特徴とする。
また、本発明の目的を実現する第2の締付け力管理方法は、請求項2に記載のように、雄ねじ部材と、該雄ねじ部材にねじ結合するナットとの締結体により、被締結体を締結するための締付け力を管理する締付け力管理方法において、前記ナットから突出した前記雄ねじ部材の突出部に、求められる締付け力と同じ力の引張り力を該ナットが反力を受けるようにして付与し、その後当該引張り力を維持しながら、該ナットと該雄ねじ部材の双方のねじ面間がバックラッシュにより浮いた状態になるまで該ナットを該雄ねじ部材に対して締付け、さらに、該ナットを該雄ねじ部材と該ナットのねじ面間が前記被締結体を締結する締結状態の接触状態になるまで締付けることを特徴とする。
本発明の目的を実現する第1の締付け装置は、請求項3に記載のように、被締結体を締結するねじ締結体を締付ける締付け装置において、前記ねじ締結体のナットから突出した雄ねじ部材の突出部に対してねじ結合する引張り用冶具をねじの締め付け方向に回転することで、前記ナットが反力を受けて前記雄ねじ部材の突出部に引張り力を付与する引張り力付与手段と、前記引張り力付与手段で前記雄ねじ部材の突出部に付与した引張り力を維持して前記ナットを前記引張り用冶具と共に締付け方向に回転させる第1のナット回転手段と、前記引張り用冶具を非回転として前記ナットを回転させる第2のナット回転手段と、を有することを特徴とする。
本発明の目的を実現する第2の締付け装置は、請求項4に記載のように、前記引張り力付与手段で前記雄ねじ部材の突出部に付与される引張り力を検知する第1の検知手段と、前記被締結体の締結力を検知する第2の検知手段と、前記第1の検知手段が求められる締付け力と同一の引張り力を検知すると、前記引張り用冶具の回転を停止し、前記第1のナット回転手段により前記ナットと前記引張り用冶具を回転させて前記被締結体を締結する際に、前記第2の検知手段が該ナットと該雄ねじ部材の双方のねじ面間がバックラッシュにより浮いた状態になる前記求められる締付け力を検知すると前記第1のナット回転手段の駆動を停止させ前記第1のナット回転手段の駆動停止後、前記第2のナット回転手段により前記ナットを回転させる際には、該ナットを該雄ねじ部材と該ナットのねじ面間が前記被締結体を締結する締結状態の接触状態になるまで回転させる制御手段を有することを特徴とする。
本発明によれば、ボルト(スタッドボルト)・ナットといった締結体を安全設計上の所望の締付け力で正確に締付けることができ、橋梁やビルなどの大型の構造物を始め、常に振動にさらされる自動車や鉄道等の輸送機器の安全性を大幅に高めるものである。
また、正確な締付け管理ができるので、これまでに多く取られていたボルトの安全率を軽減することができ、結果的にボルトサイズの低減によるコストダウンも見込まれる。
また、被締結物表面ではなくナット上面を押さえることで、最終締付け状態と同様の接触状態でナットを締付けるので、誤差のない締付け力が得られる。
以下本発明を図面に示す実施形態に基づいて詳細に説明する。
第1実施例
図1〜図3は本発明による締付け力管理方法をボルト・ナット締結体に適用した実施例を示し、図1はボルト・ナット締結体の締付け状態を示す縦断面図、図2(a)(b)(c)はボルト・ナット締結体の締付け過程を示す図、図3はナット回転角θに対する、引っ張り力Pと締付け力Fとの挙動を示す図である。
なお、本実施例はボルトとナットにより締結されたボルト・ナット締結体を用いて締付け力管理方法を説明するが、本発明はこれに限定されるものではなく、スタッドボルトとナットにより締結されるねじ締結体等に適用できることは言うまでもないことである。
図1において、締付け力Fで締付けられたボルト1とナット2のボルト・ナット締結体の概略図を示す。ボルト・ナット締結体において、強度上の信頼性を確保するためには、設計上規定された所望の初期締付け力Fで締結する必要がある。ここで、締付けられた図1に示すボルト・ナット締結体において、締付け力Fはボルト1に引張り力として作用し、被締結体3、4には圧縮力として作用する。
また、ボルト1に作用する締付け力Fはナット2に噛合うねじ山に分布して作用するが、本実施例の説明では便宜上、ボルト1の雄ねじとナット2の雌ねじが噛合い始める第1ねじ部の点Aに集中して作用すると考える。
図2は、本発明における締付け力管理方法における締付け過程の概要図と、そのときのボルト1の雄ねじとナット2の雌ねじが噛合うねじ面の様子を示している。
図2において、(a)は第1締付け工程、(b)は第2締付け工程、(c)は第3締付け工程の状態を示している。本発明では、ナット2から突出したボルト1の先端のねじ部を、ナット2の上面を押さえて、締結する前に(図2(a)に示すようにナット2の座面は被締結体3の表面から離隔している)所望の締付け力Fと同じ大きさの引張り力Pで引張る。
ところで、所望の締付け力Fと同じ大きさの引張り力Pでボルト1の先端のねじ部を引張ることは必ずしも容易ではない。そこで、本実施例では内周面に雌ねじ部を形成したパイプ部材を引張り用冶具5として使用し、ボルト1の先端のねじ部に、このパイプ部材5の雌ねじを噛合わせる。また、引張り冶具5の外周には、ナット2の外形と合致する内径形状を有するいわゆるソケットのようなナット押付け冶具6を配置し、このナット押付け冶具6をナット2に嵌合する。
ボルト1の先端部にねじ結合した引張り冶具5を軸回りには回転可能とするが、軸方向への移動は不能とし、引張り用冶具5に発生するスラスト力を例えばナット押付け冶具6で受けるようにすることで、引張り冶具5を回転させることによりナット2と引張り冶具5との間でボルト1の先端のねじ部に引張り力Pを負荷する。
図2(a)に示す第1締付け工程での締付け状態におけるボルト・ナット締結体は、ボルト1とナット2のねじ面はその噛合い状態を示す部分拡大図で示されるように噛合っているが、ナット2の座面は被締結物3の表面に接触しておらず、締付け力Fは生じていない状態(F=0)である。
この状態のボルト・ナット締結体において、ナット2の上面を押さえてナット2から突出したボルト1の先端のねじ部に引張り用冶具5を噛合わせている。
図2(a)に示す第1締付け工程では、ナット2の上面を押さえて引張り用冶具5を回転させることで所望の初期締付け力(P=F)までボルト1の先端の雌ねじ部と噛合い始める点Oを引張る。このとき、引張り力Pはボルト1の雄ねじと引張り用冶具5とが噛合っている範囲に分布して作用するが、ここでは便宜上点Oに集中して作用すると考える。なお、この状態におけるボルト1とナット2のねじ面の噛合い状態は、ねじの接触している面が締結状態とは逆になっており、ボルト1は点Oと第1ねじ部の点Aの間で伸びている。
次に、引張り用冶具5とナット2を締付け方向に同じ回転速度で締め込んでいく。そして、引っ張り用冶具5の雌ねじはボルト1およびナット2のピッチと同ピッチとしており、このため引張り力Fを負荷している点O−A間の相対距離を維持して、ナット2が被締結物3の表面に向かって移動することとなる。
ここで、被締結物3、4に生じる締付け力Fが、F<Fのときは、点O−A間の相対距離を維持されるので引張り力PはFのままである。
さらに、引張り用冶具5とナット2を締付け方向に回転させ、被締結物3、4に生じる締付け力Fが、F=Fになるまで締付けたときの状態が、図2(b)に示す第2締付け工程の状態であり、このときボルト1とナット2のねじ面間は、図2(b)のねじ面間の部分拡大図で示すように、バックラッシュにより浮いた状態であり基本的に接触していない。
したがって、この状態で引張り力Pを除去すると、ボルト1とナット2のねじ面間に生じている隙間の分だけボルト1の伸びは緩和され、ボルト締結体の締付け力はF以下になる。
なお、被締結物3、4に生じる締付け力Fが、F<Fのとき、ボルトは引張り力Fを負荷する点Oと第1ねじ部の点Aの間で伸びているが、被締結物3、4に生じる締付け力Fが、F=Fになったとき、ボルト1とナット2のねじ面はバックラッシュにより浮いた状態となり、ボルト1は点Oとボルト首下の点Bの間で伸びている。
ここで、点O−A間の相対距離は維持して、引張り用冶具5とナット2を締付け方向に同じ回転速度で締め込んで、そのときの締付け力Fが、F>Fになった場合には、引張り力Pは、P=Fとなり、引張り力Pは締付け力Fとともに上昇する。
ここで、同じ回転速度で締付けていた引張り用冶具5とナット2の締付け停止条件は、引張り力Pが、P=F一定の状態から、F>Fとなった後、P=Fで変化し始めるという間でのナット2の回転角をθとすると、以下のようになる。
以上の状態では、ボルト1とナット2のねじ面間は図2(b)の部分拡大図で示すようにバックラッシュにより浮いた状態であり、引張り力Pを除去すると締付け力FはF以下になる。
そこで、図2(c)に示す第3締付け工程での締付け状態では、引張り冶具5は回転させずに、ナット2のみを締付け方向に回転させる。このことで、ボルト1とナット2のねじ面を最終締結状態における接触状態にする。
すなわち、図2(b)に示した第2締付け工程での締付け状態後に、ナット2のみを回転させると、ボルト1とナット2のねじ面間に残っているバックラッシュの分だけ、ボルト1の先端に負荷している引張り力Pおよびボルト・ナット締結体の締付け力Fに変化を与えずに、ボルト1のねじ山に対するナット2のねじ山の相対位置のみが移動し、ボルト1とナット2のねじ山の接触状態が最終締結状態になる。
ここで、図2(c)の第3締付け工程では、ナット2のみを回転させ引張り用冶具5は回転させないので、ナット2を最終締結状態後さらに回転させることにより、点O−A間の相対距離は維持されず、点O−A間の相対距離は減少する。
その結果、引張り力Pは減少し始めることになる。なお、ボルト・ナット締結体の締付け力Fは、ナット2が締め込まれるのでPの値とは逆にFから増加する。ここで、ナット2の締付け回転の停止条件は、引張り力Pが、P=F一定の状態から、P<Fと変化し始める間のナット2の回転角θにより決定される。
以上のような動作を行ったあと、引張り力Pを完全に除去して締付けを完了する。
図3に、図2(b)に示した第2締付け工程と、図2(c)に示した第3締付け工程の締付け状態におけるナット回転角θに対する引張り力Pおよびボルト・ナット締結体の締付け力Fの挙動を示している。なお、図2(a)に示す第1締付け工程の状態は省略する。
図3において、縦軸はボルト先端に負荷する引張り力Pとボルト・ナット締結体の締付け力Fを示しており、横軸はナット(及び引張り冶具5)の回転角θを示している。また、図3において、実線で示す特性線がボルト先端に負荷する引張り力Pの挙動を示し、破線で示す特性線がボルト・ナット締結体の締付け力Fの挙動を示している。
図2について上述した説明のように、第2締付け工程では、引張り力Pを負荷している点Oと点A間の相対距離を維持して引張り冶具5とナット2を締付け方向に回転させる。したがって、引張り力Pは維持されたまま締付け力Fが増加する。締付け力Fが、F<Fのとき、ボルト1は点O−A間で伸びているが、締付け力FがF=Fになるとボルトは点O−B間で伸び始める。
したがって、ボルト1の伸びる長さがO−A間からO−B間に変化することでばね定数が減少し、破線で示す締付け力Fの傾きは、F=Fになったときに図3のように変化する。なお、このときボルト1とナット2のねじ面間はバックラッシュにより浮いた状態である。
また、F=Fとなった以降に、引張り冶具5とナット2を締付け方向に回転させると、図3に示すように引張り力PはFとともに増加し始める。したがって、引張り力PがFとともに増加し始める点、すなわち引張り冶具5とナット2の締付け停止条件は、引張り力Pが、P=F一定の状態から、F>Fとなった後、P=Fで変化し始める間のナット2の回転角θであり、その点で第2締付け工程は終了する。
また、上述したように、この状態で引張り力Pを除去すると、ボルト1とナット2のねじ面間に生じている隙間の分だけボルトの伸びは緩和され、ボルト締結体の締付け力はF以下になる。
次に、図3の第3締付け工程での締付け状態では、バックラッシュにより浮いた状態のボルト1とナット2のねじ面間を締結状態にするプロセスである。
この第3締付け工程では、引張り冶具5は回転させずに、ナット2のみを締付け方向に回転させる。この動作により、図3に示すように、ねじ面間に残っているバックラッシュの分だけボルト1の先端に負荷している引張り力Pおよびボルト・ナット締結体の締付け力Fが変化せずに、ボルト1のねじ山に対するナット2のねじ山の相対位置のみが移動し、ボルト1とナット2のねじ山の接触状態が最終締結状態になる。
この後、すなわち最終締結状態後さらにナット2を回転させると、引張り力PはFから減少し始め、同時に締付け力FはFから増加する。
したがって、ナット2の締付け回転の停止条件は、引張り力Pが、P=F一定の状態から、P<Fと変化し始める間のナット2の回転角θとなる。
以上のような動作を行った後、引張り力Pを完全に除去して締付けを完了する。このような動作を行うことで、正確に所望の締付け力Fでボルト・ナット締結体を締付けることができるのである。
第2実施例
図4および図5は本発明の第2実施例を示す。
図4および図5に示す第2実施例は、上記した本発明の締付け力管理方法を有効に実施できる締付け装置の一例を示している。図4(a)は締付け装置の外観正面図、同図(b)は(a)に示す装置の締付け力創出部の拡大図を示している。図5(a)〜(c)は図4に示す締付け力創出部の動作をそれぞれ上記した第1締付け工程、第2締付け工程、第3締付け工程に対応して示したもので、上段は遊星歯車機構の動きを示し、下段はそのときの締付け力創出部全体の動作を示す。
上述した本発明の締付け力管理方法を実現するためには、ナットから突出したボルト先端のねじ部に雌ねじ部を有した軸回りに回転可能な雌ねじ部材を噛合わせ、一方、前記ナットの上面を押さえて(ナットと雌ねじ部材との軸間距離を一定にして)、前記雌ねじ部材を回転させることで設計上求められる締付け力Fをボルト先端に負荷し、その後、雌ねじ部材とナットを同時にまた個別に回転させる必要がある。そこで、本実施例の締付け装置では、遊星歯車機構を用いることで、一つのモ−タの回転で上述した動作を実現している。
締付け装置の構成としては、図4(a)に示すように、固定台をなすフレ−ム11に上下方向の直線移動を案内するリニアガイド12を介してスタンド13を取付け、このスタンド13の上部にロータリーエンコーダ14aを有するモータ14を上下方向にモータ軸を合わせて下向きに取付けている。このモータ14の出力軸に設けたトルク変換機15によりモータ14のトルクを測定できるようになっており、スタンド13に取付けたモータ14とトルク変換機15によりヘッド部16を構成している。なお、モ−タ14とトルク変換機15は同軸で固定され、さらにトルク変換機15は後述の締付け力創出部17にフレキシブルカップリング18を介して同軸にて固定されている。なお、ここで、トルク変換機15は特に必要ではないが、本発明の方法をモ−タの回転トルクから実現(管理)する場合に使用する。
締付け力創出部17の構成を、図4(b)を参照して以下に説明する。
ボルト・ナット締結体における所望の初期締付け力Fは、強度区分に依存するが、M10の強度区分12.9で4.5トン程度と極めて大きい。
図4(b)において、フレキシブルカップリング18に連結される入力軸21は、遊星歯車機構の太陽歯車22に連結されている。この遊星歯車機構は、太陽歯車22に噛合ってその回りを自転しながら公転する3個の遊星歯車23を回転自在に取付けたキャリア24の中心部分をなす円筒部24aを入力軸21に外装している。またこれら3個の遊星歯車23には、キャリア24の取り付け側とは反対側に、下端部に雌ねじ部25aを形成した引張り用冶具を構成する丸軸状の雌ねじ部材25が取付けられ、この雌ねじ部材25がキャリア24と一体に回転するようになっている。
雌ねじ部材25は入力軸21と同一軸心上に配置され、自動調心器付のスラストベアリング26を介してキャリア24に連結されている。
雌ねじ部材25の外周には円筒形状のナット押付け部材27が配置され、このナット押付け部材27は上端がスラストベアリング28を介して雌ねじ部材25の段部に当接し、また下端が押し当て部材29を介してナット2の上部に当接している。したがって、雌ねじ部材25を回転させると、雌ねじ部25aに噛合うナット2から突出するボルト1の先端部が上方に引き上げられ、ナット押付け部材27と押し当て部材29とによって、上述したようにナット2に引張り力Pが与えられ、ナット2に反力が加わる。
なお、ナット押付け部材27に第1検知手段である第1ロードセル(不図示)を設け、引張り力Pを監視できるようにしている。また、被締結物として例えば対向する一対のフランジ部材100,101の間にパイプ102を配置した構成とし、これらをボルト・ナット締結体により締結する。そして、スタンド11に取付けられた位置決めプレート11aに下方のフランジ部材101を所定位置に位置決めしている。図4(b)では、締付け完了時において、被締結物を構成する下方のフランジ101が位置決めプレート11aから抜け出ないように見えるが、例えば位置決めプレート11aを分割構造とすることにより、下方のフランジ101を取り出すことができる。なお、前記被締結物を構成するパイプ102に第2の検知手段である第2ロードセル(不図示)を設け、被締結物の締付け力を測定できるようにしている。
ナット押付け部材27の外周には円筒形状の回転筒31が配置され、この回転筒31の下端にナット2の外形形状に合致する係合穴が形成された係合板32が交換可能に固定されて締付け具を構成している。ボルト・ナット締結体をなすボルト2に係合板32の係合穴を係合させて回転筒31を回転させると、ナット2を回転させることができる。
遊星歯車機構において、3個の遊星歯車23と噛合う内歯車33は、接続体34を介して締付け具の回転筒31に固定されている。したがって、内歯車33を回転させることができれば、回転筒31を回転させることができるが、上記した第2締付け工程を実行するにはキャリア24(雌ねじ部材25)との一体回転が要求され、上記した第3締付け工程を実行するにはキャリア24の回転を停止して内歯車33のみを回転させることが要求される。
そこで、本実施例では、内歯車33と同一軸心に略同一外径のクラッチ板35をキャリア24の円筒部24aの外周にワンウェイクラッチ36を介して配置している。このワンウェイクラッチ36は、締付け工程を実行するためにキャリア24が回転する方向(締付け方向とする)ではクラッチ板35をキャリア24の円筒部24aに連結して一体的に回転させ、例えばモータ14の回転を停止した状態にあっては、クラッチ板35を手動により前記締付け方向へ自由に回転できるようにしている。
また、クラッチ板35と内歯車33には、入力軸21の軸方向に沿って連結軸37が挿脱可能な挿通穴35a、33aが同一円周上に複数形成されている。クラッチ板35を独自に手動操作で回転させ、クラッチ板35の挿通穴35aを内歯車33の挿通穴33aに一致させて連結軸37をクラッチ板35の挿通穴35aから挿通穴33aに挿通することにより、クラッチ板35と内歯車33とが一体的に回転可能な状態となる。この場合、キャリア24の回転を許容することにより、雌ねじ部材25と締付け具の回転筒31とが一体に回転する。
また、キャリア24の回転を阻止すると、太陽歯車22の回転が公転不能状態にある遊星歯車23を介して内歯車33を回転させる。この場合、内歯車33をナット2の締付け方向に回転させるには、モータ14の回転方向を第1、第2締付け工程とは逆方向とする。その際、連結軸37を挿入したままでもクラッチ板35がワンウェイクラッチ36の作用により空回転するだけなので、内歯車33の回転に支障はないが、連結軸37を抜き取ることにより、クラッチ板35との連結によるトラブルの発生を排除することができる。
また、内歯車33の回転を阻止すれば、キャリア24のみが回転する。
上述したキャリア24の回転を阻止する手段として、キャリア24の円筒部24aに棒状の第1固定具38を取付け、この第1固定具38を例えばスタンド11に対して選択的に固定状態とフリーな状態に切換可能とすることが例示できる。同様に、内歯車33の回転を阻止する手段として、締付け具の回転筒31に棒状の第2固定具39を取付け、この第2固定具39を例えばスタンド11に対して選択的に固定状態とフリーな状態に切換可能とすることが例示できる。
なお、本実施例では、ボルト1の先端を所望の締付け力Fcと等しい力で引張るために、ナット2から突出したボルト1の先端のねじ部に、丸軸状の雌ねじ部材25の下端部に形成した雌ねじ部25aを噛合わせ、雌ねじ部25aとボルト1のねじ部を利用することで比較的容易にボルト先端のねじ部に引張り力を負荷しているが、本発明を実現するにあたって、特にねじ部を噛合わせることに限定するものではない。
上記した構成の締付け装置の動作を図5を参照して以下に説明する。
先ず、ボルト・ナット締結体を適度な締付け力で仮締めした被締結物を装置にセットする。その際、図5(a)に示すように、連結具37は抜き取った状態とし、第1固定具38はフリーな状態とし、第2固定具39は固定状態とする。
スタンド13を下方に移動させて雌ねじ部材25の雌ねじ部25aをナット2から突出したボルト1の先端に合わせて噛合わせる(例えば手動により第1固定具38を操作してキャリア24を少し回転させることにより雌ねじ部材25が回転して雌ねじ部25aにボルト1の先端部が噛合う)。また、押し当て部材29がナット2の上面に当接し、締付け具の係合板32がナット2に係合する。
このように締め付け準備が終了すると、モータ14を駆動して遊星歯車機構の太陽歯車22を矢印方向に回転させて、図5(a)に示す第1締付け工程を開始する。
この場合、内歯車33の回転が阻止されているので締付け具の回転筒31は回転せず、キャリア24が回転して雌ねじ部材25が回転することによるボルト1のねじ部との螺合と、ナット押付け部材27の押し当て部材29がナット2の上部に押し当てられていることにより、ボルト1の先端部分を引張る動作が実行される。
その際、ナット押付け部材27に設けた第1ロードセルにより引張り力を計測すると共に、モータ14に設けたロータリーエンコーダ14aの出力情報より雌ねじ部材25の回転角度(θ)を求め、当該ボルト・ナット締結体の引張り力とθの関係を示す特性線を求めておけば、以後の締付け作業の際に、ロータリーエンコーダ14aの出力情報に基づいて引張り力の決定を行える。
雌ねじ部材25の回転を続けるに従って引張り力が大きくなり、所望の初期締付け力Fcに達するまでボルト1の先端ねじ部を引張る動作を行う。そして、第1ロ−ドセルで監視している引張り力Pが所望の初期締付け力Fになった時点でモータ14の回転を停止し、遊星歯車機構の回転を停止する。
次に、上記した第2締付け工程を実行するために、第1固定具38のフリー状態を維持すると共に、固定状態にある第2固定具39をフリー状態に切り換え、連結具37をクラッチ板35と内歯車33の挿通穴35a,33aに挿通し、内歯車33とキャリア24との一体回転を可能とする。
この状態でモータ14を回転させると、内歯車33とキャリア24との相対運動を固定しているため、遊星歯車23の自転が停止されてキャリア24と内歯車33とが一体的に回転する(同一回転数で同時に回転する)。すなわち、雌ねじ部材25と締付け具の回転筒31とが一体的に回転することにより雌ねじ部25aとナット2はボルト1のねじ部を螺進し、ナット押し当て部材29でナット2の上部を押付け、所望の初期締付け力Fでボルト先端のねじ部を引張った状態を維持する。
上記初期締付け力Fを維持してナット2が螺進し、上方のフランジ部材100の上面に当接すると、ナット2とボルト1の首下との間に締付け力(この締付け力を以下締結締付け力と称す)が発生する。この締結締付け力は被締結体を構成するパイプ102に設けた前記第2ロードセルにより検出することができ、同時に前記ロータリーエンコーダ14aの出力情報に基づいて上記回転角度θとの関係が求められる。
締結締付け力が初期締付け力Fとなると、モータ14の回転を停止する。
最後に、第3締付け工程を実行するために、図5(c)に示すように、第1固定具38を固定状態とし、第2固定具39をフリー状態とし、モータ14の回転方向を逆方向とする。すなわち、モータ14が回転すると、キャリア24は回転できないが太陽歯車22の回転が遊星歯車22を回転させ、さらに内歯車33を回転させるので、雌ねじ部材25は非回転となるが締付け具の回転筒31はナット2の締付け方向に回転する。したがって、ナット2のみを回転させることができる。このように、ナット2の上面を押さえて所望の初期締付け力Fcでボルト先端のねじ部を引張った状態で、ナット2のみを回転させてボルト1とナット2のねじ面の状態を締結状態にして締付けを完了する。
なお、上記した第2締付け工程を実行するためのモータ14の制御は、前記第1ロ−ドセルで引張り力Pを監視し、引張り力Pが所望の初期締付け力Fの状態から上昇し始める点で停止する。なお、この停止条件をより正確に行うために、モ−タ14の端部に取り付けたロータリーエンコ−ダ14aでナット2の回転角θに対する引張り力Pの微分値dP/dθを取り、dP/dθをモ−タ回転停止の条件に用いることも可能である。また、これらの制御は不図示のA/D変換ボ−ドを使って制御装置をなす不図示のパーソナルコンピュータ等にロータリーエンコーダ14a、第1,2ロードセルの情報を入力し、締付け装置の制御を行う。
したがって、ナット2の回転角θに対する引張り力Pの微分値dP/dθは差分値であり、θおよびPの挙動はそれぞれ離散化したディジタルデ−タであるので大きく振動する。そこで、そのような場合には、dP/dθの値を平均化することで対応する。
また、図5(c)に示す第3締付け工程の実行において、ナット2の回転は、第1ロ−ドセルで監視している引張り力Pが、第2締付け工程の動作後、所望の初期締付け力Fの状態から減少し始める点で停止する。なお、この停止条件をより正確に行うために、ロータリーエンコ−ダ14aでナット2の回転角θに対する引張り力Pの微分値dP/dθを取り、dP/dθをモ−タ回転停止の条件に用いることも可能である。なお、この場合もdP/dθの値が大きく振動する場合には、dP/dθの値を平均化することで対応する。
この動作の後に、雌ねじ部材25を逆回転させて取り外し、ナット2に係合させていた締付け具を取り外すことで所望の締付け力Fをボルト・ナット締結体に与えた状態で締付けを完了する。
以上、本発明の実施例について説明したが、ここで示した実施例はさまざまに変形することが可能である。すなわち、ここで示したボルトおよびナットの詳細な形式には限定されずにこの発明では締付け力を用いて被締結物を締結する方法であって、あらかじめボルトの軸部に締付け力を加えて締付け力を管理する締付け方法にこの発明を適用することができる。
この発明は、ボルトとナットにより締結されるボルト・ナット締結体およびスタッドボルトおよびナットにより締結されるねじ締結体に代表されるような締結部材を用いる機械や建築、電気等の幅広い分野で用いることができる。
ボルト・ナット締結体の概略図 本発明による締付け力管理方法の一実施例を示し、(a)〜(c)は、ボルト・ナット締結体の締付け過程の概略図。 締付け過程における着力点変位に対する引張り力と締付け力の挙動を示す図 本発明による締付け装置の一実施例を示し、(a)は締付け装置の外観正面図、(b)は(a)に示す装置の締付け力創出部の拡大図。 (a)〜(c)は図4に示す締付け力創出部の動作をそれぞれ上記した第1締付け工程、第2締付け工程、第3締付け工程に対応して示したもので、上段は遊星歯車機構の動きを示し、下段はそのときの締付け力創出部全体の動作を示す。
符号の説明
1 ボルト
2 ナット
5 引張り用冶具
6 ナット押付け冶具
11 フレーム
12 リニアガイド
13 スタンド
14 モータ
14a ロータリーエンコーダ
15 トルク変換機
16 ヘッド部
17 締付け力創出部
18 フレキシブルカップリング
21 入力軸
22 太陽歯車
23 遊星歯車
24 キャリア
24a 円筒部
25 雌ねじ部材
25a 雌ねじ部
26 スラストベアリング
27 ナット押付け部材
28 スラストベアリング
29 押し当て部材
31 回転筒
32 係合板
33 内歯車
34 接続体
35 クラッチ板
36 ワンウェイクラッチ
37 連結軸
38 第1固定具
39 第2固定具
100,101 フランジ部材
102 パイプ

Claims (4)

  1. 雄ねじ部材と、該雄ねじ部材にねじ結合するナットとの締結体により、被締結体を締結するための締付け力を管理する締付け力管理方法において、
    前記ナットから突出した前記雄ねじ部材の突出部に、求められる締付け力と同じ力の引張り力を該ナットが反力を受けるようにして付与し、その後当該引張り力を維持しながら、該ナットと該雄ねじ部材の双方のねじ面間がバックラッシュにより浮いた状態になるまで該ナットを該雄ねじ部材に対して締付けることを特徴とする締付け管理方法。
  2. 雄ねじ部材と、該雄ねじ部材にねじ結合するナットとの締結体により、被締結体を締結するための締付け力を管理する締付け力管理方法において、
    前記ナットから突出した前記雄ねじ部材の突出部に、求められる締付け力と同じ力の引張り力を該ナットが反力を受けるようにして付与し、その後当該引張り力を維持しながら、該ナットと該雄ねじ部材の双方のねじ面間がバックラッシュにより浮いた状態になるまで該ナットを該雄ねじ部材に対して締付け、さらに、該ナットを該雄ねじ部材と該ナットのねじ面間が前記被締結体を締結する締結状態の接触状態になるまで締付けることを特徴とする締付け管理方法。
  3. 被締結体を締結するねじ締結体を締付ける締付け装置において、
    前記ねじ締結体のナットから突出した雄ねじ部材の突出部に対してねじ結合する引張り用冶具をねじの締め付け方向に回転することで、前記ナットが反力を受けて前記雄ねじ部材の突出部に引張り力を付与する引張り力付与手段と、
    前記引張り力付与手段で前記雄ねじ部材の突出部に付与した引張り力を維持して前記ナットを前記引張り用冶具と共に締付け方向に回転させる第1のナット回転手段と、
    前記引張り用冶具を非回転として前記ナットを回転させる第2のナット回転手段と、
    を有することを特徴とする締付け装置。
  4. 前記引張り力付与手段で前記雄ねじ部材の突出部に付与される引張り力を検知する第1の検知手段と、
    前記被締結体の締結力を検知する第2の検知手段と、
    前記第1の検知手段が求められる締付け力と同一の引張り力を検知すると、前記引張り用冶具の回転を停止し、前記第1のナット回転手段により前記ナットと前記引張り用冶具を回転させて前記被締結体を締結する際に、前記第2の検知手段が該ナットと該雄ねじ部材の双方のねじ面間がバックラッシュにより浮いた状態になる前記求められる締付け力を検知すると前記第1のナット回転手段の駆動を停止させ前記第1のナット回転手段の駆動停止後、前記第2のナット回転手段により前記ナットを回転させる際には、該ナットを該雄ねじ部材と該ナットのねじ面間が前記被締結体を締結する締結状態の接触状態になるまで回転させる制御手段を有することを特徴とする請求項3に記載の締付け装置。
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