JP4363188B2 - 差動制限装置 - Google Patents

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Description

本発明は、パイロットクラッチの伝達トルクをカム機構により増幅し、メインクラッチを圧接する差動制限装置に関する。
従来、車両の差動制限装置として遊星歯車機構と電磁クラッチ機構を組み合わせた特許文献1に記載される差動制限装置が知られている。
この特許文献1に記載された差動制限装置は、サンギヤとリングギヤに噛合するプラネタリギヤと、このプラネタリギヤを収納孔内に回転可能に収納するハウジングとから構成される遊星歯車機構と、リングギヤとサンギヤとの間にメインクラッチを設け、ハウジングとリングギヤの相対回転により締結手段(パイロットクラッチ機構)を作動させることによってメインクラッチを押圧して差動制限をしている。
従って、エンジンからの伝達トルクがハウジングに伝達され、このハウジングに伝達された伝達トルクが遊星歯車機構によってサンギヤとリングギヤとに配分される。また、パイロットクラッチ機構の作動によってメインクラッチが押圧されリングギヤとサンギヤの間の差動回転が制限される。
ところで、当該形式の差動制限装置は、車両の動力伝達系に搭載されて車両を四輪駆動車に構成するように使用されるが、当該使用状態においては、カム機構がパイロットクラッチにより作動状態にあってトルク伝達がなされている場合に、差動回転に反転状態が発生することがある。差動回転に反転状態が発生すると、差動制限装置やこれに連結する周囲の装置から異音が発生する。
例えば、当該形式の差動制限装置によってエンジンからの伝達トルクを前輪と後輪に配分するようにした四輪駆動車においては、加速状態から減速状態、又は、減速状態から加速状態に移行すると、エンジンからの回転が伝達されるハウジングの回転速度と、前輪の回転が伝達されるサンギヤ又は後輪の回転が伝達されるリングギヤの回転速度が加減速により逆転する状態が発生する。車輪側とエンジン側の差動回転が反転すると、カム機構におけるカム回転角、各構成部材の摩擦等が相乗的に作用して、異音が発生することがある。
これは、カム機構が反転するときにメインクラッチへの押圧力が失われ摩擦トルクが発生しなくなり、さらに差動回転が進むと再びカム機構から押圧力が発生し、所定のトルクが発生する。この無トルクの時間が長いと、メインアウタクラッチプレートとメインインナクラッチプレート間の空転の回転数差が大きくなってしまい回転エネルギが大きくなる。この状態でトルクが発生すると、この大きなエネルギのために、異音が発生すると考えられる。
この異音の発生を防止するものとして特許文献2に記載される差動制限装置がある。この特許文献2には、メインクラッチのスプライン嵌合部におけるバックラッシをカム機構のカムプレートのスプライン嵌合部におけるバックラッシより大きくすることにより、差動回転の反転によってカム機構が反転するとき、カム機構の反転動作がメインクラッチのスプライン嵌合部におけるバックラッシ分より早く完了することにより異音及びショックの発生を防止することが記載されている。
特開平9−144845号公報(第3頁段落番号0020から第4頁段落番号0031、図1) 特開2002−106605号公報(第9頁段落番号0056から段落番号0060、図4)
ところが、特許文献2の如くメインクラッチのスプライン嵌合のバックラッシを大きくすると、クラッチが摩擦係合していない状態において円周方向に移動することにより、異音や振動を発生することになる。また、メインクラッチ及びカム機構を構成する部材のスプライン嵌合部分のバックラッシ量を管理しなければならず、これら全て管理することは生産管理上困難である。
本発明は上記問題を解決するためになされためになされたものであって、第1インナシャフト及び第2インナシャフトを同一回転軸線上に並列配置し、これら第1インナシャフト及び第2インナシャフトを包囲し、前記回転軸線上に前記インナシャフトと相対回転可能にハウジングを設け、前記第1インナシャフトにリングギヤを設け、前記第2インナシャフトにサンギヤを設け、前記第2インナシャフトとリングの間に前記ハウジングと回転連結されるキャリアの円筒状の支持部を介在させ、この支持部に内周側及び外周側が開放された収納孔を形成し、前記サンギヤ及びリングギヤと噛合するプラネタリギヤを前記収納孔に回転可能に収納し、前記ハウジングと第1インナシャフトとの間で駆動力を伝達するメインクラッチを設け、前記第2インナシャフトと同一回転軸上にカムリングを相対回転可能に並列配置し、前記ハウジングとカムリングの間で駆動力を伝達するパイロットクラッチを設け、前記パイロットクラッチの摩擦係合力を制御するパイロットクラッチ制御手段を設け、前記第2インナシャフトとカムリングの対向面にカム溝を形成し、前記カム溝にカムフロアを保持させカム機構を構成し、前記第2インナシャフトとカムリングの間の相対回転によって前記カム機構を作動させ、前記第2インナシャフトにより前記メインクラッチを摩擦係合するようにしたものである。
パイロット制御手段によってパイロットクラッチが摩擦係合され、メインクラッチが押圧されて摩擦係合した状態において、第1インナシャフトが空転した状態と第2インナシャフトが空転した状態を考える。この各状態において、キャリヤ、サンギヤ、リングギヤの各差動回転数を考えると表1の如くなる。
Figure 0004363188
なお、ここでNは基準回転数、Z1はリングギヤの歯数、Z2はサンギヤの歯数であり、Z1>Z2の関係にある。
表1において、キャリアとリングギヤの間の相対回転が常に最も遅いことからキャリアとリングギヤの間にメインクラッチを配置すれば、従来の如くメインクラッチ及びカム機構のバックラッシの大きさを管理しなくても、カム機構の反転動作をメインクラッチのバックラッシの反転動作より早くすることができることから、無トルク状態を短くして異音及びショックの発生を防止することができる。
以下、この発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1はこの発明の一実施形態に係る差動制限装置10の断面図を示すものである。この差動制限装置10は、例えば四輪駆動車において、前輪と後輪とにエンジンの駆動力を分配制御する。
11は有底円筒状のフロントハウジングであり、図略のクラッチケースによって回転軸線O回りに回転可能に支承されている。フロントハウジング11の開口端部には、リヤハウジング12が螺着されている。フロントハウジングの中心には回転軸線O回りに第1インナシャフト13と第2インナシャフト14が互いに相対回転可能に並列に配置され、フロントハウジング11内に潤滑油が密封された収納室15を画成している。第1インナシャフト13及び第2インナシャフト14には夫々図略の出力軸がスプライン嵌合し、前輪及び後輪に駆動力を伝達する。
収納室15には、一端にメインクラッチ16が収納され、他端にパイロットクラッチ17が収納され、これらメインクラッチ16とパイロットクラッチ17の間には遊星歯車機構18が配置されている。メインクラッチ16は、複数のメインアウタクラッチプレート16aとメインインナクラッチプレート16bが交合に配置されて構成されている。メインアウタクラッチプレート16aは鉄製であり、フロントハウジング11の内周面に形成されたスプライン溝11aにスプライン嵌合し、フロントハウジング11に対して相対回転を規制して回転軸線Oと平行な方向に移動可能にされている。メインインナクラッチプレート16bは、鉄製のコアの表面に紙製の摩擦材を貼着して構成され、第1インナシャフト13の外周面に形成されたスプライン溝13aにスプライン嵌合し、第1インナシャフト13に対して相対回転を規制して回転軸線Oと平行な方向に移動可能にされている。メインアウタクラッチプレート16aとメインインナクラッチプレート16bは、係合時は互いに当接して摩擦係合し、離脱時は互いに離間して非係合状態となる。
パイロットクラッチ17は、複数のパイロットアウタクラッチプレート17a及びパイロットインナクラッチプレート17bとから構成される。パイロットアウタクラッチプレート17aは、フロントハウジング11のスプライン溝11aにスプライン嵌合し、フロントハウジング11に対して相対回転を規制され回転軸線Oに平行な方向に移動可能にされている。パイロットインナクラッチプレート17bは、パイロットアウタクラッチプレート17aと交互に配置され、第2インナシャフト14とリアハウジング12との間に配置されたカムリング19の外周面にスプライン嵌合し、カムリング19に対して相対回転を規制され、回転軸線Oに平行な方向に移動可能にされている。カムリング19は、ニードルベアリング20を介して一端面をリアハウジング12に回転可能に支承されている。カムリング19の他端面にはカム機構21を構成するカム溝19aが周方向に所定間隔を保持して複数形成されている。
第2インナシャフト14のカムリング19と対向する端部には、カム溝14aが周方向に所定間隔を保持して複数形成され、カム溝14aとカムリング19に形成されたカム溝19aによって区画される空間のそれぞれには、ボール状のカムフロア22が収納されている。カム機構21は、第2インナシャフト14、カムリング19、及びカムフロア22により構成されている。
なお、カム機構21のバックラッシは、メインアウタクラッチプレート16a及びメインインナクラッチプレート16bがスプライン嵌合するスプライン溝とのバックラッシに対して同等もしくは大きく形成されている。
パイロットクラッチ17と遊星歯車機構18の間には、環状を成すアーマチャア23が配置されている。このアーマチャア23は、外周がフロントハウジング11の内周面に形成されたスプライン溝11aにスプライン嵌合されて相対回転を規制されるとともに、回転軸線Oに平行な方向に移動可能にされている。リヤハウジング12の外側には、パイロットクラッチ制御手段である電磁石24が配置され、この電磁石24を基点として形成される磁束により、アーマチャア23は、吸引されて、パイロットアウタクラッチプレート17a及びパイロットインナクラッチプレート17bを圧接するようになっている。パイロットクラッチ17の摩擦係合力は電磁石24に流れる電流によって制御可能である。
リヤハウジング12は、パイロットアウタクラッチプレート17aの後方(図面右側)でフロントハウジング11の開口端部に取り付けられている。リヤハウジング12は、磁性金属製の大径リヤハウジング部12a、同じく磁性金属製の小径リヤハウジング部12b及び非磁性金属製の中間部材12cとによって構成されている。大径リヤハウジング部12aは円筒状を成し、フロントハウジング11の開口端部内周面に螺着されている。小径リヤハウジング部12bは、内周穴12dが形成された段付き円筒形状であって、内周穴12dに図略の入力軸が嵌合され、エンジンからの回転トルクを伝達する。大径リヤハウジング部12aの内周面と小径リヤハウジング部12bの外周面との間には、環状の中間部材12cが介在され、溶接等によって大径リヤハウジング部12a及び小径リヤハウジング部12bと固着されている。
電磁石24は環状を成し、端子を介して通電される。電磁石24は、大径及び小径リヤハウジング部12a,12b及び中間部材12cに囲まれた位置でヨーク25に固着されている。ヨーク25は、大径及び小径リヤハウジング部12a,12bと微小隙間を保って小径リヤハウジング部12bに軸受26によって回転可能に支承されている。
遊星歯車機構18は、主にキャリア27、リングギヤ28、プラネタリギヤ29、及び第2インナシャフト14の外周面に形成されたサンギヤ30とから構成される。キャリヤ27は、フロントハウジング11と第2インナシャフト14の間に配置され、外周がフロントハウジング11のスプライン溝11aにスプライン嵌合し、内周が第2インナシャフト14に遊嵌されている。キャリア27には、円筒状の支持部27aが形成され、この支持部27aには、円周上等間隔に複数の収納孔27bが形成されている。収納孔27bは、内周側と外周側がそれぞれ開放され、この収納孔27bにはプラネタリギヤ29が回転自在に収納されている。そして、プラネタリギヤ29の一端(図示右側)は収納孔27bの底面に当接し、他端(図示左側)はスラストワッシャ31を介してリングギヤ28の端面に当接する。プラネタリギヤ29はサンギヤ30に噛合するとともに、リングギヤ28とも噛合する。従って、フロントハウジング11が回転駆動されると、その回転がキャリア27及びプラネタリギヤ29を介してリングギヤ28及び、サンギア30(第2インナシャフト14)に伝達される。この場合、プラネタリギヤ29が自転しないときには、リングギヤ28及びサンギア30が一体的に回転するが、プラネタリギヤ29が自転すると、リングギヤ28とサンギヤ30とが差動回転する。リングギヤ28はフロントハウジング11とキャリア27の支持部27aの間に配置され、このリングギヤ28のメインクラッチ16側端部には、環状連結部28aが形成されている。この環状連結部28aの内周面には、第1インナシャフト13がスプライン嵌合によって連結されている。
以上のような構成で動作について説明する。電磁石24に通電がない状態おいて、エンジンより図略の入力軸を介してリアハウジング12に駆動力が伝達されると、一体結合されたフロントハウジング11がリアハウジング12とともに回転する。フロントハウジング11が回転すると、スプライン溝11aに嵌合したキャリア27、メインアウタクラッチ16a及びパイロットアウタクラッチ17aが回転される。このとき、電磁石24が通電されておらずアーマチャ23が電磁石に吸引されていないとすると、パイロットアウタクラッチプレート17aとパイロットインナクラッチ17bは摩擦係合しておらず、パイロットアウタクラッチプレート17aは、パイロットインナクラッチプレート17bに回転力を伝達することなくフロントハウジング11とともに回転する。また、メインアウタクラッチプレート16aも同様にメインインナクラッチプレート16bと摩擦係合してないため、メインインナクラッチプレート16bに回転力を伝達することなくフロントハウジング11と一体回転する。
キャリア27は収納孔27bに収納されたプラネタリギヤ29を一体的に回転させる。このとき、車両が直進状態にあっては、プラネタリギヤ29は公転し、リングギヤ28、サンギア30を介して第1インナシャフト13と第2インナシャフト14に駆動力が分配される。また、車両が旋回状態になった場合には、車両の前輪と後輪との間に内輪差によるブレーキング現象が発生するため、リングギヤ28とサンギヤ30に相対回転が発生し、プラネタリギヤ29はキャリア27と一体回転するともに、収納孔内において自転してリングギヤ28とサンギヤ27の間の相対回転を吸収しつつ駆動力を負荷の少ない方により多く配分する。
さらに、車両の前輪と後輪のいずれかにおいて、すべりが生じると遊星歯車機構18は負荷の少ない前輪又は後輪に駆動力をより多く配分し、すべりを生じている前輪又は後輪に駆動力をより多く配分することになる。このとき、電磁石24への通電がなされると、電磁石24の周辺に回転磁束が形成され、アーマチャア23がリヤハウジング12側に吸引され、パイロットアウタクラッチプレート17aとパイロットインナクラッチプレート17bが摩擦係合する。この結果、電磁石24によって制御された回転力がフロントハウジング11からカムリング19に伝達され、第2インナシャフト14とカムリング19の間に相対回転が発生し、カムフロア22がカム溝14a,19aに乗り上げる。このカムフロア22のカム溝14a,19aへの乗り上げにより、第2インナシャフト14とカムリング19の間隔が広げられ、第2インナシャフト14が第1インナシャフト13側に移動する。さらに、第1インナシャフト13が第2インナシャフト14に押圧され、メインクラッチ16のメインアウタクラッチプレート16aとメインインナクラッチプレート16bとを圧接し、メインクラッチ16にカム機構で増幅された伝達トルク、すなわち、電磁石による磁束に応じた伝達トルクを第1インナシャフト13に伝達できるともに、リングギヤ28とサンギヤ30の差動回転量を制限することができ、前輪と後輪に所定の配分で駆動力を伝達できる。
次に電磁石24が通電されメインクラッチ16が圧接された状態において、車両が減速から加速、加速から減速したときの動作について説明する。車両が加速又は減速状態では、カムリング19と第2インナシャフト14には相対回転が生じ、カムフロア22がカム溝14a,19aに乗り上げた状態にある。この状態において加速から減速、減速から加速を行うと、第2インナシャフト14とカムリング19の間の回転差が逆転する。このカム機構21の逆転動作により、メインクラッチ16の押圧力が一端開放されたのち、再びメインクラッチ16を押圧することになる。メインクラッチ16が一端開放される。このとき、遊星歯車機構18は、リングギヤ28とサンギヤ30の歯数比のため、表1に示す如く『リングギヤ28とフロントハウジング11の回転差』>『ハウジング11とサンギヤ30の回転差』でトルク伝達を行っている。このためメインアウタクラッチプレート16a及びメインインナクラッチプレート16bのバックラッシが反転するよりも早くカム機構21が反転する。従って、カム機構21の反転動作が完了したのちメインアウタクラッチプレート16a及びメインインナクラッチプレート16bの反転が行われるので、トルク伝達の反転における異音を防止することができる。
本発明の実施の形態に係る差動制限装置の縦断面図。
符号の説明
10…差動制限装置、11…フロントハウジング、11a…スプライン溝、12…リアハウジング、13…第1インナシャフト、13a…スプライン溝、14…第2インナシャフト、14a…カム溝、16…メインクラッチ、16a…メインアウタクラッチプレート、16b…メインインナクラッチプレート、17…パイロットクラッチ、17a…パイロットアウタクラッチプレート、17b…パイロットインナクラッチプレート、18…遊星歯車機構、19…カムリング、19a…カム溝、20…ニードルベアリング、21…カム機構、22…カムフロア、23…アーマチャ、24…電磁石、27…キャリア、27a…支持部、27b…収納孔、28…リングギヤ、29…プラネタリギヤ、30…サンギヤ、31…ウェーブワッシャ。

Claims (1)

  1. 第1インナシャフト及び第2インナシャフトを同一回転軸線上に並列配置し、これら第1インナシャフト及び第2インナシャフトを包囲し、前記回転軸線上に前記インナシャフトと相対回転可能にハウジングを設け、前記第1インナシャフトにリングギヤを設け、前記第2インナシャフトにサンギヤを設け、前記第2インナシャフトとリングの間に前記ハウジングと回転連結されるキャリアの円筒状の支持部を介在させ、この支持部に内周側及び外周側が開放された収納孔を形成し、前記サンギヤ及びリングギヤと噛合するプラネタリギヤを前記収納孔に回転可能に収納し、前記ハウジングと第1インナシャフトとの間で駆動力を伝達するメインクラッチを設け、前記第2インナシャフトと同一回転軸上にカムリングを相対回転可能に並列配置し、前記ハウジングとカムリングの間で駆動力を伝達するパイロットクラッチを設け、前記パイロットクラッチの摩擦係合力を制御するパイロットクラッチ制御手段を設け、前記第2インナシャフトとカムリングの対向面にカム溝を形成し、前記カム溝にカムフロアを保持させカム機構を構成し、前記第2インナシャフトとカムリングの間の相対回転によって前記カム機構を作動させ、前記第2インナシャフトにより前記メインクラッチを摩擦係合するようにしたことを特徴とする差動制限装置。
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