JP4362907B2 - トロイダル型無段変速機の変速制御装置 - Google Patents

トロイダル型無段変速機の変速制御装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両などに採用されるトロイダル型無段変速機の変速制御装置の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から車両用の変速機として、トロイダル型の無段変速機が知られており、このような無段変速機の変速制御装置としては、例えば、本願出願人が提案した特開平5−26317号公報に開示されるものなどが知られている。
【0003】
これは、入出力ディスクに挟持、押圧されるパワーローラの傾転角(トラニオンの回転角≒実変速比)を、パワーローラを支持するトラニオンに設けたプリセスカム、フィードバックリンク及び変速リンクを介して変速制御弁にフィードバックしている。
【0004】
また、変速リンクの一端には、ステップモータなどのアクチュエータを連結し、ステップモータが変速指令に応じて変速制御弁を駆動すると、トラニオンを支持する油圧シリンダが作動して、パワーローラが傾転する。そして、上記フィードバック機構が変速制御弁を駆動して、ステップモータの指令値である目標変速比へ向けて、実変速比が一致するまで変速が行われる。
【0005】
上記のようなトロイダル型無段変速機では、図12に示すように、入力トルクが急変した際に、パワーローラの傾転角が、予め設定した最Lo変速比(最大値)または最Hi変速比(最小値)を超えないように規制するストッパ42を設けているが、パワーローラ3及びトラニオン4が所定の傾転角範囲を超えようとする恐れがある。
【0006】
そこで、図13に示すように、パワーローラ3の傾転角を、フィードバックリンク54を介して変速制御弁へ伝達するプリセスカム2に、衝突防止用の斜面21、22を設けている。
【0007】
トラニオン4の下端にはフィードバックリンク54の係合部材55aと摺接するプリセスカム2が配設され、プリセスカム2のカム面には、通常変速制御域で用いる低いフィードバックゲインに応じた緩やかな傾斜角度の通常制御用斜面20と、この通常制御用斜面20の両側に、通常変速制御域よりも高いフィードバックゲインを付与するため、急角度の傾斜に設定されたHi側の衝突防止用斜面21とLo側の衝突防止用斜面22がそれぞれ形成される。
【0008】
通常の変速制御では、通常制御用斜面20の区間で変速を行い、所定の最Lo(最大)変速比から最Hi(最小)変速比の間で、実変速比に応じたフィードバックを行う。なお、実変速比のフィードバックは、軸60を中心に揺動するフィードバックリンク54の端部に設けたボール58が、図示しない変速リンクと係合して、変速制御弁へ傾転角の変動を伝達し、トラニオン4を軸方向へ駆動する油圧シリンダ1に供給される油圧の制御を行う。
【0009】
一方、パワーローラの傾転角が、予め設定した最Loまたは最Hi変速比を超えようとすると、衝突防止用斜面21、22に入ってフィードバックゲインが大きい値に切り替えられて、トラニオン4がストッパ42と衝突する以前に、変速を抑制する方向にフィードバックが行われて、パワーローラ3の過大な傾転を抑制することができるのである。
【0010】
また、トロイダル型無段変速機では、入力トルクに応じて変速比が変化するトルクシフトという現象があり、このトルクシフトを補償する変速制御としては、例えば、本願出願人が提案した特開平11−91413号公報などが知られている。
【0011】
上記トルクシフトは、正の入力トルク(加速側)の場合、ダウンシフト方向(変速比のLo側)に発生し、負の入力トルク(減速側)の場合には、アップシフト方向(変速比のHi側)に発生する。
【0012】
例えば、アクセルペダルを踏み込んで加速するときにはダウンシフトとなるが、このとき、正の入力トルクによるトルクシフトがLo側に作用し、ダウンシフト指令以上に変速比がLo側となってしまう。
【0013】
そこで、正の入力トルクが加わるダウンシフトの際には、入力トルクに応じて目標変速比をHi側に補正することで、変速比のオーバーシュート等を抑制している。同様に、入力トルクが負となる減速時などでは、入力トルクに応じて目標変速比をLo側に補正することで、変速比のアンダーシュート等を抑制している。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記前者の従来例のように、プリセスカム2の通常制御用斜面20の両側に、高いフィードバックゲインの衝突防止用斜面21、22を設けたトロイダル型無段変速機へ、上記後者の従来例のように、入力トルクに応じてトルクシフトの補償を行う変速制御を適用したすると、図12、図13に示したように、フィードバックリンク54の係合部材55aが、衝突防止用斜面21、22にある場合には、衝突防止用斜面21または22による高いフィードバックゲインと、変速制御のトルクシフト補償量が重複するためにトルクシフトの補償が効きすぎて、本来の目標変速比へ向けた変速を規制してしまうという問題があった。
【0015】
つまり、アクセルペダルを踏み込んでダウンシフトする場合では、図12、図13のフィードバックリンク54の係合部材55aが衝突防止用斜面22に入ると、フィードバックリンク54からのアップシフト側へのフィードバックゲインが切り替えられて増大するとともに、入力トルクに応じたトルクシフト補償量もアップシフト側へ作用するため、必要以上にダウンシフトを規制することになる。
【0016】
そこで本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、プリセスカムに通常制御用斜面と衝突防止用斜面を形成するとともに、トルクシフトの補償制御を行う場合に、衝突防止用斜面でトルクシフトの補償が効きすぎるのを抑制し、変速性能を改善することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
第1の発明は、入出力ディスクに挟持されて傾転自在なパワーローラを軸支するトラニオンを駆動することで変速比を変更する駆動手段と、運転状態に応じた目標変速比を、検出または推定した入力トルクに基づいてフィードフォワードによりトルクシフトを補償するフィードフォワード制御手段と、前記目標変速比と実変速比が一致するように前記駆動手段を制御する電子的フィードバック制御手段と、前記トラニオンに配設されたプリセスカムを介して、少なくともトラニオンの回転角を前記駆動手段へフィードバックするメカニカルフィードバック手段と、前記プリセスカムに配設されて、通常の変速制御で使用するフィードバックゲインと、通常の変速制御で使用する変速比を超えた領域でフィードバックゲインを大側へ切り替えるフィードバックゲイン切り替え手段とを備えたトロイダル型無段変速機の変速制御装置において、
前記フィードフォワード制御手段は、前記フィードバックゲイン切り替え手段が、フィードバックゲインを大側へ切り替えている間は、トルクシフトの補償量を低減する。
【0018】
また、第2の発明は、入出力ディスクに挟持されて傾転自在なパワーローラを回転自在に支持するトラニオンと、前記トラニオンを軸方向へ駆動する油圧シリンダへの油圧を制御する変速制御弁と、前記変速制御弁を駆動するアクチュエータと、入力トルクを検出または推定する入力トルク検出手段と、運転状態に応じた目標変速比を、前記入力トルクに基づいてフィードフォワードによりトルクシフトを補償するフィードフォワード制御手段と、前記目標変速比と実変速比が一致するように前記アクチュエータを駆動する電子的フィードバック制御手段と、前記トラニオンに配設されて軸回りに回動可能なプリセスカムと、前記プリセスカムに形成されて、通常の変速制御で使用する第1のカム面と、この第1カム面の少なくとも一方の端部には、通常の変速制御で使用する変速比を超えた領域で、前記第1カム面に比して急傾斜で形成された第2のカム面と、このプリセスカムの第1または第2のカム面に当接して揺動自在なフィードバックリンクを介して前記変速制御弁へトラニオンの実際の回転角を伝達するメカニカルフィードバック手段とを備えたトロイダル型無段変速機の変速制御装置において、
前記フィードフォワード制御手段は、前記フィードバックリンクが第2カム面と摺接している間は、トルクシフトの補償量を低減する。
【0019】
また、第3の発明は、前記第2の発明において、前記第2のカム面は、少なくとも通常の変速制御で使用する最小変速比を超えた領域に形成され、前記フィードフォワード制御手段は、最小変速比を超えている間、トルクシフトの補償量を低減するのに加え、変速方向が大側のときには、トルクシフト補償量が減少する方向の変化率を規制する。
【0020】
また、第4の発明は、前記第2の発明において、前記第2のカム面は、少なくとも通常の変速制御で使用する最大変速比を超えた領域に形成され、前記フィードフォワード制御手段は、最大変速比を超えている間、トルクシフトの補償量を低減するのに加え、変速方向が小側のときには、トルクシフト補償量が増大する方向の変化率を規制する。
【0021】
また、第5の発明は、前記第2の発明において、前記第2のカム面は、通常の変速制御で使用する最大変速比を超えた領域と、最小変速比を超えた領域にそれぞれ形成され、前記フィードフォワード制御手段は、最大変速比または最小変速比を超えている間、トルクシフトの補償量を低減するのに加え、変速方向が大側のときには、トルクシフト補償量が減少する方向の変化率を規制する一方、変速方向が小側のときには、トルクシフト補償量が増大する方向の変化率を規制する。
【0022】
【発明の効果】
したがって、第1の発明は、運転状態に応じた目標変速比を、入力トルクの大きさに応じたトルクシフト補償量で補正した目標値に基づいてトラニオンが駆動され、パワーローラを傾転させて連続的な変速が行われる。
【0023】
トルクシフトや外乱などによって、実変速比が通常の変速制御で使用する変速比を超え、メカニカルなフィードバックゲインが大きい値に切り替えられている間は、トルクシフト補償量を低減し、フィードバックゲインが急増した分だけ、トルクシフト補償量を低減して、トルクシフトの補償が効きすぎるのを抑制し、例えば、アクセルペダルを踏み込んでダウンシフト(大側へ変速)する場合では、ダウンシフトが必要以上に規制されるのを防止することができ、運転操作に応じた変速特性を得ることができるのである。
【0024】
また、第2の発明は、運転状態に応じた目標変速比に基づいてアクチュエータが駆動され、油圧シリンダがトラニオンを駆動し、パワーローラを傾転させて連続的な変速が行われ、また、トルクシフトを補償するため、入力トルクの大きさに応じたトルクシフト補償変量をフィードフォワードで与えて、トルクシフトによる変速比の過大な変動を抑制している。
【0025】
トルクシフトや外乱などによって、実変速比が通常の変速制御で使用する変速比を超え、フィードバックリンクがプリセスカムの第2のカム面に入って、メカニカルなフィードバックゲインが大きい値に切り替えられたときには、トルクシフト補償量を低減し、プリセスカムのフィードバックゲインが急増した分だけ、トルクシフト補償量を低減して、トルクシフトの補償が効きすぎるのを抑制し、例えば、アクセルペダルを踏み込んでダウンシフト(大側へ変速)する場合では、ダウンシフトが必要以上に規制されるのを防止することができ、運転操作に応じた変速特性を得ることができるのである。
【0026】
また、第3または第5の発明は、通常の変速制御で使用する最小変速比を超えた領域に第2カム面を形成し、最小変速比を超えている間、トルクシフトの補償量を低減することで、メカニカルなフィードバックゲインが増大する領域でトルクシフトの補償が効きすぎるのを抑制するのに加えて、変速方向が大側のときには、トルクシフト補償量が減少する方向の変化率を規制するようにしたため、変速比が小側から大側へ変化するダウンシフトの際には、トルクシフト補償量が不足して実変速比がオーバーシュートを起こすのを確実に防止しながら、目標変速比に沿って滑らかに変速を行うことが可能となって、運転性を向上させることができる。
【0027】
また、第4または第5の発明は、通常の変速制御で使用する最大変速比を超えた領域に第2カム面を形成し、最大変速比を超えている間、トルクシフトの補償量を低減することで、メカニカルなフィードバックゲインが増大する領域でトルクシフトの補償が効きすぎるのを抑制するのに加えて、変速方向が小側のときには、トルクシフト補償量が増大する方向の変化率を規制するようにしたため、変速比が大側から小側へ変化するアップシフトの際には、トルクシフト補償量が過剰になって実変速比がアンダーシュートを起こすのを確実に防止しながら、目標変速比に沿って滑らかに変速を行うことが可能となって、運転性を向上させることができる。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を添付図面に基づいて説明する。
【0029】
図1、図2において、トロイダル型無段変速機10は、前記従来例の図12、図13と同様に、パワーローラ3の傾転角を変速制御弁7へフィードバックするプリセスカム2に、通常の変速制御で使用する通常制御用斜面20と、この通常制御用斜面20の両側に、急傾斜の衝突防止用斜面21、22を設けたもので、通常制御用の低いフィードバックゲインと、衝突防止用の大きなフィードバックゲインとを切り替えて、図2に示すように、トルクシフトなどによってトラニオン4がストッパ41、42と衝突するのを抑制するものである。なお、図2において、ストッパ41が、変速比のHi側(小側)でトラニオン4の回動を規制する一方、ストッパ42が、変速比のLo側(大側)でトラニオン4の回動を規制する。なお、前記従来例の図12、図13と同一のものには、同一の符号を付して説明を省略する。
【0030】
また、図1において、トロイダル型無段変速機10は、ロックアップ機構を備えたトルクコンバータ12を介してエンジン11に連結されており、変速制御コントローラ61は、エンジン11からの入力トルクと、プリセスカム2の位置に応じてトルクシフトの補償を行って、運転状態に応じた変速比となるように制御を行う。
【0031】
まず、トロイダル型無段変速機10の変速機構について説明すると、図2において、入出力ディスク5、6の対向面にはパワーローラ3、3が狭持され、パワーローラ3は、前記従来例と同じく偏心軸を介してトラニオン4に軸支されており、トラニオン4の下部に設けた軸部4Aは油圧シリンダ1に連結されて軸方向へ駆動されるとともに、軸まわりで回動自在に支持されて、パワーローラ3の傾転角(≒変速比、以下同様)を連続的に変更する。
【0032】
パワーローラ3を支持する複数のトラニオン4のうちの一つの軸部4Aには、前進用のプリセスカム2と後進用のプリセスカム2Rを一体的に配設し、前進用の変速制御弁7と後進用の変速制御弁7Rを平行して配置したものである。
【0033】
トラニオン4の軸部4A下端には、軸方向変位及び軸まわり変位(傾転角)を前進用のフィードバックリンク54と後進用のフィードバックリンク154へそれぞれ伝達するためのプリセスカム2、2Rが一体的に形成されて、このプリセスカム2に形成された傾斜面が、フィードバックリンク54、154に設けた係合部材55a、155aを案内する。
【0034】
そして、通常制御用斜面20と衝突防止用斜面21の境界は、通常変速制御で使用する変速比のHi側の限界値、すなわち、最Hi変速比に対応する一方、通常制御用斜面20と衝突防止用斜面21の境界は、通常変速制御で使用する変速比のLo側の限界値、つまり、最Lo変速比に対応する。
【0035】
フィードバックリンク54は、前記従来例の図12、図13で示したように、L字状の部材で形成され、一端にプリセスカム2と係合する係合部材55aを突設する一方、他端には変速リンク9の係合部90と係合するボール58が固設される。なお、係合部90はX−Y平面内でほぼコの字状に形成され、内周でボール58と摺接する。
【0036】
そして、フィードバックリンク54は、揺動軸60回りで揺動自在に支持されて、他端に設けたボール58を図中X軸方向へ変位させる。
【0037】
このボール58は、車両の前進時に油圧シリンダ1への作動油の吸排を行う変速制御弁7と、ステップモータ50とを連結する変速リンク9の一端に形成された係合部90に係合する。
【0038】
一方、変速リンク9の他端には、減速機構51を介してアクチュエータとしてのステップモータ50により軸方向へ駆動されるスライダ52に突設したピン52aと係合する係合部91が形成される。
【0039】
さらに、変速リンク9の途中の所定の位置では、連結部材53のピン53aを介して変速制御弁7の内周を摺動するスプール8のロッド80が連結される。
【0040】
さらに、連結部材53と変速制御弁7を収装するバルブボディ70との間には、変速リンク9の係合部90、91とボール58やピン53aとのガタ、あるいはフィードバックリンク54のガタを排除してフィードバック制御を正確に行うため、連結部材53と平行してスプリング81が配設される。
【0041】
図2において、パワーローラ3がLo側へ傾転すると、トラニオンの軸部4Aに取り付けられたプリセスカム2も図中Lo側へ回動して、図12、図13に示した係合部材55aを下降させる一方、プリセスカム2がHi側へ回動すると、同じく図12、図13において、係合部材55aを上昇させ、他端のボール58と連結した変速リンク9はパワーローラ3の傾転に応じて図2のLoまたはHi側へ駆動される。
【0042】
したがって、ステップモータ50が変速制御コントローラ61からの目標変速比に応じてスライダ52を伸縮駆動すると、変速リンク9の一端の変位に応じてスプール8が移動し、変速制御弁7の供給圧ポート17Pをポート17Hまたはポート17Lに連通させて、前記従来例の図12に示した油圧シリンダ1のHi側またはLo側の油室に圧油を供給してトラニオン4を軸方向へ駆動する(駆動手段)。
【0043】
パワーローラ3はトラニオンの軸方向変位に応じて傾転して変速比を変更し、この傾転運動はトラニオン4の軸部4A、プリセスカム2、フィードバックリンク54を介して変速リンク9の他端に伝達され、目標変速比と実際の変速比が一致すると、スプール8はポート17H、17L及び供給圧ポート17Pを封止する中立位置に復帰する。
【0044】
このとき、パワーローラ3の傾転角が、通常の変速制御で使用する最Lo変速比から最Hi変速比の間にあれば、フィードバックリンク54はプリセスカム2の通常制御用斜面20と摺接して、低いフィードバックゲインで変速リンク9を駆動する一方、最Lo変速比または最Hi変速比を超えたときには、フィードバックリンク54が衝突防止用斜面21と摺接して、大きなフィードバックゲインで変速リンク9を駆動して、油圧シリンダ1へ供給する油圧の立ち上がりを高めて、トラニオン4がストッパ41、42に衝突するのを防止する。こうして、上記のようにメカニカルフィードバック制御手段とフィードバックゲイン切り替え手段が構成される。
【0045】
一方、後進用の後進用のフィードバックリンク154は、揺動軸60を介して一端を後進用変速制御弁7Rのスプール8Rに連結し、他端に設けた係合部材155aによって後進用プリセスカム2Rと摺接して、後進時ではプリセスカム2R、フィードバックリンク154及び変速制御弁7Rによって前進時と同様に油圧の制御が行われる。
【0046】
ここで、図1に示す変速制御コントローラ61は、マイクロコンピュータを主体に構成されており、アクセル踏み込み量センサ67が検出したアクセル踏み込み量APS(またはスロットル開度TVO)、駆動軸側に配設された車速センサ63からの車速VSP、入力軸回転センサ64が検出したトロイダル型無段変速機10の入力軸の回転数Ni、同じく出力軸回転数センサ65が検出した出力軸回転数No、クランク角センサ62からのエンジン回転数Neをそれぞれ読み込んで、運転状態に応じた目標変速比を演算する。
【0047】
そして、上記検出値に加えて、油温センサ66が検出した無段変速機10の油温Temp等に基づいて、運転状態に応じたPID制御の各フィードバックゲインを求め、トロイダル型無段変速機10の実際の変速比が目標変速比と一致するような変速指令値Astep、すなわち、図2に示した変速制御弁7を駆動するためのステップモータ4の駆動位置(ステップ数)を指令する。
【0048】
次に、この変速制御コントローラ61の変速制御の概要は、図3のブロック図に示すようになる。
【0049】
到達目標入力軸回転数演算部101では、アクセル踏み込み量APSと車速VSPから、予め設定したマップに基づいて、到達目標入力軸回転数tNiを演算し、到達目標変速比演算部102では、この到達目標入力軸回転数tNiを出力軸回転数Noで除して、到達目標変速比DRatioを演算する。
【0050】
到達目標変速比制限処理部103では、各センサの故障時に、到達目標変速比DRatioが不正な値とならないように、予め設定した範囲となるように制限を加えた到達目標変速比LmDRATIOを演算する。なお、この到達目標変速比制限処理部103は、本願出願人が提案した、特願平10−224663号と同様に構成される。
【0051】
次に、目標変速比演算部104では、この到達目標変速比LmDRATIOが、変速時定数演算部105で設定した時定数に応じた変速応答となるように、所定の制御周期毎の過渡的な目標変速比Ratio0を演算する。なお、変速時定数演算部105は、入力軸回転数Ni等から検出した運転条件に応じて、変速制御の時定数を設定するものである。
【0052】
一方、トルクシフトの補償を行うために、入力トルク演算部107では、エンジン回転数Neとアクセル踏み込み量APSに基づいて、予め設定したマップよりエンジントルクTeを演算し、これを入力トルクTinとする。なお、トルクコンバータ12がロックアップされていない場合では、トルクコンバータ12の速度比に応じたトルク比を、エンジントルクTeに乗じて入力トルクTinとする。
【0053】
そして、トルクシフト補償変速比演算部106では、目標変速比Ratio0と入力トルクTinに基づいて、図7に示すように、予め設定されたマップよりトルクシフト補償量(変速比)を求め、さらに、後述するように、変速方向とトルクシフト補償量の変化率(変化速度)に応じて、トルクシフト補償量に制限を加えたものを、トルクシフト補償変速比TSrt1として演算する。
【0054】
さらに、実変速比Ratioが最Lo変速比よりも大きい場合や、最Hi変速比よりも小さい場合には、後述するように、トルクシフト補償変速比TSrt1を予め設定した比率αまたはβだけ低減したものをトルクシフト補償変速比TSrtoとして設定する。ただし、α>1、β<1である。
【0055】
前記従来例でも述べたように、トルクシフトなどの外乱によって、実変速比Ratioが最Lo変速比よりも大きい場合や、最Hi変速比よりも小さい場合では、図12、図13に示したように、フィードバックリンク54がプリセスカム2の衝突防止用斜面21、22と摺接して、通常制御用斜面20のフィードバックゲインに比して大きなフィードバックゲインへ切り替えられるので、フィードバックゲインが急増した分だけトルクシフト補償変速比TSrtoを低減して、トルクシフトの補償が効きすぎるのを抑制する。
【0056】
なお、傾斜の急な衝突防止用斜面21、22で、トルクシフト補償変速比TSrtoを低減する比率α、βによって、入力トルクTinに応じたトルクシフト補償量のマップは、図7に示すように、最Lo変速比のトルクシフト補償量TSrtは、図中破線で示すように設定される一方、Lo側の衝突防止用斜面22では、図中二点鎖線で示すように通常制御域の最Lo変速比と対応するものよりも比率βに応じて低減されて、入力トルクTinが正の領域では、Hi側へ作用する正のトルクシフト補償量を低減する。
【0057】
また、最Hi変速比のトルクシフト補償量TSrtは、図中実線で示すように設定される一方、Hi側の衝突防止用斜面21では、図中一点鎖線で示すように、比率αに応じて低減され、入力トルクTinが負の領域では、Lo側へ作用する負のトルクシフト補償量を低減する。
【0058】
そして、上記目標変速比演算部104で求めた目標変速比Ratio0からトルクシフト補償変速比TSrtoを差し引いたものをトルクシフト補償済み変速比TSRatio0として演算する。
【0059】
なお、トルクシフト補償変速比TSrtoは、目標変速比Ratio0から減算されるため、正のときには変速比をHi側へ補正する一方、負のときには変速比をLo側へ補正する。また、トルクシフト補償変速比演算部106及び入力トルク演算部107がフィードフォワード制御手段を構成する。
【0060】
次に、PID制御によるフィードバックを行うために、実変速比演算部108で、入力軸回転数Niを出力軸回転数Noで除したものを実変速比Ratioとして求め、変速比偏差演算部109では、この実変速比Ratioと目標変速比演算部104で求めた目標変速比Ratio0の差を偏差eとして演算する。
【0061】
一方、フィードバックゲイン演算部110では、入力軸回転数Ni、車速VSPや油温Tempなどの運転状態に応じてフィードバックゲインを演算し、このフィードバックゲインと上記偏差eに基づいて、PID制御部111では変速比フィードバック補正量FBrtoを演算する。なお、PID制御部111を中心として第1のフィードバック制御手段が構成される。
【0062】
さらに、フィードバック補正量制限部112では、後述の補正済み目標変速比制限部113からの変速比指令上限値LIMRTOMAX、変速比指令下限値LIMRTOMINと、補正済み目標変速比制限部113の出力である制限済み変速比指令LmDsrRTO及び実変速比Ratioから、制御可能限界変速比Lmrtomax、Lmrtominを求める。
【0063】
これら制御可能限界変速比Lmrtomax、Lmrtominからトルクシフト補償済み変速比TSRatio0を差し引いて、フィードバック補正量限界値FbRTOLIMP(正側のトルク用)、FbRTOLIMM(負側のトルク用)を求め、上記変速比フィードバック補正量FBrtoによって、目標変速比が制御可能な領域から逸脱しないように、フィードバック補正量限界値FbRTOLIMP、FbRTOLIMMの範囲内に制限したものを、制限済みフィードバック補正量LmFBrtoを演算する。
【0064】
そして、上記トルクシフト補償済み変速比TSRatio0(=フィードフォワードによる目標変速比)に制限済みフィードバック補正量LmFBrtoを加算して補正済み目標変速比DsrRTOを演算する。
【0065】
次に、補正済み目標変速比制限部113では、この補正済み目標変速比DsrRTOを、予め設定した変速比指令上限値LIMRTOMAXと変速比指令下限値LIMRTOMINの範囲内に規制したものを、制限済み変速比指令LmDsrRTOとして演算する。
【0066】
目標ステップ数演算部114では、予め設定したマップなどから、制限済み変速比指令LmDsrRTOに対応した目標ステップ数DsrSTPを演算する。
【0067】
一方、ステップモータ駆動速度決定部116では、油温Tempなどの運転状態に応じて、ステップモータ50が運転可能な駆動速度を、予め設定したマップなどから求め、ステップモータ駆動位置司令演算部115では、この駆動速度でステップモータ50を目標ステップ数DsrSTPへ向けて運転したとき、1制御周期内で変位可能なステップ数を駆動位置指令Astepとして演算し、ステップモータ50を駆動する。
【0068】
次に、上記変速制御コントローラ50で行われる変速制御の一例を、図4〜図6のフローチャートに示す。
【0069】
まず、図4、図5は、変速制御の概要を示すフローチャートで、所定の制御周期、例えば、10msec毎に実行される。
【0070】
ステップS1では、車速VSPや入力軸回転数Ni、出力軸回転数No、アクセル踏み込み量APSを読み込むとともに、実変速比Ratioと入力トルクTinを演算する。なお、実変速比Ratioの演算は、上記実変速比演算部108と同様であり、また、入力トルクTinの演算は、上記入力トルク演算部107と同様に行われる。
【0071】
次に、ステップS2では、上記到達目標入力軸回転数演算部101、到達目標変速比演算部102と同様にして、車速VSPとアクセル踏み込み量APSに基づいて到達目標入力軸回転数tNiを求め、これを出力軸回転数Noで除したものを到達目標変速比DRatioとして演算する。
【0072】
ステップS3〜S7は、上記到達目標変速比制限処理部103と同様に、各センサの故障時に、到達目標変速比DRatioが不正な値とならないように、予め設定した範囲、すなわち、mindrto以上、maxdrto以下の範囲となるように制限を加え、これを到達目標変速比LmDRATIOとする。
【0073】
次に、ステップS8では、この到達目標変速比LmDRATIOが、運転状態に応じた時定数により、所定の変速応答となるように、所定の制御周期毎の過渡的な目標変速比Ratio0を演算する(目標変速比演算部104、変速時定数演算部105)。
【0074】
ステップS9では、目標変速比Ratio0と入力トルクTinに基づいて、図7に示したマップよりトルクシフト補償量(変速比)を求め、さらに、後述するように、変速方向に応じてトルクシフト補償量に制限を加えたものを、トルクシフト補償変速比TSrtoとして演算する。
【0075】
ステップS10では、実変速比Ratioと目標変速比Ratio0の偏差eと、運転状態に応じたフィードバックゲインから、PID制御により変速比フィードバック補正量FBrtoを演算する(変速比偏差演算部109、フィードバックゲイン演算部110、PID制御部111)。
【0076】
ステップS11では、変速比フィードバック補正量FBrtoによって、制御可能な変速領域を逸脱しないように、制限したものを制限済みフィードバック補正量LmFBrtoとして求め(フィードバック補正量制限部112)、ステップS12では、トルクシフト補償済み変速比TSRatio0(=フィードフォワードによる目標変速比)に制限済みフィードバック補正量LmFBrtoを加算して補正済み目標変速比DsrRTOを演算する。
【0077】
次に、ステップS13〜S17では、補正済み目標変速比DsrRTOが、実際に制御可能な変速範囲から逸脱しないように、変速比指令上限値LIMRTOMAXと変速比指令下限値LIMRTOMINの範囲内に規制して、制限済み変速比指令LmDsrRTOとして演算する(補正済み目標変速比制限部113)。
【0078】
そして、ステップS18では、予め設定したマップなどから、制限済み変速比指令LmDsrRTOとなるような目標ステップ数DsrSTPを演算し(目標ステップ数演算部114)、ステップS19で油温Tempなどの運転状態に応じて、ステップモータ50が運転可能な駆動速度を、予め設定したマップなどから求める(ステップモータ駆動速度決定部116)。
【0079】
こうして得られた、駆動速度と目標ステップ数DsrSTPより、ステップS20では、この駆動速度でステップモータ50を目標ステップ数DsrSTPへ向けて運転したとき、1制御周期内で変位可能なステップ数を駆動位置指令Astepとして演算し、ステップモータ50を駆動する(ステップモータ駆動位置司令演算部115)。
【0080】
次に、上記ステップS9で行われるトルクシフト補償量演算の詳細について、図6のサブルーチンを参照しながら説明する。
【0081】
まず、ステップS31では、上記ステップS8で求めた目標変速比Ratio0と入力トルクTinを読み込んでから、ステップS32では、上記したように、図7に示すマップに基づいて、トルクシフト補償量TSrt(変速比)を求める。
【0082】
次に、ステップS33、34では、変速方向がアップシフト(目標変速比が小側)とダウンシフト(目標変速比が大側)のどちらにあるかを判定し、アップシフトであればステップS39へ進み、ダウンシフトであればステップS36へ、目標変速比Ratio0が変化しない場合にはステップS35へ進む。
【0083】
目標変速比Ratio0が変化しない場合のステップS35では、ステップS32で求めたトルクシフト補償量TSrtを、そのままトルクシフト補償変速比TSrtoとして設定した後、ステップS42以降へ進んで、衝突防止用斜面21、22の補正を行う。
【0084】
ダウンシフトと判定されたステップS36では、トルクシフト補償量TSrtが減少方向にあるか否かを判定する。
【0085】
トルクシフト補償量TSrtが、減少方向の場合には、ステップS37へ進んで、トルクシフト補償量TSrtの変化速度(変化率)、つまり前回の制御周期での値TSrtOLDとの差、TSrtOLD−TSrtが予め設定した所定値B以上であるかを判定し、トルクシフト補償量TSrtの変化量が所定値B以上のときには、ステップS38で、トルクシフト補償量TSrtの変化量が所定値Bとなるように、
TSrto=TSrtOLD−B ………(1)
として補正したものを、トルクシフト補償変速比TSrtoとして設定し、ダウンシフトの際には、所定周期毎に演算されるトルクシフト補償量の減少方向の速度を規制する。
【0086】
また、トルクシフト補償量TSrtが増加方向または一定の場合、または、トルクシフト補償量TSrtの減少方向への変化量が所定値B未満のときには、上記ステップS35へ進んで、ステップS32で求めたトルクシフト補償量TSrtを、変化速度を規制することなく、そのままトルクシフト補償変速比TSrtoとして設定する。
【0087】
一方、アップシフトと判定されたステップS39では、トルクシフト補償量TSrtが増大方向にあるか否かを判定する。
【0088】
トルクシフト補償量TSrtが、増大方向の場合には、ステップS40へ進んで、トルクシフト補償量TSrtの変化速度、つまり前回値TSrtOLDとの差、TSrt−TSrtOLDが予め設定した所定値A以上であるかを判定し、所定周期毎に演算されるトルクシフト補償量TSrtの変化量が所定値A以上のときには、ステップS41で、トルクシフト補償量TSrtの変化量が所定値Aとなるように、
TSrto=TSrtOLD+A ………(2)
として補正したものを、トルクシフト補償変速比TSrtoとして設定し、アップシフトの際にはトルクシフト補償量の増大方向の速度を規制する。
【0089】
また、トルクシフト補償量TSrtが減少方向または一定の場合、または、トルクシフト補償量TSrtの増大方向への変化量が所定値A未満のときには、上記ステップS35へ進んで、ステップS32で求めたトルクシフト補償量TSrtを、そのままトルクシフト補償変速比TSrtoとして設定する。
【0090】
次に、ステップS42以降では、実変速比Ratioが最Lo変速比または最Hi変速比を超えて、図12、図13に示したプリセスカム2の衝突防止用斜面21、22でフィードバックリンク54が作動する場合に、トルクシフト補償量を低減して、増大したプリセスカム2のフィードバックゲインにトルクシフト補償量が加わることで、全体的なトルクシフト補償が効きすぎとなるのを防止する。
【0091】
まず、ステップS42では、実変速比Ratioが最Lo変速比よりも大きいか否かを判定し、最Lo変速比を超えていればステップS43へ進んで、
TSrto=TSrt1×β (ただし、β<1)
として、入力トルクTinの符号及び大きさに応じて所定比率βだけ低減する。なお、比率βによって、最Lo変速比を超えた衝突防止用斜面22で適用されるトルクシフト補償量は、図7の二点鎖線で示すマップとなる。
【0092】
一方、実変速比Ratioが最Lo変速比以下のときには、ステップS44へ進んで、実変速比Ratioが最Hi変速比よりも小さいか否かを判定し、最Hi変速比以下であれば、ステップS45へ進んで、
TSrto=TSrt1×α (ただし、α>1)
として、入力トルクTinの符号及び大きさに応じて所定比率αだけ低減する。なお、比率αによって、最Hi変速比以下の衝突防止用斜面21で適用されるトルクシフト補償量は、図7の一点鎖線で示すマップとなる。
【0093】
また、実変速比Ratioが最Lo変速比と最Hi変速比の間にあれば、フィードバックリンク54は通常制御用斜面20と摺接して、低いフィードバックゲインが付与されるため、ステップS46へ進んで、ステップS35、S38、S41で設定されたトルクシフト補償量TSrt1を、そのままトルクシフト補償変速比TSrtoとして用いる。
【0094】
こうして、トルクシフト補償変速比TSrtoは、変速方向と所定の制御周期あたりの変化量(または変化速度)に応じて制限されるとともに、実変速比Ratioが最Lo変速比または最Hi変速比を超える領域では、入力トルクTinに応じて低減され、ステップS47で現在のトルクシフト補償変速比TSrtoを前回値TSrtOLDに設定して、次回の処理に備えてからサブルーチンを終了する。
【0095】
上記制御によって、トロイダル型無段変速機10は、運転状態に応じた到達目標変速比DRatioへ向けた目標変速比Ratio0に基づいてステップモータ50が駆動され、油圧シリンダ1がトラニオン4を軸方向へ駆動し、パワーローラ3を傾転させて連続的な変速が行われる。
【0096】
そして、トロイダル型無段変速機10に特有のトルクシフトを補償するため、入力トルクTinの大きさに応じたトルクシフト補償変速比TSrtoをフィードフォワードで求めて、これを目標変速比Ratio0から差し引くことで、トルクシフトによる変速比の過大な変動を抑制している。
【0097】
ここで、トルクシフト補償量は、上記図6のステップS32〜S41によって、変速方向とトルクシフト補償量の変化速度に応じて、選択的にトルクシフト補償変速比TSrtoが規制され、アップシフトの際には、トルクシフト補償変速比TSrtoの増大方向への変化速度が所定値A以下となるように規制される一方、減少方向の変化速度は規制されずにそのまま出力される。
【0098】
また、ダウンシフトの際には、トルクシフト補償変速比TSrtoの減少方向への変化速度が所定値B以下となるように規制される一方、増大方向への変化速度は規制されずにそのまま出力される。
【0099】
いま、図8に示すように、アクセル踏み込み量APSを一定にして発進する場合では、車速VSPの増大に伴って最Lo変速比側からHi側へ向けて徐々に変速比が変化するオートアップ変速となる。
【0100】
このアップシフト方向では、入力トルクTinが一定であれば、トルクシフト量は減少方向であるため、トルクシフト補償変速比TSrtoの減少方向への制限を行わなず、トルクシフト補償変速比TSrtoが増大する方向では、変化速度が所定値A以下となるように規制しておく。
【0101】
図8のオートアップ変速では、時刻t0以降で最Lo変速比からHi側へ向けて変速するが、時刻t1までの間は、図7のマップより求めたトルクシフト補償変速比TSrtが、図中波線で示すように急増した後、減少方向に転ずる。
【0102】
ここで、トルクシフト補償変速比TSrtの変化速度に規制を加えない前記従来例の場合では、実変速比は図中波線で示すように、時刻t0からはトルクシフト補償変速比TSrtの増大に応じて急激に変化し、目標変速比DsrRTOを下回って急変速した後、時刻t1以降になってから緩やかにHi側へ変速し、実変速比Ratioの変化が段階的になって、運転性を損ねてしまう。
【0103】
これに対して、本発明のように、アップシフトの際には、トルクシフト補償変速比TSrtoの増大方向の速度を所定値A以内に規制すると、図8において、変速が開始された時刻t0から、増大方向の変化速度は所定値A以下に規制されるため、図中実線で示すように、時刻t2まで徐々に増大することで、トルクシフト補償変速比TSrtoが過剰になって、実変速比Ratioが急変してアンダーシュートを起こすのを確実に防止できる。
【0104】
そして、時刻t2以降では減少方向に転じることになり、実変速比Ratioは、図中一点鎖線で示すように、目標変速比DsrRTOを下回ることなく、かつ、滑らかに変化することにより、トルクシフトを補償しながら運転性の向上を図ることが可能となる。
【0105】
したがって、アップシフトの場合には、トルクシフト補償変速比TSrtoの増大方向の速度(変化率)を制限することにより、図7のマップから求めたトルクシフト補償変速比TSrtの急変化を抑制し、急変速などの現象を防止することができる。
【0106】
また、図9に示すように、アクセル踏み込んで加速を行うダウンシフトでは、入力トルクTinが一定であれば、トルクシフト量は増大方向であるため、トルクシフト補償変速比TSrtoの増大方向への制限は行わなず、トルクシフト補償変速比TSrtoが減少する方向では、変化速度が所定値B以内となるように規制しておく。
【0107】
図9の踏み込みダウンシフト変速では、時刻t0で最Hi変速比からLo側へ向けて急変速し、時刻t1までは、Lo側への急変速に応じて、図7のマップより求めたトルクシフト補償変速比TSrtも急増してトルクシフトを補償するが、Lo側になった時刻t1からt2の間では、マップから求めたトルクシフト補償変速比TSrtは、図中波線で示すように急速に減少した後、時刻t2から増大に転じる。
【0108】
このとき、トルクシフト補償変速比TSrtが時刻t1からt2で急減するため、変化速度に制限を加えない前記従来例の場合では、実変速比が図中波線で示すように、一時的にオーバーシュートして、エンジンが空吹けしたようになった後、図中波線で示すように緩やかに増大するトルクシフト補償変速比TSrtにより、目標変速比DsrRTOへ向けて緩やかに変化するため、運転性が損なわれてしまう。
【0109】
これに対して、本発明のように、ダウンシフトの際には、トルクシフト補償変速比TSrtoの減少方向の速度を所定B以内に規制すると、図9において、変速が開始されてトルクシフト補償変速比TSrtoの急増が終了する時刻t1以降では、図中実線で示すように、減少方向の変化速度が所定値B以内に規制されるため、時刻t1以降では緩やかにトルクシフト補償変速比TSrtoを変化させることができ、補償量が不足して実変速比Ratioがオーバーシュートを起こすのを確実に防止しながら、目標変速比DsrRTOに沿って滑らかに変化して、運転性を向上させることが可能となるのである。
【0110】
こうして、ダウンシフトの場合には、トルクシフト補償変速比TSrtoの減少方向の速度を制限することにより、図7のマップから求めたトルクシフト補償変速比TSrtoの切り換えによる補償量の不足を抑制し、オーバーシュートなどの現象を防止することができる。
【0111】
次に、上記図6のステップS42〜S46で、トルクシフトや外乱などによって、実変速比Ratioが最Lo変速比または最Hi変速比を超え、図12、図13に示したように、フィードバックリンク54がプリセスカム2の衝突防止用斜面21、22に入って、メカニカルなフィードバックゲインが大きい値に切り替えられたときには、図7に示したように、トルクシフト補償量TSrtを小さくし、プリセスカム2のフィードバックゲインが急増した分だけ、トルクシフト補償変速比TSrtoを低減して、トルクシフトの補償が効きすぎるのを抑制する。
【0112】
したがって、アクセルペダルを踏み込んでダウンシフトする際に、図12、図13のフィードバックリンク54の係合部材55aが衝突防止用斜面22に入ると、フィードバックリンク54からのアップシフト側へのフィードバックゲインが大きい値に切り替えられるが、入力トルクに応じたトルクシフト補償変速比TSrtoは低減させるため、アップシフト側へ作用するプリセスカム2のフィードバックゲインとトルクシフト補償変速比TSrtoが過大になるのを確実に防ぎ、前記従来例のように、ダウンシフトが必要以上に規制されるのを防止することができ、運転操作に応じた変速特性を得ることができるのである。
【0113】
また、トロイダル型無段変速機10を車両に搭載した状態で、フィードバックリンク54が衝突防止用斜面21、22と摺接開始する時点を測定することは、難しいが、トルクシフト補償変速比TSrtoの低減を変速比に基づいて行うようにしたため、フィードバックリンク54とプリセスカム2の関係を推定して、制御を行うことができる。
【0114】
さらに、フィードバックリンク54が衝突防止用斜面21、22に入った以降、すなわち、実変速比Ratioが最Hiまたは最Loを超えている間は、トルクシフト補償変速比TSrtoの低減を一定としたため、プリセスカム2の形状のバラツキやプリセスカム2とトラニオン4の組み付け精度のバラツキによって、トルクシフト補償変速比TSrtoが過剰になったり不足するのを防止できる。
【0115】
また、上述したトルクシフト補償量は、以下のように設定される。
【0116】
走行中にアクセルペダルを解放した場合では、Lo側から最Hi変速比側へアップシフトする足離しアップシフトが行われ、例えば、図10に示すように、到達目標変速比DRatioは最Hi変速比へ向けて急減し、実変速比Ratioは、図中実線のように、所定の時定数による変速指令DsrRTOに追従して、滑らかに最Hi変速比へ変化する。
【0117】
この足離しアップシフトの際には、トルクシフトが変速比のHi側(小側)に向けて発生するため、トルクシフトの補償はLo側へ向けて行われる。
【0118】
ここで、パワーローラ3の傾転角をフィードバックするプリセスカム2は、図12に示したように、トラニオン4の下端に締結されており、通常制御用斜面20と衝突防止用斜面21、22を備えており、このプリセスカム2の加工時に生じる寸法公差による形状のバラツキや、トラニオン4とプリセスカム2の組み付け位置のバラツキなどがあるため、すべてのトロイダル型無段変速機10(以下、ユニットという)の変速性能を一致させるのは難しい。
【0119】
そして、これらバラツキによって、平均的なトルクシフトを生じるユニットに対して、トルクシフトが大きいトロイダル型無段変速機10では、図10の二点鎖線で示すように、足離しアップシフトの際に、Hi側へのトルクシフトが大きくなって、アンダーシュートを生じて、最Hi変速比からさらにHi側へ変速する場合がある。
【0120】
最Hi変速比では、エンジン回転数Neがアイドル回転数となる運転領域があり、この領域でアンダーシュートが発生すると、足離しアップシフトでフュエルカットのリカバリー回転数を下回って、燃料噴射の再開が追いつかずにリカバリーショックが生じて運転性を悪化させたり、通常ではフュエルカットを行う運転領域であるのに、トルクシフトの大きなユニットではフュエルカットのリカバリーが行われるため、燃費が悪化することも考えられる。
【0121】
そこで、平均的なトルクシフトのユニットのトルクシフト補償量(変速比)を測定するとともに、トルクシフトの大きなユニットのトルクシフト補償量も予め測定しておく。
【0122】
そして、すべてのユニットに対して、トルクシフトの大きなユニットのトルクシフト補償量を適用する。
【0123】
すると、足離しアップシフトを行った場合では、図11に示すように、トルクシフトの大きなユニットは、図中二点鎖線で示すように、アンダーシュートを生ずることなく最Hi変速比へ到達することができ、運転性や燃費の悪化を回避することができる。
【0124】
一方、平均的なトルクシフトのユニットでは、図中実線で示すように、変速開始後の時刻t1で、到達目標変速比DRatioよりもLo側となってしまうが、その後、上記したPID制御などのフィードバック制御により、徐々に到達目標変速比DRatioへ向けて補正され、最終的に到達目標変速比DRatioとなる。
【0125】
こうして、すべてのユニットのトルクシフト補償量を、トルクシフトの大きなユニットに合わせることにより、変速比のアンダーシュートを確実に防止して、運転性及び燃費の悪化を回避することができるのである。
【0126】
なお、上記実施形態のステップS42〜S45では、最Loまたは最Hi変速比を超えてから、トルクシフト補償量を低減したが、上記したようにプリセスカム2のバラツキなどがあるため、通常制御用斜面20でフィードバックを行っていても、最Lo変速比または最Hi変速比近傍となった時点で、トルクシフト補償量を低減するように設定してもよく、この場合では、各ユニットの変速性能のバラツキを吸収して、トロイダル型無段変速機の品質を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示し、トロイダル型無段変速機の変速制御装置の概略構成図。
【図2】変速制御機構の概略図。
【図3】変速制御コントローラで行われる制御の概念図。
【図4】同じく、変速制御コントローラで行われる変速制御の一例を示すフローチャートで、メインルーチンの前半部。
【図5】同じくメインルーチンの後半部。
【図6】トルクシフト補償量演算のサブルーチンを示すフローチャート。
【図7】入力トルクとトルクシフト補償量の関係を示すマップ。
【図8】オートアップ変速の一例を示すグラフで、アクセル踏み込み量、車速、変速比及びトルクシフト補償量と時間の関係を示す。
【図9】踏み込みダウンシフトの一例を示すグラフで、アクセル踏み込み量、車速、変速比及びトルクシフト補償量と時間の関係を示す。
【図10】足離しアップシフトのときの変速指令と実変速比の関係を示すグラフで、図中実線が平均的なユニットの応答を、二点鎖線がトルクシフトの大きなユニットの応答を示す。
【図11】トルクシフト補償量を補正した結果を示すグラフで、足離しアップシフトのときの変速指令と実変速比の関係を示し、図中実線が平均的なユニットの応答を、二点鎖線がトルクシフトの大きなユニットの応答を示す。
【図12】従来例を示し、トロイダル型無段変速機の要部を示す概略図。
【図13】同じく従来例を示し、プリセスカムの展開図。
【符号の説明】
1 油圧シリンダ
2 プリセスカム
3 パワーローラ
4 トラニオン
5 入力ディスク
6 出力ディスク
7 変速制御弁
9 変速リンク
10 トロイダル型無段変速機
20 通常制御用斜面
21 Hi側衝突防止用斜面
22 Lo側衝突防止用斜面
41、42 ストッパ
50 ステップモータ
54 フィードバックリンク
61 変速制御コントローラ
62 エンジン回転数センサ
64 入力軸回転数センサ
65 出力軸回転数センサ
63 車速センサ
66 油温センサ
67 アクセル踏み込み量センサ

Claims (5)

  1. 入出力ディスクに挟持されて傾転自在なパワーローラを軸支するトラニオンを駆動することで変速比を変更する駆動手段と、
    運転状態に応じた目標変速比を、検出または推定した入力トルクに基づいてフィードフォワードによりトルクシフトを補償するフィードフォワード制御手段と、
    前記目標変速比と実変速比が一致するように前記駆動手段を制御する電子的フィードバック制御手段と、
    前記トラニオンに配設されたプリセスカムを介して、少なくともトラニオンの回転角を前記駆動手段へフィードバックするメカニカルフィードバック手段と、
    前記プリセスカムに配設されて、通常の変速制御で使用するフィードバックゲインと、通常の変速制御で使用する変速比を超えた領域でフィードバックゲインを大側へ切り替えるフィードバックゲイン切り替え手段とを備えたトロイダル型無段変速機の変速制御装置において、
    前記フィードフォワード制御手段は、前記フィードバックゲイン切り替え手段が、フィードバックゲインを大側へ切り替えている間は、トルクシフトの補償量を低減することを特徴とするトロイダル型無段変速機の変速制御装置。
  2. 入出力ディスクに挟持されて傾転自在なパワーローラを回転自在に支持するトラニオンと、
    前記トラニオンを軸方向へ駆動する油圧シリンダへの油圧を制御する変速制御弁と、
    前記変速制御弁を駆動するアクチュエータと、
    入力トルクを検出または推定する入力トルク検出手段と、
    運転状態に応じた目標変速比を、前記入力トルクに基づいてフィードフォワードによりトルクシフトを補償するフィードフォワード制御手段と、
    前記目標変速比と実変速比が一致するように前記アクチュエータを駆動する電子的フィードバック制御手段と、
    前記トラニオンに配設されて軸回りに回動可能なプリセスカムと、
    前記プリセスカムに形成されて、通常の変速制御で使用する第1のカム面と、この第1カム面の少なくとも一方の端部には、通常の変速制御で使用する変速比を超えた領域で、前記第1カム面に比して急傾斜で形成された第2のカム面と、このプリセスカムの第1または第2のカム面に当接して揺動自在なフィードバックリンクを介して前記変速制御弁へトラニオンの実際の回転角を伝達するメカニカルフィードバック手段とを備えたトロイダル型無段変速機の変速制御装置において、
    前記フィードフォワード制御手段は、前記フィードバックリンクが第2カム面と摺接している間は、トルクシフトの補償量を低減することを特徴とするトロイダル型無段変速機の変速制御装置。
  3. 前記第2のカム面は、少なくとも通常の変速制御で使用する最小変速比を超えた領域に形成され、前記フィードフォワード制御手段は、最小変速比を超えている間、トルクシフトの補償量を低減するのに加え、変速方向が大側のときには、トルクシフト補償量が減少する方向の変化率を規制することを特徴とする請求項2に記載のトロイダル型無段変速機の変速制御装置。
  4. 前記第2のカム面は、少なくとも通常の変速制御で使用する最大変速比を超えた領域に形成され、前記フィードフォワード制御手段は、最大変速比を超えている間、トルクシフトの補償量を低減するのに加え、変速方向が小側のときには、トルクシフト補償量が増大する方向の変化率を規制することを特徴とする請求項2に記載のトロイダル型無段変速機の変速制御装置。
  5. 前記第2のカム面は、通常の変速制御で使用する最大変速比を超えた領域と、最小変速比を超えた領域にそれぞれ形成され、前記フィードフォワード制御手段は、最大変速比または最小変速比を超えている間、トルクシフトの補償量を低減するのに加え、変速方向が大側のときには、トルクシフト補償量が減少する方向の変化率を規制する一方、変速方向が小側のときには、トルクシフト補償量が増大する方向の変化率を規制することを特徴とする請求項2に記載のトロイダル型無段変速機の変速制御装置。
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