JP4362876B2 - 合焦判定装置およびカメラシステム - Google Patents

合焦判定装置およびカメラシステム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、被写体像の結像位置と予定結像面とのズレ量に相当するデフォーカス量を検出し、そのデフォーカス量が合焦認定範囲以内であるか否かを判定する合焦判定装置およびカメラシステムに関する
【0002】
【従来の技術】
一般に、焦点合わせ時に合焦判定を行うカメラにおいて、合焦認定範囲は、焦点深度に基づいて決定されている。
図10は、従来の合焦認定範囲の概念図である。
図のように、有効口径Dである撮影光学系100を介して入射した光が焦点aで合焦した場合、予定結像面(フィルム面と等価な面)101には直径Mの錯乱円が形成される。ここで、デフォーカス量bは、焦点aと予定結像面101とのズレ量に相当し、焦点距離fは、撮影光学系100の中心から焦点aまでの距離に相当する。
【0003】
図において、有効口径Dと焦点距離fとの比は、錯乱円の直径Mとデフォーカス量bとの比に一致するため、デフォーカス量bは、「(焦点距離f/有効口径D)×錯乱円の直径M」で示すことができる。ここで、「焦点距離f/有効口径D」は、F値と1対1に対応することから、デフォーカス量bは、「F値×錯乱円の直径M」によって求めることができる。
【0004】
ところで、焦点深度は、錯乱円の直径が予め決められた許容錯乱円の直径以下となるデフォーカス量で表される。一般に、この許容錯乱円の直径は、画面の対角線長の1/1000〜1/1500程度に設定され、特に35mmのフィルムにおける許容錯乱円の直径は、1/30mmで設定される。したがって、焦点深度は、「F値×(1/30)」で近似できる。
【0005】
従来、このような焦点深度を合焦認定範囲として用いることによって合焦判定が行われていた。
例えば、特開昭57−185423号公報では、設定F値に応じて合焦認定範囲を変化させて合焦判定を行うことによって、オートフォーカスを実現する技術が開示されている。
【0006】
一方、合焦判定は、オートフォーカスに限らず、図11に示すようなピント表示を行うフォーカスエイドでも行われる。このようなフォーカスエイドにおいても設定F値における合焦認定範囲によって合焦判定を行うことができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、実際の撮影光学系では、収差の影響を無視することができず、焦点深度をF値に応じて一義的に決定することは困難である。
【0008】
また、撮影光学系が多種に及ぶ合焦判定では、各撮影光学系の収差特性の違いによって、予定結像面に形成される光像の鮮明の度合いが大きく異なる。そのため、デフォーカス量が同一であっても同一のレベルで結像しているとは限らなかった。
したがって、オートフォーカスの際、従来のような合焦認定範囲を用いた合焦判定では、予定結像面に形成される光像の状態が良好なレベルであるか否かの判定を正確に行うことができなかった。
【0009】
また、フォーカスエイドでは、絞り込みによって設定されたF値(設定F値)に対する合焦認定範囲で合焦判定が行われても、開放状態でファインダ像が表示される。そのため、絞り込みに伴って焦点が移動するレンズが用いられた場合、ファインダ像が合焦状態にあっても、フォーカスエイド表示では合焦状態を示す表示がなされず、操作感が悪かった。
【0010】
そこで、請求項1〜に記載の発明は、合焦判定が的確に行える合焦認定範囲を設定した合焦判定装置を提供することを目的とする。
また、請求項に記載の発明は、合焦判定が的確に行える合焦認定範囲を設定したカメラシステムを提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
図1は、請求項1〜に記載の発明の原理ブロック図である。
【0013】
請求項1に記載の合焦判定装置は、撮影光学系による被写体像の結像位置と撮影光学系の予定結像面とのズレ量に相当するデフォーカス量を位相差検出方式により検出する検出手段10と、検出手段10によって検出されたデフォーカス量が合焦認定範囲以内であるか否かの判定を行う判定手段12とを備えた合焦判定装置において、判定手段12は、撮影光学系のデフォーカス量に対するMTFの最良値に対して予め決められた割合以上となるMTF値が確保されるデフォーカス量の範囲を合焦認定範囲として決定し、合焦認定範囲に基づき判定を行うことを特徴とする。
【0015】
請求項に記載の合焦判定装置は、請求項1記載の合焦判定装置において判定手段12は、少なくとも2つのF値のそれぞれにおいて撮影光学系の結像性能を示す値が所定以上となるデフォーカス量の範囲を含む範囲を合焦認定範囲として決定することを特徴とする。
請求項に記載の合焦判定装置は、請求項1または2に記載の合焦判定装置において判定手段12は、開放F値での最良像面位置に関する合焦認定範囲と、予め決められた段数だけ絞り込まれたF値での最良像面位置に関する合焦認定範囲とを含む範囲を合焦認定範囲として決定することを特徴とする。
【0016】
図2は、請求項に記載の発明の原理ブロック図である。
請求項に記載の合焦判定装置は、請求項1または2に記載の合焦判定装置において、焦点合わせを自動的に行う自動合焦モードと、手動操作による指示に基づき焦点合わせを行う手動合焦モードとの選択操作を受け付けるモード設定手段14と、判定手段12によって行われる判定に基づいて合焦状態であるか否かを外部に通知する合焦通知手段16とを備え、判定手段12は、モード設定手段14を介して手動合焦モードが選択された場合、開放F値での最良像面位置に関する合焦認定範囲と、予め決められた段数だけ絞り込まれたF値での最良像面位置に関する合焦認定範囲とを含めた範囲を合焦認定範囲とすることを特徴とする。
【0017】
図3は、請求項およびに記載の発明の原理ブロック図である。
請求項に記載のカメラシステムは、請求項1ないしの何れか1項に記載の合焦判定装置を備えたカメラシステムにおいて、撮影光学系の結像性能に応じて予め決められた合焦認定範囲を記憶する記憶手段18を備え、判定手段12は、検出手段10によって検出されたデフォーカス量が記憶手段18に記憶された合焦認定範囲以内であるか否かを判定することを特徴とする。
【0018】
請求項に記載のカメラシステムは、請求項に記載のカメラシステムにおいて、記憶手段18は、F値もしくはフォーカス位置もしくはズーム位置に対応付けて複数の合焦認定範囲を記憶し、判定手段12は、撮影光学系のF値もしくはフォーカス位置もしくはズーム位置に基づいて記憶手段18を検索することによって合焦認定範囲を取得し、検出手段10によって検出されたデフォーカス量が合焦認定範囲以内であるか否かを判定することを特徴とする。
【0019】
図4は、請求項に記載の発明の原理ブロック図である。
請求項に記載のカメラシステムは、請求項に記載のカメラシステムにおいて、撮影光学系の種類を示す識別情報を撮影光学系から取得する識別情報取得手段20を備え、記憶手段18は、撮影光学系の識別情報に対応付けて複数の合焦認定範囲を記憶し、判定手段12は、識別情報取得手段20によって取得された撮影光学系の識別情報に基づい記憶手段18を検索することによって合焦認定範囲を取得し、検出手段10によって検出されたデフォーカス量が合焦認定範囲以内であるか否かを判定することを特徴とする。
【0020】
図5は、本発明について説明するのに必要となる交換レンズの原理ブロック図である。
交換レンズは、撮影光学系22と、撮影光学系22の結像性能に応じて予め決められた合焦認定範囲を記憶する記憶手段24と、記憶手段24に記憶された合焦認定範囲を外部に供給する範囲供給手段26とを備える。
【0022】
(作用)
請求項1に記載の発明にかかわる合焦判定装置では、判定手段12は、撮影光学系のデフォーカス量に対するMTFの最良値に対して予め決められた割合以上となるMTF値が確保されるデフォーカス量の範囲を合焦認定範囲として決定し、検出手段10によって検出されたデフォーカス量が合焦認定範囲以内であるか否かを判定する。
したがって、撮影光学系の結像性能の相違に柔軟に対応して合焦判定を行うことができる。
【0024】
また、MTFが良好である状態を合焦状態とすることができるため、合焦判定の信頼性を確実に向上することができる。
【0025】
請求項に記載の発明にかかわる合焦判定装置では、少なくとも2つのF値のそれぞれにおいて撮影光学系の結像性能を示す値が所定以上となるデフォーカス量の範囲を含む範囲を合焦認定範囲とする。
したがって、特に絞り込みに伴う焦点の移動が大きいレンズを用いたフォーカスエイドでは、合焦表示とファインダ表示との観察状態がかけ離れることがないため、操作感が向上する。
【0026】
請求項に記載の発明にかかわる合焦判定装置では、開放F値での最良像面位置に関する合焦認定範囲と、予め決められた段数だけ絞り込まれたF値での最良像面位置に関する合焦認定範囲とを含む範囲を合焦認定範囲とする。
したがって、特に絞り込みに伴う焦点の移動が大きいレンズを用いたフォーカスエイドでは、合焦表示とファインダ表示との観察状態がかけ離れることがないため、操作感が向上する。
【0027】
請求項に記載の発明にかかわる合焦判定装置では、判定手段12は、モード設定手段14を介して手動合焦モードが選択された場合、開放F値での最良像面位置に関する合焦認定範囲と、予め決められた段数だけ絞り込まれたF値での最良像面位置に関する合焦認定範囲とを含めた範囲を合焦認定範囲として、合焦判定を行う。また、合焦通知手段16は、判定手段12によって行われる判定に基づいて合焦状態であるか否かを外部に通知する。
【0028】
したがって、特に絞り込みに伴う焦点の移動が大きいレンズを用いたフォーカスエイドでは、合焦表示とファインダ表示との観察状態がかけ離れることがないため、操作感が向上する。
そのため、このような誤りによって撮影者が余計な焦点合わせの操作を行う必要があった従来のカメラと比較して、本発明にかかわる合焦判定装置が適用されたカメラでは、手動による焦点合わせを速やかに行う事ができることができる。
【0029】
請求項に記載の発明にかかわるカメラシステムでは、記憶手段18は、撮影光学系の結像性能に応じて予め決められた合焦認定範囲を記憶する。また、判定手段12は、検出手段10によって検出されたデフォーカス量が記憶手段18に記憶された合焦認定範囲以内であるか否かを判定する。
したがって、撮影光学系の結像性能の相違に柔軟に対応して合焦判定を行うことができる。
【0030】
請求項に記載の発明にかかわるカメラシステムでは、記憶手段18は、F値もしくはフォーカス位置もしくはズーム位置に対応付けて複数の合焦認定範囲を記憶する。判定手段12は、撮影光学系のF値もしくはフォーカス位置もしくはズーム位置に基づいて記憶手段18から合焦認定範囲を検索し、検出手段10によって検出されたデフォーカス量が合焦認定範囲以内であるか否かを判定する。
【0031】
したがって、多様な条件によって合焦認定範囲を規定することができるため、合焦判定の精度を確実に向上することができる。
請求項に記載の発明にかかわるカメラシステムでは、識別情報取得手段20は、撮影光学系の種類を示す識別情報を撮影光学系から取得し、記憶手段18は、撮影光学系の識別情報に対応付けて複数の合焦認定範囲を記憶する。判定手段12は、識別情報取得手段20によって取得された撮影光学系の識別情報に基づいて記憶手段18から合焦認定範囲を検索し、検出手段10によって検出されたデフォーカス量が合焦認定範囲以内であるか否かを判定する。
【0032】
すなわち、既存の撮影光学系を用いた場合であっても、その撮影光学系に対応する合焦認定範囲を確実に検索することができる。そのため、撮影光学系の相違に柔軟に対応して合焦判定を行うことができる
【0035】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施形態について詳細を説明する。
【0036】
なお、本発明は、撮影光学系の結像性能に応じて決められた合焦認定範囲に基づき合焦判定を行うことに特徴があるため、各実施形態の冒頭で合焦認定範囲について説明する。また、各実施形態の動作については、交換レンズ式一眼レフカメラシステムを用いて説明を行うこととする。
【0037】
(第一の実施形態)
図6は、本発明の第一の実施形態による合焦判定装置に用いられる合焦認定範囲の概念図である。
図において、縦軸はMTF(Modulation Transfer Function)の値を示し、横軸はデフォーカス量を示す。曲線αおよび曲線βは、MTF特性が異なる2つのレンズにおいて、絞りが開放された状態でのデフォーカス量に対するMTFの値の概略を示す。
【0038】
一般に、MTFの値が良好な値を示すか否かを判定することによって、予定結像面に形成される光像の状態が良好なレベルであるか否かの判定を行うことができる。
そこで、本実施形態では、MTFが良好な値(ここでは、簡単のため、最良値の80%とする。)を維持できるデフォーカス量に基づき、合焦認定範囲を決定する。
【0039】
例えば、図6において、MTFの良否を判定する際の閾値が直線gで与えられるとすると、曲線αのMTF特性を持つレンズの場合、点Aから点Bまでに相当するデフォーカス量(範囲C)が合焦認定範囲となる。また、曲線βのMTF特性のレンズの場合、点Dから点Eまでに相当するデフォーカス量(範囲F)が合焦認定範囲となる。
【0040】
なお、合焦認定範囲は、同一のF値であっても、レンズの収差、フォーカス位置およびズーム位置の違いによって生じるMTF特性の変化によって異なる。
そこで、本実施形態では、レンズ毎にF値とフォーカス位置およびズーム位置とに応じて複数のMTF特性を実測や光学シュミレーションによって予め求めておき、MTFの値が最良値の80%を維持できるデフォーカス量を合焦認定範囲とする。
【0041】
図7は、本発明の第一の実施形態の機能ブロック図である。
図において、カメラボディ30には、不図示のマウント機構によって交換レンズ31が装着される。
交換レンズ31内には、フォーカスレンズ群32およびズームレンズ群33が配され、カメラボディ30内には、フォーカスレンズ群32およびズームレンズ群33の光軸上にメインミラー34およびサブミラー35が配される。
【0042】
また、カメラボディ30内では、メインミラー34の反射方向におけるフィルム面36と鏡映な位置にファインダスクリーン37が配され、サブミラー35の反射方向には、焦点検出部38が配される。なお、焦点検出部38の出力は、ボディ側制御部39に接続される。
交換レンズ31の筐体には、フォーカスリング40、ズームリング41および絞りリング42が設けられている。
【0043】
また、交換レンズ31内には、レンズ側制御部43と、そのレンズ側制御部43に接続されたフォーカス位置検出部44、レンズ駆動部45、ズーム位置検出部46およびF値検出部47とが設けられている。
レンズ側制御部43は、データ選択部48、メモリ49および通信部50を有し、その通信部50を介してボディ側制御部39に接続される。
【0044】
なお、本実施形態において、メモリ49には、レンズの種類や特性を示す情報が記憶されていると共に、上述したように設定F値とフォーカス位置およびズーム位置とに応じた複数の合焦認定範囲が記憶されていることとする。
また、図1、3および5に示す原理ブロック図と図7に示す機能ブロック図との対応関係については、検出手段10は、焦点検出部38およびボディ側制御部39のデフォーカス量を算出する機能に対応し、判定手段12は、ボディ側制御部39の合焦判定を行う機能に対応し、記憶手段18、24は、メモリ49に対応し、撮影光学系22は、フォーカスレンズ群32およびズームレンズ群33に対応し、範囲供給手段26は、データ選択部48および通信部50に対応する。
【0045】
以下、図7を参照して本発明の第一の実施形態の動作を説明する。
図7に示す交換レンズ式一眼レフカメラシステムでは、フォーカスレンズ群32は、フォーカスリング40に対する撮影者の操作もしくはレンズ駆動部45の駆動に基づき移動し、ズームレンズ群33は、ズームリング41に対する撮影者の操作に基づき移動する。
【0046】
なお、このようなフォーカスレンズ群32およびズームレンズ群33の移動によって変化したフォーカス位置およびズーム位置は、フォーカス位置検出部44およびズーム位置検出部46で検出されて、レンズ側制御部43に与えられる。また、交換レンズ31に入射した光束は、フォーカスレンズ群32およびズームレンズ群33を介してメインミラー34に到達する。メインミラー34に到達した光束は、分岐されてファインダスクリーン37に導かれると共に、サブミラー35を介して反射されて焦点検出部38に導かれる。
【0047】
焦点検出部38は、レリーズボタン(図示されない)が半押しされた状態では、サブミラー35を介して到達した光束を分割し、分割した光束によって形成された1組の像の情報をボディ側制御部39に与える。
ボディ側制御部39は、このような1組の像が焦点検出部38から与えられると、各像の位置関係に基づきデフォーカス量を算出する。
【0048】
一方、レンズ側制御部43は、撮影者が絞りリング42を操作して設定したF値(設定F値に相当する)をF値検出部47を介して取得する。また、レンズ側制御部43は、このように取得した設定F値と、上述したようにフォーカス位置検出部44およびズーム位置検出部46から与えられたフォーカス位置およびズーム位置とをデータ選択部48に供給する。
【0049】
データ選択部48は、メモリ49を参照し、設定F値とフォーカス位置およびズーム位置とに対応する合焦認定範囲を選択して読み出す。
このようにして読み出された合焦認定範囲は、通信部50を介してボディ側制御部39に与えられる。
ボディ側制御部39は、合焦認定範囲が与えられると、上述したように算出したデフォーカス量が合焦認定範囲内であるか否かを判定する。
【0050】
したがって、本実施形態では、設定F値、フォーカス位置およびズーム位置に応じて最適な合焦認定範囲を選択することができるため、合焦判定を的確に行うことができる。
また、合焦認定範囲の選択を交換レンズ31内で行うため、カメラボディの構成を変更することなく合焦判定の精度を容易に向上することができる。
【0051】
(第二の実施形態)
図8は、本発明の第二の実施形態による合焦判定装置に用いられる合焦認定範囲の概念図である。
図において、曲線γは、絞りが開放された状態でのデフォーカス量に対するMTFの値の概略を示し、直線m1は、上述した実施形態と同様にMTFの良否を判定する際の閾値を示す。
【0052】
また、直線nは、開放F値から予め決められた段数(ここでは、簡単のため二段とする)だけ絞り込まれた設定F値での最良像面位置を示し、曲線δは、その最良像面位置におけるデフォーカス量に対するMTFの値の概略を示す。さらに、直線m2は、設定F値におけるMTFの良否を判定する際の閾値を示す。
本実施形態では、絞り込みによって最良像面位置が変化するレンズにおいて、開放F値における合焦認定範囲(範囲J)と、開放F値から二段分絞り込まれた設定F値における合焦認定範囲(範囲K)と含むデフォーカス量(範囲L)を合焦認定範囲とする。
【0053】
ところで、同一段数が絞り込まれた場合であっても、レンズによって最良像面位置の変化量は異なる。そのため、本実施形態では、レンズ毎に上述した二つのF値におけるMTF特性を実測やシュミレーションによって予め求めておき、各レンズに応じた複数の合焦認定範囲を決定しておくこととする。
図9は、本発明の第二の実施形態の機能ブロック図である。
【0054】
図において、機能が図7に示すブロック図と同じものについては、同じ符号を付与して示し、ここではその説明を省略する。
なお、本実施形態の構成と上述した実施形態との構成の相違点は、図7に示すボディ側制御部39およびレンズ側制御部43に代えて、ボディ側制御部51およびレンズ側制御部52が設けられ、カメラボディ30の筐体にフォーカスモードセレクトダイヤル53が新たに設けられた点である。
【0055】
図9において、ボディ側制御部51は、データ選択部54、ボディ側メモリ55およびボディ側通信部56を有し、レンズ側制御部52は、レンズ側メモリ57およびレンズ側通信部58を有する。また、ボディ側制御部51とレンズ側制御部52とは、ボディ側通信部56およびレンズ側通信部58を介して接続されている。
【0056】
ここで、レンズ側メモリ57にはレンズの種類を示す識別情報が記憶され、ボディ側メモリ55には上述したように決定した合焦認定範囲がレンズの種類およびフォーカスリング40やズームリング41や絞りリング42の設定位置に対応付けて記憶されていることとする。
なお、図1、2および4に示す原理ブロック図と図9に示す機能ブロック図との対応関係については、検出手段10は、焦点検出部38およびボディ側制御部51のデフォーカス量を算出する機能に対応し、判定手段12は、ボディ側制御部51の合焦判定を行う機能に対応し、モード設定手段14は、フォーカスモードセレクトダイヤル53に対応し、合焦通知手段16は、ファインダスクリーン37の近傍に設けられた不図示のピント表示部に対応し、記憶手段18は、ボディ側メモリ55に対応し、識別情報取得手段20は、ボディ側通信部56に対応する。
【0057】
以下、図9を参照して本発明の第二の実施形態の動作を説明する。
図9に示す交換レンズ式一眼レフカメラシステムでは、レンズ側制御部52は、レンズ側通信部58を介し、レンズ側メモリ57に記憶されたレンズの種類を示す識別情報および交換レンズ31の各操作部材の位置情報(フォーカス位置検出部44、ズーム位置検出部46およびF値検出部47から出力される情報に相当する)をボディ側制御部51へ与える。
【0058】
ボディ側制御部51は、このような識別情報および位置情報をボディ側通信部51を介して取得すると、データ選択部54に与える。データ選択部54は、ボディ側メモリ55を参照し、識別情報および位置情報に対応する合焦認定範囲を選択して読み出す。
焦点検出部38は、上述した実施形態と同様にサブミラー35を介して到達した光束を分割し、分割した光束によって形成された1組の像の情報をボディ側制御部51に与える。
【0059】
ボディ側制御部51は、このような1組の像が焦点検出部38から与えられると、上述した実施形態と同様に各像の位置関係に基づきデフォーカス量とデフォーカス方向とを算出する。
また、ボディ側制御部51は、フォーカスモードセレクトダイヤル53の状態を判別し、手動合焦モードが選択されている場合には、ボディ側メモリ55から図8に示すような合焦認定範囲を表すデータを読み出すと共に、そのデータに基づいて、上述したように算出したデフォーカス量が合焦認定範囲内であるか否かを判定する。さらに、ボディ側制御部51は、このような判定に基づき、ファインダ内に図11に示すようなピント表示を行う。
【0060】
すなわち、本実施形態では、手動合焦モード時において、絞り込みによる最良像面位置の変化に基づき合焦認定範囲を広くすることができるため(図8の範囲Lに相当する)、ファインダスクリーン37上の像が合焦状態にあるにもかかわらず、合焦マーク102が点灯しないという事態を確実に低減することができる。
なお、本実施形態では、ボディ側メモリ55に合焦認定範囲が格納されてカメラボディ30内で合焦認定範囲が選択されているが、上述した実施形態のようにデータ選択部54をレンズ側制御部52に設けることによって、交換レンズ31内で合焦認定範囲が選択されてもよい。
【0061】
また、上述した各実施形態では、合焦認定範囲の決定に際し、MTFの値が良好な状態を維持できるデフォーカス量を用いているが、OTFの値やハイナッハ値が良好な状態を維持できるデフォーカス量を用いてもよい。
さらに、上述した各実施形態では、結像性能の評価をMTF特性に基づいて行って合焦認定範囲を決定しているが、このような結像性能の評価は、フォーカスレンズ群32およびズームレンズ群33の収差特性などに基づいて行われてもよい。
【0062】
【発明の効果】
上述したように請求項1およびに記載の発明では、撮影光学系の結像性能の相違に柔軟に対応して合焦判定を行うことができる。
【0063】
さらに、請求項に記載の発明では、MTFが良好である状態を合焦状態とすることができるため、合焦判定の信頼性を確実に向上することができる。
また、請求項ないしに記載の発明では、特に絞り込みに伴う焦点の移動が大きいレンズを用いたフォーカスエイドでは、合焦表示とファインダ表示との観察状態がかけ離れることがないため、操作感が向上する。
【0064】
さらに、請求項に記載の発明では、多様な条件によって合焦認定範囲を規定することができるため、合焦判定の精度を確実に向上することができる。
また、請求項に記載の発明では、既存の撮影光学系を用いた場合であっても、その撮影光学系に対応する合焦認定範囲を確実に検索することができる。そのため、撮影光学系の相違に柔軟に対応して合焦判定を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 請求項1〜に記載の発明の原理ブロック図である。
【図2】 請求項に記載の発明の原理ブロック図である。
【図3】 請求項およびに記載の発明の原理ブロック図である。
【図4】 請求項に記載の発明の原理ブロック図である。
【図5】 交換レンズの原理ブロック図である。
【図6】 本発明の第一の実施形態による合焦判定装置に用いられる合焦認定範囲の概念図である。
【図7】 本発明の第一の実施形態の機能ブロック図である。
【図8】 本発明の第二の実施形態による合焦判定装置に用いられる合焦認定範囲の概念図である。
【図9】 本発明の第二の実施形態の機能ブロック図である。
【図10】 従来の合焦認定範囲の概念図である。
【図11】 ピント表示の例を示す図である。
【図12】 絞り込みによる合焦状態の変化を示す図である。
【符号の説明】
10 検出手段
12 判定手段
14 モード設定手段
16 合焦通知手段
18、24 記憶手段
20 識別情報取得手段
22、100 撮影光学系
26 範囲供給手段
30 カメラボディ
31 交換レンズ
32 フォーカスレンズ群
33 ズームレンズ群
34 メインミラー
35 サブミラー
36、101 予定結像面
37 ファインダスクリーン
38 焦点検出部
39、51 ボディ側制御部
40 フォーカスリング
41 ズームリング
42 絞りリング
43、52 レンズ側制御部
44 フォーカス位置検出部
45 レンズ駆動部
46 ズーム位置検出部
47 F値検出部
48、54 データ選択部
49 メモリ
50 通信部
53 フォーカスモードセレクトダイヤル
55 ボディ側メモリ
56 ボディ側通信部
57 レンズ側メモリ
58 レンズ側通信部
102 合焦マーク
103、104 三角マーク

Claims (7)

  1. 撮影光学系による被写体像の結像位置と該撮影光学系の予定結像面とのズレ量に相当するデフォーカス量を位相差検出方式により検出する検出手段と、
    前記検出手段によって検出された前記デフォーカス量が合焦認定範囲以内であるか否かの判定を行う判定手段と
    を備えた合焦判定装置において、
    前記判定手段は、
    前記撮影光学系の前記デフォーカス量に対するMTFの最良値に対して予め決められた割合以上となるMTF値が確保される前記デフォーカス量の範囲を前記合焦認定範囲として決定し、該合焦認定範囲に基づき前記判定を行うこと
    を特徴とする合焦判定装置。
  2. 請求項1に記載の合焦判定装置において、
    前記判定手段は、
    少なくとも2つのF値のそれぞれにおいて前記撮影光学系の結像性能を示す値が所定以上となる前記デフォーカス量の範囲を含む範囲を前記合焦認定範囲として決定す
    ことを特徴とする合焦判定装置。
  3. 請求項1または2に記載の合焦判定装置において、
    前記判定手段は、
    開放F値での最良像面位置に関する前記合焦認定範囲と、予め決められた段数だけ絞り込まれたF値での最良像面位置に関する前記合焦認定範囲とを含む範囲を前記合焦認定範囲として決定する
    ことを特徴とする合焦判定装置。
  4. 請求項1または2に記載の合焦判定装置において、
    焦点合わせを自動的に行う自動合焦モードと、手動操作による指示に基づき焦点合わせを行う手動合焦モードとの選択操作を受け付けるモード設定手段と、
    前記判定手段によって行われる判定に基づいて合焦状態であるか否かを外部に通知する合焦通知手段とを備え、
    前記判定手段は、
    前記モード設定手段を介して前記手動合焦モードが選択された場合、開放F値での最良像面位置に関す合焦認定範囲と、予め決められた段数だけ絞り込まれたF値での最良像面位置に関す合焦認定範囲とを含めた範囲を合焦認定範囲する
    ことを特徴とする合焦判定装置。
  5. 請求項1ないし4の何れか1項に記載の合焦判定装置を備えたカメラシステムにおいて、
    前記撮影光学系の結像性能に応じて予め決められた合焦認定範囲を記憶する記憶手段を備え、
    前記判定手段は、
    前記検出手段によって検出されたデフォーカス量が前記記憶手段に記憶された前記合焦認定範囲以内であるか否かを判定する
    ことを特徴とするカメラシステム
  6. 請求項に記載カメラシステムにおいて、
    前記記憶手段は
    F値もしくはフォーカス位置もしくはズーム位置に対応付けて複数の合焦認定範囲を記憶し、
    前記判定手段は、
    前記撮影光学系のF値もしくはフォーカス位置もしくはズーム位置に基づいて前記記憶手段を検索することによって合焦認定範囲を取得し、前記検出手段によって検出されたデフォーカス量が合焦認定範囲以内であるか否かを判定する
    ことを特徴とするカメラシステム。
  7. 請求項に記載のカメラシステムにおいて、
    前記撮影光学系の種類を示す識別情報を撮影光学系から取得する識別情報取得手段を備え、
    前記記憶手段は、
    前記撮影光学系の識別情報に対応付けて複数の合焦認定範囲を記憶し、
    前記判定手段は、
    前記識別情報取得手段によって取得された前記撮影光学系の識別情報に基づいて前記記憶手段を検索することによって合焦認定範囲を取得し、前記検出手段によって検出されたデフォーカス量が該合焦認定範囲以内であるか否かを判定する
    ことを特徴とするカメラシステム。
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