JP4362000B2 - 通信システム、通信装置及び通信方法並びに通信用ソフトウェアを記録した記録媒体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ITSなどにおいて路側と車側との間で通信を行う路車間通信の技術の改良に関するもので、特に、路側と車側との間で情報交換用メモリヘの同時書き込みが発生しないようにしたものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、デジタル通信技術の進展に伴い、ITSの技術が提案されている。ITSは、Intelligent Transport Systems を意味し、道路の設備・車載機器・乗員の三者間で情報をやりとりすることで、自動速度制御などによる安全性の向上、より高度な経路誘導や情報利用などを図るものである。このITSにおいて、道路側と車側との間での情報の送受(路車間通信と呼ぶ)に、光又は電波を用い数メートルから数100メートル程度の狭い範囲を対象とした通信であるDSRC(Dedicated Short Range Communication :(専用)狭域通信)が用いられる。
【0003】
このDSRCにおいて、道路側(路側と呼ぶ)の通信装置である道路側装置(路側器とも呼ぶ)と、車両側(車側と呼ぶ)に搭載された通信装置である車載装置(車載器とも呼ぶ)との間の情報の受け渡しは、車載装置上の特定の情報交換用メモリ( Attributeメモリと呼ぶ)を路側と車側で共有することによって実現される。
【0004】
例えば、路側器から車載器ヘのデータ転送は、路側器が車載器上の AttributeメモリにDSRC無線通信を介してデータを書き込み、車載器が適時にその共有メモリからデータを読み出すことにより実現される。同様に、車載器から路側器ヘのデータ転送は、車載器が転送したいデータを Attributeメモリに書き込み、路側器が適時にDSRC無線通信を介して車載器上の Attributeメモリからデータを吸い上げることにより実現される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記のような従来技術において、路側と車側の両方が Attributeメモリヘの書き込みを同時に行うことは避ける必要があり、そのような同時書き込みが発生すると、必要なデータの欠落や上書きによる誤消去をはじめ、通信上の不具合が発生する可能性がある。
【0006】
本発明は、上記のような従来技術の問題点を解決するために提案されたもので、その目的は、路側と車側との間で情報交換用メモリヘの同時書き込みが発生しない路車間通信の技術すなわち通信システム、通信装置及び通信方法並びに通信用ソフトウェアを記録した記録媒体を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、請求項1の発明は、道路側装置と車載装置との間で、前記車載装置に設けられた情報交換用メモリを介して情報を無線送受する通信システムにおいて、前記道路側装置と車載装置とは、前記メモリへの書き込みを前記道路側装置と車載装置とが同時に行うことを阻止する手段をそれぞれ備え、前記メモリには、前記メモリへの書き込み権の所在を表す第1の制御ビットと、前記メモリの内容変更を表す第2の制御ビットと、が設定され、前記阻止する手段は、前記第1の制御ビットを操作及び監視することで、前記書き込み権について受け渡し及び所在の確認を行う書き込み権管理手段と、前記メモリの内容更新と共に前記第2の制御ビットの値を変更する書き込み手段と、 前記第2の制御ビットの値が変更されたときに前記メモリの内容を読み出す読み出し手段と、を備え、データを路側から車側へ受け渡す場合には、受信側となる車側の前記書き込み権管理手段が、前記第1の制御ビットを書き換えることで、送信側となる路側に書き込み権を渡し、送信側である路側は、前記書き込み権管理手段により前記第1の制御ビットが書き換えられていると書き込み権が車側から渡されたことを認識し、前記書き込み手段が送信データを前記メモリに書き込むと共に、前記書き込み権管理手段が前記第1の制御ビットを書き換えることで書き込み権を車側に渡し、さらに、前記書き込み手段が前記第2の制御ビットをそれまでとは逆の値に変更することで前記メモリの内容を変更し、前記受信側である車側は、前記書き込み権管理手段により前記第1の制御ビットが書き換えられていると書き込み権が路側から渡されたことを認識し、前記書き込み手段が前記第1の制御ビットを書き換えることで書き込み権を路側に渡し、さらに、前記書き込み手段が前記第2の制御ビットをそれまでと逆の値に変更するとともに、前記読出し手段が路側から送信されたデータ内容を前記メモリから読み込み保存し、データを車側から路側へ受け渡す場合には、送信側となる車側の前記書き込み権管理手段が前記第1の制御ビットから路側から書き込み権が渡されたことを確認し、又は前記メモリの前記第1の制御ビットを変更することで車側の書き込み権を確保し、前記書き込み手段が送信データを前記メモリに書き込むと共に、前記書き込み権管理手段が前記第1の制御ビットを変更することで書き込み権を路側に渡し、さらに、前記書き込み手段が前記第2の制御ビットをそれまでとは逆の値に変更することで前記メモリの内容を変更し、受信側である路側は、前記第2の制御ビットの変更を確認すると、前記メモリに対して、前記第2の制御ビットをそれまでと逆に変更することで前記第1の制御ビットの変更を車側に知らせるとともに、前記第1の制御ビットを書き換えることで車側に書き込み権を渡し、前記読み出し手段が、車側から送信されたデータ内容を前記メモリから読み込み保存する、ことを特徴とする。なお、この発明を、通信方法(請求項2)、通信装置(請求項3)及び通信用ソフトウェアを記録した記録媒体(請求項4)として捉えることも可能である。
【0008】
以上の態様では、路側と車側の両方による情報交換用メモリヘの同時書き込みが回避されるので、必要なデータの欠落や上書きによる誤消去をはじめとする通信上の不具合が発生せず、DSRC通信の信頼性が向上する。また、制御ビットがフラグの役割を果たすことにより、単純な構成及び手順で書き込みに関する状態を容易に管理することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態(以下「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照して具体的に説明する。なお、本実施形態のうち情報処理に関する部分は、典型的には、コンピュータをソフトウェアで制御することで実現される。この場合のソフトウェアは、コンピュータのハードウェアを物理的に活用することで本発明の作用効果を実現するもので、また、従来技術との共通部分には従来技術も適用される。
【0010】
但し、この場合のハードウェアやソフトウェアの種類や構成、ソフトウェアで処理する範囲などは各種変更可能であり、例えばこのようなソフトウェアを記録したCD−ROM、ROMチップパッケージ、メモリカード、ICカードなどの記録媒体も本発明の一態様である。このため、以下の説明では、本発明及び実施形態の各機能を実現する仮想的回路ブロックを用いる。
【0011】
〔1.構成〕
本実施形態は、図1の機能ブロック図に示すように、道路側装置1と、車両に搭載されたDSRC車載ユニット2(前記車載装置にあたる)との間で、DSRC車載ユニット2に設けられた Attributeメモリ21(前記情報交換用メモリにあたる)を介して情報を無線送受する通信システムであり、通信装置、通信方法及び通信用ソフトウェアを記録した記録媒体として把握することもできる。
【0012】
まず、図1に示すこれら道路側装置1及びDSRC車載ユニット2は、それぞれ電波や赤外線でデータを送受信する通信部10及び通信部20を備えている。また、DSRC車載ユニット2は、車両に搭載されたカーナビゲーションシステムなどの車載機器3と接続されている。
【0013】
また、道路側装置1及びDSRC車載ユニット2は、 Attributeメモリ21への書き込みを路側と車側とが同時に行うことを阻止する手段を備えている。具体的には、まず、 Attributeメモリ21には、 Attributeメモリ21への書き込み権の所在を表す制御ビット(RSU/OBEビットと呼ぶ)と、 Attributeメモリ21の内容変更を表す第2の制御ビット(CHGビットと呼ぶ)とが設定されている。
【0014】
また、道路側装置1は、書き込み権管理部15と、書き込み部16と、読み出し部17と、を備えている。同様に、DSRC車載ユニット2は、書き込み権管理部25と、書き込み部26と、読み出し部27と、を備えている。このうち書き込み権管理部15及び書き込み権管理部25は、いずれも、RSU/OBEビットを操作及び監視することで、書き込み権についての受け渡しと、道路側装置1又はDSRC車載ユニット2のどちらが書き込み権をもっているかという所在の確認を行う手段である。
【0015】
また、書き込み部16及び書き込み部26は、いずれも、 Attributeメモリ21の内容更新と共にCHGビットの値を変更する手段である。また、読み出し部17は、CHGビットの値が変更されたときに Attributeメモリ21の内容を読み出し保存する手段である。なお、書き込み権管理部25、書き込み部26及び読み出し部27は、DSRC車載ユニット2ではなく車載機器3に設けたり、DSRC車載ユニット2と車載機器3を一体化することも可能である。
【0016】
〔2.作用〕
上記のように構成された本実施形態は、次のように作用する。
〔2−1.全体の処理手順〕
まず、路側と車側とが、DSRC車載ユニット2の Attributeメモリ21を介してデータを送受する場合について、図2はシーケンス図であり、図3は路側における処理手順を示すフローチャート、図4は車側における処理手順を示すフローチャートである。
【0017】
なお、以下では、書き込み権管理部25,書き込み部26及び読み出し部27はDSRC車載ユニット2内に設けられている場合を中心に説明するが、これらが車載機器3内に設けられている場合は、通信に関する車側の動作は図2に括弧書きで示すように車載機器3が制御することになる。
【0018】
また、 Attributeメモリ21内のデータには、RSU/OBEビット及びCHGビットが設定されているが、RSU/OBEビットは、その値が「0」の場合に道路側装置1に書き込み権があることを意味し、「1」の場合は車載機器に書き込み権があることを意味するものとする。
【0019】
また、CHGビットは「0」から「1」、あるいは「1」から「0」に変化した場合、メモリ内のデータが変更されたことを意味するものとし、不変の場合はデータの変更はされていないものとする。そして路側と車側は、 Attributeメモリ21ヘのデータ書き込み後、 Attributeメモリ21内のデータを一定周期で読み込み、RSU/OBEビットとCHGビットを監視する。
【0020】
以下、データを路側から車側へ受け渡す(ダウンロードと呼ぶ)場合と、逆にデータを車側から路側へ受け渡す(アップロードと呼ぶ)場合について、具体的な処理手順を説明する。
【0021】
〔2−2.路側から車側へダウンロードの場合〕
この場合、受信側となる車側がRSU/OBEビットを「0」にすることで、送信側となる路側に書き込み権を渡し(ステップ43)、送信側である路側は、 Attributeメモリ21の読み込みを行い(ステップ36)、RSU/OBEビットが「0」になっていると、書き込み権が車側から渡されたことを認識し(ステップ32)、送信データを Attributeメモリ21に書き込むと共に、RSU/OBEビットを「1」に変更することで書き込み権を車側に渡し、さらに、CHGビットをそれまでとは逆の値に変更することで Attributeメモリ21の内容が変更されたことを示す(ステップ33)。
【0022】
なお、ここでいう送信データは例えば、ユーザへの受信メールや車載器用のアプリケーションファイル等の他、これらを構成するパケットやフレーム、車側からの送信データに対する路側からの確認応答などを指すが、具体的にはどのような対象に適用することもできる。
【0023】
そして、受信側である車側は、CHGビットの変更が有るまで Attributeメモリ21を繰り返し読み込み続ける(ステップ45)。そして、受信側である車側は、CHGビットの変更を確認すると(ステップ45)、 路側から送信されたデータ内容全体を Attributeメモリ21から読み込み保存する(ステップ46)。
【0024】
このとき、RSU/OBEビットが「1」になっているので(ステップ42)、車側は Attributeメモリ21にデータを書き込むことができる(ステップ43)。ここで書き込むデータの内容は、RSU/OBEビットを「0」に変更して路側に書き込み権を渡すことと、RSU/OBEビットの変更を路側に知らせるために、CHGビットをそれまでと逆の値に変更することである。
【0025】
なお、路側は、書き込み権が車側に移っている間、 Attributeメモリ21内のCHGビットを監視し続ける(ステップ35)。また、車側は Attributeメモリ21を周期的に読み込み、CHGビットの変更があったことを確認すると(ステップ45)、RSU/OBEビットの確認を行い、書き込み権が渡されたことを認識する(ステップ46,42)。
【0026】
〔2−3.車側から路側へのアップロードの場合〕
この場合、送信側となる車側は、RSU/OBEビットが「1」になっていて路側から書き込み権が渡されたことを確認するか(ステップ42)、又は AttributeメモリのRSU/OBEビットを「1」にすることで車側の書き込み権を確保する。
【0027】
続いて、車側は、送信データを Attributeメモリ21に書き込むと共に、RSU/OBEビットを「0」に変更することで書き込み権を路側に渡し、さらに、CHGビットをそれまでとは逆の値に変更することで Attributeメモリ21の内容が変更されたことを示す(ステップ43)。
【0028】
なお、ここでいう送信データは例えば、車の走行情報の入ったファイルや道路の混雑状況等のデータ、これらを構成するパケットやフレーム、路側からの送信データに対する車側からの確認応答などを指すが、具体的にはどのような対象に適用することもできる。
【0029】
一方、車側に書き込み権がある間、受信側である路側は Attributeメモリ21のCHGビットを繰り返し読み込むことで監視し続け(ステップ35)、路側はCHGビットの変更を確認すると(ステップ35)、車側から送信されたデータ内容全体を Attributeメモリ21から読み込み保存する(ステップ36)。
【0030】
このとき、RSU/OBEビットが「0」になっているので(ステップ32)、路側は Attributeメモリ21に対して、CHGビットをそれまでと逆に変更することでRSU/OBEビットの変更を車側に知らせ、また、RSU/OBEビットを「1」に書き換えることで車側に書き込み権を渡す(ステップ33)。
【0031】
なお、路側に書き込み権が移っている間、車側は Attributeメモリ21を読み込み、CHGビットを監視し続ける(ステップ45)。また、路側は Attributeメモリ21の読み込みを行いCHGビットの変更を確認すると、RSU/OBEビットの確認を行い、書き込み権が渡されたことを認識する。
【0032】
〔3.効果〕
以上説明したように、本実施形態では、路側と車側の両方による Attributeメモリ21ヘの同時書き込みが回避されるので、必要なデータの欠落や上書きによる誤消去をはじめとする通信上の不具合が発生せず、路車間通信の信頼性が向上する。特に、本実施形態では、制御ビットであるRSU/OBEビット及びCHGビットがフラグの役割を果たすことにより、単純な構成及び手順で書き込みに関する状態を容易に管理することができる。
【0033】
〔4.他の実施形態〕
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、次に例示するような他の実施形態も含むものである。例えば、上記実施形態で示した各制御ビットの意義やそれらを用いた図3や図4の処理手順は一例に過ぎず、適宜変更して実施することができる。また、上記実施形態では、書き込み権管理部15、書き込み部16、読み出し部17を道路側装置1に設けたが、これに代えて道路側装置1は、DSRC車載ユニット2上に設けられた書き込み権管理部25、書き込み部26、読み出し部27を通信部10,20経由で利用するようにしてもよい。
【0034】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、路側と車側との間で情報交換用メモリヘの同時書き込みが発生しない路車間通信の技術すなわち通信システム、通信装置及び通信方法並びに通信用ソフトウェアを記録した記録媒体を提供することができるので、必要なデータの欠落や上書きによる誤消去をはじめとする通信上の不具合が発生せず、路車間通信の信頼性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の構成を示す機能ブロック図。
【図2】本発明の実施形態における通信を示すシーケンス図。
【図3】本発明の実施形態における路側の処理手順を示すフローチャート。
【図4】本発明の実施形態における車側の処理手順を示すフローチャート。
【符号の説明】
1…道路側装置
2…DSRC車載ユニット
3…車載機器
10,20…通信部
15,25…書き込み権管理部
16,26…書き込み部
17,27…読み出し部
Claims (4)
- 道路側装置と車載装置との間で、前記車載装置に設けられた情報交換用メモリを介して情報を無線送受する通信システムにおいて、
前記道路側装置と車載装置とは、前記メモリへの書き込みを前記道路側装置と車載装置とが同時に行うことを阻止する手段をそれぞれ備え、
前記メモリには、前記メモリへの書き込み権の所在を表す第1の制御ビットと、前記メモリの内容変更を表す第2の制御ビットと、が設定され、
前記阻止する手段は、
前記第1の制御ビットを操作及び監視することで、前記書き込み権について受け渡し及び所在の確認を行う書き込み権管理手段と、
前記メモリの内容更新と共に前記第2の制御ビットの値を変更する書き込み手段と、
前記第2の制御ビットの値が変更されたときに前記メモリの内容を読み出す読み出し手段と、を備え、
データを路側から車側へ受け渡す場合には、
受信側となる車側の前記書き込み権管理手段が、前記第1の制御ビットを書き換えることで、送信側となる路側に書き込み権を渡し、
送信側である路側は、前記書き込み権管理手段により前記第1の制御ビットが書き換えられていると書き込み権が車側から渡されたことを認識し、前記書き込み手段が送信データを前記メモリに書き込むと共に、前記書き込み権管理手段が前記第1の制御ビットを書き換えることで書き込み権を車側に渡し、さらに、前記書き込み手段が前記第2の制御ビットをそれまでとは逆の値に変更することで前記メモリの内容を変更し、
前記受信側である車側は、前記書き込み権管理手段により前記第1の制御ビットが書き換えられていると書き込み権が路側から渡されたことを認識し、前記書き込み手段が前記第1の制御ビットを書き換えることで書き込み権を路側に渡し、さらに、前記書き込み手段が前記第2の制御ビットをそれまでと逆の値に変更するとともに、前記読出し手段が路側から送信されたデータ内容を前記メモリから読み込み保存し、
データを車側から路側へ受け渡す場合には、
送信側となる車側の前記書き込み権管理手段が前記第1の制御ビットから路側から書き込み権が渡されたことを確認し、又は前記メモリの前記第1の制御ビットを変更することで車側の書き込み権を確保し、前記書き込み手段が送信データを前記メモリに書き込むと共に、前記書き込み権管理手段が前記第1の制御ビットを変更することで書き込み権を路側に渡し、さらに、前記書き込み手段が前記第2の制御ビットをそれまでとは逆の値に変更することで前記メモリの内容を変更し、
受信側である路側は、前記第2の制御ビットの変更を確認すると、前記メモリに対して、前記第2の制御ビットをそれまでと逆に変更することで前記第1の制御ビットの変更を車側に知らせるとともに、前記第1の制御ビットを書き換えることで車側に書き込み権を渡し、前記読み出し手段が、車側から送信されたデータ内容を前記メモリから読み込み保存する、ことを特徴とする通信システム。 - 道路側装置と車載装置との間で、前記車載装置に設けられた情報交換用メモリを介して情報を無線送受する通信方法において、
前記道路側装置と車載装置とは、前記メモリへの書き込みを前記道路側装置と車載装置とが同時に行うことを阻止するステップを、それぞれ実行するものであり、
前記メモリには、前記メモリへの書き込み権の所在を表す第1の制御ビットと、前記メモリの内容変更を表す第2の制御ビットと、が設定され、
前記阻止するステップは、
前記第1の制御ビットを操作及び監視することで、前記書き込み権について受け渡し及び所在の確認を行うステップと、
前記第2の制御ビットの値を、前記メモリの内容更新と共に変更するステップと、
前記第2の制御ビットの値が変更されたときに前記メモリの内容を読み出すステップとを含み、
データを路側から車側へ受け渡す場合には、
受信側となる車側の前記書き込み権管理ステップにおいて、前記第1の制御ビットを書き換えることで、送信側となる路側に書き込み権を渡し、
送信側である路側は、前記書き込み権管理ステップにおいて前記第1の制御ビットが書き換えられていると書き込み権が車側から渡されたことを認識し、前記書き込みステップにおいて送信データを前記メモリに書き込むと共に、前記書き込み権管理ステップにおいて前記第1の制御ビットを書き換えることで書き込み権を車側に渡し、さらに、前記書き込みステップにおいて前記第2の制御ビットをそれまでとは逆の値に変更することで前記メモリの内容を変更し、
前記受信側である車側は、前記書き込み権管理ステップにおいて前記第1の制御ビットが書き換えられていると書き込み権が路側から渡されたことを認識し、前記書き込みステップにおいて前記第1の制御ビットを書き換えることで書き込み権を路側に渡し、さらに、前記書き込みステップにおいて前記第2の制御ビットをそれまでと逆の値に変更するとともに、前記読出しステップにおいて路側から送信されたデータ内容を前記メモリから読み込み保存し、
データを車側から路側へ受け渡す場合には、
送信側となる車側の前記書き込み権管理ステップにおいて前記第1の制御ビットから路側から書き込み権が渡されたことを確認し、又は前記メモリの前記第1の制御ビットを変更することで車側の書き込み権を確保し、前記書き込みステップにおいて送信データを前記メモリに書き込むと共に、前記書き込み権管理ステップにおいて前記第1の制御ビットを変更することで書き込み権を路側に渡し、さらに、前記書き込みステップにおいて前記第2の制御ビットをそれまでとは逆の値に変更することで前記メモリの内容を変更し、
受信側である路側は、前記第2の制御ビットの変更を確認すると、前記メモリに対して、前記第2の制御ビットをそれまでと逆に変更することで前記第1の制御ビットの変更を車側に知らせるとともに、前記第1の制御ビットを書き換えることで車側に書き込み権を渡し、前記読み出しステップにおいて、車側から送信されたデータ内容を前記メモリから読み込み保存する、ことを特徴とする通信方法。 - 路側と車側との間で情報を無線送受するための通信装置において、
情報交換用メモリと、
前記メモリへの書き込みを前記路側と車側とが同時に行うことを阻止する手段を前記道路側と車側とにそれぞれ備え、
前記メモリには、前記メモリへの書き込み権の所在を表す第1の制御ビットと、前記メモリの内容変更を表す第2の制御ビットと、が設定され、
前記阻止する手段は、
前記第1の制御ビットを操作及び監視することで、前記書き込み権について受け渡し及び所在の確認を行う書き込み権管理手段と、
前記メモリの内容更新と共に前記第2の制御ビットの値を変更する書き込み手段と、
前記第2の制御ビットの値が変更されたときに前記メモリの内容を読み出す読み出し手段と、を備え、
データを路側から車側へ受け渡す場合には、
受信側となる車側の前記書き込み権管理手段が、前記第1の制御ビットを書き換えることで、送信側となる路側に書き込み権を渡し、
送信側である路側は、前記書き込み権管理手段により前記第1の制御ビットが書き換えられていると書き込み権が車側から渡されたことを認識し、前記書き込み手段が送信データを前記メモリに書き込むと共に、前記書き込み権管理手段が前記第1の制御ビットを書き換えることで書き込み権を車側に渡し、さらに、前記書き込み手段が前記第2の制御ビットをそれまでとは逆の値に変更することで前記メモリの内容を変更し、
前記受信側である車側は、前記書き込み権管理手段により前記第1の制御ビットが書き換えられていると書き込み権が路側から渡されたことを認識し、前記書き込み手段が前記第1の制御ビットを書き換えることで書き込み権を路側に渡し、さらに、前記書き込み手段が前記第2の制御ビットをそれまでと逆の値に変更するとともに、前記読出し手段が路側から送信されたデータ内容を前記メモリから読み込み保存し、
データを車側から路側へ受け渡す場合には、
送信側となる車側の前記書き込み権管理手段が前記第1の制御ビットから路側から書き込み権が渡されたことを確認し、又は前記メモリの前記第1の制御ビットを変更することで車側の書き込み権を確保し、前記書き込み手段が送信データを前記メモリに書き込むと共に、前記書き込み権管理手段が前記第1の制御ビットを変更することで書き込み権を路側に渡し、さらに、前記書き込み手段が前記第2の制御ビットをそれまでとは逆の値に変更することで前記メモリの内容を変更し、
受信側である路側は、前記第2の制御ビットの変更を確認すると、前記メモリに対して、前記第2の制御ビットをそれまでと逆に変更することで前記第1の制御ビットの変更を車側に知らせるとともに、前記第1の制御ビットを書き換えることで車側に書き込み権を渡し、前記読み出し手段が、車側から送信されたデータ内容を前記メモリから読み込み保存する、ことを特徴とする通信装置。 - コンピュータを用いて、路側と車側との間で、車側に設けられた情報交換用メモリを介して情報を無線送受するための通信用ソフトウェアを記録した記録媒体において、
そのソフトウェアは前記コンピュータに、
前記メモリへの書き込みを前記路側と車側とが同時に行うことを阻止する機能を、前記路側と車側とのそれぞれ実現させるものであり、
前記メモリには、前記メモリへの書き込み権の所在を表す第1の制御ビットと、前記メモリの内容変更を表す第2の制御ビットと、が設定され、
前記阻止する機能は、
前記第1の制御ビットを操作及び監視することで、前記書き込み権について受け渡し及び所在の確認を行う機能と、
前記第2の制御ビットの値を、前記メモリの内容更新と共に変更する機能と、
前記第2の制御ビットの値が変更されたときに前記メモリの内容を読み出す機能とを含み、
データを路側から車側へ受け渡す場合には、
受信側となる車側の前記書き込み権管理機能に、前記第1の制御ビットを書き換えることで、送信側となる路側に書き込み権を渡させ、
送信側である路側は、前記書き込み権管理機能に前記第1の制御ビットが書き換えられていると書き込み権が車側から渡されたことを認識させ、前記書き込み機能に送信データを前記メモリに書き込ませると共に、前記書き込み権管理機能に前記第1の制御ビットを書き換えることで書き込み権を車側に渡させ、さらに、前記書き込み機能に前記第2の制御ビットをそれまでとは逆の値に変更することで前記メモリの内容を変更させ、
前記受信側である車側は、前記書き込み権管理機能に前記第1の制御ビットが書き換えられていると書き込み権が路側から渡されたことを認識させ、前記書き込み機能に前記第1の制御ビットを書き換えることで書き込み権を路側に渡させ、さらに、前記書き込み機能に前記第2の制御ビットをそれまでと逆の値に変更させるとともに、前記読出し機能に路側から送信されたデータ内容を前記メモリから読み込み保存させ、
データを車側から路側へ受け渡す場合には、
送信側となる車側の前記書き込み権管理機能に前記第1の制御ビットから路側から書き込み権が渡されたことを確認させ、又は前記メモリの前記第1の制御ビットを変更することで車側の書き込み権を確保させ、前記書き込み機能に送信データを前記メモリに書き込ませると共に、前記書き込み権管理機能に前記第1の制御ビットを変更することで書き込み権を路側に渡させ、さらに、前記書き込み機能に前記第2の制御ビットをそれまでとは逆の値に変更することで前記メモリの内容を変更させ、
受信側である路側は、前記第2の制御ビットの変更を確認すると、前記メモリに対して、前記第2の制御ビットをそれまでと逆に変更することで前記第1の制御ビットの変更を車側に知らせるとともに、前記第1の制御ビットを書き換えることで車側に書き込み権を渡させ、前記読み出し機能に、車側から送信されたデータ内容を前記メモリから読み込み保存させる、ことを特徴とする通信用ソフトウェアを記録した記録媒体。
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