JP4360149B2 - 医療用栓 - Google Patents

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Description

本発明は、流体の流路を切り換えるための医療用栓、たとえば腹膜透析回路に用いられる三方活栓などの医療用栓に関する。
三方活栓として、たとえば、特許文献1に示すものが知られている。
この栓は、両端が開口した円筒部に3つの流路が形成された本体と、本体円筒部の一端を密閉するキャップと、本体の流路に対応する切り換え用流路を有する円柱部が本体円筒部の他端側から円筒部内に密にかつ回動自在に挿入され本体円筒部の外側に位置する円柱部の部分に一体に形成された切り換え用レバーを有する切り換え部材とから構成されている。本体、キャップおよび切り換え部材は、合成樹脂製である。
医療用栓には、三方活栓の他に、輸液、点滴、輸血などに使用される二方栓があるが、二方栓の場合も、従来は、2つの流路を有する合成樹脂製の本体の円筒部の内側に、切り換え流路を有する合成樹脂製の切り換え部材の円柱部が直接挿入されて、本体に対して回動するようになっている。
上記のような医療用栓には、機能上、流体の漏れが生じないこと、切り換え部材を軽く操作できることなどが要求される。また、医療用栓は、一般に使用される工業用などの栓(コック)とは異なり、腹膜透析、輸液、点滴、輸血などに使用されるため、人体適合性の良いものでなければならず、栓の組立完成後に、ガンマ線照射、エチレンオキサイドガスあるいはオートクレーブ内の高圧蒸気による滅菌処理を施す必要があり、したがって、滅菌処理に耐えうるものでなければならない。さらに、厚生労働省の基準によれば、医療用栓などの滅菌処理品の使用期間は処理後3年間となっており、そのため、医療用栓は、長期間の保存に耐えて、滅菌処理後3年が経過した後でも安全に使用できなければならない。
ところで、栓において、漏れの防止と軽い操作性とは相反する要求である。切り換え部材を軽く操作できるようにするには、本体と切り換え部材とを緩くはめ合わせる必要があるが、そうすると、流体の漏れが生じやすくなる。逆に、流体の漏れを防止するには、切り換え部材を本体に圧入(しまりばめ)して、しかもしめ代を大きくする必要があるが、そうすると、切り換え部材を軽く操作できなくなり、また、とくに寒冷地などでは、本体に割れが生じ、これが重大な事故につながるおそれがある。
特開2003−033441号公報
本発明の目的は、切り換え部材を軽く操作できるとともに、流体の漏れを防止できる医療用栓を提供することにある。
本発明の目的は、また、人体適合性が良くて、滅菌処理および長期間の保存に耐えることができ、しかも切り換え部材を軽く操作できるとともに、流体の漏れを防止できる医療用栓を提供することにある。
本発明の目的は、また、部品点数を少なくして、組み立て作業を容易にすることができる医療用栓を提供することにある。
本発明による医療用栓は、
両端が開口した円筒部に複数の流路が形成された合成樹脂製本体と、
本体円筒部の一端側に固定されて少なくとも一部が本体円筒部の内側に位置する合成樹脂製支持部材と、
本体の流路に対応する切り換え用流路が形成された円柱部の一端部に操作部が設けられ、円柱部が本体円筒部の他端側から流路の部分の内側に環状空間をあけて挿入されて本体および支持部材に軸方向に移動しないが回動しうるように支持され、操作部が本体円筒部の他端側の外側に位置する切り換え部材と、
本体の流路に対応する流路が形成され、上記環状空間に位置するように支持部材に固定されて本体円筒部および切り換え部材円柱部に圧接するゴム状弾性体製の円筒状シール部材とを備えていることを特徴とするものである。
シール部材が本体円筒部の流路の部分および切り換え部材円柱部の切り換え用流路の部分に圧接してこれらの部分を密閉するので、これらの部分からの流体の漏れが防止される。ゴム状弾性体製のシール部材が弾性力によって本体円筒部および切り換え部材円柱部に圧接するので、切り換え部材の回動に対するシール部材の抵抗は小さい。そして、シール部材によりシール効果が発揮されるので、合成樹脂製の切り換え部材円柱部を合成樹脂製の本体円筒部の流路の部分に圧入する必要がなく、したがって、本体に対して切り換え部材が軽く回動できるようにすることができ、しかも寒冷地などでも本体に割れが生じるおそれがない。
本体、支持部材、切り換え部材およびシール部材の材質として、人体適合性が良く、前記のような滅菌処理に耐えることができ、長期間保存しても固着や粘着を起こして使用できなくなるようなことのないものが選ばれる。
支持部材は、本体円筒部の一端部を閉鎖するキャップ状のものであってもよい。
切り換え部材の操作部は、たとえば、円柱部の一端部に一体に形成されたレバー状のものである。
切り換え部材円柱部は、たとえば、円柱部の外周面に形成された係合部が支持部材の内周面に形成された係合部と係合することにより、本体および支持部材に軸方向に移動しないが回動しうるように支持される。
また、切り換え部材円柱部は、たとえば、本体の流路が形成された第1円筒部より小径の第2円筒部によって回動自在に支持される。
本発明の医療用栓において、好ましくは、本体、支持部材および切り換え部材を構成する合成樹脂がポリカーボネート樹脂または微結晶性ポリアミド樹脂(たとえばトロガミド(登録商標))であり、シール部材を構成するゴム状弾性体がシリコーンゴムである。
本体、支持部材および切り換え部材を構成する合成樹脂として、人体適合性が良くて、前記のような滅菌処理に耐えうる透明な合成樹脂が適している。このような合成樹脂として、ポリカーボネート樹脂、微結晶性ポリアミド樹脂およびアクリル樹脂が挙げられる。しかし、アクリル樹脂は、製造工程で傷つきやすく、また、割れが生じやすい。したがって、本体、支持部材および切り換え部材を構成する合成樹脂には、ポリカーボネート樹脂および微結晶性ポリアミド樹脂が適している。
人体適合性が良くて、前記のような滅菌処理に耐えうるゴム状弾性体として、シリコーンゴム、フッ素ゴム、ブチルゴムおよびイソプレンゴムが挙げられる。しかし、フッ素ゴム、ブチルゴムおよびイソプレンゴムは、長期間保存すると、固着したり、粘着したりしやすく、長期間保存後に安全に使用することができない。したがって、シール部材を構成するゴム状弾性体には、シリコーンゴムが適している。
そして、本体、支持部材および切り換え部材をポリカーボネート樹脂または微結晶性ポリアミド樹脂製とし、シール部材をシリコーンゴム製とすると、人体適合性が良く、前記のような滅菌処理および長期間の保存に耐えることができる。
本発明の医療用栓において、たとえば、本体円筒部が、流路が形成された第1円筒部および第1円筒部の他端部に一体に形成された小径の第2円筒部よりなり、第2円筒部により、切り換え部材円柱部が回動自在に支持され、支持部材に形成された係合部と切り換え部材円柱部に形成された係合部とが互いに係合することにより、支持部材が本体の第1円筒部に固定されるとともに、切り換え部材円柱部が本体および支持部材に軸方向に移動しないが回動しうるように支持されている。
このようにすれば、本体の第2円筒部と支持部材によって切り換え部材円柱部を確実に支持することができ、また、本体の流路が形成された第1円筒部と切り換え部材円柱部との間に環状空間を形成して、シール部材を介在させることができる。また、本体および支持部材以外に切り換え部材を支持する部材を使用する必要がなく、部品点数が少なくてすみ、組み立て作業が容易である。
上記の医療用栓において、たとえば、本体の第1円筒部の他端部に内向きフランジが一体に形成され、このフランジの内縁に第2円筒部が一体に形成されており、支持部材がその一端部に外向きフランジが一体に形成された円筒状をなし、支持部材の内周面に内方突出状の係合部が一体に形成されており、切り換え部材円柱部の外周面に外方突出状の係合部が一体に形成されており、支持部材の他端部にシール部材が凹凸の嵌合によって固定され、シール部材および支持部材のフランジを除く部分が第1円筒部に一端部側から挿入されて、シール部材が本体の内向きフランジの内面に圧接し、切り換え部材円柱部が本体の第2円筒部および第1円筒部ならびに支持部材の内側に挿入され、支持部材と切り換え部材円柱部の係合部同志が係合して、第1円筒部の一端部に支持部材が凹凸の嵌合によって固定されるとともに、切り換え部材が本体および支持部材に軸方向に移動しないが回動しうるように支持されている。
この場合、切り換え部材円柱部を挿入していくと、円柱部の係合部が支持部材の係合部に当たり、両係合部の少なくとも一方が弾性変形して、両係合部が他の係合部を乗り越えて互いに係合し、支持部材と円柱部が軸方向に離れなくなる。
このようにすれば、シール部材が固定された支持部材を本体の第1円筒部に仮に固定した状態で、これらの内側に切り換え部材円柱部を挿入するだけで、栓を組み立てることができ、組み立て作業がきわめて容易である。
本発明による医療用栓は、たとえば、三方活栓である。その場合、本体円筒部には3つの流路が形成され、シール部材にも、本体円筒部の流路に対応して、3つの流路が形成される。そして、たとえば、本体円筒部の外周を4等分する位置のうちの3箇所に放射状の接続管部が一体に形成され、本体円筒部に、各接続管部への3つの流路が形成される。
本発明の医療用栓によれば、切り換え部材を軽く操作できるとともに、流体の漏れを防止することができ、寒冷地などでの本体の割れを防止することができる。
本発明の医療用栓によれば、また、人体適合性が良くて、滅菌処理および長期間の保存に耐えることができ、しかも切り換え部材を軽く操作できるとともに、流体の漏れを防止することができ、寒冷地などでの本体の割れを防止することができる。
本発明の医療用栓によれば、さらに、部品点数を少なくして、組み立て作業を容易にすることができる。
以下、図面を参照して、本発明を三方活栓に適用した実施形態について説明する。
図1は三方活栓の垂直断面図、図2は図1のI−I線の断面図、図3は図1のII−II線の断面図、図4は図1の三方活栓の分解斜視図である。なお、以下の説明において、上下左右は図1の状態についていうものとし、同図の紙面表側を前、紙面裏側を後とする。また、回転方向は、左側から見た方向をいうものとする。
栓は、本体(1)、支持部材(2)、切り換え部材(3)およびシール部材(4)より構成されている。本体(1)、支持部材(2)および切り換え部材(3)は、透明な合成樹脂製、好ましくは、ポリカーボネート樹脂または微結晶性ポリアミド樹脂製である。シール部材(4)は、ゴム状弾性体製、好ましくは、シリコーンゴム製である。
本体(1)は、左右方向にのびる大径の円筒部(第1円筒部)(5)を備えている。円筒部(5)の右側部分の内径は、左側部分のそれより少し大きい。円筒部(5)の左端に、内向きフランジ(6)が一体に形成され、フランジ(6)の内周縁に、左側にのびる小径の円筒部(第2円筒部)(7)が一体に形成されている。円筒部(5)の内径が小さい左側の部分の外周面の上部、下部および前部の3箇所に、放射方向外側にのびる接続管部(8a)(8b)(8c)が一体に形成されている。管部は、符号(8)で総称する。円筒部(5)の周壁の3箇所に、各管部(8)にそれぞれ連通して円筒部(5)の内周面に抜ける流路(9a)(9b)(9c)が形成されている。流路は、符号(9)で総称する。円筒部(5)の右端面の対称2箇所、この例では前部と後部に、円筒部(5)の一部が右側にのびた形の位置決め用凸部(10a)(10b)が一体に形成されている。前側凸部(10a)の円周方向の幅は、後側凸部(10b)のそれより大きい。凸部は、符号(10)で総称する。
支持部材(2)は左右方向にのびる比較的厚肉の円筒状をなし、その右端に、外向きフランジ(11)が一体に形成されている。支持部材(2)のフランジ(11)の部分の外径は円筒部(5)の外径とほぼ等しく、支持部材(2)のその他の部分の外径は円筒部(5)の右側部分の内径より少し小さい。フランジ(11)の左端面の対称2箇所に、円筒部(5)の凸部(10)に対応して、位置決め用切り欠き(凹部)(12a)(12b)が形成されている。切り欠きは、符号(12)で総称する。支持部材(2)のフランジ(11)の部分の内周面は右向きに広がったテーパ面で、このテーパ面の左端において、支持部材(2)の内径が急激に小さくなって、右向きの環状面を有する段差、すなわち、係合部(13)が形成されており、係合部(13)より左側の支持部材(2)の内周面は、左向きにわずかに広がったテーパ面となっている。また、係合部(13)の左側の部分において、支持部材(2)の内周面のテーパの度合いが少し大きくなっており、係合部(13)の部分の支持部材(2)の内径は、本体(1)の円筒部(7)の内径より少し小さい。支持部材(2)の左端面を周方向に4等分する位置のうちの3箇所、この例では上部、下部および前部に、左側にのびた角柱状のシール部材装着用凸部(14)が一体に形成されている。これらの凸部(14)の横断面積は、左側にいくにつれてわずかに小さくなっている。
シール部材(4)は左右方向にのびる比較的厚肉の円筒状をなし、その右端に、残りの部分より内径が大きくて外径の小さい位置決め用環状部分(15)が一体に形成されている。シール部材(4)の環状部分(15)より少し左側の部分を円周方向に4等分する位置のうちの3箇所、この例では上部、下部および前部に、本体円筒部(5)の流路(9)に対応して、シール部材(4)を放射方向に貫通する3つの流路(16a)(16b)(16c)が形成されている。流路は、符号(16)で総称する。シール部材(4)の流路(16)が形成された部分より左側の部分の内径は、流路(16)が形成された右側部分の内径より少し大きい。シール部材(4)の環状部分(15)の3箇所に、支持部材(2)の凸部(14)に対応して、装着用切り欠き(凹部)(17)が形成されている。これらの切り欠き(17)は、対応する流路(16)の部分まで達している。シール部材(4)の外径は、円筒部(5)の流路(9)が形成された部分の内径より少し大きく、シール部材(4)の内径は、円筒部(7)の内径より少し小さい。
切り換え部材(3)は左右方向にのびる円柱部(18)を備えており、円柱部(18)の左端に、放射方向にのびるレバー(操作部)(19)が一体に形成されている。円柱部(18)の外径は、円柱部(7)の内径よりわずかに小さい。円柱部(18)と連結されたレバー(19)の基端部は円形をなし、この円の外径は円筒部(7)の内径より大きく、外径より小さい。円柱部(18)の左右方向の中間部に、円筒部(5)の流路(9)に対応して、左右方向から見てT字状をなす切り換え用流路(20)が形成されている。流路(20)は、円柱部(18)の中心からレバー(19)の方向と直交する3つの放射方向にのびて、円柱部(18)の外周面に開口している。円柱部(18)には、その右端面から流路(20)の少し右側まで達する穴(21)が形成されている。円柱部(18)およびその左側のレバー(19)の部分には、レバー(19)の左端面から円柱部(18)の流路(20)の少し左側まで達する穴(22)が形成されている。円柱部(18)の右端部の外周面は先細テーパ面となっており、このテーパ面より少し左側の円柱部(18)の外周面に比較的左右幅が大きくて浅い環状みぞ(23)が形成されて、このみぞ(23)の右端に、左向きの環状面を有する段差、すなわち係合部(24)が形成されている。係合部(24)の外径は、支持部材(2)の係合部(13)の内径より少し大きく、フランジ(11)の部分の内周面の最小内径より少し小さい。レバー(19)に基端部の穴(22)の周囲の左側の面に、流路(20)方向を示す3つの矢印(25)が表示されている。また、レバー(19)の先端寄りの部分の左側の面に、その方向の流路が遮断されていることを示すための「OFF」の文字が表示されている。
シール部材(4)は、切り欠き(17)の部分に支持部材(2)の対応する凸部(14)が挿入されることにより、支持部材(2)に固定され、環状部分(15)の右端面が支持部材(2)の左端面に圧接することにより、支持部材(2)に対して一定位置に位置決めされる。支持部材(2)およびこれに固定されたシール部材(4)は、円筒部(5)内に右側から挿入され、円筒部(5)の凸部(10)と支持部材(2)の切り欠き(12)の対応するもの同志がはめ合わされることにより、支持部材(2)およびシール部材(4)が円筒部(5)に対して一定位置に仮に固定される。このように支持部材(2)およびシール部材(4)が円筒部(5)に仮に固定された状態で切り換え部材(3)の円柱部(18)が、本体(1)の左側から、円筒部(7)、シール部材(4)および支持部材(2)の内側に挿入されて、軸方向の一定位置において回動しうるように支持される。円柱部(18)を支持部材(2)内に挿入していくと、円柱部(18)の係合部(24)が支持部材(2)の係合部(13)に当たるが、円柱部(18)をさらに右側に押し込んでいくと、円柱部(18)の係合部(24)の部分が弾性変形して、支持部材(2)の係合部(13)を乗り越え、係合部(13)より右側に位置する。これにより、両係合部(13)(24)が互いに係合して、切り換え部材(3)と支持部材(2)が左右に分離しなくなり、本体(1)に対して、支持部材(2)およびシール部材(4)が一定位置に固定されるとともに、切り換え部材(3)が軸方向には移動しないが、軸方向の一定位置において回動しうるように支持される。
支持部材(2)の凸部(14)およびシール部材(4)の切り欠き(17)は、円周方向の4等分位置のうちの3箇所に形成されているので、3つの凸部(14)が3つの切り欠き(17)に挿入されて、シール部材(4)が支持部材(2)に固定されたときに、両者の円周方向の位相は常に一定になる。また、本体円筒部(5)の凸部(10)および支持部材(2)の切り欠き(12)は位置によって幅が異なるので、これらの対応するもの同志がはめ合わされて、支持部材(2)およびシール部材(4)が円筒部(5)に固定されたとき、円筒部(5)に対する支持部材(2)およびシール部材(14)の円周方向の位相は常に一定になり、シール部材(14)の3つの流路(16)が、それぞれ、円筒部(5)の3つの流路(9)の対応するものに連通する。このため、シール部材(4)が本体(1)内に固定されたときには、必ず、本体(1)に対して正しい位置に固定される。
上記のように栓が組み立てられた状態において、シール部材(4)の左端面が本体(1)のフランジ(6)の内面に圧接し、切り換え部材(3)のレバー(19)の基端部の右側の面の外周部が円筒部(7)の左端面に軽く圧接する。
支持部材(2)の凸部(14)はシール部材(4)の切り欠き(17)を貫通して、凸部(14)の先端部が少し流路(16)内に入るが、流路(16)を塞ぐことはない。シール部材(4)の部分において、切り欠き(17)は角穴状をなし、切り欠き(17)の横断面積は凸部(14)のそれよりわずかに小さいため、切り欠き(17)の周囲のシール部材(4)は凸部(14)により押し広げられて、凸部(14)の周囲に圧接密着し、凸部(14)との間を完全に密閉する。このため、流体が流路(16)から凸部(14)とその周囲のシール部材(4)の間を通って外部に漏れることがない。
シール部材(4)の流路(16)が形成された部分において、シール部材(4)の外周面が円筒部(5)の流路(9)が形成された部分の内周面に圧接するとともに、シール部材(4)の内周面が切り換え部材円柱部(18)の流路(20)が形成された部分の外周面に圧接し、円筒部(5)および円柱部(18)との間を密閉する。このため、シール部材(4)と本体(1)および切り換え部材(3)との間から流体が漏れることがない。
切り換え部材(3)の円柱部(18)は本体(1)の円筒部(7)によって回動自在に支持されるが、上記のように、シール部材(4)によってシール機能が発揮されるので、円柱部(18)を円筒部(7)に緩くはめ合わせて、切り換え部材(3)の回動操作を軽くすることができる。
図1〜図3に示すようなレバー(19)が下方にのびた状態では、レバー(19)の方向と一致する下側管部(8b)への流路(9b)が遮断されて、上側管部(8a)への流路(9a)と前側管部(8c)への流路(9c)とが連通する。この状態から、レバー(19)を反時計方向に90°回動させて、前方にのびた状態にすると、レバー(19)の方向と一致する前側管部(8c)への流路(9c)が遮断されて、上側管部(8a)への流路(9a)と下側管部(8b)への流路(9b)とが連通する。この状態から、レバー(19)をさらに反時計方向に90°回動させて、上方にのびた状態にすると、レバー(19)の方向と一致する上側管部(8a)への流路(9a)が遮断されて、下側管部(8b)への流路(9b)と前側管部(8c)への流路(9c)とが連通する。
上記実施形態には、三方活栓を示したが、本発明は、上記と構成の異なる三方栓あるいは二方栓など、他の形式の医療用栓にももちろん適用することができる。
図1は、本発明の実施形態を示す三方活栓の垂直断面図である。 図2は、図1のI−I線の断面図である。 図3は、図1のII−II線の断面図である。 図4は、図1の三方活栓の分解斜視図である。
符号の説明
(1) 本体
(2) 支持部材
(3) 切り換え部材
(4) シール部材
(5) 第1円筒部
(6) 内向きフランジ
(7) 第2円筒部
(9a)(9b)(9c) 流路
(10a)(10b) 凸部
(11) 外向きフランジ
(12a)(12b) 切り欠き(凹部)
(13) 係合部
(14) 凸部
(16a)(16b)(16c) 流路
(17) 切り欠き(凹部)
(18) 円柱部
(19) 操作部(レバー)
(20) 切り換え用流路
(24) 係合部

Claims (4)

  1. 両端が開口した円筒部に複数の流路が形成された合成樹脂製本体と、
    本体円筒部の一端側に固定されて少なくとも一部が本体円筒部の内側に位置する合成樹脂製支持部材と、
    本体の流路に対応する切り換え用流路が形成された円柱部の一端部に操作部が設けられ、円柱部が本体円筒部の他端側から流路の部分の内側に環状空間をあけて挿入されて本体および支持部材に軸方向に移動しないが回動しうるように支持され、操作部が本体円筒部の他端側の外側に位置する切り換え部材と、
    本体の流路に対応する流路が形成され、上記環状空間に位置するように支持部材に固定されて本体円筒部および切り換え部材円柱部に圧接するゴム状弾性体製の円筒状シール部材とを備えていることを特徴とする医療用栓。
  2. 本体、支持部材および切り換え部材を構成する合成樹脂がポリカーボネート樹脂または微結晶性ポリアミド樹脂であり、シール部材を構成するゴム状弾性体がシリコーンゴムであることを特徴とする請求項1の医療用栓。
  3. 本体円筒部が、流路が形成された第1円筒部および第1円筒部の他端部に一体に形成された小径の第2円筒部よりなり、第2円筒部により、切り換え部材円柱部が回動自在に支持され、支持部材に形成された係合部と切り換え部材円柱部に形成された係合部とが互いに係合することにより、支持部材が本体の第1円筒部に固定されるとともに、切り換え部材円柱部が本体および支持部材に軸方向に移動しないが回動しうるように支持されていることを特徴とする請求項1または2の医療用栓。
  4. 本体の第1円筒部の他端部に内向きフランジが一体に形成され、このフランジの内縁に第2円筒部が一体に形成されており、支持部材がその一端部に外向きフランジが一体に形成された円筒状をなし、支持部材の内周面に内方突出状の係合部が一体に形成されており、切り換え部材円柱部の外周面に外方突出状の係合部が一体に形成されており、支持部材の他端部にシール部材が凹凸の嵌合によって固定され、シール部材および支持部材のフランジを除く部分が第1円筒部に一端部側から挿入されて、シール部材が本体の内向きフランジの内面に圧接し、切り換え部材円柱部が本体の第2円筒部および第1円筒部ならびに支持部材の内側に挿入され、支持部材と切り換え部材円柱部の係合部同志が係合して、第1円筒部の一端部に支持部材が凹凸の嵌合によって固定されるとともに、切り換え部材が本体および支持部材に軸方向に移動しないが回動しうるように支持されていることを特徴とする請求項3の医療用栓。
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