JP7459542B2 - 体外循環回路用の流路切り替え器具 - Google Patents

体外循環回路用の流路切り替え器具 Download PDF

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Description

本開示は、体外循環回路用の流路切り替え器具に関し、特に透析用の血液回路に適用される流路切り替え器具に関する。
体外循環回路の代表例としては、透析用の血液回路が挙げられる。透析用の血液回路は、患者の血液が体外に抜き出され、透析器により浄化された血液が患者に戻るように構成されている。通常の透析では、患者のバスキュラーアクセスの上流位置から脱血し、バスキュラーアクセスの下流位置に浄化された血液を返血するが、バスキュラーアクセスの流量を測定するために、下流位置から脱血し、上流位置に返血する場合がある。このようにして測定される流量は、バスキュラーアクセスの状態の評価に用いられ、例えば、バスキュラーアクセスの修復、交換等の処置を行うか否かの判断材料となる。
バスキュラーアクセスの下流側から上流側へ逆方向に血液を流すためには、バスキュラーアクセスに接続されたチューブをつなぎ替えればよいが、チューブのつなぎ替えは煩雑であり、医療従事者の負担が大きい。そこで、チューブをつなぎ替えることなく、血液の流れを切り替える手段が種々検討されている。例えば、特許文献1には、筒状のホルダ(第1部材)と、ホルダ内に回転可能に収容されるコック(第2部材)とを備えた流路切り替え器具や、一対のポートを有する2つの平板部材(第1部材と第2部材)を対向状態で組み付け、平板部材どうしを相対回転させることで流路を切り替える器具が開示されている。また、特許文献2には、一対のポートを有する2つの平板部材(第1部材)を対向状態で組み付けると共に、2つの平板部材の内部を回動する回動部材(第2部材)を設け、回動部材を回動させることで流路を切り替える器具が開示されている。また、特許文献3には、ホルダ(第1部材)内に軸方向に移動可能に収容されるコック(第2部材)を備え、コックを軸方向に移動させることで流路を切り換える流路切り替え器具が開示されている。このような流路切り替え器具を血液回路に適用することにより、チューブをつなぎ替えることなく血液の循環方向を切り替えることができるので、医療従事者の負担を軽減することができる。
国際公開第2018/183210号 米国特許第9415151号 米国特許第8568346号
ところで、このような流路切り替え器具を含む血液回路では、各部材どうしを相対移動させることで血液の循環方向が切り替えられるが、血液の漏れを防止するために、相対移動させる部材どうしが圧縮状態で組み付けられている。このため、2つの部材の摺動面には大きな摩擦抵抗が発生する。そこで、摺動面の摩擦抵抗を低減するために、摺動面に潤滑剤が塗布される場合がある。
しかし、輸液用三方活栓等の一般的な医療用流路切り替え器具に使用されるポリジメチルシロキサンを潤滑剤として用いた場合、摺動面の摩擦抵抗を十分に低減できず、各部材どうしを相対移動させるのに大きな力を要することが判明した。これは、体外循環回路用の流路切り替え器具が、流量の確保、血液凝固の原因となる滞留の防止等の観点から、一般的な器具と比べてサイズが大きく、圧縮されている摺動面の面積が大きいことが主な要因であると考えられる。
本開示の目的は、流路切り換え操作をスムーズに行うことが可能な体外循環回路用の流路切り替え器具を提供することである。
本開示の一態様である体外循環回路用の流路切り替え器具は、体外循環回路の一部を構成する器具内流路を形成する硬質の第1部材と、第1部材に対して相対移動可能に組み付けられて第1部材と共に器具内流路を形成し、第1部材に対して相対移動することにより器具内流路を切り替えるように構成された硬質の第2部材とを備え、第1部材と第2部材の摺動面には、側鎖にアミノ基を含有する第1のポリシロキサン、および両末端にアルコキシ基を含有する第2のポリシロキサンの少なくとも一方を含む潤滑剤が塗布されていることを特徴とする。
上記構成によれば、第1部材と第2部材の摺動面の摩擦抵抗を低減でき、流路切り替え操作におけるトルクを低く抑えることができる。体外循環回路用の流路切り替え器具では、例えば、第2部材が強く圧縮された状態で第1部材内に収容されているため、潤滑剤が摺動面から流出することが想定されるが、側鎖にアミノ基を含有する第1のポリシロキサンは摺動面に強く吸着して摺動面に留まり、その潤滑機能を発揮すると考えられる。また、両末端にアルコキシ基を含有する第2のポリシロキサンは、分子どうしが架橋反応して高分子量化すると共に、摺動面に対して化学的に結合することで摺動面に留まり、その潤滑機能を発揮すると考えられる。したがって、潤滑剤として上記第1または第2のポリシロキサンを用いることにより、流路切り換え操作をスムーズに行うことが可能となる。
本開示の一態様である流路切り替え器具において、潤滑剤は、さらに、炭素数1~10のアルキル基を含有するポリアルキルシロキサンを含むことが好ましい。本発明者の検討の結果、ポリアルキルシロキサンを単独で用いても十分な潤滑効果は得られないが、上記第1または第2のポリシロキサンと併用した場合に、特異的な相乗効果が発現されることが判明した。この場合、摺動面の摩擦抵抗をより顕著に低減でき、上記第1または第2のポリシロキサンを単独で用いた場合よりもトルクが大きく低下する。
本開示の一態様である流路切り替え器具において、第1部材および第2部材は、ポリカーボネート、メチルメタクリレート-アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン共重合体、ポリエチレンテレフタレート、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン共重合体、ポリイミド、ポリスチレン、ポリフェニレンスルファイド、アクリル樹脂、塩化ビニル、ポリエーテルスルホン、ポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレート、およびポリオキシメチレンから選択される少なくとも1種の樹脂を主成分として構成されてもよい。
また、第1部材は筒状のホルダであり、第2部材はホルダ内に圧縮された状態で収容されたコックであって、ホルダはポリカーボネートを主成分とする樹脂で構成され、コックはポリカーボネートまたはポリオキシメチレンを主成分とする樹脂で構成されてもよい。ポリカーボネートは透明性が高いため、当該構成によれば、流路切り替え器具内の血液の流れを確認し易くなる。また、ポリカーボネートは比較的硬い樹脂であるため、コックを強く圧縮できる。上記潤滑剤を用いることにより、ホルダおよびコックの少なくとも一方がポリカーボネート製であっても、摺動面の摩擦抵抗を十分に低減できる。また、ポリオキシメチレンは不透明であるが、滑り性が良好であるため、摩擦抵抗の低減に寄与する。
本開示の一態様である流路切り替え器具において、好適な第1のポリシロキサンの一例は、下記の式1で表される化合物である。
Figure 0007459542000001
式中、R1~R3はそれぞれ独立に、炭素数1~18のアルキル基またはアリール基、Xは炭素数1~5のアルキレン基を含み、さらにN,Oから選択されるヘテロ原子を1つ以上含んでいてもよい。
本開示の一態様である流路切り替え器具において、好適な第2のポリシロキサンの一例は、下記の式2で表される化合物である。
Figure 0007459542000002
式中、R1は炭素数1~5のアルキル基、R2およびR3はそれぞれ独立に、炭素数1~18のアルキル基またはアリール基、Xは単結合、または炭素数1~18のアルキレン基を含み、さらにN,O,Siから選択されるヘテロ原子を1つ以上含んでいてもよい。
本開示に係る体外循環回路用の流路切り替え器具によれば、流路切り替え操作をスムーズに行うことができる。これにより、医療従事者の負担がさらに軽減される。
実施形態の一例である流路切り替え器具の斜視図である。 実施形態の一例である流路切り替え器具の分解斜視図である。 実施形態の一例である流路切り替え器具の横方向断面図である。 実施形態の一例である流路切り替え器具の縦方向断面図である。 実施形態の一例である流路切り替え器具を用いた透析用の血液回路の概略構成を示す図であって、通常の透析を行う第1の状態を示す。 実施形態の一例である流路切り替え器具を用いた透析用の血液回路の概略構成を示す図であって、バスキュラーアクセスの流量測定を行う第2の状態を示す。 流路切り替え器具の摺動面に塗布される潤滑剤と、コックの回転操作におけるトルクとの関係を示す図である。
以下、図面を参照しながら、本開示の実施形態の一例について詳細に説明する。以下で説明する実施形態はあくまでも一例であって、本開示は以下の実施形態に限定されない。なお、本明細書において、「数値(A)~数値(B)」との記載は特に断らない限り、数値(A)以上数値(B)以下を意味する。
本明細書において、体外循環回路とは、人工的にポンプ等により体外に血液を抜き出し、体外で所定の処置を行い、再び体内に血液を戻す一連の回路を意味する。体外循環回路の一例としては、血液透析、人工心肺、血漿交換等の回路が挙げられる。以下では、透析用の血液回路に適用される流路切り替え器具10を例示するが、本開示の流路切り替え器具は他の体外循環回路にも適用できる。
図1~図4を参照しながら、実施形態の一例である流路切り替え器具10について、以下詳細に説明する。流路切り替え器具10は、上記の通り、透析用の血液回路100(後述の図5および図6参照)に適用される。図1~図4に示すように、流路切り替え器具10は、血液回路100の一部を構成する器具内流路を形成する硬質の第1部材であるホルダ20と、ホルダ20に対して相対移動可能に組付けられてホルダ20と共に器具内流路を形成する硬質の第2部材であるコック30とを備える。ホルダ20は、周方向に等間隔で形成された4つの開口24を有する筒状部材である。また、コック30は、ホルダ20に対して相対移動することにより器具内流路を切り替えるように構成され、ホルダ20の4つの開口24のうち隣接する2つを接続する互いに独立した2つの流路33を有する。本実施形態では、ホルダ20の開口24、後述のポート22、およびコック30の流路33によって、器具内流路が形成されている。
本明細書において、硬質とは、指で押圧した程度では変形しないレベルの硬さを意味する。即ち、ホルダ20およびコック30は、可撓性を有するエラストマーやゴムで構成されるような部材ではなく、指で押圧した程度では変形しない。例えば、ホルダ20およびコック30を構成する樹脂のロックウェル硬度は、R80以上であり、好ましくはR90以上である。
流路切り替え器具10によれば、ホルダ20内に回転可能に収容されたコック30を回すことで、流路33によって接続されるホルダ20の開口24が変更され、血液の循環方向を切り替えることができる。流路切り替え器具10では、ホルダ20の内周面とコック30の外周面が、コック30を回転操作したときに互いに擦れ合う摺動面となっており、当該摺動面には摩擦抵抗を低減するために潤滑剤が塗布されている。ホルダ20とコック30の間から血液が漏れないように、ホルダ20の内径はコック30のホルダ20に収容される部分(筒状部31)の外径より小さく設計され、コック30はホルダ20により圧縮された状態でホルダ20内に収容されている。
流路切り替え器具10では、ホルダ20の外周面に4本のポート22が突出した状態で設けられている。ポート22は、硬質のパイプであって、その内部空間がホルダ20の筒壁を貫通する開口24と連通するように、開口24が形成された部分に設けられている。ポート22には、ジョイントチューブ105が外嵌され、血液回路100の一部を構成するメインチューブ104が接続されている。また、流路切り替え器具10は、コック30に取り付けられるストッパ40、およびコック30に取り付けられるベース41を備える。以下では、説明の便宜上、ホルダ20およびコック30の軸方向に沿う方向を「上下方向」とし、ベース41側を下とする。
[ホルダ20]
ホルダ20は、筒状のホルダ本体21と、ホルダ本体21の外周面から突出した4本のポート22とを有する。ホルダ本体21は、コック30の筒状部31を収容する部分であって、略円筒状に形成されている。ホルダ本体21には、周方向に等間隔で、即ちホルダ本体21の中心軸の周りに90°毎に、筒壁を貫通する開口24が4つ形成されている。上記のように、この4つの開口24のうち隣接する2つが、コック30の流路33により接続される。
4本のポート22は、各開口24に対応してホルダ本体21の周方向に等間隔で放射状に設けられている。各ポート22の延長線は、例えば、平面視においてコック30の中心で交差する。また、4本のポート22は、互いに同じ形状、寸法を有することが好ましい。ポート22には、ジョイントチューブ105を用いて、ポート22の端面にメインチューブ104の端面が当接した状態で、メインチューブ104が接続されている。この場合、ポート22とメインチューブ104の接続部に大きな段差が形成され難く、血液の滞留や凝固を抑制できる。ジョイントチューブ105は、ポート22およびメインチューブ104に跨って接続部を覆うように外嵌されている。
また、ホルダ本体21には、コック30の回転を制限する回り止め用の凸部23が形成されている。本実施形態では、ホルダ本体21の上端部に、ホルダ本体21の外周面が内側に凹んで環状の薄肉部が形成され、厚肉部の一部が上方に突出することで凸部23が形成されている(図2参照)。後述するコック30の爪部35が凸部23に当たることにより、コック30の回転範囲が制限され、各ポート22の位置に流路33の出入口である開口34が配置される。なお、ホルダ20およびコック30には、当該回り止め機構に加えて、流路が切り替わったことをユーザに感知させるクリック機構を設けることもできる。
ホルダ20を構成する樹脂は特に限定されないが、一例としては、ポリカーボネート(PC)、メチルメタクリレート-アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン共重合体(MABS)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン共重合体(ABS)、ポリイミド(PI)、ポリスチレン(PS)、ポリフェニレンスルファイド(PPS)、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレート(PCT)、ポリオキシメチレン(POM)が挙げられる。ホルダ20は、例えば、これらの樹脂から選択される少なくとも1種を主成分として構成される。本明細書において、主成分とは、最も質量比率の多い構成成分を意味する。
ホルダ20は、例えば、無色透明な樹脂で構成される。この場合、流路切り替え器具10内の血液の流れを確認できるという利点がある。ホルダ20を構成する好適な樹脂の一例は、PC、MABS、PETである。中でも、PCが好ましい。ホルダ20は、例えば、PCを主成分として構成され、実質的にPCのみで構成されてもよい。PCは無色透明で、かつ比較的硬い樹脂であるため、PC製のホルダ20によれば、器具内の血液の流れを確認できると共に、コック30を強く圧縮することができる。また、ジョイントチューブ105はポート22に対して溶剤溶着されることが好ましいが、PC製のホルダ20によれば、ポート22に対するジョイントチューブ105の溶剤溶着も可能である。
[コック30]
コック30は、ホルダ本体21の筒内に挿入される筒状部31と、筒状部31の軸方向一端側に形成されたハンドル部32とを有する。ハンドル部32は、コック30を回転操作する際に把持される部分であって、ホルダ20の外側に配置されている。ハンドル部32は、4つの突出部32Aが形成された平面視略十字形状を有する。また、4つの突出部32Aは、筒状部31の4つの開口34が向いた方向に突出しており、把持性を向上させるだけでなく、開口34の位置を示す機能も有する。また、各突出部32Aには、血液が流れる方向を示す表示を設けてもよい。
筒状部31には、ホルダ本体21と同様に、周方向に等間隔で、即ち筒状部31の中心軸の周りに90°毎に、筒壁を貫通する開口34が4つ形成されている。そして、筒状部31には、4つの開口34のうち隣接する2つをそれぞれ接続する互いに独立した2つの流路33が存在する。筒状部31の各開口34は、流路33の出入口であって、ホルダ本体21の各ポート22(開口24)と一致するように形成されている。このため、隣接する2つのポート22(開口24)が1つの流路33で接続される。なお、ハンドル部32と反対側の筒状部31の下端部には、ホルダ20からのコック30の抜けを防止するために、ストッパ40が挿入されている。
2つの流路33は、筒状部31の筒内においてトンネル状に形成されており、互いに独立している。筒状部31には、2つの流路33の出入口である4つの開口34以外の部分に、ホルダ20の内周面に当接する筒壁(外周面)が存在する。これにより、ホルダ20とコック30の接触面積を大きくすることができ、血液の漏れをより確実に防止できる。一方、摺動面の面積が大きくなることで、摩擦抵抗は上昇する。
コック30には、ハンドル部32の下端から下方に延び、ホルダ本体21の外周面の外側に配置される爪部35が設けられている。爪部35は、上記のように、ホルダ20の凸部23と共にコック30の回り止め機構を構成する。本実施形態では、爪部35が凸部23に当たったときに、4つのポート22(開口24)と4つの開口34が一対一で重なり、隣接する2つのポート22が流路33で接続された状態となる。
コック30を構成する樹脂は特に限定されないが、ホルダ20と同様に、例えばポリカーボネート(PC)、メチルメタクリレート-アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン共重合体(MABS)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン共重合体(ABS)、ポリイミド(PI)、ポリスチレン(PS)、ポリフェニレンスルファイド(PPS)、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレート(PCT)、およびポリオキシメチレン(POM)から選択される少なくとも1種の樹脂を主成分として構成される。中でも、PC、MABS、PET、またはPOMが好ましく、PCまたはPOMが特に好ましい。PCは透明性が高いため、PC製のコック30を用いれば、器具内の血液の流れを確認し易い。POMは不透明であるが、滑り性が良好であるため、摺動面の摩擦抵抗低減に効果的である。
以下、図5および図6を参照しながら(図3を適宜参照する)、流路切り替え器具10が適用された透析用の血液回路100について説明する。図5は通常の透析を行うときの血液回路100の第1の状態を示し、図6はバスキュラーアクセス101の流量測定を行うときの血液回路100の第2の状態を示す。図3(a)は第1の状態における流路33の配置を、図3(b)は第2の状態における流路33の配置をそれぞれ示す。
[血液回路100]
図5および図6に示すように、血液回路100は、透析器102と、ポンプ103と、メインチューブ104と、流路切り替え器具10とを備える。透析器102は、血液を浄化する装置であって、メインチューブ104および流路切り替え器具10を介して患者のバスキュラーアクセス101に接続されている。ポンプ103は、患者の血液を透析器102に送り、透析器102で浄化された血液を患者に戻す。血液回路100では、4本のメインチューブ104A,104B,104C,104Dが設けられ、メインチューブ104Bにポンプ103が取り付けられている。
流路切り替え器具10には、4本のメインチューブ104が接続されている。バスキュラーアクセス101の上流位置に接続されたメインチューブ104Aが、ポート22Aに接続され、バスキュラーアクセス101の下流位置に接続されたメインチューブ104Dが、ポート22Aと対向配置され、流路33によって接続されないポート22Cに接続されている。また、透析器102の入口側ポートに接続されたメインチューブ104Bが、ポート22Bに接続され、透析器102の出口側ポートに接続されたメインチューブ104Cが、ポート22Bと対向配置され、流路33によって接続されないポート22Dに接続されている。
図3および図5に示すように、通常の透析を行う第1の状態の血液回路100では、流路切り替え器具10の流路33Aがポート22A,22Bを接続している。このため、バスキュラーアクセス101の上流位置から脱血された血液がメインチューブ104A、流路33A、およびメインチューブ104Bを介して透析器102に送られる。また、流路33Bがポート22C,22Dを接続しており、透析器102で浄化された血液は、メインチューブ104C、流路33B、およびメインチューブ104Dを介してバスキュラーアクセス101の下流位置に返血される。
他方、図3および図6に示すように、バスキュラーアクセス101の流量測定を行う第2の状態の血液回路100では、流路切り替え器具10のコック30が第1の状態から左に90°回転した状態である。第2の状態では、流路切り替え器具10の流路33Aがポート22A,22Dを接続し、流路33Bがポート22B,22Cを接続している。この場合、バスキュラーアクセス101の下流位置から脱血され、透析器102により浄化された血液がバスキュラーアクセス101の上流位置に返血される。
[潤滑剤]
流路切り替え器具10には、上記のように、コック30の回転操作を行う際に互いに擦れ合う摺動面が存在する。流路切り替え器具10は、ホルダ20に収容されたコック30を回転させることで血液回路100における血液の循環方向を切り替えるものであり、ホルダ20のホルダ本体21の内周面とコック30の筒状部31の外周面が摺動面となる。そして、この摺動面には潤滑剤が塗布されている。以下詳細に説明するように、本発明者は、摺動面の摩擦抵抗を低減すべく鋭意検討した結果、流路切り替え器具10の上記使用形態に好適な潤滑剤を見出した。
なお、流路切り替え器具10の製造工程において、潤滑剤は、ホルダ本体21の内周面および筒状部31の外周面の一方のみに塗布されてもよく、両方に塗布されてもよいが、使用時においては両方の面に均一に馴染んでいることが好ましい。
摺動面に塗布される潤滑剤は、側鎖にアミノ基を含有する第1のポリシロキサン、および両末端にアルコキシ基を含有する第2のポリシロキサンの少なくとも一方を含む。第1または第2のポリシロキサンを用いることにより、摺動面の摩擦抵抗が低減され、コック30の回転操作がスムーズになる。第1および第2のポリシロキサンの含有量の合計は、潤滑剤の総質量に対して、10質量%以上であることが好ましく、25質量%以上がより好ましく、実質的に100質量%であってもよい。なお、潤滑剤は、第1のポリシロキサンのみで構成されていてもよく、第2のポリシロキサンのみで構成されていてもよい。
[側鎖にアミノ基を含有する第1のポリシロキサン]
ポリシロキサンは、シロキサン結合(Si-O-Si)を主骨格とするシリコーン樹脂の一種である。側鎖にアミノ基を含有する第1のポリシロキサンは、シロキサン結合に、アミノ基等の有機基が結合したオルガノポリシロキサンであって、好ましくは常温で液体である。極性の高い側鎖のアミノ基は、摺動面に対する親和性が高く摺動面に強く吸着して留まり、その潤滑機能を発揮すると考えられる。第1のポリシロキサンは、有機基として、アミノ基の他に、アルキル基およびアリール基の少なくとも一方を含有することが好ましい。第1のポリシロキサンとしては、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
第1のポリシロキサンは、例えば、側鎖のみにアミノ基が存在し、両末端にアミノ基が存在しない分子構造を有する。また、第1のポリシロキサンは、例えば、実質的に架橋成分を含有しない非架橋型のポリシロキサンである。また、第1のポリシロキサンは、3-アミノプロピルジメトキシメチルシラン等のアミノ基含有ジアルコキシシランと、ジメチルジメトキシシラン等のアミノ基を含有しないジアルコキシアルキルシランとの共重合体であることが好ましい。
好適な第1のポリシロキサンの一例は、下記の式1で表される化合物である。
Figure 0007459542000003
式中、R1~R3はそれぞれ独立に、炭素数1~18のアルキル基またはアリール基、Xは炭素数1~5のアルキレン基を含み、さらにN,Oから選択されるヘテロ原子を1つ以上含んでいてもよい。
R1~R3は、互いに同じであってもよく、異なっていてもよい。R1~R3は、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ヘキシル基、シクロプロピル基、またはシクロヘキシル基である。また、R1~R3は、芳香族炭化水素から誘導される炭素数1~18のアリール基であってもよい。R1~R3を構成するアリール基の一例としては、フェニル基、ナフチル基、ベンジル基、トリル基、キシリル基、またはフェネチル基が挙げられる。
好適なR1~R3の一例は、炭素数が1~5のアルキル基であって、中でも、メチル基およびエチル基が好ましく、メチル基がより好ましい。例えば、R1~R3の全てがメチル基であってもよい。また、好適なXの一例は、メチレン基、エチレン基、n-プロピレン基、またはn-ブチレン基である。中でも、n-プロピレン基が好ましい。Xは-(CH)-NH-(CH)-等のC-N結合、または-(CH)-O-(CH)-等のC-O結合を含むアルキレン基であってもよい。
式1において、mの割合(m/(n+m))は、0.03以上が好ましく、0.05以上がより好ましい。mの割合の上限値は、例えば0.4、0.3、または0.2である。mの割合が当該範囲内であれば、第1のポリシロキサンを摺動面に塗布することが容易であり、かつ摺動面の良好な滑り性を確保し易い。第1のポリシロキサンの25℃における動粘度は、例えば、100~100000mm/sであり、好ましくは1000~50000mm/s、または5000~30000mm/sである。また、第1のポリシロキサンの末端基は、例えばトリアルキルシリル基であって、好適な一例はトリメチルシリル基である。
[両末端にアルコキシ基を含有する第2のポリシロキサン]
第2のポリシロキサンは、シロキサン結合を主骨格とする分子の両末端にアルコキシ基が存在するオルガノポリシロキサンであって、好ましくは常温で液体である。第2のポリシロキサンは、分子どうしが架橋反応して高分子量化すると共に、摺動面に対して化学的に結合することで摺動面に留まり、その潤滑機能を発揮すると考えられる。第2のポリシロキサンとしては、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
第2のポリシロキサンは、例えば、両末端および側鎖の一部にアルコキシ基が存在する分子構造を有し、加熱することにより、或いは常温においても空気中の湿気により、架橋反応が進行する。流路切り替え器具10の製造工程では、第2のポリシロキサンを摺動面に塗布した後、器具を加熱して架橋反応を進めてもよい。また、第2のポリシロキサンは、側鎖にアルキル基およびアリール基の少なくとも一方を含有することが好ましい。
好適な第2のポリシロキサンの一例は、下記の式2で表される化合物である。
Figure 0007459542000004
式中、R1は炭素数1~5のアルキル基、R2およびR3はそれぞれ独立に、炭素数1~18のアルキル基またはアリール基、Xは単結合、または炭素数1~18のアルキレン基を含み、さらにN,O,Siから選択されるヘテロ原子を1つ以上含んでいてもよい。
R1は、例えばメチル基、エチル基、またはプロピル基であって、中でも、メチル基が好ましい。即ち、両末端のアルコキシ基は、メトキシ基が好ましい。R2およびR3は、互いに同じであってもよく、異なっていてもよい。R2およびR3は、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ヘキシル基、シクロプロピル基、またはシクロヘキシル基であり、フェニル基等の炭素数1~18のアリール基であってもよい。中でも、炭素数が1~5のアルキル基が好ましく、メチル基およびエチル基がより好ましく、メチル基が特に好ましい。
第2のポリシロキサンの25℃における動粘度は、例えば、100~100000mm/sであり、好ましくは1000~50000mm/s、または5000~30000mm/sである。また、Xは炭素数1~18のアルキレン基を含むことが好ましく、さらに、C-N結合、C-O結合、およびC-Si結合の少なくともいずれかを含んでいてもよく、メトキシ基等のアルコキシ基、ヒドロキシル基などを含んでいてもよい。
[ポリアルキルシロキサン]
潤滑剤は、さらに、炭素数1~10のアルキル基を含有するポリアルキルシロキサンを含むことが好ましい。即ち、潤滑剤には、上記第1および第2のポリシロキサンの少なくとも一方と、ポリアルキルシロキサンとが含まれる。後述の図7に示すように、ポリアルキルシロキサンを単独で用いても十分な潤滑効果は得られないが、第1または第2のポリシロキサンと併用すると、特異的な相乗効果が発現され、第1または第2のポリシロキサンを単独で用いた場合よりも、コック30の回転操作におけるトルクが大きく低下する。
好適なポリアルキルシロキサンの一例は、ポリジメチルシロキサンである。なお、ポリアルキルシロキサンの側鎖の一部が、フェニル基等のアリール基、水素などに置換されていてもよい。但し、ポリアルキルシロキサンは、反応性の置換基を含有しないことが好ましい。ポリアルキルシロキサンの25℃における動粘度は、例えば、50~100000mm/sであり、好ましくは80~10000mm/s、または80~1000mm/sである。
側鎖にアミノ基を含有する第1のポリシロキサンと、ポリジメチルシロキサン等のポリアルキルシロキサンを併用する場合、第1のポリシロキサンとポリアルキルシロキサンと体積比は、1:10~5:1が好ましく、1:9~6:4がより好ましく、2:8~4:6が特に好ましい。また、両末端にアルコキシ基を含有する第2のポリシロキサンと、ポリジメチルシロキサン等のポリアルキルシロキサンを併用する場合、第2のポリシロキサンとポリアルキルシロキサンと体積比は、1:5~10:1が好ましく、5:5~9:1がより好ましく、6:4~8:2が特に好ましい。このような混合比となるようにポリアルキルシロキサンを混合すれば、より効果的に摺動面の摩擦抵抗を低減できる。
図7は、上記構成を備えた流路切り替え器具10の摺動面に塗布される潤滑剤と、コック30の回転操作におけるトルクとの関係を示す図である。なお、ホルダ20およびコック30はポリカーボネート製である。比較例には、E:ポリジメチルシロキサン(25℃における動粘度:約100mm/s)を用いた。各潤滑剤について、それぞれ5つのサンプルを作製し、トルクゲージを用いてコック30に作用するトルクを測定した。図7の縦軸は、その平均値である。
1stトルクとは、ホルダ20とコック30の摺動面に潤滑剤を塗布した器具をEOG滅菌処理した直後に、コック30を回転させたときのトルクであり、2ndトルクとは、1stトルクの測定から5秒経過後に、コック30を回転させたときのトルクである。この試験の回転操作は、透析用の血液回路100における流路切り替え器具10の上記使用形態を模擬したものである。
実施例の潤滑剤には、下記の潤滑剤A~Dを用いた。
潤滑剤A:式3で表される、側鎖にアミノ基を含有する第1のポリシロキサン
Figure 0007459542000005
式中、Xは炭素数1~5のアルキレン基。
動粘度(25℃)は、約10000mm/s。
潤滑剤B:潤滑剤A+潤滑剤E(体積比A:E=1:3)
潤滑剤C:式4で表される、両末端にアルコキシ基を含有する第2のポリシロキサン
Figure 0007459542000006
式中、Xは炭素数1~18のアルキレン基を含む。
動粘度(25℃)は、約10000mm/s。
潤滑剤D:潤滑剤C+潤滑剤E(体積比C:E=5:1.7)
図7に示すように、潤滑剤Aを用いた場合は、ポリジメチルシロキサン(E)を用いた場合と比較して、1stトルクおよび2ndトルク共に大きく低下している。また、潤滑剤Cを用いた場合は、ポリジメチルシロキサン(E)を用いた場合と比較して、1stトルクは同程度であったものの、2ndトルクが大きく低下している。なお、2ndトルクについては、潤滑剤Aを用いた場合よりも改善されている。
さらに驚くべきことに、単独で用いても十分な潤滑効果が得られないポリジメチルシロキサン(E)を、第1のポリシロキサンに添加した潤滑剤Bによれば、第1のポリシロキサン(潤滑剤A)を用いた場合よりもトルクの低減効果が顕著であった。潤滑剤Bの潤滑性能は、通常、潤滑剤Aとポリジメチルシロキサン(E)の間の性能と考えられるが、第1のポリシロキサンとポリジメチルシロキサンの特異的な相乗作用により、予期されない優れた潤滑性能が得られた。
潤滑剤Bの優れた潤滑性能は、流動性の高い非反応性のポリジメチルシロキサンが、摺動面に強く吸着する第1のポリシロキサンによって保持され、摺動面に留まったことにより発現されたと推察されるが、はっきりとしたことは分かっていない。同様に、ポリジメチルシロキサン(E)を第2のポリシロキサンに添加した潤滑剤Dは、第2のポリシロキサン(潤滑剤C)よりも優れた潤滑性能を示し、潤滑剤Bを用いた場合と同レベルまで1stトルクを低下させた。
以上のように、ホルダ20とコック30の摺動面に実施例の潤滑剤A~Dが塗布された流路切り替え器具10によれば、摺動面の摩擦抵抗が低減されてトルクが大きく低下し、コック30のスムーズな回転操作が可能となる。特に、潤滑剤B,Dを塗布した場合は、より顕著な効果が得られる。したがって、流路切り替え器具10を用いることにより、医療従事者の負担がさらに軽減される。
なお、上述の実施形態は、本開示の目的を損なわない範囲で適宜設計変更できる。例えば、流路切り替え器具10は、ストッパ40およびベース41の少なくとも一方を有していなくてもよいし、ホルダ20にはポート22が存在しなくてもよく、硬質のジョイントチューブが、ホルダ20の開口24に挿し込まれる構成であってもよい。ホルダ20およびコック30の開口24,34は、4つに限定されるものではなく、5つ以上設けてもよい。
また、本開示の技術は、コックとホルダを備えた流路切り替え器具以外に適用されてもよく、特許文献1~3に開示された流路切り替え器具に適用されてもよい。
10 流路切り替え器具、20 ホルダ、21 ホルダ本体、22,22A,22B,22C,22D ポート、23 凸部、24,34 開口、30 コック、31 筒状部、32 ハンドル部、32A 突出部、33,33A,33B 流路、35 爪部、40 ストッパ、41 ベース、100 血液回路、101 バスキュラーアクセス、102 透析器、103 ポンプ、104,104A,104B,104C,104D メインチューブ、105 ジョイントチューブ

Claims (6)

  1. 体外循環回路の一部を構成する器具内流路を形成する硬質の第1部材と、
    前記第1部材に対して相対移動可能に組み付けられて前記第1部材と共に前記器具内流路を形成し、前記第1部材に対して相対移動することにより前記器具内流路を切り替えるように構成された硬質の第2部材と、
    を備え、
    前記第1部材と前記第2部材の摺動面には、側鎖にアミノ基を含有する第1のポリシロキサン、および両末端にアルコキシ基を含有する第2のポリシロキサンの少なくとも一方と、炭素数1~10のアルキル基を含有するポリアルキルシロキサンとを含む潤滑剤が塗布されている、体外循環回路用の流路切り替え器具。
  2. 前記ポリアルキルシロキサン、ポリジメチルシロキサンである、請求項1に記載の体外循環回路用の流路切り替え器具。
  3. 前記第1部材および前記第2部材は、ポリカーボネート、メチルメタクリレート-アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン共重合体、ポリエチレンテレフタレート、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン共重合体、ポリイミド、ポリスチレン、ポリフェニレンスルファイド、アクリル樹脂、塩化ビニル、ポリエーテルスルホン、ポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレート、およびポリオキシメチレンから選択される少なくとも1種の樹脂を主成分として構成される、請求項1または2に記載の体外循環回路用の流路切り替え器具。
  4. 前記第1部材は、筒状のホルダであり、
    前記第2部材は、前記ホルダ内に圧縮された状態で収容されたコックであり、
    前記ホルダは、ポリカーボネートを主成分とする樹脂で構成され、
    前記コックは、ポリカーボネートまたはポリオキシメチレンを主成分とする樹脂で構成される、請求項3に記載の体外循環回路用の流路切り替え器具。
  5. 前記第1のポリシロキサンは、下記の式1で表される化合物である、請求項1~4のいずれか1項に記載の体外循環回路用の流路切り替え器具。
    Figure 0007459542000007
    式中、R1~R3はそれぞれ独立に、炭素数1~18のアルキル基またはアリール基、Xは炭素数1~5のアルキレン基を含み、さらにN,Oから選択されるヘテロ原子を1つ以上含んでいてもよい。
  6. 前記第2のポリシロキサンは、下記の式2で表される化合物である、請求項1~5のいずれか1項に記載の体外循環回路用の流路切り替え器具。
    Figure 0007459542000008
    式中、R1は炭素数1~5のアルキル基、R2およびR3はそれぞれ独立に、炭素数1~18のアルキル基またはアリール基、Xは単結合、または炭素数1~18のアルキレン基を含み、さらにN,O,Siから選択されるヘテロ原子を1つ以上含んでいてもよい。
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