JP4359659B1 - 受光素子用フィルタおよび受光装置 - Google Patents

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    • H01L31/02325Optical elements or arrangements associated with the device the optical elements not being integrated nor being directly associated with the device

Abstract

屋外における太陽光などによる外乱を十分に除去することのできる受光素子用フィルタを提供する。本発明の態様による受光素子用フィルタは、既知のスペクトル分布を有する信号光を受光する受光素子に使用される。本発明の態様による受光素子用フィルタは、受光素子における外乱光のエネルギ密度をN1、受光素子における該信号光のエネルギ密度をN2として、制約条件の下で
N1/(N2)
が最小となるように構成されている。
【選択図】 図8

Description

本発明は、既知のスペクトル分布を有する信号光を受光する受光素子に使用される受光素子用フィルタおよび該受光素子用フィルタを備えた受光装置に関する。
赤外領域などの既知のスペクトル分布を有する信号光を対象に照射して、対象からの反射光を受光して対象の画像を取得する撮像装置(たとえば、特許3214195号公報)や対象までの距離を測定する距離測定装置が開発されている(たとえば、特許3272699号公報)。また、赤外領域などの既知のスペクトル分布を有する信号光を空間に照射して、該空間内の物体の有無を検出する物体検出装置は広く使用されている。
上記のような撮像装置、距離測定装置および物体検出装置などを、特に屋外で使用する場合に太陽光などの外乱が、距離測定精度や物体検出精度に大きな影響を与える。外乱の影響を小さくするために、信号光の波長を透過させる帯域フィルタなどが使用されている。しかし、たとえば、屋外における太陽光の強度の影響が非常に大きい場合には、従来の方法によって十分に外乱を除去することができない。
特許第3214195号 特許第3272699号
したがって、屋外における太陽光などによる外乱を十分に除去することのできる受光素子用フィルタおよび上記外乱の影響を十分に除去することのできる受光素子に対するニーズがある。
本発明の態様による受光素子用フィルタは、既知のスペクトル分布を有する信号光を受光する受光素子に使用される。本発明の態様による受光素子用フィルタは、受光素子における外乱光のエネルギ密度をN1、受光素子における該信号光のエネルギ密度をN2として、制約条件の下で
N1/(N2)
が最小となるように構成されている。
本発明の態様による受光素子用フィルタによれば、制約条件の下で
N1/(N2)
が最小となるように構成することによって、制約条件の下でS/N比を最大とする受光素子を得ることができる。
本発明の実施形態による受光素子用フィルタにおいて、信号光は赤外線波長領域の光である。
本実施形態によれば、信号光は赤外線波長領域の光であり、目が認識することができない波長域なので安全に使用でき、太陽光の放射照度が可視光域に比較して低いので、太陽光による外乱を低減できる。
本発明の実施形態による受光素子用フィルタにおいて、信号光の光源が赤外線波長範囲で発光するレーザまたは発光ダイオードである。
本実施形態によれば、既知のスペクトル分布を有する信号光を容易に生成することができる。
本発明の実施形態による受光素子用フィルタにおいて、外乱光が主に太陽光である。
本実施形態によれば、太陽光のスペクトル分布が既知であるので、高い精度でN1を求めることができる。
本発明の態様による受光装置は、レンズ光学系、受光素子および本発明のいずれかの実施形態による受光素子用フィルタを含む。
本態様による受光装置は、制約条件の下でS/N比を最大とすることによって、高い精度で信号を受け取ることができる。
本発明の態様による距離測定装置は、本発明の態様による受光装置を含む。
本態様による距離測定装置は、本発明の態様による受光装置を含むので、高い精度で距離を測定することができる。
本発明による受光素子用フィルタを製造する方法は、既知のスペクトル分布を有する信号光を受光する受光素子に使用される受光素子用フィルタを製造する方法である。本方法は、該受光素子用フィルタの仕様を仮に定めるステップと、該受光素子における外乱光のエネルギ密度をN1として、N1を求めるステップと、該受光素子における信号光のエネルギ密度をN2として、N2を求めるステップと、
N1/(N2)
を求めるステップと、制約条件の下で
N1/(N2)
を最小とするように、該受光素子用フィルタの仕様を定めるステップと、を含む。
本発明によれば、制約条件の下で
N1/(N2)
が最小となるようにすることによって、制約条件の下でS/N比を最大とする受光素子を製造することができる。
本発明の実施形態による受光素子用フィルタを製造する方法において、N1を外乱光のスペクトル分布および前記受光素子用フィルタの特性から求め、N2を前記信号光の前記既知のスペクトル分布および前記受光素子用フィルタの特性から求める。
本実施形態によれば、外乱光のスペクトル分布が既知の場合に、高い精度で、
N1/(N2)
を求めることができるので、確実にS/N比を最大とする受光素子を製造することができる。
本発明の態様による受光素子用フィルタは、既知のスペクトル分布を有する信号光を受光する受光素子に使用される受光素子用フィルタであって、主な外乱光が太陽光であり、入射する信号光の光量に対する透過する信号光の光量の比率が70%以上87%以下であるように構成されている。
本発明の態様による受光素子用フィルタによれば、入射する信号光の光量に対する透過する信号光の光量の比率を70%以上87%以下とすることによって最大値付近のS/N比を得ることができる。
本発明による受光素子用フィルタを備えた距離測定装置の構成の一例を示す図である。 光源によって発光される光のスペクトル分布の一例を示す図である。 主要な外乱である太陽光のスペクトル分布を示す図である。 受光素子の、波長に対する量子効率を一例として示す図である。 吸収フィルタの、波長に対する透過率を一例として示す図である。 バンドパスフィルタの、波長に対する透過率を一例として示す図である。 バンドパスフィルタの仕様を定める手順を示す流れ図である。 中心波長940nmのバンドパスフィルタの透過率を変化させた場合の、バンドパスフィルタの特性を示す図である。 中心波長850nmのバンドパスフィルタの透過率を変化させた場合の、バンドパスフィルタの特性を示す図である。 図8および図9に関して定義した透過率とN1/(N2)2との関係を示す図である。 N1/(N2)2と、図1に示した距離測定装置の距離測定精度との関係を示す図である。
図1は、本発明による受光素子用フィルタを備えた距離測定装置の構成の一例を示す図である。図1において、光源101aおよび光源101bから対象物体に向けて光が照射される。光源は赤外線波長範囲で発光するレーザまたは発光ダイオードであってもよい。赤外線波長範囲の信号光を使用する理由は、人間の目が認識することができない波長域なので安全に使用できること、および図3に示すように、太陽光の放射照度が可視光域に比較して低いので、太陽光による外乱を低減できることである。対象物体によって反射された光は、第1レンズ103、吸収フィルタ105、第2レンズ107、第3レンズ109およびバンドパスフィルタ111を通過して受光素子113に到達する。
第1レンズ103は、たとえば、凹レンズであり、画角の広い画像が得られるように機能する。第2レンズ107は、たとえば、凸レンズであり、各種光学性能を調製するように機能する。第3レンズ109は、たとえば、凸レンズであり、受光素子へ結像するように機能する。
受光素子113は、いわゆるCCD(Charge-Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal-Oxide Semiconductor)などの撮像素子であってもよい。
受光素子113に結像された光は、図示しない処理ユニットに送られ、処理ユニット内で位相原理または作動時間測定原理に基づいて測定対象物までの距離が求められる。受光素子113を2次元アレイとすれば、距離の情報を有する2次元画像が得られる。
図2は、光源101aおよび光源101bによって発光される光のスペクトル分布の一例を示す図である。横軸は波長を表し、縦軸は相対強度を表す。本例において、発光される光の中心波長は940nmである。
図3は、主要な外乱である太陽光のスペクトル分布を示す図である。
図4は、受光素子113の、波長に対する量子効率を一例として示す図である。ここで、量子効率とは、受光素子113が受け取った光子に対する、電子に変換される光子の数の比率である。
図5は、吸収フィルタ105の、波長に対する透過率を一例として示す図である。吸収フィルタ105は、たとえば、吸収色素を添加した樹脂やガラスから構成されるフィルタである。市販品を利用することができる。一例として、三菱樹脂エンジニアリングプラスチック株式会社製のポリカーボネート樹脂を使用したユーピロンS3000R(商品名)などである。
図6は、バンドパスフィルタ111の、波長に対する透過率を一例として示す図である。バンドパスフィルタ111は、たとえば、誘電体多層膜から構成されるフィルタや染料や顔料を使用したフィルタである。バンドパスフィルタ111の透過帯域の中心波長は、発光される光の中心波長に設定するのが好ましい。誘電体多層膜から構成されるバンドパスフィルタは、一例として特開2005-266653号公報に記載されている。染料や顔料を使用したバンドパスフィルタは、一例として実開平5-21201号公報に記載されている。
図7は、バンドパスフィルタ111の仕様を定める手順を示す流れ図である。ここで、バンドパスフィルタ111の仕様を定めるとは、バンドパスフィルタ111の、波長に対する透過率を定めることを言う。以下において、主な外乱光が太陽光である場合を例として説明する。
最初に S/N比を考察する。ここで、Sは信号光強度を示し、Nはノイズ、すなわち外乱光強度を示す。信号光強度Sは一般的に
S= (信号光の入射光子数)×(受光素子の量子効率)×(積分時間)×(受光素子面積)
で計算される。
一方、ノイズNは
N= 定数×(外乱光の入射光子数)1/2
で計算されると仮定する。Nが入射光子数の平方根に比例する理由は、ノイズ成分が光ショットノイズのような挙動を示すと仮定したからである。光子数の平均値は、光源の強さによって決まるが、光子数の分布はポアソン分布を示す。したがって、光子数の平均値に対する標準偏差は光子数の平方根で与えられる。上記の仮定については、後で検証する。
したがって、
S/N =A×(信号光の入射光子数)/( 外乱光の入射光子数)1/2 (1)
となる。ここで、Aは、定数である。式(1)の両辺を2乗し逆数を取ると、
(N/S)2 =B× (外乱光の入射光子数)/ (信号光の入射光子数)2 (2)
となる。ここで、B=1/A2である。
式(2)において、受光素子への外乱光の入射光子数を、受光素子上の外乱光のエネルギ密度N1で表し、受光素子への信号光の入射光子数を、受光素子上の信号光のエネルギ密度N2で表すと、
N1/(N2)2 (3)
となる。
図7のステップS010において、バンドパスフィルタ111の仕様(波長に対する透過率)を仮に定める。
図7のステップS020において、受光素子113における信号光のエネルギ密度N2を求める。受光素子113における信号光のエネルギ密度N2は、測定によって求めても、計算によって求めてもよい。測定によって求める場合は外乱光が無い環境下において、光源から発光され、対象物体で反射、散乱された光の内、吸収フィルタ、バンドパスフィルタを通過し受光素子113の位置へ入射される光のスペクトル及び強度をスペクトラムアナライザなどで測定する。測定された波長毎の光強度情報からエネルギ密度N2を得る。計算によって求める場合には、事前に光源の各波長の発光強度(I0)及び各波長の対象物体の反射率(R1)、吸収フィルタ透過率(T1)、バンドパスフィルタ透過率(T2)を測定する。またレンズ設計により決まる光取り込み効率(η)を計算する。光源の各波長の発光強度(I0)に各波長の対象物体の反射率(R1)、吸収フィルタの透過率(T1)、バンドパスフィルタの透過率(T2)、レンズ部光取り込み効率(η)を乗じた値が各波長の光源光のエネルギ密度N2となる。N2を求める際に、受光素子113の量子効率(図4)を乗じて、実効エネルギ密度を求めてもよい。
図7のステップS030において、受光素子113における外乱光のエネルギ密度N1を求める。受光素子113における外乱光のエネルギ密度N1は、測定によって求めても、計算によって求めてもよい。測定によって求める場合には、たとえば、信号光及び太陽光以外の外乱光が無い環境下において太陽光が対象物体で反射、散乱された光の内、吸収フィルタ、バンドパスフィルタを通過し受光素子113の位置へ入射される光のスペクトル及び強度をスペクトラムアナライザなどで測定する。測定された波長毎の光強度情報からエネルギ密度N1を得る。計算によって求める場合には、事前に太陽光の各波長の発光強度(Is)及び各波長の対象物体の反射率(R2)、吸収フィルタ透過率(T3)、バンドパスフィルタ透過率(T4)を測定する。またレンズ設計により決まる光取り込み効率(η)を計算する。太陽光の各波長の発光強度(Is)に各波長の対象物体の反射率(R2)、吸収フィルタの透過率(T3)、バンドパスフィルタの透過率(T4)、レンズ部光取り込み効率(η)を乗じた値が各波長の太陽光のエネルギ密度N1となる。N1を求める際に、受光素子113の量子効率(図4)を乗じて、実効エネルギ密度を求めてもよい。
図7のステップS040において、
N1/(N2)2
の値を求める。
図7のステップS050において、
N1/(N2)2
の値が最小となるように、バンドパスフィルタ111の透過率を変化させる。
図7のステップS050の詳細な内容について以下に説明する。
図8は、中心波長940nmのバンドパスフィルタの透過率を変化させた場合の、バンドパスフィルタの特性を示す図である。バンドパスフィルタの透過率とは、バンドパスフィルタに入射する信号光の光量に対するバンドパスフィルタを透過する信号光の光量の比率である。横軸は波長を表し、縦軸はバンドパスフィルタ透過後の光の相対強度を表す。バンドパスフィルタは、台形状であり、台形の下底の幅を変化させることによって特性を変化させている。図8(a)、(b)、(c)および(d)は、台形の下底の幅が、それぞれ、140nm、100nm、85nmおよび70nmのバンドパスフィルタの特性を信号光のスペクトル分布とともに示す。バンドパスフィルタの特性は、たとえば、誘電体多層膜から構成されるフィルタであれば、膜の材料、膜厚および層数を調整することにより変化させることができる。
表1は、図8(a)、(b)、(c)および(d)のバンドパスフィルタの透過率および
N1/(N2)2
の値を示す表である。表1において、
N1/(N2)2
の値は図8(c)の場合に最小となる。
一般的に、バンドパスフィルタの透過率と
N1/(N2)2
との関係は、後に説明する図10に示される関数で表される。したがって、
N1/(N2)2
の最小値を求めることは、図10に示される関数の最小値を求めることに相当する。関数の最小値を求めるには、たとえば、横軸で示されるバンドパスフィルタの透過率を十分に小さな区間に分割し、区間ごとの
N1/(N2)2
の値を求め、その最小値を求めてもよい。
Figure 0004359659
図9は、中心波長850nmのバンドパスフィルタの透過率を変化させた場合の、バンドパスフィルタの特性を示す図である。横軸は波長を表し、縦軸はバンドパスフィルタ透過後の光の相対強度を表す。バンドパスフィルタは、台形状であり、台形の下底の幅を変化させることによって特性を変化させている。図9(a)、(b)、(c)および(d)は、台形の下底の幅が、それぞれ、100nm、70nm、60nmおよび45nmのバンドパスフィルタの特性を信号光のスペクトル分布とともに示す。
表2は、図9(a)、(b)、(c)および(d)のバンドパスフィルタについて、バンドパスフィルタの透過率および
N1/(N2)2
の値を示す表である。表2において、
N1/(N2)2
の値は図9(c)の場合に最小となる。
Figure 0004359659
表1および表2において、
N1/(N2)2
の値を比較すると、全般的に表1の値の方が小さい。その理由は、以下のとおりである。図3の太陽光のスペクトル分布において850nmの放射照度と940nmの放射照度とを比較すると、940nmの放射照度のほうがはるかに小さい。これは、地表におけるスペクトル吸収の差によるものである。したがって、940nmの信号光を使用した方が、
N1/(N2)2
の値は小さくなり、S/N比は向上する。
上記のように、図7に示した方法によれば、バンドパスフィルタ111の中心波長を決めて帯域幅を求める際に
N1/(N2)2
を最小とすることにより、該中心波長に対してS/N比を最大とすることができる。この場合の制約条件は、バンドパスフィルタ111の形状及び中心波長である。さらに、中心波長ごとにS/N比を最大とする帯域幅を求めた後に、S/N比を最大とする中心波長を定めることができる。この場合の制約条件は、バンドパスフィルタ111の形状である。
上記の実施形態においては、フィルタの形状は下底の大きさによって定まる台形形状としたが、他の形状を任意に変化させてS/N比を最大とすることもできる。
このようにして、図7に示した方法によれば、制約条件の下で、
N1/(N2)2
を最小とすることにより、S/N比を最大とするバンドパスフィルタ111の仕様(波長に対する透過率)を定めることができる。
図10は、バンドパスフィルタの透過率と
N1/(N2)2
との関係を示す図である。横軸は、バンドパスフィルタの透過率を表す。縦軸は、
N1/(N2)2
を表す。領域3において、バンドパスフィルタの透過率が減少するにしたがって、
N1/(N2)2
は減少し、S/N比は向上する。領域2において、
N1/(N2)2
は最小値を示し、S/N比は最大値を示す。領域1において、バンドパスフィルタの透過率が減少するにしたがって、
N1/(N2)2
は増加し、S/N比は劣化する。
一般的に、主な外乱光が太陽光である場合に、バンドパスフィルタの透過率が70%以上87%以下である場合に
N1/(N2)2
の値は、最小値付近の値を示し、この範囲の外側では、急速に増大する。したがって、バンドパスフィルタの透過率を70%以上87%以下とすることによって最大値付近のS/N比を得ることができる。
図11は、
N1/(N2)2
と、図1に示した距離測定装置の距離測定精度との関係を示す図である。図11の横軸は、
N1/(N2)2
を表し、縦軸は、距離測定誤差(任意単位による相対値)を表す。図11に関するデータは、照度10万ルクスの擬似太陽光の下で、該距離測定装置による距離測定を行うことによって採取した。図11によれば、
N1/(N2)2
の値と、距離測定誤差とはほぼ比例することがわかる。したがって、ノイズ成分が光ショットノイズのような挙動を示すと仮定して求めた式(1)および式(2)は、妥当であることがわかる。結果として、
N1/(N2)2
を最小とすることによって距離測定誤差を最小とすることができる。
105 吸収フィルタ
111 バンドパスフィルタ
113 受光素子

Claims (8)

  1. 既知のスペクトル分布を有する信号光を受光する受光素子に使用される受光素子用フィルタであって、受光素子における外乱光のエネルギ密度をN1、受光素子における該信号光のエネルギ密度をN2として
    N1/(N2)
    が最小となるように、該受光素子用フィルタに入射する該信号光の光量に対する、該受光素子用フィルタを透過する光量の比率を、70%以上87パーセント以下の範囲内で定めた、受光素子用フィルタ。
  2. 信号光が赤外線波長領域の光である請求項1に記載の受光素子用フィルタ。
  3. 信号光の光源が赤外線波長範囲で発光するレーザまたは発光ダイオードである請求項2に記載の受光素子用フィルタ。
  4. 外乱光が主に太陽光である請求項1から3のいずれかに記載の受光素子用フィルタ。
  5. レンズ光学系、受光素子および請求項1から4のいずれかに記載された受光素子用フィルタを含む受光装置。
  6. 請求項5に記載された受光装置を含む距離測定装置。
  7. 既知のスペクトル分布を有する信号光を受光する受光素子に使用される受光素子用フィルタを製造する方法であって、
    該受光素子用フィルタの波長に対する透過率の特性を仮に定めるステップと、
    該受光素子における外乱光のエネルギ密度をN1として、N1を求めるステップと、
    該受光素子における信号光のエネルギ密度をN2として、N2を求めるステップと、
    N1/(N2)
    を求めるステップと、
    該受光素子用フィルタの波長に対する透過率の特性を変化させて、該受光素子用フィルタに入射する該信号光の光量に対する、該受光素子用フィルタを透過する光量の比率を変化させながら、
    N1/(N2)
    を最小とするステップと、を含む受光素子用フィルタを製造する方法。
  8. N1を外乱光のスペクトル分布および前記受光素子用フィルタの波長に対する透過率の特性から求め、N2を前記信号光の前記既知のスペクトル分布および前記受光素子用フィルタの波長に対する透過率の特性から求める請求項に記載の受光素子用フィルタを製造する方法。
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