JP4358757B2 - カップ形状部品、カップ形状部品製造方法およびカップ形状部品製造装置 - Google Patents

カップ形状部品、カップ形状部品製造方法およびカップ形状部品製造装置 Download PDF

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Description

本発明は、プレス加工により製造されるカップ形状のカップ部を有するカップ形状部品、カップ形状部品製造方法およびカップ形状部品製造装置に関し、特に、カップ形状のカップ部とこのカップ部から延出するアーム部とを有する内視鏡用生検鉗子の先端部に用いられた鉗子部品のようなカップ形状部品、カップ形状部品製造方法およびカップ形状部品製造装置に関する。
従来から、鉗子部品は、カップ形状(例えば半楕円球殻状)のカップ部と、このカップ部から延出するアーム部とを有しており、例えば内視鏡用処置具である生検鉗子の先端部に用いられている。
鉗子部品は、この2つを組合せ、これらに設けられた貫通孔にほぼ円柱状の支軸を取り付けることにより、支軸を支点として回動できるようになっている。すなわち、この鉗子部品は、2つのカップ部が閉じて当接すると楕円球殻状をなし、また、2つのカップ部が離れると口を開く、いわゆる開閉自在の「はさみ」状の鉗子として用いられ、体内の患部の検体をサンプルとして切除して閉じたカップ部内に把持することで、サンプルを体外に摘出するように操作される。
次に、内視鏡処置具である生検鉗子の先端部に用いられた鉗子部品の使用用途を図38乃至図40に基づいて説明する。図38は、鉗子部品を内視鏡に挿入したときの説明図であり、図39および図40は、2種類の鉗子部品の斜視図である。
図38において、鉗子部品101は、内視鏡の鉗子用チャンネル103を通して体内に挿通できるようになっている。鉗子部品101は内視鏡の鉗子用チャンネル103を挿通する必要があるところから、直径が1.8乃至4.5mm、長さが6mm以下の小さなサイズに形成されている。
図39において、鉗子部品101は、カップ部104と、このカップ部104の後端側から延出するアーム部105とから概ね構成されている。ここで、図39に示すように、カップ部104の上面となる外周縁に鋸形状の歯106を形成した鉗子部品を「V字ワニ口カップ」と称し、図40に示すように、カップ部104の上面となる外周縁にフラットな面107を形成した鉗子部品を「標準カップ」と称している。
カップ部104の中央部には、上記検体等をより多く採取できるようにするための採取孔104aが形成されている。また、カップ部104の上面となる外周縁の後端側の一部には、アーム部105が延出する方向に、針付き鉗子等の生検鉗子として用いられる際の針状部材を装着するための溝108が設けられている。
一方、アーム部105の中央部には、鉗子部品101の開閉時の支点となる上記支軸を挿入するための貫通孔105aが形成されている。また、アーム部105の基端部(カップ部104から離れた端部)には、鉗子部品101を上記支軸を支点として開閉動作させるために、図示しない略パンタグラフ式のリンク機構部と回動自在に連結するための連結孔105bが形成されている。なお、連結孔105bの周囲には、アーム部105の他の部分よりも盛上った盛上り部105cが設けられている。
図38の説明に戻り、リンク機構部は、コイルシース109の内部に挿通されている図示しない操作ワイヤに連結されている。この操作ワイヤは、コイルシース109内を軸心方向に沿って、コイルシース109に対し相対移動自在に配設されており、その基端部がコイルシース109と共に操作ハンドル110に連結されている。
操作ハンドル110は、操作ワイヤを固定する固定部110bと、コイルシース109を固定するとともに、固定部110bに対して接近あるいは離反する方向に軸心方向に沿って移動する可動部110aとで構成されている。そして、生検鉗子の操作時には、操作ハンドル110の固定部110bと可動部110aとの相対移動により、操作ワイヤとコイルシース109が相対移動して、鉗子部品101のカップ部104の開閉が遠隔操作されるようになっている。
このような鉗子部品を製造する方法として、従来、機械加工による製造方法及び、製造装置が一般的に用いられてきた。その後、溶融された金属材料(ワーク)を準備し、これを鉗子部品の形状にくり貫かれた分割可能な金型に圧入して成形するいわゆる鋳造で行い、成形後に金型を冷却してから分割し、成形された鉗子部品を金型から取り出す技術が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。
しかしながら、この方法では、金属組織に鋳造特有の巣が生じ、カップ形状部品の使用用途上、部品の強度不足が懸念される。そこで、金属組織に巣が生じるという懸念が起こらない塑性加工の一種であるバルクフォーミング技術に注目したものがある。
近年では、塑性加工業界が主体として、生産のスピードアップやコスト低減の他、省資源・省エネルギーにも貢献するための手段として、ニアネットシェイプ(大まかな形状はプレス、鍛造の様な塑性加工で成形し、その他の細かい形状は機械加工で仕上げる(研磨・研削も含む))又は、ネットシェイプ(プレス、鍛造の様な塑性加工だけで複雑形状部品を、後加工なしに最終形状まで完成させる)に注目が集まっている。
例えば、帯状のワークを一対のプレス打ち抜き型間、一対の潰し型間、一対の折り曲げ型間および一対の絞り型間に順送する際に、上記プレス打ち抜き型により、上記カップ部を形成するためのカップ部準備部分、上記アーム部を形成するためのアーム部準備部分およびアーム部準備部分とワークとを連結したブリッジ部を残して、その周囲をプレス打ち抜きする工程と、上記潰し型の少なくとも一方を移動させることにより、この潰し型で少なくともアーム部準備部分をプレスして所望の厚さにする工程と、上記折り曲げ型により、上記ブリッジ部を90°折り曲げる工程と、上記絞り型の少なくとも一方を移動させることにより、この絞り型で上記カップ部準備部分をプレスし、上記カップ部を形成する工程と、を有し、上記複数の工程を同時に行うカップ形状のカップ部とこのカップ部から延出するアーム部とを有する鉗子部品の製造方法がある(例えば、特許文献2参照)。この方法を使うことにより、ワーク(材料)の使用量を機械加工に比べ、2分の1乃至3分の1に低減させ、時間あたりの生産性も飛躍的に向上でき、高精度な生産を持続して行うことができる。さらに、成形された部品の衝撃強度もアップし、 製品の縮小化や軽量化が図れるなど、数多くのメリットがある。
米国特許第5133727号明細書 特開2002−45363号公報
しかしながら、上述の特許文献2に開示されている方法では、一対の絞り型によりカップ部を形成する工程では、図41(特許文献2の図13(a)に相当)のパンチ128の形状が円形形状であり、パンチ128が垂直方向に下降して成形することを特徴としている。そのため、パンチ128により垂直方向に圧力が加えられるのでワーク200の変形方向は垂直方向に流動する割合が多くなる。ところが、垂直方向へ流動できなくなったワーク200の一部は強制的に図42に示したようにカップ縁部200b付近へ流動してしまうことになる。よって、カップ底部200a付近(ワーク200の中心部付近)はワーク200の変形(塑性流動)が多くなるためにワーク200の加工硬化が促進され、ワーク200の限界以上の状態にワーク200の応力値が高くなってしまう。そのため、ワーク200への潤滑剤塗布や成形金型への表面処理等が必要となる。また、カップ縁部200b付近もカップ底部200a付近のワーク200の応力値に比べれば低いものの、後工程である歯付け工程(特許文献2では第7工程)でV字形状の歯を成形する工程があるので、ワーク200の応力値が高くなっていると、V字形状の歯をプレス成形するには多くの工程分割が必要となり製造コストが増大してしまうという問題点があった。
さらに、上述の特許文献2に開示されている方法では、底部200a付近をプレス成形させようとして強制的にパンチ128を下降させ所定寸法まで押し込もうとすると、パンチ128に加わる圧力が増大する結果、ワーク200の抗折力以上にパンチ128の応力値が増大するので金型の寿命が短くなってしまうという問題点があった。仮に、底部200a付近をカップ部104の所定寸法迄は成形しないとしても、後工程である歯付け工程(特許文献2では第7工程)でV字形状の歯を成形する工程では、ワーク200の初期応力値以上に増大しているので、V字形状の歯にプレス成形するにはワーク200への潤滑剤塗布や金型への表面処理等が必要となるという問題点があった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、ネットシェイプによりカップ形状部品のカップ部の寸法精度をさらに向上させるとともに、生産性を向上させコストを大幅に削減したカップ形状部品、カップ形状部品製造方法およびカップ形状部品製造装置を提供することを目的としている。
また、近年、塑性加工業界ではプレス、鍛造製品等の形状予測に、シミュレーション解析を用いた数値解析によって、成形中、成形後の成形型及びワークの応力状態や変位状態を求めて、その値を用いて金型設計や工程設計を実施している。解析対象としては、成形型、及びワークのブランク形状を数値モデルにして、初期値として成形型とワークの物性値(測定値や文献値)、及び各種境界、プレス成形条件を入力し、成形中の温度や成形荷重、応力分布値、歪み分布値、変形量等の解析結果を出力する成形シミュレーションを実施している。
本発明は、シミュレーション解析を用いた数値解析を利用することにより、より生産性を向上させコストを大幅に削減したカップ形状部品、カップ形状部品製造方法およびカップ形状部品製造装置を提供することを目的としている。
本発明は、上記課題を解決するため、下記のような構成を採用した。
すなわち、本発明の一態様によれば、本発明のカップ形状部品製造方法は、ワークをプレス加工することによってカップ形状のカップ部を有するカップ形状部品を製造するためのカップ形状部品製造方法であって、上記ワークを載置するためのダイと、上記ワークに溝部を形成させるための溝入れ刃を有する溝部形成パンチとを用いて、上記ダイに載置した上記ワークをプレスすることにより、上記溝入れ刃が上記ワークに溝部を形成する溝部形成工程と、上記ワークを収納するための凹のカップ形状の収納部を有するダイと、上記収納部のカップ形状に対応する凸のカップ形状のカップ部形成面を有するカップ部形成パンチとを用いて、上記溝部形成工程で形成された溝部と上記カップ部形成パンチとを対応させて上記ワークをプレスすることにより、上記カップ部を形成するカップ部形成工程とを備えることを特徴とする。
また、本発明の一態様によれば、本発明のカップ形状部品製造方法は、ワークをプレス加工することによってカップ形状のカップ部を有するカップ形状部品を製造するためのカップ形状部品製造方法であって、上記ワークを載置するための凹の収納部を有するダイと、上記ワークに溝部を形成させるための溝入れ刃を有する溝部形成パンチとを用いて、上記収納部に収納した上記ワークをプレスすることにより、上記溝入れ刃が上記ワークに溝部を形成する溝部形成工程と、上記ワークを収納するための凹のカップ形状の収納部を有するダイと、上記収納部のカップ形状に対応する凸のカップ形状のカップ部形成面を有するカップ部形成パンチとを用いて、上記溝部形成工程で形成された溝部の中に上記カップ部形成パンチを挿入して上記ワークをプレスすることにより、上記カップ部を形成するカップ部形成工程と、を備えることを特徴とする。
また、本発明のカップ形状部品製造方法は、上記溝部形成工程が、V字形状の上記溝入れ刃が上記溝部を形成することが望ましい。
また、本発明のカップ形状部品製造方法は、上記溝部形成工程が、刃先角度80乃至120°の上記溝入れ刃が上記溝部を形成することが望ましい。
また、本発明のカップ形状部品製造方法は、上記溝部形成工程が、上記ワークの素材厚さの40乃至60%のストロークで上記溝部を形成することが望ましい。
また、本発明のカップ形状部品製造方法は、上記溝部形成工程が、複数のテーパ面を有する上記溝入れ刃が上記溝部を形成することが望ましい。
また、本発明のカップ形状部品製造方法は、上記溝部形成工程が、先端が曲面を有するR形状又は平面を有するフラット形状を成している上記溝入れ刃が上記溝部を形成することが望ましい。
また、本発明のカップ形状部品製造方法は、上記溝部形成工程が、シミュレーション解析を用いて決定された形状の上記溝入れ刃が上記溝部を形成することが望ましい。
また、本発明のカップ形状部品製造方法は、上記溝部形成工程が、上記ワークの挙動および上記ワークに発生する応力分布値に基づいたシミュレーション解析を用いて決定された形状の上記溝入れ刃が上記溝部を形成することが望ましい。
また、本発明の一態様によれば、本発明のカップ形状部品は、上述の何れかのカップ形状部品製造方法によって製造されたカップ形状部品である。
また、本発明のカップ形状部品は、内視鏡用生検鉗子の先端部に用いられた鉗子部品であることが望ましい。
また、本発明の一態様によれば、本発明のカップ形状部品製造装置は、ワークをプレス加工することによってカップ形状のカップ部を有するカップ形状部品を製造するためのカップ形状部品製造装置であって、上記ワークを載置するためのダイと、上記ワークに溝部を形成させるための溝入れ刃を有する溝部形成パンチとを備えることを特徴とする。
また、本発明のカップ形状部品製造装置は、上記溝入れ刃が、V字形状の部材であることが望ましい。
また、本発明のカップ形状部品製造装置は、上記溝入れ刃の刃先角度が、80乃至120°であることが望ましい。
また、本発明のカップ形状部品製造装置は、上記ダイと上記溝部形成パンチが、上記ワークの厚さの40乃至60%のストロークで上記溝部を形成するように、上記収納部に収納した上記ワークをプレスすることが望ましい。
また、本発明のカップ形状部品製造装置は、上記溝入れ刃が、複数のテーパ面を有することが望ましい。
また、本発明のカップ形状部品製造装置は、上記溝入れ刃の先端が、曲面を有するR形状又は平面を有するフラット形状を成していることが望ましい。
本発明によれば、カップ部形成パンチの抗折力が被加工ワークの抗折力以上に増大する事がなくなるので、カップ部形成パンチの寿命が向上するために製造コストが低減できる結果、製品コストの低減が可能である。
また、本発明によれば、成形荷重が軽減できるので、成形スピードを上げることができるため、生産性が向上し製品製造コストが低減できる。
また、本発明によれば、成形スピードを上げることにより、塑性加工特有のスプリングバック量を軽減できるので(歪み速度が一定になるので製品バラツキが少ない)、効率的にプレス成形できる。
また、本発明によれば、カップ形状部品のカップ部の外周縁にシャープなエッジが形成できるので、より切れ味良く検体を切除することができる。
また、本発明によれば、V字形状の溝入れ刃を有するパンチを設定する際、シミュレーション解析を用いて机上検討するので、実際の試作品を作成し、実験により確認することが無くなるので試作品が必要にならない部分の開発コストが低減できる。
また、本発明によれば、従来の設備、工程を大幅に変更することなく、溝部形成の工程のみを前工程に追加するだけで対応が可能である。よって、従来の順送金型においても容易に工程変更ができるので、設備改造費がかからず短納期で安価に変更できる。
また、本発明によれば、カップ形状のカップ部を形成する前にV字形状の溝入れ刃を有するパンチ(溝入れパンチ)を用いてV字形状に予備成形することにより、カップ形状のカップ部を形成する絞りパンチ(カップ部形成パンチ)がV字形状の溝の壁面に沿う状態で強制されてプレス成形されるので、プレス成形時の芯ズレ、絞りパンチの倒れ、設備のガタの影響を受けないため、カップ部の寸法精度が安定させてプレス成形できる。
すなわち、本発明によれば、カップ形状部品の半楕円球殻状等のカップ部を所定寸法通りにプレス成形することが可能になるので、生産性を向上させコストを大幅に削減するカップ形状部品を市場にタイムリーに提供することが可能である。
また、本発明によれば、ワークの変形(塑性流動)、応力分布値等の結果を基にして、V字形状の溝入れ角度を設定するので実験が不要または低減できることから、製造コスト削減や、環境負荷の低減にも非常に有用である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の実施の形態における鉗子部品を製造するプレス機を含む全体図であり、図2は、本発明の実施の形態におけるプレス機にセットする金型の斜視図であり、図3は、本発明の実施の形態における金型の要部の説明図である。
図1において、金属材料としてのSPCE(冷間圧延鋼:Hv=100)のワーク(被加工材)2は、帯状の板材であり、基台9に立設しているアンコイラー3に巻き付かれている。このアンコイラー3は、ロール状に巻かれたワーク2を回転軸に保持しており、回転軸を回転させてワーク2をプレス機1の方向へ送り出す。
プレス機1の側面には送り装置5が取り付けられている。この送り装置5は、アンコイラー3からのワーク2を、プレス機1内にセットされた長尺矩形形状の上型(パンチホルダー)7と下型(ダイホルダー)8との対向領域へ長手方向に沿って送り出す。この上型7および下型8とによって順送金型6が構成されている。
ワーク2は、上型7と下型8との間では、下型8に配備したリフターガイド(不図示)に支持されており、上型7の移動にあわせて上下方向に移動し、プレスする際の高さ位置と送る際の高さ位置とに位置するようになっている。
また、アンコイラー3と送り装置5との間には、ロール状に巻かれていたワーク2を平面に矯正するためのレベラー4が基台9に立設している。基台9にはプレス機1のベース10が固定されている。ベース10上には、複数のポスト11が立設しているとともに、下型8を載置するボルスター12が固定されている。上型7は、クランプ13等を介してラム14に固定されており、このラム14の上下動にあわせて上下方向に移動するようになっている。
次に、上型7と下型8とから構成されている順送金型6を図2および図3に基づいて説明する。
上型7は、長尺矩形形状で、その上面7aをクランプ13等を介してラム14に固定されており、プレス機1のクランク(不図示)で、このラム14を上下動させることで、下型8の上面に立設された4本のガイドポスト15に沿って上下方向に移動する。上型7の下面にはパンチプレート16が固定されており、パンチプレート16には平面に矯正されたワーク2から鉗子部品を製造するために必要な数工程分の複数のパンチが装着されている。
一方、下型8の上面にはダイプレート17が固定されており、ダイプレート17にはパンチプレート16に装着された複数のパンチに対向して複数のダイが装着されている。
このパンチプレート16とダイプレート17にそれぞれ装着されたパンチとダイによって、図3において、左側から順送される帯状のワーク2は、例えば後述する第1工程乃至第13工程までの主要な加工工程によって、鉗子部品が得られるようになる。
次に、パンチプレート16とダイプレート17のそれぞれに装着されている複数のパンチとダイおよび製造過程を図に基づいて概略的に説明する。なお、図3では、各パンチと各ダイは、略図で示し、各加工の先端加工面は以下の図と説明をもって行う。
帯状のワーク2から所望形状の鉗子部品を得るため、その形状の荒取りを行う第1工程の打ち抜きパンチ18の斜視図を図4に示し、打ち抜き加工されたワーク2の斜視図を図5に示す(図5において、紙面の上側がワークの上流側に対応する)。そして、荒取りされたワーク2の肉厚(板厚)を各部分において一定にする第2工程の潰しパンチ20と潰しダイ21の斜視図を図6に示し、潰し加工するときの断面図を図7に示し、この潰しパンチ20と潰しダイ21で潰し加工されたワーク2の斜視図を図8に示す。
また、鉗子部品におけるアーム基端部に開閉操作用の連結孔を設ける第4工程のアーム基端部孔あけパンチ24の斜視図を図9に示し、潰し加工されたワーク2の向きを変える第5工程の曲げパンチ26の斜視図を図10に示し、曲げ加工されたワーク2の斜視図を図11に示す。
また、曲げ加工されたワークに対して溝部を形成する第6工程の溝入れパンチ61を図12乃至図15に示し、溝入れされるワーク2の挙動を図16乃至図19に示し、シミュレーション解析に用いられる数値解析モデルを図20に示し、先端部をR形状にした溝入れパンチ61のパンチ形状を図21に示し、シミュレーション解析の流れを示すフローチャートを図22に示す。
また、溝部が形成されたワーク2に対してカップ部形状を形成する第7工程の絞りパンチ28と絞りダイ29の斜視図を図23に示し、この絞りパンチ28と絞りダイ29で絞り加工するときの断面図を図24および図25に示し、絞り加工されたワーク2の斜視図を図26に示す。
そして、絞り加工されたカップ部形状のワーク2に歯付け加工する第8工程の歯付けパンチ30と歯付けダイ31の斜視図を図27に示し、この歯付けパンチ30と歯付けダイ31で歯付け加工するときの断面図を図29に示す。なお、「標準カップ」を製造するときの歯付けパンチ32の斜視図を図28に示す。
また、歯付けされたワーク2に対して、カップ部形状の周囲に形成されたフランジ2eを除去する第9工程の剪断パンチ33と剪断ダイ34の斜視図を図30に示し、この剪断パンチ33と剪断ダイ34で剪断加工するときの断面図を図31および図32に示し、剪断加工されたワーク2の斜視図を図33に示す。
また、鉗子部品のカップ部の中央部に採取孔104aを設ける第10工程のカップ部孔あけパンチ36の斜視図を図34に示し、前述で変えたワーク2の向きを元に戻すための第11工程の曲げ戻しダイ39の斜視図を図35に示す。
そして、鉗子部品のアーム部の中央部に貫通孔を設ける第12工程のアーム中央部孔あけパンチ40の斜視図を図36に示し、製造過程を経たワーク2を帯状のワーク2から切り離す第13工程の切り離しパンチ42の斜視図を図37に示す。
以下、鉗子部品の製造過程で用いる各工程の各パンチとダイについて詳細に説明する。
図4において、帯状のワーク2から鉗子部品を得るために、その形状に対応した形状の荒取りを行うように、第1工程で用いる打ち抜きパンチ18は、カップ部準備部分2b、アーム部準備部分2aおよびこのアーム部準備部分2aと帯状のワーク2とを連結するブリッジ部2c(図5参照)を残してその周囲を打ち抜くように所定部分が突出して、略L字形状の空間18aを有している。また、打ち抜きダイ19は、上記打ち抜きパンチ18の突出部に対向する位置に穴が形成され、この穴を介して帯状のワーク2から打ち抜かれたチップが排出されるようになっている。
図6において、帯状のワーク2にブリッジ部2cを介して形成したアーム部準備部分2aとカップ部準備部分2bの肉厚(板厚)を各部分において一定にするために、第2の工程で用いる潰しパンチ20は、アーム部準備部分2aの上面を潰すアーム部潰し面(基準面)20aと、基準面20aよりも凹んだカップ部準備部分2bの上面を潰すカップ部潰し面20bと、アーム部準備部分2aの基端部付近に盛上り部2d(図7,図8参照)を形成するために、一部が基準面20aよりも凹んだ凹部20cと、を有している。
また、潰しダイ21は、アーム部準備部分2aの下面を潰すアーム部潰し面(基準面)21aと、基準面21aよりも凹んだカップ部準備部分2bの下面を潰すカップ部潰し面21bとを有している。
この第2工程で潰し加工されたアーム部準備部分2aとカップ部準備部分2bには、潰し加工前の形状(図5参照)に対し、ダ肉(無駄肉)が形成されるので、第3工程では、このダ肉除去のための除去パンチ22と除去ダイ23が装着されている。
すなわち、除去パンチ22は、潰しパンチ20と潰しダイ21で潰されて食み出たダ肉を除去するものであり、上記打ち抜きパンチ18と同一形状のものを使用する。除去ダイ23は、上記打ち抜きダイ19と同一形状のものを使用する。
図9において、アーム基端部に連結孔を設けるために、第4工程で用いるアーム基端部孔あけパンチ24は、アーム部準備部分2aの基端部付近に形成された盛上り部2dに孔(図39に示す連結孔105b)をあけるように先端が突出している。また、アーム基端部孔あけダイ25は、上記孔あけパンチ24の突出部に対向する位置に穴(不図示)が形成されている。
図10において、孔あけ加工された後に、ワーク2の向きを変えるすなわち帯状のワーク2の順送方向に対してアーム部準備部分2aおよびカップ部準備部分2bが直交する方向に向かせるために、第5工程で用いる曲げパンチ26は、アーム部準備部分2aに近いブリッジ部2cを下方へ90°折り曲げるために凸形状をなしている。一方、曲げダイ27は、折り曲げに用いられないブリッジ部2c付近を下方から支持するように凸形状をなしている。
図12乃至図15において、ワーク2の変形方向を側面(斜め)方向へより多く流動させるために、折り曲げ加工されたワーク2に対して溝部を形成する第6工程で用いる溝入れパンチ61は、所定の刃先角度の溝入れ刃61Aを有している。
以下、溝入れについて図12乃至図22を用いて具体的に説明する。
まず、溝入れの実施例1として、V字形状の溝入れパンチ61の溝入れ角度61aを90°に設定した場合について述べる。
図12等に示すV字形状の溝入れパンチ61は、溝部を形成するためのV字形状の溝入れ刃61Aの溝入れ角度61aが90°になる様に製作されている。より具体的に溝入れ刃61Aの形状を説明すると、図12に示したように溝入れパンチ61の正面から見るとその断面がV字形状をしており、図14に示したようにその両端には斜面部61Bを備えている。また、溝入れパンチ61は、ワーク2をせん断しないように刃端角度61bが90°を超える角度、例えば95〜140°になる様に製作されている。
そして、溝入れダイ62はワーク2を載置できればよく、すなわちワーク2を載置する部位の形状は、平面形状でもよいし、後述する絞りダイ29と同様に凹面のR形状を有するカップ形状でもよいし、絞りダイ29のR形状より大きいRを有する形状等でよい。
初めに図12乃至図15の溝入れパンチ61を用い、図16に示す溝入れダイ62により保持されたワーク2(具体的には、カップ部準備部分2b)を上方から垂直方向に下降させプレス成形させる。この時、図12乃至図15に示す溝入れパンチ61の先端部部位が、図16のワーク2に点接触している状態から徐々に垂直方向に下降するために、点接触状態から面接触状態に変化してくる。
溝入れパンチ61の溝入れ角度61aが90°の場合は、図17に示す様に荷重ベクトルが斜め方向と垂直方向に均等に作用するので、図12乃至図15に示す溝入れパンチ61が垂直方向に下降する下降量(ストローク)が増してくると、垂直方向と斜め方向へ均等にワーク2の変形が進展し、図18に示す様にハーフトーンで表した四角い形状2Aから斜線で表した両端が膨らみ中央にV字形状の溝部を有する中間形状2Bにプレス成形される。
ここで、図19に示したワーク2の中心部付近2gは、ワーク2を保持する溝入れダイ62と溝入れパンチ61とに挟まれ圧力が加えられるので、ワーク2の応力値が破断限界に近い状態に高くなってしまう。しかし、図19に示した側面部付近2hは、中心部付近2gの様に図19の溝入れダイ62と溝入れパンチ61に挟まれ圧力が加えられることが殆どないので、限界に近い状態にワーク2の応力値まで高くなる心配が全くない。
よって、後の第8工程である歯付け工程では容易に角度寸法通りのV字形状の歯にプレス成形することが可能であることが、後述するシミュレーション解析結果より証明できる。
なお、本実施例1については、シミュレーション解析を用いてV字形状の溝入れパンチ61の形状を設定するので、実験を行わずにワーク2の変形(塑性流動)、応力分布値を算出してV字形状の溝入れ角度61aを設定するシミュレーション解析の実施方法を以下に詳細に示す。
まず、初めに汎用CADを用いて溝入れパンチ61の2次元の断面形状を作成する。
図20に示すように、中心線63を中心にして溝入れパンチ61と溝入れダイ62との間にワーク2(具体的には、カップ部準備部分2b)が挟まれた状態を、シミュレーション解析を実施するための数値解析モデルとしてシミュレーション入力データを作成する。この数値モデルは通常、塑性加工解析で一般的に用いられる弾塑性有限要素法解析で実施する。図20の数値解析モデルは立体ではない2次元の断面形状であるが、シミュレーション解析の解析条件で奥行き(厚さ)を設定しているので、単純な断面形状ではないシミュレーション解析を実施する。
次に、解析条件に関しては、図20のワーク2には、この種の塑性変形解析に通常良く用いられる金属ワーク特性(ヤング率、ポアソン比、降伏応力、加工硬化特性)を入力し、等方性のワーク硬化則で定義する。また、図20のワーク2には拘束条件を設定せず、無拘束状態でシミュレーション解析を実施する。次に、溝入れパンチ61および溝入れダイ62、中心線63は剛体のラインとして定義し、変形は全く生じないものと仮定してシミュレーション解析は実施する。
以上のシミュレーション解析条件で実施された結果より、評価項目であるワーク2の変形(塑性流動)と応力分布値を算出して判断すると、V字形状部の深さがカップ部を形成する素材(ワーク2)の素材高さに対し50%のストロークにおいて、図19の中心部付近2gは、ワーク2の限界にほぼ近い状態まで応力分布値が高くなってしまうが、図19の側面部付近2hは、ワーク2の限界より遙かに低い応力分布値であるので、推測した通りの結果が得られる。
また、ワーク2の変形(塑性流動)より判断しても、ワーク2の初期の形状よりも側面方向への変形(塑性流動)が確認できるので、応力分布値での結果と同様に、推測した通りの結果が得られる。
以上のことから、V字形状の溝入れパンチ61の溝入れ角度61aを90°に設定した場合については、予測した通りワーク2をV字形状に予備成形することができ、後工程である第7工程では、カップ部2fを図面通りの厚さ寸法にプレス成形させることが可能であるとシミュレーション解析結果より証明できる。
次に、上記実施例1と条件を異ならせた比較例1および比較例2を説明する。
まず、比較例1では実施例1と同じV字形状の溝入れパンチ61を用いV字形状部の深さがカップ部を形成する素材高さに対し60%のストローク迄の状態でシミュレーション解析を実施する。その結果、実施例1と同様に図19の中心部付近2gは、ワーク2の限界にほぼ近い状態まで応力分布値が高くなってしまうが、図19の側面部付近2hは、ワーク2の限界より遙かに低い応力分布値であり推測した通りの結果が得られる。
さらに、ワーク2の変形(塑性流動)より判断しても、初期のワーク2の形状よりも側面方向への変形(塑性流動)が確認できたので、実施例1での結果と同様に、推測した通りの結果が証明できる。
比較例2では、V字形状の溝入れパンチ61の溝入れ角度61aを130°に設定した場合について述べる。
初めに図12に示すV字形状の溝入れパンチ61の正面図での溝入れ角度61aを130°で製作する。そして、実施例1と同様に、初めに図12乃至図15のV字形状の溝入れパンチ61を、図16に示す溝入れダイ62により保持されたワーク2を上方から垂直方向に下降させプレス成形させる。この時、図12乃至図15に示す溝入れパンチ61の先端部部位が図16に示すワーク2に点接触している状態から徐々に垂直方向に下降するために点接触状態から面接触状態に変化する。
溝入れパンチ61の溝入れ角度61aが130°では荷重ベクトルが斜め方向に比べ垂直方向に作用する割合が高くなる。そのため、図12乃至図15に示すV字形状の溝入れパンチ61が垂直方向に下降する下降量(ストローク)が増してくると斜め方向に比べ、垂直方向へのワーク2の変形が進展し、図18の様な中間形状にプレス成形される。
ここで、図19の中心部付近2gは、図19のワーク2を保持する溝入れダイ62と図12乃至図15に示す溝入れパンチ61に挟まれ垂直方向に圧力が加えられる割合がより高まるので、限界以上の状態にワーク2の応力値が高くなってしまう。さらに、図19の側面部付近2hも中心部付近2gと同様に、図19の溝入れダイ62と図12乃至図15に示す溝入れパンチ61に挟まれ圧力が加えられる割合が高まり、限界に近い状態にワーク2の応力値まで高くなってしまう。よって、後の第8工程である歯付け工程ではシャープエッジなV字形状の歯にプレス成形することは不可能であることが判った。
従って、実施例1と同様に、シミュレーション解析を用い、V字形状の溝入れ角度61aを130°に設定した場合の数値解析モデルを作成し、V字形状部の深さがカップ部を形成する素材高さに対し60%のストローク迄の状態でシミュレーション解析を実施すると、図19の中心部付近2gは、ワーク2の限界以上の状態まで応力分布値が高くなってしまう。
さらに、図19の周辺部付近2hも同様にワーク2の限界に近い応力分布値まで高くなってしまうことが判った。よって、比較例2では全域においてワーク2が限界に近い応力分布値まで高くなってしまうことが判り、ワーク2をV字形状に予備成形することは可能であるが、後工程である第7工程では、カップ部2fを図面通りの厚さ寸法にプレス成形させることが不可能であることがシミュレーション解析結果より証明できる。
次に、実施例2として、V字形状の溝入れパンチ61の溝入れ角度61aを80°に設定した場合について述べる。
まず、図12乃至図15に示す溝入れ角度61aを80°のV字形状の溝入れパンチ61を製作する。そして、実施例1と同様に、初めに図12乃至図15に示したようなV字形状の溝入れパンチ61を用い、図16に示したように溝入れダイ62により保持されたワーク2を上方から垂直方向に下降させプレス成形させる。この時、図12乃至図15に示す溝入れパンチ61の先端部部位が、図16のワーク2に点接触している状態から徐々に垂直方向に下降するために、点接触状態から面接触状態に変化してくる。
溝入れパンチ61の溝入れ角度61aが80°の場合では、荷重ベクトルが垂直方向に比べ斜め方向に作用する割合が高くなるため、図12乃至図15に示す溝入れパンチ61が垂直方向に下降する下降量(ストローク)が増してくると垂直方向に比べ、斜め方向へのワーク2の変形が進展し、図18に示す様な中間形状にプレス成形される。
ここで、図19に示したワーク2の中心部付近2gは、ワーク2を固定する溝入れダイ62と溝入れパンチ61とに挟まれ圧力が加えられるので、実施例1と比べてもワーク2の応力値は限界よりかなり低い状態で維持される。
また、図19の側面部付近2hは、図19に示した溝入れダイ62と図12乃至図15に示す溝入れパンチ61に挟まれ圧力が加えられることが殆どないので、実施例1と比べてもかなり応力値が低い状態で維持され、限界に近い状態にワーク2の応力値が高くなるといった現象は全くなくなる。
よって、後の第8工程である歯付け工程では容易に角度寸法通りのV字形状の歯にプレス成形することが可能であることが、シミュレーション解析結果より証明できる。
なお、実施例1と同様に、シミュレーション解析を用い、V字形状の溝入れ角度61aを80°に設定した場合の数値解析モデルを作成して検証する。すなわち、実施例1と同様にV字形状の溝入れ角度61aが80°の溝入れパンチ61を用い、V字形状部の深さがカップ部を形成する素材高さに対し60%のストローク迄の状態でシミュレーション解析を実施する。その結果、シミュレーション解析により、カップ部2fを図面通りの厚さ寸法にプレス成形させることが可能であると証明できた。
次に、実施例3として、先端部をR形状にしたV字形状の溝入れパンチ(溝入れ角度61aが100°)61の場合について述べる。
まず、図21に示すように、先端部を例えば半径0.5mmのR形状にしたV字形状の溝入れパンチ61(溝入れ角度61aが100°)を製作する。そして、実施例1、2と同様に、初めに図21の先端部をR形状にした溝入れパンチ61を用い、図16に示したように溝入れダイ62により保持されたワーク2を上方から垂直方向に下降させプレス成形させる。この時、図21に示す先端部をR形状にしたV字形状の溝入れパンチ61が、ワーク2に点接触している状態から徐々に垂直方向に下降するために、溝入れパンチ61が溝部の壁面に沿うように点接触状態から面接触状態に変化することにより溝部を押し広げていく。そして、図21に示す先端部をR形状にした溝入れパンチ61の溝入れ角度61aが100°では荷重ベクトルが垂直方向に比べ斜め方向に作用する割合が高くなる。
しかしながら、先端部をR形状にしたことにより図12乃至図15に示すような先端が鋭利である完全なV字形状の溝入れパンチ61に比べ、垂直方向に下降する下降量(ストローク)が同じであっても図19の中心部付近2gの寸法は厚くなってしまうことになる。
なお、先端部をR形状にした溝入れパンチ61で成形したので、図19の中心部付近2gは、ワーク2を固定する溝入れダイ62と溝入れパンチ61に挟まれ圧力が加えられるが、実施例1に比べてもワーク2の応力値は限界よりさらに低い状態で維持される。
また、本実施例3についても実施例1、2と同様に、シミュレーション解析を用い、数値解析モデルを作成して検証すると、シミュレーション解析結果より、カップ部2fを図面通りの厚さ寸法にプレス成形させることが十分可能であると証明できる。
次に、実施例4としては、楕円軌道で回転する溝入れパンチ61をワーク2に押し当てて加圧して成形する、いわゆるリベッティングかしめ工法(回転かしめ)を応用して実施することも可能である。
ここで、シミュレーション解析の流れを説明しておく。
図22は、シミュレーション解析の流れを示すフローチャートである。
まず、ステップS221において、3次元CADによる形状モデルの作成を行い、ステップS222において、形状モデルデータの読み込みを行う。
次に、通常のFEM(有限要素法)解析モデルの構築を行う。具体的には、ステップS223において、専用プリポストによるFEメッシュの作成を行い、ステップS224において、専用プリポストによる金属材料の物性値を入力し、ステップS225において、専用プリポストによる拘束条件の入力を行い、ステップS226において、専用プリポストによる荷重条件を入力し、ステップS227において、専用プリポストによる自動リメッシュ条件を入力することにより、FEM解析モデルの作成が完了する(ステップS228)。
そして、ステップS229において、計算が開始され、ステップS230において、計算が終了する。
次に、通常のFEM解析による解析結果の確認作業を行う。すなわち、ステップS231において、専用プリポストにより解析結果データを読み込み、ステップS232において、専用プリポストによる応力、歪みおよび変位の結果を確認する。
そして、ステップS233において、計算結果が好ましいものであるか否かを判断し、好ましいものであれば(ステップS233:Y)、処理を終了し、好ましくないものであれば(ステップS233:N)、ステップS223に戻る。
以上が第6工程の実施例である。
図23において、溝入れ加工されたワーク2に対してカップ部形状を形成するために、第7工程で用いる絞りパンチ28は、その成形面28aがカップ部準備部分2bの内面(上面)を凹面に成形するために凸面のR形状(いわゆるカップ形状あるいは半楕円球殻状:Rmax=0.05S乃至0.4S)をなしている。
また、絞りパンチ28には、カップ部準備部分2bの上面の外周縁の一部に、アーム部準備部分2aの長手方向と同方向の溝を形成するために、基準面28cの一部から突出した突起部28bが形成されている。一方、絞りダイ29は、その成形面29aがカップ部準備部分2bの外周面(下面)を反転させた凹面のR形状をなしており、ラッピングによる鏡面(Rmax=0.05S乃至0.4S)仕上げになっている。また、絞りダイ29には、上記突起部28bが収容できるように、突起部28bに対向する部分に溝29bが形成されている。
図27において、絞り加工されたワーク2に歯付け加工するために、第8工程で用いる歯付けパンチ30は、カップ部準備部分2bに形成されたフランジ2e上面を叩く平面30bと、カップ部準備部分2bの外周縁に複数の歯(図39に示す歯106)を付ける三角突起部30aとを有している。一方、歯付けダイ31は、その成形面31aがカップ部準備部分2bの外周面(下面)を反転させた凹面のR形状をなしており、ラッピングによる鏡面(Rmax=0.05S乃至0.4S)仕上げになっている。
なお、「標準カップ」を製造するときには、図28に示すような、三角突起部30aが付いていない絞りパンチ32を用い、その平面32aでカップ部準備部分2bに形成されたフランジ2e上面を叩くだけで良い。
図30において、歯付けされたワーク2に対してカップ部形状の周囲に形成されたフランジ2eを除去するために、第9工程で用いる剪断パンチ33は、先端が凸形状の絞りパンチ28(図23参照)と同じく凸面のR形状(いわゆるカップ形状あるいは半楕円球殻状)をなしており、筒状のしわ押さえ部材35内を上下方向に摺動可能となっている。しわ押さえ部材35は、図31および図32に示すようにその先端の平面部でワーク2のカップ部準備部分2bの外周縁に形成されたフランジ2eの上面を押さえるようになっている。一方、剪断ダイ34は、その上面の平面部にフランジ2eの下面が係止できるように、穴34aが形成されている。
図34において、カップ部準備部分2bから成形されたカップ部2fの中央部に採取孔104aを設けるために、第10工程で用いるカップ部孔あけパンチ36は、カップ部2fの略中央に孔(図39に示す採取孔104a)をあけるように先端が突出している。一方、カップ部孔あけダイ37は、上記孔あけパンチ36の突出部に対向する位置に穴が形成されている。
図35において、第5工程で90°折り曲げられたワーク2の向きを元に戻すために、すなわち帯状のワ一ク2の順送方向に対してアーム部準備部分2aを平行にするために、第11工程で用いる曲げ戻しダイ39は、ブリッジ部2cを上方へ90°曲げ戻すように、先端が傾斜した凸形状をなしている。一方、曲げ戻しパンチ38は、下方側から曲げ戻されるブリッジ部2c付近を上方から支持するように凸形状をなしている。
図36において、曲げ戻されたワーク2のカップ部準備部分の中央部に貫通孔を設けるために、第12工程で用いるアーム中央部孔あけパンチ40は、アーム部準備部分2aの略中央に孔(図39に示す貫通孔105a)をあけるように先端が突出している。一方、アーム中央部孔あけダイ41は、上記孔あけパンチ40の突出部に対向する位置に穴が形成されている。
図37において、製造過程を経たワーク2を帯状のワーク2から切り離すために、第13工程で用いる切り離しパンチ42は、アーム部準備部分2aの基端部を所定形状の曲面に切断するために、その先端部が薄板状で所定形状に曲げられている。一方、切り離しダイ43は、切り離し部付近を下方から支持し、かつ切り離しパンチ42の先端部を収容する形状をなしている。
なお、第1工程で用いる打ち抜きパンチ18と打ち抜きダイ19で一対のプレス打ち抜き型を構成し、第2工程で用いる潰しパンチ20と潰しダイ21で一対の潰し型を構成している。また、第5工程で用いる曲げパンチ26と曲げダイ27で一対の折り曲げ型を構成し、第7工程で用いる絞りパンチ28と絞りダイ29で一対の絞り型(半密閉2分割金型)を構成している。
次に、上記プレス機1を用いて「V字ワニ口カップ」を製造する方法を説明する。
図1に示すように、順送金型6をプレス機1の機内にセットし、上型7をクランプ13を介してラム14に固定し、また、下型8をボイスター12に固定する。
次に、アンコイラー3の回転軸を回転させ、ロール状に巻かれた帯状のワーク2をプレス機1に向かって送り出す。このワーク2は、レベラー4を通って平面に矯正される。
平面に矯正された帯状のワーク2は、送り装置5が作動することにより、第1工程の打ち抜きパンチ18と打ち抜きダイ19との対向領域、第2工程の潰しパンチ20と潰しダイ21との対向領域、第3工程のダ肉除去の除去パンチ22と除去ダイ23の対向領域、第4工程のアーム基端部孔あけパンチ24と孔あけダイ25との対向領域、第5工程の曲げパンチ26と曲げダイ27との対向領域、第6工程の溝入れパンチ61と溝入れダイ62との対向領域、第7工程の絞りパンチ28と絞りダイ29との対向領域、第8工程の歯付けパンチ30と歯付けダイ31との対向領域、第9工程の剪断パンチ33と剪断ダイ34との対向領域、第10工程のカップ部孔あけパンチ36と孔あけダイ37との対向領域、第11工程の曲げ戻しパンチ38と曲げ戻しダイ39との対向領域、第12工程のアーム中央部孔あけパンチ40と孔あけダイ41との対向領域および第13工程の切り離しパンチ42と切り離しダイ43との対向領域へ断続的(本実施の形態では0.6秒毎)に所定距離(一定ピッチ)送り出される。
「V字ワニ口カップ」の鉗子部品が製造される送り装置5の作動で、帯状のワーク2が所定距離で断続的に送り出されるのに同期して、ラム14が下方に移動することにより、上型7がガイドポスト15に沿って下降する。これにより、順送金型6の複数のパンチと複数のダイで複数の加工が同時に行われる。
複数の加工工程(第1工程乃至第13工程)は、ワ一ク2が停止した際に行われ、次いでワーク2を所定距離(例えば打ち抜き加工を行うポイントと潰し加工を行うポイントとの距離分)送り出した後、停止して行う。この動作を繰り返すことで連続的に複数の加工を行う。
以下、複数の加工工程について具体的に説明する。
第1工程となる打ち抜き加工は、帯状のワーク2を図4に示す凸形状の打ち抜きパンチ18と打ち抜きダイ19で打ち抜く。これにより、ワーク2は、図5に示すように、カップ部準備部分2b、アーム部準備部分2aおよびアーム部準備部分2aと帯状のワ一ク2とを連結するためのブリッジ部2cを残してその周囲が空間となる。
第2工程となる潰し加工は、上記打ち抜き加工されて残ったカップ部準備部分2b、アーム部準備部分2aおよびブリッジ部2cの一部から形成されているワーク2を、図6に示す潰しパンチ20と潰しダイ21で潰す。
このとき、ワーク2は、図7に示すように、アーム部潰し面20a、21aでアーム部準備部分2aが成形され、カップ部潰し面20b、21bでカップ部準備部分2bが成形される。また、アーム部準備部分2bの一部には、潰しパンチ20の凹部20cにより、盛上り部2dが形成される。これにより、ワーク2には、図8に示すように、カップ部準備部分2b、アーム部準備部分2aおよび盛上り部2dがそれぞれ異なる高さの段差が設けられ、所望の肉厚(板厚)となる。
第3工程となる除去加工は、第2工程の潰し加工でカップ部準備部分2bとアーム部準備部分2aの外側に食み出たダ肉(図8では、図示していない)を、第1工程で用いたパンチとダイと同じ形状で構成した除去パンチ22と除去ダイ23により打ち抜く。
第4工程となるアーム基端部孔あけ加工は、図9に示すアーム基端部孔あけパンチ24により、アーム部準備部分2aの盛上り部2dに孔を設ける。
第5工程となる曲げ加工は、上記孔あけ加工されたワーク2を図10に示す曲げパンチ26と曲げダイ27により、図11に示すように、アーム部準備部分2a近傍のブリッジ部2cを支点に下方に90°折り曲げる。これにより、後工程(第7工程)でカップ部形状の形成のために絞り加工するカップ部準備部分2bの面が上型7と下型8に対向する。
第6工程となる溝入れ工程は、上記曲げ加工されたワーク2を収納するための凹のカップ形状の収納部を有する溝入れダイ62と、上記ワーク2に溝部を形成させるための溝入れ刃61Aを有する溝入れパンチ61とを用いて、上記収納部に収納した上記ワーク2をプレスすることにより、上記溝入れ刃61Aが上記ワーク2に溝部を形成する。
第7工程となる絞り加工は、上記溝入れ加工されたワーク2のカップ部準備部分2bを図23に示す絞りパンチ28と絞りダイ29によりプレス成形する。これにより、ワーク2は、カップ部準備部分2bの外周面(下面)が成形面28a、29aに沿って流動しつつ凸形状の鏡面に成形されるとともに、カップ部準備部分2bの外周縁の一部に溝(不図示)が形成される。
このとき、図24乃至図26に示すように、カップ部準備部分2bの上面の外周縁には、絞りパンチ28の平面部28cと絞りダイ29の平面部29cとの間に挟持され、外方に向かって放射状に延出するフランジ2eが形成される。このフランジ2eは、後工程の剪断加工で剪断による除去がしやすいように、予め少し大きめに形成する。
第8工程となる歯付け加工は、図27に示す歯付けパンチ30と歯付けダイ31で、上記絞り加工されたカップ部準備部分2bの上面の外周縁にV字状の歯を付けるとともに、フランジ2eの上面を完全に平面とする。
なお、「標準カップ」を製造するときには、歯付け加工は行わず、図28に示すパンチ32の平面32aによりフランジ2eの上面を完全に平面とする。
第9工程となる剪断加工は、カップ部準備部分2bのフランジ2eを図30に示す剪断パンチ33と剪断ダイ34により剪断する。具体的には、図31に示すように、カップ部準備部分2bのフランジ2eの下面を剪断ダイ34に載置して支持し、フランジ2eの上面を剪断パンチ33の外周に配設された筒状のしわ押さえ部材35の下面で押さえる。そして、図32に示すように、剪断パンチ33を下降させることにより、カップ部準備部分2bのフランジ2eを剪断加工して打ち抜き、カップ部2fとする。
第11工程となるカップ部孔あけ加工は、図34に示すカップ部孔あけパンチ36により、カップ部2fの略中央に孔を設ける。
第12工程となる曲げ戻し加工は、上記孔あけ加工されたワーク2を図35に示す曲げダイ39と曲げパンチ38で、アーム部準備部分2a近傍のブリッジ部2cを支点に上方に90°折り曲げる。これにより、カップ部2fの絞り加工された面が横(水平)を向く。
第13工程となるアーム中央部孔あけ加工は、図36に示すアーム中央部孔あけパンチ40により、アーム部準備部分2aの中央に孔を設ける。
切り離し加工は、上記孔あけ加工されたワーク2を図37に示す切り離しパンチ42により、ブリッジ部2cから所定形状に切断し、図39に示す「V字ワニ口カップ」の鉗子部品としてプレス機1内に設けられた図示しない回収箱に排出する。
なお、図39に示す連結孔105b、貫通孔105aの開口端には面取りを施しているが、この面取りは各孔を形成する際のピンに対して段部を形成し、この段部をアーム部に当接することにより、形成することができる。
以上、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明してきたが、本実施の形態は、特に、絞りパンチ28を用いてのカップ部厚さ寸法通りの半楕円球殻状に成形する第7工程の前に、図12乃至図15に示した様な前後左右を全てV字にするV字形状の溝入れパンチ61を用いてワーク2に溝をV字形状に予備成形することにより、ワーク2の変形方向を側面(斜め)方向へより多く流動させることが可能となる。そのため、V字形状の溝入れパンチ61は垂直方向に下降するものの、荷重ベクトルが斜め方向に作用する割合が多くなる結果、成形圧力が斜め及び、側面方向に加わる割合が多くなるので、半楕円球殻状に成形する第7工程の前の段階からワーク2を強制的にカップ縁部200bの方向に流動させることが可能となる。
よって、図42に示したカップ底部200a付近(ワークの中心部付近)はワーク2の変形(塑性流動)が多くなるためにワーク2の加工硬化が促進され、ワーク2の限界以上の状態にワーク2の応力値が高くなってしまうといったことが防止できる。
さらに、図42に示したカップ縁部200b付近へ流動するワーク2は、V字形状の溝入れパンチ61に接触することがなく自由な状態で流動するので、ワーク2の加工硬化が促進されず、第8工程である歯付け工程(V字形状の歯を成形する工程)でのワーク2の初期応力値に近いので、仕様書が指示する角度寸法通りにV字形状の歯の成形を可能にすることができる。
ここで、カップ形状部品の半楕円球殻状のカップ部をV字形状の溝に予備成形するV字形状の溝入れ角度61aの設定に際しては、シミュレーション解析を用いてV字形状のパンチ形状を決定するので、実験を行わずにワーク2の変形(塑性流動)、応力分布値を算出して、V字形状の溝入れ角度61aを設定でき、実際に金型を作成し実験により確認することが無くなるため、試作品が全く必要なく、開発コストが低減でき、開発期間を短縮できる。
さらに、新たなV字形状のパンチ形状を検討する際にもコンピュータ上で行うことができるので、開発コストが低減でき、開発期間も短縮できる。よって、従来の設備、工程を大幅に変更することなく、1工程のみを追加することにより、初期のワーク2の変形方向を流動方向の改善が図れるので、設備改造費もかからず特に従来の方法(特許文献2に示した方法)の順送金型では容易に対応できる。
さらに、V字形状の溝入れパンチ61を用いてV字形状に予備成形することにより、第7工程の絞りパンチ28がV字形状の溝に強制されてプレス成形されるので、プレス成形時の芯ズレ、絞りパンチ28の倒れ、設備のガタの影響を受けないため、カップ部の寸法精度を安定させることが可能となる。
なお、本実施の形態で行った複数の加工工程の順序は、これに限らず、例えば、第13工程となるアーム中央部孔あけ加工を第4工程となるアーム基端部孔あけ加工のときに行っても良く、ワークの加工が可能であれば種々の組合せに変更することができる。
また、各加工工程は、1回に限らず、数回に分けて徐々に1つの工程を進行させても良く、例えば第1工程の打ち抜き加工を複数回に分けて行ったり、第5工程や第11工程の曲げ加工を徐々に行っても良い。
本実施の形態では、ワーク2としてSPCEを用いたが、これに限らず、鉄系材料、ステンレス、アルミニウムまたは銅系材料等の金属や合金を用いても良い。
また、本実施の形態では、帯状のワーク2を上型7と下型8によってプレス加工して鉗子部品を製造したが、これに限らず、上型7と下型8との間にストリッパプレートを配備し、このストリッパプレートによりワーク2を下型8側に押さえ位置固定した後に、上型7をストリッパプレートに設けられた孔を介して下動して、プレス加工しても良い。
さらに、本実施の形態では、ワーク2として帯状の板材を用いたが、これに限らず、例えば矩形形状の板材を多数個用い、複数の板材を一列に配列して順送りして行っても良い。
以上、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明してきたが、本発明が適用される形状部品製造装置は、その機能が実行されるのであれば、上述の実施の形態に限定されることはなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の構成または形状を取ることができる。
本実施の形態における鉗子部品を製造するプレス機を含む全体図である。 本実施の形態におけるプレス機にセットする金型の斜視図である。 本実施の形態における金型の要部の説明図である。 本実施の形態における打ち抜きパンチの斜視図である。 打ち抜き加工されたワークの斜視図である。 本実施の形態における潰しパンチと潰しダイの斜視図である。 本実施の形態における潰しパンチと潰しダイの断面図である。 潰し加工されたワークの斜視図である。 本実施の形態におけるアーム基端部孔あけパンチの斜視図である。 本実施の形態における曲げパンチの斜視図である。 曲げ加工されたワークの斜視図である。 溝入れパンチの正面図である。 溝入れパンチの側面図である。 溝入れパンチの下面図である。 溝入れパンチの斜視図である。 V字形状の溝入れパンチを用いた溝入れ工程を説明するための図である。 V字形状の溝入れパンチを用いた溝入れ工程による荷重ベクトルの方向を示す図である。 V字形状の溝入れパンチで溝入れ加工を施す際のワークの形状変化を説明するための図である。 V字形状の溝入れパンチでの溝入れ加工による応力値の変化(発生部位による違い)を示す図である。 シミュレーション解析に用いる数値解析モデル(縦方向の形状)を示す図である。 先端部をR形状にしたV字形状の溝入れパンチの形状を示す図である。 シミュレーション解析の流れを示すフローチャートである。 本実施の形態における絞りパンチと絞りダイの斜視図である。 本実施の形態における絞りパンチと絞りダイの断面図(絞り前の状態)である。 本実施の形態における絞りパンチと絞りダイの断面図(絞り後の状態)である。 絞り加工されたワークの斜視図である。 本実施の形態における歯付けパンチと歯付けダイの斜視図である。 本実施の形態における他の歯付けパンチの斜視図である。 本実施の形態における歯付けパンチと歯付けダイの断面図である。 本実施の形態における剪断パンチと剪断ダイの斜視図である。 本実施の形態における剪断パンチと剪断ダイの断面図(剪断前の状態)である。 本実施の形態における剪断パンチと剪断ダイの断面図(剪断後の状態)である。 剪断加工されたワークの斜視図である。 本実施の形態におけるカップ部孔あけパンチの斜視図である。 本実施の形態における曲げ戻しダイの斜視図である。 本実施の形態におけるアーム中央部孔あけパンチの斜視図である。 本実施の形態における切り離しパンチの斜視図である。 鉗子部品を内視鏡に挿入したときの斜視図である。 鉗子部品(V字ワニ口カップ)の斜視図である。 鉗子部品(標準カップ)の斜視図である。 絞りパンチと絞りダイの断面図(絞り前の状態)である。 絞りパンチと絞りダイの断面図(絞り後の状態)である。
符号の説明
1 プレス機
2 ワーク
2a アーム部準備部分
2b カップ部準備部分
2c ブリッジ部
2d 盛上り部
2e フランジ
2f カップ部
2g 中心部付近
2h 側面部付近
2A 四角い形状
2B 中間形状
3 アンコイラー
4 レベラー
5 送り装置
6 順送金型
7 上型(パンチホルダー)
7a 上面
8 下型(ダイホルダー)
9 基台
10 ベース
11 ポスト
12 ボルスター
13 クランプ
14 ラム
15 ガイドポスト
16 パンチプレート
17 ダイプレート
18 打ち抜きパンチ
18a 空間
19 打ち抜きダイ
20 潰しパンチ
20a アーム部潰し面(基準面)
20b カップ部潰し面
20c 凹部
21 潰しダイ
21a アーム部潰し面(基準面)
21b カップ部潰し面
22 除去パンチ
23 除去ダイ
24 アーム基端部孔あけパンチ
25 アーム基端部孔あけダイ
26 曲げパンチ
27 曲げダイ
28 絞りパンチ
28a 成形面
28b 突起部
28c 基準面
29 絞りダイ
29a 成形面
29b 溝
30 歯付けパンチ
30a 三角突起部
30b 平面
31 歯付けダイ
31a 成形面
32 歯付けパンチ
32a 平面
33 剪断パンチ
34 剪断ダイ
34a 穴
35 しわ押さえ部材
36 カップ部孔あけパンチ
38 曲げ戻しパンチ
39 曲げ戻しダイ
40 アーム中央部孔あけパンチ
42 切り離しパンチ
43 切り離しダイ
61 溝入れパンチ
61a 溝入れ角度
61b 刃端角度
61A 溝入れ刃
61B 斜面部
62 溝入れダイ
101 鉗子部品
103 鉗子用チャンネル
104 カップ部
104a 採取孔
105 アーム部
105a 貫通孔
105b 連結孔
105c 盛上り部
106 歯
107 フラットな面
108 溝
109 コイルシース
110 操作ハンドル
110a 可動部
110b 固定部
128 パンチ
200 ワーク
200a カップ底部
200b カップ縁部



Claims (14)

  1. ワークをプレス加工することによってR形状の凹面を有するカップ形状のカップ部を有するカップ形状部品を製造するためのカップ形状部品製造方法において、
    前記ワークを載置するためのダイと、前記ワークに溝部を形成させるためのV字形状であり、その両端に斜面部を有する溝入れ刃を有する溝部形成パンチとを用いて、前記ダイに載置した前記ワークをプレスすることにより、前記溝入れ刃が前記ワークのカップ部を形成するためのカップ部準備部分に溝部を形成する溝部形成工程と、
    前記ワークを収納するための凹のカップ形状の収納部を有するダイと、前記収納部のカップ形状に対応する凸の形状のカップ部形成面を有するカップ部形成パンチとを用いて、前記溝部形成工程で形成された溝部と前記カップ部形成パンチとを対応させて前記ワークをプレスすることにより、前記カップ部を形成するカップ部形成工程と、
    を備えることを特徴とするカップ形状部品製造方法。
  2. ワークをプレス加工することによってR形状の凹面を有するカップ形状のカップ部を有するカップ形状部品を製造するためのカップ形状部品製造方法において、
    前記ワークを載置するための凹の収納部を有するダイと、前記ワークに溝部を形成させるためのV字形状であり、その両端に斜面部を有する溝入れ刃を有する溝部形成パンチとを用いて、前記収納部に収納した前記ワークをプレスすることにより、前記溝入れ刃が前記ワークのカップ部を形成するためのカップ部準備部分に溝部を形成する溝部形成工程と、
    前記ワークを収納するための凹のカップ形状の収納部を有するダイと、前記収納部のカップ形状に対応する凸の形状のカップ部形成面を有するカップ部形成パンチとを用いて、前記溝部形成工程で形成された溝部の中に前記カップ部形成パンチを挿入して前記ワークをプレスすることにより、前記カップ部を形成するカップ部形成工程と、
    を備えることを特徴とするカップ形状部品製造方法。
  3. 前記溝部形成工程は、刃先角度80乃至120°の前記溝入れ刃が前記溝部を形成することを特徴とする請求項1又は2に記載のカップ形状部品製造方法。
  4. 前記溝部形成工程は、前記ワークの厚さの40乃至60%のストロークで前記溝部を形成することを特徴とする請求項1乃至の何れか1項に記載のカップ形状部品製造方法。
  5. 前記溝部形成工程は、先端が曲面を有するR形状又は平面を有するフラット形状を成している前記溝入れ刃が前記溝部を形成することを特徴とする請求項1乃至の何れか1項に記載のカップ形状部品製造方法。
  6. 前記溝部形成工程は、シミュレーション解析を用いて決定された形状の前記溝入れ刃が前記溝部を形成することを特徴とする請求項1乃至の何れか1項に記載のカップ形状部品製造方法。
  7. 前記溝部形成工程は、前記ワークの挙動および前記ワークに発生する応力分布値に基づいたシミュレーション解析を用いて決定された形状の前記溝入れ刃が前記溝部を形成することを特徴とする請求項に記載のカップ形状部品製造方法。
  8. 請求項1乃至の何れか1項に記載のカップ形状部品製造方法によって製造されたカップ形状部品。
  9. 前記カップ形状部品は、内視鏡用生検鉗子の先端部に用いられた鉗子部品であることを特徴とする請求項に記載のカップ形状部品。
  10. 前記内視鏡用生検鉗子は、
    前記R形状の凹面を有するカップ形状のカップ部と、
    前記カップ部から延出するアーム部と
    を備えることを特徴とした請求項9に記載のカップ形状部品。
  11. ワークをプレス加工することによってR形状の凹面を有するカップ形状のカップ部を有するカップ形状部品を製造するためのカップ形状部品製造装置において、
    前記ワークを載置するための溝入れダイと、
    前記溝入れダイに載置された前記ワークに溝部を形成させるための、V字形状であり、その両端に斜面部を有する溝入れ刃を有する溝部形成パンチと、
    前記溝部形成パンチによって前記溝部が形成された前記ワークを収納するための凹のカップ形状の収納部を有する絞りダイと
    前記凹のカップ形状の収納部を有するダイに載置された前記ワークの前記溝部に対応させてプレスするための凸のR形状のカップ部形成面を有するカップ部形成パンチと、
    を備えることを特徴とするカップ形状部品製造装置。
  12. 前記溝入れ刃の刃先角度は、80乃至120°であることを特徴とする請求項11に記載のカップ形状部品製造装置。
  13. 前記ダイと前記溝部形成パンチは、前記ワークの厚さの40乃至60%のストロークで前記溝部を形成するように、前記収納部に収納した前記ワークをプレスすることを特徴とする請求項11又は12に記載のカップ形状部品製造装置。
  14. 前記溝入れ刃の先端は、曲面を有するR形状又は平面を有するフラット形状を成していることを特徴とする請求項11乃至13の何れか1項に記載のカップ形状部品製造装置。
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