JP4358730B2 - 内燃機関用エアヒータ - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関用エアヒータに関し、さらに詳しくは、長期間に亘る使用によっても金属製ケース部材へのリーク電流の増大及びショートを抑制することができる内燃機関用エアヒータに関する。
従来より、内燃機関用エアヒータとして、ケース部材の内周側に支持部材を介してヒータエレメントが支持されたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
上記特許文献1には、合成樹脂製のヒータハウジング1(ケース部材)と、自己温度制御式のPTCヒータ10(ヒータエレメント)と、を備える内燃機関用エアヒータが開示されている。これにより、ケース部材とヒータエレメント(電気導通部)との良好な絶縁を図り得るようになっている。
しかし、上記特許文献1では、エレメント温度が200℃位までしか高くならないPTCヒータの採用を前提としているので合成樹脂製のケース部材を使用できるが、自己温度制御機能を有していない通常のヒータエレメント(例えば、金属製の帯板を蛇行状に折り曲げて形成されたヒータエレメント等)では、エレメント温度が800℃位の高温となるため、合成樹脂製のケース部材を使用することができず、金属製のケース部材が使用されていた。
従来一般に、上記金属製ケース部材としては、内燃機関用エアヒータが取り付けられるインテークマニホールド等と同じ材質であるアルミニウム製を用いることが多くある。このアルミニウム製のケース部材は電気的には導体であるため、ヒータエレメントのケース部材への取り付けはヒータエレメントを直接支持するインシュレータを金属製ブラケットによって固持した支持部材を構成し、この支持部材を金属製ケースに取り付けたり、ヒータエレメントの端部の通電端子部に絶縁部を設けたりしてヒータエレメントと金属製ケース部材とを電気的に絶縁する必要がある。このヒータエレメントの正極側の通電端子部には外部電源の正極が接続され、負極側は金属製ケース部材と電気的に接続させ、このケース部材及びインテークマニホールドを介してボディアースをとる構造のものもある。
しかしながら、上記従来の内燃機関用エアヒータの構造では、長期間に亘る使用によって、インシュレータにEGRによる煤やガス等の炭化物が堆積してしまい、その堆積炭化物によってヒータエレメントと金属製ケース部材とを短絡させてしまい、金属製ケース部材へのリーク電流の増大及びショートの恐れがあった。
実開昭61−136165号公報
以上より本発明は、上記現状に鑑みてなされたものであり、長期間に亘る使用によっても金属製ケース部材へのリーク電流の増大及びショートを抑制することができる内燃機関用エアヒータを提供することを目的とする。
本発明は、以下の通りである。
1.金属製ケース部材と、該ケース部材の内周面に当接し且つ導電部材を有する支持部材と、該支持部材により該ケース部材の内周側に支持されるヒータエレメントと、を備える内燃機関用エアヒータにおいて、
前記ケース部材の内周面のうちの、少なくとも前記支持部材と当接する当接面に絶縁性被膜が形成されていることを特徴とする内燃機関用エアヒータ。
2.前記ケース部材の内周面のうちの、前記ヒータエレメントの正極側端部が取り付けられる正極側内周面に絶縁性被膜が形成されている上記1.記載の内燃機関用エアヒータ。
3.前記ケース部材の側面のうちの、本内燃機関用エアヒータを通気管に取着したときに、該通気管の内部に露出する正極側露出面に絶縁性被膜が形成されている上記1.又は2.に記載の内燃機関用エアヒータ。
4.前記ケース部材の側面のうちの、本内燃機関用エアヒータを電気的に接地された導電性部材からなる通気管に取着したときに、該通気管の端面と接触する接触面の少なくとも一部に絶縁性被膜が形成されていない上記1.乃至3.のいずれか一項に記載の内燃機関用エアヒータ。
本発明の内燃機関用エアヒータによると、金属製ケース部材の内周面のうちの、少なくとも支持部材と当接する当接面に絶縁性被膜が形成されているため、ヒータエレメントのインシュレータへの炭化物付着が進み、ヒータエレメントと支持部材の導電部材(金属製ブラケット)とが導通してしまっても、絶縁性皮膜によってヒータエレメントに対して良好な電気的絶縁性が保たれ、ケース部材へのリーク電流の増大及びショートを抑制することができる。その結果、ヒータシステムの安全性を向上させることができる。
また、前記ケース部材の内周面のうちの、正極側内周面に絶縁性被膜が形成されている場合は、ヒータエレメントの通電端子部の絶縁部への炭化物付着が進んでも、前記ケースの内周面に設けた絶縁性被膜によってヒータエレメントに対して良好な電気的絶縁性が保たれ、ケース部材へのリーク電流の増大及びショートをより確実に抑制することができる。
ヒータエレメントの両端には通電端子が接続されるので、通電端子部を構成するために前記ケース部材は通気管内へ張り出した形態となることがある。このような前記ケース部材の側面のうちの、通気管内へ露出した面は炭化物付着が特に進みやすくなる。ヒータエレメントの負極側の通電端子部がこの露出面近傍に形成されている場合、炭化物付着によってヒータエレメントと前記ケース部材とが導通しても、ヒータエレメントのヒータシステムに致命的な影響を与えることはない。しかし、正極側の通電端子部においてヒータエレメントと前記ケース部材とが導通してしまうと、ヒータとしての所期の性能が得られなくなってしまう。そこで上記のごとく正極側露出面に絶縁性被膜を形成することによって、ヒータエレメントの通電端子部への炭化物付着が進んでも、通電端子部で良好な電気的絶縁性が保たれ、ケース部材へのリーク電流の増大及びショートをより確実に抑制することができる。
上記のような絶縁性被膜は、形成する被膜の種類にもよるが、ケース部材の一部分のみに被膜を形成するよりもケース部材全体に対して被膜を形成する方が生産工程において有利な場合がある。このような場合には、例えばヒータエレメントの負極側通電端子が接続される部位と、ヒータケースの通気管と接触する面の一部にマスキングを施したうえでケース部材全体に絶縁性被膜を形成すれば生産工程においても工数削減等のメリットが得られる。また、このように絶縁性被膜を形成したエアヒータは、炭化物付着によって導通し得る部分(マスキングを施した部分)があったとしてもエアヒータの機能面にて影響のない部分であり、また電気的な接地をすることに関しても、電気的に接地された通気管に容易に接続できるという優位な点を有する。
1.内燃機関用エアヒータ
本発明に係る内燃機関用エアヒータ(以下、単に「エアヒータ」とも記載する。)は、以下に述べるケース部材、ヒータエレメント及び支持部材を備えている。このエアヒータは、ケース部材の内周側に支持部材を介してヒータエレメントが支持されるようになっている。
上記「ケース部材」は、金属製である限り、その形状、大きさ等は特に問わない。このケース部材は、本実施の形態では、枠状をなしており、内周面、外周面及び側面を有している。そして、このケース部材の内周面のうちの、少なくとも前記支持部材と当接する当接面に後述する絶縁性被膜が形成されている。また、このケース部材の形状としては、例えば、角枠状、円枠状等を挙げることができる。
上記ケース部材は、例えば、その内周面のうちの、前記ヒータエレメントの正極側端部が取り付けられる正極側内周面に後述の絶縁性被膜が形成されている。この正極側内周面は、少なくとも絶縁板(例えば、図2の絶縁板144参照)の周囲を含む面であり、ケース部材の絶縁板が重なる部位には必ずしも絶縁性被膜が形成されている必要はない。しかし、絶縁板が重なる部位まで形成されていれば炭化物付着が進行してもより確実に絶縁性を保つことができる。
上記ケース部材は、例えば、その側面のうちの、本エアヒータを通気管に取着したときに、該通気管の内部に露出する正極側露出面に後述の絶縁性被膜が形成されていることができる。この正極側露出面は、本エアヒータを通気管に取着したときに、通気管の内側に位置し且つ通気管の端面と接触しない正極側の面である。
尚、ケース部材及び通気管の形状等によっては、上記正極側露出面が現われない場合もある。
上記ケース部材は、例えば、その側面のうちの、本エアヒータを電気的に接地された導電性部材からなる通気管に取着したときに、該通気管の端面と接触する接触面の少なくとも一部に絶縁性被膜が形成されていないことができる。この場合、上述の正極側露出面を含めてケース部材の側面には、例えば、上記接触面の少なくとも一部を除いて後述の絶縁性被膜が形成されていてもよいし、後述の絶縁性被膜が全く形成されていなくてもよい。 尚、上述の場合、上記ケース部材は、例えば、その内周面及び/又は外周面のうちの、前記ヒータエレメントの負極側端部が取り付けられる負極側内周面及び/又は負極側外周面に後述の絶縁性被膜が形成されていないことができる。この負極側内周面及び負極側外周面は、少なくともケース部材の導通板(例えば、図4の金属製ワッシャー145参照)と重なる部位を含む面である。
上記「絶縁性被膜」は、耐熱性及び絶縁性に優れ且つケース部材の表面に形成され得る限り、その種類、形成方法等は特に問わない。この絶縁性被膜とは、上記ケース部材に直接形成された膜及び密着配設されたシート状部材を含む。その直接形成された膜としては、例えば、以下に述べる陽極酸化被膜、合成樹脂被膜等を挙げることができる。また、密着配設されたシート状部材としては、例えば、ポリイミド系樹脂等の樹脂シート、マイカ等の無機シート等を挙げることができる。
上記陽極酸化被膜は、通常、アルミニウム製のケース部材にアルマイト処理を施して形成される。破壊電圧特性といった観点から、この陽極酸化被膜の膜厚さが5〜50μm、特に20〜50μmであることが好ましい。膜厚さが5μmでもDC100Vから一般的に破壊されるため、本エアヒータでは、DC50V程度の印加の想定電圧で膜厚さが5μm以上であることが望ましい。
上記合成樹脂被膜は、通常、ケース部材の表面に合成樹脂の分散液を塗布して形成される。この合成樹脂の種類としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ペルフルオロアルコキシフッ化プラスチック(PFA)等のフッ素系樹脂を挙げることができる。また、上記合成樹脂は、例えば、ポリエーテルサルフォン(PES)であることができる。また、上記合成樹脂の塗布方法としては、例えば、吹き付け、ローラ塗布、刷毛塗り等を挙げることができる。膜厚さの均一性といった観点から、吹き付けであることが好ましい。この合成樹脂被膜の膜厚さは1μm程度でも必要十分な絶縁性を示すこととなるが、生産性といった観点から、合成樹脂被膜の膜厚さが10〜300μm、特に50〜150μmであることが好ましい。
なお、上記の陽極酸化被膜や合成樹脂被膜等の絶縁性被膜が一部に形成されていないケース部材を得る方法としては、例えば、(1)絶縁性被膜形成後にその被膜を切削除去する方法、(2)ケース部材の表面の所定部をマスク部材でマスキングし、その状態で被膜を形成してマスク部材を除去する方法等を挙げることができる。
上記「ヒータエレメント」は、上記ケース部材の内周側に支持部材を介して支持され得る限り、その材質、形状、大きさ等は特に問わない。このヒータエレメントの形状としては、例えば、リボン状、格子状、網状、らせん状等を挙げることができる。これらのうち、リボン状であることが好ましい。この場合、このヒータエレメントは、例えば、金属製の帯体を蛇行状に折り曲げて形成されていることができる。
上記「支持部材」は、導電部材を有し且つケース部材の内周面に当接してヒータエレメントを支持するためのものであり、本実施の形態では、上記ヒータエレメントの蛇行部を絶縁支持するインシュレータと、このインシュレータを保持し且つ上記ケース部材の内周面に当接する金属製のブラケット(導電部材)と、を有している。上記インシュレータは、例えば、セラミック製であり、上記ヒータエレメントの蛇行部が入り込む複数の凹部を有している。なお、上記ブラケットは、ステンレス製のものを使用している。
尚、内燃機関の吸気構造として、例えば、(1)上述の内燃機関用エアヒータがインテークマニホールドに取り付けられた形態、(2)上述の内燃機関用エアヒータがインテークパイプに取り付けられた形態、(3)上述の内燃機関用エアヒータが吸気ポートに取り付けられた形態、(4)上述の内燃機関用エアヒータが排気管に取付けられた形態等を挙げることができる。
以下、図面を用いて実施例1〜3により本発明を具体的に説明する。
(実施例1)
本実施例1に係る内燃機関用エアヒータ1(以下、単に「エアヒータ」とも記載する。)は、図1及び2に示すように、ケース部材11、ヒータエレメント12及び支持部材13を備えている。このケース部材11の内周側に紙面上下の支持部材13,13を介してヒータエレメント12が支持されている。
なお、本実施例1では、エアヒータ1として、ヒータエレメント12の負極側端部にリード線を接続して接地する非ボディアース式のものを例示する。また、本実施例1では、エアヒータ1として、図5に実線で示すように、車両等のエンジン2の吸気ポート(本発明に係る「通気管」として例示する。)とインテークマニホールド3(本発明に係る「通気管」として例示する。)の端部との間に装着され使用されるものを例示する。
上記ケース部材11は、アルミニウム製であり、図3に示すように、矩形枠状をなしている。このケース部材11は、内周面111、外周面112及び側面113を有している。また、このケース部材11の内周側には、支持部材13が嵌め込まれる嵌合凹部114が形成されている。
上記内周面111は、概略、上記支持部材13と当接する上下の当接面111a,111b、上記ヒータエレメント12の正極側端部が取り付けられる正極側内周面111c、及び上記ヒータエレメント12の負極側端部が取り付けられる負極側内周面111dとからなる。また、上記外周面112は、上記ヒータエレメント12の負極側端部が取り付けられる負極側外周面112aを有している。さらに、上記側面113は、本エアヒータ1をインテークマニホールド3に取着したときに、インテークマニホールド3(又は吸気ポート)の端面に接触せず且つインテークマニホールド3(又は吸気ポート)の内部に露出する正極側露出面113aを有している(図2参照)。
上記ケース部材11の全表面(内周面111、外周面112及び側面113)には、硫酸アルマイト処理が施され、膜厚さ30μmの陽極酸化被膜(本発明に係る「絶縁性被膜」として例示する。)が形成されている。この硫酸アルマイト処理は、電解液組成としてHSOが10〜20%、電流密度がDC100〜200A/m、電圧10〜20V、温度が20〜30℃、処理時間が10〜30min等の条件で行われる。
上記ヒータエレメント12は、図2に示すように、金属製帯体を蛇行状に折り曲げて形成され、多数の蛇行部121と直線状部122とを有している。このヒータエレメント12の正極側端部及び負極側端部は、ケース部材11に取着された正極端子141及び負極端子142に接続されている。なお、正極端子141及び負極端子142は、ケース部材11に形成された挿通孔115に絶縁筒143を介して挿通され、絶縁板144、平ワッシャー145、スプリングワッシャー146及びナット147により締結されケース部材11に絶縁支持されている。
上記支持部材13は、ヒータエレメント12の蛇行部121を絶縁支持するセラミック製のインシュレータ131と、このインシュレータ131を保持する断面略コ字状でステンレス製のブラケット132(本発明に係る「導電部材」として例示する。)と、を有している。このインシュレータ131とブラケット132との間には、インシュレータ131を弾性支持するための板バネ133が介装されている。
以上より、本実施例1では、アルミニウム製のケース部材11の内周面111(当接面111a,111b及び正極側内周面111cを含む面域)に陽極酸化被膜が形成されているため、ヒータエレメント12のインシュレータ131及び通電端子部への炭化物付着が進んでも、ヒータエレメント12に対して良好な電気的絶縁性が保たれ、ケース部材11へのリーク電流の増大及びショートを抑制することができる。その結果、ヒータシステムの安全性を向上させることができる。
また、本実施例1では、非ボディアース式のエアヒータ1において、ケース部材11の側面113(正極側露出面113aを含む面域)に陽極酸化被膜が形成されているので、ヒータエレメントの通電端子部への炭化物付着が進んでも、通電端子部でさらに良好な電気的絶縁性を保つことができる。
(実施例2)
次に、本実施例2に係る内燃機関用エアヒータ1’について説明する。
なお、本実施例2のエアヒータ1’は、上記実施例1のエアヒータ1と略同じ構成であり、同じ構成部位には同じ符号付けて詳説を省略する。また、本実施例2では、金属製のインテークマニホールド3で接地されるボディアース式のエアヒータ1’を例示する。さらに、本実施例2のエアヒータ1’では、上記実施例1のエアヒータ1の負極端子142の側の絶縁板144が取り除かれているものとする。
上記ケース部材11の全表面(内周面111、外周面112及び側面113)に、上記実施例1と同じ処理条件で硫酸アルマイト処理を施して、膜厚さ30μmの陽極酸化被膜を形成する。その後、このケース部材11において、正極側露出面113aを除く側面113、内周面111の負極側内周面111dの一部p(平ワッシャー145の平面と略同じ広さの面:図4参照)、及び外周面112の負極側外周面112aの一部q(平ワッシャー145の平面と略同じ広さの面:図4参照)に切削加工が施され、それらの部位113,p,qの陽極酸化被膜が除去される。その結果、本実施例2のエアヒータ1’におけるケース部材11では、側面113の正極側露出面113a、負極側内周面111dの一部pを除く内周面111、及び負極側外周面112aの一部qを除く外周面112に、陽極酸化被膜が形成されていると共に、正極側露出面113aを除く側面113には陽極酸化被膜が形成されていない。
以上より、本実施例2では、ケース部材11の内周面111(当接面111a,111b及び正極側内周面111cを含む面域)に陽極酸化被膜が形成されているため、ヒータエレメント12のインシュレータ131及び通電端子部への炭化物付着が進んでも、ヒータエレメント12に対して良好な電気的絶縁性が保たれ、ケース部材11へのリーク電流の増大及びショートを抑制することができる。その結果、ヒータシステムの安全性を向上させることができる。
また、本実施例2では、ケース部材11の側面113のうちの正極側露出面113aに陽極酸化被膜が形成されているので、ヒータエレメントの通電端子部への炭化物付着が進んでも、通電端子部でさらに良好な電気的絶縁性を保つことができる。
また、本実施例2では、ケース部材11において、正極側露出面113aを除く側面113、負極側内周面111dの一部p、及び負極側外周面112aの一部qに陽極酸化被膜が形成されていないので、ケース部材11を介してインテークマニホールド3(又は通気ポート)で接地させることができる。
(実施例3)
次に、本実施例3に係るエアヒータ1"について説明する。
なお、本実施例3のエアヒータ1"は、上記実施例1のエアヒータ1と略同じ構成であり、同じ構成部位には同じ符号付けて詳説を省略する。また、本実施例3では、実施例2のエアヒータ1’と同様なボディアース式のエアヒータ1"を例示する。さらに、本実施例3のエアヒータ1"では、上記実施例1のエアヒータ1の負極端子142の側の絶縁板144が取り除かれている。
上記ケース部材11の内周面111の負極側内周面111dの一部p(平ワッシャー145の平面と略同じ広さの面:図4参照)、及び正極側露出面113aを除く側面113をマスキングテープ等でマスクした状態で、スプレーによる吹き付けによりフッ素系樹脂(PTFE)の分散液が塗布され、その後、焼成炉にて約400℃にて焼成される。その結果、本実施例3のエアヒータ1"におけるケース部材11では、側面113の正極側露出面113a、負極側内周面111dの一部pを除く内周面111に、膜厚さ100μmのフッ素系樹脂被膜が形成されていると共に、正極側露出面113aを除く側面113及び外周面112にはフッ素系樹脂被膜が形成されていない。
以上より、本実施例3では、ケース部材11の内周面111(当接面111a,111b及び正極側内周面111cを含む面域)にフッ素系樹脂被膜が形成されているため、ヒータエレメント12のインシュレータ131及び通電端子部への炭化物付着が進んでも、ヒータエレメント12に対して良好な電気的絶縁性が保たれ、ケース部材11へのリーク電流の増大及びショートを抑制することができる。その結果、ヒータシステムの安全性を向上させることができる。
また、本実施例3では、ケース部材11の側面113の正極側露出面113aにフッ素系樹脂被膜が形成されているので、ヒータエレメントの通電端子部への炭化物付着が進んでも、通電端子部でさらに良好な電気的絶縁性を保つことができる。
また、本実施例3では、ケース部材11において、正極側露出面113aを除く側面113、負極側内周面111dの一部p、及び外周面112にフッ素系樹脂被膜が形成されていないので、ケース部材11を介してインテークマニホールド3(又は通気ポート)で接地させることができる。
尚、本発明においては、上記実施例に限られず、目的、用途に応じて本発明の範囲内で種々変更した実施例とすることができる。即ち、上記実施例1〜3では、吸気ポートとインテークマニホールド3との間に装着されるエアヒータ1,1’,1"を例示したが、これに限定されず、例えば、図5に仮想線で示すように、エアヒータ1,1’,1"を、インテークパイプ4の途中の任意の位置に装着されるものとしたり、エンジン2の吸気ポート側に埋設して装着されるものとしたりしてもよい。また、エンジンの吸気側通気管に限らず、例えば排気管における三元触媒の早期活性のためのヒータとしてもよい。
また、上記実施例2及び3では、ボディアース式のエアヒータ1’,1"におけるケース部材11として、正極側露出面113a(図2参照)を除く側面113に絶縁性被膜が形成されないものを例示したが、これに限定されず、例えば、ケース部材11の側面113のうちの、4隅部にある装着用孔116の外周側面r(図2参照)を除いて絶縁性被膜が形成されているケース部材としてもよい。なお、ケース部材及び通気管(インテークマニホールド等)の形状等によっては、正極側露出面113aが現われない場合もある。
また、上記実施例3では、フッ素樹脂を塗布する際に、ケース部材11の側面113をマスキングテープ等でマスクするようにしたが、これに限定されず、例えば、多数のケース部材11を、それぞれの側面113を接触させて並べた状態で、各ケース部材11の内周面111にフッ素樹脂を塗布するようにしてもよい。
内燃機関の吸気又は排気を加熱するための技術として利用される。
本実施例に係る内燃機関用エアヒータを説明するための斜視図である。 内燃機関用エアヒータの一部を断面とした正面図である。 ケース部材の斜視図である。 図3の要部拡大図である。 内燃機関用エアヒータの使用状態を説明するための説明図である。
符号の説明
1,1’,1";エアヒータ、11;ケース部材、111;内周面、111a,111b;当接面、111c;正極側内周面、113;側面、113a;正極側露出面、12;ヒータエレメント、13;支持部材、132;金属製ブラケット、3;インテークマニホールド。

Claims (4)

  1. 金属製ケース部材と、該ケース部材の内周面に当接し且つ導電部材を有する支持部材と、該支持部材により該ケース部材の内周側に支持されるヒータエレメントと、を備える内燃機関用エアヒータにおいて、
    前記ケース部材の内周面のうちの、少なくとも前記支持部材と当接する当接面に絶縁性被膜が形成されていることを特徴とする内燃機関用エアヒータ。
  2. 前記ケース部材の内周面のうちの、前記ヒータエレメントの正極側端部が取り付けられる正極側内周面に絶縁性被膜が形成されている請求項1記載の内燃機関用エアヒータ。
  3. 前記ケース部材の側面のうちの、本内燃機関用エアヒータを通気管に取着したときに、該通気管の内部に露出する正極側露出面に絶縁性被膜が形成されている請求項1又は2に記載の内燃機関用エアヒータ。
  4. 前記ケース部材の側面のうちの、本内燃機関用エアヒータを電気的に接地された導電性部材からなる通気管に取着したときに、該通気管の端面と接触する接触面の少なくとも一部に絶縁性被膜が形成されていない請求項1乃至3のいずれか一項に記載の内燃機関用エアヒータ。
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