JP4358544B2 - 超音波アクチュエータ駆動装置及び超音波アクチュエータ駆動方法 - Google Patents

超音波アクチュエータ駆動装置及び超音波アクチュエータ駆動方法 Download PDF

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    • H02N2/0075Electrical details, e.g. drive or control circuits or methods

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、超音波アクチュエータ駆動装置及び超音波アクチュエータ駆動方法に関し、特に超音波アクチュエータの超音波振動子に周波信号を印加することにより、前記振動子に接触する被駆動体を摩擦駆動する超音波アクチュエータ駆動装置及びそれに関連する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、電磁型モータに代わる新しいモータとして超音波モータ(超音波アクチュエータともいう)が注目されている。この超音波モータは、従来の電磁型モータに比べ以下のような利点を有している。
【0003】
(1)ギヤなしで低速高推力が得られる。
(2)保持力が大きい。
(3)ストロークが長く、高分解能である。
(4)静粛性に富んでいる。
(5)磁気的ノイズを発生せず、また、ノイズの影響も受けない。
このような利点を有する超音波モータは、通常、駆動装置によってその駆動が制御されるようになっている。
【0004】
このような超音波アクチュエータ駆動装置の従来の先行技術としては、例えば特許番号第2874797号に記載の文献によって振動アクチュエータのための制御装置として開示がなされたものがある。
【0005】
この提案における制御装置では、振動アクチュエータの位置制御が不安定になるといった欠点を解消する目的を達成するために、超音波アクチュエータ(振動アクチュエータともいう)を駆動するにあたり、被駆動体(移動体)の実質的な移動状態を評価している。
【0006】
すなわち、被駆動体の超音波アクチュエータに対する絶対的な移動に応じた信号を出力する移動状態検出部を備え、この移動状態検出部からの出力信号を超音波アクチュエータの振動周波数の複数倍の周波数に同期したタイミングでサンプリングし、そのサンプリングされた信号の平均値に応じた値に基づき、移動状態を評価している。
【0007】
さらに、具体的には、上記特許番号第2874797号の文献中の図1に示すように、移動状態検出部であるロータリーエンコーダ5の検出信号はカウンタ6に入力され、このカウンタ6によってカウントを行う。このカウンタ6の検出値は、電気−機械エネルギー変換素子2に設けられた振動検出素子の検出信号(S相パルス信号)のエッジをパルスエッジ検出回路10により検出し、ラッチ信号をラッチ11に入力してカウント値をラッチする。この場合、S相の立上がりと立下りのエッジ時にカウンタ値をラッチし、両エッジ時のカウント値を加算器13に入力して加算を行う。そして、該加算器13からの加算値を用いてCPU15により平均値を求め、その平均値をカウンタの中心値(実質的な値)として移動状態を評価している。
【0008】
【特許文献1】
特許番号第2874797号
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
一般に、超音波アクチュエータでは、自己発熱や外部要因により、突発的に振動子の共振周波数が変化したり、一定な駆動周波数を印加していても移動状態に差が生じたりするなど、多くの不安定要素を抱えている。
【0010】
しかしながら、上記特許番号第2874797号に開示された従来技術では、そのような不安定要素に対応して上記移動状態の評価方法において補正するための手段を何ら備えていないため、正確な移動状態を評価することができず、位置停止精度が悪化したり、目標位置に対して行き過ぎてしまう、位置決め制御の時間がかかってしまうなどの数々の問題が生じる可能性がある。
【0011】
そこで、本発明は超音波アクチュエータ自身の発熱による振動周波数の変動、あるいは温度、湿度及び負荷の変動による振動周波数の変動や移動状態の変化が生じた場合においても、安定した位置決めが可能な超音波アクチュエータ駆動装置及び超音波アクチュエータ駆動方法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1の発明の超音波アクチュエータ駆動装置は、超音波アクチュエータの振動子に周波信号を印加することにより、前記振動子に接触する被駆動体を摩擦駆動する超音波アクチュエータ駆動装置であって、前記周波信号の周波数の基となる波形情報を含む源信号を出力する源信号出力部と、所定期間の前記源信号に対して平均化演算を施して平均波形データを求める波形平均部と、前記振動子に対する前記被駆動体の絶対位置を検出する位置検出部と、所定期間の前記絶対位置に対して平均化演算を施して平均位置データを求める位置平均部と、前記平均波形データと前記平均位置データとに基いて前記源信号の周波数を制御するための制御信号を生成し前記源信号出力部に入力する制御信号算出部と、前記源信号に基いて前記周波信号を生成し前記振動子に印加する駆動部と、を備えたことを特徴とするものである。
【0013】
請求項1の発明によれば、上記構成の超音波アクチュエータ駆動装置において、超音波アクチュエータの移動状態が変化した場合や速度が変化した場合、つまり温度、湿度および負荷の変動による移動状態の変化や振動周波数の変動が生じた場合においても、高精度、安定した位置決めが可能である。
【0014】
請求項2の発明の超音波アクチュエータ駆動装置は、請求項1に記載の超音波アクチュエータ駆動装置において、前記波形平均部は、前記源信号から所定の波形情報を検出する波形情報検出部と、前記波形情報を所定期間サンプリングし波形データとして格納する波形データ格納部と、前記波形データについて平均化演算を施して平均波形データを求める平均波形データ算出部と、具備して構成したことを特徴とするものである。
【0015】
請求項2の発明によれば、さらに、温度、湿度および負荷の変動による移動状態の変化で振動周波数の変動が生じた場合に起こり得る波形データに関する急激な応答特性を緩和させる効果がある。
【0016】
請求項3の発明の超音波アクチュエータ駆動装置は、請求項1又は請求項2に記載の超音波アクチュエータ駆動装置において、前記位置平均部は、前記絶対位置を所定期間サンプリングし位置データとして格納する位置データ格納部と、前記位置データについて平均化演算を施して平均位置データを求める平均位置データ算出部と、具備して構成したことを特徴とするものである。
【0017】
請求項3の発明によれば、さらに、温度、湿度および負荷の変動による移動状態の変化が生じた場合に起こり得る急激な位置データに関する急激な応答特性を緩和させる効果がある。
請求項4の発明の超音波アクチュエータ駆動装置は、請求項1乃至請求項3のいずれか1つに記載の超音波アクチュエータ駆動装置において、前記制御信号算出部は、少なくとも前記平均波形データと前記平均位置データとに基いて前記被駆動体の減速開始位置を算出する減速開始位置算出部と、前記減速開始位置から前記被駆動体を減速駆動するように前記源信号の周波数を制御するための制御信号を生成し、前記源信号出力部に入力する制御信号生成部と、具備して構成したことを特徴とするものである。
【0018】
請求項4の発明によれば、さらに、温度、湿度および負荷の変動による移動状態の変化や振動周波数の変動が生じた場合に起こりえる急激な応答特性の変化に対しても、変動に応じて被駆動体の減速を開始する位置を制御し、それに対応して源信号の周波数を制御するため高精度な位置決めが行うことが可能である。
【0019】
請求項5の発明の超音波アクチュエータ駆動装置は、超音波アクチュエータの振動子に周波信号を印加することにより、前記振動子に接触する被駆動体を摩擦駆動する超音波アクチュエータ駆動装置であって、前記周波信号の周波数の基となる波形情報を含む源信号を出力する源信号出力部と、前記源信号から所定の波形情報を検出する波形情報検出部と、前記波形情報を所定期間サンプリングし波形データとして格納する波形データ格納部と、前記波形データについて平均化演算を施して平均波形データを求める平均波形データ算出部と、前記振動子に対する前記被駆動体の絶対位置を検出する位置検出部と、前記絶対位置を所定期間サンプリングし位置データとして格納する位置データ格納部と、前記位置データについて平均化演算を施して平均位置データを求める平均位置データ算出部と、少なくとも前記平均位置データと前記平均波形データとに基いて前記被駆動体の減速開始位置を算出する減速開始位置算出部と、所定の設定部によって設定された前記被駆動体の目標停止位置に基いて停止範囲を設定する停止範囲設定部と、前記減速開始位置から前記被駆動体を減速駆動するように前記源信号の周波数を制御するための制御信号、及び前記停止範囲内で前記被駆動体を停止させるための制御信号を生成し、前記源信号出力部に入力する制御信号生成部と、前記源信号に基いて前記周波信号を生成し前記振動子に印加する駆動部と、を備えたことを特徴とするものである。
【0020】
請求項5の発明によれば、上記構成の超音波アクチュエータにおいて、移動状態が変化した場合や速度が変化した場合、つまり温度、湿度および負荷の変動による移動状態の変化や振動周波数の変動が生じた場合においても、高精度、安定した位置決めが可能である。また、目標停止位置に対して、位置検出部の分解能の整数倍の幅を正負方向に持たせることにより、目標位置に対して高精度な位置決めを行うことが可能である。
【0021】
請求項6の発明の超音波アクチュエータ駆動装置は、請求項1乃至請求項5のいずれか1つに記載の超音波アクチュエータ駆動装置において、前記駆動部は、前記源信号が入力される分周器と、前記分周器から出力されたパルス信号に基づいて周波信号を生成する位相パルス生成部と、前記位相パルス生成部から出力された周波信号を増幅して前記振動子に印加する増幅器と、具備して構成したことを特徴とするものである。
【0022】
請求項6の発明によれば、さらに、超音波アクチュエータの安定的駆動を行うことが可能となる。
【0023】
請求項7の発明の超音波アクチュエータ駆動装置は、請求項1乃至請求項6のいずれか1つに記載の超音波アクチュエータ駆動装置において、さらに、前記振動子に対する前記被駆動体の絶対位置を検出するリニアスケールと、前記停止範囲と前記絶対位置との比較により前記被駆動体を停止させるか否かの判断を行い、停止判定信号を生成する停止位置判定部と、前記停止判定信号に基づいて前記被駆動体を前記停止範囲内に停止させるための停止信号を生成し、前記源信号出力部に入力する停止部と、前記絶対位置と前記目標停止位置に基づいて駆動方向を設定する駆動方向設定部と、を備えたことを特徴とするものである。
【0024】
請求項7の発明によれば、さらに、超音波アクチュエータを目標停止位置範囲に高精度に停止させることが可能である。
請求項8の発明の超音波アクチュエータ駆動装置は、請求項1乃至請求項7のいずれか1つに記載の超音波アクチュエータ駆動装置において、さらに、前記減速開始位置算出部によって前記被駆動体の減速を開始する位置算出の判断が所定回数以上なされた場合において、割り込み信号を生成する割り込み部と、を備えたことを特徴とするものである。
【0025】
請求項8の発明によれば、さらに、温度、湿度および負荷の変動による移動状態の変化や振動周波数の変動が生じた場合に起こり得る超音波アクチュエータ自身の駆動不良により、超音波アクチュエータ自身の発熱による熱破壊や熱破損を防ぐ効果がある。また、無駄な電力を消費することが無くなり省電力化の効果がある。
【0026】
請求項9の発明の超音波アクチュエータ駆動装置は、請求項1乃至請求項7のいずれか1つに記載の超音波アクチュエータ駆動装置において、さらに、前記停止位置判定部によって前記被駆動体を停止させない旨の判断が所定回数以上なされた場合においても、停止割り込み信号を生成する停止割り込み部と、を備えたことを特徴とするものである。
【0027】
請求項9の発明によれば、前記請求項8の発明と同様な作用、効果を得る。
【0028】
請求項10の発明の超音波アクチュエータ駆動方法は、超音波アクチュエータの振動子に周波信号を印加することにより、前記振動子に接触する被駆動体を摩擦駆動する超音波アクチュエータ駆動方法であって、前記周波信号の周波数の基となる波形情報を含む源信号を出力する源信号出力手順と、所定期間の前記源信号に対して平均化演算を施して平均波形データを求める波形平均手順と、前記振動子に対する前記被駆動体の絶対位置を検出する位置検出手順と、所定期間の前記絶対位置に対して平均化演算を施して平均位置データを求める位置平均手順と、前記平均波形データと前記平均位置データとに基いて前記源信号の周波数を制御するための制御信号を生成し前記源信号出力部に入力する制御信号算出手順と、前記源信号に基いて前記周波信号を生成し前記振動子に印加する駆動手順と、含んだことを特徴とするものである。
【0029】
請求項10の発明によれば、超音波アクチュエータの移動状態が変化した場合や速度が変化した場合、つまり温度、湿度および負荷の変動による移動状態の変化や振動周波数の変動が生じた場合においても、高精度、安定した位置決めが可能である。
【0030】
請求項11の発明の超音波アクチュエータ駆動方法は、請求項10に記載の超音波アクチュエータ駆動方法において、前記波形平均手順は、前記源信号から所定の波形情報を検出する波形情報検出手順と、前記波形情報を所定期間サンプリングし波形データとして格納する波形データ格納手順と、前記波形データについて所定の演算を施して平均波形データを求める平均波形データ算出手順と、含んだことを特徴とするものである。
【0031】
請求項11の発明によれば、さらに、温度、湿度および負荷の変動による移動状態の変化で振動周波数の変動が生じた場合に起こりえる急激な応答特性の変化に対し、1サンプリング毎に平均波形データを求めることにより急激な応答特性を緩和させる効果がある。
【0032】
請求項12の発明の超音波アクチュエータ駆動方法は、請求項10又は請求項11に記載の超音波アクチュエータ駆動方法において、前記位置平均手順は、前記絶対位置を所定期間サンプリングし位置データとして格納する位置データ格納手順と、前記位置データについて所定の演算を施して平均位置データを求める平均位置データ算出手順と、を含んだことを特徴とするものである。
【0033】
請求項12の発明によれば、さらに、温度、湿度および負荷の変動による移動状態の変化が生じた場合に起こり得る急激な位置データに関する急激な応答特性を緩和させる効果がある。
請求項13の発明の超音波アクチュエータ駆動方法は、請求項10乃至請求項12のいずれか1つに記載の超音波アクチュエータ駆動方法において、前記制御信号算出手順は、少なくとも前記平均波形データと前記平均位置データとに基いて前記被駆動体の減速開始位置を算出する減速開始位置算出手順と、前記減速開始位置から前記被駆動体を減速駆動するように前記源信号の周波数を制御するための制御信号を生成し、前記源信号出力部に入力する制御信号生成手順と、を含んだことを特徴とするものである。
【0034】
請求項13の発明によれば、さらに、温度、湿度および負荷の変動による移動状態の変化や振動周波数の変動が生じた場合に起こりえる急激な応答特性の変化に対しても、変動に応じて被駆動体の減速を開始する位置を制御し、それに対応して源信号の周波数を制御するため高精度な位置決めが行うことが可能である。
【0035】
請求項14の発明の超音波アクチュエータ駆動方法は、超音波アクチュエータの振動子に周波信号を印加することにより、前記振動子に接触する被駆動体を摩擦駆動する超音波アクチュエータ駆動方法であって、所定速度に到達するまで前記被駆動体の加速駆動を行う加速駆動手順と、前記加速駆動後において前記周波信号の周波数の基となる波形情報を含む源信号から所定の波形情報を検出する波形情報検出手順と、前記波形情報を所定期間サンプリングし波形データとして格納する波形データ格納手順と、前記波形データについて平均化演算を施して平均波形データを求める平均波形データ算出手順と、前記加速駆動後において前記振動子に対する前記被駆動体の絶対位置を検出する位置検出手順と、前記絶対位置を所定期間サンプリングし位置データとして格納する位置データ格納手順と、前記位置データについて平均化演算を施して平均位置データを求める平均位置データ算出手順と、少なくとも前記平均波形データと前記平均位置データとに基いて前記被駆動体の減速開始位置を算出する減速開始位置算出手順と、前記減速開始位置と前記加速駆動後における絶対位置との比較により前記被駆動体の減速駆動を開始する否かを判断する減速判断手順と、前記減速判断手順によって減速駆動を開始する旨の判断がなされた場合において、前記減速開始位置から前記被駆動体を減速駆動するように前記源信号の周波数を制御するための減速制御信号を生成する減速制御信号生成手順と、を含んだことを特徴とするものである。
【0036】
請求項14の発明によれば、請求項10の発明と同様に、温度、湿度および負荷の変動による移動状態の変化や振動周波数の変動が生じた場合に起こり得る急激な応答特性の変化に対しても、変動に応じて被駆動体の減速を開始する位置を制御するため安定的、高精度な位置決めが行うことが可能である。
【0037】
請求項15の発明の超音波アクチュエータ駆動方法は、請求項14に記載の超音波アクチュエータ駆動方法において、さらに、所定の設定手段によって設定された前記被駆動体の目標停止位置に基いて停止範囲を設定する停止範囲設定手順と、前記減速駆動後において前記振動子に対する前記被駆動体の絶対位置を検出する位置検出手順と、前記停止範囲と前記減速駆動後における絶対位置との比較により前記被駆動体を停止させるか否かを判断する停止判断手順と、前記停止判断手順によって前記被駆動体を停止させる旨の判断がなされた場合において、前記停止範囲内で前記被駆動体を停止させるための停止信号を生成する停止信号生成手順と、を含むことを特徴とするものである。
【0038】
請求項15の発明によれば、さらに、停止位置範囲に超音波アクチュエータを高精度に停止させることが可能である。
【0039】
請求項16の発明の超音波アクチュエータ駆動方法は、請求項10乃至請求項15のいずれか1つに記載の超音波アクチュエータ駆動方法において、さらに、前記減速開始位置算出手順によって前記被駆動体の減速を開始する位置算出の判断が所定回数以上なされた場合において、割り込み信号を生成する割り込み手順と、を備えたことを特徴とするものである。
【0040】
請求項16の発明によれば、温度、湿度および負荷の変動による移動状態の変化や振動周波数の変動が生じ、駆動量に変化が生じ正常に動作が行われていない場合に強制停止を行うことができる。また、自己発熱により熱破壊や熱破損を起こす可能性があるがそれを防ぐことも可能である。さらに、無駄な動作を連続的に行わない観点から省電力である。
【0041】
請求項17の発明の超音波アクチュエータ駆動方法は、請求項10乃至請求項16のいずれか1つに超音波アクチュエータ駆動方法において、さらに、前記停止判断手順によって前記被駆動体を停止させない旨の判断が所定回数以上なされた場合においても、停止割り込み信号を生成する停止割り込み手順と、を備えたことを特徴とするものである。
【0042】
請求項17の発明によれば、請求項16の発明と同様の作用、効果を得る。
【0043】
請求項18の発明の超音波アクチュエータ駆動方法は、請求項10乃至請求項17のいずれか1つに記載の超音波アクチュエータ駆動方法において、さらに、前記波形データ格納手順及び/又は前記位置データ格納手順は、新しいデータを古いデータに優先させて格納することを特徴とするものである。
【0044】
請求項18の発明によれば、さらに、常に新しい駆動情報を取得することにより、温度、湿度および負荷の変動による移動状態の変化や振動周波数の変動により、急激な変化が生じた場合でもそれを緩和させる効果がある。
【0045】
請求項19の発明の超音波アクチュエータ駆動方法は、前記請求項10乃至請求項18のいずれか1つに記載の超音波アクチュエータ駆動方法をコンピュータに実行させるためのプログラム実行手順を備えたことを特徴とするものである。
請求項19の発明によれば、超音波アクチュエータ駆動方法をコンピュータに実行させることにより、負荷の変動や温度や湿度などの外部環境の変化に影響を受けることなく、目標位置に対して行き過ぎることない高精度な位置決め制御が行うことが可能となる。
【0046】
請求項20の発明の超音波アクチュエータ駆動方法は、請求項19に記載の超音波アクチュエータ駆動方法において、前記プログラム実行手順は、記憶媒体に記憶され、該記憶媒体からコンピュータにより読み出して実行させることを特徴とするものである。
【0047】
請求項20の発明によれば、請求項10乃至請求項18のいずれか1つの駆動方法を実現するためのプログラムを、例えばコンピュータ内に内蔵されたハードディスクや外部接続による記録媒体FD、MOやメモリカードなどに記録して保存することが可能である。
【0048】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
第1の実施の形態:
(構成)
図1は本発明の超音波アクチュエータ駆動装置の第1の実施の形態を示し、該装置の全体構成を示すブロック図である。
【0049】
本実施の形態の超音波アクチュエータ駆動装置は、図1に示すように、超音波アクチュエータを構成する振動子1及び被駆動体2、駆動部3、源信号出力部4、波形平均部5、位置検出部6、位置平均部7及び制御信号算出部8を具備して構成されている。
【0050】
さらに詳細に説明すると、振動子1に接触する被駆動体2が摩擦駆動を行う超音波アクチュエータが設けられており、該超音波アクチュエータの振動子1には、駆動部3が電気的に接続されている。該駆動部3は、振動子1に対し周波電圧を印加する。
【0051】
駆動部3には、源信号出力部4が電気的に接続されている。この源信号出力部4は、周波電圧の基準となるパルス信号を駆動部3に出力する。
【0052】
源信号出力部4には、波形平均部5と制御信号算出部8が電気的に接続されている。また、被駆動体2には、位置を検出するための位置検出部6が電気的に接続されている。
【0053】
位置検出部6には、位置平均部7が電気的に接続されている。また、制御信号算出部8には、上述した波形平均部5,位置平均部7及び源信号出力部4がそれぞれ電気的に接続されている。
【0054】
(作用)
上記構成の超音波アクチュエータ駆動装置において、駆動部3は、源信号出力部4から出力された源信号に対して、超音波アクチュエータを構成する振動子の共振周波数である50KHZ〜400K程度周波数と電圧が4V〜30V程度の矩形波信号を生成し、振動子1に与える。
【0055】
なお、本実施の形態では、実際には駆動部3により生成された矩形波信号は、例えば共振周波数83KHz,駆動電圧4.4Vが最適であった。そして、駆動部3は、このような矩形波信号を振動子1に印加することにより、振動子1に接触している被駆動体2が摩擦駆動により駆動することになる。
【0056】
この場合、源信号出力部4の出力を波形平均部5により平均化演算を行い、その結果を制御信号算出部8に供給する。
【0057】
また、位置平均部7は、被駆動体2の絶対位置を検出する位置検出部6の検出信号を平均化演算を行い、その平均演算結果を制御信号算出部8に供給する。
【0058】
その後、制御信号算出部8では、波形平均部5と位置平均部7からの各演算結果から現在の状況を把握し、安定した位置決めにて駆動させるための補正信号を生成し、逐次源信号出力部4にフィードバックする。
【0059】
なお、本実施の形態では、振動子1に印加する信号を矩形波信号としたが、これに限定されるものではなく、正弦波信号でも鋸波信号とすることができる。
【0060】
(効果)
したがって、本実施の形態によれば、上述したように、制御信号算出部8が波形平均部5と位置平均部7の各演算結果から現在の状況を把握し、安定した駆動するための補正信号を生成し、逐次源信号出力部4にフィードバックする構成を有しているために、移動状態が変化した場合や速度が変化した場合、つまり温度、湿度および負荷の変動による移動状態の変化や振動周波数の変動が突発的に生じた場合においても、高精度、安定した位置決めが可能となるという効果が得られる。
【0061】
また、移動状態の変化で振動周波数の変動が生じた場合に起こり得る波形データに関する急激な応答特性や、位置データに関する急激な応答特性を緩和させる効果も得られる。
【0062】
さらに、温度、湿度および負荷の変動による移動状態の変化や振動周波数の変動が生じた場合に起こり得る急激な応答特性の変化に対しても、変動に応じて被駆動体の減速を開始する位置を制御し、それに対応して源信号の周波数を制御する。
【0063】
第2の実施の形態:
(構成)
図2は本発明の超音波アクチュエータ駆動装置の第2の実施の形態を示し、該装置の全体構成を示すブロック図である。なお、図2は前記第1の実施の形態の装置と同様な構成要素については同一の符号を付して説明を省略し、異なる部分のみを説明する。
【0064】
本実施の形態の超音波アクチュエータ駆動装置では、より高精度で且つ安定した位置決め行う駆動制御を可能とするために、波形平均部5,位置平均部7及び制御信号算出部8をさらに詳細に構成し、さらに停止範囲設定部を設けて構成したことが前記第1の実施の形態と異なる点である。
【0065】
波形平均部5は、図2に示すように、波形情報検出部5a,波形データ格納部5b,平均波形データ算出部5cを含んで構成されている。
【0066】
位置平均部7は、平均位置データ算出部7a,位置データ格納部7bを含んで構成されている。
【0067】
制御信号算出部8は、減速開始位置算出部8a,制御信号生成部8bを含んで構成されている。
【0068】
さらに、詳細に説明すると、波形平均部5において、波形情報検出部5aには、源信号出力部4と波形データ格納部5bが電気的に接続されている。また、平均波形データ算出部5cには、波形データ格納部5bと減速開始位置算出部8aとが電気的に接続されている。
【0069】
波形情報検出部5aは、源信号出力部4から出力される矩形波の源信号を所定のサンプリング時間でサンプリングを行い、サンプリング時間内の出力波形の情報を取得し、波形データ格納部5bに出力する。
【0070】
波形データ格納部5bは、波形情報検出部5aによりサンプリングで取得した波形情報を1個ずつ格納する。
【0071】
平均波形データ算出部5cは、波形データ格納部5bにより格納された波形データに基づいて平均化演算を行い、平均化演算結果を制御信号算出部8の減速開始位置算出部8aに供給する。
【0072】
一方、位置平均部7において、位置データ格納部7bには、位置検出部6と平均位置データ算出部7aが電気的に接続されている。
【0073】
位置データ格納部7bは、位置検出部6にて所定のサンプリング時間でサンプリングした移動距離が供給され、波形データ格納部5bと同様にこれを格納する。
【0074】
平均位置データ算出部7aは、位置データ格納部7bで格納された位置データに基づいて平均化演算を行い、この平均化演算結果を制御信号算出部8の減速開始位置算出部8aに供給する。
【0075】
制御信号算出部8において、減速開始位置算出部8aには、平均波形データ算出部5c,平均位置データ算出部7aと制御信号生成部8bが電気的に接続されている。
【0076】
減速開始位置算出部8aは、平均化演算結果、つまり、平均位置データ、平均波形データを用いて被駆動体2の減速を開始する位置を算出し、制御信号生成部8bに供給する。
【0077】
制御信号生成部8bは、減速開始位置算出部8aからの算出結果に基づいて源信号出力部4から出力される源信号の周波数を制御する。
【0078】
また、停止範囲設定部9は、源信号出力部4に電気的に接続されるようになっている。この停止範囲設定部9は、被駆動体2の停止範囲を設定し、被駆動体2の絶対位置が停止範囲に収まった場合に源信号出力部4に停止信号を入力し、源信号の出力を停止させるようになっている。
【0079】
その他の構成は、前記第1の実施の形態と同様である。
【0080】
(作用)
いま、図2に示す超音波アクチュエータ駆動装置を駆動させるものとする。この場合、上述した第1の実施の形態と略同様に作用するが、本実施の形態では、波形情報検出部5aは、源信号出力部4から出力される矩形波の源信号を、例えば5〜200msecのサンプリング時間でサンプリングを行い、サンプリング時間内の出力波形の情報を取得する。なお、この場合、本実施の形態では、例えば30msecのサンプリング時間で行った。
【0081】
そして、波形データ格納部5bでは、波形情報検出部5aにて30msec毎のサンプリングで取得した波形情報を1個ずつ格納する。この場合、格納個数は2〜100個程度であるが、本実施の形態では、30個の波形情報を格納した。
【0082】
その後、平均波形データ算出部5cは、波形データ格納部5bにより格納された波形データに基づいて平均化演算を行い、その平均化演算結果を減速開始位置算出部8aに供給する。
【0083】
また、位置検出部6では、30msecのサンプリング時間でサンプリングした移動距離を位置データ格納部7bに供給する。
【0084】
そして、位置データ格納部7bでは、波形データ格納部5bと同様に格納個数が2〜100個程度であるが、本実施の形態では30個に設定され、サンプリングされた位置検出部6の位置データが格納される。
【0085】
その後、平均位置データ算出部7aでは、位置データ格納部7bで格納された位置データに基づいて平均化演算を行い、その平均化演算結果を減速開始位置算出部8aに供給する。
【0086】
その後、制御信号算出部8において、減速開始位置算出部8aでは、平均位置データ、平均波形データを用いてサンプリングあたりの1パルス移動量などから被駆動体2の減速を開始する位置を算出し、算出結果を制御信号生成部8bに供給する。
【0087】
そして、制御信号生成部8bでは、減速開始位置算出部8aの算出結果に基づいて源信号出力部4から出力される源信号の周波数を制御することになる。この場合、停止範囲設定部9では、被駆動体2の停止範囲を設定し、被駆動体2の絶対位置が停止範囲に収まった場合に源信号出力部4に停止信号を入力し、源信号の出力を停止させるように源信号出力部4が制御されることになる。
【0088】
その他の作用については、前記第1の実施の形態と同様である。
【0089】
なお、本実施の形態では、波形データ格納部5bと位置データ格納部7bとのデータ格納数は30個としたが、これに限定されるものではなく、超音波アクチュエータに対応して変更しても構わない。同様にサンプリング時間も30msecとしたが、これも限定されるものではなく、超音波アクチュエータに対応して変更しても構わない。
【0090】
(効果)
したがって、本実施の形態によれば、前記第1の実施の形態と同様の効果を得られる他に、上記構成により、目標停止位置に対して、位置検出部の分解能の整数倍の幅を正負方向に持たせることにより、目標位置に対して高精度な位置決めを行うことが可能であるという特有の効果が得られる。さらに、超音波アクチュエータの安定的駆動を行うことが可能となるという特有の効果も得られる。
【0091】
第3の実施の形態:
(構成)
図3及び図4は本発明の超音波アクチュエータ駆動装置の第3の実施の形態を示し、図3は該装置の全体構成を示すブロック図、図4は該装置に適用された本発明に係る超音波アクチュエータ駆動方法を説明するためのフローチャートであり、図4(A)はメインの初期設定処理ルーチン、図4(B)は制御工程処理ルーチン、図4(C)は停止工程処理ルーチンをそれぞれ示している。なお、図3は前記第1,第2の実施の形態の装置と同様な構成要素については同一の符号を付して説明を省略し、異なる部分のみを説明する。
【0092】
本実施の形態の超音波アクチュエータ駆動装置では、さらに、高精度で且つ安定した位置決めを行う駆動制御するために、前記第2の実施の形態の構成要件に加え、さらに、駆動部3を、分周器3a,位相パルス生成部3b,増幅器3cにて構成するとともに、停止位置判定部10,停止部11,駆動方向決定部12及び位置指令部13を設けて構成したことが特徴である。
【0093】
駆動部3は、図3に示すように、分周器3a,位相パルス生成部3b,増幅器3cを含んで構成されている。
【0094】
分周器3aは、位相パルス生成部3bと源信号出力部4が電気的に接続されている。増幅器3cは、前記位相パルス生成部3bと振動子1が電気的に接続されている。
【0095】
分周器3aは、源出力部4からの源信号を分周処理に、得た分周信号を位相パルス生成部3bに供給する。位相パルス生成部3bは、供給されて分周信号から位相パルス信号を生成し、増幅器3cに供給する。増幅器3cは、供給された位相パルス信号を所定の増幅率で増幅し、駆動信号として振動子1に供給する。
【0096】
一方、位置検出部6は、例えばリニアスケールで構成されたもので、該位置検出部6には、被駆動体2,位置データ格納部7a,停止位置判定部10と駆動方向決定部11が電気的に接続されている。
【0097】
位置指令部13には、停止範囲設定部9と駆動方向決定部12が電気的に接続されている。停止位置判定部10には、停止範囲設定部9と停止部11が電気的に接続されている。
【0098】
源信号出力部4には、停止部11,駆動方向決定部12,波形情報検出部5a,制御信号生成部8bと分周器3aとが電気的に接続されている。
【0099】
位置指令部13は、例えばコンピュータの外付け入力装置としてのキーボードにより、目標位置を指令する指令情報(目標位置データという)を入力するもので、入力した目標位置データを停止範囲設定部9及び駆動方向決定部12に供給する。
【0100】
停止位置設定部9は、供給された目標位置データに対し所定の領域を設けて目標停止位置範囲を設定するもので設定された位置データを停止位置判定部10に供給する。
【0101】
停止位置判定部10は、位置検出部6からの位置データと停止範囲位置データとに基づき、停止位置を判定し、判定結果である停止判定信号を停止部11に供給する。
【0102】
停止部11は、供給された停止判定信号に基づき、源信号出力部の出力を制限する。
【0103】
また、駆動方向決定部12は、位置検出部6からの位置データと位置指令部13からの目標位置データとに基づいて駆動方向を決定し、駆動方向を示す駆動方向信号を源信号出力部4に出力する。
【0104】
その他の構成については、前記第1,第2の実施の形態と略同様である。
【0105】
(作用)
次に、本実施の形態の特徴となる超音波アクチュエータ駆動装置による駆動方法を図4を参照しながら詳細に説明する。
【0106】
いま、図3に示す超音波アクチュエータ駆動装置を駆動するものとする。この場合、本実施の形態の超音波アクチュエータ駆動装置では、まず、図3に示す位置指令部13,例えばコンピュータの外付け入力装置であるキーボードにより目標位置を入力する。
【0107】
すると、図3に示す超音波アクチュエータ駆動装置全体の各種制御を行う図示しない制御部(制御信号算出部を含む制御部)は、図4(A)に示す初期設定処理ルーチンを起動し、つまり、ステップS30の処理にて、その入力された目標位置を読み込む。
【0108】
そして、読込後、読み込んだ目標位置に±0.1μmの不感帯領域を設けて目標停止位置範囲を設定し、処理を続くステップS31に移行する。
【0109】
ステップS31では、前記制御部は、停止範囲設定部9により、超音波アクチュエータの現在位置を位置検出部(リニアスケール)6の検出信号から取得させる。
【0110】
そして、現在位置取得後に、制御部は、続くステップS32の処理で、目標位置と現在位置の偏差により駆動方向を決定するように駆動方向決定部12を制御する。
【0111】
駆動方向が決定した後、制御部は、ステップS33の処理で、前記決定した駆動方向に基づき、既定された加速定数で加速駆動を行うように、源信号出力部、駆動部3を制御する。この場合、任意に1000〜15000pps程度設定できる最高速度に達したら最高速度で定速駆動を行うように制御する。なお、本実施の形態では、3000ppsで行った。
【0112】
そして、制御部は、ステップS33の処理による加速駆動後、続く図4(B)に示すステップS34に処理を移行し、該処理にて5〜200msec程度のサンプリング周期で位置検出部(リニアスケール)6からの検出信号により位置データを取得し、1回前のサンプリング値との偏差を取り、続くステップS35の処理にて位置データを位置データ格納部7aに格納する。
【0113】
この場合、本実施の形態でのサンプリング周期は30msecに設定した。また、該ステップS35の位置データ格納処理においては、格納された一番初めの位置データは1回前のサンプリング値が存在しないので0との偏差を取り格納される。
【0114】
そして、制御部は、続くステップS36の処理にて、前記平均位置データ算出部により格納された位置データに対し、その位置データ数に基づいて平均化演算処理を行うように制御する。ただし、ステップS35の処理による位置データの格納は30個の配列である。つまり、1回目は位置データ数が1個だけなので、平均演算が行えないことから、そのままの値が制御信号算出部8の減速開始位置算出部8aに供給されることになる。次のサンプリングが行われた場合は、前述した通り、ステップS35の処理により位置データ格納部7aに格納されている位置データと新たにステップS34の処理によりサンプリングされた位置データの偏差を取り、ステップS35の処理で位置データを位置データ格納部7aに格納する。
【0115】
従って、ステップS35の処理では、新しいデータを優先して格納していくように2個の位置データが位置データ格納部7aに格納されている。
【0116】
そして、制御部は、処理を続くステップS36に移行し、該処理にて平均位置算出部7bにより前記2個の位置データを用いて平均化演算処理を行い、減速開始位置算出部8aに供給する。このように制御部は、上述した処理を繰り返して平均位置データを求める。
【0117】
さらに、位置データが30個以上の場合は、制御部は、一番初めにステップS35の処理にて位置データ格納部7aに格納された位置データを30個の配列から破棄し、最新の位置データを位置データ格納部7aに格納するように制御する。この状態では、ステップS36の処理にて平均位置データ算出部7bによりデータ数に基づき30個の平均化演算を行うことになる。
【0118】
同様に、制御部は、ステップS33の処理にて加速駆動が行われると、ステップS34〜36の処理と平行して、ステップS37〜39の処理にて源信号の波形平均データを求める。つまり、制御部は、ステップS37の処理にて、波形情報検出部5aにより源信号の波形情報を取得する。
【0119】
そして、制御部は、続くステップS38の処理にて、取得された波形情報を波形データ格納部5bに格納するように制御する。
【0120】
その後、続くステップS9の処理にて、平均波形データ算出部5cにより、ステップS38の処理で波形データ格納部5bに格納されている波形データ数に基づいて平均化演算処理を行い、平均化演算処理結果(平均パルス数)を減速開始位置演算部8aに供給する。
【0121】
ステップS38による処理では、前記位置データ格納時(ステップS35の処理)と同様に、波形データを格納できる配列を30個用意してあり、30個以上の波形データが供給された場合の処理もステップS35の処理と同様である。
【0122】
したがって、減速開始位置算出部8aには、ステップS36により得られた平均化演算処理された位置データである平均位置データPと、ステップS39により得れれた波形データである平均波形データWが30msec毎に供給されることになる。
【0123】
そして、制御部は、ステップS40の処理にて、これらの平均位置データPと平均波形データWと、サンプリングレートをSa,基準速度として既定された速度をVe,分周器3aの分周比をdとすると、下記に示す(式1)の関係を満足するように減速開始位置算出部8aにより減速を開始する位置を算出する。
【0124】
減速開始位置 =(1/Ve)×Sa×d×P×(W/P)…(式1)
その後、制御部は、続くステップS41の判定処理にて、ステップS40にて求められた減速開始位置SPと、前記ステップS34で取得した現在位置RP1を比較して、SP≦RP1 の関係が成立しているかを判断する。
【0125】
この場合、成立していないと判断した場合には、処理をステップS34,ステップS37に戻し、一方、成立していると判断した場合には、制御部は、該ステップS41によって既定された減速定数で減速駆動を行うように源信号出力部4,駆動部3を制御する。この場合、制御部は、任意に10〜1000pps程度設定できる最低速度に達したら最低速度で定速駆動を行うように制御する。なお、本実施の形態では、20ppsに設定した。
【0126】
減速駆動後、制御部は、続くステップS43の処理で現在位置RP2を取得し、続くステップS44の判断処理で、この現在位置RP2がステップS30にて設定した目標停止位置範囲に入ったか否かを停止位置判定部10を用いて判断する。この場合、範囲に入っていたと判断した場合には、制御部は、続くステップS45にて停止部11を制御することにより、源信号出力部4による源信号の出力を停止させる。一方、範囲にはいってないものと判断した場合には、処理をステップS43に戻し、ステップS44の判断処理にて範囲に入るまで処理が繰り返すように制御する。
【0127】
なお、本実施の形態においては、不感帯領域の範囲を目標位置±0.1μmとして設定したが、これに限定されるものではなく、超音波アクチュエータに対応して0.1〜10μm程度までなら変更しても構わない。
【0128】
(効果)
したがって、本実施の形態によれば、前記第1,第2の実施の形態と同様の効果が得られる他に、超音波アクチュエータを目標停止位置範囲に高精度に停止させることが可能であるという特有の効果が得られる。
【0129】
第4の実施の形態:
(構成)
図5及び図6は本発明の超音波アクチュエータ駆動装置の第4の実施の形態を示し、図5は該装置の全体構成を示すブロック図、図6は該装置に適用された本発明に係る超音波アクチュエータ駆動方法を説明するためのフローチャートである。なお、図5及び図6は前記第1〜第3の実施の形態の装置と同様な構成要素及び処理工程については同一の符号及びステップS番号を付して説明を省略し、異なる部分のみを説明する。
【0130】
本実施の形態の超音波アクチュエータ駆動装置では、図5に示すように、前記第3の実施の形態の構成要件に加え、減速快速位置演算部8aと停止部11との間に電気的に接続される割り込み部14を設けて構成したことが特徴である。
【0131】
その他の構成については、前記第3の実施の形態と略同様である。
【0132】
また、本実施の形態の超音波アクチュエータ駆動方法では、前記第3の実施の形態における制御工程ルーチン(図4(B)参照)において、ステップS50によるループ回数カウント処理及びステップS51による判断処理を付加している。
【0133】
(作用)
次に、本実施の形態の特徴となる超音波アクチュエータの駆動方法について図6を参照しながら詳細に説明する。
【0134】
本実施の形態の超音波アクチュエータ駆動方法は、前記第3の実施の形態における制御処理ルーチン(図4(B)参照)と略と同様であるが、上述したようにステップS40とステップS41の間にステップS50,51の処理が挿入されている。
【0135】
すなわち、制御部は、図6に示すようにステップS40にて減速開始位置演算処理を終えると、続くステップS50の処理にて該制御部内の図示しないカウンタにて制御回数を監視する。そして、制御部は続くステップS51の判断処理にて、ステップS50によりカウントされたカウント値が20〜70回以上、例えば本実施の形態では50回に設定したので、ステップS50によるカウント値50回以上と判断した場合には、該位置決め制御ルーチンを強制的に抜けて、割り込み制御信号を割り込み部14に出力して、該割り込み部14から停止部11に割り込み信号を出力させることにより、図4(c)に示すステップS45による停止処理を実行して源信号の出力を停止させる。一方、50回以下と判断した場合には、制御部は、正規のルート、すなわち、図4(B)に示すステップS41の判断処理へと処理を移行し、継続して制御を行う。
【0136】
その他の作用については、前記第3の実施の形態と同様である。
【0137】
(効果)
したがって、本実施の形態によれば、前記第3の実施の形態と同様の効果が得られる他に、上記構成により、温度、湿度及び負荷の変動による移動状態の変化や振動周波数の変動が生じた場合に起こり得る超音波アクチュエータ自身の駆動不良により、超音波アクチュエータ自身の発熱による熱破壊や熱破損を防ぐ効果が得られる。さらに、無駄な電力を消費することが無くなり省電力化の効果も得られる。
【0138】
第5の実施の形態:
(構成)
図7及び図8は本発明の超音波アクチュエータ駆動装置の第5の実施の形態を示し、図7は該装置の全体構成を示すブロック図、図8は該装置に適用された本発明に係る超音波アクチュエータ駆動方法を説明するためのフローチャートである。なお、図7及び図8は前記第1〜第3の実施の形態の装置と同様な構成要素及び処理工程については同一の符号及びステップS番号を付して説明を省略し、異なる部分のみを説明する。
【0139】
本実施の形態の超音波アクチュエータ駆動装置では、図7に示すように、前記第3の実施の形態の構成要件に加え、停止位置判定部10と停止部11との間に電気的に接続される停止割り込み部15を設けて構成したことが特徴である。
【0140】
その他の構成については、前記第3の実施の形態と略同様である。
【0141】
また、本実施の形態の超音波アクチュエータ駆動方法では、前記第3の実施の形態における停止工程ルーチン(図4(C)参照)において、ステップS60による停止ループ回数カウント処理及びステップS61による判断処理を付加している。
【0142】
(作用)
次に、本実施の形態の特徴となる超音波アクチュエータの駆動方法について図6を参照しながら詳細に説明する。
【0143】
本実施の形態の超音波アクチュエータ駆動方法は、前記第3の実施の形態における停止処理ルーチン(図4(C)参照)と略と同様であるが、上述したようにステップS44とステップS44の間にステップS60,61の処理が挿入されている。
【0144】
すなわち、制御部は、図8に示すようにステップS43にて現在位置取得処理を終えると、続くステップS60の処理にて該制御部内の図示しないカウンタにて停止位置判定処理の制御回数を監視する。そして、制御部は続くステップS61の判断処理にて、ステップS60によりカウントされたカウント値が20〜50回以上、例えば本実施の形態では30回に設定したので、ステップS60によるカウント値30回以上と判断した場合には、該位置決め制御ルーチンを強制的に抜けて、停止割り込み部15から停止部11に停止割り込み信号を出力させることにより、図4(c)に示すステップS45による停止処理を実行して源信号の出力を停止させる。一方、30回以下と判断した場合には、制御部は、正規のルート、すなわち、図8に示すステップS43による現在位置取得処理へと処理を移行し、継続して制御を行う。
【0145】
その他の作用については、前記第3の実施の形態と同様である。
【0146】
(効果)
したがって、本実施の形態によれば、前記第4の実施の形態と同様の効果をより確実に得ることができる。
【0147】
第6の実施の形態:
(構成)
図9は本発明の超音波アクチュエータ駆動装置の第6の実施の形態を示し、該装置の全体構成を示すブロック図である。なお、図9は前記第4,第5の実施の形態の装置と同様な構成要素については同一の符号を付して説明を省略し、異なる部分のみを説明する。
【0148】
本実施の形態の超音波アクチュエータ駆動装置では、前記第4の実施の形態と前記第5の実施の形態とを組み合わせて構成したことが特徴であり、すなわち、図9に示すように、減速快速位置演算部8aと停止部11との間に電気的に接続される割り込み部14を設け、さらに停止位置判定部10と停止部11との間に電気的に接続される停止割り込み部15を設けて構成されている。 その他の構成については、前記第3の実施の形態と略同様である。
【0149】
また、本実施の形態の超音波アクチュエータ駆動方法においても、前記第4の実施の形態における処理ルーチン(図6参照)と前記第5の実施の形態における処理ルーチン(図8参照)とを組み合わせた制御されるようになっている。
【0150】
(作用)
次に、本実施の形態の特徴となる超音波アクチュエータの駆動方法について図6を参照しながら詳細に説明する。
すなわち、制御部は、図6に示すようにステップS40にて減速開始位置演算処理を終えると、続くステップS50の処理にて該制御部内の図示しないカウンタにて制御回数を監視する。そして、制御部は続くステップS51の判断処理にて、ステップS50によりカウントされたカウント値が50回以上か否かの判定を行う。
【0151】
また、制御部は、図8に示すようにステップS43にて現在位置取得処理を終えると、続くステップS60の処理にて該制御部内の図示しないカウンタにて停止位置判定処理の制御回数を監視する。そして、制御部は続くステップS61の判断処理にて、ステップS60によりカウントされたカウント値が30回以上であるか否かの判定を行う。
【0152】
本実施の形態では、制御部は、ステップS51とステップS61のどちらかの判定において設定回数以上の制御が行われた場合には、該位置決め制御ルーチンを強制的に抜けて、割り込み部14または停止割り込み部15を介して停止部11を制御することにより、図4(c)に示すステップS45による停止処理を実行して源信号の出力を停止させる。一方、設定回数以下の場合には、制御部は、上記実施の形態と同様に継続して制御を行う。
【0153】
その他の作用については、前記第3の実施の形態と同様である。
【0154】
(効果)
したがって、本実施の形態によれば、上記構成により、前記第4の実施の形態と同様な効果をさらに確実に得ることができる。
【0155】
本発明は、上記第1乃至第6の実施の形態に限定されるものではなく、発明の範囲を超えない範囲で各実施の形態の組み合わせや応用も適用される。
【0156】
また、本発明では、発明の超音波アクチュエータ駆動方法をコンピュータに実行させるための実行プログラムを備えており、また、この実行プログラムを記憶媒体に記憶させ、該記憶媒体から該超音波アクチュエータ駆動装置を制御するコンピュータにより読み出して実行させることにより、本発明の超音波アクチュエータ駆動方法を実行するように構成しても良い。
【0157】
【発明の効果】
以上、説明したように本発明によれば、超音波アクチュエータ自身の発熱による振動周波数の変動、あるいは温度、湿度及び負荷の変動による振動周波数の変動や移動状態の変化が生じた場合においても、安定した位置決めが可能な超音波アクチュエータ駆動装置及び超音波アクチュエータ駆動方法を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の超音波アクチュエータ駆動装置の第1の実施の形態を示し、該装置の全体構成を示すブロック図。
【図2】本発明の超音波アクチュエータ駆動装置の第2の実施の形態を示し、該装置の全体構成を示すブロック図。
【図3】本発明の超音波アクチュエータ駆動装置の第3の実施の形態を示し、該装置の全体構成を示すブロック図。
【図4】図3に示す装置に適用された本発明に係る超音波アクチュエータ駆動方法を説明するためのフローチャート。
【図5】本発明の超音波アクチュエータ駆動装置の第4の実施の形態を示し、該装置の全体構成を示すブロック図。
【図6】図5に示す装置に適用された超音波アクチュエータ駆動方法を説明するためのフローチャート。
【図7】本発明の超音波アクチュエータ駆動装置の第5の実施の形態を示し、該装置の全体構成を示すブロック図。
【図8】図7に示す装置に適用された超音波アクチュエータ駆動方法を説明するためのフローチャート。
【図9】本発明の超音波アクチュエータ駆動装置の第6の実施の形態を示し、該装置の全体構成を示すブロック図。
【符号の説明】
1…振動子、
2…被駆動体、
3…駆動部、
4…源信号出力部、
5…波形平均部、
5a…波形情報検出部、
5b…波形データ格納部、
5c…平均波形データ算出部、
6…位置検出部(リニアスケール)、
7…位置平均部、
7a…平均位置データ算出部、
7b…位置データ格納部、
8…制御信号算出部、
8a…減速開始位置算出部、
8b…制御信号生成部、
9…停止範囲設定部、
10…停止位置判定部、
11…停止部、
12…駆動方向決定部、
13…位置司令部、
14…割り込み部、
15…停止割り込み部。

Claims (20)

  1. 超音波アクチュエータの振動子に周波信号を印加することにより、前記振動子に接触する被駆動体を摩擦駆動する超音波アクチュエータ駆動装置であって、
    前記周波信号の周波数の基となる波形情報を含む源信号を出力する源信号出力部と、
    所定期間の前記源信号に対して平均化演算を施して平均波形データを求める波形平均部と、
    前記振動子に対する前記被駆動体の絶対位置を検出する位置検出部と、
    所定期間の前記絶対位置に対して平均化演算を施して平均位置データを求める位置平均部と、
    前記平均波形データと前記平均位置データとに基いて前記源信号の周波数を制御するための制御信号を生成し前記源信号出力部に入力する制御信号算出部と、
    前記源信号に基いて前記周波信号を生成し前記振動子に印加する駆動部と、
    を備えたことを特徴とする超音波アクチュエータ駆動装置。
  2. 前記波形平均部は、
    前記源信号から所定の波形情報を検出する波形情報検出部と、
    前記波形情報を所定期間サンプリングし波形データとして格納する波形データ格納部と、
    前記波形データについて平均化演算を施して平均波形データを求める平均波形データ算出部と、具備して構成したことを特徴とする請求項1に記載の超音波アクチュエータ駆動装置。
  3. 前記位置平均部は、
    前記絶対位置を所定期間サンプリングし位置データとして格納する位置データ格納部と、
    前記位置データについて平均化演算を施して平均位置データを求める平均位置データ算出部と、具備して構成したことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の超音波アクチュエータ駆動装置。
  4. 前記制御信号算出部は、
    少なくとも前記平均波形データと前記平均位置データとに基いて前記被駆動体の減速開始位置を算出する減速開始位置算出部と、
    前記減速開始位置から前記被駆動体を減速駆動するように前記源信号の周波数を制御するための制御信号を生成し、前記源信号出力部に入力する制御信号生成部と、具備して構成したことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1つに記載の超音波アクチュエータ駆動装置。
  5. 超音波アクチュエータの振動子に周波信号を印加することにより、前記振動子に接触する被駆動体を摩擦駆動する超音波アクチュエータ駆動装置であって、
    前記周波信号の周波数の基となる波形情報を含む源信号を出力する源信号出力部と、
    前記源信号から所定の波形情報を検出する波形情報検出部と、
    前記波形情報を所定期間サンプリングし波形データとして格納する波形データ格納部と、
    前記波形データについて平均化演算を施して平均波形データを求める平均波形データ算出部と、
    前記振動子に対する前記被駆動体の絶対位置を検出する位置検出部と、
    前記絶対位置を所定期間サンプリングし位置データとして格納する位置データ格納部と、
    前記位置データについて平均化演算を施して平均位置データを求める平均位置データ算出部と、
    少なくとも前記平均位置データと前記平均波形データとに基いて前記被駆動体の減速開始位置を算出する減速開始位置算出部と、
    所定の設定部によって設定された前記被駆動体の目標停止位置に基いて停止範囲を設定する停止範囲設定部と、
    前記減速開始位置から前記被駆動体を減速駆動するように前記源信号の周波数を制御するための制御信号、及び前記停止範囲内で前記被駆動体を停止させるための制御信号を生成し、前記源信号出力部に入力する制御信号生成部と、
    前記源信号に基いて前記周波信号を生成し前記振動子に印加する駆動部と、
    を備えたことを特徴とする超音波アクチュエータ駆動装置。
  6. 前記駆動部は、
    前記源信号が入力される分周器と、
    前記分周器から出力されたパルス信号に基づいて周波信号を生成する位相パルス生成部と、
    前記位相パルス生成部から出力された周波信号を増幅して前記振動子に印加する増幅器と、具備して構成したことを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1つに記載の超音波アクチュエータ駆動装置。
  7. さらに、前記振動子に対する前記被駆動体の絶対位置を検出するリニアスケールと、
    前記停止範囲と前記絶対位置との比較により前記被駆動体を停止させるか否かの判断を行い、停止判定信号を生成する停止位置判定部と、
    前記停止判定信号に基づいて前記被駆動体を前記停止範囲内に停止させるための停止信号を生成し、前記源信号出力部に入力する停止部と、
    前記絶対位置と前記目標停止位置に基づいて駆動方向を設定する駆動方向設定部と、
    を備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1つに記載の超音波アクチュエータ駆動装置。
  8. さらに、前記減速開始位置算出部によって前記被駆動体の減速を開始する位置算出の判断が所定回数以上なされた場合において、割り込み信号を生成する割り込み部と、を備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか1つに記載の超音波アクチュエータ駆動装置。
  9. さらに、前記停止位置判定部によって前記被駆動体を停止させない旨の判断が所定回数以上なされた場合においても、停止割り込み信号を生成する停止割り込み部と、を備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか1つに記載の超音波アクチュエータ駆動装置。
  10. 超音波アクチュエータの振動子に周波信号を印加することにより、前記振動子に接触する被駆動体を摩擦駆動する超音波アクチュエータ駆動方法であって、
    前記周波信号の周波数の基となる波形情報を含む源信号を出力する源信号出力手順と、
    所定期間の前記源信号に対して平均化演算を施して平均波形データを求める波形平均手順と、
    前記振動子に対する前記被駆動体の絶対位置を検出する位置検出手順と、
    所定期間の前記絶対位置に対して平均化演算を施して平均位置データを求める位置平均手順と、
    前記平均波形データと前記平均位置データとに基いて前記源信号の周波数を制御するための制御信号を生成し前記源信号出力部に入力する制御信号算出手順と、
    前記源信号に基いて前記周波信号を生成し前記振動子に印加する駆動手順と、
    を備えたことを特徴とする超音波アクチュエータ駆動方法。
  11. 前記波形平均手順は、
    前記源信号から所定の波形情報を検出する波形情報検出手順と、
    前記波形情報を所定期間サンプリングし波形データとして格納する波形データ格納手順と、
    前記波形データについて所定の演算を施して平均波形データを求める平均波形データ算出手順と、含んだことを特徴とする請求項10に記載の超音波アクチュエータ駆動方法。
  12. 前記位置平均手順は、
    前記絶対位置を所定期間サンプリングし位置データとして格納する位置データ格納手順と、
    前記位置データについて所定の演算を施して平均位置データを求める平均位置データ算出手順と、を含んだことを特徴とする請求項10又は請求項11に記載の超音波アクチュエータ駆動方法。
  13. 前記制御信号算出手順は、
    少なくとも前記平均波形データと前記平均位置データとに基いて前記被駆動体の減速開始位置を算出する減速開始位置算出手順と、
    前記減速開始位置から前記被駆動体を減速駆動するように前記源信号の周波数を制御するための制御信号を生成し、前記源信号出力部に入力する制御信号生成手順と、を含んだことを特徴とする請求項10乃至請求項12のいずれか1つに記載の超音波アクチュエータ駆動方法。
  14. 超音波アクチュエータの振動子に周波信号を印加することにより、前記振動子に接触する被駆動体を摩擦駆動する超音波アクチュエータ駆動方法であって、
    所定速度に到達するまで前記被駆動体の加速駆動を行う加速駆動手順と、
    前記加速駆動後において前記周波信号の周波数の基となる波形情報を含む源信号から所定の波形情報を検出する波形情報検出手順と、
    前記波形情報を所定期間サンプリングし波形データとして格納する波形データ格納手順と、
    前記波形データについて平均化演算を施して平均波形データを求める平均波形データ算出手順と、
    前記加速駆動後において前記振動子に対する前記被駆動体の絶対位置を検出する位置検出手順と、
    前記絶対位置を所定期間サンプリングし位置データとして格納する位置データ格納手順と、
    前記位置データについて平均化演算を施して平均位置データを求める平均位置データ算出手順と、
    少なくとも前記平均波形データと前記平均位置データとに基いて前記被駆動体の減速開始位置を算出する減速開始位置算出手順と、
    前記減速開始位置と前記加速駆動後における絶対位置との比較により前記被駆動体の減速駆動を開始する否かを判断する減速判断手順と、
    前記減速判断手順によって減速駆動を開始する旨の判断がなされた場合において、前記減速開始位置から前記被駆動体を減速駆動するように前記源信号の周波数を制御するための減速制御信号を生成する減速制御信号生成手順と、
    を含んだことを特徴とする超音波アクチュエータ駆動方法。
  15. さらに、所定の設定手段によって設定された前記被駆動体の目標停止位置に基いて停止範囲を設定する停止範囲設定手順と、
    前記減速駆動後において前記振動子に対する前記被駆動体の絶対位置を検出する位置検出手順と、
    前記停止範囲と前記減速駆動後における絶対位置との比較により前記被駆動体を停止させるか否かを判断する停止判断手順と、
    前記停止判断手順によって前記被駆動体を停止させる旨の判断がなされた場合において、前記停止範囲内で前記被駆動体を停止させるための停止信号を生成する停止信号生成手順と、を含むことを特徴とする請求項14に記載の超音波アクチュエータ駆動方法。
  16. さらに、前記減速開始位置算出手順によって前記被駆動体の減速を開始する位置算出の判断が所定回数以上なされた場合において、割り込み信号を生成する割り込み手順と、を備えたことを特徴とする請求項10乃至請求項15のいずれか1つに記載の超音波アクチュエータ駆動方法。
  17. さらに、前記停止判断手順によって前記被駆動体を停止させない旨の判断が所定回数以上なされた場合においても、停止割り込み信号を生成する停止割り込み手順と、を備えたことを特徴とする請求項10乃至請求項16のいずれか1つに超音波アクチュエータ駆動方法。
  18. さらに、前記波形データ格納手順及び/又は前記位置データ格納手順は、新しいデータを古いデータに優先させて格納することを特徴とする請求項10乃至請求項17のいずれか1つに記載の超音波アクチュエータ駆動方法。
  19. 前記10乃至請求項18のいずれか1つに記載の超音波アクチュエータ駆動方法をコンピュータに実行させるためのプログラム実行手順を備えたことを特徴とする超音波アクチュエータ駆動方法。
  20. 前記プログラム実行手順は、記憶媒体に記憶され、該記憶媒体からコンピュータにより読み出して実行させることを特徴とする請求項19に記載の超音波アクチュエータ駆動方法。
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