JP4358241B2 - 空間多重伝送用送信方法及び送信装置 - Google Patents

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Description

本発明は、同一の周波数チャネルを用い、異なる複数の送信アンテナより独立な信号系列を空間多重し、複数の通信相手に送信し、複数の通信相手への情報伝達を実現する空間多重伝送用送信方法及び送信装置に関する。
近年、2.4GHz帯又は5GHz帯を用いた高速無線アクセスシステムとして、IEEE802.11g規格、IEEE802.11a規格などの普及が目覚しい。これらのシステムでは、マルチパスフェージング環境での特性を安定化させるための技術である直交周波数分割多重(OFDM:Orthogonal Frequency Division Multiplexing)変調方式を用い、最大で54Mbpsの伝送速度を実現している。但し、ここでの伝送速度とは、物理レイヤ上での伝送速度であり、実際には、MAC(Medium Access Control)レイヤでの伝送効率が50〜70%程度である。このため、実際のスループットの上限値は、30Mbps程度であり、情報を必要とする通信相手が増えれば、この特性は、更に低下する。
一方、有線LANでは、Ethernet(登録商標)の100Base−Tインタフェースをはじめ、各家庭にも光ファイバを用いたFTTH(Fiber to the home)の普及から、100Mbpsの高速回線が普及しており、無線LANにおいても更なる伝送速度の高速化が求められている。
そのための技術としては、BD(Block Diagonalization)指向性制御法が有力である(例えば、非特許文献1参照)。該BD指向性制御法とは、送信局側において複数の送信アンテナから同一チャネル上で異なる独立した信号を複数の通信相手に送信し、互いの通信相手の受信ウエイトにより形成される受信ビームに対し、ヌルを形成し、受信局側において他通信相手からの干渉を生ぜずに信号を受信し、それぞれの通信相手で独立して受信信号を推定し、データを再生するものである。
ここで、送信装置のアンテナ素子数をM、通信相手の数をMu、i番目の通信相手の受信アンテナ素子数をM(i)、i番目の通信相手に同時、同周波数帯において送信する通信系列数をL(i)、M≧M(i)として通信相手を決定する方法の一例を説明する。
図3は、従来技術によるBD指向性制御法を適用した送信部の構成を示すブロック図である。なお、BD指向性制御法では、伝搬環境に最適となるように送信指向性を制御し、空間多重を行うことで伝送速度を向上させる。
図3において、符号900は、データ分割回路、901−1〜901−Lは、変調回路、902は送信信号変換回路、903−1〜903−Mは無線部、904−1〜904−Mはアンテナ素子、905は送信ウエイト演算回路、906は直交空間演算回路、907は干渉空間演算回路、908はチャネル情報取得回路である。
アンテナ904−1〜904−M及び無線部903−1〜903−Mは、無線信号の送受信を行うことが可能であり、これらを介して送信部の各アンテナ904−1〜904−Mと通信相手の各アンテナ間のチャネル応答行列をチャネル情報取得回路908において推定することができる。このチャネル応答行列の取得方法は、ここでは明記しないが、アンテナ904−1〜904−Mにおいて既知信号の受信を行った際に得られる情報を元に推定するか、もしくは、受信信号に含まれるフィードバック情報に含まれる情報によって、チャネル応答行列の情報を取得する。
送信を行う通信相手が決定されると、チャネル情報取得回路908は、対応する通信相手のチャネル応答情報を、直交空間演算回路906と干渉空間演算回路907とに出力する。干渉空間演算回路907では、各通信相手に対し、それ以外の通信相手に干渉を生じさせない非干渉空間ベクトル群を演算し、直交空間演算回路906に出力する。
直交空間演算回路906では、入力されたそれぞれの非干渉空間ベクトル群を、対応する通信相手のチャネル応答行列に乗算して直交空間チャネル応答行列を算出し、送信ウエイト演算回路905に出力する。送信ウエイト演算回路905では、入力された直交空間チャネル応答行列から、線形演算によって得られる送信ウエイトと、変調方式や符号化率からなる変調モードとを決定し、データ分割回路900と変調回路901−1〜901−Lとに出力する。
次に、送信すべきデータが入力されると、データ分割回路900では、1系統の信号を指定された信号系列に分割し、変調回路901−1〜901−Lへ入力する。変調回路901−1〜901−Lでは、MIMOチャネル推定用のプリアンブル信号等が付与され、変調される。その後、これらの信号は、送信信号変換回路902に入力される。送信信号変換回路902では、送信データに送信ウエイトが乗算される。次に、送信データは、無線部903−1〜903−Mに入力され、アンテナ904−1〜904−Mを介して無線信号として送信される。
チャネル情報取得回路908において得られたi番目の通信相手に対するチャネル情報を表すチャネル応答行列Hi(M(i)×M行列)は、次式(1)のように特異値分解により、右特異行列Vi(M×M行列)、左特異行列Ui(M(i)×M(i)行列)及び固有値の二乗根√λを対角要素とし、非対角行列を0とする行列D(M×M行列)に分けることができる。
Figure 0004358241
ここで、Hi,jkは、送信装置のk番目のアンテナからi番目の通信相手におけるj番目のアンテナまでの伝達係数を表す。シングルユーザに対する通信においては、Viの列ベクトルを送信ウエイトとすることで、対応する固有値λiで表せる信号電力を得ることができる(λ≧λ≧…≧λMR)。数式(1)の太字「0」は、数値「0」で構成される行列であり、M≧Mを仮定しているため、M×(M−M)の行列となっている。上付きの添え字「H」は、共役複素行列を表す。
次に、従来技術による、マルチューザに対するBD指向性制御法による送信ウエイトの決定方法について説明する。チャネル情報取得回路908は、通信を行うMuの通信相手のチャネル応答行列を、干渉空間演算回路907と直交空間演算回路906に出力する。干渉空間演算回路907では、Muの通信相手のうち各通信相手に対し、非干渉空間ベクトル群を演算する。i番目の通信相手に注目すると、まず、i番目の通信相手以外の同一タイミング・同一周波数帯で送信する通信相手のチャネル応答行列の集合行列「Hi」を、次式(2)に従って算出する。
Figure 0004358241
上記数式(2)において、Riは、i番目の通信相手に仮定した受信ウエイトであり、Riを、1を対角要素とする対角行列とすれば、受信ウエイトの仮定なしの条件となる。このHiに対し、特異値分解を行うと、次式(3)で表すことができる。
Figure 0004358241
上記数式(3)において、Viは固有値Diに対応するベクトルであり、Viは固有値がない、もしくは、固有値0に対応する非干渉空間ベクトル群である。ここで、Viの送信空間に対し、送信を行うと、i以外の通信相手の受信ウエイトに対し、干渉を生じない。この非干渉空間ベクトル群を、直交空間演算回路906に出力し、次式(4)に従って、直交空間チャネル応答行列HiViを演算し、この行列から送信ウエイト演算回路905において、i番目の通信相手の直交空間チャネル応答行列に対し、特異値を計算すればよい。
Figure 0004358241
BD指向性制御法では、ViViを送信ウエイトとして用いることで、他の通信相手に干渉を生ずることなく、Diの対角成分の二乗値であるヌル空間固有値「λ 」に対応する品質が得られる。
Quentin H. Spencer, A. Lee Swindlehurtst, Martin Haardt, "Zero-Forcing Methods for Downlink Spatial Multiplexing in Multiuser MIMO Channels", IEEE Transactions on signal processing, Vol.52, No.2 February 2004, pp461-471.
しかしながら、上述した従来技術では、複数の通信相手に対し、同一時間、同一周波数帯において、空間多重により高い伝送容量を得ることを可能とするが、非干渉空間ベクトルの演算負荷が大きいという問題がある。
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、その目的は、非干渉空間ベクトルの演算を簡易に行うことができる空間多重伝送用送信方法及び送信装置を提供することにある。
上述した課題を解決するために、本発明は、複数の受信側通信装置に対して複数のアンテナ素子から送信信号を送信する空間多重伝送用送信方法であって、各受信側通信装置の受信アンテナもしくは受信ビームと前記複数のアンテナ素子との間の伝達係数を推定するステップと、得られた伝達係数を並び替えるステップと、並び替えられた伝達係数に直交化法を適用するステップと、直交化法による得られた基底ベクトルの一部を、複数の通信相手のうちの1つの通信相手に対応する非干渉空間ベクトル群として選択するステップと、前記伝達係数と前記非干渉空間ベクトル群とから、通信相手となる受信側通信装置に対する、それ以外の受信側通信装置への干渉を軽減する直交空間チャネル応答行列を算出するステップと、前記直交空間チャネル応答行列から送信ウエイトを算出するステップと、前記送信信号に前記送信ウエイトを乗算して前記通信相手の受信側通信装置に送信するステップとを含むことを特徴とする空間多重伝送用送信方法である。
本発明は、上記の発明において、前記送信ウエイトから受信ウエイトを算出するステップと、前記受信ウエイトに基づいて、前記複数の伝達係数を更新するステップとを更に含むことを特徴とする。
また、上述した課題を解決するために、本発明は、複数のアンテナ素子を備え、複数の受信側通信装置に対して送信信号を送信する送信装置において、各受信側通信装置の受信アンテナもしくは受信ビームと前記複数のアンテナ素子との間の伝達係数を推定するチャネル情報取得回路と、得られた伝達係数を並び替えるチャネル情報並び替え回路と、並び替えられた伝達係数に直交化法を適用し、得られた基底ベクトルの一部を非干渉空間ベクトル群とし、各受信側通信装置に対し演算を行う干渉空間演算回路と、前記伝達関数と前記非干渉空間ベクトル群とから、通信相手となる受信側通信装置に対する、それ以外の受信側通信装置への干渉を軽減する直交空間チャネル応答行列を算出する直交空間演算回路と、前記直交空間チャネル応答行列から送信ウエイトを算出する送信ウエイト演算回路とを具備し、前記送信信号に前記送信ウエイトを乗算して前記通信相手の受信側通信装置に送信することを特徴とする送信装置である。
本発明は、上記の発明において、前記干渉空間演算回路は、前記送信ウエイト演算回路により算出された前記送信ウエイトから受信ウエイトを算出し、該受信ウエイトに基づいて、前記複数の伝達係数を更新することを特徴とする。
この発明によれば、各受信側通信装置の受信アンテナもしくは受信ビームと複数のアンテナ素子との間の伝送係数を推定し、得られた伝達係数を並び替え、該並び替えられた伝達係数に直交化法を適用し、該直交化法による得られた基底ベクトルの一部を、複数の通信相手のうちの1つの通信相手に対応する非干渉空間ベクトル群として選択し、伝達係数と非干渉空間ベクトル群とから、通信相手となる受信側通信装置に対する、それ以外の受信側通信装置への干渉を軽減する直交空間チャネル応答行列を算出し、直交空間チャネル応答行列から送信ウエイトを算出し、送信信号に送信ウエイトを乗算して通信相手の受信側通信装置に送信する。したがって、非干渉空間ベクトルの演算を簡易に行うことができるという利点が得られる。
また、この発明によれば、送信ウエイトから受信ウエイトを算出し、該受信ウエイトに基づいて、複数の伝達係数を更新する。したがって、より特性の改善された送信ウエイトを決定することができ、演算量削減効果を大きくすることができるという利点が得られる。
以下、本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の実施形態による送信部の構成を示すブロック図である。図1において、符号100はデータ分割回路、101−1〜101−Lは変調回路、102は送信信号変換回路、103−1〜103−Mは無線部、104−1〜104−Mはアンテナ素子、105は送信ウエイト演算回路、106は直交空間演算回路、107は簡易干渉空間演算回路、108はチャネル情報取得回路、109はチャネル情報並び替え回路である。
アンテナ104−1〜104−M及び無線部103−1〜103−Mは、無線信号の送受信を行うことが可能であり、これらを介して送信部の各アンテナ104−1〜104−Mと通信相手の各アンテナとの間におけるチャネル応答行列を、チャネル情報取得回路108において推定することができる。このチャネル応答行列の取得方法は、ここでは明記しないが、アンテナ104−1〜104−Mにおいて既知信号の受信を行った際に得られる情報を元に推定するか、もしくは受信信号に含まれるフィードバック情報に含まれる情報によって、チャネル応答行列の情報を取得する。
チャネル情報取得回路108は、送信を行う通信相手が決定されると、対応する通信相手のチャネル応答情報を、直交空間演算回路106とチャネル情報並び替え回路109とに出力する。チャネル情報並び替え回路109は、各通信相手に対し、当該通信相手の伝達係数が最後にくるように並び替えた伝達係数からなる集合行列を生成し、全ての通信相手に対応する簡易干渉空間演算回路107に出力する。簡易干渉空間演算回路107は、集合行列に直交化法を用い、得られた基底ベクトルのうち、最後に得られた1つ、もしくは、複数の基底ベクトルを非干渉ベクトル群として、直交空間演算回路106に出力する。
直交空間演算回路106は、入力されたそれぞれの非干渉空間ベクトル群を、対応する通信相手のチャネル応答行列に乗算して直交空間チャネル応答行列を算出し、送信ウエイト演算回路105に出力する。送信ウエイト演算回路105は、入力された直交空間チャネル応答行列から、線形演算によって得られる送信ウエイトと、変調方式や符号化率からなる変調モードとを決定し、データ分割回路100と変調回路101−1〜101−Lとに出力する。
次に、データ分割回路100は、送信すべくデータが入力されると、1系統の信号を指定された信号系列に分割し、変調回路101−1〜101−Lへ入力する。変調回路101−1〜101−Lは、MIMOチャネル推定用のプリアンブル信号等を付与し、変調した後、送信信号変換回路102に入力する。送信信号変換回路102は、送信データに送信ウエイトを乗算し、無線部103−1〜103−Mに入力する。無線部103−1〜103−Mは、アンテナ104−1〜104−Mを介して無線信号として送信する。
次に、本発明の実施形態による、マルチユーザに対するBD指向性制御法による送信ウエイトの決定方法について説明する。ここで、送信素子数をM、j番目の通信相手の受信アンテナ素子数をM(j)、通信相手の数をMu、j番目の通信相手に形成する空間多重数をL(j)とする。チャネル情報取得回路108は、通信を行うMuの通信相手のチャネル応答行列を、チャネル情報並び替え回路109と直交空間演算回路106とに出力する。チャネル情報並び替え回路109では、Muの通信相手のうち各通信相手に対し、集合行列Giを生成する。i番目の通信相手に注目すると、チャネル応答行列を並び替え、集合行列Giを次式(5)のように生成する。
Figure 0004358241
Giの列数をMg(i)とすると、次式(6)で表される。
Figure 0004358241
なお、上記数式(5)において、行数はMである。また、Riは、i番目の通信相手に仮定した受信ウエイトであり、Riを、1を対角要素とする対角行列とすれば、受信ウエイトの仮定なしの条件となる。j番目の通信相手に対して形成する空間ストリーム数をL(j)とすると、RjはL(j)×MR(j)の行列である。
簡易干渉空間演算回路107は、集合行列Giに直交化法を用いる。集合行列Giのa番目の行ベクトルをgi,aとし、Giの行成分に直交化法を用いて基底ベクトル群ek,i,ek,2,…,ek、L’(k)を、次式(7)に従って算出すると、基底ベクトル群ei,1〜ei,Mg(i)が得られる。
Figure 0004358241
ここで、Mgs(i)を、次式(8)で表すと、ei,Mgs(i)+1〜ei,Mg(i)のM(i)個のベクトルの複素共役転置により得られる列ベクトル群が非干渉空間ベクトルとなる。
Figure 0004358241
上記非干渉空間ベクトル群をEiとすると、直交空間演算回路106は、次式(9)に従って直交空間チャネル応答行列HiEiを演算し、送信ウエイト演算回路105において、この直交空間チャネル応答行列HiEiからi番目の通信相手の直交空間チャネル応答行列に対し、特異値を計算すればよい。
Figure 0004358241
このように、本実施形態によるBD指向性制御法では、EiViを送信ウエイトとして用いることで、他の通信相手に干渉を生じることなく、Diの対角成分の二乗値であるヌル空間固有値、λ に対応する品質が得られる。
従来技術と比較すると、非干渉空間ベクトルの数が大きく減少している。従来技術における非干渉空間ベクトル群Viは、MT−MR(i)個の非干渉空間ベクトルから成るのに対し、本実施形態における非干渉空間ベクトル群Eiは、MR(i)個である。複数の通信相手に同時に送信を行う空間多重送信方法では、MT≫MR(i)のとき有効になるため、この非干渉空間ベクトル数の差は、非常に大きくなる。行列の演算において、行列のサイズを小さくすることは、演算量の低減に大きく働き、直交空間チャネル応答行列の演算量も軽減される。
また、本実施形態によるBD指向性制御法では、決定された送信ウエイトに対し、その通信相手で形成される受信ウエイトを考慮し、数式(2)や、数式(5)の受信ウエイトを更新して再び演算することで、より特性の改善された送信ウエイトを決定することができる。つまり、本実施形態によれば、数式(5)以降の演算を同様に繰り返すことになるため、繰り返し演算を行う度に演算量削減効果が大きくなる。
また、送信ウエイトは、数式(9)のように、特異値分解を行わずに、直交空間チャネル応答行列より、線形演算により得られる行列から決定することもできる。
また、チャネル情報並び替え回路109は、簡易干渉空間演算回路107において直交化法の演算負荷を減らすようにチャネル応答行列を並び替えることができる。例えば、通信相手が4である場合を例にとると、1番目の通信相手から4番目の通信相手に対し、集合行列G1〜G4をそれぞれ(H3 H4 H2 H1、(H3 H4 H1 H2、(H1 H2 H4 H3、(H1 H2 H3 H4として出力すれば、簡易干渉空間演算回路107において、G1、G2の共通部分である(H3 H4、G3、G4の共通部分である(H1 H2の直交化法の演算をそれぞれ1回分省略することができる。
次に、以上説明してきた送信ウエイト決定までの処理をフローチャートを参照して説明する。図2は、本発明の実施形態における送信部の動作を説明するためのフローチャートである。通信相手が決定されると、通信相手のチャネル情報を取得し(ステップS110)、チャネル情報並び替え回路109は、チャネル情報取得回路108から入力された対応する通信相手のチャネル応答行列を並び替え、数式(5)で表せる集合行列を各通信相手に対して生成する(ステップS111)。次に、簡易干渉空間演算回路107は、集合行列に直交化法を用いることで、非干渉空間ベクトル群を算出する(ステップS112)。そして、直交空間演算回路106は、得られた行列のサイズの小さい非干渉空間ベクトル群より、直交空間チャネル応答行列を算出する(ステップS113)。
次に、送信ウエイト演算回路105は、直交空間チャネル応答行列に特異値分解などの線形演算を行うことで、送信ウエイトを決定する(ステップS114)。次に、この送信ウエイトを用いるか、繰り返し演算を行うかを判定し(ステップSl15)、繰り返しを行わない場合には、ここで得られた送信ウエイトを各通信相手に適用し、繰り返し演算を行う場合には、集合行列に考慮する通信相手の受信ウエイトを推定し(ステップS116)、再度、ステップS111〜S115の処理を行う。図1では、送信ウエイト演算回路105から簡易干渉空間演算回路107への破線矢印により、送信ウエイトの更新を繰り返す動作を示している。これにより、送信ウエイトが更新される。
上述した実施形態によれば、非干渉空間ベクトルの行列の行数をM−M(i)から、M(i)に削減することで、送信ウエイトを決定する演算を簡易にできる。
以上詳細に説明した様に、本発明によれば、複数の通信相手局宛に、1つまたは複数の信号系列を同一周波数チャネル上で同時刻に空間多重を用いることで、MIMO通信を実施する際に、送信ウエイトを決定するための演算負荷を低減できる。
本発明の実施形態による送信部の構成を示すブロック図である。 本実施形態による送信部の動作を説明するためのフローチャートである。 従来技術による送信部の構成を示すブロック図である。
符号の説明
100 データ分割回路
101−1〜101−L 変調回路
102 送信信号変換回路
103−1〜103−M 無線部
104−1〜104−M アンテナ
105 送信ウエイト演算回路
106 直交空間演算回路
107 簡易干渉空間演算回路(干渉空間演算回路)
108 チャネル情報取得回路
109 チャネル情報並び替え回路
110 送信ウエイト決定ブロック

Claims (4)

  1. 複数の受信側通信装置に対して複数のアンテナ素子から送信信号を送信する空間多重伝送用送信方法であって、
    各受信側通信装置の受信アンテナもしくは受信ビームと前記複数のアンテナ素子との間の伝達係数を推定するステップと、
    各通信相手となる受信側通信装置に対する非干渉空間ベクトルを求める際に、前記得られた伝達係数を要素とする配列を定義して、該配列において前記通信相手となる受信側通信装置の伝達係数を最後の要素とするように該伝達係数を並び替えるステップと、
    前記並び替えられた伝達係数に直交化法を適用するステップと、
    前記直交化法によ得られた基底ベクトルの最後の要素に対応する一部を、前記複数の受信側通信装置のうちの通信相手となる受信側通信装置に対応する非干渉空間ベクトル群として選択するステップと、
    前記伝達係数と前記非干渉空間ベクトル群とから、前記通信相手となる受信側通信装置に対する、前記通信相手以外の受信側通信装置への干渉を軽減する直交空間チャネル応答行列を算出するステップと、
    前記直交空間チャネル応答行列から送信ウエイトを算出するステップと、
    前記送信信号に前記送信ウエイトを乗算して前記通信相手の受信側通信装置に送信するステップと
    を含むことを特徴とする空間多重伝送用送信方法。
  2. 前記送信ウエイトから受信ウエイトを算出するステップと、
    前記受信ウエイトに基づいて、前記複数の伝達係数を更新するステップと
    を更に含むことを特徴とする請求項1記載の空間多重伝送用送信方法。
  3. 複数のアンテナ素子を備え、複数の受信側通信装置に対して送信信号を送信する送信装置において、
    各受信側通信装置の受信アンテナもしくは受信ビームと前記複数のアンテナ素子との間の伝達係数を推定するチャネル情報取得回路と、
    各通信相手となる受信側通信装置に対する非干渉空間ベクトルを求める際に、前記得られた伝達係数を要素とする配列を定義して、該配列において前記通信相手となる受信側通信装置の伝達係数を最後の要素とするように該伝達係数を並び替えるチャネル情報並び替え回路と、
    前記並び替えられた伝達係数に直交化法を適用し、該直交化法により得られた基底ベクトルの最後の要素に対応する一部を非干渉空間ベクトル群とし、前記各受信側通信装置に対し演算を行う干渉空間演算回路と、
    前記伝達関数と前記非干渉空間ベクトル群とから、前記通信相手となる受信側通信装置に対する、前記通信相手以外の受信側通信装置への干渉を軽減する直交空間チャネル応答行列を算出する直交空間演算回路と、
    前記直交空間チャネル応答行列から送信ウエイトを算出する送信ウエイト演算回路と
    を具備し、
    前記送信信号に前記送信ウエイトを乗算して前記通信相手の受信側通信装置に送信する
    ことを特徴とする送信装置。
  4. 前記干渉空間演算回路は、
    前記送信ウエイト演算回路により算出された前記送信ウエイトから受信ウエイトを算出し、該受信ウエイトに基づいて、前記複数の伝達係数を更新する
    ことを特徴とする請求項3記載の送信装置。
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