JP4357222B2 - 加熱調理器の熱処理システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電気を主たる熱源とする加熱調理器の熱処理システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種の調理器において、特開2001−267054号公報(特許文献1)に示すように、器具本体内に複数の誘導加熱コイルと、これらを駆動する複数の基板と、該基板を冷却するファンと、該ファンを駆動するモータとを備え、前記基板を多段に積み重ねて一つのファンで複数の基板に並列で冷却風を送り、効率良く空冷するものがある。
【0003】
一方、調理器具の水冷構造に関する従来技術として、特開2000−135170号公報(特許文献2)に示すように、熱源からの直火が通過するように多数の開口部を設けた受け部材を熱源の上に載置し、該受け部材上に食材を載せて加熱調理する調理器具であって、前記受け部材を水冷構造とし、食材の焦げ付きを抑制するものがある。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−267054号公報
【特許文献2】
特開2000−135170号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記した従来技術において、特許文献1に示すものは、調理器の冷却系が空冷構成であるため、調理器内の発熱量(熱損失)が多い場合には十分な冷却が出来ず、電子部品やコイル等発熱部品に許容温度以上の温度上昇を招く場合がある。
【0006】
特に、誘導加熱調理器であるIHクッキングヒータにおいては、アルミニウムや銅等非磁性鍋加熱時の熱効率が60〜70%程度であり、鉄鍋の熱効率90%程度に比べると熱効率が悪く、発熱部品の発熱量が多くなるため、ファンを利用した強制空冷であっても十分な冷却が困難となる場合がある。このため、空冷以上の効率良い冷却が必要とされている。
【0007】
また、上記従来例に示すような空冷構成では、加熱調理器で生じる発熱量を全て加熱調理器の周囲の室内に排気することになるため、発熱量が多いか又は熱効率が悪い加熱調理器では不快に感じるほどの室温上昇を招き、快適なキッチン環境を維持できなくなる場合がある。
【0008】
一方、特許文献2に示すものは、加熱調理器の冷却系が水冷構造ではあるが、目的が食材の焦げ付き抑制に関するもので、発熱部品の冷却及び温度上昇の低減を意図したものではない。
【0009】
本発明の目的は、前記課題の少なくとも1つを解決することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、電気を熱源とし熱損失によって発熱する発熱部品を、液状冷媒を用いた冷却系によって冷却する加熱調理器の熱処理システムであって、前記冷却系は、液状冷媒を搬送するポンプと配管及び発熱部品から熱を奪う吸熱部と、該吸熱部で奪われた熱を排出する放熱部によって構成される循環式の冷却系であり、前記放熱部はファンを具備したレンジフードに取り付けられ、奪われた熱が前記ファンによってレンジフードから強制排出される加熱調理器の熱処理システムによって達成される。
【0011】
また、上記目的は、電気を熱源とし熱損失によって発熱する発熱部品を、液状冷媒を用いた冷却系によって冷却する加熱調理器の熱処理システムであって、前記冷却系は、液状冷媒を搬送するポンプと配管及び発熱部品から熱を奪う吸熱部と、該吸熱部で奪われた熱を排出する放熱部によって構成される循環式の冷却系であり、前記放熱部は加熱調理器に隣接した垂直壁面に取り付けられ、奪われた熱が自然対流または輻射伝熱によって周囲空気に放熱される加熱調理器の熱処理システムによって達成される。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の各実施例を添付図面に従って説明する。
【0021】
図1は、加熱調理器として誘導加熱式加熱調理器であるIHクッキングヒータを例にとった熱処理システム1の構成図である。IHクッキングヒータ2は、電気が主たる熱源であり、一般には高火力を達成するために200V電源が利用されるが、本発明の適用は100V電源やその他の電源であっても差し支えない。さらに、単相又は三相のいずれであってもよい。
【0022】
これらの電源仕様は、IHクッキングヒータ2に付設する熱処理システムの構成機器においても同様である。
【0023】
本発明の熱処理システム1は、基本的にはIHクッキングヒータ2と、レンジフード3と、それらを接続する後記液状冷媒が循環しながら流れる流出配管15と、流入配管16とで構成され、IHクッキングヒータ2とレンジフード3は連動して、つまり、レンジフード3はIHクッキングヒータ2による加熱調理時に運転される。
【0024】
IHクッキングヒータ2の本体内には、熱損失により発熱する発熱部品、すなわち被冷却部品として、少なくとも誘導加熱コイル(以下IHコイルという)5と、制御回路を構成する電子部品52が実装されており、IHクッキングヒータ2はシステムキッチンのキャビネット6内に組込まれたり、その上に据え置かれたりする。
【0025】
レンジフード3は、一般的なレンジフードとしてのフィルタ7とファン8とファン用モータ9の装備に加えて、本発明では、さらに放熱部として放熱用熱交換器14を具備している。従来の一般的なレンジフードは換気扇であってもよいし、フィルタ7を具備していなくてもよい。
【0026】
配管系は、IHクッキングヒータ2からレンジフード3に向かって本発明の液状冷媒が流れる流出配管15と、逆にレンジフード3からIHクッキングヒータ2に向かって液状冷媒が流れる流入配管16で構成され、その途中に該液状冷媒を搬送するポンプ17と貯液タンク18も具備されている。また、配管系15、16には熱漏洩を防止するために断熱材が巻かれていてもよい。
【0027】
図1において、4は加熱調理する食品を入れる鍋(容器)、10は壁面等の隔壁、11はこの隔壁10に貫通して設けた排気口、19はこの排気口11から排出される冷却空気(排気)、30は排気口11の室外側に取り付けた鎧戸である。
【0028】
次に、IHクッキングヒータ2において発熱部品から熱を奪う吸熱部の構造例について説明する。
【0029】
図2から図4は、発熱部品であるIHコイル5の熱を奪うコイル吸熱部131の構造を示す一実施例である。
【0030】
図2はコイル吸熱部131をIHコイル5の上面に取り付けた例で、22はIHクッキングヒータ2の鍋4を載せる天板、23はIHコイル5を保持するコイルベースを示している。前記コイル吸熱部131はIHコイル5に密着度良く取り付けることが望ましく、熱伝導性の接着剤、グリースや薄いシートを介して固定される。
【0031】
図3はコイル吸熱部131の内部構造で、密封容器を構成する母材131aは熱伝導率の良好なアルミニウムや銅等の金属類で構成するのが最も望ましいが、誘導加熱によりコイル吸熱部131自体も発熱する恐れがある場合は熱伝導の良い樹脂等で構成すればよい。また、熱伝導率の非常に高い窒化アルミニウムやアルミナ等を利用してもよい。
【0032】
コイル吸熱部131の内部には仕切り板24が設けられて液状冷媒25の流路を構成しており、流入配管16から流入した液状冷媒25は母材131a内を一周することによりIHコイル5から熱を吸熱し、温度上昇した液状冷媒25が流出配管15から流出する。ここで、母材131a内の流路の途中に複数の突起物を設けたり、流路を複数路に分割するリブを設け、熱伝達率向上や吸熱性能向上を図ってもよい。
【0033】
液状冷媒25としては、冷却水でもよいが、高絶縁性液や不凍液等であってもよい。また、冷却水は水道水等でも十分であるが、軟水や純水、防蝕処理等の改質処理を施した水の方がより好ましい。
【0034】
図4は他の実施例で、図2との違いは、コイル吸熱部131がIHコイル5の上面ではなく下面に取り付けられた例で、コイルベース23を介してIHコイル5の発熱を吸熱する方法である。
【0035】
一方、図5と図6は発熱部品である電子部品52の熱を奪う基板吸熱部132の構造を示す一実施例である。
【0036】
図5は基板吸熱部132を複数の電子部品52a、52bよりなる電子部品52が搭載される基板26の下面に取り付けた例で、基板26の大きさに相当する基板吸熱部132が設けられている。
【0037】
図6は基板吸熱部132の内部構造で、内部には複数の仕切り板27が設けられて液状冷媒25の流路28を構成しており、流入配管16から流入した液状冷媒25は母材132a内の流路を蛇行しながら一周することにより電子部品52を搭載した基板26から熱を吸熱し、温度上昇した液状冷媒25が流出配管15から流出する。ここで、母材132a内の流路28は図6のように1パスではなく、複数パスに分岐して吸熱性能向上を図ってもよい。
【0038】
次に、吸熱部で奪った熱を放熱する放熱用熱交換器14の構造例について説明する。
【0039】
図7はその一実施例で、放熱用熱交換器14をクロスフィンチューブタイプの熱交換器で構成した例である。該クロスフィンチューブタイプの熱交換器14は、複数の薄い放熱フィン32とそれに貫通する複数のチューブ31で構成され、液状冷媒はIHクッキングヒータ2からの流出配管15から熱交換器のチューブ31に入り、複数のチューブ31内を循環しながら、該チューブ31と放熱フィン32を介して熱を冷却空気に放熱して温度が下がり、流入配管16から出て行く。
【0040】
ここで、放熱用熱交換器14は図7のようなタイプではなく、図8のような複数の蛇行するフィン32を有するコルゲートフィンタイプであってもよいし、特に、熱交換器のタイプを指定するものではない。
【0041】
図9は本発明の熱処理システム1の構成部品と、液状冷媒25の流れと冷却空気の流れ19を示す構成図で、本図と上記した図1から図8を用いて本発明の作用を説明する。
【0042】
発熱部品であるIHコイル5及び電子部品52の発熱量(熱損失)はIHクッキングヒータ2の熱効率に左右され、鉄鍋等磁性体の加熱においては熱効率は90%程度を確保でき、例えば3kW電気入力時の発熱量は300W程度である。一方、アルミニウムや銅鍋等非磁性体の加熱においては熱効率が60〜70%程度となり、例えば3kW電気入力時の発熱量は1200〜900Wにもなる。さらに、IHクッキングヒータ2には、IHコイル5が複数個搭載されたり、併せてラジエントヒータやロースターが搭載されるため、それらを考えるとIHクッキングヒータ2全体の冷却すべき発熱量は予想以上に多くなることが懸念される。このため、IHクッキングヒータ2では今まで以上に効率良い冷却が必要となり、空冷よりは冷却水等による液冷(水冷)が強く望まれるようになる。
【0043】
さて、IHクッキングヒータ2内では、各吸熱部131、132によりIHコイル5及び電子部品52から熱が奪われ(発熱部品が冷却され)て液状冷媒は温度上昇し、流出配管15を経由してレンジフード3内の放熱用熱交換器14に至る。流出配管15の途中にはポンプ17が設けられており、その駆動により液状冷媒25が搬送されて循環する。
【0044】
レンジフード3内には、フィルタ7、熱交換器14及びファン8を経由して排気口11から外気に廃熱される冷却空気(排気)19の流れが形成されており、温度上昇した液状冷媒25が熱交換器14に入ると冷却空気19により冷却されて温度が低減される。そして、温度下降した液状冷媒25は、その後、貯液タンク18と流入配管16を経由してIHクッキングヒータ2に戻され、以上の循環系で液状冷媒25が連続的に循環する。
【0045】
一方、室内から供給された冷却空気19は熱交換器14で温度上昇し、ファン8によって排気口11から屋外に向けて強制排気される。なお、室内から供給される冷却空気19は室内の他の開口部(例えば、ドア、窓や換気口)から入る空気でよいが、レンジフード3又は隣接壁に排気口11以外に図示しないが別に給気口を設け、該給気口から冷却空気19を取り入れてもよい。
【0046】
ここで、貯液タンク18は予備の冷媒を貯めておくタンクの役目等をなすものであるが、この貯液の役目を熱交換器14や吸熱部131、132、配管系15、16の一部に設け、該貯液タンク18をなくしてもよい。さらに、貯液タンク18やポンプ17の設置場所は図1や図9の位置に限る必要はなく、別の場所であっても差し支えない。また、図9において、42はそれぞれ電磁流量調整弁であり、発熱部品であるIHコイル5や電子部品52の発熱量に応じて液状冷媒25の流量をコントロールすることが最も望ましいが、特にコントロールする必要がない場合は、該電磁流量調整弁42は具備されていなくてもよい。
【0047】
また、本発明のポンプ17やファン8は、IHクッキングヒータ2の発熱量(熱損失)又は加熱する鍋種類に応じて運転をON/OFFさせてもよいし、発熱量の大きさに応じて可変速で運転してもよい。
【0048】
さらに、本発明では、IHクッキングヒータ2とレンジフード3の高さ方向の設置間隔は十分に離れていてもよいが、逆に近接していても差し支えない。また、IHクッキングヒータ2とレンジフード3の高さ方向が略同一の場合には、IHクッキングヒータ2の背面又は側面に該レンジフード3が設置されていてもよい。
【0049】
次に、図10は本発明の他の実施例を示すもので、図1のレンジフード3部を示している。新たに付加したものとして空気開閉機構29があり、熱交換器14で温度上昇した冷却空気19を全て排気口11から排気するのではなく、その温度上昇した冷却空気19の一部19bを再び室内に導き、室内暖房の補助熱源に利用する方法である。これは、特に冬場の暖房に有効である。空気開閉機構29は手動でも開閉できるが、室内空調のコントローラと連動させ、自動で開閉及び開度調整を行わせるとよい。
【0050】
図11と図12も本発明の他の実施例で、図1のレンジフード3の一部を示している。これらの図は冷却空気19や室内空気等が熱交換器14およびその周囲部分で結露した場合の対策例で、図11では熱交換器14aが一方向に傾斜して据え付けられており、結露水が傾斜に沿ってドレン受け皿55に回収され、その後、排水されるようになっている。
【0051】
また、図12では熱交換器14bが両方向に山形状に据え付けられており、結露水が両方のドレン受け皿55に回収される。
【0052】
図13は上記したIHクッキングヒータ2とレンジフード3及びキッチンキャビネット6等を一体化した実施例で、熱処理システムユニット53として製品化、販売されるものである。少なくとも、図のように背面壁54を介してレンジフード3とIHクッキングヒータ2、キャビネット6が連結され、一体となっている。
【0053】
39は操作パネルで、IHクッキングヒータ2のみならずレンジフード3も制御できるコントローラが内蔵されている。なお、この熱処理システムユニット53には、それ以外にシンク37や収納ケース40が備えられていても差し支えない。
【0054】
以上述べた本発明の実施例は、放熱部である熱交換器14にファン8を使った強制対流を利用した場合であり、発熱部品から奪った熱は基本的には屋外に排気として強制的に捨てられることになり、キッチン環境の室温上昇を抑制できることが大きな特徴である。
【0055】
一方、図14は本発明の他の実施例で、自然対流および/または輻射伝熱を利用した場合である。図1との相違点のみを述べると、レンジフード3の代わりに放熱板20を設けたものであり、該放熱板20は、その周囲を流れる室内空気の自然対流21及び輻射伝熱により放熱して冷却され、その中を発熱部品から吸熱部131、132を介して吸熱し、温度上昇した液状冷媒25が流れることにより冷やされる。
【0056】
ここで、放熱板20は、IHクッキングヒータ2の近傍に垂直に具備された壁面等の隔壁に貼り付けるように取り付けられるが、自然対流及び輻射伝熱による冷却は前記強制対流による冷却に比べ冷却性能が悪いので、発熱量の小さいIHクッキングヒータ2の冷却に特に適している。
【0057】
図15は放熱板20の構造例で、液状冷媒25が流れるパイプ31が埋め込まれた、又は貼り付けられた母材20aに熱伝導性の良い放熱プレート34を貼り付けて構成される。ここで、パイプ31と放熱プレート34は熱の伝わりを阻害しないように接触面積が広くなるように固定され、場合によってはパイプ31の断面を矩形状にしてもよい。放熱プレート34の材質はアルミニウムや銅が望ましいが、周囲との調和からステンレス材等であってもよいし、放熱プレート34が壁面において広い面積を占有する場合は、該放熱プレート34の表面に好みの写真、絵や模様を描写してもよい。
【0058】
ここで、図14で説明したIHクッキングヒータ2と該IHクッキングヒータ2の近傍に垂直に具備された壁面等の隔壁に設けられる放熱板20及びキッチンキャビネット6等を一体化し、図13に示すように熱処理システムユニット53として製品化、販売してもよい。少なくとも後方壁面に設けられる放熱板20とIHクッキングヒータ2とキャビネット6が連結され、一体となっている。なお、それ以外に、シンク37や収納ケース40が備えられていても差し支えない。
【0059】
図16と図17は本発明の他の実施例で、液状冷媒25が水道水で、循環式ではなく通過式の例である。水道水の蛇口35の一部から分岐するように給水管36を設け、該給水管36をIHクッキングヒータ2の発熱部品であるIHコイル5や電子部品52の吸熱部131、132に接続する。そして該吸熱部131、132で奪った熱によって温度上昇した水道水は、その後、吐水管38を介してシンク37の排水口に向けてそのまま排水される方式である。本実施例は構成が簡単であるが、水道水を捨てることになるので、流量はある程度制限され、発熱量の少ないIHクッキングヒータ2への適用がより好ましい。
【0060】
図18と図19は本発明の他の実施例で、液状冷媒によるスタンドアロン式冷却方式を有するIHクッキングヒータ2の例であり、図18はIHクッキングヒータの構成図、図19はその斜視図である。
【0061】
液状冷媒25により発熱部品であるIHコイル5や電子部品52の吸熱部131、132から奪った熱は、電磁流量調整弁42及び配管系を介してポンプ17によって液状冷媒により本体2の後方に運ばれ、本体2の後方に内蔵されたファン8と放熱用熱交換器14で、給気孔33から取り入れられた冷却空気19によって、最終的にはIHクッキングヒータ2の排気孔41から周囲の空気に排気される。ここで利用される放熱用熱交換器14も、図7又は図8に示したタイプの熱交換器でよい。
【0062】
なお、図中の12はロースターである。
【0063】
ここで、排気孔41に冷却空気19の流路断面積を急変させる絞り機構や、攪拌機構や乱流促進機構を設け、該排気孔41から流出する冷却空気19の流れを激しく混合、攪拌、偏流させ、調理中の鍋から出る水蒸気を含んだ空気を効率良く巻き込み、冷却空気19にスムーズな上昇気流を起こさせてもよい。絞り機構や攪拌機構、乱流促進機構の一例として、サイクロン及び竜巻発生機構や攪拌翼及び往復振動板等がある。この場合、上昇する冷却空気19の上方にレンジフードや換気扇が具備されているとなおよい。
【0064】
なお、図14、15及び図18、19に示した方式において、液状冷媒25の循環はポンプ等を利用した強制循環式ではなく、駆動源を具備しないヒートパイプ等を利用してもよい。また、図9、図17の実施例においては、IHコイル5の冷却と電子部品52の冷却及びその他の発熱部品の冷却を並列に行っているが、それらの冷却を直列に行ってもよいし、並列冷却と直列冷却の組み合わせであってもよい。
【0065】
さらに、本発明の液状冷媒25は、上記の実施例で述べたように液状のままで相変化しない顕熱利用の熱交換方式でもよいが、液状から気体状に相変化する潜熱利用の熱交換方式であってもよい。特に潜熱利用の熱交換方式では、より高効率な冷却が期待できる。
【0066】
また、本発明の実施例では、IHクッキングヒータ2内の発熱部品であるIHコイル5、電子部品52等を全て液状冷媒による液冷方式(水冷方式)で冷却する例を述べたが、少なくともいずれか一方だけが液冷方式で、他方が空冷方式、いわゆる液冷と空冷のハイブリッド冷却方式であっても差し支えない。
【0067】
さらに、発熱部品であるIHコイル5、電子部品52がいずれも、それぞれ液冷と空冷のハイブリッド冷却方式であってもよい。また、主要な発熱部品であるIHコイル5と電子部品52が液冷方式であって、ロースター12やラジエントヒータ等他の発熱部品が空冷方式に分離されていてもよい。
【0068】
以上の実施例では、調理器として誘導加熱コイルを具備した加熱調理器であるIHクッキングヒータを例に本発明を説明したが、本発明は電気を主たる熱源とする調理器、つまり加熱調理器で、発熱部品を有していれば適用可能である。例えば、IHコイル等を有するジャー炊飯器や、マグネトロン等の発熱部品を有する電子レンジ等の単品調理器、及びそれらを組み合わせた、又は融合させたトータル加熱調理器システムにも利用できる。
【0069】
また、以上の実施例では、IHキックングヒータ2がレンジフード3と連動した実施例を中心に述べたが、IHキックングヒータ2の発熱量が少ない場合等はレンジフード3が運転されなくてもよいし、逆に、IHキックングヒータ2が停止時にレンジフード3のみを換気扇として運転してもよい。
【0070】
【発明の効果】
本発明によれば、熱損失によって発熱する加熱調理器の発熱部品を液状冷媒による液冷方式によって冷却することが可能となり、空冷に比べ効率良い冷却が行われ、発熱部品の温度上昇をより低減できる。
【0071】
また、液状冷媒により発熱部品から奪った熱はレンジフードから屋外に強制排気されるので、室温上昇が抑制されてキッチン環境がいつまでも快適に維持できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るレンジフードを有する加熱調理器の熱処理システムの構成図である。
【図2】同吸熱部を上面に有するIHコイルの断面図である。
【図3】同IHコイル吸熱部の内部構造図である。
【図4】同吸熱部を下面に有するIHコイルの断面図である。
【図5】同基板吸熱部の側面図である。
【図6】同基板吸熱部の内部構造図である。
【図7】同放熱用クロスフィンチューブ式熱交換器の斜視図である。
【図8】同放熱用コルゲートフィン式熱交換器の内部構造図である。
【図9】同循環式冷却系の構成図である。
【図10】同空気開閉機構を有するレンジフードの断面図である。
【図11】同一方向傾斜の熱交換器を有するレンジフードの断面図である。
【図12】同山形の熱交換器を有するレンジフードの断面図である。
【図13】同一体ユニット型加熱調理器の熱処理システムの構成図である。
【図14】同放熱板を有する加熱調理器の熱処理システムの構成図である。
【図15】同放熱板の内部構成図である。
【図16】同通過式加熱調理器の熱処理システムの構成図である。
【図17】同通過式冷却系の構成図である。
【図18】同スタンドアロン型のIHクッキングヒータの内部構成図である。
【図19】同スタンドアロン型のIHクッキングヒータの斜視図である。
【符号の説明】
1 熱処理システム
2 IHクッキングヒータ
3 レンジフード
5 IHコイル
8 ファン
14 放熱用熱交換器
15 流出配管
16 流入配管
17 ポンプ
18 タンク
20 放熱板
25 液状冷媒
28 冷媒流路
32 放熱フィン
34 放熱プレート
36 給水管
52 電子部品
131 IHコイル吸熱部
132 基板吸熱部

Claims (5)

  1. 電気を熱源とし熱損失によって発熱する発熱部品を、液状冷媒を用いた冷却系によって冷却する加熱調理器の熱処理システムであって、前記冷却系は、液状冷媒を搬送するポンプと配管及び発熱部品から熱を奪う吸熱部と、該吸熱部で奪われた熱を排出する放熱部によって構成される循環式の冷却系であり、前記放熱部はファンを具備したレンジフードに取り付けられ、奪われた熱が前記ファンによってレンジフードから強制排出されることを特徴とする加熱調理器の熱処理システム。
  2. 電気を熱源とし熱損失によって発熱する発熱部品を、液状冷媒を用いた冷却系によって冷却する加熱調理器の熱処理システムであって、前記冷却系は、液状冷媒を搬送するポンプと配管及び発熱部品から熱を奪う吸熱部と、該吸熱部で奪われた熱を排出する放熱部によって構成される循環式の冷却系であり、前記放熱部は加熱調理器に隣接した垂直壁面に取り付けられ、奪われた熱が自然対流または輻射伝熱によって周囲空気に放熱されることを特徴とする加熱調理器の熱処理システム。
  3. 加熱調理器が誘導加熱コイルを具備した加熱調理器であって、該発熱部品の内少なくとも1つが誘導加熱コイルまたは制御回路を構成する電子部品であることを特徴とする請求項1または2に記載の加熱調理器の熱処理システム。
  4. 調理器の熱処理システムが加熱調理器と、レンジフードか垂直壁面の少なくともいずれか一方とで構成された一体型ユニットであることを特徴とする請求項1または2に記載の加熱調理器の熱処理システム。
  5. 加熱調理器の発熱部品の冷却手段として、該液冷手段とファンを利用した空冷手段の両方を具備していることを特徴とする請求項1または2に記載の加熱調理器の熱処理システム。
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