JP4356333B2 - 電気光学装置、及び電子機器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子機器等の表示部として好適な電気光学装置、及び同装置を使用した電子機器に関する。
【0002】
【従来の技術】
電気光学装置は、電子機器の表示部として多用されている。電気光学装置としては、例えば、携帯電話機等の表示部として使用される液晶表示装置が挙げられる。この液晶表示装置において、表示品質を高めるためには、液晶表示パネルを背面から照射する照明装置(以降「バックライトユニット」とする)を設けるのが好ましい。しかしながら、携帯電話機などの小型の電子機器に液晶表示装置を搭載する場合、液晶表示装置のために広い実装スペースを確保することは困難である。このため、バックライトユニットを含む液晶表示装置全体をコンパクトなものにすることが求められる。
【0003】
図5は、このような要求に応えるべく提案された従来の液晶表示装置の要部構成を示した断面図である。同図に示すように、この液晶表示装置は、液晶表示パネル100を構成する基板100a、100bと、バックライトの一構成要素である導光板110とが、積み重ねられた構成となっている。このため、液晶表示装置全体は極めてコンパクトなものとなっている。
【0004】
2枚の基板100a、100bには、図示しない液晶が挟持されている。基板100aの裏面には、この液晶を駆動するための駆動用IC120が設けられている。
FPC(Flexible Printed Circuit)基板130は、可撓性を有しており、一方の面には、バックライトの構成要素である複数のLED131と、このLED131を駆動するための配線やその他の配線、各種回路(いずれも図示略)が形成されている。そして、FPC基板130は、一端が液晶表示パネル100の側端部に接続される。また、図示のようにFPC基板130全体を撓ませた状態で、FPC基板130の他端は、LED131における光の出射面を導光板110の一側面と対向させるように位置決めされて、導光板110の裏面を覆った反射シート140に固定されている。
【0005】
このような構成において、LED131からの出射光は、導光板110の側面に設けられた受光部に入射する。ここで、受光部から入射した光のうち導光板110の裏面に向かう光は、導光板110の裏面を覆う反射シート140によって反射され、液晶表示パネル100の観察面側(基板100aのある側)に向かう光となって、基板102の表面に照射される。この液晶表示装置については、例えば特許文献1に記載されている。
【0006】
【特許文献1】
特開2001−133756号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、この液晶表示装置において、FPC基板130は、全体的に撓んだ状態で反射シート140に固定されている。従って、反射シート140に固定された状態において、FPC基板130には、図示する矢印方向へ戻ろうとする弾性力が生じる。この弾性力のため、反射シート140が同方向にめくれ、その為に生じた間隙から、導光板の裏面に向かう光が漏洩することがあった。このような光の漏洩は、導光板から液晶表示パネルに向けて出射される光の出射効率を低下させるので好ましくない。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、導光板裏面に向かう光の漏洩を抑制しうる電気光学装置、及び当該装置を備えた電子機器を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明に係る電気光学装置は、電気光学パネルと、表面を前記電気光学パネルの裏面に対向させた導光板と、前記導光板の裏面の一部の領域を除いて配置される反射シートと、一端が前記電気光学パネルに接続され、一方の面に光源が実装され、前記光源の出射面が前記導光板に設けられた入射面に対向配置されるように導光板側に撓みながら曲げられて配置された可撓性基板と、前記導光板の裏面の前記一部の領域に配置され、前記可撓性基板の前記一方の面と前記導光板の裏面とを固着する光反射性を有した両面固着手段と、を具備することを特徴とする。かかる電気光学装置によれば、可撓性基板は、光反射性を有する両面固定手段によって導光板に固定されるため、光の漏洩は生じない。
【0009】
また、本発明に係る電気光学装置において、前記両面固着手段は、前記反射シートと略同じ厚みを有していても良い。かかる電気光学装置によれば、光源から導光板に入射する光の入射効率が劣化しない。
また、本発明に係る電気光学装置において、前記両面固着手段は、その貼着面が白色に着色されて光反射性を有していても良い。かかる電気光学装置によれば、当該貼着面を容易に高反射率とすることができる。
また、本発明に係る電気光学装置において、前記両面固着手段の反射率は、前記反射シートの反射率と略同じであっても良い。かかる電気光学装置によれば、表示面の明るさに変化が生じないから、視認性が劣化しない。
また、本発明に係る電気光学装置において、前記反射シート及び前記両面固着手段は、互いに同じ種類の反射層を有していても良い。かかる電気光学装置によれば、製造上のコストを節減することができる。
また、本発明に係る電子機器は、本発明に係る電気光学装置を具備することを特徴としている。かかる電子機器によれば、当該電気光学装置の表示面の視認性が増すから、当該電子機器の操作性を向上させることができる。
【0010】
【発明の実施形態】
<第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態に係る液晶表示装置を観察面側から見た平面図である。また、図2は、図1におけるA―A’線視断面図であり、図3は、図1におけるB−B’線視断面図である。
これらの図において、液晶表示パネル10は、一対の基板101、102の間に図示略の液晶が封止された構造を有しており、一方の面が観察面となり、液晶表示エリア10aを有している。液晶表示パネル10を構成している観察面側の基板と裏面側の基板は、各々矩形であるが、前者の基板は後者の基板からはみ出た部分を有している。そして、この部分における観察面とは反対側の面には、ドライバIC11が実装されている。このドライバIC11は、液晶表示パネル10を駆動する回路を有している。
【0011】
FPC基板20は、可撓性を有する基板であり、一端が液晶表示パネル10における観察面側の基板を囲む4辺のうちドライバIC11寄りの辺に接続されている。FPC基板20には、液晶表示パネル10を駆動するための各種配線類や回路部品等が実装されているが、本件とは直接関係が無いので図示、及び説明を省略する。LED21は、液晶表示パネル10を裏面から照射するためのバックライトユニットの一構成要素であり、光源として機能する。LED21は、FPC基板20の裏面側の面に複数個実装されている。
【0012】
導光板30は、バックライトユニットの他の一構成要素である。導光板30を囲む4つの側面のうち、1つの側面は、光源であるLED21からの光を受け取るための入射面となる。また、導光板30において液晶表示パネル10の裏面と対面している面は、導光板30内に入射光が出て行く出射面となっている。
【0013】
液晶表示パネル10及び導光板30は、FPC基板20のある辺および導光板30の入射面を同一側に向け、相互に対面した状態で積み重ねられている。
反射シート40は、導光板30に入射する光のうち、光の出射面と対向する裏面側に向かうものを反射して、出射面側に導くためのものである。反射シート40は、導光板30の裏面に対面し、当該裏面の光の入射面近傍を除いた全域を覆うように配設されている。反射シート40は、観察面側からこの液晶表示装置を見たときに、液晶表示エリア10aと重ならない位置で導光板30に固着されている。
両面テープ50は、導光板30の裏面であって、反射シート40に覆われていない領域に貼着される。両面テープ50は、反射シート40と同程度の厚み、及び反射率をもち、当該貼着面が白色に着色されている。
【0014】
かかる構成において、FPC基板20は、導光板30のある方向に撓むように曲げられ、LED21の光の出射面が導光板30の光の入射面と対向し、且つ近接するように両面テープ50によって導光板30の裏面に固着される。ここで、導光板30における両面テープ50の配設領域以外の領域は反射シート40によって覆われている。従って、反射シート40と両面テープ50によって、導光板30の裏面全域が覆われることとなる。
【0015】
このように、本実施形態に係る液晶表示装置は、FPC基板20が、直接導光板30に貼着されている。それに加えて、FPC基板20を導光板30に貼着させている両面テープ50は、光反射性を有している。従って、反射シートが、FPC基板20の弾性力によってめくられることが無いから、導光板30の裏面に向かう光が漏洩することがない。また、両面テープ50と反射シート40とを同程度の厚みとしているから、LED21における光の出射面の中心と、導光板30における光の入射面の中心とがほぼ等しい高さに配設され、当該漏洩光を抑えつつ、光の入射効率劣化も生じない。更には、両面テープ50の反射率が、反射シート40と同程度となっているから、表示面の明るさの違いが生じず、視認性が劣化しにくい。
【0016】
尚、両面テープ50の光反射層は、反射シート40の構成材料と同種の材料で構成されていても良い。このように両面テープ50を構成した場合には、反射率が反射シート40と同程度となるのに加えて、製造上のコストが節減される。
尚、本実施形態において、両面テープ50は、反射シート40と同程度の厚み、及び反射率となっているが、本発明に係る電気光学装置において、必ずしもそのように限定されなくても良い。当該厚み及び反射率が異なっていても、導光板からの光の漏洩を防止することが可能である。
尚、本発明に係る固着手段は、両面テープに限定されるものではない。例えば、光反射性を有し、塗布面の厚みを均一とした接着剤のような半固体状であってもよい。
【0017】
尚、FPC基板20自体が光反射性を有していても、本発明に係る効果を得ることが可能である。例えば、FPC基板20の導光板と対向する面に、光反射性及び粘着性を有する薄膜を形成し、当該薄膜の有する粘着性によってFPC基板20を導光板30に固定してもよい。
【0018】
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態に係る電子機器について説明する。
図4は、上記実施形態に係る液晶表示装置を用いた電子機器の一例たる携帯電話機の構成を例示する斜視図である。同図において、携帯電話機300は複数の操作ボタン301のほか、受話口302、送話口303とともに、液晶表示装置304(図4においては液晶表示パネルのみが図示されている。)を備えるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態に係る液晶表示装置を観察面側から見た平面図。
【図2】 図1におけるA−A’線視断面図。
【図3】 図1におけるB−B’線視断面図。
【図4】 本発明の第2実施形態に係る携帯電話機の斜視図。
【図5】 従来の液晶表示装置の要部構成を示した断面図。
【符号の説明】
10・・・液晶表示パネル、10a・・・液晶表示エリア、101・・・基板、102・・・基板、11・・・ドライバIC、20・・・FPC基板、21・・・LED、30・・・導光板、40・・・反射シート、50・・・両面テープ。
Claims (7)
- 電気光学パネルと、
表面を前記電気光学パネルの裏面に対向させた導光板と、
前記導光板の裏面の一部の領域を除いて配置される反射シートと、
一端が前記電気光学パネルに接続され、一方の面に光源が実装され、前記光源の出射面が前記導光板に設けられた入射面に対向配置されるように導光板側に撓みながら曲げられて配置された可撓性基板と、
前記導光板の裏面の前記一部の領域に配置され、前記可撓性基板の前記一方の面と前記導光板の裏面とを固着する光反射性を有した両面固着手段と、
を具備することを特徴とする電気光学装置。 - 請求項1記載の電気光学装置において、
前記反射シートと前記両面固着手段とは、平面的に重ならない位置に配置され前記反射シートと前記両面固着手段とで、前記導光板の裏面の全域を覆う
ことを特徴とする電気光学装置。 - 請求項1記載の電気光学装置において、
前記両面固着手段は、前記反射シートと略同じ厚みを有する
ことを特徴とする電気光学装置。 - 請求項1記載の電気光学装置において、
前記両面固着手段は、その貼着面が白色に着色されて光反射性を有している
ことを特徴とする電気光学装置。 - 請求項1記載の電気光学装置において、
前記両面固着手段の反射率は、前記反射シートの反射率と略同じである
ことを特徴とする電気光学装置。 - 請求項1記載の電気光学装置において、
前記反射シート及び前記両面固着手段は、互いに同じ種類の反射層を有する
ことを特徴とする電気光学装置。 - 請求項1乃至6のいずれか一項記載の電気光学装置を具備する
ことを特徴とする電子機器。
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