JP4353738B2 - 蠕動ポンプにおける送液チューブ復元機構 - Google Patents
蠕動ポンプにおける送液チューブ復元機構 Download PDFInfo
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Description
【0001】
本発明は、蠕動ポンプにおいて送液チューブを使用した場合に起こる送液チューブの変形を復元する機構に関するものである。
【従来の技術】
【0002】
従来の蠕動ポンプの送液方法には、図4に示すようなブレード8が使用される。このブレード8は、カム4が回転することによりブレード8が、図6に示すような上下運動を行うように構成されている。たとえば、図5に示すように、このブレード8が上がった時に、送液チューブ7を押すしくみになっている。蠕動ポンプは、図7に示すように、上記ブレード8を、送液チューブの軸方向に十数枚組合せることにより、順次送液チューブ7を押して、送液チューブ内部の液を一定量押し出さすように構成されている。
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところが、上記従来の蠕動ポンプにおいて、正確な送液を行うためには、上記ブレードによって送液チューブを押した後に、上記送液チューブの形状が弾性によって復元しなければならない。このため、弾性復元力の優れた価格の高い材質で作られた専用の送液チューブを使用しなければならなかった。一般的なチューブは、チューブを押して送液する目的では作られていない。また、安価であることが要求される。このため、弾性が低く、復元性も低い。したがって、蠕動ポンプに長時間使用すると、チューブが図8に示すA−A断面から、B−B断面のように変形し、流量が低下するという問題が生じる。この問題を回避するため、滴の数を数えて一定量を送液する手法が広く知られている。この手法は、復元性の乏しいチューブで送液しても、復元性の高い専用送液チューブで送液しても、同じ一滴に変わりはないという考えに基づいて、送液量をコントロールしている。しかし、この手法を用いても送液量は安定しない。これは一滴の大きさが液体の種類、温度、落差、気圧等の諸条件に左右され安定しないからである。このため、蠕動ポンプにおいて正確な送液量を確保するためには、弾性復元力の優れた送液チューブを使用しなければならず、コストが増加するという問題があった。この発明は上記の実情に鑑みてなされたものであって、一般的なチューブを長時間使用しても、チューブが変形せず、安定した送液量を確保できる蠕動ポンプにおける送液チューブ復元機構を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本願の請求項1に記載した発明は、ブレード本体と、このブレード本体を異なる方向へ押す一対のカムと、上記カムと一体的に回転させられるとともに、上記ブレード本体を押圧方向と逆方向に引き戻す一対の引き戻しツメと、上記ブレード本体に対向して配置されるとともに送液チューブを保持するチューブ受けとを備える蠕動ポンプにおける送液チューブ復元機構であって、上記ブレード本体は、上記送液チューブを異なる方向から押圧できる一対の押さえ部と、上記カムが当接して上記異なる押圧方向へ移動させられる一対のカム受面と、上記送液チューブを押圧した後に上記引き戻しツメが当接して、上記押圧方向と逆方向に押圧される一対の引き戻し壁とを備える一方、上記チューブ受けは、上記押さえ部に対向する一対のチューブ受面を備え、上記ブレード本体は、一方の押さえ部とチューブ受面との間において送液チューブを押圧してその後に引き戻す動作と、他方の押さえ部と受面との間において送液チューブを押圧してその後に引き戻す動作とを、交互に行うように構成したものである。
【0005】
本願の請求項2に記載した発明は、ブレード本体と、このブレード本体を異なる方向へ押す一対のカムと、上記ブレード本体を上記カムによる押圧方向と逆方向へ弾力付勢する一対のバネと、上記ブレード本体に対向して配置されるとともに送液チューブを保持するチューブ受けとを備える、蠕動ポンプにおける送液チューブ復元機構であって、上記ブレード本体は、上記送液チューブを異なる方向から押圧できる一対の押さえ部と、上記カムが当接して上記異なる押圧方向へ移動させられる一対のカム受面とを備える一方、上記チューブ受けは、上記押さえ部に対向する一対のチューブ受面を備え、上記ブレード本体は、一方の押さえ部とチューブ受面との間において送液チューブを押圧してその後に一方のバネによって上記押圧方向と逆方向へ引き戻される動作と、他方の押さえ部とチューブ受面との間において送液チューブを押圧してその後に他方のバネによって上記押圧方向と逆方向へ引き戻される動作とを、交互に行うように構成したものである。
【0006】
【発明の実施の形態】
図1に示すように、本実施形態に係る蠕動ポンプにおける送液チューブ復元機構は、ブレード本体1と、このブレード本体1を異なる方向へ押す左右一対のカム4a,4bと、上記カム4a,4bとそれぞれ一体的に回転させられるとともに、上記ブレード本体1を押圧方向と逆方向に引き戻す一対の引き戻しツメ5a,5bと、上記ブレード本体1に対向して配置されるとともに送液チューブ7を保持するチューブ受け6とを備える。
【0007】
上記ブレード本体1は、上記送液チューブ7を、異なる方向から押圧できる一対の押さえ部2a,2bと、上記カム4a,4bがそれぞれ当接して、上記異なる押圧方向へ移動させられる一対のカム受面1a,1bと、上記送液チューブ7を押圧した後に上記引き戻しツメ5a,5bが当接して、上記押圧方向と逆方向に押圧される一対の引き戻し壁3a,3bとを備える。
【0008】
上記チューブ受け6は、上記押さえ部2a,2bに対向する一対のチューブ受面6a,6bを備える。
【0009】
上記構成の蠕動ポンプにおける送液チューブ復元機構においては、図2(A)(B)に示すように、上記カム4aによってブレード1が押圧されて、一方の押さえ部2aとチューブ受面6aとの間において送液チューブ7を押圧する。その後、一方の引き戻しツメ5aが、一方の引き戻し壁3aに当接させられて、図2(C)に示すように、上記ブレード1を元の位置に引き戻す。
【0010】
次に、図2(C)(D)に示すように、上記カム4bによってブレード1が、上記の押圧方向とほぼ直交する方向に押圧されて、他方の押さえ部2bとチューブ受面6bとの間において送液チューブ7を押圧する。その後、他方の引き戻しツメ5bが、他方の引き戻し壁3bに当接させられて、ブレード1を図2(A)に示す元の位置に引き戻す。そして、これら動作が繰り返し行われる。
【0011】
図3に示すように、一方の押さえ部2aとチューブ受面6aとの間において送液チューブ7を押圧してその後に引き戻す動作と、他方の押さえ部2bと受面6bとの間において送液チューブ7を押圧してその後に引き戻す動作とを、交互に行うように構成している。
【0012】
本実施形態は、上述したように、ほぼ90度異なる方向から送液チューブ7を交互に押圧することにより、チューブの形状を回復させている。このため、一方向から送液チューブを押圧した場合のように、送液チューブが偏平状に変形して、流量が低下することはない。
【0013】
図9に本願発明の第2の実施形態を示す。
【0014】
この実施形態では、上記第1の実施形態に示す引き戻しツメと引き戻し壁の代わりに、ブレード1を送液チューブを押圧する方向と逆方向へ弾力付勢する一対のバネ10a、10bを設けて構成したものである。
【0015】
上記一対のカム4a,4bは、上記各バネ10a、10bの弾力に抗して上記ブレード1を押圧方向に押圧する。押圧後は、上記各バネ10a、10bの弾力によって、上記カムの後退に伴い上記ブレードが元の位置に戻される。したがって、第1の実施形態における引き戻し戻しツメと引き戻し壁の構成の代わりに、上記バネを設けても同様の作用効果を得ることができる。なお、上記バネ10a,10bと請求項1に記載した引き戻しツメの機能が同一であることを説明するため、図9において、図1に示す引き戻しツメを記載しているが機能させていない。
【発明の効果】
【0016】
価格の安い一般的なチューブを使用しても、正確な送液が長時間にわたり安定的に行える。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明に係る送液チューブ復元機構の要部の斜視である。
【図2】本発明の動作の概要を説明する図である。
【図3】本発明のカムとブレードが連続的に動く状態を説明する図である。
【図4】従来の蠕動ポンプにおけるブレードの斜視図である。
【図5】従来のブレードにおける送液チューブ押圧閉鎖時の正面図である。
【図6】従来のブレードの動作のしくみを説明する図である。
【図7】従来の蠕動ポンプのしくみを説明する図である。
【図8】送液チューブの断面変化を示す図である。
【図9】本発明の第2の実施形態を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0018】
1 ブレード本体
1a カム受面
1b カム受面
2a 押さえ部
2b 押さえ部
3a 引き戻し壁
3b 引き戻し壁
4a カム
4b カム
5a 引き戻しツメ
5b 引き戻しツメ
6 チューブ受け
6a チューブ受面
6b チューブ受面
7 送液チューブ
Claims (2)
- ブレード本体と、このブレード本体を異なる方向へ押す一対のカムと、上記カムと一体的に回転させられるとともに、上記ブレード本体を押圧方向と逆方向に引き戻す一対の引き戻しツメと、上記ブレード本体に対向して配置されるとともに送液チューブを保持するチューブ受けとを備える蠕動ポンプにおける送液チューブ復元機構であって、
上記ブレード本体は、
上記送液チューブを異なる方向から押圧できる一対の押さえ部と、
上記カムが当接して上記異なる押圧方向へ移動させられる一対のカム受面と、
上記送液チューブを押圧した後に上記引き戻しツメが当接して、上記押圧方向と逆方向に押圧される一対の引き戻し壁とを備える一方、
上記チューブ受けは、上記押さえ部に対向する一対のチューブ受面を備え、
上記ブレード本体は、一方の押さえ部とチューブ受面との間において送液チューブを押圧してその後に引き戻す動作と、他方の押さえ部と受面との間において送液チューブを押圧してその後に引き戻す動作とを、交互に行うように構成した、蠕動ポンプにおける送液チューブ復元機構。 - ブレード本体と、このブレード本体を異なる方向へ押す一対のカムと、上記ブレード本体を上記カムによる押圧方向と逆方向へ弾力付勢する一対のバネと、上記ブレード本体に対向して配置されるとともに送液チューブを保持するチューブ受けとを備える、蠕動ポンプにおける送液チューブ復元機構であって、
上記ブレード本体は、
上記送液チューブを異なる方向から押圧できる一対の押さえ部と、
上記カムが当接して上記異なる押圧方向へ移動させられる一対のカム受面とを備える一方、
上記チューブ受けは、上記押さえ部に対向する一対のチューブ受面を備え、
上記ブレード本体は、一方の押さえ部とチューブ受面との間において送液チューブを押圧してその後に一方のバネによって上記押圧方向と逆方向へ引き戻される動作と、他方の押さえ部とチューブ受面との間において送液チューブを押圧してその後に他方のバネによって上記押圧方向と逆方向へ引き戻される動作とを、交互に行うように構成した、蠕動ポンプにおける送液チューブ復元機構。
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JP2003200139A JP4353738B2 (ja) | 2003-06-16 | 2003-06-16 | 蠕動ポンプにおける送液チューブ復元機構 |
Applications Claiming Priority (1)
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Publications (2)
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JP2005009468A JP2005009468A (ja) | 2005-01-13 |
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Family Applications (1)
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-
2003
- 2003-06-16 JP JP2003200139A patent/JP4353738B2/ja not_active Expired - Lifetime
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