JP4353509B2 - ポリビニルアルコール系粒状ゲル及びその製造方法 - Google Patents

ポリビニルアルコール系粒状ゲル及びその製造方法 Download PDF

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Description

この発明は、内部に空洞部を有するポリビニルアルコール系粒状ゲル及びその製造方法に関する。
なお、この明細書において、「水に溶解させる」という語には、「天然高分子が水に溶解した水溶液の状態にする」ことが含まれるのは勿論のこと、「天然高分子のコロイド粒子が水に分散したコロイド溶液の状態にする」ことも含まれる。
PVA系(ポリビニルアルコール系)多孔質ゲル粒体は、微生物固定用担体、保水材、保冷材、濾材等として用いることが種々検討されている。従来、このようなPVA系の多孔質ゲル粒体は、PVA及びアルギン酸ナトリウムを溶解せしめた水溶液を塩化カルシウム水溶液に滴下して球状に成形する液滴法により製造されていた(特許文献1参照)。
特開平9−316271号公報(請求項3)
上記特許文献1に記載された製造方法で製造されたPVA系の多孔質ゲル粒体は、粒体の表層から内部奥深くに至るまでその内部の全空間が多孔質構造のPVA系ゲルで充填された構造を備えている。即ち、表層から内部奥深くまで均一な多孔質構造を有する。
ところで、このようなPVA系多孔質ゲル粒体において、その内部空間を空洞にした構成を実現することができれば、これまでにない各種各様の機能、特性を新たに付加した多孔質ゲル粒体の提供が可能となる。例えば、重金属イオンや毒性の化合物を前記空洞内に封じ込めた状態で多孔質ゲル粒体を製作することも可能となる。
しかるに、前記特許文献1に記載された製造方法(液滴法)では、このような内部空洞型のPVA系多孔質ゲル粒体を製造することは到底できなかった。
この発明は、かかる技術的背景に鑑みてなされたものであって、内部に空洞部が形成されたポリビニルアルコール系粒状ゲル及びその製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は以下の手段を提供する。
[1]ポリビニルアルコール系多孔質粒状ゲルの内部に空洞部が形成されていることを特徴とするポリビニルアルコール系粒状ゲル。
[2]前記空洞部は、ポリビニルアルコール系多孔質ゲルからなる外層部形成のための核として用いられた核体が外層部形成後に溶解により除去されて形成されたものである前項1に記載のポリビニルアルコール系粒状ゲル。
[3]ポリビニルアルコール系多孔質粒状ゲルは、連続孔のある三次元立体網目構造を有する前項1または2に記載のポリビニルアルコール系粒状ゲル。
[4]前記空洞部の径は、含水状態において2mm以上である前項1〜3のいずれか1項に記載のポリビニルアルコール系粒状ゲル。
[5]ゲル状態の天然高分子からなる核体であって、内部にカチオン含有水溶液を含有した核体を得る工程と、
前記工程を経て得られた核体を、ポリビニルアルコール系重合体及びカチオンとの接触によりゲル化し得る水溶性多糖類を溶解せしめた高分子水溶液に接触させて核体の外側にゲル層を形成する工程と、
前記ゲル層が形成された核体を架橋剤を含有する液と接触させてポリビニルアルコール系重合体の架橋を行う架橋工程と、
前記核体を構成するゲル状態の天然高分子を水に溶解させることによって、前記核体を溶解除去して内部に空洞を形成する工程とを包含することを特徴とするポリビニルアルコール系粒状ゲルの製造方法。
[6]カチオンとの接触によりゲル化した水溶性多糖類からなる核体であって、内部にカチオン含有水溶液を含有した核体を得る工程と、
前記工程を経た核体を、ポリビニルアルコール系重合体及びカチオンとの接触によりゲル化し得る水溶性多糖類を溶解せしめた高分子水溶液に接触させて核体の外側にゲル層を形成する工程と、
前記ゲル層が形成された核体を架橋剤を含有する液と接触させてポリビニルアルコール系重合体の架橋を行う架橋工程と、
前記ゲル層が形成された核体を、前記ゲル化した多糖類を水溶性の塩に変換するためのカチオンを含有した水溶液に接触させることによって、前記核体を水溶液に溶解せしめて溶解除去して内部に空洞を形成する工程とを包含することを特徴とするポリビニルアルコール系粒状ゲルの製造方法。
[7]カルシウムイオンとの接触によりゲル化したアルギン酸からなる核体であって、内部にカルシウムイオン含有水溶液を含有した核体を得る工程と、
前記工程を経た核体を、ポリビニルアルコール系重合体及びアルギン酸塩(アルギン酸も含む)を溶解せしめた高分子水溶液に接触させて核体の外側にゲル層を形成する工程と、
前記ゲル層が形成された核体を架橋剤を含有する液と接触させてポリビニルアルコール系重合体の架橋を行う架橋工程と、
前記ゲル層が形成された核体を、ナトリウムイオンを含有した水溶液に接触させることによって、前記核体を水溶液に溶解せしめて溶解除去して内部に空洞を形成する工程とを包含することを特徴とするポリビニルアルコール系粒状ゲルの製造方法。
[8]前記アルギン酸塩としてアルギン酸ナトリウムを用い、前記カルシウムイオン含有水溶液として塩化カルシウム水溶液を用いる前項7に記載のポリビニルアルコール系粒状ゲルの製造方法。
[9]前記ナトリウムイオンを含有した水溶液として水酸化ナトリウム水溶液を用いる前項7または8に記載のポリビニルアルコール系粒状ゲルの製造方法。
[10]前記ゲル層形成工程と前記架橋工程との間に、前記ゲル層が形成された核体を水浴中に浸漬する工程を設けたことを特徴とする前項5〜9のいずれか1項に記載のポリビニルアルコール系粒状ゲルの製造方法。
[11]水溶液中においてゾル−ゲル転移温度よりも低い温度に設定されることによってゲル化状態にある天然高分子からなる核体であって、内部にカチオン含有水溶液を含有した核体を得る工程と、
前記核体を、ポリビニルアルコール系重合体及びカチオンとの接触によりゲル化し得る水溶性多糖類を溶解せしめた高分子水溶液に接触させて核体の外側にゲル層を形成する工程と、
前記ゲル層が形成された核体を架橋剤を含有する液と接触させてポリビニルアルコール系重合体の架橋を行う架橋工程と、
前記ゲル層が形成された核体をゾル−ゲル転移温度よりも高い温度に設定することで前記ゲル状態の天然高分子をゾル状態に転換せしめて水に溶解せしめ、これによって前記核体を溶解除去して内部に空洞を形成する工程とを包含することを特徴とするポリビニルアルコール系粒状ゲルの製造方法。
[12]水溶液中においてゾル−ゲル転移温度よりも低い温度に設定されることによってゲル化状態にある天然高分子からなる核体であって、内部にカチオン含有水溶液を含有した核体を得る工程と、
前記核体を、ポリビニルアルコール系重合体及びカチオンとの接触によりゲル化し得る水溶性多糖類を溶解せしめた高分子水溶液に接触させて核体の外側にゲル層を形成する工程と、
前記ゲル層が形成された核体を、前記ゾル−ゲル転移温度よりも高い温度で架橋剤を含有する液と接触させることによって、ポリビニルアルコール系重合体の架橋を行うと共に、前記ゲル状態の天然高分子をゾル状態に転換して水に溶解せしめて前記核体を溶解除去して内部に空洞を形成する工程とを包含することを特徴とするポリビニルアルコール系粒状ゲルの製造方法。
[13]ゲル状態の天然高分子からなる核体であって、内部にカチオン含有水溶液を含有した核体を得る工程と、
前記核体を、ポリビニルアルコール系重合体及びカチオンとの接触によりゲル化し得る水溶性多糖類を溶解せしめた高分子水溶液に接触させて核体の外側にゲル層を形成する工程と、
前記ゲル層が形成された核体を架橋剤を含有する液と接触させてポリビニルアルコール系重合体の架橋を行う架橋工程と、
前記ゲル層が形成された核体を酵素含有水溶液と接触させることによって、核体を溶解除去して内部に空洞を形成する工程とを包含することを特徴とするポリビニルアルコール系粒状ゲルの製造方法。
[14]前記天然高分子がゼラチンである前項11〜13のいずれか1項に記載のポリビニルアルコール系粒状ゲルの製造方法。
[15]前記カチオンとの接触によりゲル化し得る水溶性多糖類としてアルギン酸塩を用い、前記カチオン含有水溶液としてカルシウムイオン含有水溶液を用いる前項11〜14のいずれか1項に記載のポリビニルアルコール系粒状ゲルの製造方法。
[16]前記カチオンとの接触によりゲル化し得る水溶性多糖類としてアルギン酸ナトリウムを用い、前記カチオン含有水溶液として塩化カルシウム水溶液を用いる前項11〜14のいずれか1項に記載のポリビニルアルコール系粒状ゲルの製造方法。
[17]前記架橋剤としてホルムアルデヒドまたはアセトアルデヒドを用いる前項5〜16のいずれか1項に記載のポリビニルアルコール系粒状ゲルの製造方法。
[18]前記架橋剤を含有する液が、アルデヒド化合物及び酸を含有する水溶液である前項5〜16のいずれか1項に記載のポリビニルアルコール系粒状ゲルの製造方法。
[19]前記ポリビニルアルコール系重合体としてポリビニルアルコールを用いる前項5〜18のいずれか1項に記載のポリビニルアルコール系粒状ゲルの製造方法。
[20]前記ポリビニルアルコール系重合体として、カルボン酸ビニル、炭素数10以下の脂肪族オレフィン及び炭素数10以下の脂環式オレフィンからなる群より選ばれる1種または2種以上の共重合成分と、ビニルアルコールとの共重合で得られた共重合体を用いる前項5〜18のいずれか1項に記載のポリビニルアルコール系粒状ゲルの製造方法。
[21]
前項1〜20のいずれか1項に記載の製造方法により製造されたポリビニルアルコール系粒状ゲル。
[22]前記内部に形成された空洞部の径は、含水状態において2mm以上である前項21に記載のポリビニルアルコール系粒状ゲル。
[1]の発明では、ポリビニルアルコール系多孔質粒状ゲルの内部に空洞部が形成されているから、例えばこの空洞部に他の材料(例えば重金属イオン、毒性化合物、廃材など)を封じ込めたりすることが可能となる。
[2]の発明では、空洞部は、外層部形成のための核として用いられた核体が外層部形成後に溶解により除去されて形成されたものであり、この核体の大きさを適宜選択することによって空洞部の大きさを所望の大きさに精度高く設計することが可能となる。
[3]の発明では、多孔質粒状ゲルが、連続孔のある三次元立体網目構造を有するので、粒状ゲルの外側と粒状ゲル内部の空洞部とが十分に連通されたものとなる。
[4]の発明では、空洞部の径が2mm以上であるから、該空洞部に他の材料を封じこめたりすることが十分に可能であるし、該空洞部を機能部として活用することも十分に可能となる。
[5]の発明では、内部にカチオンを含有した核体をポリビニルアルコール系重合体及び水溶性多糖類を溶解せしめた高分子水溶液に接触させるので、核体の外側において多糖類がカチオンと接触してゲル化してゲル層が形成される。この時、ゲル層内にポリビニルアルコール系重合体も内包される。次の架橋工程において、ゲル層内のポリビニルアルコール系重合体が架橋されて、この架橋体からなる多孔質の外層部が核体の外側に形成される。次いで、核体を構成するゲル状態の天然高分子を水に溶解させる。これにより核体を溶解除去することができて内部に空洞を形成させることができる。こうして内部に空洞部が形成されたポリビニルアルコール系多孔質粒状ゲルが得られる。
[6]の発明では、内部にカチオンを含有した核体をポリビニルアルコール系重合体及び水溶性多糖類を溶解せしめた高分子水溶液に接触させるので、核体の外側において多糖類がカチオンと接触してゲル化してゲル層が形成される。この時、ゲル層内にポリビニルアルコール系重合体も内包される。次の架橋工程において、ゲル層内のポリビニルアルコール系重合体が架橋されて、この架橋体からなる多孔質の外層部が核体の外側に形成される。次いで、ゲル層が形成された核体を「ゲル化した多糖類を水溶性の塩に変換するためのカチオンを含有した水溶液」に接触させる。これにより核体を水溶液に溶解せしめて核体を除去することができて内部に空洞を形成させることができる。こうして内部に空洞部が形成されたポリビニルアルコール系多孔質粒状ゲルが得られる。
[7]の発明では、内部にカルシウムイオンを含有した核体をポリビニルアルコール系重合体及びアルギン酸塩(アルギン酸も含む)を溶解せしめた高分子水溶液に接触させるので、核体の外側においてアルギン酸塩がカルシウムイオンと接触してゲル化(アルギン酸カルシウムゲルの生成)してゲル層が形成される。この時、ゲル層内にポリビニルアルコール系重合体も内包される。なお、このゲル層は、アルギン酸カルシウムゲルによって形成されているので、ゲル層の賦形性に優れている。次の架橋工程において、ゲル層内のポリビニルアルコール系重合体が架橋されて、この架橋体からなる多孔質の外層部が核体の外側に形成される。次いで、ゲル層が形成された核体を、ナトリウムイオンを含有した水溶液に接触させる。これにより核体を水溶液に溶解せしめて核体を除去することができて内部に空洞を形成させることができる。こうして内部に空洞部が形成されたポリビニルアルコール系多孔質粒状ゲルが得られる。
[8]の発明では、ゲル層の賦形性をさらに向上させることができる。
[9]の発明では、ナトリウムイオン含有水溶液として水酸化ナトリウム水溶液を用いているので、核体の除去を十分に行わせることができる。
[10]の発明では、ゲル層形成工程と架橋工程との間に「ゲル層が形成された核体を水浴中に浸漬する工程」を設けているから、ゲル層の外側に付着した余分な高分子水溶液を取り除くことができ、これによりゲル層の外側に尾ひれ状のものが延びる等して外層部の形が崩れるようなことを効果的に防止することができる。
[11]の発明では、内部にカチオンを含有した核体をポリビニルアルコール系重合体及び水溶性多糖類を溶解せしめた高分子水溶液に接触させるので、核体の外側において多糖類がカチオンと接触してゲル化してゲル層が形成される。この時、ゲル層内にポリビニルアルコール系重合体も内包される。次の架橋工程において、ゲル層内のポリビニルアルコール系重合体が架橋されて、この架橋体からなる多孔質の外層部が核体の外側に形成される。次いで、前記天然高分子のゾル−ゲル転移温度よりも高い温度に設定することで、核体を構成するゲル状態の天然高分子をゾル状態に転換せしめて核体を水に溶解せしめる。これにより核体を溶解除去することができて内部に空洞を形成させることができる。こうして内部に空洞部が形成されたポリビニルアルコール系多孔質粒状ゲルが得られる。
[12]の発明では、内部にカチオンを含有した核体をポリビニルアルコール系重合体及び水溶性多糖類を溶解せしめた高分子水溶液に接触させるので、核体の外側において多糖類がカチオンと接触してゲル化してゲル層が形成される。この時、ゲル層内にポリビニルアルコール系重合体も内包される。次に、ゲル層が形成された核体を、前記天然高分子のゾル−ゲル転移温度よりも高い温度で架橋剤を含有する液と接触させるので、ゲル層内のポリビニルアルコール系重合体を架橋できると同時に、核体を構成するゲル状態の天然高分子をゾル状態に転換して水に溶解せしめて核体を溶解除去して内部に空洞を形成することができる。このように「架橋」と「核体の除去」を1つの工程で同時進行的に行うことができるので、生産性を向上できる利点がある。即ち、前記[11]の製造方法と比較して工程を1つ削減できるので、生産性の観点からこの[12]の製造方法を採用するのが好ましい。
[13]の発明では、内部にカチオンを含有した核体をポリビニルアルコール系重合体及び水溶性多糖類を溶解せしめた高分子水溶液に接触させるので、核体の外側において多糖類がカチオンと接触してゲル化してゲル層が形成される。この時、ゲル層内にポリビニルアルコール系重合体も内包される。次の架橋工程において、ゲル層内のポリビニルアルコール系重合体が架橋されて、この架橋体からなる多孔質の外層部が核体の外側に形成される。次いで、ゲル層が形成された核体を酵素含有水溶液と接触させるので、核体を水溶液に溶解して核体を除去することができて内部に空洞を形成させることができる。こうして内部に空洞部が形成されたポリビニルアルコール系多孔質粒状ゲルが得られる。
[14]の発明では、天然高分子としてゼラチンを用いるので、コストの低減を図り得ると共に、比較的低温での加温(例えば20〜30℃)でゲル状態からゾル状態への転換が可能であるから生産効率を向上させることができる利点もある。
[15]の発明では、ゲル層の賦形性を一層向上させることができる。
[16]の発明では、ゲル層の賦形性をより一層向上させることができる。
[17]の発明では、架橋剤としてホルムアルデヒドまたはアセトアルデヒドを用いているので、これら以外のアルデヒド化合物を用いる場合と比較して、得られる粒状ゲルの親水性を向上できる利点がある。
[18]の発明では、アルデヒド化合物とともに酸を含有するので、ポリビニルアルコール系重合体の架橋を速やかに進行させることができる、即ち架橋速度を増大させることができ、これにより粒状ゲルの生産効率を向上できる。
[19]の発明では、人などの生体に対する適合性を向上させることができる。
[20]の発明では、人などの生体に対する適合性をより向上できる利点がある。
[21]の発明では、核体を用いてこれの外側にポリビニルアルコール系多孔質ゲルを形成しているから、従来よりも径の大きいポリビニルアルコール系粒状ゲルが得られると共に、非常に表面積の大きいものが得られる。また、粒状ゲルの大きさを所望の大きさに設計することも容易である。更に、核体の大きさを適宜選択することによって空洞部の大きさを所望の大きさに精度高く設計することが可能である。また、空洞部に他の材料(例えば金属、金属イオン、廃材、毒性のある物質等)を封じ込めた構成とすることも可能であるし、或いは他の材料を空洞部に含有させて複合化材料とすることもできるし、或いはまた空洞部を機能部として活用することも十分に可能である。
[22]の発明では、空洞部の径が2mm以上であるから、該空洞部に他の材料を封じこめたりすることが十分に可能であるし、該空洞部を機能部として活用することも十分に可能となる。
この発明に係るポリビニルアルコール系(PVA系)粒状ゲルの製造方法は、ゲル状態の天然高分子からなる核体であって、内部にカチオン含有水溶液を含有した核体を得る工程と、前記工程を経て得られた核体を、ポリビニルアルコール系重合体及びカチオンとの接触によりゲル化し得る水溶性多糖類を溶解せしめた高分子水溶液に接触させて核体の外側にゲル層を形成する工程と、前記ゲル層が形成された核体を架橋剤を含有する液と接触させてポリビニルアルコール系重合体の架橋を行う架橋工程と、前記核体を構成するゲル状態の天然高分子を水に溶解させることによって前記核体を溶解除去して内部に空洞を形成する工程とを包含することを特徴とする。なお、前記「ゲル状態の天然高分子を水に溶解させる」という語には、「天然高分子が水に溶解した水溶液の状態にする」ことが含まれるのは勿論のこと、「天然高分子のコロイド粒子が水に分散したコロイド溶液の状態にする」ことも含まれる。
この製造方法によれば、内部にカチオンを含有した核体をポリビニルアルコール系重合体及び水溶性多糖類を溶解せしめた高分子水溶液に接触させるので、核体(2)の外側において多糖類がカチオンと接触してゲル化してゲル層(3)が形成される。この時、ゲル層(3)内にポリビニルアルコール系重合体も内包される。次の架橋工程において、ゲル層(3)内のポリビニルアルコール系重合体が架橋されて、この架橋体からなる多孔質のゲル外層部(3)が核体(2)の外側に形成される。次いで、核体(2)を構成するゲル状態の天然高分子をゾル状態に転換せしめて水に溶解させる。これにより核体(2)を溶解除去することができて内部に空洞を形成させることができる。こうして内部に空洞部(10)が形成されたポリビニルアルコール系多孔質粒状ゲル(1)が得られる(図3参照)。即ち、外層部(3)の内部に空洞部(10)が形成されたポリビニルアルコール系多孔質粒状ゲル(1)が得られる。なお、前記外層部(3)中の多糖類のゲルを溶解除去せしめて前記架橋体(ポリビニルアルコール系重合体の架橋体)のみを外層部(3)として残した構成を採用しても良い。
前記「カチオンとの接触によりゲル化し得る水溶性多糖類」としては、アルギン酸、アルギン酸塩(アルギン酸ナトリウム等)、カラギーナン、マンナン、キトサン等が挙げられる。
前記「カチオン含有水溶液」を構成するカチオンとしては、例えばマグネシウムイオン、カルシウムイオン、ストロンチウムイオン、バリウムイオン、アルミニウムイオン、セリウムイオン、ニッケルイオン等の多価金属イオンの他、カリウムイオン、アンモニウムイオン等が挙げられる。
前記ポリビニルアルコール系重合体としては、例えばポリビニルアルコール、ポリビニルアルコールの共重合体(変性ポリビニルアルコール)等が挙げられる。前記変性ポリビニルアルコールとしては、例えばアセタール化変性、アミノ化変性、スルホン化変性、アセチル化変性されたもの等が挙げられる。中でも、前記ポリビニルアルコール系重合体としては、ポリビニルアルコールを用いるか、又はカルボン酸ビニル、炭素数10以下の脂肪族オレフィン及び炭素数10以下の脂環式オレフィンからなる群より選ばれる1種または2種以上の共重合成分と、ビニルアルコールとの共重合で得られた共重合体を用いるのが好ましい。
前記「ゲル状態の天然高分子」としては、特に限定されるものではないが、例えばカチオンとの接触によりゲル化した水溶性多糖類、ゲル化状態のゼラチン、ゲル化状態の寒天、ゲル化状態のジェランガム等が挙げられる。前記カチオンとしては、例えばマグネシウムイオン、カルシウムイオン、ストロンチウムイオン、バリウムイオン、アルミニウムイオン、セリウムイオン、ニッケルイオン等の多価金属イオンの他、カリウムイオン、アンモニウムイオン等が挙げられる。また、前記水溶性多糖類としては、アルギン酸、アルギン酸塩(アルギン酸ナトリウム等)、カラギーナン、マンナン、キトサン等が挙げられる。
次に、この発明に係るポリビニルアルコール系粒状ゲルの製造方法の第1実施形態について図面を参照しつつ説明する。
まず、カチオンとの接触によりゲル化した水溶性多糖類からなる核体であって内部にカチオン含有水溶液を含有した核体を得る。具体的には、水溶性多糖類(例えばアルギン酸ナトリウム)を含有する水溶液をカチオン含有水溶液(例えば塩化カルシウム水溶液)中に滴下することによってゲル化した水溶性多糖類(例えばアルギン酸カルシウムゲル)からなる核体(2)を得た後、該核体(2)をカチオン含有水溶液(例えば塩化カルシウム水溶液)に浸漬して核体(2)内にカチオン含有水溶液を浸透させる。この時、カチオン含有水溶液におけるカチオン濃度は0.05〜0.15モル/Lに設定するのが好ましい。
次に、前記核体(2)を取り出して核体(2)の周囲に付着したカチオン含有水溶液をティッシュペーパー等の吸水材等を用いて軽く拭き取る。このような拭き取り工程を実施しない場合には、核体(2)とゲル層(3)との間にカチオン含有水溶液の膜が生成することがあるが、本拭き取り工程を実施することによってこのような膜の生成を防止できる。
次いで、拭き取り後の核体(2)を、ポリビニルアルコール系重合体及びカチオンとの接触によりゲル化し得る水溶性多糖類(例えばアルギン酸ナトリウム)を溶解せしめた高分子水溶液に浸漬する。これにより、核体(2)の外側において多糖類がカチオンと接触してゲル化して核体(2)の外側にゲル層(3)が形成される。この時、ゲル層(3)内にポリビニルアルコール系重合体も内包される(図2の工程c参照)。
前記高分子水溶液におけるポリビニルアルコール系重合体の含有率は8〜11質量%の範囲に設定するのが好ましい。また、前記高分子水溶液における水溶性多糖類の含有率は0.1〜1.0質量%の範囲に設定するのが好ましい。
次に、前記ゲル層(3)が形成された核体(2)を水浴中に浸漬する。これにより、前記ゲル層(3)の外側に付着した余分な高分子水溶液を取り除く。このような工程を設けることによって、ゲル層(3)の外側に尾ひれ状のものが延びる等して、得られる外層部(3)の形状が崩れるようなことを防止することができる。
更に、前記ゲル層(3)が形成された核体(2)をカチオン含有水溶液(例えば塩化カルシウム水溶液)に浸漬する。これにより前記ゲル層(3)の中に残っている水溶性多糖類(ゲル化されていないもの)を完全にゲル化させてゲルを十分に生成させることができる。
次いで、前記ゲル層(3)が形成された核体(2)を、架橋剤を含有する液に浸漬する。これによってゲル層(3)中に存在するポリビニルアルコール系重合体の架橋を行う(図2の工程f参照)。
前記架橋剤としては、例えばホルムアルデヒド、アセトアルデヒド等のアルデヒド化合物等が挙げられる。また、前記架橋剤を含有する液としては、前記アルデヒド化合物及び酸を含有する水溶液を用いるのが好ましく、これにより架橋を短時間で実現することができる。また、前記架橋工程における架橋剤を含有する液の温度は40〜70℃の範囲に設定するのが好ましい。前記酸としては、例えば硫酸、塩酸、硝酸等の強酸の他、酢酸、ギ酸、リン酸、シュウ酸等の弱酸などが挙げられる。
前記架橋工程を経た後のゲル層形成核体を、前記ゲル化した多糖類を水溶性の塩に変換するためのカチオン(例えばナトリウムイオン)を含有した水溶液に浸漬する。これによって核体(2)を水溶液に溶解せしめて核体(2)を溶解除去して内部に空洞を形成させる。この時、ゲル層(3)中に含まれるゲル化した多糖類も水溶液に溶解するので、ポリビニルアルコール系重合体の架橋体だけが外層部(3)として残る。こうして、外層部(3)の内部に空洞部(10)が形成されたポリビニルアルコール系多孔質粒状ゲル(1)が得られる(図2の工程g参照)。
次いで、得られた粒状ゲル(1)を水浴中に浸漬する。これによって、周囲に付着していたカチオン含有水溶液を除去する。こうして、図3に示すような、ポリビニルアルコール系多孔質ゲルからなる外層部(3)の内部に空洞部(10)が形成されたポリビニルアルコール系多孔質粒状ゲル(1)が得られる。
次に、この発明に係るポリビニルアルコール系粒状ゲルの製造方法の第2実施形態について図面を参照しつつ説明する。
まず、水溶液中においてゾル−ゲル転移温度よりも低い温度に設定されることによってゲル化状態にある天然高分子からなる核体であって、内部にカチオン含有水溶液(例えば塩化カルシウム水溶液)を含有した核体を得る。ここで用いられる天然高分子は、水溶液中の特定温度でゾル−ゲル転移する天然高分子であり、例えばゼラチン、寒天、ジェランガム等を例示できる。
具体的には、カチオン含有水溶液(例えば塩化カルシウム水溶液)中に天然高分子(例えばゼラチン、寒天、ジェランガム等)を加えて、該天然高分子水溶液のゾル−ゲル転移温度よりも高い温度に設定することにより天然高分子(例えばゼラチン、寒天、ジェランガム等)を溶解せしめる。この天然高分子の水溶液(カチオン含有)を型内に充填した後、前記天然高分子水溶液のゾル−ゲル転移温度よりも低い温度に設定することにより天然高分子(例えばゼラチン、寒天、ジェランガム等)をゲル化(固形化)させて核体(2)を得る(図5の工程a参照)。なお、前記カチオン含有水溶液におけるカチオン濃度は0.05〜0.15モル/Lに設定するのが好ましい。
次いで、得られた核体(2)を、ポリビニルアルコール系重合体及びカチオンとの接触によりゲル化し得る水溶性多糖類(例えばアルギン酸ナトリウム)を溶解せしめた高分子水溶液に浸漬する。これにより、核体(2)の外側において多糖類がカチオンと接触してゲル化して核体(2)の外側にゲル層(3)が形成される。この時、ゲル層(3)内にポリビニルアルコール系重合体も内包される(図5の工程b参照)。
前記高分子水溶液におけるポリビニルアルコール系重合体の含有率は8〜11質量%の範囲に設定するのが好ましい。また、前記高分子水溶液における水溶性多糖類の含有率は0.1〜1.0質量%の範囲に設定するのが好ましい。
次に、前記ゲル層(3)が形成された核体(2)を水浴中に浸漬する。これにより、前記ゲル層(3)の外側に付着した余分な高分子水溶液を取り除く。このような工程を設けることによって、ゲル層(3)の外側に尾ひれ状のものが延びる等して、得られる外層部(3)の形状が崩れるようなことを防止することができる。
更に、前記ゲル層(3)が形成された核体(2)をカチオン含有水溶液(例えば塩化カルシウム水溶液)に浸漬する。これにより前記ゲル層(3)の中に残っている水溶性多糖類(ゲル化されていないもの)を完全にゲル化させてゲルを十分に生成させることができる。
次いで、前記ゲル層(3)が形成された核体(2)を、前記天然高分子水溶液のゾル−ゲル転移温度よりも高い温度に設定された架橋剤含有液に浸漬する。これによってゲル層(3)中のポリビニルアルコール系重合体の架橋を行うと共に、前記核体(2)を構成するゲル状態の天然高分子(例えばゼラチン等)をゾル状態に転換して水溶液に溶解せしめて前記核体(2)を溶解除去して内部に空洞を形成させる。こうして、ゲル外層部(3)の内部に空洞部(10)が形成されたポリビニルアルコール系多孔質粒状ゲル(1)が得られる(図5の工程e参照)。
前記架橋剤としては、例えばホルムアルデヒド、アセトアルデヒド等のアルデヒド化合物等が挙げられる。また、前記架橋剤を含有する液としては、前記アルデヒド化合物及び酸を含有する水溶液を用いるのが好ましく、これにより架橋を短時間で実現することができる。前記酸としては、例えば硫酸、塩酸、硝酸等の強酸の他、酢酸、ギ酸、リン酸、シュウ酸等の弱酸などが挙げられる。
次いで、得られた粒状ゲル(1)を酵素(例えば蛋白質分解酵素)含有水溶液に浸漬する。これによって、核体(2)を構成していた天然高分子(例えばゼラチン等)を確実に分解して水溶液に溶解させることができるので、前記核体(2)を確実に除去することができる。
更に、得られた粒状ゲル(1)を水浴中に浸漬する。これによって、周囲に付着していた酵素等の付着物を除去する。こうして、図6に示すような、ポリビニルアルコール系多孔質ゲルからなる外層部(3)の内部に空洞部(10)が形成されたポリビニルアルコール系多孔質粒状ゲル(1)が得られる。
なお、前記第2実施形態では、「架橋」と「核体の除去」を1つの工程で同時進行的に行うようにしているが、特にこのような方法に限定されるものではなく、例えば先に架橋工程を実施した後に、核体の溶解除去工程を実施するようにしても良い。
また、前記第2実施形態では、「核体の除去」を、「天然高分子水溶液のゾル−ゲル転移温度よりも高い温度に設定することでゲル状態の天然高分子をゾル状態に転換して水に溶解せしめ、これにより核体を溶解除去する」手法で行っているが、これに代えて「前記ゲル層が形成された核体を酵素(例えば蛋白質分解酵素)含有水溶液と接触させることによって核体を溶解除去する」手法を用いて製造を行うようにしても良い。前記酵素としては、例えばプロテナーゼK、トリプシン等が挙げられる。
なお、上記実施形態では、いずれも製造工程途中において、核体(2)の外側にゲル外層部(3)を1層積層しているが、即ち例えば図1において工程a・工程b・工程c・工程d・工程e・工程f・工程g・工程hを順に実施することによって核体(2)の外側にゲル外層部(3)を1層積層しているが、例えば工程a・工程b・工程c・工程d・工程e・工程c・工程d・工程e・工程f・工程g・工程hを順に実施することによってゲル外層部(3)を2層積層するようにしても良いし、或いは例えば工程a・工程b・工程c・工程d・工程e・工程c・工程d・工程e・工程c・工程d・工程e・工程f・工程g・工程hを順に実施することによってゲル外層部(3)を3層積層するようにしても良いし、同様にしてさらに多数の層を積層一体化するようにして良い。第2実施形態についても同様にして外層部(3)を複数層積層するようにしても良い。このように外層部(3)を2層以上積層することによってポリビニルアルコール系粒状ゲル(1)の粒径を大きくすることができる。このようにして所望の大きさのポリビニルアルコール系粒状ゲル(1)を容易に製造することができる。
また、この発明の製造方法において、核体(2)を形成する段階で、核体(2)内に他の材料(例えば金属、廃材、毒性化合物等)を含有せしめるようにすれば、外層部(3)形成後に核体(2)を除去した際に、該他の材料を空洞部(10)に残存せしめることも可能である。即ち、他の材料が外層部(3)内の空洞部(10)に装填された態様のポリビニルアルコール系粒状ゲル(1)を製造することができる。
この発明において、ポリビニルアルコール系粒状ゲル(1)の形状は特に限定されない。具体的形状として、例えば球状、楕円状、円柱状、サイコロ形状等が挙げられる。また、空洞部(10)の形状も特に限定されず、例えば球状、楕円状、サイコロ形状等が挙げられる。
また、この発明において、ポリビニルアルコール系粒状ゲル(1)の大きさ(外径)は、特に限定されるものではないが、通常は、含水状態において0.1〜200mmであり、特に好適な大きさは含水状態において1〜20mmである。
次に、この発明の具体的実施例について説明する。
<実施例1>
アルギン酸ナトリウム水溶液(0.7g/100mL)を濃度0.1モル/Lの塩化カルシウム(CaCl2 )水溶液中に滴下することによって、アルギン酸カルシウムからなるゲル核体を得た。この核体の含水時の粒径は4mmであった。
前記核体を濃度0.1モル/Lの塩化カルシウム(CaCl2 )水溶液中に60分間浸漬して核体内に塩化カルシウム水溶液を浸透させた。前記核体を取り出して核体の周囲に付着した塩化カルシウム水溶液を軽く拭き取った。次いで、この核体を高分子水溶液(ポリビニルアルコール系重合体9質量%含有、アルギン酸ナトリウム0.5質量%含有)に15分間浸漬することによって、核体の外側にゲル層を形成せしめた。このゲル層が形成された核体を取り出して水浴中に1分間浸漬して余分に付着した高分子水溶液を取り除いた。なお、前記ポリビニルアルコール系重合体としてはポリビニルアルコールを用いた。
前記水浴中から取り出したゲル層形成核体をさらに塩化カルシウム(CaCl2 )水溶液中に15分間浸漬した。次いで、前記ゲル層形成核体を60℃の架橋剤水溶液(Na2 SO4 :100g/L、H2SO4:200g/L、HCHO:85g/L)に20分間浸漬してポリビニルアルコール系重合体の架橋を行った。こうして得られた粒体を60℃のNaOH水溶液に20分間浸漬して、核体を溶解除去した。次いで、前記粒体を水浴に入れて煮沸して付着NaOHを除去することによって、ポリビニルアルコール系多孔質粒状ゲルの内部に空洞部が形成されたポリビニルアルコール系粒状ゲルが得られた。得られたポリビニルアルコール系粒状ゲルの含水時の粒径は6mmであった。なお、含水時の空洞部の大きさは4mmであった。
<実施例2>
アルギン酸ナトリウム水溶液(0.7g/100mL)を濃度0.1モル/Lの塩化カルシウム(CaCl2 )水溶液中に滴下することによって、アルギン酸カルシウムからなるゲル核体を得た。この核体の含水時の粒径は4mmであった。
前記核体を濃度0.1モル/Lの塩化カルシウム(CaCl2 )水溶液中に60分間浸漬して核体内に塩化カルシウム水溶液を浸透させた。前記核体を取り出して核体の周囲に付着した塩化カルシウム水溶液を軽く拭き取った。次いで、この核体を高分子水溶液(ポリビニルアルコール9質量%含有、アルギン酸ナトリウム0.5質量%含有)に15分間浸漬することによって、核体の外側にゲル層を形成せしめた。このゲル層が形成された核体を取り出して水浴中に1分間浸漬して余分に付着した高分子水溶液を取り除いた。前記水浴中から取り出したゲル層形成核体をさらに塩化カルシウム(CaCl2 )水溶液中に15分間浸漬した。
前記ゲル層形成核体を取り出してその周囲に付着した塩化カルシウム水溶液を軽く拭き取った。次いで、この核体を再度高分子水溶液(ポリビニルアルコール系重合体9質量%含有、アルギン酸ナトリウム0.5質量%含有)に15分間浸漬することによって、前記ゲル層形成核体の更に外側に新たなゲル層を形成せしめた。この新たなゲル層が形成された核体を取り出して水浴中に1分間浸漬して余分に付着した高分子水溶液を取り除いた。前記水浴中から取り出したゲル層形成核体をさらに塩化カルシウム(CaCl2 )水溶液中に15分間浸漬した。しかる後、前記ゲル層形成核体を取り出してその周囲に付着した塩化カルシウム水溶液を軽く拭き取った。
次いで、前記ゲル層形成核体を60℃の架橋剤水溶液(Na2SO4:100g/L、H2 SO4 :200g/L、HCHO:85g/L)に50分間浸漬してポリビニルアルコール系重合体の架橋を行った。こうして得られた粒体を60℃のNaOH水溶液に50分間浸漬して、核体を溶解・除去した。次いで、前記粒体を水浴に入れて煮沸して付着NaOHを除去することによって、ポリビニルアルコール系多孔質粒状ゲル(2層よりなる)の内部に空洞部が形成されたポリビニルアルコール系粒状ゲルが得られた。得られたポリビニルアルコール系粒状ゲルの含水時の粒径は9mmであった。また、含水時の空洞部の大きさは4mmであった。
<実施例3>
前記核体として、下記の製造方法で製造した核体(2層)を用いた以外は、実施例2と同様にしてポリビニルアルコール系粒状ゲルを得た。即ち、ポリビニルアルコール系多孔質粒状ゲル(2層よりなる)の内部に空洞部が形成されたポリビニルアルコール系粒状ゲルを得た。このポリビニルアルコール系粒状ゲルの含水時の粒径は11mmであり、含水時の空洞部の径は6mmであった。
(2層核体の製造方法)
アルギン酸ナトリウム水溶液(0.7g/100mL)を濃度0.1モル/Lの塩化カルシウム(CaCl2 )水溶液中に滴下することによって、アルギン酸カルシウムからなる第1ゲル核体を得た。この第1ゲル核体を、濃度0.1モル/Lの塩化カルシウム(CaCl2 )水溶液中に60分間浸漬してこの第1ゲル核体内に塩化カルシウム水溶液を浸透させた。次いで、この第1ゲル核体を取り出してアルギン酸ナトリウム水溶液(0.7g/100mL)に15分間浸漬することによって、第1ゲル核体の周囲にさらにアルギン酸カルシウムゲルからなる第2核体を一体化して、2層核体を得た。これを核体として用いた。この2層核体の含水時の粒径は6mmであった。
<実施例4>
前記高分子水溶液を構成するポリビニルアルコール系重合体として、ポリビニルアルコールに代えて、カルボン酸ビニルと炭素数2〜6の脂肪族オレフィンとからなる共重合成分と、ビニルアルコールとを共重合させて得られたポリビニルアルコール共重合体を用いた以外は、実施例1と同様にしてポリビニルアルコール系粒状ゲルを得た。即ち、ポリビニルアルコール系多孔質粒状ゲルの内部に空洞部が形成されたポリビニルアルコール系粒状ゲルを得た。このポリビニルアルコール系粒状ゲルの含水時の粒径は6mmであった。また、含水時の空洞部の大きさは4mmであった。
<実施例5>
濃度0.1モル/Lの塩化カルシウム(CaCl2 )水溶液中にゼラチンを投入し約80℃に加温することで溶解せしめた。このゼラチン溶解液を型内に充填して約5℃に冷却することによって、ゲル化(固形化)させて略立方体形状(1辺が10mm)の核体を得た。
次いで、この核体を高分子水溶液(ポリビニルアルコール系重合体9質量%含有、アルギン酸ナトリウム0.5質量%含有)に15分間浸漬することによって、核体の外側にゲル層を形成せしめた。このゲル層が形成された核体を取り出して水浴中に1分間浸漬して余分に付着した高分子水溶液を取り除いた。なお、前記ポリビニルアルコール系重合体としてはポリビニルアルコールを用いた。前記水浴中から取り出したゲル層形成核体をさらに塩化カルシウム(CaCl2 )水溶液中に15分間浸漬した。
更に、前記高分子水溶液浸漬操作・水浴浸漬操作・塩化カルシウム水溶液浸漬操作をこの順で2回繰り返し行った。
次いで、前記ゲル層形成核体を60℃の架橋剤水溶液(Na2SO4:100g/L、H2SO4:200g/L、HCHO:85g/L)に50分間浸漬して、ポリビニルアルコール系重合体の架橋を行うと共に、ゼラチン核体をゲルからゾル状態に転換せしめて核体を溶解・除去して内部に空洞を形成せしめた。こうしてポリビニルアルコール系多孔質粒状ゲルの内部に空洞部が形成されたポリビニルアルコール系粒状ゲルを得た。このポリビニルアルコール系粒状ゲルの含水時の粒径は24mmであった。また、含水時の空洞部の大きさは約10mm×10mm×10mm(略立方体形状)であった。
<実施例6>
前記高分子水溶液を構成するポリビニルアルコール系重合体として、ポリビニルアルコールに代えて、カルボン酸ビニルと炭素数2〜6の脂肪族オレフィンとからなる共重合成分と、ビニルアルコールとを共重合させて得られたポリビニルアルコール共重合体を用いた以外は、実施例1と同様にしてポリビニルアルコール系粒状ゲルを得た。即ち、ポリビニルアルコール系多孔質粒状ゲルの内部に空洞部が形成されたポリビニルアルコール系粒状ゲルを得た。このポリビニルアルコール系粒状ゲルの含水時の粒径は24mmであった。また、含水時の空洞部の大きさは約10mm×10mm×10mm(略立方体形状)であった。
この発明のポリビニルアルコール系粒状ゲルおよびこの発明の製造方法で製造されたポリビニルアルコール系粒状ゲルは、例えば微生物固定用担体、廃材処理材(廃材を封じ込めた形で処理する処理材)、保水材、保冷材、濾材、複合化機能材料(他の材料を空洞部に含有させてなる複合化材料)等として用いられる。
この発明のポリビニルアルコール系粒状ゲルの製造方法の一例を示す工程フロー図である。 図1に示す各工程を経た直後の状態を示す模式的断面図である。 図1の各工程を経て得られたポリビニルアルコール系粒状ゲルを示す模式的断面図である。 この発明のポリビニルアルコール系粒状ゲルの製造方法の他の例を示す工程フロー図である。 図4に示す各工程を経た直後の状態を示す模式的断面図である。 図4の各工程を経て得られたポリビニルアルコール系粒状ゲルを示す模式的断面図である。
符号の説明
1…ポリビニルアルコール系粒状ゲル
2…核体
3…外層部(ゲル層)
10…空洞部

Claims (21)

  1. ポリビニルアルコール系多孔質粒状ゲルの内部に空洞部が形成されてなり、前記空洞部の径は、含水状態において2mm以上であることを特徴とするポリビニルアルコール系粒状ゲル。
  2. 前記空洞部は、ポリビニルアルコール系多孔質ゲルからなる外層部形成のための核として用いられた核体が外層部形成後に溶解により除去されて形成されたものである請求項1に記載のポリビニルアルコール系粒状ゲル。
  3. ポリビニルアルコール系多孔質粒状ゲルは、連続孔のある三次元立体網目構造を有する請求項1または2に記載のポリビニルアルコール系粒状ゲル。
  4. ゲル状態の天然高分子からなる核体であって、内部にカチオン含有水溶液を含有した核体を得る工程と、
    前記工程を経て得られた核体を、ポリビニルアルコール系重合体及びカチオンとの接触によりゲル化し得る水溶性多糖類を溶解せしめた高分子水溶液に接触させて核体の外側にゲル層を形成する工程と、
    前記ゲル層が形成された核体を架橋剤を含有する液と接触させてポリビニルアルコール系重合体の架橋を行う架橋工程と、
    前記核体を構成するゲル状態の天然高分子を水に溶解させることによって、前記核体を溶解除去して内部に空洞を形成する工程とを包含することを特徴とするポリビニルアルコール系粒状ゲルの製造方法。
  5. カチオンとの接触によりゲル化した水溶性多糖類からなる核体であって、内部にカチオン含有水溶液を含有した核体を得る工程と、
    前記工程を経た核体を、ポリビニルアルコール系重合体及びカチオンとの接触によりゲル化し得る水溶性多糖類を溶解せしめた高分子水溶液に接触させて核体の外側にゲル層を形成する工程と、
    前記ゲル層が形成された核体を架橋剤を含有する液と接触させてポリビニルアルコール系重合体の架橋を行う架橋工程と、
    前記ゲル層が形成された核体を、前記ゲル化した多糖類を水溶性の塩に変換するためのカチオンを含有した水溶液に接触させることによって、前記核体を水溶液に溶解せしめて溶解除去して内部に空洞を形成する工程とを包含することを特徴とするポリビニルアルコール系粒状ゲルの製造方法。
  6. カルシウムイオンとの接触によりゲル化したアルギン酸からなる核体であって、内部にカルシウムイオン含有水溶液を含有した核体を得る工程と、
    前記工程を経た核体を、ポリビニルアルコール系重合体及びアルギン酸塩(アルギン酸も含む)を溶解せしめた高分子水溶液に接触させて核体の外側にゲル層を形成する工程と、
    前記ゲル層が形成された核体を架橋剤を含有する液と接触させてポリビニルアルコール系重合体の架橋を行う架橋工程と、
    前記ゲル層が形成された核体を、ナトリウムイオンを含有した水溶液に接触させることによって、前記核体を水溶液に溶解せしめて溶解除去して内部に空洞を形成する工程とを包含することを特徴とするポリビニルアルコール系粒状ゲルの製造方法。
  7. 前記アルギン酸塩としてアルギン酸ナトリウムを用い、前記カルシウムイオン含有水溶液として塩化カルシウム水溶液を用いる請求項に記載のポリビニルアルコール系粒状ゲルの製造方法。
  8. 前記ナトリウムイオンを含有した水溶液として水酸化ナトリウム水溶液を用いる請求項またはに記載のポリビニルアルコール系粒状ゲルの製造方法。
  9. 前記ゲル層形成工程と前記架橋工程との間に、前記ゲル層が形成された核体を水浴中に浸漬する工程を設けたことを特徴とする請求項のいずれか1項に記載のポリビニルアルコール系粒状ゲルの製造方法。
  10. 水溶液中においてゾル−ゲル転移温度よりも低い温度に設定されることによってゲル化状態にある天然高分子からなる核体であって、内部にカチオン含有水溶液を含有した核体を得る工程と、
    前記核体を、ポリビニルアルコール系重合体及びカチオンとの接触によりゲル化し得る水溶性多糖類を溶解せしめた高分子水溶液に接触させて核体の外側にゲル層を形成する工程と、
    前記ゲル層が形成された核体を架橋剤を含有する液と接触させてポリビニルアルコール系重合体の架橋を行う架橋工程と、
    前記ゲル層が形成された核体をゾル−ゲル転移温度よりも高い温度に設定することで前記ゲル状態の天然高分子をゾル状態に転換せしめて水に溶解せしめ、これによって前記核体を溶解除去して内部に空洞を形成する工程とを包含することを特徴とするポリビニルアルコール系粒状ゲルの製造方法。
  11. 水溶液中においてゾル−ゲル転移温度よりも低い温度に設定されることによってゲル化状態にある天然高分子からなる核体であって、内部にカチオン含有水溶液を含有した核体を得る工程と、
    前記核体を、ポリビニルアルコール系重合体及びカチオンとの接触によりゲル化し得る水溶性多糖類を溶解せしめた高分子水溶液に接触させて核体の外側にゲル層を形成する工程と、
    前記ゲル層が形成された核体を、前記ゾル−ゲル転移温度よりも高い温度で架橋剤を含有する液と接触させることによって、ポリビニルアルコール系重合体の架橋を行うと共に、前記ゲル状態の天然高分子をゾル状態に転換して水に溶解せしめて前記核体を溶解除去して内部に空洞を形成する工程とを包含することを特徴とするポリビニルアルコール系粒状ゲルの製造方法。
  12. ゲル状態の天然高分子からなる核体であって、内部にカチオン含有水溶液を含有した核体を得る工程と、
    前記核体を、ポリビニルアルコール系重合体及びカチオンとの接触によりゲル化し得る水溶性多糖類を溶解せしめた高分子水溶液に接触させて核体の外側にゲル層を形成する工程と、
    前記ゲル層が形成された核体を架橋剤を含有する液と接触させてポリビニルアルコール系重合体の架橋を行う架橋工程と、
    前記ゲル層が形成された核体を酵素含有水溶液と接触させることによって、核体を溶解除去して内部に空洞を形成する工程とを包含することを特徴とするポリビニルアルコール系粒状ゲルの製造方法。
  13. 前記天然高分子がゼラチンである請求項1012のいずれか1項に記載のポリビニルアルコール系粒状ゲルの製造方法。
  14. 前記カチオンとの接触によりゲル化し得る水溶性多糖類としてアルギン酸塩を用い、前記カチオン含有水溶液としてカルシウムイオン含有水溶液を用いる請求項1013のいずれか1項に記載のポリビニルアルコール系粒状ゲルの製造方法。
  15. 前記カチオンとの接触によりゲル化し得る水溶性多糖類としてアルギン酸ナトリウムを用い、前記カチオン含有水溶液として塩化カルシウム水溶液を用いる請求項1013のいずれか1項に記載のポリビニルアルコール系粒状ゲルの製造方法。
  16. 前記架橋剤としてホルムアルデヒドまたはアセトアルデヒドを用いる請求項15のいずれか1項に記載のポリビニルアルコール系粒状ゲルの製造方法。
  17. 前記架橋剤を含有する液が、アルデヒド化合物及び酸を含有する水溶液である請求項15のいずれか1項に記載のポリビニルアルコール系粒状ゲルの製造方法。
  18. 前記ポリビニルアルコール系重合体としてポリビニルアルコールを用いる請求項17のいずれか1項に記載のポリビニルアルコール系粒状ゲルの製造方法。
  19. 前記ポリビニルアルコール系重合体として、カルボン酸ビニル、炭素数10以下の脂肪族オレフィン及び炭素数10以下の脂環式オレフィンからなる群より選ばれる1種または2種以上の共重合成分と、ビニルアルコールとの共重合で得られた共重合体を用いる請求項17のいずれか1項に記載のポリビニルアルコール系粒状ゲルの製造方法。
  20. 請求項19のいずれか1項に記載の製造方法により製造されたポリビニルアルコール系粒状ゲル。
  21. 前記内部に形成された空洞部の径は、含水状態において2mm以上である請求項20に記載のポリビニルアルコール系粒状ゲル。
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