JP4352922B2 - 超音波トランスデューサ - Google Patents
超音波トランスデューサ Download PDFInfo
- Publication number
- JP4352922B2 JP4352922B2 JP2004031980A JP2004031980A JP4352922B2 JP 4352922 B2 JP4352922 B2 JP 4352922B2 JP 2004031980 A JP2004031980 A JP 2004031980A JP 2004031980 A JP2004031980 A JP 2004031980A JP 4352922 B2 JP4352922 B2 JP 4352922B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- ultrasonic transducer
- lower electrode
- resonance tube
- upper electrode
- tube unit
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Transducers For Ultrasonic Waves (AREA)
Description
ここで、従来の超音波トランスデューサの構成を図10に示す。従来の超音波トランスデューサは、振動素子として圧電セラミックを用いた共振型がほとんどである。図10に示す超音波トランスデューサは、振動素子として圧電セラミックを用いて電気信号から超音波への変換と、超音波から電気信号への変換(超音波の送信と受信)の両方を行う。図10に示すバイモルフ型の超音波トランスデューサは、2枚の圧電セラミック61および62と、コーン63と、ケース64と、リード65および66と、スクリーン67とから構成されている。
共振型の超音波トランスデューサは、圧電セラミックの共振現象を利用しているので、超音波の送信および受信の特性がその共振周波数周辺の比較的狭い周波数帯域で良好となる。
誘電体131および上電極132ならびにベース板135は、メタルリング136、137、および138、ならびにメッシュ139とともに、ケース130によってかしめられてる。
また、この直流バイアス電圧は高電圧であり、さらに上電極の薄膜と下電極とのに印加される信号としての交流信号も高電圧であるため、危険性もさることながら装置の大型化、高パワー化、高コスト化を招いていた。
前記下電極の両面に、それぞれ対向して配置され絶縁体で形成された振動膜と該振動膜上に形成された導電膜とを備えた二つの上電極とを有し、前記二つの上電極と下電極とを密着させることにより下電極の上下端に複数の空洞部が形成されてなり、該複数の空洞部のうち前記下電極の上端に形成された空洞部と、その直下の前記下電極の下端に形成された空洞部とをそれぞれ、連通する通気孔を形成した超音波トランスデューサであって、板材に所望の周波数で共鳴する両端開口管を形成する複数の通気孔が設けられてなる共鳴管ユニットを前記二つの上電極表面に固設したことを特徴とする。
図1において、超音波トランスデューサ1は、絶縁体(誘電体)で形成された振動膜2と該振動膜2上に形成された導電膜3とからなる上電極10と、上電極10の振動膜2に対向する面に凹凸が複数、形成された下電極12とを有している。
また、上電極10の表面には、共鳴管ユニット20が固設されている。
振動膜2および導電膜3ならびにベース板14は、メタルリング15、16、および17、ならびに共鳴管ユニット20とともに、ケース18によってかしめられている。
図3は共鳴管ユニット20を更に詳しく記述した正面断面図である。図中aは共鳴管としての通気孔201の長さを示しており、本実施形態では1/2波長の波が伝播する様子を示している。共鳴現象を起こす最小の波長単位は1/2波長であり、両端開口管の共鳴現象の理論式は以下のようになる。
λ=mc/f (1)
ただし、fは共鳴する超音波周波数、cは音速(約340m/s)、λは波長、mは自然数である。
また、本原理を利用する場合、共鳴管内径は音波長より十分小さく、管内では平面波が発生することが前提とされている。本発明の場合、発生超音波は平面波であり、また管内径は大きくても100μm程度であるので発振超音波が20kHzの時の波長17mmに対して十分小さい値であるので全く問題ないと考えられる。
また、連続的な共鳴周波数を得るには、図5に示すように、共鳴管ユニット20Bの表面形状を各共鳴管201Bの深さ方向の長さが中央部に向うほど長くなるように滑らかな凸面状に形成することによっても実現できる。
ただし、図4〜図7に示す共鳴管ユニットを用いた場合、ある瞬間だけに注目すると、共鳴する管が限られてしまい全体的な共鳴現象を起こすことは困難となる。
図8に示す第2実施形態に係る超音波トランスデューサ1Aの構成について説明する。なお、本実施形態では、共鳴管ユニットについては、説明の便宜上、図示していない。図8において、超音波トランスデューサ1Aは、絶縁体で形成された振動膜42と該振動膜42上に形成された導電膜43とからなる上電極50と、上電極50の振動膜42に対向する面に凹凸が複数、形成された下電極52と、直流バイアス電源30と、信号源32とを有している。
また、下電極52には、空洞部54から外部に連通する通気孔56が形成されている。
前記通気孔56は、空洞部54内において振動膜42が振動時に生ずる空気の圧縮抵抗を低減させる圧縮抵抗低減手段として機能する。
このように構成された超音波トランスデューサ1Aに第1実施形態に適用される既述した共鳴管ユニット(図2〜図7のいずれか)を使用することにより、放射される超音波の音圧レベルを、共鳴現象を利用して向上させることができる。
図9に示す第3実施形態に係る超音波トランスデューサ1Bの構成について説明する。なお、本実施形態では、共鳴管ユニットについては、説明の便宜上、図示していない。
また、下電極112の上下端に形成された空洞部114A,114Bのうち下電極112の上端に形成された空洞部114Aと、その直下の下電極112の下端に形成された空洞部114Bとをそれぞれ、連通する通気孔116が下電極112に形成されている。
また、信号源120により、二つの上電極100A、100B間に信号電圧である交流信号(周波数は20kHz以上の超音波周波数帯)が印加されるようになっている。
コーンの材質としては、空気と音響インピーダンスの差が大きい材料、例えば硬い固体(金属、セラミック、プラスチック)などが望ましい。
同様に、上電極100Aの導電膜102に負極性の交流電圧が印加されるときは、上電極100Bの導電膜102には正極性の交流電圧が印加される。この場合に、下電極112に正の直流バイアス電圧が印加されているので、下電極112の上端側に形成されている空洞部114Aに対面する位置にある上電極100Aの振動膜101は下電極112より吸引力を受け、図上、下方に変位する。
このように、上電極100A,100Bの導電膜102、102間に信号源120より交流信号が印加されると、その印加される交流信号の極性に応じて、上電極100Aの振動膜101が上方に変位する場合には、上電極100Bの振動膜101も上方に変位し、上電極100Aの振動膜101が下方に変位する場合には、上電極100Bの振動膜101も下方に変位するように、上電極100A,100Bの導電膜102、102は、同方向に変位するために、空洞部114A、空洞部114B内にトラップされた空気は、通気孔116を介して移動し、空洞部114A,114Bにトラップされた空気の体積変化を抑制することができ、それ故、空気の体積膨張率によるばね効果が減少し、より大きな膜振動が得られる。
Claims (11)
- 絶縁体で形成された振動膜と該振動膜上に形成された導電膜とを備えた上電極と、前記上電極の振動膜に対向する面に凹凸が複数、形成された下電極とを有し、前記上電極と下電極とを密着させ、該上電極と下電極との間に交流信号を印加することにより超音波を発生させる超音波トランスデューサであって、
板材に所望の周波数で共鳴する両端開口管を形成する複数の通気孔が設けられてなる共鳴管ユニットを前記上電極表面に固設したことを特徴とする超音波トランスデューサ。 - 絶縁体で形成された振動膜と該振動膜上に形成された導電膜とを備えた上電極と、前記上電極の振動膜に対向する面に凹凸が複数、形成された下電極とを有し、前記上電極と下電極とを密着させることにより該上電極と下電極との間に形成される複数の空洞部内から外部に連通する通気孔を前記下電極に設け、前記上電極と下電極との間に交流信号を印加することにより超音波を発生させる超音波トランスデューサであって、
板材に所望の周波数で共鳴する両端開口管を形成する複数の通気孔が設けられてなる共鳴管ユニットを前記上電極表面に固設したことを特徴とする超音波トランスデューサ。 - 両面に凹凸が複数、形成された下電極と、
前記下電極の両面に、それぞれ対向して配置され絶縁体で形成された振動膜と該振動膜上に形成された導電膜とを備えた二つの上電極とを有し、
前記二つの上電極と下電極とを密着させることにより下電極の上下端に複数の空洞部が形成されてなり、該複数の空洞部のうち前記下電極の上端に形成された空洞部と、その直下の前記下電極の下端に形成された空洞部とをそれぞれ、連通する通気孔を形成した超音波トランスデューサであって、
板材に所望の周波数で共鳴する両端開口管を形成する複数の通気孔が設けられてなる共鳴管ユニットを前記二つの上電極表面に固設したことを特徴とする超音波トランスデューサ。 - 前記共鳴管ユニットは共鳴する前記所望の周波数の超音波が吸収されない材料で形成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の超音波トランスデューサ。
- 前記共鳴管ユニットに形成された前記通気孔の深さ方向の長さは共鳴する超音波の波長の半波長の長さの整数倍であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の超音波トランスデューサ。
- 前記共鳴管ユニットの表面形状は、各共鳴管の深さ方向の長さが中央部に向うほど短くなるように凹面状に形成されていることを特徴とする請求項4または5のいずれかに記載の超音波トランスデューサ。
- 前記共鳴管ユニットの表面形状は、各共鳴管の深さ方向の長さが中央部に向うほど長くなるように凸面状に形成されていることを特徴とする請求項4または5のいずれかに記載の超音波トランスデューサ。
- 前記共鳴管ユニットの表面形状は、前記板材の一端から他端に向って、各共鳴管の深さ方向の長さが直線的に変化するように傾斜して形成されていることを特徴とする請求項4または5のいずれかに記載の超音波トランスデューサ。
- 前記共鳴管ユニットに形成される通気孔は、前記下電極に形成される前記凹部に対応する位置に形成されることを特徴とする1乃至8のいずれかに記載の超音波トランスデューサ。
- 前記共鳴管ユニットと前記上電極との間に開放端補正用の間隙を設けたことを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の超音波トランスデューサ。
- 請求項1乃至10のいずれかに記載の超音波トランスデューサを有することを特徴とする超音波スピーカ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004031980A JP4352922B2 (ja) | 2004-02-09 | 2004-02-09 | 超音波トランスデューサ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004031980A JP4352922B2 (ja) | 2004-02-09 | 2004-02-09 | 超音波トランスデューサ |
Publications (3)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005223820A JP2005223820A (ja) | 2005-08-18 |
JP2005223820A5 JP2005223820A5 (ja) | 2007-03-15 |
JP4352922B2 true JP4352922B2 (ja) | 2009-10-28 |
Family
ID=34999090
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2004031980A Expired - Fee Related JP4352922B2 (ja) | 2004-02-09 | 2004-02-09 | 超音波トランスデューサ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4352922B2 (ja) |
Families Citing this family (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005354582A (ja) * | 2004-06-14 | 2005-12-22 | Seiko Epson Corp | 超音波トランスデューサ及びこれを用いた超音波スピーカ |
JP5103873B2 (ja) * | 2005-12-07 | 2012-12-19 | セイコーエプソン株式会社 | 静電型超音波トランスデューサの駆動制御方法、静電型超音波トランスデューサ、これを用いた超音波スピーカ、音声信号再生方法、超指向性音響システム及び表示装置 |
JP4802998B2 (ja) | 2005-12-19 | 2011-10-26 | セイコーエプソン株式会社 | 静電型超音波トランスデューサの駆動制御方法、静電型超音波トランスデューサ、これを用いた超音波スピーカ、音声信号再生方法、超指向性音響システム及び表示装置 |
KR101562828B1 (ko) * | 2015-02-17 | 2015-10-26 | 한양대학교 산학협력단 | 음향 블록을 이용한 정전 용량형 초음파 트랜스듀서 |
KR102075790B1 (ko) | 2018-06-29 | 2020-02-10 | 한국기계연구원 | 비접촉 초음파 트랜스듀서 |
KR102267074B1 (ko) * | 2019-11-11 | 2021-06-21 | 재단법인 파동에너지 극한제어 연구단 | 초음파 트랜스듀서의 음향 초투과형 커버 유닛 |
-
2004
- 2004-02-09 JP JP2004031980A patent/JP4352922B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2005223820A (ja) | 2005-08-18 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4802998B2 (ja) | 静電型超音波トランスデューサの駆動制御方法、静電型超音波トランスデューサ、これを用いた超音波スピーカ、音声信号再生方法、超指向性音響システム及び表示装置 | |
JP5103873B2 (ja) | 静電型超音波トランスデューサの駆動制御方法、静電型超音波トランスデューサ、これを用いた超音波スピーカ、音声信号再生方法、超指向性音響システム及び表示装置 | |
US7881489B2 (en) | Ultrasonic transducer and ultrasonic speaker using the same | |
JP4682927B2 (ja) | 静電型超音波トランスデューサ、超音波スピーカ、音声信号再生方法、超音波トランスデューサの電極の製造方法、超音波トランスデューサの製造方法、超指向性音響システム、および表示装置 | |
US8045735B2 (en) | Ultrasonic transducer and ultrasonic speaker using the same | |
JP4294798B2 (ja) | 超音波トランスデューサ | |
TWI405472B (zh) | 電子裝置及其電聲換能器 | |
US8907733B2 (en) | Oscillator | |
JP4269869B2 (ja) | 超音波トランスデューサ | |
JP2008154142A (ja) | 静電型超音波トランスデューサ、これを用いた超音波スピーカ、音声信号再生方法、超指向性音響システム及び表示装置 | |
JP4352922B2 (ja) | 超音波トランスデューサ | |
JP2005177688A (ja) | 超磁歪アクチュエータ | |
US11399230B2 (en) | Electroacoustic transducer | |
US11595752B2 (en) | Electroacoustic transducer | |
JP4508030B2 (ja) | 静電型超音波トランスデューサ及びこれを用いた超音波スピーカ | |
JP2009055644A (ja) | 超音波トランスデューサ | |
JP4508040B2 (ja) | 静電型超音波トランスデューサ及びこれを用いた超音波スピーカ | |
JP2007228472A (ja) | 静電型超音波トランスデューサ、静電型超音波トランスデューサの構成方法、および超音波スピーカ | |
JP2009095048A (ja) | 超音波スピーカ | |
JP7099110B2 (ja) | 電気音響変換装置 | |
JP2005354473A (ja) | 超音波トランスデューサ及びこれを用いた超音波スピーカ | |
JP2005354473A5 (ja) | ||
JP2005341143A (ja) | 超音波トランスデューサ及びこれを用いた超音波スピーカ | |
JP2024041460A (ja) | 振動発生装置 | |
JP4803245B2 (ja) | 静電型超音波トランスデューサ |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20070131 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20070131 |
|
RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424 Effective date: 20070403 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20090707 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20090720 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120807 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130807 Year of fee payment: 4 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |