JP4352225B2 - 薄板ワークの移送装置 - Google Patents

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本発明は、薄板部材からなるワークを立てた状態から概略水平な状態に姿勢を変更して、このワークの処理、検査等を行うために、所定のステージに搬入可能とした薄板ワークの移送装置に関するものである。
例えば、液晶ディスプレイを構成する液晶パネルは、上下2枚の透明なガラス基板間にギャップを形成して、このギャップ内に液晶を封入したものから構成される。この液晶パネルを製造するに当っては、処理の効率化、迅速化を図るために、上下2枚のガラス基板を重ね合わせられる前のある段階までは大判のガラス板として種々の処理を行うようになし、この大判のガラス板から所望のサイズに切断する方式が一般的に採用される。
ところで、ガラス板等からなる薄板のワークは脆弱な部材であり、衝撃等により容易に破損したり、損傷したりすることから、その取り扱いを慎重にしなければならない。特に、極めて大判のワークをロボットでハンドリングさせるようにすると、このロボットの構成が極めて複雑かつ大型化することになる。従って、作業者による人手を介する半自動機として構成される方が有利な場合もある。サイズの大きいワークを所定の処理を行う機構に装着したり、それから取り出したりする作業を手作業で行う際には、ガラス板を保護するために、このワークを立てかけるようにして保持する方が望ましい。そして、このようにワークを立てかけたままで処理を行うこともあるが、処理の性質等によっては、ワークを水平状態にして処理しなければならない場合もある。このためには、立てかけたワークを水平となるように姿勢を変更しなければならない。
ワークの姿勢を変更するための機構としては、ワークが載置される支持部材の一端部を回動可能に支持させて、この支持部材にシリンダ等の駆動手段を接続して設け、この駆動手段を作動させることによって、ワークを支持する支持部材を概略水平な状態と、90°以下の角度まで立てた状態とに変位させるように構成したものは、従来から知られている(例えば、特許文献1参照。)。
しかしながら、前述したように、支持部材の一端を中心として回動させるように構成すると、その駆動手段に支持部材及びワークの全荷重が作用することから、駆動手段の駆動力を大きくしなければならず、駆動手段が大型化すると共に消費エネルギも大きくなる等の問題が生じる。また、ワークを水平に姿勢変更した後に、このワークに対して、例えば検査や液処理等といった処理を行う場合には、処理手段が姿勢変更時にワークの移動軌跡と干渉しないようにするために、ワークを処理するステージとは別のステージで姿勢変更させ、その後にワークを水平移動させて、処理手段を装備したステージに送り込まなければならない。このためには、ワークの姿勢変更機構と水平送り機構とを備える必要があり、さらにこれらの機構間でワークの受け渡しを行う手段も備えていなければならず、このために構成がさらに複雑かつ大型化することになる。
特開平10−329934号公報
従って、本発明が解決すべき課題としては、大判の薄板状のワークを、立てかけた状態から概略水平状態に変更する動作時における負荷の軽減を図ると共に、この姿勢変更動作から所定のステージに送り込むという動作を、簡単な機構によって、一連の動作で円滑に、しかもワークを損傷することなく確実に行えるようにすることにある。
このための手段として、本発明が採用したのは、固定的に設置した支持部材と、長さ方向の中間部が回動軸を介して支持部材に回動可能に連結されて、水平状態と、90°以下の所定角度に立てた最大傾斜角状態とに往復回動可能な傾動部材と、傾動部材に前進及び後退可能に連結され、ワークが位置決め載置されるスライド部材と、スライド部材に設けられ、このスライド部材を傾動部材に対して前進及び後退させる操作を行う操作部とからなり、傾動部材とスライド部材とからなる作動ユニットの重心位置は、回動軸の近傍位置であって、傾動部材を最大傾斜角状態としたときの下方に変位した位置とする構成したことを特徴とするものである。従って、傾動部材を最大傾斜角状態としたときに、操作部が回動軸より下方に位置するものであり、スライド部材にワークに載置して、傾動部材を水平状態となるように回動させて、操作部によりスライド部材を傾動部材に対して前進させることによりワークを所定のステージに搬入できるようになる。
ここで、傾動部材の最大傾斜角状態での傾斜角は、鉛直状態、つまり水平面に対して90°の角度に設定すると、スライド部材に装着したワークの安定性が損なわれるので好ましくはない。従って、この最大傾斜角状態での角度は、90°以下、最も好ましくは80°±8°程度とする。また、支持部材と傾動部材との間には、この傾動部材が水平状態になったときと、最大傾斜角状態になったときに、それぞれロック手段によって係脱可能に位置保持させる。従って、ロック手段は、支持部材においては回動軸を設けた部位より前方側と、回動軸より下方側の部位に設ける構成とする。また、回動軸に摩擦手段を作用させるように構成することによって傾動部材を任意の角度状態に簡易的、一時的に保持可能となる。さらに、傾動部材は、その傾動ストロークの両端位置で、この傾動部材のストローク端方向の動きを減衰する緩衝手段を備えることによって、ワークの安定性確保及びその傾動ストローク端での衝撃緩和が図られる。
ワークをスライド部材に面接触させるように装着すると、ワークが損傷したり、広い面で汚損されたりする可能性がある。従って、スライド部材に先端がほぼ球面形状をした複数本の支持ピンを立設して、これらの支持ピンにワークの裏面を支持させるようにするのが望ましい。スライド部材には、またワークの後端側、つまり水平送りする際における後端側を位置決めする位置決め部材を設け、さらにはワークが前進方向に向けて飛び出すのを防止するストッパを設けるようにするのが望ましい。そして、異なるサイズのワークをセットできるようにするには、これら位置決め部材とストッパとをワークのサイズに応じて位置調整可能な構成とする。
以上の構成によって得られる本発明の効果は、簡単な構成によって、ワークを立てた状態から水平状態に姿勢変更を行わせて、所定のステージに水平送りするという動作をワークが損傷したり、変形したりすることなく、円滑かつ確実に行わせることができ、また軽い負荷でワークの姿勢を変更させることができる等の効果を奏する。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態について説明する。まず、図1において、1はワークであり、このワーク1は、例えば厚みが薄く、大判のガラス板からなり、平面形状は長方形のものである。ワーク1は、その表面に種々の処理を行った後、切断によって所望のサイズに分割されて、液晶パネル用のガラス基板等として用いられるものである。
ワーク1はローディングステージ2に配置された、カセット等の収容治具2aに多数収容されており、この収容治具2aから1枚ずつ取り出されて、移送ステージ3に立てた状態にして後述する移送装置に装着させて、水平な姿勢として、処理ユニット4aを設置した処理ステージ4に搬入される。そして、この処理ステージ4により処理が終了すると、ワーク1は移送ステージ3で再び立てた状態に戻され、ローディングステージ2の収容治具2aに返還される。
ここで、移送ステージ3には、ワーク1を立てかけるようにしてセットされるが、処理ステージ4においては、概略水平状態として、その表面を液処理したり、表面検査を行ったり等といった処理が行われる。ワーク1を移送ステージ3に装着したり、取り出したりする作業はロボット等を用いて行うこともできるが、大掛かりなロボットが必要となる。そこで、以下の説明においては、人手作業で行う構成としたものとする。ワーク1はガラス板というように、脆弱な部材であることから、水平状態にして装着するより立てかけるように装着する方が安全であり、かつワーク1の損傷、変形等を抑制できる。
図2乃至図5に移送ステージ3に設けられる移送装置の具体的な構成を示す。図中において、10は支持部材であって、この支持部材10はボックスを構成する骨組み構造のものである。この支持部材10に傾動部材としての傾動フレーム11が連結して設けられ、傾動フレーム11は水平状態と、最大傾斜角状態とに傾動変位可能となっている。そして、傾動フレーム11にはスライド部材12がこの傾動フレーム11の長手方向にスライド変位可能に装着されている。従って、これら傾動フレーム11とスライド部材12とでワーク1の姿勢を変えて、水平送りする作動ユニット13が構成される。
図2は傾動フレーム11の最大傾斜角状態を示すものであり、また図3は傾動フレーム11の水平状態を示し、さらに図4はこの傾動フレーム11の水平状態において、スライド部材12が図3の最後退位置から最前進した位置を示す。ここで、スライド部材12の最後退位置では、このスライド部材12は傾動フレーム11とほぼ重なり合った状態となる。さらに、図5は図3の平面図である。これらの図から明らかなように、傾動フレーム11は、前後の重量バランス等を考慮して、その長手方向の概略中央位置において、支持部材10に回動手段によって傾動可能に連結されている。
そこで、図6に回動手段の具体的な構成を示す。同図において、14は回動軸であって、この回動軸14は支持部材10の左右両側部であり、かつその基端部に固定して設けた取付ブロック10aに連結されており、水平方向の内向きに所定の長さ突出している。また、傾動フレーム11の左右両側部であって、その前後方向の概略中間位置に軸受部材15が取り付けられており、回動軸14はこの軸受部材15に相対回動可能に連結されている。なお、回動軸を傾動フレーム11側に、軸受部材15を支持部材10側に設けても良い。そして、取付ブロック10aと軸受部材15との間には、一対の摩擦板16a,16bと、摩擦板16bを摩擦板16aに押圧するためのばね16cとからなる摩擦手段16が介装されており、この摩擦手段16によって傾動フレーム11は、その水平状態と最傾斜状態との中間位置にあるときに操作力を解除しても、その位置に一時的に保持されるようになっている。
また、支持部材10には、その上面部及び基端側の側面部には、傾動フレーム11が水平状態となったときと、最傾斜状態となったときとにおいて、その動きを緩衝するための緩衝手段17と、傾動フレーム11を固定するためのロック手段とが設けられている。ロック手段は、支持部材10に設けたロック部材18と、傾動フレーム11の下面に設けられ、それぞれロック部材18に着脱可能に係合する受け部材19とから構成される。
図7に緩衝手段17の具体的な構成の一例を示す。この図から明らかなように、緩衝手段17は、支持部材10に固定して設けたホルダ17aに作動部材17bを、その軸線方向に移動可能に装着することにより構成され、作動部材17bにはばね17dが作用して、ホルダ17aから突出する方向に付勢している。従って、この作動部材17bの先端に設けた当接部17cに傾動フレーム11が衝当すると、ばね17dが撓むことによって、その衝撃が緩和されるようになっている。なお、緩衝手段の構成としては、ばね17dを有するものの他、流体圧によるもの、ゴムその他の緩衝部材によるもの等を用いることができる。また、緩衝手段は傾動フレーム11側に設けても良い。
そして、傾動フレーム11を、図2に示した最傾動状態と、図3に示した水平状態とにおいて、固定的に保持するロック手段としてのロック部材18及び受け部材19の具体的な一例を図8及び図9に示す。ロック部材18は、取付板18aに装着したロックピン18bを有し、ロックピン18bは、その本体部分180bの基端側には細径部181bが連設され、さらにこの細径部181bには操作部182bが連設される構成となっている。一方、取付板18aには、操作部182bを収容可能な長溝180aが所定の深さに形成され、かつこの長溝180aの溝底部にはロックピン18bの細径部181bが挿通可能で、本体部180b及び操作部182bは挿通できない口径の貫通孔181aが穿設されている。そして、ロックピン18bにおける細径部181bと本体部180bとの間の段差部と、取付板18aとの間には、ロックピン18bの本体部180bを前方に突出させる方向に付勢するばね18cが介装されている。
長溝180aは、操作部182bを図9の実線状態にすると、この操作部182bのロックピン18bへの連設部がこの長溝180aの溝底部と当接し、操作部182bを図9に仮想線で示したように、90°回動させると、操作部182bは取付板18aの表面に乗り上げた状態となる。従って、ロックピン18bは、その操作部182bが長溝180a内に収容されると、本体部180bがばね18cの作用により突出したロック位置となり、取付板18aの表面に乗り上げると、本体部180bがばね18cの作用に抗して取付板18aに近接するように後退したロック解除位置となる。
受け部材19はロック部材18のロックピン18bに係脱するものであり、このロックピン18bが嵌入する凹部19aと、ロックピン18bをこの凹部19aに導くために、凸球形状となった呼び込み部19bとから構成されている。従って、ロックピン18bをロック状態として、受け部材19の凹部19aに係合させると、傾動フレーム11は支持部材10に対して固定される。そして、ロックピン18bの操作部182bをばね18cに抗して引っ張って、この操作部182bを長溝180aから離脱させたロック解除状態にすると、受け部材19との係合が解除されて、傾動フレーム11は支持部材10に対して傾動可能な状態となる。
作動ユニット13を構成するスライド部材12は傾動フレーム11に対して、この傾動フレーム11の長手方向に所定のストローク分だけ往復移動可能となっている。このために、スライド部材12の左右の両側部上面にはガイドレール20が設けられており、スライド部材12はこのガイドレール20に沿って前進及び後退可能となっている。このために、スライド部材12の後方側は操作部21となっており、この操作部21の下面には各ガイドレール20に係合して摺動するスライダ22が前後方向には2箇所固定して設けられている。そして、スライド部材12は、傾動フレーム11と実質的に重なり合う後退位置(図3の位置)と、前進位置(図4の位置)との間に往復移動できるようになっている。作動ユニット13全体の傾動及びそのスライド部材12の水平動は人手により行われるものであり、この操作を容易に行えるようにするために、操作部21には把手23が装着されている。
そして、これら2つの位置において、スライド部材12を傾動フレーム11に対して固定するために、図8及び図9に示したロック部材18及び受け部材19からなるロック手段がこれらスライド部材12と傾動フレーム11との間に設けられている。ただし、スライド部材12側に設けられるロック部材18は1箇所のみ設けられており、傾動フレーム11には、図5にロック部材18を設けた位置の下方部と、前方部との2箇所に受け部材19が取り付けられており、スライド部材12のロック部材18は、これらの受け部材19に選択的に係合することになる。なお、支持部材10と傾動フレーム11との間に設けられるロック部材18のロックピン18bは、その軸線が左右方向に向けて設けられているのに対して、傾動フレーム11とスライド部材12との間に設けたロック部材18のロックピン18bは、その軸線が上下方向に向けて設けられている。
スライド部材12には、その操作部21の前方側に向けて左右一対のサポート板24が突出するように設けられている。これらのサポート板24上にワーク1が載置されるようになっている。ただし、ワーク1はサポート板24に直接接触するのではなく、このサポート板24に立設した複数の支持ピン25上に支持されるようになっており、これら支持ピン25の先端部を球面形状とすることによって、ワーク1を損傷しないようにしている。また、ワーク1を位置決めするために、サポート板24の基端側の部位上にバー26が固定されており、このバー26にワーク1の基端側における2つのコーナ部に当接する一対の位置決め部材27,27が装着されている。
位置決め部材27は、図10にも示したように、L字状の位置決め壁27aが形成されており、ワーク1のコーナ部の端面はこの位置決め壁27aに当接することになる。これによって、ワーク1は左右及び基端側方向の位置が決められる。ただし、ワーク1は厳格に位置決めする必要はなく、ワーク1の端面と位置決め壁27aとの間に僅かな隙間が生じている。これによって、ワーク1をスライド部材12に装着したり、取り外したりする作業を容易に行うことができる。また、位置決め壁27aに連なるように、傾斜状態となった呼び込み壁27bが設けられており、この呼び込み壁27bによって、ワーク1のコーナ部を容易に位置決め壁27a上に乗り上げるようになる。
さらに、サポート板24の前端部にはストッパピン28が設けられている。このストッパピン28は支持ブロック29に立設されており、その高さ位置はサポート板24上にまで突出している。そして、このストッパピン28が装着されている支持ブロック29は左右のサポート板24に固定されている。これによって、ワーク1は前方に移動して飛び出すのを防止している。ここで、ストッパピン28はワーク1の動きを規制する規制部材を構成するものであって、ワーク1の基端側は位置決め部材27により位置決めされていることから、このストッパピン28でワーク1の位置決めをする必要はない。ただし、ワーク1をより正確に位置決めする場合には、規制部材の構成としては、ストッパピン28に代えて、図11に示したように、支持ブロック29´に段差壁29a´を設けて、ワーク1をサポート板24上に載置したときに、この段差壁29a´がワーク1に対して僅かな隙間が生じるように対面させるように構成すれば良い。また、ワーク1の前方側の左右両側部にも位置決め部材を設ける場合には、段差壁を有する支持ブロックと同様の部材をサポート板24,24の先端側の位置に外方に向くように配置すれば良い。
以上のように構成することによって、薄板で大判のガラス板等、脆弱なワーク1の表面に対して検査や液処理等、所要の処理を、このワーク1を変形させたり、損傷させたりすることなく、円滑かつ確実に行うことができる。まず、ワーク1はローディング部2に設置した収容治具2aに収容されており、この収容治具2aから1枚のワーク1を取り出して、移送ステージ3に搬入する。この作業は、ロボット等を用いることもできるが、好ましくは人手で運ぶようにする。このワーク1を運ぶ場合、作業者の負担軽減及びワーク1の取り落とし防止、さらには他の物体との衝突等を避けるために、それを立てた状態にするのが一般的である。
移送ステージ3には移送装置が設けられており、ワーク1の搬入時には、この移送装置の作動ユニット13を構成する傾動フレーム11及びこれに連結したスライド部材12からなる作動ユニット13を図2に示した位置に保持しておく。また、支持部材10の側部に設けたロック部材18によって、傾動フレーム11がこの位置に固定的に保持される。従って、ワーク1が載置されるスライド部材12は鉛直状態より僅かに小さい角度傾斜した最大傾斜角状態で固定される。このときには、スライド部材12の位置決め部材27はスライド部材12の下部側に位置している。そこで、ワーク1をこのスライド部材12の下端における両コーナ部を位置決め部材27の位置決め壁27aに当接させる。この位置決め部材27は表面側に向けて拡開するテーパ面からなる呼び込み部27bが設けられているので、ワーク1をスライド部材12の前方側から位置決め部材27側に送り込むことにより、このワーク1の端面部が円滑かつ確実に位置決め壁27aに係合する。そして、ワーク1の裏面側をサポート板24に設けた支持ピン25に当接させる。ここで、スライド部材12はほぼ鉛直状態となっているので、ワーク1を支持ピン25に当接させる際に、この支持ピン25に対して殆ど重力が作用しない。従って、ワーク1をスライド部材12に装着する際にワーク1が衝撃により変形したり、損傷したりすることはない。しかも、スライド部材12は、最大傾斜角においては、鉛直状態に近い角度、即ち80°±5°程度となり、この状態ではワーク1の重心は支持ピン25への当接側に位置するので、ワーク1は確実にスライド部材12の支持ピン25により支持され、不安定になることはない。
このように、立てた状態でスライド部材12に装着されているワーク1が水平になるように姿勢を変更する。このためには、まず支持部材10の側部におけるロック部材18と傾動フレーム11に設けた受け部材19とによる作動ユニット13のロックを解除する。即ち、ロックピン18bを受け部材19の凹部19aから離脱させて、このロックピン18bの操作部182bを90°回動させる。これによって、スライド部材12を連結した傾動フレーム11からなる作動ユニット13全体が回動軸14を中心として回動できるようになる。ただし、緩衝手段17が傾動フレーム11に当接しており、かつ作動ユニット13全体の重心位置Gをこの回動軸14の位置近傍であって、多少下方に変位した位置となるように設定しておくことによって、また回動軸14には摩擦手段16が設けられているので、作動ユニット13に対するロック解除後においても、それが自由状態になっても、その安定性が損なわれるようなことはない。
そこで、作動ユニット13を図2の最大傾斜角位置から水平位置に回動変位させる。この操作は作業者が操作部21に設けた把手23を把持して上方に持ち上げるようにする。ここで、作動ユニット13は、回動軸14の上方と下方とでほぼバランスが取れ、回動軸14の下方側の方が僅かに重量が大きくなっているので、その重量差分だけの力を作用させれば、作動ユニット13を容易に回動変位させることができる。ただし、傾動フレーム11の軸受部材15と回動軸14との間には摩擦手段16が設けられているので、この摩擦手段16による摩擦係合力分だけ余分な押し上げ力が必要となる。そして、摩擦手段16が設けられている関係から、作動ユニット13の動きの途中で操作部21に対する操作力を解除しても、任意の角度状態で一時的に安定することになり、自重の作用で回動することはない。
この作動ユニット13が水平な方向に変位する際に、支持部材10の上面に設けたロック部材18は、そのロックピン18bにばね18cの作用により突出したロック状態となるようにしておく。従って、傾動フレーム11がほぼ水平状態となったときに、ロックピン18bが傾動フレーム11の下面に設けた受け部材19の呼び込み部19bに乗り上げることになる。その結果、ロックピン18bはばね18cに抗して取付板18a側に押動される。そして、ロックピン18bが受け部材19の凹部19aを形成した位置にまで傾動フレーム11が変位すると、ロック部材18がこの凹部19aに係合することになり、作動ユニット13全体が図3に示した位置に固定される。また、作動ユニット13が水平状態となる直前の位置で傾動フレーム11が支持部材10の上面に設けた緩衝手段17に当接するので、作動ユニット13の回動ストローク端位置での衝撃の吸収が図られる。その結果、支持ピン25に支持されているワーク1に衝撃が加わったり、躍り上がったりすることはなく、ワーク1の安定性が確保される。
以上のようにしてワーク1が水平状態になると、スライド部材12のサポート板24に所定数設けた支持ピン25によりワーク1が支持される。ここで、作動ユニット13が水平状態になるまでは、この作動ユニット13を構成する傾動フレーム11とスライド部材12とは、この傾動フレーム11の基端側に設けた受け部材19にスライド部材12に設けたロック部材18を係合させることによって、スライド部材12を傾動フレーム11の基端側の位置に固定しておく。そして、作動ユニット13の回動によりワーク1が水平状態になると、このロック部材18によるロックを解除する。
そして、スライド部材12を傾動フレーム11上でガイドレール20に沿って前進させることによって、スライド部材12に装着されているワーク1が処理ステージ4内に進入する。このスライド部材12が前進ストローク端位置まで変位すると、その操作部21に設けたロック部材18を傾動フレーム11の前側に配置した受け部材19と係合させることによって、その位置で固定する。スライド部材12に装着されているワーク1は、その基端側が位置決め部材27によって、また先端側がストッパピン28によって位置規制されているので、ワーク1はスライド部材12上で安定した状態に保持され、スライド部材12から飛び出したり、大きく位置ずれしたりすることはない。
ワーク1が処理ステージ4内に搬入されると、この処理ステージ4に配設した処理ユニット4aが作動して、このワーク1の表面検査や液処理等といった処理が実行される。なお、処理ステージ4にリフタと送り手段とを設けておけば、このリフタによってワーク1をスライド部材12から分離して、送り手段により処理機構を設けた部位に搬送することができる。例えば、ワーク1に対して多段処理を行う場合等においては、このような構成を採用する。
処理ステージ4において、ワーク1に対して所定の処理が行われた後、このワーク1をローディングステージ2における収容治具2aに回収するには、ワーク1が装着されているスライド部材12を傾動フレーム11の基端側に引き戻し、さらに作動ユニット13全体を水平状態から立てた状態に姿勢変更させる。これによって、作業者はスライド部材12に装着されているワーク1を容易に取り出すことができる。
本発明の実施の形態を示すものであって、ワークの処理機構において、ワークの動きを示す説明図である。 図1におけるワークの移送装置の構成を示す正面図である。 図2の移送装置において、ワークを水平状態となるように姿勢変更させた状態を示す作動説明図である。 図2の移送装置において、ワークを処理ステージに搬入した状態を示す作動説明図である。 図3の平面図である。 回動手段の一具体例を示す断面図である。 緩衝手段の一具体例を示す断面図である。 ロック手段の一具体例を示す断面図である。 ロック手段の作動を示す説明図である。 位置決め部材の一具体例を示す断面図である。 他の位置決め部材を設けたワークの移送装置を示す平面図である。
符号の説明
1 ワーク 2 ローディングステージ
3 移送ステージ 4 処理ステージ
10 支持部材 11 傾動フレーム
12 スライド部材 13 作動ユニット
14 回動軸 15 軸受部材
16 摩擦手段 17 緩衝手段
18 ロック部材 19 受け部材
20 ガイドレール 21 操作部
22 スライダ 24 サポート板
25 支持ピン 26 バー
27 位置決め部材 28 ストッパピン

Claims (9)

  1. 薄板部材からなるワークを立てた状態にして装着され、水平状態に姿勢を変更させて、所定のステージに送り込む薄板ワークの移送装置において、
    固定的に設置した支持部材と、
    長さ方向の中間部が回動軸を介して前記支持部材に回動可能に連結されて、水平状態と、90°以下の所定角度に立てた最大傾斜角状態とに往復回動可能な傾動部材と、
    前記傾動部材に前進及び後退可能に連結され、前記ワークが位置決め載置されるスライド部材と、
    前記スライド部材に設けられ、このスライド部材を前記傾動部材に対して前進及び後退させる操作を行う操作部とからなり、
    前記傾動部材と前記スライド部材とからなる作動ユニットの重心位置は、前記回動軸の近傍位置であって、傾動部材を最大傾斜角状態としたときの下方に変位した位置とする
    構成としたことを特徴とする薄板ワークの移送装置。
  2. 前記傾動部材の最大傾斜角状態での傾斜角は80°±8°であることを特徴とする請求項1記載の薄板ワークの移送装置。
  3. 前記支持部材と前記傾動部材との間には、この傾動部材が水平状態になったときと、最大傾斜角状態になったときに、それぞれ係脱可能に位置保持を行うロック手段を備える構成としたことを特徴とする請求項1記載の薄板ワークの移送装置。
  4. 前記ロック手段は、前記支持部材の前記回動軸を設けた部位より前方側と、前記回動軸より下方側の部位に設ける構成としたことを特徴とする請求項3記載の薄板ワークの移送装置。
  5. 前記回動軸は摩擦手段によって前記傾動部材を任意の角度状態で一時的に保持可能な構成としたことを特徴とする請求項1記載の薄板ワークの移送装置。
  6. 前記傾動部材は、その傾動ストロークの両端位置で、この傾動部材の傾動ストローク端方向の動きを減衰する緩衝手段を備える構成としたことを特徴とする請求項1記載の薄板ワークの移送装置。
  7. 前記スライド部材には、前記ワークの裏面を支持するために、先端がほぼ球面形状となった所定本数の支持ピンを設ける構成としたことを特徴とする請求項1記載の薄板ワークの移送装置。
  8. 前記スライド部材には、前記ワークが、その後端側で位置決めされ位置決め部材を備え、また前記ワークが前進方向への動きを規制する規制部材を設ける構成としたことを特徴とする請求項7記載の薄板ワークの移送装置。
  9. 前記位置決め部材とストッパとは、前記ワークのサイズに応じて位置調整可能なものであることを特徴とする請求項8記載の薄板ワークの移送装置。
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