JP4350957B2 - ペレット状研磨材 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポリアミドからなる研磨材であって、表面に汚れが生じたメダル、自動車部品およびIC基盤などを研磨するためのペレット状の研磨材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、メダル、パチンコ玉、自動車部品やIC基盤等の表面に付着した汚れを落とすバリ取り用途、金属表面の耐久性を向上させるためのショットピーニング、又は無機材表面の微細加工や金属の梨地加工のような表面加工等の様々な用途に粒状の研磨材が利用されている。
【0003】
この種の研磨材をバリ取り用途に使用する場合、その方法として洗浄対象物に向かって研磨材を投射し、研磨材がぶつかる勢いによって表面の汚れを除去するブラスト研磨がしばしば用いられる。ブラスト研磨にはクルミ等の種子の粉砕物や合成樹脂等の軟質投射材を用いる方法と金属、無機材料の砥流のような硬質投射材を用いる方法がある。
【0004】
硬質投射材は軟質投射材に比べて比重が大きいために衝撃力があり、高い研磨能力を有するが、被投射物を変形させたり、傷つけやすいという欠点があるため研磨する材料によってこれらの材料が適宜使い分けられている。
【0005】
他のバリ取りの方法として、洗浄する材料と研磨材を混ぜて攪拌する方法がある。例えば、上下方向に設けた円筒管内に螺旋状のスクリューを設け、スクリュー軸の一端を回転させながら円筒管の下方に溜まっている洗浄対象物を研磨材と共に上方へと送り、上方へと送る間に洗浄対象物と研磨材を接触させて汚れを除去する方法がある(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
このような研磨材の利用では、しばしば、合成樹脂のモノフィラメントを繊維長手方向と垂直方向に細かくカットした円柱型の研磨材が用いられる。このような研磨材による研磨では、研磨材の端部が洗浄対象物と接触した場合に汚れを落とす。円柱型の研磨材の場合、側面には凹凸がないため、側面のみが洗浄対象物に接触した場合には汚れを落とすことができない。
【0007】
このような問題を解決するものとして、断面形状を多角形にした研磨材が提案されている(例えば、特許文献2参照)。この研磨材では断面を多角形にすることにより、形状に端部を増やし、研磨効率を向上させているが、ブラスト研磨用の投射材として使用した場合、次の二つの問題点が生じる。
【0008】
一つは、断面を多角形にすると研磨材が割れやすくなることである。そのため、割れた欠損部分が被投射物に付着してしまうという問題が発生しやすい上、突起部分の欠損によって研磨材自体の研磨能力が低下してしまうため、円柱型の研磨材を用いた場合に比べて耐久性に乏しく、コスト面で不利になるという問題点がある。
【0009】
もう一つは、同サイズの円柱断面の投射材に比べて、研磨材が占有する空間に対して重量が小さくなることから見かけ上の比重が小さくなるため、投射した際の衝突力が小さくなってしまうことである。そのために異型断面化による研磨能力の上昇が制限されてしまう。
【0010】
そこで、樹脂に無機充填剤を混合することにより表面に凹凸を形成させると共に重量を増し、研磨効果を向上させた研磨材も考案されている (例えば、特許文献3参照) が、このような研磨材を投射材として用いた場合、研磨効果は非常に高いが、研磨材自体が割れやすい上に対象物を傷つけやすいという欠点があった。
【0011】
以上で述べたような投射材の割れを防ぐ方法として、投射圧力を下げて研磨を行う方法があるが、この場合も研磨力の低下が起こり、作業時間が長くなるという問題が生じる。よって研磨能力を低下させず研磨材の割れを防ぐには本質的に研磨材耐衝撃性の向上が必要であった。
【0012】
【特許文献1】
特開平6-198069号公報(第五項(第一図、第二図))
【特許文献2】
特開平10-179911号公報(第五項(第二図))
【特許文献3】
特開昭62-259767号公報(第二項(実施例)、第三項(第二図、第三図))
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記のような問題点を解決し、ブラスト研磨に使用する際に好適な研磨材であって、耐衝撃性が向上し、割れが生じ難く、かつ良好な研磨能力を有するペレット状研磨材を提供することを技術的な課題とするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは上記課題を解決するために検討した結果、ポリアミド成分にビスアミド系化合物を含有させ、紡糸、延伸工程で糸条の表面にビスアミド化合物をブリードアウトさせることにより、このような糸条をカッティングして得られた研磨材は、洗浄での攪拌又は投射の衝撃による研磨材の割れが生じにくいものとなることを見出だし、本発明に到達した。
【0015】
すなわち、本発明は、ポリアミド成分100重量部に対してビスアミド系化合物を0.05重量部以上含有するポリアミドからなるフィラメント状のものを切断してペレット状とした研磨材であって、研磨材の長手方向に対して垂直に切断した断面積をSaとし、断面の重心から輪郭部の最も遠い点までの距離を半径とした外接円の面積をSbとした場合に、Sa/Sbの値が0.40〜0.80となる多角形断面形状を呈することを特徴とするペレット状研磨材を要旨とするものである。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の研磨材に使用されるポリアミドは、分子内にアミド結合を有する高分子化合物であり、ポリカプラミド(ナイロン6)、ポリヘキサメチレンアジパミド(ナイロン66)、ポリヘキサメチレンセバカミド(ナイロン610 )、ポリウンデカナミド(ナイロン11)、ポリラウリルアミド(ナイロン12)、ポリメタキシリレンアジパミド、ポリヘキサメチレンテレフタラミドおよびこれらの共重合体などが挙げられる。
中でも、汎用で使用しやすいこと、柔軟性があるため耐久性に優れ、洗浄対象物を傷つけにくいことから、特にナイロン6が好適である。
【0017】
そして、これらのポリアミド成分に含有させるビスアミド系化合物とは、140℃以上の融点を有するワックスの一種であり、一般にポリアミド、ポリオレフィンに代表される成型品、フィルム等における内部平滑剤や離型性向上剤等として用いられている化合物である。このビスアミド系化合物の具体例としては、メチレンビスステアリルアミド、エチレンビスステアリルアミド、メチレンビスラウリルアミド、エチレンビスオレイルアミド、エチレンビスラウリルアミド、エチレンビスベヘニルアミド、N,N'-ジオクタデシルテレフタルアミド、N,N'-ジエチレンジオクタデシルテレフタルアミドおよびN,N'-ジオクタデシル-p-フェニレンジプロピオニルアミド等が挙げられ、中でもエチレンビスステアリルアミドが好ましく使用される。
【0018】
これらのビスアミド系化合物をポリアミド成分に含有させる手段としては、ポリアミドの重合中に添加するか、あるいは溶融時に溶融押出機中でポリアミドに直接添加して溶融混練してもよいし、またビスアミド化合物を多量に添加したマスターチップを作成してポリアミドと混合した後、溶融してもよい。中でも溶融押出機での直接添加が簡便であり、ポリアミドの物性への影響が少ないことから好ましい。
【0019】
ビスアミド系化合物の添加量は、ポリアミド100重量部に対し0.05重量部以上とするものであるが、好ましくは0.3重量部以下、中でも0.1〜0.2重量部とすることが好ましい。本発明の研磨材はフィラメント状のものを切断してペレット状としたものであって、ビスアミド系化合物を添加することにより、フィラメントを得る際の紡糸、延伸工程でフィラメント表面にビスアミド化合物をブリードアウトさせることができ、これにより耐衝撃性が向上し、洗浄を行う際の攪拌又は投射の衝撃による割れが生じにくいものとなる。
【0020】
ビスアミド系化合物の添加量が0.05重量部未満の場合、上記したような耐衝撃性を向上させる効果がない。一方、添加量が多すぎると紡糸ノズルの汚れや糸押出機スクリューヘの原料押し込み性の悪化が生じることがある。
【0021】
さらに、本発明の研磨材を形成するポリアミド成分中には、性能を損なわない程度の高級脂肪酸金属塩などの滑剤、ブロッキング防止剤、無機充填剤、補強剤、酸化防止剤、可塑剤、難燃材、艶消剤、顔料などの各種添加剤が含有されていてもよい。
【0022】
本発明の研磨材は、多角形断面形状を呈するペレット状のものであり、その断面形状について図1、2を用いて説明する。
研磨材の長手方向Nに対して垂直に切断した断面積をSaとし、断面の重心から輪郭部の最も遠い点までの距離を半径とした外接円の面積をSbとした場合に、Sa/Sbの値が0.40以上0.80以下となることが必要である。なお、これらのSa、Sbは断面拡大写真を撮影し、そこからこれらの面積を算出するものである。
【0023】
中でも、研磨により汚れを落とす点を考慮すると、正多角形のような形状より図2、3に示すような凹部を有する形状のものが好ましい。さらに、研磨材の断面形状は多角形の突出部が鋭角であるほうが研磨効率は高いが、鋭角にしすぎると耐久性に劣るため、前記したようにSa/Sbの値が0.40〜0.80となるようにする。
また、ブラスト研磨で用いる場合は、投射した際の衝撃力が研磨能力において重要となるため、研磨材が占有する空間に対する見かけ比重が大きい方がよく、そのためにはSa/Sbの値が0.65〜0.80であることがさらに好ましい。
【0024】
Sa/Sbの値が0.40未満であると、多角形の突出部が鋭角になりすぎていて割れが生じやすくなり、また、研磨材が占有する空間に対する見かけ比重が小さくなりすぎて研磨能力が低くなる。一方、Sa/Sbの値が0.80を超えると、凹部のへこみ度合いが小さく、突出部が鈍角なものとなり、全体として断面形状が円形に近いものとなるため、研磨により汚れを落とす能力が低くなる。
【0025】
なお、ブラスト研磨に用いる場合、研磨材の断面積Saは0.05〜1mm2であることが好ましい。
【0026】
そして、本発明の研磨材が前記したように、フィラメント状のものを切断してペレット状としたものとすることが好ましく、十分な硬さと耐久性を有するペレットとするには、切断伸度が70%〜200%、さらには90%〜150%のモノフィラメントを繊維の長手方向に対して垂直に切断することにより得られたものとすることが好ましい。
【0027】
さらに、重合度の高いポリアミドを用いる方が耐久性の優れた研磨材を得やすく、前記したようにポリアミド成分としてはナイロン6を用いることが好ましいが、ナイロン6を使用する場合、相対粘度が3.0以上のナイロン6を用いることが好ましく、さらに好ましくは相対粘度3.3以上のナイロン6を用いる。なお、相対粘度とは、97%硫酸を溶媒としてポリアミドの濃度が1g/dlになるよう調製し、ウベローデ粘度管を用いて25℃で測定したものである。
【0028】
また、研磨効率を向上させるためには、研磨材の長手方向の長さ(=カッティングの際のカット長)を断面の幅と同程度とするのが好ましく、断面の外接円の直径に対して0.5〜2.0倍程度とするのが好ましい。
【0029】
なお、本発明の研磨材はブラスト研磨方法に好適なものであるが、他のバリ取りの方法として、対象物と混練、攪拌する方法等にも好適に用いることができる。
【0030】
【実施例】
次に、本発明を実施例により具体的に説明する。なお、実施例における各種物性値の測定と評価は以下のとおりに行った。
〔モノフィラメントの切断伸度〕
島津製作所製のオートグラフAGS-500Aを用い、試料長250mm、引っ張り速度300mm/minの条件で行った。
〔研磨効果〕
得られた研磨材をICリードフレームのパッケージのバリ取りに使用してその研磨効果を以下のように評価した。なお、バリ取りとしてブラスト研磨を行い、研磨対象(ICリードフレームのパッケージ幅20mm 長さ140mm)に対して、100cmの距離から8mmの直径を有する円形ノズルを用いて噴射圧力0.4MPaのエアーとともに研磨材17g/秒で吹き付けて研磨材の投射を投射時間を変更し、10秒、20秒、30秒、40秒、50秒間の5種類を行った。なお、このとき0.5kgの研磨材を繰り返しながら利用した。
それぞれの投射時間において、研磨対象のバリの残存量を目視にて観察した結果より次のように5段階で評価した。
××…非常に多い、×…多い、△…少ない、○…ほとんど無し、◎…無し
〔研磨材の割れ〕
上記の研磨効果の評価で使用した研磨材で180秒間投射後のものについて、割れの有無を目視にて観察し、以下のように3段階で評価した。
○…割れがほとんど生じていない △…割れが生じているものが少量ある ×…割れが生じているものが多数ある
【0031】
実施例1
相対粘度(97%硫酸を溶媒としてポリアミドの濃度が1g/dlになるよう調製し、ウベローデ粘度管を用いて25℃で測定した)が3.5のナイロン6のペレット5.0kgにエチレンビスステアリルアミド5.0グラム(0.05重量部)を混合して単軸押出機を用いて溶融混練し、紡糸温度を265℃として多角形型紡糸口金を通して62.7g/minの量で紡出した。紡糸金口面の下方100mmの位置に液面がある温度20℃の水浴中に引き取り、一旦巻き取ることなく連続して延伸した。延伸は延伸1段、熱固定1段で実施し、延伸手段として第1延伸域に温度90℃の温水浴を、熱固定域に175℃の乾熱空気浴を用い、延伸倍率を2.25、弛緩率を1.8%とし、全延伸倍率を2.21倍とし、製造速度は110.5m/minとした。これにより5730dtex、切断伸度120.1%のモノフィラメントを得た。
このモノフィラメントを0.8mm間隔でカッティングして研磨材を得た。この研磨材の長手方向に対して垂直に切断した断面を撮影した結果、断面形状は図2に示す形状のものであり、Sa/Sbの値は0.71であった。また、研磨材の長手方向の長さは0.8mm、Sbにおける外接円の直径は0.8mmであった。
【0032】
実施例2
多角形型紡糸口金の形状を変更した以外は実施例1と同様にして行い、5732dtex、切断伸度115.3%のモノフィラメントを得た。
このモノフィラメントを0.8mm間隔でカッティングして研磨材を得た。この研磨材の長手方向に対して垂直に切断した断面を撮影した結果、断面形状は図3に示す形状のものであり、Sa/Sbの値は0.51であった。また、研磨材の長手方向の長さは0.8mm、Sbにおける外接円の直径は0.8mmであった。
【0033】
実施例3
相対粘度が2.5のナイロン6のペレット5.0kgにエチレンビスステアリルアミド5.0グラム(0.05重量部)を混合して単軸押出機を用いて溶融混練し、紡糸温度を255℃とし、熱固定域に165℃の乾熱空気浴を用い、延伸倍率を2.80、弛緩率を4.9%とし、全延伸倍率を2.66倍とした以外は実施例1と同様に行い、5620dtex、切断伸度88.4%のモノフィラメントを得た。
このモノフィラメントを0.8mm間隔でカッティングして研磨材を得た。この研磨材の長手方向に対して垂直に切断した断面を撮影した結果、断面形状は図2に示す形状のものであり、Sa/Sbの値は0.68であった。また、研磨材の長手方向の長さは0.8mm、Sbにおける外接円の直径は0.8mmであった。
【0034】
比較例1
実施例1と同様のポリマーを用い、紡糸口金の形状を変更し、熱固定域に165℃の乾熱空気浴を用い、延伸倍率を2.80、弛緩率を4.9%、全延伸倍率を2.66倍とした以外は実施例1と同様に行い、5620dtex、切断伸度90.3%の丸断面形状のモノフィラメントを得た。
このモノフィラメントを0.8mm間隔でカッティングして研磨材を作成した。この研磨材の長手方向に対して垂直に切断した断面を撮影した結果、断面形状は丸断面形状のものであった(Sa/Sbの値は1.0)。また、研磨材の長手方向の長さは0.8mm、Sbにおける外接円の直径は0.8mmであった。
【0035】
比較例2
相対粘度が3.5のナイロン6のペレット10.0kgにステアリン酸マグネシウム10.0グラム、エチレンビスステアリルアミド3.0g(0.03重量部)を混合して単軸押出機を用いて溶融混練した以外は実施例1と同様にして行い、5650dtex、切断伸度125.0%のモノフィラメントを得た。
このモノフィラメントを0.8mm間隔でカッティングして研磨材を得た。この研磨材の長手方向に対して垂直に切断した断面を撮影した結果、断面形状は図2に示す形状のものであり、Sa/Sbの値は0.76であった。また、研磨材の長手方向の長さは0.8mm、Sbにおける外接円の直径は0.8mmであった。
【0036】
比較例3
多角形型紡糸口金の形状を変更した以外は実施例1と同様にして行い、5684dtex、切断伸度130.3%のモノフィラメントを得た。
このモノフィラメントを0.8mm間隔でカッティングして研磨材を得た。この研磨材の長手方向に対して垂直に切断した断面を撮影した結果、断面形状は図4に示す形状のものであり、Sa/Sbの値は0.36であった。また、研磨材の長手方向の長さは0.8mm、Sbにおける外接円の直径は0.8mmであった。
【0037】
比較例4
多角形型紡糸口金の形状を変更した以外は実施例1と同様にして行い、5732dtex、切断伸度135.3%のモノフィラメントを得た。
このモノフィラメントを0.8mm間隔でカッティングして研磨材を得た。この研磨材の長手方向に対して垂直に切断した断面を撮影した結果、断面形状は図5に示す形状のものであり、Sa/Sbの値は0.82であった。また、研磨材の長手方向の長さは0.8mm、Sbにおける外接円の直径は0.8mmであった。
【0038】
実施例1〜3、比較例1〜4の研磨材の研磨効果、研磨材の割れの評価結果を表1に示す。
【0039】
【表1】
【0040】
表1より明らかなように、実施例1〜3の研磨材は研磨効果が高く、また、ビスアミド化合物の添加により研磨材の耐衝撃性が向上することが明らかになった。
一方、比較例1の研磨材は、丸断面形状を呈するものであったため、研磨効果に劣るものであった。比較例2の研磨材は、ビスアミド化合物の添加量が少なかったため、耐衝撃性に劣るものであり、割れが生じた。比較例3、4の研磨材は多角断面形状が本発明を満足しないものであったため、研磨効果に劣るものであった。
【0041】
【発明の効果】
本発明の研磨材は、ポリアミド成分100重量部に対してビスアミド系化合物を0.05重量部以上含有し、かつ、断面形状を特定のものとした多角形状のものであるので、研磨能力に優れ、研磨材を投射して使用した際にも研磨材の割れが起こりにくく、耐衝撃性に優れるものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の研磨材の一実施態様を示す概略斜視図である。
【図2】 図1の研磨材の長手方向に対して垂直に切断した断面を示す断面図である。
【図3】 本発明の研磨材の他の実施態様における長手方向に対して垂直に切断した断面を示す断面図である。
【図4】 比較例3の研磨材の長手方向に対して垂直に切断した断面を示す断面図である。
【図5】 比較例4の研磨材の長手方向に対して垂直に切断した断面を示す断面図である。
Claims (5)
- ポリアミド成分100重量部に対してビスアミド系化合物を0.05重量部以上含有するポリアミドからなるフィラメント状のものを切断してペレット状とした研磨材であって、研磨材の長手方向に対して垂直に切断した断面積をSaとし、断面の重心から輪郭部の最も遠い点までの距離を半径とした外接円の面積をSbとした場合に、Sa/Sbの値が0.40〜0.80となる多角形断面形状を呈することを特徴とするペレット状研磨材。
- ポリアミド成分100重量部に対してビスアミド系化合物を0.05〜0.3重量部含有するポリアミドからなるフィラメント状のものを切断してペレット状とした研磨材であって、研磨材の長手方向に対して垂直に切断した断面積をSaとし、断面の重心から輪郭部の最も遠い点までの距離を半径とした外接円の面積をSbとした場合に、Sa/Sbの値が0.40〜0.80となる多角形断面形状を呈することを特徴とするペレット状研磨材。
- フィラメント状のものが、切断伸度が70〜200%であるモノフィラメントである請求項1又は2記載のペレット状研磨材。
- 研磨材の長手方向の長さが外接円の直径に対して0.5〜2倍である請求項1〜3いずれかに記載のペレット状研磨材。
- ポリアミド成分の相対粘度が3.0以上のナイロン6である請求項1〜4いずれかに記載のペレット状研磨材。
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