JP4349645B2 - 移動型x線装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、被写体にX線を照射するX線部と、このX線部を支持するアーム部と、アーム部を昇降させる昇降機構とを具える移動型X線装置に関するものである。特に、X線部におけるX線管を収納するケースや昇降機構の支柱などを構成するための部品点数を軽減し、装置全体の製造コストの低廉化・小型化が図れる移動型X線装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に移動型X線装置は、被写体にX線を照射するX線部と、このX線部を支持するアーム部と、アーム部を昇降させる昇降機構とを具えている(例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3を参照。)。
【0003】
従来の移動型X線装置Aを図8に基づいて説明する。移動型X線装置Aは、被写体にX線を照射するX線部Bと、このX線部Bを支持するアーム部Cと、アーム部CをX線部Bとともに昇降させる昇降機構Dとを具える。さらに、昇降機構Dの支柱Eは台車Fに支持されている。
【0004】
X線部Bは、X線管を収納するX線管収納ケースB1を具える。アーム部Cは、X線部Bを支持すると共に水平方向に伸縮自在な構成となっている。図8においては、アーム部Cは、筒の大きさが異なる2本の筒状アーム部材C1,C2とこれら筒状アーム部材C1,C2が収納されるスライダ部C3を具える。
【0005】
アーム部Cは、筒状アーム部材C1,C2を水平方向にスライドさせることにより水平方向に伸縮できるようになっている。さらに、筒の大きさが小さい筒状アーム部材C1の一端部にX線部BのX線管収納ケースB1が支持され、スライダ部C3の一端部が昇降機構Dの支柱Eに昇降可能に支持される。
【0006】
昇降機構Dは、台車Fに回転可能に支持される支柱Eと、支柱Eの内部に設けられる滑車D1とウエイトD2とを具えている。さらに、支柱Eは軸方向に伸びるレールD3を具えている。このレールD3に沿ってスライダ部C3が昇降するようになっている。
【0007】
従来の移動型X線装置Aでは、支柱EのレールD3に沿ってX線部Bをアーム部Cを介して上下移動させながら、アーム部Cの伸縮動作および支柱Eの回転によりX線部Bを水平方向に移動させてX線部を所定の位置まで移動させる。そして、X線部Bから被写体へX線照射を行う。
【0008】
【特許文献1】
実公昭47−17013号公報(第1図)
【0009】
【特許文献2】
特開平10−99312号公報(段落番号0010から0018、図1)
【0010】
【特許文献3】
特開2000−41976号公報(図1、図2)
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来の技術では、以下の問題があった。
(1) X線部Bにおいては、X線管収納ケースB1内にX線管を収納するため、X線管収納ケースB1を製缶品又は鋳物で形成している。そして、X線管収納ケースB1を製缶品又は鋳物のままにすると見栄えが悪くなることから、従来では、製缶品又は鋳物のケースを樹脂製カバーで覆うようにしている。
【0012】
このように、X線部Bにおいては、X線管収納ケースB1を製缶品又は鋳物で形成するとともに、製缶品又は鋳物のケースを樹脂製カバーで覆うようにしていたため、部品点数が増え、製造コストが高くなる問題がある。
【0013】
ところで、ケース内にはX線管だけでなく、冷却および絶縁のために油も充填するようになっているので、ケースは油密構造とする必要がある。しかし、ケースが製缶品のときには、溶接などの接合箇所が多くなり接合不良が生じていた場合には油密性が得られないし、また、ケースが鋳物のときに鋳造欠陥が生じていると油密性が得られないなどの問題が生じる。
【0014】
さらに、製缶品又は鋳物のケースを樹脂製カバーで覆う作業も必要となり作業が煩雑となる問題もある。また、製缶品又は鋳物のケースを樹脂製カバーで覆うので、X線部Bが大型化してしまう問題もある。
【0015】
(2) 昇降機構Dの支柱Eは、図8に示すように、内部に滑車D1やウエイトD2を配設するための筒状部材E1と、スライダ部C3を上下動させるレールD3が形成された製缶品又は鋳物のレール部材E2とから構成されている。このレール部材E2は、筒状部材E1とは別個に成形され、レール部材E2が筒状部材E1に溶接により固定される。
【0016】
昇降機構Dでは、支柱Eを構成するために、筒状部材E1にレール部材E2を溶接により固定するようにしているため、溶接でレール部材E2が歪んでしまうおそれがある。レール部材E2が歪んでしまうとスライダ部C3がスムーズに上下動できなくなる虞がある。
【0017】
また、筒状部材E1とレール部材E2とを別々に形成し、これらを溶接する作業を行うことから、部品点数が多くなり、組立作業も煩雑となる。さらに、筒状部材E1にレール部材E2を固定するため見栄えが悪く、デザイン的にも制約を受ける。
【0018】
(3) アーム部Cにおいても、2本の筒状アーム部材C1,C2のうち、とくにスライダ部C3側の筒状アーム部材C1,C2は、強度を維持するため切れ目の無い筒状に形成することが好ましい。ところが、筒状アーム部材C2は、筒状アーム部材C1を円滑にスライドさせるために内部にレール部を形成する必要がある。
【0019】
そこで、従来の筒状アーム部材C2は、レール部を形成するために、筒を縦に半分に割ったような底面と2つの側面からなる2つの長尺物を接合して構成している。そして、長尺物同士を接合する前に、長尺物の内面に棒状部材を溶接することによりレール部を形成している。レール部が形成された長尺物の開口部を対向させて筒状にし、対向部分を溶接して接続することにより切れ目の無い筒状に形成している。
【0020】
このように、従来のアーム部Cは、部品点数が非常に多くなるばかりか、溶接箇所も多くなるので、歪も多く、組み立て工数がかかることから、製造コストがかなり高くなり、製造時間も長くなる問題がある。
【0021】
そこで、本発明の目的は、部品点数を少なく、製造時間を短縮でき、軽量化が図れ、見栄えのよいデザイン性に優れた移動型X線装置を提供することにある。
【0022】
【課題を解決するための手段】
本発明は、被写体にX線を照射するX線部と、このX線部を支持するアーム部と、アーム部を昇降させる昇降機構とを具える移動型X線装置において、移動型X線装置を構成するために用いる筒状部材を押出成形部材で構成している移動型X線装置を提供する。
【0023】
押出成形部材は、アルミニウムまたはアルミニウム合金など軽量で押出成形が可能な材料で成形することが好ましい。
移動型X線装置を構成する筒状部材に押出成形部材を用いることにより、溶接作業などの煩雑な作業を無くすことができ、さらに、部品点数が増えることなく製造も容易に行えるようになる。
【0024】
しかも、押出成形により筒状部材を成形するので、それぞれの機能を十分に発揮しながら、外観のデザインの自由度が広がる。デザインの自由度の広がりにより、例えば、全体的に丸みのあるデザインにして見た目にやさしい外観にするなど、患者への圧迫感が無いデザインにすることも可能となる。
【0025】
さらに、X線部は、X線が照射されるX線管を具えるため、X線管を収納するX線管収納ケースが必要となる。本発明では、このケースに押出成形により形成された筒状部材を使用することが好ましい。
【0026】
このように、ケースに押出成形により形成された筒状部材を使用することにより、ケースの周方向において溶接などによる接合部を無くすことができ、また、ケースは鋳物ではないので鋳造欠陥も生じない。その結果、ケース内にX線管だけでなく、冷却および絶縁のための油を充填する場合でも、容易に油密構造が得られ、接合箇所での油漏れを極めて少なくすることができる。
【0027】
さらに、X線部のケースを熱伝導性の良いアルミニウムで押出成形により形成する場合には、ケース表面からの放熱効果によりX線管の冷却を良好に行える。さらに、ケース表面が波型の凹凸が得られるように押出成形を行ったり、ケース表面にフィンを一体成形するようにしてもよい。このようにケース表面にフィンなどの凹凸を形成することによりケースの表面積を大きくでき、ケースの放熱効果をさらに向上できる。
【0028】
X線管収納ケースに押出成形された筒状部材を用いることにより、従来のように樹脂カバーで覆う必要がなくなり、見栄えを良くすることができる。さらに、樹脂カバーが不要になるので、それだけX線部での軽量化が図れる。
【0029】
また、X線部がアーム部を介して昇降機構により上下動作できる構成になっている場合、アーム部の一端側にX線部が支持され、アーム部の他端側が昇降機構に支持される。
【0030】
アーム部を昇降機構で昇降させるためには、昇降機構は、アーム部を上下方向にスライドさせるためのレール部が必要となり、このレール部を支柱に設けている。さらに支柱は、アーム部を昇降させるための滑車、ワイヤ、バランス用弾性部材などの部品を収納するために筒状をしている。
【0031】
本発明では、支柱を筒状の押出成形部材により構成する。押出成形される支柱は、レール部を一体に具えるように押出成形される。
このように、支柱を押出成形するとともに、この押出成形時にレール部を一体成形するので、従来のように支柱本体とレール部材を別途形成して支柱本体にレール部材を溶接により接続する必要がなくなり、支柱の寸法安定化、部品点数の軽減、作業工数の軽減が図れる。
【0032】
また、アーム部は、支柱から所定距離離れた位置でX線部を支持するため、アーム部を水平方向にスライド可能な構成とする場合、X線部が支柱から最も離れた位置での十分な支持強度がアーム部には必要となる。
【0033】
そこで、アーム部は、軸方向に切れ目の無い筒状部材で構成することが好ましく、さらに、アーム部をスライド可能とする場合には、アーム部を複数のスライド可能な筒状部材を具える構成とすることが好ましい。アーム部を複数の筒状部材を具える構成とする場合、アーム部の筒状部材の少なくともひとつを押出成形部材で構成することが好ましい。
【0034】
アーム部の筒状部材を押出成形部材で構成する場合には、筒部内面にスライド用レールを一体成形することができるので、寸法の安定化、部品点数の軽減、作業工数の軽減が図れる。
【0035】
なお、移動型X線装置には、アーム部が前記したテレスコピックアーム式のものや、パンタグラフアーム式のものがある。本発明は、テレスコピックアーム式だけでなく、パンタグラフアーム式に用いる筒状部材にも適用できる。
【0036】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を説明する。
本発明の移動型X線装置1は、図1に示すように台車2上に、被写体にX線を照射するX線部3と、このX線部3を支持するアーム部4と、アーム部4を介してX線部3を昇降させる昇降機構5と、本体部6とを具える。
【0037】
台車2は、前輪21と後輪22を具え、台車2の前方に昇降機構5を構成する支柱7が突設され、台車2の後方に本体部6が搭載されている。
支柱7は、台車2前方において垂直軸を中心として回転自在に支持されている。支柱7は、筒状収納部71とレール部72とを具える。支柱7のレール部72には、後記するアーム部4のスライダ部44(図4に示す)が昇降可能に支持されている。アーム部4は水平方向に伸縮自在になっている。そして、アーム部4の先端部にX線部3が取り付けられている。
【0038】
X線部3は、X線発生部31と絞り部32とを具えている。X線発生部31で照射されるX線は、絞り部32でX線の照射範囲が設定され、患者にX線を照射するようになっている。
また、本体部6は、図示していないが、X線部3のX線照射条件の設定や、X線照射の実施を行うための操作パネル、制御装置を具える。
【0039】
なお、昇降機構5の支柱7内には、アーム部4の重量を支持しながら、アーム部4を昇降動作させるために、滑車、ワイヤ、バランス用弾性部材となるばねなどの部品が収納されている。
【0040】
そして、移動型X線装置1を用いてX線撮影を行うには、支柱7に沿ってアーム部4を上下移動させながら、アーム部4の伸縮動作および支柱7の回転によりX線部3を水平方向に移動させてX線部3を患者に対する所定の位置まで移動させる。そして、本体部6でX線照射条件を設定した後、X線部3から患者へX線照射を行う。
【0041】
(X線部のX線発生部の構成)
以上の構成において、X線部3のX線発生部31について具体的に説明する。X線発生部31は、被写体にX線を照射するX線管が収納されるX線管収納ケース8を具える。
【0042】
X線管収納ケース8は、図2に示すように、筒部81と、筒部81の両側開口部を覆う蓋部82とを備え、ネジ締めにより蓋部82を筒部81に固定するようになっている。なお、図2では、ネジは省略している。
本実施形態では、X線管収納ケース8は、アルミニウム合金で形成されており、X線管収納ケース8の筒部81を押出成形により形成している。筒部81は、図2および図3に示すように、押出成形により、胴体部81aとネジが嵌められるネジ穴81bとが一体に成形される。
【0043】
X線管収納ケース8は、アルミニウム合金で形成されているので、ケース全体の軽量化が図れる。さらに、押出成形により筒部81を形成しているので、所望のデザインに成形できる。したがって、所望の形状に押出成形をした後、ケース外面に所望の配色で塗装を行うことによりデザインの自由度が広がる。
【0044】
(アーム部の構成)
次に、アーム部4について具体的に説明する。アーム部4は、図1および図4に示すように、筒状部材からなる第1アーム41と第2アーム42と第3アーム43とを具えている。筒状の第1アーム41は、軸方向一端側でX線部3を支持するようになっている。第2アーム42は、筒内部に第1アーム41をスライド自在に収納できるようになっている。
【0045】
第3アーム43は、筒内部に第2アーム42をスライド自在に収納できるようになっており、第3アーム43の下部にスライダ部44とハンドル部45が固定されている。なお、第3アーム43とスライダ部44、ハンドル部45は、図1に示すように、樹脂カバー46で覆うようになっている。
【0046】
本実施形態では、第3アーム43内に第2アーム42を、第2アーム42内に第1アーム41を収納するようになっており、第3アーム43から第2アーム42および第1アーム41を引き出したり、収納することによりアーム部4の長さを水平方向に調整できる。
【0047】
なお、第1アーム41の外面には、第2アーム42内に設ける第1スライドレール42aに接触して回転動作を行う第1ローラー41aが設けられている。また、第2アーム42の外面には、第3アーム43内に設ける第2スライドレール43aに接触して回転動作を行う第2ローラー42bが設けられている。
【0048】
そして、本実施形態では、アーム部4の第2アーム42のみを、図5に示すように、押出成形により切れ目の無い筒状に成形している。第2アーム42は、アルミニウム合金からなり、押出成形により筒内部に第2スライドレール43aが一体に成形される。
【0049】
押出成形された第2アーム42には、第2ローラー42bを取り付けるための複数のローラー取付用穴42cやその他の部品取り付け用の孔が成形後に形成される。
【0050】
なお、第2アーム42は、第3アーム43内をスライドする構成となっているため、第2アーム42の外面を樹脂カバーで覆うことができず、第3アーム43から引き出された際に筒部がそのまま外部に露出した状態となる。しかし、本実施形態では、第2アーム42を押出成形により切れ目の無い筒状に成形できるので外観を良好にできる。しかも、溶接作業も不要となるので、アーム部4を組み立てる際の作業工数も少なくできる。
【0051】
第3アーム43に固定されるスライダ部44は、図4に示すように、支柱7と対向させる面に複数のローラー44aを具えている。これらローラー44aは、支柱7のレール部72を構成する嵌合溝72a内に嵌め込まれ、スライダ部44は支柱7のレール部72に沿って走行するようになっている。
【0052】
(昇降機構の支柱の構成)
次に、本実施形態の昇降機構5の支柱7について具体的に説明する。昇降機構5は、図1、図6に示すように、支柱7を具え、この支柱7内に第3アーム43に固定されたスライダ部44を昇降動作させるための各部品が収納されている。
【0053】
支柱7は、図6および図7に示すように、各部品が収納される断面矩形状の筒状収納部71と、筒状収納部71に連続させて一体に成形されるレール部72とを具えている。レール部72は、スライダ部44のローラー44aが嵌め込まれる嵌合溝72aにより構成される。そして、スライダ部44をレール部72に沿って上下に走行させることより、スライダ部44を介してアーム部4が昇降するようになっている。
【0054】
本実施形態では、押出成形により筒状収納部71とレール部72とが一体に成形された支柱7が形成される。本実施形態では、支柱7もアルミニウム合金により形成される。
【0055】
支柱7の押出成形は、断面矩形状の筒状収納部71と、筒状収納部71の側面から一方向に延設されて一端部が内方に折り曲げられた状態で成形される2つの嵌合溝72aとを有するように筒状に押出成形される。筒状収納部71の側面には、軸方向に伸びる複数の凹み73が押出成形により成形される。これら凹み73が支柱7の模様となる。
【0056】
また、支柱7の上部には、図6に示すように、支柱7内部の各部品の調整や点検などを行う点検用窓74を設けている。この点検用窓74は、押出成形後に切削加工により形成される。
【0057】
さらに、支柱7の上部には、スライダ部44に連結される第1ワイヤ51を筒部81内に導くための開口部75が形成されている。この開口部75も、押出成形後に切削加工により形成される。支柱7の底部には、台車2に取り付けられる支持板76が溶接により固定されている。
【0058】
以上のように本実施形態における支柱7を押出成形により形成しているので、アーム部4のスライダ部44を走行させるためのレール部72を筒状収納部71に一体成形でき、従来のような溶接作業を不要にすることができる。その結果、作業工数の軽減ができ、溶接による部材の歪も生じないし、外観も良好にできる。
【0059】
【発明の効果】
以上説明したように本発明移動型X線装置によれば、以下の優れた効果を奏する。
【0060】
(1) 移動型X線装置を構成するために用いる筒状部材を押出成形部材で構成することにより、溶接作業をする必要なくなるので、寸法の安定化が図れ、部品点数を軽減し、製造時間の短縮が図れる。さらに、見栄えの良いデザイン性に優れた移動型X線装置を提供することができる。
【0061】
(2) X線部におけるX線管収納ケースに押出成形部材を用いる場合には、別途樹脂カバーで覆う必要がなくなり小型化が図れる。さらに、寸法の安定化が図れ、部品点数の軽減、作業工数の軽減により、製造コストの低廉化も図れる。
【0062】
(3) 昇降機構が、アーム部を上下方向に移動可能に支持するレール部と支柱を具え、支柱を、レール部を一体に具えるように押出成形された押出成形部材により構成する場合には、レール部を構成するためのレール部材を別途成形して溶接する必要がなくなる。
その結果、部品点数を軽減でき、組立作業も容易になる。さらに、支柱全体の外観も良好にでき、支柱のデザインの自由度が広がる。しかも、レール部の歪も生じなくなり、X線部の昇降動作をスムーズ行える。
【0063】
(4) アーム部が複数のスライド可能な筒状部材を具え、アーム部の筒状部材の少なくともひとつを押出成形部材で構成する場合には、複数回の溶接作業をすることなく、アーム部の筒状部材にスライドレールを形成すると同時に切れ目の無い筒状部材を成形できる。
以上のようにアーム部においても、寸法の安定化、部品点数の軽減、作業工数の軽減が図れ、製造コストの低廉化が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明移動型X線装置の側面図である。
【図2】 本発明移動型X線装置のX線部におけるX線管収納ケースの一部分解斜視図である。
【図3】 図2に示すX線管収納ケースの筒部の断面図である。
【図4】 本発明移動型X線装置のアーム部の斜視図である。
【図5】 図4に示すアーム部における第2アームの斜視図である。
【図6】 本発明移動型X線装置の昇降機構における支柱の斜視図である。
【図7】 図6に示す支柱の断面図である。
【図8】 従来の移動型X線装置の斜視図である。
【符号の説明】
1 移動型X線装置
3 X線部
31 X線発生部
4 アーム部
41 第1アーム
42 第2アーム
43 第3アーム
44 スライダ部
5 昇降機構
7 支柱
71 筒状収納部
72 レール部
8 X線管収納ケース
81 筒部
Claims (1)
- 被写体にX線を照射するX線部と、このX線部を支持するアーム部と、アーム部を昇降させる昇降機構とを具える移動型X線装置であって、
前記昇降機構は、押出成形によって構成された筒状収納部と前記アーム部を上下方向に移動可能に支持するレール部とが一体に成形された支柱を有し、
前記支柱の上部には、前記押出成型後に切削加工によって形成され、前記アーム部に固定されるスライダ部に連結されるワイヤを前記筒状収納部に導くための開口部と、前記押出成型後に切削加工によって形成され、前記支柱内部の部品の調整や点検を行なうための点検用窓とを備えることを特徴とする移動型X線装置。
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