JP4349241B2 - 柱固定部材 - Google Patents
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Description
このような柱固定部材によれば、補強部材の取り付けを螺合により簡単に行うことができ、しかも確実に補強することができるという利点が得られる。
また、前記上部と前記下部との対向部には、ボルト孔がそれぞれ形成されており、前記補強部材は、前記上部の前記ボルト孔から前記下部の前記ボルト孔にわたる状態に螺合するボルトであり、前記ボルトのねじ部に通されたナットが前記上部の前記下部側から前記上部に向けて締め付けられる構成とするのがよい。
(参考実施形態)
図1は参考実施形態に係る建物の土台部構造を示した斜視図であり、基礎Kの上面に固定された柱固定部材10と、この柱固定部材10と隣り合う柱固定部材10(不図示)との間に配置された土台20とを備えて構成されている。柱固定部材10は基礎Kの上面に直接載置されて固定されており、その上部には柱材30が固定されている。
図2(a)〜(f)は柱固定部材10を示した図であり、(a)は正面図、(b)は平面図、(c)は補強部材の正面図、(d)は補強部材の側面図、(e)はアンカーボルトを利用して固定した状態を示す縦断面図、(f)は同じくアンカーボルトを利用して固定した状態を示す水平断面図である。また、図3は参考実施形態に係る建物の土台部構造を示した分解斜視図、図4は柱固定部材の固定状態を示した拡大断面図である。
なお、柱固定部材10は、押出形材により一体に形成されるものに限らず、例えば、側板13,13を別体で形成し、溶接等により下板11および上板12に接合してなる構成としてもよい。
土台20は、図1,図3に示すように、基礎Kの上面に沿って柱固定部材10間(図1,図3では一つのみ図示)に配置されるようになっており、本実施形態では、基礎Kの上面に所定の間隔をあけて配設された複数のスペーサS1,S1…の上面に配置されている。
柱材30は、図1,図3に示すように、その下端部にスリット31が形成されている。このスリット31は、鉛直面に沿って形成されており、かつ、柱固定部材10の取付板14を挿入可能な寸法形状に形成されている。本実施形態では、柱固定部材10と柱材30との固定は、前記のように、4本のドリフトピン32を柱材30の孔30aから取付板14の貫通孔14aを突き抜けるようにそれぞれ挿入することで行われるが、図示しない複数本のドリリングタッピングねじを螺入することにより行うように構成してもよい。なお、孔30aは、実際はスリット31で分断されるが、図ではそれぞれ一本の孔30aとして表した。
はじめに、図3に示すように、基礎Kの上面に柱固定部材10を固定し、次いで、基礎Kの上面に土台20を固定する。ここで、図3においては、土台の設置位置を表すために、基礎Kの上面にスペーサS1を介して土台20が予め載置されている状態が示されているが、施工の手順としては、前記のように土台20の固定に先だって柱固定部材10を基礎Kに固定する。
まず、柱材30を固定する位置に植設されたアンカーボルトBに、柱固定部材10の挿通孔11cを合わせ、アンカーボルトBを挿通孔11cに挿通する(挿通工程)。これにより、柱固定部材10は、内側の中空部にアンカーボルトBの先端部が露出した状態で、基礎Kの上面に載置される。つまり、柱固定部材10は、基礎Kの上面に直接載置されることとなる。
これにより、補強部材15,15で補強された柱固定部材10が基礎Kの上面に対して直接に柱固定部材10が固定される。
図8に示したモジュールは、図示しない柱材の芯間の寸法を1mとするメーターモジュール(L)を採用したものであり、柱固定部材10A,10B間は1モジュール((L/2)+(L/2)=1L)すなわち、1mで構築され、
柱固定部材10A,10C間は1.5モジュール((L/2)+(L/2)+(L/2)=1.5L)すなわち、1.5mで構築され、
柱固定部材10B,10D間は2.0モジュール((L/2)+(L/2)+(L/2)+(L/2)=2.0L)すなわち、2mで構築される。
柱材30の間隔(柱固定部材10の間隔、以下同様)が1モジュールの場合、柱材30間に配設される土台20の長さは、常に、
1L−Eとなり、1000−105=895mmとなる。
さらに、柱材30の間隔が1.5モジュールの場合、柱材30間に配設される土台20の長さは、常に、
1.5L−Eとなり、1500−105=1395mmとなる。
また、柱材30の間隔が2.0モジュールの場合、柱材30間に配設される土台20の長さは、常に、
2.0L−Eとなり、2000−105=1895mmとなる。
これにより、土台20の長さ、アンカーボルトBの設置位置およびアンカーボルトBの為の土台20の加工位置は、モジュール毎に、常に一定となる。
これにより、柱間の寸法が同じであれば常に一種類の土台20を用意することで土台構造の構築が可能となる。
また、土台20は、所定の寸法を備えたものとなるので、土台20の寸法をモジュールで決めることが容易となり、これにより施工性の向上された建物の土台部構造が得られる。
前記土台20に代えて、図9,図10に示す土台40により建物の土台部構造を構築してもよい。
土台40は、基礎Kの上面に沿って設置される土台下層部40Aと、この土台下層部40Aの上面に固着された土台上層部40Bとを備えている。この例においても、基礎Kの上面に所定の間隔をあけて配設された複数のスペーサS1,S1,…の上面に土台40が設置されている。
なお、凹部47を形成することにより、凹部47の深さ分だけ土台上層部40Bの厚さを小さくすることが可能となる。つまり、土台下層部40Aに凹部47を設けると、土台上層部40Bの厚さが小さくなる分だけ土台40に占める木材の割合が小さくなり、土台40全体の重量が軽量になる。
柱固定部材10の取付板14は、前記したものに限られることはなく、例えば、図11に示す取付板14’のような構成のものでも差し支えない。
図12は本発明の一実施形態に係る建物の土台部構造を示した斜視図である。本実施形態が前記参考実施形態と異なるところは、柱固定部材50の構成にあり、上部と下部との間に後付けで螺合された補強部材としてのボルト55を備えて構成されている。柱固定部材50は基礎Kの上面に直接載置されて固定されており、その上部には柱材30が固定されている。
図13(a)〜(e)は柱固定部材50を示した図であり、(a)は正面図、(b)は平面図、(c)はアンカーボルトを利用して固定した状態を示す縦断面図、(d)は同じくアンカーボルトを利用して固定した状態を示す水平断面図、(e)は補強部材としてのボルトの螺合状態を示す縦断面図である。また、図14は本発明の一実施形態に係る建物の土台部構造を示した分解斜視図、図15は柱固定部材の固定状態を示した拡大断面図である。
なお、柱固定部材50は、押出形材により一体に形成されるものに限らず、例えば、側板53,53を別体で形成し、溶接等により下板51および上板52に接合してなる構成としてもよい。また、側板53は、片側のみ設けるようにしてもよい。
例えば、補強部材15の形状は、例えば、鈎形形状、フック形状等種々のものを採用し
得る。
11b,12b あり溝状凹部
11c 挿通孔
14 取付板
15 補強部材
15b 係合部
16 ワッシャ
20 土台
30 柱材
31 スリット
40 土台
40A 土台下層部
40B 土台上層部
50 柱固定部材
B アンカーボルト
K 基礎
N ナット
N1 ナット
S1 スペーサ
Claims (2)
- 基礎に植設されたアンカーボルトを利用して前記基礎の上面に固定される柱固定部材であって、
前記アンカーボルトが挿通される挿通孔を有する下部と、
柱取付用の取付部を有する上部と、
前記下部と前記上部とを連結する一体または別体で形成される側部と、を備え、
前記上部と前記下部とに係合して、前記上部と前記下部との間に後付けで螺合された補強部材を具備したことを特徴とする柱固定部材。 - 前記上部と前記下部との対向部には、ボルト孔がそれぞれ形成されており、
前記補強部材は、前記上部の前記ボルト孔から前記下部の前記ボルト孔にわたる状態に螺合するボルトであり、
前記ボルトのねじ部に通されたナットが前記上部の前記下部側から前記上部に向けて締め付けられることを特徴とする請求項1に記載の柱固定部材。
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