JP4348919B2 - 電気光学装置、及び電子機器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電気光学装置、及び電子機器に係り、特に、電流駆動素子を駆動させる電気光学装置、及び電子機器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、電流駆動素子を備えた有機ELパネル等の電気光学装置が各種提案されている。一般的な電気光学装置は、RGB各色に対応した3種類の電流駆動素子と、複数の前記電流駆動素子を有するマトリクス表示部と、該マトリクス表示部の周辺に配設され、前記電流駆動素子にそれぞれ接続される複数の電源線を連接する、RGB各色に対応した3本の駆動用電源ラインとから構成されている。
【0003】
このように複数の電源ラインが混在する場合においては、各駆動用電源ライン及び各電源線を互いに異なる配線層に設けるか(例えば、特許文献1参照。)又は、交差部を除いて全て同一レイヤに形成し、交差部において一方の配線を他の一の層に迂回させていた(例えば、特許文献2参照。)。
【0004】
【特許文献1】
特開平6−120222号公報
【特許文献2】
特開2002−229480号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来技術においては、以下のような問題点を有していた。
即ち、複数の電源配線をそれぞれ別の配線層に配置した場合には、配線層の数が増えて製造プロセスの複雑化、量産性の低下、品質の劣化を招来する。また、交差部の迂回配線においては、通常、有機EL等の電流駆動素子を駆動する場合には、陽極と陰極間に直流電流が流れるので、駆動用電源ラインまたは電源線で電圧降下が生じる。上記のように、複数の駆動用電源ラインを有する場合は、マトリクス表示部の外周部に配設された第1の駆動用電源ラインに対して、該第1の駆動用電源ラインの外周に配設されている第2の駆動用電源ラインは、内側の第1の駆動用電源ラインを跨いで電源線を連接させて駆動電流を供給しなければならないので、例えば、第2の駆動用電源ラインが単層であると、跨ぎ部分の抵抗値が大きくなり、電圧降下が大きくなるという問題があった。特に、内側に配設された第1の駆動用電源ラインを跨ぐための配線として、アルミニウム等の金属材の配線ではなく、ドープされたシリコン等の体積抵抗率が大きいゲート配線等を用いる場合には、さらに大きな電圧降下が生じる。即ち、大きな電圧降下によって、電源線に供給される電位にばらつきが発生し、電極線間で共通インピーダンスによるクロストークが生じることにより、表示品質を低下させるという問題があった。
【0006】
また、駆動用電源ラインの幅寸法を大きくすることによって、電圧降下を抑えることが可能であるが、駆動用電源ラインを配設する領域は、限られているので、上限なく幅寸法を大きくすることができないという問題があった。
【0007】
本発明は、上記事情を鑑みてなされたものであり、駆動用電源ラインの幅寸法を広くすることなく、電圧降下を抑え、共通インピーダンスによるクロストークを抑えて表示ばらつきの少ない電気光学装置、及び電子機器を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、本発明の電気光学装置においては、RGB各色に対応した3種類の電流駆動素子と、複数の前記電流駆動素子を有するマトリクス表示部と、前記マトリクス表示部の周辺に配設され、前記電流駆動素子に接続される電源線を連接する、前記マトリクス表示部の最も近傍に配設される第1の駆動用電源ラインと第2の駆動用電源ラインと、を備える電気光学装置であって、前記第1の駆動用電源ライン、前記第2の駆動用電源ライン及び前記電源線は、全て同一レイヤに形成され、前記第1の駆動用電源ラインは、ゲート配線及び補助配線と立体的に交差してなり、前記第2の駆動用電源ラインと前記電源線とは、前記第1の駆動用電源ラインを迂回し、前記レイヤの下層にそれぞれ配設される前記ゲート配線及び前記補助配線を介して連接されることを特徴とする。
前記課題を解決するために、本発明の電気光学装置においては、RGB各色に対応した3種類の電流駆動素子と、複数の前記電流駆動素子を有するマトリクス表示部と、前記マトリクス表示部の周辺に配設され、前記電流駆動素子に接続される複数の電極線を連接する、少なくとも2本の駆動用電源ラインと、を備える電気光学装置であって、前記駆動用電源ライン及び前記電極線は、全て同一レイヤに形成され、前記マトリクス表示部の最も近傍に配設される一方の駆動用電源ラインと、該駆動用電源ラインの外周に配設される他方の駆動用電源ラインに連接された電源線とは立体的に交差してなり、前記他方の駆動用電源ラインと前記電源線とは、前記一方の駆動用電源ラインを迂回し、前記レイヤの下層にそれぞれ配設されるゲート配線及び補助配線を介して連接されることを特徴としている。
上記の構造によれば、上記他方の駆動用電源ラインと、該駆動用電源ラインに接続される電源線とは、ゲート配線に加えて、補助配線を介して接続されているので、駆動電流が導通する配線の断面積を増加させることができる。さらに、例えば、ゲート配線の抵抗値をR1、補助配線の抵抗値をR2とすると、合成した跨ぎ抵抗値Rは、R=(R1×R2)/(R1+R2)の式を満たすので、合成した跨ぎ抵抗値Rを低下させることができるので、電圧降下を抑え、また、供給電圧のばらつきを抑えることが可能となる。
【0009】
本発明の電気光学装置においては、前記補助配線は、ITO電極と接続されるバリア層であることを特徴としている。
上記の構造によれば、補助配線として、独自の層を形成することなく、通常の多層配線デバイスで形成されるバリア層を利用することが可能となる。
【0010】
本発明の電気光学装置においては、前記補助配線は、遮光層であることを特徴としている。
上記の構造によれば、補助配線として、独自の層を形成することなく、通常の多層配線デバイスで形成される遮光層を利用することが可能となる。
【0011】
本発明の電気光学装置においては、前記駆動用電源ライン及び前記電源線は、それぞれ金属材で形成され、かつ、前記補助配線は、ポリシリコン、またはシリコン化合物で形成されてなり、前記補助配線は、該補助配線専用のコンタクトホールを介して、前記ゲート配線に連接されることを特徴としている。
上記の構造によれば、補助配線として、既存の配線を効率良く利用するので、簡単な構造で駆動電流が導通する配線の断面積を増加させることができ、合成した跨ぎ抵抗値を低下させ、さらに電圧降下を抑えることが可能となる。
【0012】
本発明の電気光学装置においては、前記駆動用電源ライン、前記電源線、及び前記補助配線は、それぞれ金属材で形成されてなり、前記補助配線は、前記駆動用電源ライン及び前記電源線と、前記ゲート配線とを連接させるコンタクトホールを共有して連接されることを特徴としている。
上記の構造によれば、補助配線として、駆動用電源ライン及び電源線と同一の金属材、もしくは、前記金属材との融合性が良好な材質の膜が採用されるので、駆動電流が導通する配線の断面積が増加し、合成した跨ぎ抵抗値を低下させることができ、さらに電圧降下を抑えることが可能となる。
【0013】
本発明の電気光学装置においては、前記コンタクトホールは、1カ所の連接部に対して、少なくとも2個設けられることを特徴としている。
上記の構造によれば、例えば、駆動用電源ラインとゲート配線等の接続部では、1カ所の連接部において複数のコンタクトホールが形成されているので、有機EL素子等の電流駆動素子に、大きな駆動電流を効率良く供給させることが可能となる。また、断面積の広いコンタクトホールを1つ形成させる場合と比較して、複数のコンタクトホールを形成させる場合は、形状が良いコンタクトホールを効率良く形成させることが可能となる。
【0014】
本発明の電子機器においては、請求項1から6に記載の電気光学装置の少なくとも1つを含むことを特徴としている。
上記の構造によれば、電源線に供給される電位のばらつきを抑え、電極線間で共通インピーダンスによるクロストークを生じさせることなく、発光階調特性が良好に保持されるので、表示品位に優れた表示部を備えた電子機器を実現することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施形態による電気光学装置、及び電子機器について詳細に説明する。
【0016】
〔電気光学装置の第1の実施形態〕
図1は、本発明の第1の実施形態における電気光学装置の駆動用電源ラインと電源線との連接部を示す概念図であり、図1(a)は、配線の配置を示す平面図であり、図1(b)は、層構造を示す断面図である。
図1(a),(b)に示すように、マトリクス表示部100の外周部には、第1の駆動用電源ライン10が配設され、さらに、該第1の駆動用電源ライン10の外周部には、第2の駆動用電源ライン11が、第1の駆動用電源ライン10と同一のレイヤに配設されている。
【0017】
第1の駆動用電源ライン10は、例えば、マトリクス表示部100内に複数備えられたGreen用の電流駆動素子(不図示)に駆動電流を供給する駆動用電源ラインであり、第1駆動用電源ライン10には、Green用の各電流駆動素子に駆動電流を分配する複数の電源線XG が、第1の駆動用電源ライン10と同一のレイヤにおいて、直接連接されている。第1の駆動用電源ライン10及び電源線XG は、AlやAlSiCu等の金属材が採用される。
【0018】
第2の駆動用電源ライン11は、例えば、マトリクス表示部100内に複数備えられたRed用の電流駆動素子(不図示)に駆動電流を供給する駆動用電源ラインである。また、Red用の各電流駆動素子に駆動電流を分配する複数の電源線XR が、Green用の電源線XG を形成する同一レイヤに形成されており、第2駆動用電源ライン11と電源線XR とは、前記レイヤの下層部に形成されているゲート配線12を介して接続されている。第2の駆動用電源ライン11及び電源線XR は、AlやAlSiCu等の金属材が採用される。また、ゲート配線12は、ゲート電極を兼ねており、材質は、ドープされたSi等が採用される。
【0019】
図1(b)に示すように、第2駆動用電源ライン11とゲート配線12とは、該第2駆動用電源ライン11とゲート配線12との間に形成された複数(図中では6本)のコンタクトホール13を介して接続されている。また、電源線XR とゲート配線12とは、該電源線XR とゲート配線12との間に形成された複数(図中では2本)のコンタクトホール14を介して接続されている。即ち、第2駆動用電源ライン11と電源線XR とは、第1の駆動用電源ライン10を迂回して接続されている。
【0020】
さらに、図1(b)に示すように、第1の駆動用電源ライン10とゲート配線12との層間には、補助配線15が形成されており、補助配線15は、該補助配線15とゲート配線12との間に形成された複数(図中では5本)のコンタクトホール16を介して接続されている。
【0021】
補助配線15としては、例えば、ITO電極と接続されるバリア層や画素領域以外からの光を遮断する遮光層等が採用される。図2は、高温ポリシリコンパネルにおける補助配線15の位置関係を示す概略断面図である。高温ポリシリコンパネルは、図中最底部の石英基板20から上層へ向かって順に、第1層間絶縁膜21と、ゲート絶縁膜22と、第2層間絶縁膜23と、第3層間絶縁膜24と、第4層間絶縁膜25とで形成されており、さらに、該第4層間絶縁膜25上に、感光性アクリル層26と、陰極27とが形成されている。なお、陰極27は、一例として、Al、Ca、LiFの各層を積層して構成されている。
【0022】
さらに、高温ポリシリコンパネルの上記各層間には、画素領域部30と、TFT形成部40と、遮光層部50と、キャパシタ形成部60とを備えている。画素領域部30は、第4層間絶縁膜25上にITO層31が形成され、該ITO層31上には、第5層間絶縁膜32と、さらに、ITO層31と陰極27間に、PEDOT層33と、LEP層34とから構成されている。
【0023】
TFT形成部40は、第2層間絶縁膜23部に形成されるゲート線41と、第3層間絶縁膜24部に形成されるバリア層42と、第4層間絶縁膜25部に形成されるデータ線43とからなり、該データ線43とバリア層42は、ゲート絶縁膜22部に形成されるチャネルシリコン層44に接続され、かつ、バリア層42は、画素領域部30のITO層31に接続されている。ゲート線41の材質は、ポリシリコンであり、バリア層42は、ポリシリコン及びWSi等のシリサイドで形成され、データ線43の材質には、Al又はAlSiCu等のAl合金が採用される。
【0024】
遮光層部50は、石英基板20上に形成される遮光層51と、TFT形成部40と同様に形成されるゲート線52及びデータ線53とからなり、該ゲート線52及びデータ線53とは、共に遮光層51に接続されている。遮光層51の材質は、WSi等のシリサイドである。
【0025】
キャパシタ形成部60は、TFT形成部40と同様に形成されるゲート線61と、バリア層62と、2カ所のデータ線63,64と、チャネルシリコン層65とからなり、データ線63とゲート線61とが接続され、データ線64及びバリア層62は、チャネルシリコン層65に接続されている。
【0026】
図1における補助配線15には、図2において、バリア層42が採用される。バリア層42は、図2に示すように、高温プロセス基板においてITO層31と直接導通できる唯一の層であり、さらに、不図示であるが、バリア層42とゲート線41とは接続されており、直接導通させることが可能である。
【0027】
したがって、本実施形態によれば、第2の駆動用電源ライン11から電源線XR に駆動電流を供給する際に、Al等の金属材と比較して体積抵抗率の大きいSiで形成されたゲート配線12を通過するのであるが、該ゲート配線12には補助配線15が接続されているために、駆動電流が導通する配線の断面積が増加させることができる。さらに、例えば、ゲート配線12の抵抗値をR1、補助配線15の抵抗値をR2とすると、合成した跨ぎ抵抗値Rは、R=(R1×R2)/(R1+R2)の式を満たすので、合成した跨ぎ抵抗値Rを低下させることができるので、電圧降下を抑え、また、供給電圧のばらつきを抑えることが可能となる。
【0028】
さらに、第2駆動用電源ライン11とゲート配線12とは、該第2駆動用電源ライン11とゲート配線12との間に形成された複数のコンタクトホール13を介して接続され、同様に、電源線XR とゲート配線12とは、該電源線XR とゲート配線12との間に形成された複数のコンタクトホール14を介して接続されているので、有機EL素子等の電流駆動素子に、大きな駆動電流を効率良く供給させることが可能となる。また、断面積の広いコンタクトホールを1つ形成させる場合と比較して、複数のコンタクトホール13,14を形成させる場合は、形状が良いコンタクトホールを効率良く形成させることが可能となる。
【0029】
〔電気光学装置の第2の実施形態〕
図3は、本発明の第2の実施形態における電気光学装置の駆動用電源ラインと電源線との連接部を示す概念図であり、図3(a)は、配線の配置を示す平面図であり、図3(b)は、層構造を示す断面図である。本図中において、図1と同一構成のものには、同一の符号を付している。
本実施形態における電気光学装置では、基本的な構成は、図1に示す電気光学装置と同様であるが、図1に示した、ゲート配線12に専用のコンタクトホール16を介して接続される補助配線15の代わりに、第2駆動用電源ライン11とゲート配線12とを接続するコンタクトホール13と、電源線XR とゲート配線12とを接続するコンタクトホール14とを介して接続される補助配線17が形成されていることを特徴とする。
【0030】
コンタクトホール13を連接する第2駆動用電源ライン11と、コンタクトホール14を連接する電源線XR とは、金属材で形成されているので、補助配線17は、前記金属材と同一材料、もしくは、前記金属材との融合性が良好な材質の膜が採用される。したがって、第1の実施形態における補助配線15と比較して、駆動電流が導通する配線の断面積が増加し、合成した跨ぎ抵抗値を低下させることができるので、さらに電圧降下を抑えることが可能となる。
【0031】
〔電気光学装置の第3の実施形態〕
図4は、本発明の第3の実施形態における電気光学装置の駆動用電源ラインと電源線との連接部を示す概念図であり、図4(a)は、配線の配置を示す平面図であり、図4(b)は、層構造を示す断面図である。本図中において、図1及び図2と同一構成のものには、同一の符号を付している。
本実施形態における電気光学装置では、基本的な構成は、図1及び図2に示す電気光学装置と同様であるが、図1に示した補助配線15のとして、ゲート配線12の下層部に形成された遮光層70を使用し、該遮光層70は、ゲート配線12を介さずに、第2の駆動用電源ライン11及び電源線XR に単独で接続されることを特徴とする。
【0032】
ゲート配線12は、図1に示したコンタクトホール13の代わりに、コンタクトホール71を介して第2の駆動用電源ライン11に接続され、また、図1に示したコンタクトホール14の代わりに、コンタクトホール72を介して電源線XR に接続される。また、遮光層70は、図2に示した遮光層51と同様に、第1層間絶縁膜上に形成され、第2の駆動用電源ライン11とは、コンタクトホール73を介して接続され、さらに、電源線XR とは、コンタクトホール74を介して接続される。各コンタクトホール71〜74は、図中では各1本記載したが、図1及び図2と同様に、接続部1カ所に対して形成されるコンタクトホールの本数は、適宜変更可能である。
【0033】
したがって、本実施形態によれば、ゲート配線12及び遮光層70の2カ所の配線を利用して、即ち、駆動電流の導通路を増加させて、第2の駆動用電源ライン11から電源線XR に駆動電流を供給するので、合成した跨ぎ抵抗値を低下させることができ、電圧降下を抑えることが可能となる。
【0034】
〔電気光学装置の第4の実施形態〕
図5は、本発明の第4の実施形態における電気光学装置の駆動用電源ラインと電源線との連接部を示す概念図であり、図5(a)は、配線の配置を示す平面図であり、図5(b)は、層構造を示す断面図である。本図中において、図1,図2及び図4と同一構成のものには、同一の符号を付している。
本実施形態における電気光学装置では、基本的な構成は、図4に示す電気光学装置と同様であるが、遮光層70は、第2の駆動用電源ライン11及び電源線XR とは接続されず、ゲート配線12に接続されることを特徴とする。
【0035】
遮光層70は、ゲート配線12とは、2カ所のコンタクトホール80,81を介して接続される。各コンタクトホール80,81は、図中では各1本記載したが、図1及び図2と同様に、接続部1カ所に対して形成されるコンタクトホールの本数は、適宜変更可能である。したがって、本実施形態によれば、第3の実施形態と同様の作用・効果が奏される。
【0036】
〔電子機器〕
次に、上記電気光学装置を備えた電子機器の実施形態について説明する。
図6は、携帯電話の一例を示した斜視図である。図6において、携帯電話本体210には、上記の電気光学装置を用いた表示部211が備えられている。
【0037】
図7は、腕時計型電子機器の一例を示した斜視図である。図7において、時計本体220には、上記の電気光学装置を用いた表示部211が備えられている。
【0038】
図8は、ワープロ、パソコンなどの携帯型情報処理装置の一例を示した斜視図である。図8において、情報処理装置230には、キーボード等の入力部231と、情報処理装置本体232と、上記の電気光学装置を用いた表示部233とが備えられている。
【0039】
図6〜8に示す電子機器は、上記実施形態の電気光学装置を備えており、電圧降下が抑えられることによって、電源線に供給される電位のばらつきを抑え、電極線間で共通インピーダンスによるクロストークを生じさせることなく、発光階調特性が良好に保持されるので、表示品位に優れた表示部を備えた電子機器を実現することができる。
【0040】
以上、本発明の実施形態による電気光学装置、及び電子機器について説明したが、本発明は、上記実施形態に制限されず、本発明の範囲内で自由に変更が可能である。例えば、以下のような変形も考えられる。
【0041】
上記実施形態においては、駆動用電源ラインの本数を、RGB各色のうち、Green用及びRed用の2本としたが、本発明は、これに限定されるものではない。例えば、Green用及びRed用の駆動用電源ラインに、Blue用の駆動用電源ラインを加えて、3本の駆動用電源ラインを並列に配設することもあり得る。さらに、Redの電流駆動素子用の駆動用電源ラインと、GreenとBlueの両電流駆動素子用の駆動用電源ラインとして、駆動用電源ラインを2本とすることもあり得る。本構成によっても、上記実施形態と同様の作用・効果が奏される。
【0042】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、駆動用電源ラインと、他の駆動用電源ラインを跨いで接続される電源線とは、ゲート配線に加えて、補助配線を介して接続されているので、駆動電流が導通する配線の断面積を増加させることができ、さらに、ゲート配線と補助配線との合成した跨ぎ抵抗値を低下させることができるので、電圧降下を抑え、また、供給電圧のばらつきを抑えることが可能となる。したがって、電極線間で共通インピーダンスによるクロストークを生じさせることなく、発光階調特性が良好に保持されるので、表示品位に優れた表示部を備えた電子機器を実現することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態による電気光学装置の駆動用電源ラインと電源線との連接部を示す概念図であり、図1(a)は、配線の配置を示す平面図であり、図1(b)は、層構造を示す断面図である。
【図2】 本発明の第1実施形態による電気光学装置を構成する高温ポリシリコンパネルを示す概略断面図である。
【図3】 本発明の第2実施形態による電気光学装置の駆動用電源ラインと電源線との連接部を示す概念図であり、図3(a)は、配線の配置を示す平面図であり、図3(b)は、層構造を示す断面図である。
【図4】 本発明の第3実施形態による電気光学装置の駆動用電源ラインと電源線との連接部を示す概念図であり、図4(a)は、配線の配置を示す平面図であり、図4(b)は、層構造を示す断面図である。
【図5】 本発明の第4実施形態による電気光学装置の駆動用電源ラインと電源線との連接部を示す概念図であり、図5(a)は、配線の配置を示す平面図であり、図5(b)は、層構造を示す断面図である。
【図6】 本発明の電気光学装置を備えた電子機器の一例である、携帯電話を示した斜視図である。
【図7】 本発明の電気光学装置を備えた電子機器の一例である、腕時計型電子機器を示した斜視図である。
【図8】 本発明の電気光学装置を備えた電子機器の一例である、携帯型情報処理装置を示した斜視図である。
【符号の説明】
10 第1の駆動用電源ライン
11 第2の駆動用電源ライン
12 ゲート配線
13,14,16,71,72,73,74,80,81 コンタクトホール15,17 補助配線
42,62 バリア層
51,70 遮光層
100 マトリクス表示部
XG ,XR 電源線
Claims (9)
- RGB各色に対応した3種類の電流駆動素子と、
複数の前記電流駆動素子を有するマトリクス表示部と、
前記マトリクス表示部の周辺に配設され、前記電流駆動素子に接続される電源線を連接する、前記マトリクス表示部の最も近傍に配設される第1の駆動用電源ラインと第2の駆動用電源ラインと、
を備える電気光学装置であって、
前記第1の駆動用電源ライン、前記第2の駆動用電源ライン及び前記電源線は、全て同一レイヤに形成され、
前記第1の駆動用電源ラインは、ゲート配線及び補助配線と立体的に交差してなり、
前記第2の駆動用電源ラインと前記電源線とは、前記第1の駆動用電源ラインを迂回し、前記レイヤの下層にそれぞれ配設される前記ゲート配線及び前記補助配線を介して連接されることを特徴とする電気光学装置。 - 前記補助配線は、遮光層であることを特徴とする請求項1記載の電気光学装置。
- 請求項2に記載の電気光学装置であって、
前記第2の駆動用電源ラインと前記電源線とは、前記第2の駆動用電源ラインが、第1のコンタクトホールを介して前記補助配線と、第2のコンタクトホールを介して前記ゲート配線とそれぞれ電気的に接続され、前記電源線が、第3のコンタクトホールを介して前記補助配線と、第4のコンタクトホールを介して前記ゲート配線と電気的に接続されることにより、電気的に接続されていることを特徴とする電気光学装置。 - 請求項2に記載の電気光学装置であって、
前記ゲート配線と前記補助配線とは複数の第1のコンタクトホールを介して電気的に接続され、前記第2の駆動用電源ラインと前記ゲート配線とは第2のコンタクトホールを介して電気的に接続され、前記電源線と前記ゲート配線とは第3のコンタクトホールを介して電気的に接続されることにより、前記第2の駆動用電源ラインと前記電源線とが電気的に接続されていることを特徴とする電気光学装置。 - 前記補助配線は、ITO電極と接続されるバリア層であることを特徴とする請求項1記載の電気光学装置。
- 前記第1の駆動用電源ライン、前記第2の駆動用電源ライン及び前記電源線は、それぞれ金属材で形成され、かつ、前記補助配線は、ポリシリコン、またはシリコン化合物で形成されてなり、
前記補助配線は、該補助配線専用のコンタクトホールを介して、前記ゲート配線に連接されることを特徴とする請求項1、2、4及び5のいずれか一項に記載の電気光学装置。 - 前記第1の駆動用電源ライン、前記第2の駆動用電源ライン、前記電源線、及び前記補助配線は、それぞれ金属材で形成されてなり、
前記補助配線は、前記第2の駆動用電源ライン及び前記電源線と前記ゲート配線とを連接させるコンタクトホールを共有して、前記第2の駆動用電源ライン及び前記電源線と連接されることを特徴とする請求項5に記載の電気光学装置。 - 前記コンタクトホールは、1カ所の連接部に対して、少なくとも2個設けられることを特徴とする請求項6または7に記載の電気光学装置。
- 請求項1から8に記載の電気光学装置のいずれか1つを含むことを特徴とする電子機器。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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