JP4348619B2 - 画像処理装置、画像形成装置及び画像形成方法 - Google Patents
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Description
上記目的を達成するために、本発明にかかる画像処理装置は、像形成装置に画像データを提供する画像処理装置であって、画像データを取得するデータ取得手段と、前記データ取得手段により取得された画像データに基づいて画像処理が施された画像データを、一定の転送単位で前記像形成装置に出力するデータ出力手段と、記憶容量が前記一定の転送単位よりも小さい複数の記憶領域において、前記データ取得手段により取得された画像データを記憶するメモリと、前記データ取得手段により取得された画像データが、前記一定の転送単位で前記像形成装置に出力されるよう、前記複数の記憶領域を動的に組み合わせるメモリ制御手段とを有する。
図1は、タンデム型のプリンタ装置(画像形成装置)10の構成を示す図である。
図1に示すように、プリンタ装置10は、画像読取ユニット12、画像形成ユニット14、中間転写装置16、複数の用紙トレイ17、用紙搬送路18、定着器19、コントローラ20、画像処理装置22及びユーザインタフェース装置(UI装置)28を有する。このプリンタ装置10は、パーソナルコンピュータ(不図示)などから受信した画像データを印刷するプリンタ機能に加えて、画像読取装置12を用いたフルカラー複写機としての機能、及び、ファクシミリとしての機能を兼ね備えた複合機であってもよい。なお、本実施形態では、複数の感光体ドラム152が設けられたタンデム型のプリンタ装置10を具体例として説明するが、これに限定されるものではなく、例えば、感光体ドラム152が1つだけ設けられたロータリ型のプリンタ装置であってもよい。
画像読取装置12の下方には、カラー画像を構成する色に対応して、複数の画像形成ユニット14が配設されている。本例では、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色に対応して第1の画像形成ユニット14Y、第2の画像形成ユニット14M、第3の画像形成ユニット14C及び第4の画像形成ユニット14Kが、中間転写装置16に沿って一定の間隔を空けて水平に配列されている。中間転写装置16は、中間転写体としての中間転写ベルト160を図中矢印Aの方向に回転させ、これら4つの画像形成ユニット14Y、14M、14C、14K(像形成手段)は、画像処理装置20から入力された画像データに基づいて各色のトナー像を順次形成し、これら複数のトナー像が互いに重ね合わせられるタイミングで中間転写ベルト160に転写(一次転写)する。なお、各画像形成ユニット14Y、14M、14C、14Kの色の順序は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の順に限定されるものではなく、黒(K)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の順序など、その順序は任意である。
図1に示すように、画像読取ユニット12は、原稿を載せるプラテンガラス124と、この原稿をプラテンガラス124上に押圧するプラテンカバー122と、プラテンガラス124上に載置された原稿の画像を読み取る画像読取装置130とを有する。この画像読取装置130は、プラテンガラス124上に載置された原稿を光源132によって照明し、原稿からの反射光像を、フルレートミラー134、第1のハーフレートミラー135、第2のハーフレートミラー136及び結像レンズ137からなる縮小光学系を介して、CCD等からなる画像読取素子138上に走査露光して、この画像読取素子138によって原稿の色材反射光像を所定のドット密度(例えば、16ドット/mm)で読み取るように構成されている。
画像形成ユニット14Yは、画像処理装置22から入力された画像データに応じてレーザ光を走査する光走査装置140Yと、この光走査装置140Yにより走査されたレーザ光により静電潜像が形成される像形成装置150Yとを有する。
像形成装置150Yは、矢印Aの方向に沿って所定の回転速度で回転する像担持体としての感光体ドラム152Yと、この感光体ドラム152Yの表面を一様に帯電する帯電手段としての一次帯電用のスコロトロン154Yと、感光体ドラム154Y上に形成された静電潜像を現像する現像器156Yと、クリーニング装置158Yとから構成されている。感光体ドラム152Yは、スコロトロン154Yにより一様に帯電され、光走査装置140Yにより照射されたレーザ光LB(Y)により静電潜像を形成される。感光体ドラム152Yに形成された静電潜像は、現像器156Yによりイエロー(Y)のトナーで現像され、中間転写装置16に転写される。なお、トナー像の転写工程の後に感光体ドラム152Yに付着している残留トナー及び紙粉等は、クリーニング装置158Yによって除去される。
他の画像形成ユニット14M、14C及び14Kも、上記と同様に、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色のトナー像を形成し、形成された各色のトナー像を中間転写装置16に転写する。
また、中間転写装置16は、各画像形成ユニット14Y、14M、14C、14Kに対向する位置にそれぞれ第1の一次転写ロール162Y、第2の一次転写ロール162M、第3の一次転写ロール162C及び第4の一次転写ロール162Kを有し、感光体ドラム152Y、152M、152C、152K上に形成された各色のトナー像を、これらの一次転写ロール162により中間転写ベルト160上に多重転写する。なお、中間転写ベルト160に付着した残留トナーは、二次転写位置の下流に設けられたベルト用クリーニング装置のクリーニングブレード又はブラシにより除去される。
また、中間転写ベルト160の近傍に、多重転写されたトナー像を光学的に読み取るトナー像センサ220が配設されている。トナー像センサ220は、例えば、画像形成ユニット14Y、14M、14C、14Kにより形成されたテストパターンのトナー像を中間転写ベルト160から読み取り、読み取られたトナー像の画像データを画像処理装置22に対して出力する。すなわち、トナー像センサ220は、各色のトナー像の位置ずれ量を検出するために、中間転写ベルト160上からトナー像を読み取る。
また、用紙搬送路18上の二次転写位置には、バックアップロール168に圧接する二次転写ロール185が配設されており、中間転写ベルト16上に多重に転写された各色のトナー像は、この二次転写ロール185による圧接力及び静電気力で記録用紙42a又は42b上に二次転写される。各色のトナー像が転写された記録用紙42a又は42bは、2つの搬送ベルト186によって定着器19へと搬送される。
定着器19は、上記各色のトナー像が転写された記録用紙42a又は42bに対して加熱処理及び加圧処理を施すことにより、トナーを記録用紙42a又は42bに溶融固着させる。
定着器19により定着処理(加熱及び加圧)が施された記録用紙42a又は42bは、定着器19の後段に設けられた排出経路187を通って、プリンタ装置10の外部に排出される。
次に、本発明がなされた背景及び本実施形態の概要を説明する。
光走査装置140(図1)により書込み可能な画像が高解像度化したことに伴い、この光走査装置140に画像データを供給する画像処理装置22(図1)には、600dpi(dot per inch)などの低解像度の画像データから2400dpiなどの高解像度の画像データまで様々な解像度の画像データが入力されるようになった。また、画像処理装置22には、4画素分の画素値がまとめられた4画素パッキング、又は、8画素分の画素値がまとめられた8画素パッキングなどのように、入力される画像データのデータ構造が異なる場合もある。
図2に例示するように、多値データで表現される600dpi(主走査方向及び副走査方向)の画像データは、2値データで表現される600dpi(主走査方向及び副走査方向)の画像データと比較すると、12倍のデータ量を有するが、これに基づき印刷される画像面積は同一である。
また、2値データで表現される1200dpi(主走査方向及び副走査方向)の画像データは、2値データで表現される600dpiの画像データと比較すると、データ量が4倍(4ビット)となる場合に、印刷される画像面積が同一となる。同様に、2値データで表現される2400dpi(主走査方向及び副走査方向)の画像データは、2値データで表現される600dpiの画像データと比較すると、データ量が16倍(16ビット)となる場合に、印刷される画像面積が同一となる。
また、2値データで表現される主走査方向4800dpiかつ副走査方向2400dpiの画像データは、2値データで表現される600dpiの画像データと比較すると、データ量が32倍(32ビット)となる場合に、印刷される画像面積が同一となる。
このように、画像処理装置22に入力される画像データのデータ量と印刷面積との組合せは、解像度又は階調数(多値/2値)によって異なる。
画像処理装置22は、光走査装置140の走査動作に同期して画像データを転送するため、転送されるデータ量と印刷面積との組合せが変化すると、転送すべきデータ量を変更する必要がある。
図3(A)に例示するように、本例のラインメモリ222は、画像処理装置22の入力段に設けられており、入力された画像データを、600dpiの画像データを基準とした転送単位で出力する。すなわち、ラインメモリ222は、600dpiの画像データが入力される場合に、光走査装置140の走査動作に対応する同期信号(Page-Sync信号及びLine-Sync信号)に同期して、入力される画像データと同一の転送単位で画像データを後段の画像処理部(後述)に出力する。なお、Page-Sync信号は、副走査方向の同期信号であり、Line-Sync信号は、主走査方向の同期信号である。
また、図3(B)に例示するように、ラインメモリ222は、2400dpiの画像データが入力される場合に、600dpiの画像データと同一の印刷面積となるように、入力された画像単位4つ分を1つの転送単位として後段の画像処理部に出力する。
このように、ラインメモリ222は、図3(A)及び図3(B)に例示するように、画像処理装置22の入力段において、画像データの転送単位(処理単位)を、印刷面積を基準として統一することにより、画像データの解像度及び階調数等が異なる場合であっても、後段の画像処理及び光走査装置140に対する転送処理を同一のタイミング制御で行うことができる。
図4は、画像処理装置22の入力段に設けられたラインメモリ222を模式的に示した図であり、図4(A)は、256階調の多値データで表現された解像度600dpiの画像データを記憶するラインメモリ222を例示し、図4(B)は、4画素パッキングの画像データ(2値、2400dpi)を記憶するラインメモリ222を例示し、図4(C)は、8画素パッキングの画像データ(2値、2400dpi)を記憶するラインメモリ222を例示する。
ラインメモリ222は、FIFO(First-In First-Out)のメモリで構成されており、入力された画像データを一時的に蓄積し、光走査装置140による走査タイミングに同期して蓄積している画像データを順次後段の画像処理部に出力する。
また、本図におけるラインメモリ222は、様々な解像度及びデータ構造の画像データを記憶できるように、ビット幅12ビットかつアドレス方向8K−ByteのFIFOメモリを4つ有している。
また、図4(B)に例示するように、各画素が1ビットの2値データで表現された主走査方向及び副走査方向共に2400dpiの画像データが4画素パッキングで入力される場合に、ラインメモリ222は、パッキングされた4画素分の画像データに応じて、各FIFOメモリのビット幅4ビット(第0ビットから第3ビットまで)を用いて記憶する。したがって、各FIFOメモリの残りの8ビット(第4ビットから第11ビットまで)は、それぞれ不使用状態となる。
また、図4(C)に例示するように、各画素が1ビットの2値データで表現された主走査方向及び副走査方向共に2400dpiの画像データが8画素パッキングで入力される場合に、ラインメモリ222は、パッキングされた8画素分の画像データに応じて、各FIFOメモリのビット幅8ビットを用いて記憶する。したがって、各FIFOメモリのアドレス方向4K−Byteのみが使用され、残りの4K−Byteと、ビット幅4ビット分が不使用状態となる。
そこで、本実施形態における画像処理装置22は、転送単位(600dpiで1ライン分の画像データ)のデータ量よりも記憶容量の小さな記憶領域を複数設け、これらの記憶領域を画像データ(解像度、階調数及びデータ構造等)に応じて組み合わせてラインメモリ222を動的に構成する。
本図における画像処理装置22は、入力段において、複数のFIFOの記憶領域a〜h(ビット幅4ビット、アドレス方向4K−Byte)と、これらの組合せを制御するメモリ制御部224とを有する。なお、本例のラインメモリ222に設けられた複数の記憶領域は、ビット幅及びアドレス方向の深さが同一であるが、これに限定されるものではなく、例えば、ビット幅及びアドレス方向の深さが異なる記憶領域であってもよい。また、1ビット相当の記憶領域でラインメモリ222を構成することにより、実質的に連続的なサイズの記憶領域でラインメモリ222が構成されてもよい。
同様に、メモリ制御部224は、各画素が1ビットの2値データで表現された主走査方向及び副走査方向共に2400dpiの画像データが4画素パッキングで入力される場合に、図5(B)に例示するように、ビット幅方向に4列、アドレス方向に2列ずつ記憶領域を配列させてラインメモリ222を構成させる。入力された画像データ(パッキングされた4画素分の画像データ)は、このラインメモリ222の記憶領域a〜hに過不足なく記憶され、600dpiの画像1ライン分の面積に相当するデータ単位(転送単位)で読出し可能となる。また、メモリ制御部224は、各画素が2ビットの2値データで表現された主走査方向及び副走査方向共に2400dpiの画像データが8画素パッキングで入力される場合に、ビット幅方向に2列、アドレス方向に1列ずつ記憶領域を配列させてラインメモリ222を構成させる。入力された画像データ(パッキングされた8画素分の画像データ)は、このラインメモリ222の記憶領域a〜hに過不足なく記憶され、600dpiの画像1ライン分の面積に相当するデータ単位で読出し可能となる。
このように、本実施形態における画像処理装置22は、入力段のラインメモリ222を複数の記憶領域で動的に構成することにより、記憶領域の不使用部分を排除すると共に、印刷面積(例えば、600dpiの画像1ライン分)を基準とした転送単位で画像データの読み出しを可能にする。
図6は、本実施形態における画像処理装置22の機能構成を例示する図である。
図6に例示するように、画像処理装置22は、複数の入力インタフェース部(入力I/F部)220と、複数の画像処理部230と、複数の出力インタフェース部(出力I/F部)240と、タイミング制御部250と、マシン制御部260とを有する。これらの入力I/F部220、画像処理部230及び出力I/F部240は、直列に配置されてそれぞれ画像処理パスを構成する。これら複数の画像処理パスは、コントローラ20の各ページメモリ202及び画像形成ユニット14の光走査装置140に対応し、各ページメモリ202から入力された各色の画像データを各光走査装置140に対して出力する。すなわち、第1の入力I/F部220Y、画像処理部230Y及び出力I/F部240Yからなる画像処理パスYは、Y色の画像形成ユニット14Yに対応し、第2の入力I/F部220M、画像処理部230M及び出力I/F部240Mからなる画像処理パスMは、M色の画像形成ユニット14Mに対応し、第3の入力I/F部220C、画像処理部230C及び出力I/F部240Cからなる画像処理パス230Cは、C色の画像形成ユニット14Cに対応し、第4の入力I/F部220K、画像処理部230K及び出力I/F部240Kからなる画像処理パスKは、K色の画像形成ユニット14Kに対応している。これらの画像処理パスは、入力される画像データの色が異なるだけであるため、以下、画像処理パスYを説明する。
なお、画像処理装置22は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)などのように、ハードウェア処理を行う回路装置である。
マシン制御部240は、画像処理装置22の各構成を制御する。
図7に示すように、入力I/F部220Yは、複数の記憶領域からなるラインメモリ222Yと、ラインメモリ222Yを制御するメモリ制御部224Yと、ラインメモリ222Yからデータを読み出すデータ読出し部226Yとを有する。
ラインメモリ222Yは、図5に例示したように、複数の記憶領域を有する。記憶領域のビット幅及びアドレス方向の深さは、図4に例示するメモリの使用領域(すなわち、それぞれの出力解像度及びデータ構造の画像データを記憶するメモリ領域)よりも小さい。より好ましくは、ラインメモリ222Yを構成する各記憶領域のビット幅及びアドレス方向の深さは、それぞれ、図4(A)〜(C)に例示するように複数の出力解像度及び複数のデータ構造の画像データそれぞれが記憶されるメモリの使用領域それぞれのビット幅及びアドレス方向の深さの公約数(例えば、最大公約数)である。
なお、ラインメモリ222Yを構成する記憶領域は、物理的に分離された記憶領域であってもよいし、論理的(仮想的)に分割された記憶領域であってもよい。
図8(A)に例示するように、ラインメモリ222は、メモリアレイの各ビットに対して、ビットイネーブル又はビットディセーブルを指定するビットイネーブル制御回路を有する。メモリ制御部224は、ラインメモリ222に設けられたビットイネーブル制御回路に制御信号を出力して、各ビットに画像データの書込みを許可又は禁止する。
すなわち、図8(B)に例示するように、メモリ制御部224は、ビットイネーブル制御により、十分に広いビット幅(本例では、16ビット)のメモリアレイをビット幅方向に分割して仮想的に4つの記憶領域を生成し、それぞれの記憶領域に1ライン分の画像データ(2400dpi)を書き込ませる。これにより、2400dpiの画像4ライン分、すなわち、600dpiの画像1ライン分の画像データが、ラインメモリ222に記憶されることになる。
図9に例示するように、ラインメモリ222は、メモリ制御部224によるアドレス制御(LSカウンタ1の値)によって、メモリアレイを仮想的にアドレス方向に分割する。さらに、ラインメモリ222は、図8で説明したように、ビットイネーブル制御によりメモリアレイをビット幅方向に分割する。これにより、メモリ制御部224は、ラインメモリ222内に、仮想的に分離された4つの記憶領域を生成し、生成された4つの記憶領域それぞれに画像データ(2400dpiの2値データを8画素パッキングしたもの4ライン分)を記憶させることができる。また、これら4つの記憶領域に記憶される画像データ(2400dpiの2値データが8画素パッキングされたもの)は、600dpiの画像1ライン分に相当し、図3(B)に例示したタイミング制御(Line-Req信号4回がLine-Sync信号1回と対応する)によりラインメモリ222に入出力される。
図10に例示するように、データ読出し部226は、フリップフロップ回路等の遅延回路を有し、ラインメモリ222から読み出された8画素パッキングの画像データ(8ビット)のうち4画素分(4ビット)を遅延させて、各ライン4ビットずつ抜き出して画像処理部230に出力する。すなわち、2400dpiの8画素は600dpiの2画素に相当するため、データ読出し部226は、フリップフロップ等を用いて、2400dpiで8画素分の画像データを、データ転送の基準となる600dpiの画像1画素分に相当するデータ単位で出力する。
以下、プリンタ装置10の全体的な動作を説明する。
図11は、プリンタ装置10の動作(S10)を示すフローチャートである。
図11に示すように、ステップ100(S100)において、利用者は、画像読取ユニット12(図1)に原稿をセットし、UI装置28(図1)を操作して印刷指示をプリンタ装置10に入力する。なお、本例では、画像読取ユニット12から画像データが入力される形態を具体例とするが、コンピュータ端末からネットワークを介して画像データが入力されてもよい。
プリンタ装置10のコントローラ20は、印刷指示が入力されると、画像読取ユニット12を制御して、原稿から画像データを読み取らせる。
コントローラ20は、画像読取ユニット12から入力された画像データ(RGB)を印刷用の画像データ(CMYK)に変換し、各ページメモリ202に記憶する。また、コントローラ20は、入力された画像データのデータ属性(解像度、階調数及びデータ構造)を画像処理装置22の各入力I/F部220(図6)に通知する。
各入力I/F部220のメモリ制御部224(図7)は、コントローラ20から通知されたデータ属性(解像度、階調数及びデータ構造)に応じて、ラインメモリ222の記憶領域を仮想的に分割するように、ビットイネーブル制御信号及びアドレス制御信号を決定する。
各入力I/F部220のメモリ制御部224(図7)は、データ属性に応じて決定されたビットイネーブル信号及びアドレス制御信号をラインメモリ222に対して出力して、ラインメモリ222への画像データの書込みを制御する。これにより、ページメモリ202から入力される画像データは、ラインメモリ222内で仮想的に分離された複数の記憶領域に記憶される。
各画像形成ユニット14は、入力されたパルス信号に応じて静電潜像を形成し、形成された静電潜像を各色のトナーで現像して、中間転写ベルト160に転写する。
中間転写ベルト160に転写された各トナー像は、互いに重ね合わせられて二次転写位置で記録用紙42に転写される。記録用紙42に転写されたトナー像は、定着器19により加熱処理及び加圧処理がなされて定着し、プリンタ装置10の外に排出される。
なお、本実施形態のプリンタ装置10は、低解像度(600dpi)の画像を基準とすることにより、遅いクロックを適用して消費電流を少なくしているが、高解像度(2400dpi)の画像を基準として画像データの転送単位を決定してもよい。
また、本実施形態におけるプリンタ装置10は、複数の記憶領域を組み合わせてラインメモリ222を構成することにより、記憶すべき画像データの解像度、階調数又はデータ構造等が異なる場合であっても、不使用の領域を低減させてラインメモリ222の記憶領域を有効に活用することができる。
次に、上記実施形態の変形例を説明する。
図12は、複数の画像処理パスで共有されるラインメモリ222を例示する図である。なお、本図に示された各構成のうち、図7に示された構成と実質的に同一のものには同一の符号が付されている。
図12に例示するように、複数の画像処理パスそれぞれに設けられた入力I/F部220C及び入力I/F部220Kは、1つのラインメモリ222CKを共有する。この場合、メモリ制御部224CKは、ラインメモリ222CKの複数の記憶領域a等をC色の画像処理パス及びK色の画像処理パスに割り当てることができる。例えば、単色(白黒印刷)の印刷が指示された場合に、メモリ制御部224CKは、ラインメモリ222CKの全ての記憶領域をK色の画像データに割り当てることができるため、大量のラインデータをラインメモリ222CKに記憶されることができる。また、この場合に、データ読出し部226Kだけでなく、データ読出し部226Cも、ラインメモリ222CKからK色の画像データを読み出し、画像処理部230K及び画像処理部230Cに出力することにより、大量の画像データを同時に転送処理及び画像処理することができる。
このように、本変形例におけるプリンタ装置10は、ラインメモリ222を複数の画像処理パスで共有することにより、ラインメモリ222の記憶領域を柔軟に割り当てて有効活用することができる。例えば、カラー画像印刷の場合には、単色画像印刷の場合ほど高い解像度を必要とされないため、それぞれの画像処理パスに割り当てる記憶領域は、小さくてもよいが、単色画像印刷の場合には、高い解像度を必要とされるため、1色の画像データに対して多くの記録領域を割り当てることが望ましい。このような場合に、本変形例のように、ラインメモリ222が複数の画像処理パスに共有されることは好適である。
14・・・画像形成ユニット
140・・・光走査装置
141・・・SOSセンサ
16・・・中間転写装置
20・・・コントローラ
22・・・画像処理装置
220・・・入力インタフェース部
222・・・ラインメモリ
224・・・メモリ制御部
226・・・データ読出し部
230・・・画像処理部
240・・・出力インタフェース部
250・・・タイミング制御部
260・・・マシン制御部
Claims (7)
- 像形成装置に画像データを提供する画像処理装置であって、
画像データを取得するデータ取得手段と、
前記データ取得手段により取得された画像データに基づいて画像処理が施された画像データを、一定の転送単位で前記像形成装置に出力するデータ出力手段と、
記憶容量が前記一定の転送単位よりも小さい複数の記憶領域において、前記データ取得手段により取得された画像データを記憶するメモリと、
前記データ取得手段により取得された画像データが、前記一定の転送単位で前記像形成装置に出力されるよう、前記複数の記憶領域を動的に組み合わせるメモリ制御手段と
を有する画像処理装置。 - 前記データ取得手段は、複数の解像度又は複数のデータ構造の画像データを取得する
請求項1に記載の画像処理装置。 - 前記一定の転送単位は、前記データ取得手段により取得された複数の画像データに基づいて形成される画像の部分面積が一定となる処理単位である
請求項2に記載の画像処理装置。 - 前記メモリ制御手段は、ビットイネーブル制御により、前記メモリを仮想的に分割して複数の記憶領域を設け、これらの記憶領域を配列させる
請求項1乃至3のいずれかに記載の画像処理装置。 - 前記メモリ制御手段は、アドレスシフトにより、前記メモリを仮想的に分割して複数の記憶領域を設け、これらの記憶領域を配列させる
請求項1乃至3のいずれかに記載の画像処理装置。 - 前記メモリ制御手段は、前記データ取得手段により取得された複数の画像データに基づいて形成される画像の部分面積が一定となるように、前記メモリに設けられた複数の記憶領域を配列し、
前記形成される画像面積が既定値となるように組み合わされた前記複数の記憶領域から、順次画像データを読み出すデータ読出し手段と、
前記データ読出し手段により読み出された処理単位の画像データに対して、画像処理を施す画像処理手段と
をさらに有する
請求項1乃至5のいずれかに記載の画像処理装置。 - それぞれ前記メモリ、前記データ読出し手段及び前記画像処理手段が設けられた複数の画像処理経路
を有し、
前記メモリ制御手段は、複数の画像処理経路の設けられた複数のメモリの記憶領域を組み合わせて、画像データを記憶させる
請求項1乃至6のいずれかに記載の画像処理装置。
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