JP4348378B2 - チャック装置 - Google Patents
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Description
なお、把持溝の断面形状は、把持溝内における鋼矢板の振れを抑えるため、鋼矢板の断面形状に対応してU形状に形成されている。
したがって、隣り合う鋼矢板を施工するときには、一枚の鋼矢板ごとに把持部の前後方向の向きを反転させ、把持溝の向きを鋼矢板の向きに合わせる必要がある。
そこで、従来のチャック装置では、把持部を鉛直方向に回動自在な状態でジャッキ装置に取り付けたものがある。この構成では、把持部を鉛直方向に180度回動させて、把持部の前後方向の向きを反転させることにより、把持溝の向きを鋼矢板の向きに合わせることができる(例えば、特許文献1参照)。
また、前記した従来のチャック装置では、把持部の前後方向を反転させたときに、把持部の上下が逆向きになる。したがって、従来のチャック装置において、把持部の前後方向を反転させたときに、同じ条件で杭を施工するためには、把持部が上下対象な構造となっている必要がある。そのため、従来のチャック装置では、把持部の設計の自由度が低くなってしまうという問題がある。
また、把持部は水平方向に回動することで前後方向が反転しており、把持部の反転時に上下の向きが変化しないため、把持部を上下対象な構造にする必要がなくなる。これにより、把持部の設計の自由度が高くなるため、各種の施工条件に対応させて、把持部の形状や各部品の配置を設定することができる。
また、把持部の反転時に上下の向きは変化しないため、把持部を上下対象な構造にする必要がなくなる。これにより、把持部の設計の自由度が高くなるため、各種の施工条件に対応させて、把持部の形状や各部品の配置を設定することができる。
本実施形態では、平面視でU形状の鋼矢板を地盤に圧入するためのチャック装置を例として説明する。
まず、チャック装置が設けられた杭打機の全体構成について説明した後に、チャック装置の構成について詳細に説明する。
なお、以下の説明において、前後方向とは、図1の側面図に示した前後方向に対応しており、左右方向とは、図4の平面図に示した左右方向に対応している。
杭打機1は、図1に示すように、リーダ20と、ジャッキ装置30と、チャック装置10とから構成され、ベースマシンであるラフタークレーン40に取り付けられている。
図1に示すリーダ20は、ジャッキ装置30の昇降をガイドするものであり、ラフタークレーン40のブーム41の先端部から吊り下げられている。
リーダ20は、上下方向に延びている柱状のガイド本体21と、このガイド本体21の上端部に取り付けられた上部旋回座22と、この上部旋回座22の上端部に取り付けられたリーダブラケット23と、ガイド本体21の下端部に取り付けられた反力板24と、から構成されている。
このリーダ20は、ブーム41によって吊り上げることで移動可能となっている。また、リーダ20を設置するときには、下端部の反力板24を地上面に接地させて、リーダ20を地上面に立設する。
図1に示すリーダブラケット23は、鉛直方向に回動自在な状態で、ラフタークレーン40のブーム41の先端部に取り付けられている。
上部旋回座22には、鋼矢板を吊り上げて圧入位置の上方に移動させるための吊具(図示せず)が設けられている。この吊具は、ラフタークレーン40の巻上装置から延ばされた昇降ワイヤの先端部に取り付けられており、巻上装置によって昇降ワイヤの巻き取りや繰り出しを行うことで吊具が昇降するように構成されている。
図3に示すジャッキ装置30は、鋼矢板に付与する圧入力を発生させるものであり、左右方向に所定間隔を離して配設された二体の油圧ジャッキ31,31と、各油圧ジャッキ31,31の間に配設された保持部35と、から構成されている。
また、油圧ジャッキ31のロッド32の下端部は、ガイド本体21から前方に突出している支持ブラケット25の先端部に固定されている。
このようなジャッキ装置30では、各油圧ジャッキ31,31のロッド32,32を伸縮させることにより、各シリンダ33,33がリーダ20のガイド本体21に沿って昇降するように構成されている。
保持部35は、上下方向に延ばされた円柱状の部材であり、各油圧ジャッキ31,31の間で各シリンダ33,33に支持されている。
チャック装置10は、図2に示すように、ジャッキ装置30に取り付けられており、鋼矢板を把持することにより、ジャッキ装置30から付与された圧入力を鋼矢板に伝えるものである。
図4に示す回動部11bの右側部には、回動部11bに対して回転力を付与するスイングジャッキ15が取り付けられている。
スイングジャッキ15のシリンダは、回動部11bの右側部に回動自在な状態で軸支され、スイングジャッキ15のロッドは、ジャッキ装置30に回動自在な状態で軸支されている。そして、スイングジャッキ15のロッドを伸縮させることにより、回動部11bが軸部11aの軸回りに回動するように構成されている。
上フランジ部11cには、図5(c)に示すように、左右方向に所定間隔を離して配設された二つの取付穴11c1,11c1が上下方向に貫通している。また、下フランジ部11dには、上フランジ部11cの各取付穴11c1,11c1に対峙する位置に配設された二つの取付穴11d1,11d1が上下方向に貫通している。
ガイド部材13dは、図4に示すように、把持部13の左右方向の中央部に配設されており、把持部13の上面に垂設された二枚の当接板13d1,13d1と、各当接板13d1,13d1の間に介設されたリブ板13d2とから構成されている。
各当接板13d1,13d1は、各面が前後方向に対して平行に配置されており、図4において把持溝13aの前方に配設されている。また、各当接板13d1,13d1の把持溝13a側の側端縁は、図5(b)に示すように、把持溝13aに向けて傾斜している。
この可動ピン13eは、ラフタークレーン40(図1参照)に設けられた油圧ユニットから把持部13内に駆動油が供給されることで把持溝13a内に延伸し、把持部13内から油圧ユニットに駆動油を排出することで把持溝13a内から縮退するように構成されている。
リンク部材12の下端面から突出したジョイントピン12bの下端部が、把持部13の左側部に設けられた軸受け部13fに回動自在に軸支されることにより、把持部13は、リンク部材12の前端部に対して水平方向に回動自在となっている。
リンク部材12の取付穴12cと、アーム部11eの取付穴11e1とを連通させ、各取付穴12c,11e1にジョイントピン12dを挿通させることにより、リンク部材12は、アーム部11eの先端部に対して水平方向に回動自在となっている。
本実施形態のチャック装置10の動作について、U形の鋼矢板を横方向に連設して土留め壁を構築する場合を例として説明する。なお、隣り合う鋼矢板は、その前後方向を交互に反転させた状態で連設される。
リンク部材12が支持部11の左方に配置されるように、回動部11bの向きをセットし、把持部13の第二の側壁13cを支持部11の前部に取り付ける。これにより、把持部13の把持溝13aは、両側端部が前方に向けて折り曲げられた向きに配置され、鋼矢板P1に対応した向きとなる。
このとき、鋼矢板P1の前面を、ガイド部材13d(図5(b)参照)の各当接板13d1,13d1の傾斜した側端縁上で摺動させながら、鋼矢板P1を下降させることにより、鋼矢板P1が把持溝13a内に案内される。
その後、図2に示す油圧ジャッキ31のロッド32を延伸させて、シリンダ33を上昇させ、ロッド32を最も延伸させた後に、前記した鋼矢板P1の圧入と同様に、鋼矢板P1を把持部13によって把持し、ジャッキ装置30から付与された圧入力を鋼矢板P1に伝えることで鋼矢板P1の圧入を繰り返す。
まず、図1に示すラフタークレーン40のブーム41を起こして杭打機1を吊り上げ、ブーム41やラフタークレーン40全体を移動させることにより、チャック装置10を図6(a)に示す鋼矢板P1に隣接する位置に移動させる。
この状態で支持部11の回動部11bを右回りに回動させ、図6(c)に示すように、アーム部11eを支持部11の左側から右側に移動させることにより、アーム部11eの先端部に連結されているリンク部材12を、支持部11の左方から右方に移動させる。
さらに、リンク部材12をアーム部11eの先端部に対して左回転させるとともに、把持部13をリンク部材12の前端部に対して左回転させる。これにより、図6(a)に示す把持部13の向きから、図6(d)に示すように、前後方向が反転した状態で把持部13が支持部11の前方に配置される。
反転させた把持溝13a内に鋼矢板P2を挿入し、可動ピン13eを把持溝13a内に突出させることにより、把持部13によって鋼矢板P2を把持する。そして、前記した鋼矢板P1(図6(a)参照)の圧入動作と同様にして、鋼矢板P2を地盤に圧入する。
本実施形態のチャック装置10では、図6(a)〜(d)に示すように、把持部13が水平方向に回動することで、把持部13の前後方向が反転するように構成されており、把持部13の反転時に生じる慣性力が小さいため、作業者は把持部13を取り扱い易くなり、把持部13の前後方向を簡単に反転させることができる。
そして、把持部13の上方に吊り下げられた鋼矢板P1,P2を、ガイド部材13dに当接させることにより、鋼矢板P1,P2をスムーズに把持溝13a内に案内することができるため、作業効率を向上させることができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜に設計変更が可能である。
例えば、本実施形態では、図5(b)に示すように、支持部11の下端面よりも上方で鋼矢板を把持するように構成されているが、図7(b)に示すように、支持部11よりも下方で鋼矢板Pを把持するように構成することもできる。
したがって、地上面GLよりも下方で鋼矢板Pに圧入力を付与して、鋼矢板Pを地盤に圧入することができるため、鋼矢板Pの上端縁が地上面GLから突出しないように施工することができる。
また、本実施形態では、図4に示すように、U形の鋼矢板に対応させて、把持部13の把持溝13aを平面視でU形状としているが、施工する杭の形状に対応させて、把持溝を各種形状に形成することができる。さらに、本実施形態の把持溝13aのように貫通穴に形成することなく、把持溝の側部にスリット状の開口部が形成されていてもよい。
10 チャック装置
11 支持部
11b 回動部
11e アーム部
12 リンク部材
13 把持部
13a 把持溝
13d ガイド部材
13e 可動ピン
14 ジョイントピン
20 リーダ
30 ジャッキ装置
31 油圧ジャッキ
35 保持部
40 ラフタークレーン
P1 鋼矢板
P2 鋼矢板
Claims (1)
- ジャッキ装置から付与された圧入力又は引張力を杭に伝えるためのチャック装置であって、
水平方向に回動自在な回動部を有し、前記ジャッキ装置に取り付けられた支持部と、
前記支持部の前部に着脱自在に取り付けられ、前記杭が挿通する把持溝が上下方向に形成されており、前記把持溝内で前記杭を挟んで把持する把持部と、
先端部が前記把持部の左右側部の一方に取り付けられ、基端部が前記回動部の左右側部の一方に取り付けられたリンク部材と、を備え、
前記把持部は、前記リンク部材に対して水平方向に回動自在であるとともに、前記リンク部材は、前記回動部に対して水平方向に回動自在であり、
前記回動部を水平方向に回動させて、前記リンク部材を前記支持部の一方側から他方側に移動させるとともに、前記リンク部材及び前記把持部を水平方向に回動させることにより、前記把持部の前後方向が反転するように構成されていることを特徴とするチャック装置。
Priority Applications (1)
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JP2007088677A JP4348378B2 (ja) | 2007-03-29 | 2007-03-29 | チャック装置 |
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JP4348378B2 true JP4348378B2 (ja) | 2009-10-21 |
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ID=39973778
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JP2007088677A Active JP4348378B2 (ja) | 2007-03-29 | 2007-03-29 | チャック装置 |
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JP (1) | JP4348378B2 (ja) |
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2007
- 2007-03-29 JP JP2007088677A patent/JP4348378B2/ja active Active
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