JP4347583B2 - 塗料用シリケート組成物およびこれを含む塗料組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、塗料に対して添加されるシリケート組成物およびこれを含む塗料組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
耐汚染性に優れている塗膜を得るために、シリケート化合物を添加剤として用いることが知られている。この添加による耐汚染性の発現は、塗膜中のシリケート化合物が表面に移行した後、加水分解して塗膜表面を親水化することによるものと考えられている。
しかし、フッ素塗料などの一部の塗料では、シリケート化合物を添加しても塗膜表面が親水化されないことがある。これらの多くは、シリケート化合物の表面移行性が不充分であるためと思われる。表面移行性を増加させるためには、シリケート化合物のバインダー成分に対する溶解性を低下させることが有効である。
ところが、このような考えに基づいて製造したシリケート化合物は、加水分解速度が遅いため、これを含む塗料から得られる塗膜は初期の親水化が不充分であるという問題点を有する。それに加え、シリケート化合物のバインダー成分に対する溶解性低下は、塗膜中でのシリケート化合物の局在化を招き、この局在化部分の加水分解によって、塗膜の白化が起こるという新たな不具合を引き起こす恐れがある。
【0003】
一方、ポリオール樹脂をシリケート化合物と反応させて得られるシリケート変性ポリオール樹脂組成物を用いることで、バインダー成分との相溶性が改善され、塗膜におけるクラックの発生や白濁を防止できることが知られている(例えば、特許文献1参照)。
しかし、このシリケート変性ポリオール樹脂組成物を先のフッ素塗料に添加しても、表面移行性が不充分であるため、目的とする塗膜表面の親水化は充分に行われない。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−163982号公報(請求項1)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、従来のシリケート化合物では添加効果が認められないような塗料に対して、初期からの充分な塗膜表面の親水化を可能とするとともに、塗膜の白化を生じない添加剤を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の塗料用シリケート組成物は、ポリオール変性シリケートと分子量250〜3000の低分子量シリケート化合物とからなるシリケート組成物であって、上記ポリオール変性シリケートと上記低分子量シリケート化合物との質量比が1/10〜1/0.01であり、上記ポリオール変性シリケートが、水酸基価10〜300、重量平均分子量が3000〜100000のポリオール樹脂に、Si原子に結合したアルコキシ基を平均6個以上有する原料シリケート化合物と分子量160以下のジオールとから得られる、上記原料シリケート化合物に対するSiO2濃度比が70%以上である変性シリケートを、有機溶剤中で反応させて得られるものである。ここで、上記低分子量シリケート化合物がアルキルシリケートであり、このアルキルシリケートのアルキル基が、メチル基および/またはエチル基であってよい。また、上記ポリオール樹脂と変性シリケートとの固形分質量の混合比が、1/10〜1/0.1であってよい。さらに、上記ポリオール樹脂が、上記添加される塗料と相溶するものであってよく、上記添加される塗料に含まれているものであってもなくてもよい。また、上記ポリオール樹脂が、フッ素樹脂であってよく、上記添加される塗料がフッ素塗料であってよい。
本発明の塗料組成物は先の塗料用シリケート組成物を含むことを特徴としている。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明の塗料用シリケート組成物は、ポリオール変性シリケートと分子量250〜3000の低分子量シリケート化合物とからなる。
【0008】
ポリオール変性シリケート
本発明の塗料用シリケート組成物の構成成分であるポリオール変性シリケートは、変性シリケートとポリオール樹脂とを反応させて得られるものである。そして、この変性シリケートは、原料シリケート化合物とジオールとから得られるものである。
【0009】
<原料シリケート化合物>
上記原料シリケート化合物は、Si原子に結合したアルコキシ基を平均6個以上有している。上記アルコキシ基のアルキル部分の炭素数は6以下であることが加水分解反応性の点から好ましく、アルコキシ基がメトキシ基および/またはエトキシ基であることがさらに好ましい。また、上記原料シリケート化合物は、2種以上の混合物であってもよい。
【0010】
上記原料シリケート化合物は、テトラアルコキシシランの縮合体であることが好ましい。上記テトラアルコキシシランの具体例としては、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、テトラブトキシシラン、テトラヘキシルオキシシランなどを挙げることができる。上で好ましいアルコキシ基を説明したように、テトラメトキシシランおよびテトラエトキシシランが特に好ましい。テトラメトキシシランおよびテトラエトキシシランの縮合物は、それぞれ、三菱化学からMKCシリケートシリーズとして、およびコルコート社からエチルシリケートシリーズとして市販されている。なお、メトキシシリル基とエトキシシリル基とを有する原料シリケート化合物は、テトラメトキシシランとテトラエトキシシランとを同時に用いて縮合を行うか、テトラメトキシシランの縮合物のメトキシ基をエタノールで一部置換することにより得ることができる。
【0011】
また、上記原料シリケート化合物のアルコキシ基の一部は、ベンジルオキシ基、2−ブトキシエチルオキシ基、または3−メトキシ−1−プロピルオキシ基に置換されていてもよい。この場合の置換率は、上記原料シリケート化合物が有するアルコキシ基の50%以下であることが好ましい。
【0012】
テトラアルコキシシランの縮合体としてのシリケート化合物は、縮合度、分岐や架橋の有無など、種々の構造を有するものの混合物であるため、シリケート化合物としての構造を明確に特定することは難しい。このため、市販されているシリケート化合物について得られる情報は、通常、アルコキシ基の種類とSiO2濃度としかない。一方、このシリケート化合物は、当業者であれば、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)を用いることによりその重量平均分子量を求めることができる。
【0013】
そこで本明細書では、原料シリケート化合物の構造を、分岐や架橋のない直鎖状の縮合体である、下記式(I)に示された構造を有するものとして扱う。この式(I)におけるnの値は、GPC測定で得られるポリスチレン換算した原料シリケート化合物の重量平均分子量から計算して求められる。なお、nは1以上の整数または小数部を有する数値である。
【0014】
【化1】
【0015】
(Rは、同一でも異なっていてもいい炭素数1〜6のアルキル基であって、その一部はベンジル基、2−ブトキシエチル基、または3−メトキシ−1−プロピル基で置き換わっていてもよい。)
このように規定した構造式から計算されるSiO2濃度とカタログや500℃以上の高温で焼成することにより得られる既知のSiO2濃度とは、その差が10%以下であることが好ましい。10%を超えると、式(I)で示される化合物が原料シリケート化合物を代表したものであるということが難しい。なお、上記SiO2濃度は、シリケート化合物中のSi原子とそれに結合した酸素原子とがシリケート化合物に占める質量割合を意味する。
【0016】
また、Si原子に結合したアルコキシ基が複数種存在する場合には、核磁気共鳴スペクトル(NMR)を測定することにより、式(I)中のアルコキシ基の存在比率を求める。
【0017】
このようにして決定された原料シリケート化合物の構造から計算して得られる分子量を計算分子量と定義する。上記計算分子量は、258〜3500であることが好ましい。258未満のものを用いて変性を行ったものは、塗膜表面の親水化能が十分でなく、3500を上回ると、変性して得られるものの安定性に問題がある。より好ましい平均分子量は、500〜3000である。
【0018】
<ジオール>
上記ジオールはその分子量が160以下である。上記ジオールの分子量が160を上回ると、得られる変性シリケートにおける、Si原子に結合したアルコキシ基の濃度が低下する恐れがある。上記分子量160以下のジオールとしては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、ノナンジオールなどが挙げられる。これらの中で分子量が120以下のものがさらに好ましく、最も分子量の小さいジオールであるエチレングリコールが特に好ましい。
【0019】
<変性シリケート>
本発明の塗料用シリケート組成物の構成成分であるポリオール変性シリケートを得るために用いられる変性シリケートは、原料シリケート化合物に対するSiO2濃度比が70%以上である。70%未満だと、アルコキシ基の濃度が著しく低下するため、塗膜中で表面に移行した後に加水分解しても、塗膜に充分な親水性を与えることができない恐れがある。原料シリケート化合物のSiO2濃度が先に決定した構造から計算されるのと同様に、上記変性シリケートのSiO2濃度は、ジオールの水酸基と原料シリケート化合物のSi原子に結合したアルコキシ基とが反応したものとして、用いた原料シリケート化合物およびジオールの量から計算される。
【0020】
上記変性シリケート化合物の製造では、基本的に、得られた反応混合物がそのまま変性シリケート化合物として利用される。そのため、反応に用いられるジオールの量が変性シリケート化合物のSiO2濃度を事実上決定することになる。よって反応に用いられる上記ジオールの量は、SiO2濃度が上記規定を下回らないように設定されなくてはならない。
【0021】
上記変性シリケート化合物の製造では、上記ジオールを何回かに分けて加える方法により、反応を多段で行うことができる。このとき、1段目の反応で用いられるジオールの量は、上記原料シリケート化合物の0.5モル倍量以下であることが好ましい。0.5モル倍量を上回ると、反応混合物がゲル化する恐れがある。このことは反応を1段しか行わない場合にも適用される。また、同様にして、2段目以降の反応で用いられるジオールの量は、その1段前の反応で用いられたジオールの0.5モル倍量以下に設定される。なお、ここで基準となる原料シリケート化合物は、先に説明したように直鎖状の縮合体構造のものとして扱われ、その分子量が用いられているため、決定構造と実際の構造との差異による誤差が発生する可能性を含んでいる。しかし、その誤差は配合設計に大きな変更を余儀なくさせる程度のものではなく、ゲル化を起こさず目的とする変性シリケート化合物を得るために、上記0.5モル倍量を1つの基準として配合量の調整を行うことは、当業者であれば容易である。
【0022】
上記反応は、当業者によく知られた通常のエステル交換方法に準じて行うことができる。この反応において、溶剤は特に使用しなくてもいいが、用いる場合には、反応物の合計重量に対して10倍以下であることが好ましい。溶剤の具体例としては、例えば、トルエン、ベンゼン、キシレンなどの芳香族炭化水素、ジクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素、テトラハイドロフランおよびジオキサンなどのエーテル類、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン類、酢酸エチルおよび酢酸ブチルなどのエステル類、ジメチルカーボネート、アセトニトリルなどが挙げられる。また、メタノールやエタノールなど、原料シリケート化合物が有するアルコキシ基に相当するアルコールを溶剤として使用することも可能である。
【0023】
また、触媒は特に用いる必要がないが用いる場合には、エステル交換反応触媒として知られている酸または塩基を用いることができる。酸としては、塩酸、硫酸、リン酸、スルホン酸などのブレンステッド酸や有機スズ化合物などのルイス酸が挙げられる。また塩基としては、トリエチルアミン、ジメチルベンジルアミン、ジアザビシクロ [2.2.2] オクタン、1,8−ジアザビシクロ [5.4.0] ウンデンセン−7などの3級アミンなどを使用することができる。
反応温度は、触媒を使用しない場合、70〜160℃、好ましくは70〜150℃で、反応時間は約1時間以上とすることができる。
【0024】
上記反応は、通常、エステル交換反応によるアルコールの留出が停止するまで行われる。この他、GPCや粘度を継続的に測定して、これらが変化しなくなった点で終了することも可能である。これらは、反応を多段で行う場合に、それぞれの段階ごとに適用される。
【0025】
上記反応においては、ジオールとともに1価のアルコールを共存させて反応を行うことができる。この1価のアルコールは、上記原料シリケート化合物中のSi原子に結合したアルコキシ基とは異なるアルコキシ基を有するものである。このようなアルコールをジオールと共存させることにより、ジオールとの反応と同時に、上記原料シリケート化合物中のSi原子に結合したアルコキシ基を異なるアルコキシ基に置換することができる。
【0026】
先に述べた、シリケート化合物が有するアルコキシ基として好ましいものからすると、上記1価のアルコールとしては、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ベンジルアルコール、ブチルセロソルブ、3−メトキシ−1−プロパノールから選ばれることが好ましく、メタノールおよびエタノールがさらに好ましい。なお、このような1価のアルコールを共存させて反応を行う場合、反応混合物のSiO2濃度の計算において、1価のアルコールをジオールと同様の反応試剤として取り扱う必要がある。
【0027】
このようにして得られた反応混合物が変性シリケートである。この変性シリケートは無色透明な液体で、上記原料シリケート化合物と上記ジオールとの反応物を主成分としており、若干量の上記シリケート化合物および上記ジオールといった原料成分を含んでいる可能性がある。上記原料シリケート化合物と上記ジオールとの反応物は、基本的にジオールの両末端に原料シリケート化合物が結合した構造を有しているものと考えられるが、単一の構造ではないと予想される。もともと、上記原料シリケート化合物自体が縮合度の異なる複数の縮合体を含む混合物であることから、上記変性シリケートは種々の構造を有する化合物からなる組成物であると見なすことができる。
【0028】
上記変性シリケートの重量平均分子量は、原料シリケートの分子量、用いたジオールの量および反応段数により異なってくるが、2000〜20000であることが好ましい。さらに好ましくは2800〜12000であり、特に好ましくは3200〜10000である。これらの値はGPCにより求めることができる。
【0029】
上記変性シリケートは、上記ジオールが有する2つの水酸基からそれぞれ水素原子を除いたジオールユニットの両末端の酸素原子に、テトラアルコキシシランの縮合物からアルコキシ基を1つ除いたシリケートユニットがそれぞれ結合した構造を有する化合物からなる。ここで、シリケートユニットの少なくとも1つは、別の上記ジオールユニットを介して別の上記シリケートユニットが結合していてもよい。
【0030】
上記構造は、以下のようにして推定される。すなわち、平均6個以上のSi原子に結合したアルコキシ基を有するシリケート化合物がテトラアルコキシシラン縮合物である場合、ジオールが有する2つの水酸基が2分子のテトラアルコキシシラン縮合物のアルコキシ基1個とそれぞれエステル交換反応を起こした結果、ジオールの両末端にテトラアルコキシシラン縮合物がそれぞれ結合した反応物が得られる。特に系内においてジオール1モルに対するテトラアルコキシシラン縮合物の存在量が2モルである場合、この構造を有する反応物が優先的に生成すると考えられる。しかし、この構造を有する反応物がさらにジオールと反応することを完全に制御することは困難である。
【0031】
さらに、多段で反応を行う場合には、上記構造を有する反応物にジオールを反応させることとなる。この場合、すでにジオールがエステル交換により結合しているテトラアルコキシシラン縮合物のアルコキシ基と、別のジオールが有する1個の水酸基との反応が進行することとなる。上記反応条件下では、水酸基がそのまま残存する可能性が少ないため、もう1個の水酸基は、別の、ジオールがエステル交換によりすでに結合しているテトラアルコキシシラン縮合物のアルコキシ基との反応が起こるものと思われる。その結果として、いくつかのテトラアルコキシシラン縮合物がジオールでつながった構造を有する化合物が得られる。ただし、化合物が分子中にいくつのテトラアルコキシシラン縮合物、すなわち、シリケートユニットを何個有しているかは、平均分子量から求められる平均値としてでしか求めることはできない。ただ、上記変性シリケートを構成する主成分は、いずれもテトラアルコキシシラン縮合物がジオールでつながった構造を有するものである。なお、上記テトラアルコキシシラン縮合物のアルコキシ基の一部は、テトラアルコキシシランのアルコキシ基と異なるアルコキシ基に置換されていてもよい。これらの具体例は、先に述べたものと同じである。
【0032】
<ポリオール樹脂>
本発明の塗料用シリケート組成物の構成成分であるポリオール変性シリケートを得るために用いられるポリオール樹脂は、水酸基価10〜300、重量平均分子量が3000〜100000である。水酸基価が10未満だと、変性シリケートとの反応が充分でなく、300を上回ると反応中にゲル化が起こりやすくなったり、得られるポリオール変性シリケートの粘度が高くなりすぎる。また、重量平均分子量が3000未満だと、塗膜の白化が起こる恐れがあり、100000を上回ると粘度が増加して取扱い性に問題が生じる。好ましい水酸基価の下限値は30であり、上限値は80である。また、好ましい重量平均分子量の下限値は5000であり、上限値は50000である。
【0033】
このポリオール樹脂の種類は特に限定されず、例えば、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリウレタン樹脂、フッ素樹脂など一般的なものが挙げられる。これらの樹脂の中で、先の水酸基価および重量平均分子量を有するものは、塗料用樹脂としても当業者によく知られており、市販されているものがある。
【0034】
上記ポリオール樹脂としては、添加対象とする塗料に添加して相溶するものが好ましい。ただし、添加対象とする塗料に添加して相溶しないものであっても、後述する変性シリケートとの反応によって得られるポリオール変性シリケートが相溶性を有するようになる場合がある。なお、本明細書における「塗料と相溶する」とは、塗膜化した状態で濁りが生じないことを意味するものである。ポリオール樹脂が塗料と相溶しているかどうかの確認は、対象となる塗料から顔料成分を除いた配合を有するサンプル塗料を製造し、このサンプル塗料に、所定量のポリオール樹脂を加え、上記対象となる塗料の塗膜化条件で作成した塗膜について、濁りの有無を目視で判断することによって行う。上記ポリオール樹脂は、濁りが認められないサンプル塗料への添加量が固形分比で5質量%以上であることが好ましく、10質量%以上であることがさらに好ましい。
【0035】
上記添加対象とする塗料に添加して相溶するポリオール樹脂は、添加される塗料に含まれているものであってもよいし、含まれていないものであってもよい。上記含まれているものは、その特定が容易である。これに対し、添加対象とする塗料に含まれている樹脂が入手困難である場合や高価である場合には、添加対象とする塗料に含まれていないものをポリオール樹脂として選択することが効率的である。
【0036】
<ポリオール変性シリケートの製造>
本発明の塗料用シリケート組成物の構成成分であるポリオール変性シリケートは、上記ポリオール樹脂に、先の変性シリケートを有機溶剤中で反応させて得ることができる。ここで上記変性シリケートとポリオール樹脂との固形分質量の混合比は、0.1/1〜10/1である。0.1/1未満だと、塗膜の白化が生じる恐れがあり、10/1を超えると、塗膜表面の親水化が不充分である。好ましい下限値は1/1であり、好ましい上限値は5/1である。さらに好ましい上限値は3/1である。なお、この反応においては、ポリオール樹脂が有する水酸基と変性シリケートが有するアルコキシ基とのアルコール交換反応が進行し、ポリオール樹脂と変性シリケートとの結合が期待されるものであるが、この反応の目的は、上記結合を完全に進行させるものではない。すなわち、反応して得られたポリオール変性シリケートには、水酸基およびアルコキシ基が残存するとともに、未反応のポリオール樹脂および変性シリケートが含まれていることが多い。
【0037】
上記反応は、所定量の上記ポリオール樹脂および上記変性シリケートを有機溶剤中に加え、加熱撹拌することにより進行する。上記有機溶剤としては反応に影響を及ぼさないものであれば特に限定されないが、原料成分に含まれている有機溶剤や対象となる塗料に含まれている有機溶剤を用いることが好ましい。
【0038】
上記反応の諸条件は、用いる原料や有機溶剤の種類に合わせて設定することができる。上記反応における固形分率は80質量%以下、好ましくは60質量%以下、反応温度は40〜150℃、好ましくは60〜120℃、反応時間は10分〜15時間、好ましくは30分〜5時間で行うことができる。反応の終点は、粘度測定やGPCによる分子量測定で決定できるが、それ以外に、先のポリオール樹脂が塗料と相溶しているかどうかを確認したのと同様に行うことも可能である。すなわち、対象となる塗料に基づくサンプル塗料に、例えば20質量%相当の反応物を加え、これを焼き付けて得られる塗膜に濁りがなくなった時点で終了することができる。このようにして得られるポリオール変性シリケートは、必要に応じてその固形分率を調整することができる。
【0039】
低分子量シリケート化合物
本発明の塗料用シリケート組成物における別の構成成分である低分子量シリケート化合物は、その分子量が250〜3000である。250未満だと、塗膜を硬化させる際の加熱により揮散してしまう恐れがあり、3000を超えると初期に塗膜表面を充分に親水化できないおそれがある。上記分子量の決定は、先に挙げたGPCで行うことができるほか、市販品の場合にはカタログなどの商品情報に記載された値を用いることができる。
【0040】
上記低分子量シリケート化合物は、上記分子量を満たしていれば特に限定されず、上記変性シリケートを得るために用いた原料シリケート化合物の中から選択することができる。上記低分子量シリケート化合物は、入手容易な点を考慮すると、アルキルシリケートであることが好ましい。このアルキルシリケートは、先の原料シリケート化合物の説明におけるテトラアルコキシシランの縮合体である。上記アルキルシリケートのアルキル基、すなわち、テトラアルコキシシランにおけるアルコキシ基のアルキル基は、メチル基および/またはエチル基であることが好ましく、加水分解速度を考慮するとメチル基であることが特に好ましい。市販されているアルキルシリケートの好ましいものとして、三菱化学社製のMKCシリケート51、MKCシリケート56などを挙げることができる。
【0041】
一方、加水分解速度の観点から、アルキルシリケート以外にフルオロアルキル基を有するフッ素シリケートも使用することができる。このフッ素シリケートの具体的なものとして、ダイキン工業から発売されている、GH−110、GH−700などを挙げることができる。
なお、これらの低分子量シリケート化合物は、必要に応じて、2種以上を混合して用いることができる。
【0042】
塗料用シリケート組成物
本発明の塗料用シリケート組成物は、先のポリオール変性シリケートと低分子量シリケート化合物とからなるものである。ここで、低分子量シリケート化合物とポリオール変性シリケートとの質量比は0.01/1〜10/1である。0.01/1未満だと初期に塗膜表面を充分に親水化できないおそれがあり、10/1を超えると塗膜表面の親水化が困難になるおそれがある。好ましい範囲は0.1〜1.2である。
【0043】
本発明の塗料用シリケート組成物は、上記ポリオール変性シリケートと低分子量シリケート化合物とを混合することにより得られる。なお、塗料に対して、上記2成分を別々に加えることも上記混合に含めることとする。
【0044】
本発明の塗料用シリケート組成物は、塗料に添加されるので、必要に応じて、上記2成分以外のその他の成分として、塗料に含まれる成分を含んでいてもよい。上記その他の成分は、組成物中で共存することにより上記2成分に悪影響を及ぼしたりするものや、溶解性が悪いものでなければ特に限定されない。
本発明の塗料用シリケート組成物は、適当な溶媒を用いて、その固形分質量%を必要な値に調整することができる。
【0045】
塗料組成物
本発明の塗料組成物は、先の塗料用シリケート組成物を含むものである。本発明の塗料組成物において、上記ポリオール変性シリケートおよび上記低分子量シリケート化合物以外の成分は、それら単独で塗料として基本的に、成立するものである。
【0046】
本発明の塗料組成物は、通常、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリウレタン樹脂、フッ素樹脂、エポキシ樹脂などのバインダー成分を含んでいる。特に、本発明の効果が発揮されやすいことから、通常のシリケート化合物では親水化が充分に行われにくいフッ素樹脂がバインダー成分であり、さらにフッ素塗料と呼ばれるものであることが好ましい。なお、上記フッ素樹脂はそのフッ素含有率が15%以上であるものが好ましい。
【0047】
本発明の塗料組成物は、上記バインダー成分が有する官能基に応じて、硬化剤を適量含んでいてもよい。このような硬化剤としては、メラミン、ブロック化されていてもよいポリイソシアネート、多価カルボン酸、ポリエポキシ化合物などを挙げることができる。さらに、必要に応じて着色顔料や体質顔料などの顔料成分、沈降防止剤、硬化触媒、紫外線吸収剤、酸化防止剤、レベリング剤、表面調整剤、タレ止め剤、増粘剤、消泡剤などの各種添加剤成分を所定量含むことができる。
【0048】
本発明の塗料組成物は、その構成成分を当業者に知られた方法により混合することにより得ることができる。本発明の塗料組成物における上記塗料用シリケート組成物の配合量は、塗料固形分100質量部に対し、0.1〜50質量部、好ましくは1〜40質量部、さらに好ましくは3〜20重量部である。配合割合が少なすぎると、得られる塗膜が充分に親水化されない恐れがあり、逆に配合割合が多くなりすぎると、塗膜の光沢や塗り重ね付着性が低下する恐れがある。
【0049】
得られた塗料組成物は刷毛、スプレー、ローラー、コーターなどの通常の方法により、種々の基材に対して塗布された後、所定の加熱条件で硬化させることにより、約5〜200μmの膜厚の塗膜を得ることができる。このようにして得られる塗膜は、耐汚染性に優れ、特に屋外で使用される建材などの基材上に形成されて用いられることが好ましい。
【0050】
本発明の塗料組成物から得られる塗膜表面は、大気中の水分によって加水分解が進行することにより親水性が発現するものと考えられるが、水中に塗膜を浸漬して加水分解を積極的に進行させることにより、親水性の発現を確認することができる。
【0051】
【実施例】
本実施例において、特に断らない限り、「部」や「%」は質量を基準とするものである。
【0052】
シリケート化合物の構造決定
テトラメトキシシランの縮合体であるMKCシリケート56(三菱化学社製、SiO2濃度56%)について、ポリスチレンを標準物質、クロロホルムを溶出液としたGPC測定を行った。得られた重量平均分子量から縮合度を計算し、その構造を下記の構造式(II)と決定した。この構造式(II)の計算SiO2濃度は54.2%であり、カタログ記載値の56%との差異が1.8%であることから、この構造式を用いても問題はないと判断した。
【0053】
【化2】
【0054】
製造例1 変性シリケート(a)の製造
加熱装置、還流冷却器、脱水装置及び攪拌機を備えた反応器の内部を窒素置換した後、原料シリケート化合物としてのMKCシリケート56を735部加え、ここにジオールとしてエチレングリコール21.7部およびエタノールとメタノールとの質量比が89/11である工業用アルコール90.4部を攪拌下10分で添加した。
【0055】
系の温度を150℃に上昇させ、エステル交換反応によって生成するメタノールを除きながら3時間反応を行った。メタノールの留出がおさまったことを確認して反応を終了し、変性シリケート(a)724.1部を得た。配合から計算される変性シリケートのSiO2濃度は53%であり、原料シリケートの計算SiO2濃度54.2%に対する割合は98%であった。なお、得られた変性シリケートの重量平均分子量は3345であった。
【0056】
製造例2 変性シリケート(b)の製造
製造例1において、150℃で反応を1時間行った時点で、系の温度を60℃まで低下させた。ここにエチレングリコールの10質量%メタノール溶液の21.7部を滴下した後、系の温度を150℃まで上昇させた。生成してくるメタノールを除きながら3時間反応を行い、変性シリケート(b)726.0部を得た。配合から計算される変性シリケートのSiO2濃度は53%であり、原料シリケートの計算SiO2濃度54.2%に対する割合は98%であった。なお、得られた変性シリケートの重量平均分子量は5424であった。
【0057】
製造例3 変性シリケート(c)の製造
製造例2において、エチレングリコールの10質量%メタノール溶液の量を86.9部に変更する以外は同様にして変性シリケート(c)720.6部を得た。配合から計算される変性シリケートのSiO2濃度は53%であり、原料シリケートの計算SiO2濃度54.2%に対する割合は98%であった。なお、得られた変性シリケートの重量平均分子量は8219であった。
【0058】
製造例4 ポリオール変性シリケートAの製造
製造例で使用したと同じものである反応器の内部を窒素置換した後、ゼッフルGK−500(ダイキン工業社製フッ素ポリオール樹脂、水酸基価36、重量平均分子量30000、フッ素含有率35%)166.7部、有機溶剤として酢酸ブチル400部、製造例1で製造した変性シリケート(a)100部を加え、100℃で3時間攪拌した。サンプル塗料であるデュフロンK300ブラック艶消し(日本ペイント社製のフッ素塗料)から顔料成分を除いたクリア塗料100部に反応物25部の比率で加え、170℃で20分焼き付けて得られた塗膜に濁りが生じていないことを確認した。これを冷却し、657.0部のポリオール変性シリケートAを得た。
【0059】
製造例5 ポリオール変性シリケートBの製造
製造例4において、変性シリケート(a)に代えて製造例2で得られた変性シリケート(b)を用い、加熱時間を2.5時間に変更した以外は同様にして、ポリオール変性シリケートBを得た。
【0060】
製造例6 ポリオール変性シリケートCの製造
製造例4において、変性シリケート(a)に代えて製造例3で得られた変性シリケート(c)を用いた以外は同様にして、ポリオール変性シリケートCを得た。
【0061】
製造例7 低分子量シリケート化合物の製造
加熱装置、還流冷却器、脱水装置及び攪拌機を備えた反応器の内部を窒素置換した後、735部のMKCシリケート56およびエタノールとメタノールの質量比が89/11である工業用アルコール90.4部を加えた。系の温度を80℃に上昇させて6時間反応を行った後、さらに120℃に上昇させてエステル交換反応によって生成したメタノールを除去した。得られた生成物について、NMRによりメトキシシリル基/エトキシシリル基の比率を確認したところ、その比は90/10であり、GPCにより得られた重量平均分子量は1200であった。このようにして、低分子量シリケート化合物としてのメチルエチルシリケートを得た。
【0062】
実施例1〜6 塗料用シリケート組成物の製造
ポリオール変性シリケートとして製造例4〜6で得られたポリオール変性シリケートA〜C、低分子量シリケート化合物として、MKCシリケート56および57、ならびに製造例7で得られたメチルエチルシリケートを、下記の表1に示した配合で混合してそれぞれ塗料用シリケート組成物を得た。なお、MKCシリケート57は、三菱化学社製のテトラメトキシシランの縮合体であり、そのSiO2濃度は57%である。
【0063】
比較例1〜3
下記の表1に示す配合により、比較を行うための塗料用シリケート組成物3種を得た。
【0064】
塗料組成物の調製
デュフロンK300ブラック艶消し、および、この塗料から顔料成分を除いたクリア塗料、それぞれ100部に、実施例1〜6および比較例1〜3で得られた塗料用シリケート組成物を8部ずつ加えて、9種類の艶消し塗料組成物および6種類のクリア塗料組成物を得た。
【0065】
<塗膜の親水性評価>
先に得られた艶消し塗料組成物を、乾燥膜厚が25〜35μmになるよう、2枚のアルミ板に対してスプレー塗装を行い、常温で10分間セッティングを行った後、170℃で20分間焼き付けて2枚の硬化塗膜を得た。得られた塗膜のうち1枚は、加水分解を促進させるため、蒸留水に24時間浸漬した後、3時間乾燥を行い、その表面の水接触角を協和界面科学社製の接触角計CA−A型を用いて、液滴法により測定した。もう1枚は屋外に設置し、10日後における塗膜表面の水接触角を上と同様にして測定して初期の親水性を評価した。いずれも50度以下が合格である。評価結果を以下の表1に示した。
【0066】
<塗膜の白化評価>
先に得られたクリア塗料組成物を、乾燥膜厚が10〜15μmになるよう、アルミ板に対してスプレー塗装を行い、常温で10分間セッティングを行った後、170℃で20分間焼き付けて硬化塗膜を得た。得られた塗膜のL値をミノルタ社製の色彩色差計を用いて測定した後、沸騰水に7時間浸漬した。浸漬後の塗膜について目視で白化の有無を確認するとともに、L値を再び測定して浸漬前後の値の差である△L値を比較した。白化が認められず、△L値が1.0以下のものが合格である。評価結果を以下の表1に示した。
【0067】
【表1】
【0068】
本発明の塗料用シリケート組成物を含んだ塗料組成物は、いずれも塗膜表面の親水化が初期から充分に行われていることが確認できた。これに対し、低分子量シリケート化合物を含まないものやその量が範囲外である場合には、加水分解を促進した試験では充分な親水性を示したものの、初期の親水化は充分にではなかった。また、バインダー成分に対する溶解性を低下させた変性シリケートを用いたものは、初期の親水化は充分であったが、塗膜の白化が認められた。
【0069】
【発明の効果】
本発明の塗料用シリケート組成物は、従来のシリケート化合物では添加効果が認められないような塗料に対して添加することによって、初期からの充分な塗膜表面の親水化を可能とするとともに、塗膜の白化が生じることがない。これは以下のように考えられる。すなわち、本発明の塗料用シリケート組成物に含まれるポリオール変性シリケートは表面への移行性が高いため、共存する低分子量のシリケート化合物を同時に表面に運んでいると推察される。この機構によれば、単独では表面に移行しにくい低分子量のシリケート化合物が表面に存在し、速く加水分解することにより、初期の親水性を確保することができるものと考えられる。また、塗膜の白化が起こらない理由として、溶解性を低下させるための分子量増加とともに、塗料を構成するバインダー成分との相溶性を高める変性を行っているためであると考えられる。
Claims (10)
- ポリオール変性シリケートと分子量250〜3000の低分子量シリケート化合物とからなる、塗料に対して添加されるシリケート組成物であって、前記ポリオール変性シリケートと前記低分子量シリケート化合物との質量比が1/10〜1/0.01であり、
前記ポリオール変性シリケートが、
水酸基価10〜300、重量平均分子量が3000〜100000のポリオール樹脂に、Si原子に結合したアルコキシ基を平均6個以上有する原料シリケート化合物とジオールとから得られる、前記原料シリケート化合物に対するSiO2濃度比が70%以上である変性シリケートを、有機溶剤中で反応させて得られるものであり、
前記ジオールが、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、およびノナンジオールからなる群から選択される少なくとも1つである
塗料用シリケート組成物。 - 前記低分子量シリケート化合物が、アルキルシリケートである請求項1記載の塗料用シリケート組成物。
- 前記アルキルシリケートのアルキル基が、メチル基および/またはエチル基である請求項1または2記載の塗料用シリケート組成物。
- 前記ポリオール樹脂と変性シリケートとの固形分質量の混合比が、1/10〜1/0.1である請求項1〜3いずれか1つに記載の塗料用シリケート組成物。
- 前記ポリオール樹脂が、前記添加される塗料と相溶するものである請求項1〜4いずれか1つに記載の塗料用シリケート組成物。
- 前記ポリオール樹脂が、前記添加される塗料に含まれているものである請求項1〜5いずれか1つに記載の塗料用シリケート組成物。
- 前記ポリオール樹脂が、前記添加される塗料に含まれていないものである請求項1〜6いずれか1つに記載の塗料用シリケート組成物。
- 前記ポリオール樹脂が、フッ素樹脂である請求項1〜7いずれか1つに記載の塗料用シリケート組成物。
- 前記添加される塗料が、フッ素塗料である請求項1〜8いずれか1つに記載の塗料用シリケート組成物。
- 請求項1〜9いずれか1つに記載の塗料用シリケート組成物を含むことを特徴とする塗料組成物。
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