JP4347511B2 - 送信帯域阻止フィルタ内蔵衛星放送用周波数コンバータ - Google Patents

送信帯域阻止フィルタ内蔵衛星放送用周波数コンバータ Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、放送衛星や通信衛星を利用した衛星放送用の送受信アンテナシステムにおいて用いられる導波管一体型の衛星放送用周波数コンバータに係り、特に、受信性能の向上と共に構成の簡素化等を図ったものに関する。
【0002】
【従来の技術】
衛星放送システムにおいては、微弱な受信信号を高いS/N比の信号として処理できるようにするため、屋外に設置される衛星放送用アンテナのフィードホーンに接続された導波管に、受信信号の増幅と周波数変換等を行う回路基板が一体に取り付けられてなる衛星放送用周波数コンバータと称されるものが用いられている。
ところで、かかる衛星放送システムにおいては、送受信が同時に行われるいわゆる衛星通信システムのなかに組み込まれる場合があり、このときには、周波数コンバータが送信波の影響を受け易く、そのため、導波管部分へ入射してくる送信波を減衰させて回路側へ入力させないようにする必要がある。そのための方策としては、例えば、回路基板にいわゆるマイクロストリップラインによる送信波を阻止するための阻止フィルタを形成することが考えられる。
また、例えば、導波管内にねじを設け、リアクタンス素子として作用させることにより送信周波数に対する減衰作用を得るようにした公知・周知の導波管フィルタを用いることも考えられる。また、衛星放送の受信信号は右旋偏波や左旋偏波を同時または片方受信するために、その回路内にフィルタを設けることは機械的にも電気的にも非常に複雑な装置となった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前者にあっては、マイクロストリップラインが回路における挿入損失の増大を招くだけでなく、所望する送信波の減衰量に対して、マイクロストリップラインによるフィルタによって実現できるいわゆるQ値が十分に高いものではないため、満足のゆく減衰特性が得難いという問題がある。
また、後者にあっては、その製造の際、導波管の部分に上述したねじを挿入するためのタップ加工を要し、加工作業に手間が掛かるだけでなく、ねじの挿入寸法の調整を必要とし調整作業に時間を要する等の問題があった。
本発明は、上記実状に鑑みてなされたもので、簡易な構成の送信波減衰用のフィルタを有してなる衛星放送用周波数コンバータを提供するものである。
本発明の他の目的は、製造が容易で、調整作業などの必要のない送信波減衰用のフィルタを有してなる衛星放送用周波数コンバータを提供することにある。
本発明の他の目的は、送信波の影響が極めて少なく、送信波による利得抑圧や雑音指数の劣化、さらには、不要スプリアスの発生が無い衛星放送用周波数コンバータを提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記発明の目的を達成するため、本発明に係る送信帯域阻止フィルタ内蔵衛星放送用周波数コンバータは、
フィードホーン部へ入射された受信信号が導かれる導波管部と、周波数コンバータ回路が形成されてなる回路基板とが一体に取り付けられてなり、前記導波管部で前記受信信号が前記周波数コンバータ回路における伝送モードに変換されるよう構成されてなる衛星放送用周波数コンバータにおいて、
前記回路基板を挟持するように相互に接合されることで、前記回路基板の少なくとも部品が実装された部位を外部から遮断するように当該回路基板を収納すると共に、前記導波管部の伝搬路の一部が形成されて前記導波管部の一部をなす二つの部材が設けられ、
前記回路基板は、前記二つの部材により挟持されるようにして導波管部に一体に取り付けられると共に、前記回路基板には、前記導波管部内を伝搬してきた電磁波を前記周波数コンバータ回路へ入力するための伝送モードに変換するためのプローブが前記導波管部内へ突出するように設けられ、
前記二つの部材の内、一方の部材には、前記導波管部の後端部における短絡面が形成されてなり、当該一方の部材には、前記導波管部の伝搬路と同一形状の開口部を有し、前記プローブに作用する電界方向と同一方向に位置するように前記導波管部の伝搬路に前記開口部の周縁から突出形成されてなるフィルタ用突起を有してなる送信帯域フィルタ板が、前記プローブと前記短絡面との間に、配設可能に構成されてなるものである。
【0005】
かかる構成においては、プローブと導波管部の短絡面との間に、導波管部内の伝搬路に突出したフィルタ用突起を有してなる送信帯域フィルタ板を設けるようにすることで、このフィルタ用突起が高周波的にリアクタンス素子と、フィルタ板と導波管管内壁面とでなす浮遊容量とからなる阻止フィルタとして作用するため、その共振周波数を送信周波数に設定することで、導波管部内を伝搬する送信波を減衰せしめ、プローブを介して回路基板へ伝搬されるのを防止することができることとなり、簡易な構成で、送信波による回路基板における利得抑圧や雑音指数の劣化、さらには、不要スプリアスの発生が無い衛星放送用周波数コンバータを提供することができるものである。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図1乃至図5を参照しつつ説明する。
なお、以下に説明する部材、配置等は本発明を限定するものではなく、本発明の趣旨の範囲内で種々改変することができるものである。
本発明に係る送信帯域阻止フィルタ内蔵衛星放送用周波数コンバータ(以下「本コンバータ」と言う)は、その構成を概括的に述べれば、フィードホーン部1から延設されてなる円形導波管部2を分割構造として、その分割部分に回路基板4及び送信帯域フィルタ板6を挟持せしめるようにしてなるものである。
すなわち、まず、フィードホーン部1は、図示されない衛星放送用アンテナのリフレクタから反射された受信信号を、円形導波管部2へ導く公知・周知のものである。
このフィードホーン部1に続く円形導波管部2は、フィードホーン部1と一体に形成された円形導波管一体形成部2A(第1の導波管部)と、この円形導波管一体形成部2Aとは別体に形成され、円形導波管一体形成部2Aに接合、固着される(詳細は後述)円形導波管分割形成部2B(第2の導波管部)とに大別されてなるもので、円形導波管一体形成部2Aを便宜的に円形導波管部2の前端部と称するならば、円形導波管分割形成部2Bは、円形導波管部2のいわば後端部を形成する部分となっている(図1及び図3参照)。
【0007】
円形導波管一体形成部2Aの内部においては、フィードホーン部1に比較的近い位置において、公知・周知の構成による円偏波・直線偏波変換部(図示せず)が形成されたものとなっている。すなわち、この円形導波管部2内部における円偏波・直線偏波変換部は、円形導波管部2の内周面から二つの金属羽根(図示せず)が中心へ向けて延設されてなる公知・周知のもので、フィードホーン部1から入射してきた円偏波は、この円偏波・直線偏波変換部により直線偏波の電磁波に変換されて伝搬されるようになっている。
また、円形導波管一体形成部2Aの端部(フィードホーン部1と反対側)には、後述するように回路基板4が、その内部に接合、収納される筐体部3が一体形成されたものとなっている(図1参照)。
本発明の実施の形態における筐体部3は、全体形状が扁平の箱形に形成されてなるもので、特に、円形導波管一体形成部2Aと反対側は、凹状に形成されており、回路基板4が収納できるようになっている(図1参照)。
【0008】
円形導波管分割形成部2Bは、回路基板4と、シールド枠5と、送信帯域フィルタ板6と、押止蓋体部7とから構成されたものとなっている(図1及び図3参照)。
回路基板4は、いわゆる高周波用プリント配線基板であり、詳細は省略するが、増幅回路、ミキサー、局部発振回路、中間周波数変換回路等(図示せず)が形成されて、受信信号を所定レベルの中間周波数信号に変換するための周波数コンバータ回路が構成されたものとなっているもので、出力信号は、筐体部3及びシールド枠5を貫通するように設けられる出力コネクタ(図示せず)を介して外部へ取り出せるようになっているものである。
【0009】
この回路基板4は、筐体部3と接合する面は、全面に導電性部材(例えば銅箔)が着膜される(図示せず)一方、反対側の面は、回路に応じたプリント配線が形成されて部品実装面となっている。
そして、この回路基板4には、円形導波管部2の内径と同一径の伝搬路形成孔8(第1の伝搬路形成孔)が穿設されており、この伝搬路形成孔8は、回路基板4が後述するように筐体部3とシールド枠5との間に挟持された状態において、円形導波管部2に丁度位置するようになっている(図3参照)。
この伝搬路形成孔8の周囲には、2カ所の切欠10a,10bを有してなる環状プリントパターン9が形成されている。そして、この環状プリントパターン9には、その内壁面にも導電性部材が着膜されてなるいわゆるスルーホール11が適宜な間隔を隔てて複数設けられており、環状プリントパターン9は、このスルーホール11を介して回路基板4の反対側の全面に着膜された銅箔(図示せず)と導通状態とされるようになっている。
【0010】
また、この回路基板4の伝搬路形成孔8の周縁からは、伝搬路形成孔8の中心へ向かって、その平面形状(伝搬路形成孔8と正対する方向から回路基板4を見た場合の形状)が矩形状に形成されてなる2つのプローブ形成突起12a,12bが、円周方向で適宜な間隔を隔てて突出形成されている(図1及び図3参照)。そして、このプローブ形成突起12a,12bの表面(回路基板4の部品実装面側の面)には、プリント配線13a,13bが施されて、この2つのプローブ形成突起12a,12bの部分は、プローブ14a,14bを形成するものとなっている。
このプローブ14a,14bは、円形導波管一体形成部2Aと円形導波管分割形成部2Bとが接合された状態において、円形導波管部2の内部に位置し(図3参照)、フィードホーン部1から伝搬してきた電磁波の伝搬モードを、回路基板4の回路での伝送に適した伝送モードに変換する機能を果たすものとなっている。なお、このプローブ14a,14bは、回路基板4に設けられた回路の入力部分に接続されたものとなっている(図示省略)。
【0011】
シールド枠5は、その全体形状が先の筐体部3と同様に扁平の箱形に形成されてなるものであるが、その大きさは、筐体部3より若干小さく回路基板4とほぼ同一となっている(図3参照)。
このシールド枠5は、フィードホーン部1や円形導波管一体形成部2Aを形成する導電性部材(例えば、アルミニウム等)と同一のものを用いてなり、回路基板4側の部位は、凹状に形成されており、周縁の部分が周壁部5aとなっている(図2参照)。そして、円形導波管一体形成部2Aと円形導波管分割形成部2Bとが接合された状態において、周壁部5aと筐体部3との間に、回路基板4の周縁部が挟まれるようになっている(図3参照)。
また、このシールド枠5には、円形導波管部2の内径と同一の内径のシールド枠側伝搬路形成孔15(第2の伝搬路形成孔)が穿設されており、回路基板4と接合される面と反対側の面においては、シールド枠側伝搬路形成孔15の周縁に環状に段部16が形成されたものとなっている(図1及び図3参照)。
【0012】
このシールド枠側伝搬路形成孔15の回路基板4側となる周縁部分には、2つのシールド枠側切欠部18a,18bを有する環状突起17が、先の周壁部5aと一部重複するようにして突設されている(図2参照)。そして、円形導波管一体形成部2Aと円形導波管分割形成部2Bとが接合された状態において、この環状突起17の頂部は、先の回路基板4に形成された環状プリントパターン9に接合するものとなっており、そのため、回路基板4の部品実装面とシールド枠5との間には、部品実装面とシールド枠5とが接触しないように間隙が生ずるようになっている(図3参照)。したがって、シールド枠5は、この環状突起17、環状プリントパターン9、スルーホール11及び回路基板4の裏面の銅箔部分(図示せず)を介して筐体部3と電気的に導通するようになっている。
上述のようにシールド枠5と回路基板4とが接合された状態において、シールド枠側切欠部18a,18bは、丁度プローブ14a,14bの位置と一致するようになっており、プローブ14a,14bがシールド枠5と接触しないようにされている。
なお、環状突起17の高さ(シールド枠5の凹状に形成された側の底面からの高さ)は、周壁部5aのそれと同一に設定されている(図3参照)。
【0013】
一方、段部16には、送信帯域フィルタ板6が接合され、押止蓋体部7によって段部16に固定されるようになっている(図3参照)。
送信帯域フィルタ板6は、シールド枠5と同一の導電性部材を用いて、円環状に形成されると共に、円形状の開口部の中心に向かって2つのフィルタ用突起19a,19bが、周方向で適宜な間隔を隔てて、開口部の周縁から突出形成されたものとなっている(図1参照)。この送信帯域フィルタ板6の円環状に形成された部位6aの幅(円形状の開口部の径方向に沿う長さ)は、段部16の幅(シールド枠側伝搬路形成孔15の径方向に沿う長さ)は共に同一に設定されたものとなっている(図3参照)。なお、送信帯域フィルタ板6の板厚としては、例えば、0.5mm程度が好適である。
また、このフィルタ用突起19a,19bの形成位置は、円形導波管一体形成部2Aと円形導波管分割形成部2Bとが接合された状態において、プローブ14a,14bが位置する電界方向と一致するように設定されるものとなっている。
【0014】
押止蓋体部7は、シールド枠5と同一の導電性部材を用いて有底筒状に形成されてなるもので、その外径は、段部16における直径より若干大きく設定されており、押止蓋体部7の開口部側を段部16側へ圧入するようにして段部16に嵌装されるようになっている。これにより、送信帯域フィルタ板6は、段部16と押止蓋体部7の開口部側の端面との間に挟持されるようになっている(図3参照)。なお、この押止蓋体部7は、上述のように圧入により段部16に固定する方法の他、例えば、かしめにより固定するようにしてもよいものである。
また、この押止蓋体部7内部の底部7aは、上述のように押止蓋体部7が取り付けられた状態において、先のプローブ14a,14bの位置から、略λg/4の位置となるようにしてある。ここで、λgは、使用周波数(具体的には受信周波数であり、例えば12GHz)の管内波長である。
【0015】
上述した筐体部3、回路基板4及びシールド枠5は、例えば、ねじ(図示せず)により一体に相互に接合、固着されるものとなっている。すなわち、例えば、筐体部3には、雌ねじが形成されたねじ孔20が適宜な位置に複数設けられる一方、筐体部3のねじ孔20に対応して、回路基板4及びシールド枠5には、雌ねじが形成されていないねじ貫通孔21が形成され、シールド枠5側からねじ(図示せず)をねじ込むことで、相互に固着されるようにするのが好適である(図1参照)。
【0016】
次に、上記構成において、送信帯域フィルタ板6の作用について、図4及び図5を参照しつつ説明する。
まず、図4は、円形導波管部2内のプローブ14a,14bと送信帯域フィルタ板6のフィルタ用突起19a,19bの様子を模式的に示すもので、図を簡便なものとするために、いずれも一つのみを表したものとなっている。
最初に、押止蓋体部7の底部7aは、プローブ14a,14bの位置から既に述べたように、λg/4離れた位置となるよう設定されているため、プロープ14a,14bから見ると底部7aは短絡面となることは公知・周知の通りである。したがって、フィードホーン部1から伝搬してきた受信信号は、このプローブ14a,14bでの伝搬モードの変換において最大効率で変換されることとなる。
【0017】
さらに、本発明においては、このプローブ14a,14bと底部7aとの間に、送信帯域フィルタ板6のフィルタ用突起19a,19bが、プローブ14a,14bが位置する電界方向と同一方向に位置するように設けられているが、このようなフィルタ用突起19a,19bは、その一つについて見ると、高周波的には、それ自体はリアクタンス素子Lとして作用すると同時に、底部7a及び導波管内壁面との間にコンデンサCが形成されるものとなる。
したがって、フィルタ用突起19a,19bの一つについての等価回路は、図5(A)に示されたように、リアクタンス素子(コイル)LとコンデンサCとの直列接続されたものが、伝搬路に並列接続されたと等価なものとなる。
本発明の実施の形態においては、2つのフィルタ用突起19a,19bが設けられているため、等価回路は、図5(B)に示されたように、リアクタンス素子(コイル)LとコンデンサCとの直列接続されたものが互いに2つ並列接続されたと等価なものとなる。
【0018】
このようなリアクタンス素子LとコンデンサCの直列回路は、リアクタンス素子Lの大きさとコンデンサCの大きさから定まる共振周波数に対して阻止フィルタとして作用することは公知・周知の通りである。
そして、この共振周波数を、受信波と共にフィードホーン部1へ侵入してくる送信周波数(例えば14GHz)に設定することで、送信波の回路基板4への伝搬を阻止する送信帯域阻止フィルタ22が送信帯域フィルタ板6によって形成されるものとなっている。
本発明の実施の形態においては、共振周波数は、フィルタ用突起19a,19bと底部7aとの間隔a、プローブ14a,14bとフィルタ用突起19a,19bとの間隔b、フィルタ用突起19a,19bの長さd、フィルタ用突起19a,19bの幅eを適宜調整することで所望の共振周波数を得ることができるものとなっている。
【0019】
しかして、上記構成における本コンバータの動作について説明すれば、まず、図示されない衛星放送用アンテナのリフレクタにより反射された受信電波は、フィードホーン部1へ入射してくる。また、この際、本コンバータ近傍に設けられる送信用の増幅器(図示せず)からの送信波の漏れがあると、受信波と共にフィードホーン部1へ入射してくることとなる。
受信波は、フィードホーン部1により円形導波管部2へ導かれる。受信波は、円偏波とされているため、円形導波管部2において円偏波から直線偏波へ変換されて、プローブ14a,14bの位置まで伝搬してくる。送信波は円偏波とは異なる場合(直線偏波)もあるが、受信波と同様な経路にて伝搬してくる。
ここで、送信波は、送信帯域阻止フィルタ22の作用により減衰作用を受け、プローブ14a,14bにより回路側へ伝達されることが回避され、受信波のみがプローブ14a,14bにより導波管内の伝搬モードから回路基板4に形成された回路での伝送に適した伝送モードに変換されて回路へ入力されることとなる。
【0020】
フィードホーン部1からプローブ14a,14bまでの間の周波数特性は、従来から比較的広帯域に設計されているため、上述のような漏れ送信波がフィードホーン部1へ入射してくると、送信周波数が受信周波数に対して10乃至20%離れていても、フィードホーン部1からプローブ14a,14bまでの間での送信波の減衰量はさほどではなく、従来は、大半の送信波がプローブ14a,14bを介して回路基板4の回路へ入力してゆくこととなっていた。そのため、送信波によって、回路基板4に形成された低雑音増幅器の利得抑圧や雑音指数の劣化が生じ、また、後段に形成された周波数変換回路等において不用なスプリアスを生じせしめ受信性能の低下を招く要因となっていた。
本発明においては、上述のように、送信帯域阻止フィルタ22により、回路側への送信波の入力が阻止されるため、上述のような受信性能の劣化が確実に防止されることとなるものである。
なお、フィルタ用突起19a,19bの形状は、必ずしも上述したような矩形状に限定される必要はないもので、例えば正方形等適宜な形状にし得るものである。
【0021】
【発明の効果】
以上、述べたように、本発明によれば、導波管部を分割構成として、送信波を阻止できる送信帯域フィルタ板を、その分割構成された部分に設けるように構成することにより、従来と異なり、フィルタの調整作業などの必要のない、簡易な構成の衛星放送用周波数コンバータを提供することができるという効果を奏するものである。
また、送信帯域フィルタ板による送信帯域阻止フィルタを設けることにより、送信波の回路基板への伝搬が確実に阻止されるので、送信波の影響が極めて少なく、送信波による利得抑圧や雑音指数の劣化、さらには、不要スプリアスの発生が無い衛星放送用周波数コンバータを提供することができるという効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における送信帯域阻止フィルタ内蔵衛星放送用周波数コンバータの分解斜視図である。
【図2】シールド枠の回路基板と接合される面側における平面図である。
【図3】本発明の実施の形態における送信帯域阻止フィルタ内蔵衛星放送用周波数コンバータの円形導波管部の後端部側における図2に示されたA−A線断面図である。
【図4】プローブとフィルタ用突起の配置を模式的に示す模式図である。
【図5】円形導波管部における送信帯域阻止フィルタ板の等価回路であり、図5(A)は、フィルタ用突起が一つの場合の等価回路、図5(B)は、フィルタ用突起が二つの場合の等価回路である。
【符号の説明】
2…円形導波管部
2A…円形導波管一体形成部
2B…円形導波管分割形成部
3…筐体部
4…回路基板
5…シールド枠
6…送信帯域フィルタ板
7…押止蓋体部
14a,14b…プローブ
16…段部

Claims (2)

  1. フィードホーン部へ入射された受信信号が導かれる導波管部と、周波数コンバータ回路が形成されてなる回路基板とが一体に取り付けられてなり、前記導波管部で前記受信信号が前記周波数コンバータ回路における伝送モードに変換されるよう構成されてなる衛星放送用周波数コンバータにおいて、
    前記回路基板を挟持するように相互に接合されることで、前記回路基板の少なくとも部品が実装された部位を外部から遮断するように当該回路基板を収納すると共に、前記導波管部の伝搬路の一部が形成されて前記導波管部の一部をなす二つの部材が設けられ、
    前記回路基板は、前記二つの部材により挟持されるようにして導波管部に一体に取り付けられると共に、前記回路基板には、前記導波管部内を伝搬してきた電磁波を前記周波数コンバータ回路へ入力するための伝送モードに変換するためのプローブが前記導波管部内へ突出するように設けられ、
    前記二つの部材の内、一方の部材には、前記導波管部の後端部における短絡面が形成されてなり、当該一方の部材には、前記導波管部の伝搬路と同一形状の開口部を有し、前記プローブに作用する電界方向と同一方向に位置するように前記導波管部の伝搬路に前記開口部の周縁から突出形成されてなるフィルタ用突起を有してなる送信帯域フィルタ板が、前記プローブと前記短絡面との間に、配設可能に構成されてなることを特徴とする送信帯域阻止フィルタ内蔵衛星放送用周波数コンバータ。
  2. フィードホーン部へ入射された受信信号が導かれる導波管部と、周波数コンバータ回路が形成されてなる回路基板とが一体に取り付けられてなり、前記導波管部で前記受信信号が前記周波数コンバータ回路における伝送モードに変換されるよう構成されてなる衛星放送用周波数コンバータにおいて、
    前記導波管部は、前記フィードホーン部と一体形成されてなる第1の導波管部と、前記第1の導波管部とは別体に形成されて前記第1の導波管部に接合、固着されてなる第2の導波管部とから構成されてなり、
    前記第1の導波管部の前記フィードホーン部と反対側の端部には、全体形状が略箱状に形成され、前記フィードホーン部に臨む部位と反対側が凹状に形成されてなる筐体部が、前記端部の開口部分が当該筐体部の前記凹状に形成された部位に開口するように一体形成され、
    前記第2の導波管部は、前記回路基板と、前記回路基板を筐体部との間に挟持するように設けられるシールド枠と、前記シールド枠に取り付けられる送信帯域フィルタ板と、送信帯域フィルタ板を前記シールド枠へ固定せしめる押止蓋体部とから構成されてなり、
    前記回路基板は、前記筐体部の凹状に形成された部位に収納可能の大きさとされると共に、前記回路基板には前記導波管部の伝搬路に位置する部位に当該伝搬路と同一形状の第1の伝搬路形成孔が穿設され、当該第1の伝搬路形成孔の周縁から前記伝搬路へ突出するようにプローブが設けられる一方、前記筐体部に臨む面の全面には導電性部材が着膜され、前記シールド枠に臨む面において、前記伝搬路形成孔の周囲には、前記プローブが設けられた位置に切欠を有してなる環状のプリントパターンが形成され、当該環状のプリントパターンには、内壁部分に導電性部材が着膜されてなる複数のスルーホールが穿設されて、前記環状のプリントパターンと前記筐体部に臨む面に着膜された導電性部材とが前記スルーホールを介して導通状態とされ、
    前記シールド枠は、全体形状が前記筐体部の凹状に形成された部位に収納可能な大きさで略箱状に形成され、前記回路基板に臨む側が凹状に形成されてなり、当該凹状に形成された部位においては、前記導波管部の伝搬路に位置する部位に前記導波管部の伝搬路と同一形状の第2の伝搬路形成孔が穿設され、前記回路基板に臨む面側の前記第2の伝搬路形成孔の周囲には、前記回路基板に形成された環状のプリントパターンと同一位置に、前記プローブが設けられた位置に切欠部が形成されてなる環状突起が形成されてなる一方、前記回路基板に臨む側と反対側においては、前記第2の伝搬路形成孔の周縁に段部が形成されてなり、当該シールド枠は、前記環状突起が前記回路基板に形成された環状のプリントパターンに接合するようにして、前記筐体部の凹状に形成された部位に固着せしめられ、
    前記送信帯域フィルタ板は、環状に形成されると共に、開口部の周縁から前記導波管部の伝搬路へ突出するようにフィルタ用突起が形成されてなり、当該フィルタ用突起は、前記プローブに作用する電界方向と同一方向に位置するよう設けられてなり、
    前記押止蓋体部は、有底筒状に形成されると共に、その外径は、開口部側が前記シールド枠に形成された段部に嵌装可能となるように設定されてなる一方、その内側の底部は、前記回路基板に設けられたプローブから前記導波管部の使用周波数の管内波長の略1/4の位置となるように形成されて、前記段部と当該押止蓋体部の開口部側との間に前記送信帯域フィルタ板が挟持されるように当該開口部側が段部へ嵌装されてなることを特徴とする送信帯域阻止フィルタ内蔵衛星放送用周波数コンバータ。
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