JP4347254B2 - ホウ素拡散材およびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明はホウ素拡散材およびその製造方法に関する。
従来、例えばゲルマニウム、シリコン等にホウ素を熱拡散させてp型半導体とする際、ホウ素拡散材として窒化ホウ素焼結体が用いられている。このホウ素拡散材は、あらかじめその表面に酸化ホウ素を形成させそれを利用するものであり、酸化ホウ素が消費されると再度酸化処理が行われて酸化ホウ素が補給される。このような再酸化処理には多くの手間がかかるので、近年、酸化ホウ素含有の窒化ホウ素複合焼結体をホウ素拡散材とすることが開発された(以下、このホウ素拡散材を「酸化ホウ素複合拡散材」という。)。この酸化ホウ素複合拡散材であっても、使用に際してはその表面に酸化ホウ素が形成されるが、酸化処理後の拡散可能時間が窒化ホウ素焼結体からなるホウ素拡散材に比べて長くなる利点がある。
酸化ホウ素複合拡散材は、酸化ホウ素を多く含む窒化ホウ素粉末を焼結するか、又は酸化ホウ素粉末と窒化ホウ素粉末との混合粉末を焼結することによって製造される。この場合の問題は、焼結体の組織に多量の酸化ホウ素が含まれるため、使用時に反りなどが起こり、均一なホウ素拡散に支障があった。そこで、窒化ホウ素粉末と、アルミナ粉末と、高けい酸ガラス粉末及び/又はシリカ粉末とを含む混合粉末のホットプレス焼結体をホウ素拡散材とすることが提案されているが(特許文献1)、それでも酸化処理後の拡散可能時間は40時間程度であり、まだ改善の余地があった。
特開平10−303137号公報
本発明の目的は、酸化処理後の拡散可能時間を更に延長させたホウ素拡散材を提供することである。
本発明は、Al2O3成分とSiO2成分とBN成分とを含み、Al2O3成分とSiO2成分の合計含有率が20〜80質量%、BN成分の含有率が20〜80質量%であり、しかもAl2O3/SiO2のモル比が2.4〜1.0、開気孔率が13〜43%のセラミックス焼結体で構成されてなることを特徴とするホウ素拡散材である。また、本発明は、Al2O3/SiO2のモル比が1.0〜2.4である、Al2O3成分とSiO2成分とを含む混合物及び/又は化合物を20〜80質量%と、窒化ホウ素を20質量%〜80質量%とを含む混合粉末をCIP成型した後、非酸化雰囲気で焼結することを特徴とする上記ホウ素拡散材の製造方法である。
本発明によれば、酸化処理後の拡散可能時間を更に延長させたホウ素拡散材が提供される。
酸化処理によってホウ素拡散材の表面に生成させる酸化ホウ素量が少ないと、次の酸化処理までの拡散可能時間は短くなるので酸化ホウ素の生成量が多いほどよいが、酸化ホウ素量が多くなると、それが例えば石英ガラス等の治具に付着し、繰り返しの使用が困難となる。本発明ではこの課題をホウ素拡散材の開気孔率を13〜43%とすることで解決している。この開気孔率であれば、開気孔の内部にまで酸化ホウ素が生成するので生成量が多くなり、しかも多孔体であるので治具との接触面積も少なくなって付着が軽減される。開気孔率が13%未満では酸化ホウ素の生成量が少なくなり、43%をこえると拡散時のホウ素拡散材の変形が大きくなる。気孔径は0.5mm以下が好ましく、特に0.1mm以下が好ましい。
本発明における開気孔とは気孔の一端又は両端が外に開いている気孔のことである。開気孔率は、(飽水質量−乾燥質量)×100/(飽水質量−水中質量)、で表すことができ、アルキメデス法によって測定することができる。
本発明のホウ素拡散材にはBN成分が20〜80質量%含まれている。BN成分の多くはBNとして存在している。BN成分の含有量が20質量%未満であると酸化処理によって生成する酸化ホウ素量が少なくなり、80質量%をこえると酸化ホウ素の生成量が過多となってシリコンや治具への付着が多くなる。好ましいBN成分の含有量は30〜70質量%である。
Al2O3成分とSiO2成分は両者の合計で20〜80質量%含まれている。この割合が20質量%未満であると、酸化処理時に酸化ホウ素の生成量が過多となって上記した不具合が起こり、80質量%をこえると酸化処理によって生成する酸化ホウ素量が少なくなるので拡散可能時間が短くなる。Al2O3成分とSiO2成分は、Al2O3/SiO2のモル比が1.0〜2.4の割合で含有している。このモル比が2.4をこえると拡散時の変形が大きくなり、1.0未満であると拡散可能時間が短くなる。特に好ましいAl2O3成分とSiO2成分の含有量は両者の合計で30〜70質量%であり、Al2O3/SiO2のモル比が1.2〜2.0である。Al2O3成分とSiO2成分は3Al2O3・2SiO2などとして存在する。
本発明のホウ素拡散材の製造方法は、Al2O3/SiO2のモル比が2.4〜1.0である、Al2O3成分とSiO2成分とを含む混合物及び/又は化合物を20〜80質量%と、窒化ホウ素を20〜80質量%とを含む混合粉末をCIP成型した後、非酸化雰囲気で焼結するものである。Al2O3成分とSiO2成分を含む混合物としては、例えばγ−アルミナ、α−アルミナ等のAl2O3成分と例えばアエロジル、ホウケイ酸ガラス等のSiO2成分との混合物が用いられ、またAl2O3成分とSiO2成分を含む化合物としては、例えばムライト等が用いられる。ホウ素拡散材のAl2O3成分、SiO2成分及びBN成分の含有量は、原料配合の割合によって制御することができる。また、開気孔率は、CIP成型体の密度で制御することができる。従来のホウ素拡散材はホットプレス法で製造されていたので、密度分布が生成するので、本発明のような開気孔率に制御することは困難であった。CIP成型体の焼結は、例えば窒素、アルゴン、ヘリウム等の非酸化雰囲気下、1400〜1900℃の温度で保持して行われる。
実施例1〜7 比較例1〜5
窒化ホウ素粉末(BN純度:99質量%以上、平均粒径:7μm)と、アルミナ粉末(Al2O3純度:99質量%以上、平均粒径:0.2μm)と、ホウケイ酸ガラス粉末(純度:99質量%以上、組成:SiO2分が90質量%、B2O3分が10質量%、平均粒径:2.1μm)とを、表1に示すセラミックス焼結体組成に配合しボールミルで3時間混合した。この混合原料をゴム型を用い、表1に示す圧力でCIP成型(成型体寸法:外径約150mm、高さ約60mm)した後、温度1700℃、窒素ガス雰囲気中で焼結した。
比較例6
混合原料を内径150mmの黒鉛ダイスに充填し、温度1600℃、保持時間4時間、圧力12MPaにてホットプレス焼結した。
得られたセラミックス焼結体から、直径125mm、厚さ1.5mmの円盤を加工してホウ素拡散材となし、開気孔率、変形量及び拡散可能時間を測定した。それらの結果を表1に示す。
(1)開気孔率:アルキメデス法によって測定した。
(2)変形量:ホウ素拡散材を酸素雰囲気下、温度1100℃、1時間加熱した後、窒素気流中、温度1200℃で10時間加熱した後の変形を隙間ゲ−ジで測定した。
(3)拡散可能時間:ホウ素拡散材を酸素雰囲気下、温度1100℃、1時間加熱した後、ホウ素拡散材とシリコンを3.5mmの間隔で交互に並べ、窒素気流中、温度1050℃、1時間の条件で繰り返し拡散試験を行い、フッ化水素酸で処理後、シリコンの層抵抗を4探針法にて測定した。層抵抗値が高く変化する前までの累積時間を拡散累積時間とした。
本発明のホウ素拡散材は、pn接合、pp接合したデバイス、例えば太陽電池、インバ−タ−、光ダイオ−ド等に利用することができる。

Claims (2)

  1. Al2O3成分とSiO2成分とBN成分とを含み、Al2O3成分とSiO2成分の合計含有率が20〜80質量%、BN成分の含有率が20〜80質量%であり、しかもAl2O3/SiO2のモル比が1.0〜2.4、開気孔率が13〜43%のセラミックス焼結体で構成されてなることを特徴とするホウ素拡散材。
  2. Al2O3/SiO2のモル比が2.4〜1.0である、Al2O3成分とSiO2成分とを含む混合物及び/又は化合物を20〜80質量%と、窒化ホウ素を20質量%〜80質量%とを含む混合粉末をCIP成型した後、非酸化雰囲気で焼結することを特徴とする請求項1に記載のホウ素拡散材の製造方法。
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