JP4346880B2 - モータ制御装置の回路開閉装置 - Google Patents

モータ制御装置の回路開閉装置 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電気回路の開閉によって回路電流の通電または遮断を行うモータ制御装置の回路開閉装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えばロータリーソレノイドの回転軸に、カムを備える動力伝達機構を設け、この動力伝達機構を介して、回転軸の回転運動を直線運動可能に設けられた可動接触子の直線運動に変換し、可動接触子と固定接触子とを接触または分離することによって回路の開閉を行う電磁接触器が知られている(例えば、特許文献1参照)。
この電磁接触器においては、ロータリーソレノイドの回転軸に固定されたカムに貫通孔が設けられ、この貫通孔に挿入された棒状のカム受けは、可動接触子が接続された連結部に固定されている。
【0003】
【特許文献1】
特開平8−115650号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記従来技術の一例に係る電磁接触器においては、ロータリーソレノイドと、カムと、カム受けと、連結部と、可動接触子とが一体的に連結され、単一の可動接触子が固定接触子に対して進退運動させられるようになっている。このため、例えば各複数の固定接触子に対して、各複数の可動接触子を互いに異なるタイミングで接触させる場合には、各複数の可動接触子毎に一体的に連結されたロータリーソレノイド及びカム及びカム受け及び連結部を備える複数の電磁接触器を設ける必要が生じ、これらの複数の電磁接触器を具備する装置の構成に要する費用が嵩むと共に、複数の電磁接触器の各動作に対する制御処理が複雑化するという問題が生じる。
また、例えば、回路に相対的に大きな電流が流れている状態で可動接触子を固定接触子から分離する場合には、分離時における各接触子間の間隔(接点ギャップ)を相対的に大きくする必要がある。ここで、接点ギャップを大きくするために、例えば円板状のカムのカム径を増大させると、電磁接触器が大型化してしまい、この電磁接触器を備える装置の軽量化および小型化が困難になるという問題が生じる。
【0005】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、複数の回路開閉動作を独立に実行可能であって、部品点数が増大することを抑制し、装置の軽量化かつ小型化に資することが可能であり、装置の構成に要する費用を削減することが可能なモータ制御装置の回路開閉装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決して係る目的を達成するために、請求項1に記載の本発明のモータ制御装置の回路開閉装置は、インバータを介してモータと蓄電装置との間の電気エネルギーの授受を制御するモータ制御装置に具備され、複数対の固定接点(例えば、実施の形態での第1接点15,15および第2接点16,16)と、各前記複数対の固定接点に当接可能な複数の可動接点(例えば、実施の形態での第1可動接点18および第2可動接点19)と、各前記複数の可動接点を各前記複数対の固定接点に対して進退させる可動接点駆動手段とを備えたモータ制御装置の回路開閉装置であって、前記可動接点駆動手段は、回転軸(例えば、実施の形態での回転軸23a)を有する回転駆動機(例えば、実施の形態でのロータリーソレノイド23)と、前記回転軸に設けられた複数のカム部(例えば、実施の形態での第1カム21および第2カム22)とを備え、各前記複数の可動接点は前記複数のカム部の各カム面(例えば、実施の形態でのカム面21Aおよびカム面22A)に当接可能とされ、前記複数のカム部は、互いに異なるカムプロフィールを有し、前記回転軸の回転運動を各前記複数の可動接点毎の異なる直線運動に変換し、各前記複数の可動接点毎に異なるタイミングで各前記複数の可動接点と各前記複数対の固定接点とを当接させ、
前記複数対の固定接点および前記可動接点として、前記インバータの負極側端子と前記蓄電装置の負極側端子との接続を断接する1対の第1固定接点および前記1対の第1固定接点に当接可能な第1可動接点と、前記1対の第1固定接点に並列に接続されたプリチャージ抵抗を備えるプリチャージ回路での接続を断接する1対の第2固定接点および前記1対の第2固定接点に当接可能な第2可動接点とを備え、前記第1可動接点を直線運動させる前記カム部と前記第2可動接点を直線運動させる前記カム部とは、順次、前記第1可動接点および前記第2可動接点のオフ状態と、前記第1可動接点のオフ状態および前記第2可動接点のオン状態と、前記第1可動接点および前記第2可動接点のオン状態と、前記第1可動接点のオン状態および前記第2可動接点のオフ状態と、前記第1可動接点および前記第2可動接点のオフ状態とへ遷移するような各前記カムプロフィールを有し、前記第1可動接点を直線運動させる前記カム部と前記第2可動接点を直線運動させる前記カム部との各前記カムプロフィールは、異なる接点ギャップを有することを特徴としている。
【0007】
上記構成のモータ制御装置の回路開閉装置によれば、単一の回転駆動機の回転軸に、互いに異なるカムプロフィールの複数のカム部が設けられ、さらに、各複数のカム部に当接可能に複数の可動接点が設けられていることから、回転軸の回転運動は、複数の可動接点の互いに異なる直線運動に変換される。ここでは、複数のカム部の各カムプロフィールに応じて、各複数の可動接点と各複数対の固定接点との接触および分離の各タイミングを互いに独立に設定することができる。
これにより、複数の回路開閉動作を単一の回路開閉装置によって実現することができ、高圧部品の部品点数の増大を抑制することで装置の構成を単純化して、装置の軽量化かつ小型化に資することができ、装置の構成に要する費用を削減することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のモータ制御装置の回路開閉装置の一実施形態について添付図面を参照しながら説明する。
本実施の形態による回路開閉装置10は、例えば高電圧電装部品を保護するものであって、図1および図2に示すように、複数対(例えば、2対)の第1端子電極11,11および第2端子電極12,12と、複数対(例えば、2対)の第1バスバー13,13および第2バスバー14,14と、複数対(例えば、2対)の第1接点15,15および第2接点16,16と、複数(例えば、2個)の第1スプリング17aおよび第2スプリング17bと、複数(例えば、2個)の第1可動接点18および第2可動接点19と、複数(例えば、2個)の第1カム21および第2カム22と、ロータリーソレノイド23と、複数(例えば、2個)の第1ベアリング24aおよび第2ベアリング24bと、筐体25と、蓋体26とを備えて構成されている。
【0011】
例えば電気絶縁材により形成され、開口した上部を有する筐体25内にはロータリーソレノイド23が固定されており、例えば筐体25の上下方向に直交する方向に伸びるロータリーソレノイド23の回転軸23aは、各ベアリング24a,24bを備える筐体25内の軸受け25a,25bによって回転可能に支持されている。
そして、例えば電気絶縁材により形成され、筐体25の開口した上部を閉塞するようにして配置された蓋体26には、外部の電気回路に接続可能とされ、互いに離間して配置された2対の第1端子電極11,11および第2端子電極12,12が蓋体26の表面上から外部に向かい突出するようにして設けられている。
【0012】
各バスバー13,13,14,14は、例えば断面視略U字型の屈曲した板状に形成され、蓋体26の所定位置において表面及び側面及び裏面を覆うようにして装着され、各第1バスバー13,13の各一方の端部は、蓋体26の表面から突出する各第1端子電極11,11に電気的に接続され、各第2バスバー14,14の各一方の端部は、蓋体26の表面から突出する各第2端子電極12,12に電気的に接続されている。
そして、蓋体26の裏面側における各第1バスバー13,13の他方の端部には、筐体25の内部に向かい突出する各第1接点15,15が設けられ、蓋体26の裏面側における各第2バスバー14,14の他方の端部には、筐体25の内部に向かい突出する各第2接点16,16が設けられている。
【0013】
筐体25の内部には、一対の第1接点15,15に当接可能な第1可動接点18と、一対の第2接点16,16に当接可能な第2可動接点19とが設けられている。
各可動接点18,19は、各第1スプリング17aおよび第2スプリング17bによって蓋体26の裏面に接続されており、各スプリング17a,17bの弾性変形によって、各一対の第1接点15,15、第2接点16,16に対して進退動可能とされている。
ここで、各可動接点18,19は、例えば導電材からなる板状の各接点本体18a,19aと、各接点本体18a,19aの表面上から突出し、各一対の第1接点15,15、第2接点16,16に当接可能な各一対の第1当接部18b,18b、第2当接部19b,19bと、各接点本体18a,19aの裏面上から筐体25内のロータリーソレノイド23の回転軸23aに向かい突出する各カム当接部材18c,19cとを備えている。
【0014】
ロータリーソレノイド23の回転軸23aには、互いに異なるカムプロフィールを有する第1カム21および第2カム22が備えられ、各カム21,22のカム面21A,22Aが各可動接点18,19の各カム当接部材18c,19cに当接するように配置されている。
例えば図3に示すように、第1カム21は、ロータリーソレノイド23の回転軸23aと直交する軸線Pに対して軸対称に形成され、2つの軸対称カム部21a,21aを備えて構成されている。
第2カム22は、ロータリーソレノイド23の回転軸23aと直交する軸線Pに対して軸非対称に形成され、第1カム21と同等の軸対称カム部21aと、軸対称カム部21aとは異なる軸非対称カム部22aとを備えて構成され、例えば軸非対称カム部22aのカム面は、回転軸23aの径方向において、軸対称カム部21aのカム面よりも外周側に突出するように形成されている。
そして、各カム21,22は、互いの軸線Pが平行となるようにして、回転軸23aに固定されている。
【0015】
すなわち、ロータリーソレノイド23の回転軸23aの回転運動は、各第1および第2カム21,22によって、各第1および第2可動接点18,19の上下方向における直線運動に変換される。
ここで、例えば図3に示すように、第1カム21に対しては、第1カム21のカム面21A上において、回転軸23aの径方向での最も外周側の領域(例えば、軸線Pと交差する位置α)に第1可動接点18の第1カム当接部材18cが当接したときに、第1スプリング17aが弾性圧縮させられ、第1可動接点18の一対の第1当接部18b,18bが一対の第1接点15,15に当接し、一対の第1端子電極11,11が短絡されるように設定されている。
また、第2カム22に対しては、第2カム22のカム面22A上において、回転軸23aの径方向での最も外周側の領域(例えば、軸線Pと交差する位置αから回転軸23a周りの角度で90°の領域)βに第2可動接点19の第2カム当接部材19cが当接したときに、第2スプリング17bが弾性圧縮させられ、第2可動接点19の一対の第2当接部19b,19bが一対の第2接点16,16に当接し、一対の第2端子電極12,12が短絡されるように設定されている。
【0016】
例えば図4に示すように、ロータリーソレノイド23から突出する回転軸23aの先端側から見た場合における反時計回りの回転角度がゼロのときに(図4における0°の状態)、第1カム21のカム面21A上の位置αに第1可動接点18の第1カム当接部材18cが当接し、さらに、第2カム22のカム面22A上の位置αに第2可動接点19の第2カム当接部材19cが当接するように設定されることで、一対の第1端子電極11,11および第2端子電極12,12がそれぞれ短絡され、第1可動接点18および第2可動接点19の各ON状態となる。
ここで、反時計回りの回転角度が90°に設定されると(図4におけるCCW90°の状態)、第1可動接点18の第1カム当接部材18cは、第1カム21のカム面21A上の位置α以外の位置に当接し、弾性圧縮させられた第1スプリング17aの復元力によって、第1可動接点18は一対の第1接点15,15から離間するように移動させられ、一対の第1端子電極11,11の短絡が解除され、第1可動接点18のOFF状態となる。一方、第2可動接点19の第2カム当接部材19cは、第2カム22のカム面22A上の領域βに当接し、第2可動接点19と一対の第2接点16,16との当接状態が維持されることで、第2端子電極12,12が短絡され、第2可動接点19のON状態となる。
さらに、反時計回りの回転角度が180°に設定されると(図4におけるCCW180°の状態)、第1可動接点18の第1カム当接部材18cは、第1カム21のカム面21A上の位置α以外の位置に当接し、第2可動接点19の第2カム当接部材19cは、第2カム22のカム面22A上の位置αおよび領域β以外の位置に当接し、弾性圧縮させられた各第1スプリング17aおよび第2スプリング17bの復元力によって、一対の第1端子電極11,11および第2端子電極12,12の短絡がそれぞれ解除され、第1可動接点18および第2可動接点19の各OFF状態となる。
【0017】
すなわち、例えば図4に示す、CCW90°の状態と、0°またはCCW180°の状態とを、切り替えることにより、2対の第1端子電極11,11および第2端子電極12,12に対して、何れか一方の端子電極の開閉状態を変化させること無しに、何れか他方の端子電極の開閉状態のみを変化させることができる。
また、例えば図4に示す、0°の状態からCCW90°の状態へ、さらに、CCW90°の状態からCCW180°の状態へと、切り替えることにより、2対の第1端子電極11,11および第2端子電極12,12に対して、位相差を有する開路動作を実行することができる。一方、例えば図4に示す、CCW180°の状態からCCW90°の状態へ、さらに、CCW90°の状態から0°の状態へと、切り替えることにより、2対の第1端子電極11,11および第2端子電極12,12に対して、位相差を有する閉路動作を実行することができる。
【0018】
以下に、本実施の形態による回路開閉装置10を備えたモータ制御装置30について説明する。
本実施形態に係るモータ制御装置30は、例えば電気自動車やハイブリッド車両等に搭載され、例えば図5に示すように、モータ31と、平滑コンデンサ32を備えたインバータ33を介してモータ31と電気エネルギーの授受を行う複数のセルを直列接続したバッテリからなる蓄電装置44と、回路開閉装置10とを備えて構成されている。
ここで、回路開閉装置10の一対の第1接点15,15は、蓄電装置44とインバータ33の負極側の直流入出力端子33Gとの間に設けられ、回路開閉装置10の一対の第2接点16,16は、蓄電装置44とインバータ33の正極側の直流入出力端子33Dとの間に設けられ、回路開閉装置10のロータリーソレノイド23は、外部の電源(図示略)からの電力供給により回転軸23aを回転駆動させるようになっている。
【0019】
モータ31は、例えば3相(U相、V相、W相)の各入出力端子U,V,Wを有する。
インバータ33は、例えばパルス幅変調(PWM)によるPWMインバータをなすものであって、スイッチング素子を複数用いてブリッジ接続してなるブリッジ回路33aと、平滑コンデンサ32とを備えて構成されている。
そして、インバータ33は、例えばモータ31が電動機として動作する場合に、蓄電装置44から直流入出力端子33D,33Gを介して入力される直流電流を交流電流に変換し、この交流電流をモータ31の各入出力端子U,V,Wに送出する。
【0020】
ブリッジ回路33aは、複数のスイッチング素子であるトランジスタSU1,SU2,SV1,SV2,SW1,SW2を備えて構成されている。
これらのトランジスタSU1,SU2,SV1,SV2,SW1,SW2のコレクタ−エミッタ間には、それぞれダイオードKU1,KU2,KV1,KV2,KW1,KW2が配置され、各トランジスタSU1,SU2,SV1,SV2,SW1,SW2のエミッタに、各ダイオードKU1,KU2,KV1,KV2,KW1,KW2のアノードが接続され、各コレクタには、各ダイオードKU1,KU2,KV1,KV2,KW1,KW2のカソードが接続されている。
【0021】
各トランジスタSU1,SV1,SW1のコレクタは全て直流入出力端子33Dに接続されている。トランジスタSU1のエミッタはトランジスタSU2のコレクタに接続され、トランジスタSV1のエミッタはトランジスタSV2のコレクタに接続され、トランジスタSW1のエミッタはトランジスタSW2のコレクタに接続されている。各トランジスタSU2,SV2,SW2のエミッタは全て負極側の直流入出力端子33Gに接続されている。
また、U相入出力端子UはトランジスタSU1のエミッタおよびトランジスタSU2のコレクタに接続され、V相入出力端子VはトランジスタSV1のエミッタおよびトランジスタSV2のコレクタに接続され、W相入出力端子WはトランジスタSW1のエミッタおよびトランジスタSW2のコレクタに接続されている。
そして、平滑コンデンサ32は正極側の直流入出力端子33Dと負極側の直流入出力端子33Gとの間に接続されている。
【0022】
本実施の形態による回路開閉装置10を備えたモータ制御装置30は上記構成を備えており、次に、このモータ制御装置30における回路開閉装置10の動作について添付図面を参照しながら説明する。
なお、以下において、第1カム21に対しては、第1カム21のカム面21A上において、回転軸23aの径方向での最も外周側の領域(例えば、軸線Pと交差する位置αから回転軸23a周りの角度で±45×3/2°の領域)γに第1可動接点18の第1カム当接部材18cが当接したときに、第1可動接点18の一対の第1当接部18b,18bが一対の第1接点15,15に当接し、一対の第1端子電極11,11が短絡され、第1可動接点18のON状態となるように設定されている。
また、第2カム22に対しては、第2カム22のカム面22A上において、回転軸23aの径方向での最も外周側の領域(例えば、軸線Pと交差する位置αから回転軸23a周りの角度で、軸対称カム部21aの方向に45×3/2°かつ軸非対称カム部22aの方向に45×5/2°の領域)βに第2可動接点19の第2カム当接部材19cが当接したときに、第2可動接点19の一対の第2当接部19b,19bが一対の第2接点16,16に当接し、一対の第2端子電極12,12が短絡され、第2可動接点19のON状態となるように設定されている。
【0023】
すなわち、例えば図6に示すように、ロータリーソレノイド23から突出する回転軸23aの先端側から見た場合における反時計回りの回転角度がゼロのときに(図6における0°の状態)、第1可動接点18の第1カム当接部材18cは、第1カム21のカム面21A上の領域γ以外の位置に当接し、第2可動接点19の第2カム当接部材19cは、第2カム22のカム面22A上の領域β以外の位置に当接し、弾性圧縮された各第1スプリング17aおよび第2スプリング17bの復元力によって、一対の第1端子電極11,11および第2端子電極12,12の短絡がそれぞれ解除され、図7に示すように、第1可動接点18および第2可動接点19の各OFF状態となる。
【0024】
そして、回転軸23aの先端側から見た場合における反時計回りの回転角度がゼロから90°へと変化させられると、例えば図7に示すように、回転角度が45×3/2°に到達した時点で、第2可動接点19の第2カム当接部材19cが第2カム22のカム面22A上の領域βに当接し、第2可動接点19の一対の第2当接部19b,19bが一対の第2接点16,16に当接し、一対の第2端子電極12,12が短絡され、第2可動接点19のON状態となる。
これにより、例えば反時計回りの回転角度が90°に設定されると(図6におけるCCW90°の状態)、第1可動接点18のOFF状態かつ第2可動接点19のON状態となる。
【0025】
さらに、回転軸23aの先端側から見た場合における反時計回りの回転角度が90°から180°へと変化させられると、例えば図7に示すように、回転角度が45×5/2°に到達した時点で、第1可動接点18の第1カム当接部材18cが第1カム21のカム面21A上の領域γに当接し、第1可動接点18の一対の第1当接部18b,18bが一対の第1接点15,15に当接し、一対の第1端子電極11,11が短絡され、第1可動接点18のON状態となる。
これにより、例えば反時計回りの回転角度が180°に設定されると(図6におけるCCW180°の状態)、第1可動接点18および第2可動接点19の各ON状態となる。
【0026】
すなわち、この回路開閉装置10を備えたモータ制御装置30においては、第1可動接点18および第2可動接点19の各OFF状態から、インバータ33に対して蓄電装置44から通電が行われる際に、先ず、正極側の直流入出力端子33D側の一対の第2接点16,16が短絡され、この後、適宜の時間経過後に、負極側の直流入出力端子33G側の一対の第1接点15,15が短絡される。
また、第1可動接点18および第2可動接点19の各ON状態から、インバータ33に対する蓄電装置44からの通電が遮断される際には、例えば、回転軸23aが逆回転させられ、図6におけるCCW180°の状態からCCW90°の状態へ、さらに、CCW90°の状態から0°の状態へと、回転軸23aの先端側から見た場合における時計回りに、回転軸23aの相対的な回転角度が0°から180°へと変化させられる。これにより、先ず、負極側の直流入出力端子33G側の一対の第1接点15,15の短絡状態が解除され、この後、適宜の時間経過後に、直流入出力端子33D側の一対の第2接点16,16の短絡状態が解除される。
【0027】
上述したように、本実施の形態による回路開閉装置10によれば、単一のロータリーソレノイド23の回転軸23aに、互いに異なるカムプロフィールの第1カム21および第2カム22が設けられ、さらに、各第1カム21および第2カム22に当接可能な第1可動接点18および第2可動接点19が設けられていることから、回転軸23aの回転運動は、第1可動接点18と第2可動接点19との互いに異なる直線運動に変換される。
これにより、第1可動接点18および第2可動接点19の各カムプロフィールに応じて、各第1可動接点18および第2可動接点19と各第1接点15,15および第2接点16,16との接触および分離の各タイミングを互いに独立に設定することができる。
すなわち、複数の回路開閉動作を単一の回路開閉装置10によって実現することができ、高圧部品の部品点数の増大を抑制することで装置の構成を単純化して、装置の軽量化かつ小型化に資することができ、装置の構成に要する費用を削減することができる。
【0028】
さらに、本実施の形態による回路開閉装置10を備えたモータ制御装置30によれば、インバータ33と蓄電装置44との間に設けられた、2対の第1接点15,15および第2接点16,16の各開閉状態の切り替え動作を、適宜の時間差をおいて行うように制御することができる。
【0029】
なお、上述した本実施形態においては、ロータリーソレノイド23を、例えば自己保持型のロータリーソレノイドとすることによって、第1可動接点18および第2可動接点19の各ON/OFF状態を保持するための電力消費を削減することができ、回路開閉装置10の消費電力を低減させることができる。
また、上述した本実施形態においては、第1カム21および第2カム22は、同等の軸対称カム部21aを備えて構成されていることから、第1可動接点18および第2可動接点19の各ON/OFF状態の切り替えタイミングを、同一のタイミングに設定することも可能である。
【0030】
なお、上述した本実施の形態による回路開閉装置10を備えたモータ制御装置30においては、回路開閉装置10の2対の第1接点15,15と第2接点16,16を、蓄電装置44とインバータ33との間の設けたが、これに限定されず、例えば図8に示すモータ制御装置30の第1変形例のように、回路開閉装置10の一対の第1接点15,15を、複数のセルを直列接続したバッテリからなる蓄電装置44とインバータ33の正極側の直流入出力端子33Dとの間に設け、回路開閉装置10の一対の第2接点16,16を直列に接続された蓄電装置44の中点電位に介在するように設けてもよい。
この場合には、例えば、蓄電装置44とインバータ33の正極側の直流入出力端子33Dとの間に設けられた一対の第1接点15,15の開閉動作を、ロータリーソレノイド23の駆動により制御する。そして、例えば図9に示すように、ロータリーソレノイド23の回転軸23aを手動操作により回転可能な手動レバー51等を備え、蓄電装置44の中点電位に設けられた一対の第2接点16,16の開閉動作を、操作者の手動操作により制御するように設定してもよい。
【0031】
以下に、この本実施形態による回路開閉装置10を備えたモータ制御装置30の第1変形例について説明する。
なお、以下において、第1カム21に対しては、第1カム21のカム面21A上において、回転軸23aの径方向での最も外周側の領域(例えば、軸線Pと交差する位置αから回転軸23a周りの角度で±45°の領域)γに第1可動接点18の第1カム当接部材18cが当接したときに、第1可動接点18の一対の第1当接部18b,18bが一対の第1接点15,15に当接し、一対の第1端子電極11,11が短絡され、第1可動接点18のON状態となるように設定されている。
また、第2カム22に対しては、第2カム22のカム面22A上において、回転軸23aの径方向での最も外周側の領域(例えば、軸線Pと交差する位置αから回転軸23a周りの角度で、軸対称カム部21aの方向に45°かつ軸非対称カム部22aの方向に45×3=135°の領域)βに第2可動接点19の第2カム当接部材19cが当接したときに、第2可動接点19の一対の第2当接部19b,19bが一対の第2接点16,16に当接し、一対の第2端子電極12,12が短絡され、第2可動接点19のON状態となるように設定されている。
【0032】
この本実施形態の第1変形例に係るモータ制御装置30においては、例えば適宜の保守作業時等において、例えば図9に示すように、ロータリーソレノイド23から突出する回転軸23aの先端側から見た場合における反時計回りの回転角度がゼロの状態(図9における0°の状態)に設定され、第1可動接点18の第1カム当接部材18cは、第1カム21のカム面21A上の領域γ以外の位置に当接し、第2可動接点19の第2カム当接部材19cは、第2カム22のカム面22A上の領域β以外の位置に当接し、弾性圧縮された各第1スプリング17aおよび第2スプリング17bの復元力によって、一対の第1端子電極11,11および第2端子電極12,12の短絡がそれぞれ解除され、図10に示すように、第1可動接点18および第2可動接点19の各OFF状態となる。
【0033】
そして、例えば適宜の保守作業の終了等に伴い、操作者による手動レバー51の手動操作により、ロータリーソレノイド23の回転軸23aは、回転軸23aの先端側から見た場合における反時計回りに、回転角度がゼロから90°まで手動回転させられる。このとき、例えば図10に示すように、回転角度が45°に到達した時点で、第2可動接点19の第2カム当接部材19cが第2カム22のカム面22A上の領域βに当接し、第2可動接点19の一対の第2当接部19b,19bが一対の第2接点16,16に当接し、一対の第2端子電極12,12が短絡され、第2可動接点19のON状態となる。
これにより、手動回転によって、例えば反時計回りの回転角度が90°に設定されると(図9におけるCCW90°の状態)、第1可動接点18のOFF状態かつ第2可動接点19のON状態となる。また、この状態において、ロータリーソレノイド23が駆動可能状態に設定される。
【0034】
次に、例えばこの第1変形例に係るモータ制御装置30が搭載された車両のイグニッションスイッチ(図示略)がOFF状態からON状態に設定されるイグニッションオンの指令に伴い、ロータリーソレノイド23が駆動させられ、回転軸23aの先端側から見た場合における反時計回りの回転角度が90°から180°へと変化させられると、例えば図10に示すように、回転角度が135°に到達した時点で、第1可動接点18の第1カム当接部材18cが第1カム21のカム面21A上の領域γに当接し、第1可動接点18の一対の第1当接部18b,18bが一対の第1接点15,15に当接し、一対の第1端子電極11,11が短絡され、第1可動接点18のON状態となる。
これにより、例えば反時計回りの回転角度が180°に設定されると(図9におけるCCW180°の状態)、第1可動接点18および第2可動接点19の各ON状態となる。
【0035】
すなわち、この第1変形例に係るモータ制御装置30においては、例えば適宜の保守作業時等における第1可動接点18および第2可動接点19の各OFF状態から、操作者の手動操作によって、蓄電装置44の中点電位に設けられた一対の第2接点16,16が短絡され、この後、例えば車両のイグニッションオンの指令等に伴い、インバータ33に対して蓄電装置44から通電が行われる際に、ロータリーソレノイド23の駆動によって、直流入出力端子33D側の一対の第1接点15,15が短絡される。
また、第1可動接点18および第2可動接点19の各ON状態から、例えば車両のイグニッションスイッチ(図示略)がON状態からOFF状態に設定されるイグニッションオフの指令に伴い、インバータ33に対する蓄電装置44からの通電が遮断される際には、例えば、回転軸23aがロータリーソレノイド23の駆動によって逆回転させられ、図9におけるCCW180°の状態からCCW90°の状態へと、回転軸23aの先端側から見た場合における時計回りに、回転軸23aの相対的な回転角度が0°から90°へと変化させられ、直流入出力端子33D側の一対の第1接点15,15の短絡状態が解除される。
さらに、例えば適宜の保守作業時等への移行に伴い、操作者の手動操作によって、回転軸23aの先端側から見た場合における時計回りに、回転軸23aの相対的な回転角度が0°から90°へと変化させられ、蓄電装置44の中点電位に設けられた一対の第2接点16,16の短絡状態が解除される。
【0036】
なお、この本実施形態による回路開閉装置10を備えたモータ制御装置30の第1変形例においては、ロータリーソレノイド23の動作角度および手動レバー51の手動操作による回転軸23aの回転可能角度は、例えば所定位置から時計回り又は反時計回りに所定角度、例えば90°等に設定されている。
【0037】
この本実施形態による回路開閉装置10を備えたモータ制御装置30の第1変形例によれば、例えば適宜の保守作業時等において、ロータリーソレノイド23を作動させる必要無しに、操作者が手動レバー51を把持して手動によりロータリーソレノイド23の回転軸23aを回転させ、蓄電装置44の中点電位に設けられた一対の第2接点16,16の開閉状態を切り替えることができる。
【0038】
なお、この本実施形態の第1変形例においては、手動レバー51を回転軸23aに設けてもよいし、例えば回転軸23aに設けられたギアと噛み合うギアや、例えば回転軸23aに設けられたギアと対をなし、チェーン等が掛け渡されるギアや、例えば回転軸23aに設けられたプーリと対をなし、ベルト等が掛け渡されるプーリ等に設けてもよい。
【0039】
また、例えば図11に示すモータ制御装置30の第2変形例のように、回路開閉装置10の一対の第1接点15,15を、蓄電装置44とインバータ33の正極側の直流入出力端子33Dとの間に設け、回路開閉装置10の一対の第2接点16,16を、一対の第1接点15,15に対して並列に接続されたプリチャージ抵抗61を備えるプリチャージ回路62に設けてもよい。
なお、以下においては、例えば図12に示すように、第1カム21は、ロータリーソレノイド23の回転軸23aに対して軸対称に形成され、例えば回転軸23aと直交する軸線Pを境界線とする第1対称カム部71aおよび第2対称カム部71bとを備えて構成されている。
また、第2カム22は、ロータリーソレノイド23の回転軸23aと直交する軸線Pに対して軸対称に形成され、2つの対称カム部72,72を備えて構成されている。
【0040】
そして、第1カム21に対しては、第1カム21のカム面21A上において、回転軸23aの径方向での最も外周側の領域(例えば、軸線Pと交差する位置αから回転軸23a周りの角度で、第1対称カム部71aの方向に所定角度γ1(例えば、γ1<45°)かつ第2対称カム部71bの方向に所定角度γ2(例えば、90°>γ2>45°)の領域)γに第1可動接点18の第1カム当接部材18cが当接したときに、第1可動接点18の一対の第1当接部18b,18bが一対の第1接点15,15に当接し、一対の第1端子電極11,11が短絡され、第1可動接点18のON状態となるように設定されている。
また、第2カム22に対しては、第2カム22のカム面22A上において、回転軸23aの径方向での最も外周側の領域(例えば、軸線Pと交差する位置αから回転軸23a周りの角度で、±所定角度β1(例えば、45°>β1>45°−γ1)の領域)βに第2可動接点19の第2カム当接部材19cが当接したときに、第2可動接点19の一対の第2当接部19b,19bが一対の第2接点16,16に当接し、一対の第2端子電極12,12が短絡され、第2可動接点19のON状態となるように設定されている。
さらに、各カム21,22は、例えば、回転軸23aと直交する平面内にて、互いの軸線Pが所定交差角度(例えば、45°等)にて交差するようにして、例えば第2カム22の軸線Pが第1カム21の第1対称カム部71aの方向にずれるようにして、回転軸23aに固定されている。
【0041】
この本実施形態の第2変形例に係るモータ制御装置30においては、例えばこの第2変形例に係るモータ制御装置30が搭載された車両のイグニッションスイッチ(図示略)がOFF状態のときに、図13および図14に示すように、第1可動接点18および第2可動接点19の各OFF状態となる。
そして、例えば車両のイグニッションスイッチ(図示略)がOFF状態からON状態に設定されるイグニッションオンの指令に伴い、ロータリーソレノイド23が駆動させられ、回転軸23aの先端側から見た場合における時計回りの回転角度が0°から45°へと変化させられると、例えば図14に示すように、回転角度が(45−β1)°に到達した時点で、第2可動接点19の第2カム当接部材19cが第2カム22のカム面22A上の領域βに当接し、第2可動接点19の一対の第2当接部19b,19bが一対の第2接点16,16に当接し、一対の第2端子電極12,12が短絡され、第2可動接点19のON状態となる。
これにより、例えば時計回りの回転角度が45°に設定されると(図13におけるCW45°の状態)、第1可動接点18のOFF状態かつ第2可動接点19のON状態となる。これに伴い、蓄電装置44からインバータ33への通電は、プリチャージ抵抗61を介して行われ、インバータ33の平滑コンデンサ32が徐々に充電される。
【0042】
そして、回転軸23aの先端側から見た場合における時計回りの回転角度が45°から90°へと変化させられると、例えば図14に示すように、回転角度が(90−γ1)°に到達した時点で、第1可動接点18の第1カム当接部材18cが第1カム21のカム面21A上の領域γに当接し、第1可動接点18の一対の第1当接部18b,18bが一対の第1接点15,15に当接し、一対の第1端子電極11,11が短絡され、第1可動接点18のON状態となる。
これにより、第1可動接点18および第2可動接点19の各ON状態となり、蓄電装置44からインバータ33への通電は、直接に、あるいは、プリチャージ抵抗61を介して行われるようになる。
さらに、回転軸23aの先端側から見た場合における時計回りの回転角度が(90−β1)°に到達した時点で、第2可動接点19の第2カム当接部材19cは、第2カム22のカム面22A上の領域β以外の位置に当接し、弾性圧縮された第2スプリング17bの復元力によって、一対の第2端子電極12,12の短絡が解除され、第2可動接点19の各OFF状態となる。
これにより、例えば時計回りの回転角度が90°に設定されると(図13におけるCW90°の状態)、第1可動接点18のON状態かつ第2可動接点19のOFF状態となる。これに伴い、例えば車両の作動時等においては、プリチャージ抵抗61を介さず、インバータ33に対して蓄電装置44から直接に通電が行われる。
【0043】
そして、第1可動接点18のON状態かつ第2可動接点19のOFF状態から、例えば車両のイグニッションスイッチ(図示略)がON状態からOFF状態に設定されるイグニッションオフの指令に伴い、インバータ33に対する蓄電装置44からの通電が遮断される際には、例えば、回転軸23aの先端側から見た場合における時計回りの回転角度が90°から180°へと変化させられる。
これにより、例えば図14に示すように、回転角度が(90+γ2)°に到達した時点で、第1可動接点18の第1カム当接部材18cは、第1カム21のカム面21A上の領域γ以外の位置に当接し、弾性圧縮された第1スプリング17aの復元力によって、一対の第1端子電極11,11の短絡が解除され、図14に示すように、第1可動接点18および第2可動接点19の各OFF状態となる。
【0044】
なお、この本実施形態による回路開閉装置10を備えたモータ制御装置30の第2変形例においては、ロータリーソレノイド23の回転軸23aの回転方向は、回転軸23aの先端側から見た場合における時計回りの方向に限定され、例えば一連のイグニッションオンからイグニッションオフの操作に応じて、回転軸23aの回転角度が0°から180°まで変化するように設定されている。
【0045】
これにより、蓄電装置44から電気的負荷とされるモータ31へ供給される電流が相対的に大きいときには、一対の第1接点15,15の短絡状態が解除されると共に一対の第2接点16,16が短絡されてプリチャージ抵抗61を介して電流が流れるように制御される。すなわち、インバータ33の起動時等のように蓄電装置44の電圧と平滑コンデンサ32の端子間電圧との電圧差が大きいときには、プリチャージ抵抗61を介して平滑コンデンサ32を徐々に充電するプリチャージ動作を行わせ、充電が完了した状態で第1可動接点18をON状態に設定して、蓄電装置44から直接に通電を行うことで、過大な突入電流が流れることを抑制している。これにより、例えば一対の第1接点15,15が溶着したり、例えばモータ31を円滑に駆動するために設けられたインバータ33の平滑コンデンサ32が損傷することを防止することができる。
【0046】
この本実施形態による回路開閉装置10を備えたモータ制御装置30の第2変形例によれば、インバータ33に電力を供給する蓄電装置44の出力側において、一対の第1接点15,15を第1可動接点18によって単に短絡する機能と、インバータ33への通電開始時等に一対の第2接点16,16を第2可動接点19によって短絡することで、プリチャージ抵抗61を介して電流を流す機能とを、単一の回路開閉装置10によって実現することができる。これにより、高圧部品の部品点数を削減することで装置の構成を単純化して、軽量化かつ小型化に資することができ、装置の構成に要する費用を削減することができる。
【0047】
なお、上述した本実施形態および本実施形態の第1変形例および第2変形例においては、例えば、第1カム21と第2カム22とを、ロータリーソレノイド23の回転軸23aの伸びる方向に所定間隔をおいて配置してもよいし、あるいは、所定間隔を設けずに第1カム21と第2カム22とを接続してもよい。
【0048】
また、上述した本実施形態による回路開閉装置10においては、各カム21,22の形状に応じて、例えば各可動接点18,19を各第1接点15,15、第2接点16,16から分離する際における間隔(接点ギャップ)を変更することができると共に、例えばロータリーソレノイド23の回転軸23aの回転速度が所定回転速度の場合に各可動接点18,19のON/OFF状態の切り替え速度(つまり切り替えに要する時間)を変更することができる。
例えば上述した本実施形態による回路開閉装置10においては、第1カム21を、回転軸23aと同軸の円形状のカム本体82(例えば図15における、カム本体82a,82b)と、カム本体82の径方向の外周側に突出し、カム本体82の外周面82Aに滑らかに接続される外周面83Aを有するカム突出部83(例えば図15における、カム突出部83a,83b)とを備えて構成してもよい。この場合、カム突出部83の外周面83Aに各可動接点18,19が当接したときに、各可動接点18,19のON状態となり、カム本体82の外周面82Aに各可動接点18,19が当接したときに、各可動接点18,19のOFF状態となる。
ここで、回転軸23aの径方向での最も外周側の領域(例えば、軸線Pと交差する位置α)と回転軸23aとの距離が所定距離LONとなるようにカム突出部83a,83bを形成すると、相対的に大きな径LOFF1を有するカム本体82aからなるカム84aの接点ギャップ(LON−LOFF1)に比べて、相対的に小さな径LOFF2を有するカム本体82bからなるカム84bの接点ギャップ(LON−LOFF2)の方が大きくなる。
これにより、接点ギャップの増大に伴い、カム本体が大型化してしまうことを防止して、回路開閉装置10の軽量化および小型化が可能となる。
【0049】
また、例えば図16に示すように、回転軸23aの径方向での最も外周側の領域(例えば、軸線Pと交差する位置α)と回転軸23aとの距離が所定距離LONとなるようにカム突出部83a,83bを形成すると共に、同等の径LOFFを有するようにカム本体82a,82bを形成すると、相対的に大きな曲率を有するカム突出部83aからなるカム84aに比べて、相対的に小さな曲率を有するカム突出部83bからなるカム84bの方が、各可動接点18,19のOFF状態からON状態への切り替えタイミングが早くなる。
例えば図16に示すように、回転軸23aからの距離が所定距離LON1(LOFF<LON1<LON)の位置に各可動接点18,19のOFF状態からON状態への切り替えタイミングが設定されたときに、例えば回転軸23aが図16に示す反時計回りに回転させられることで、各カム84a,84bに対して各可動接点18,19がOFFとなる状態(図16の示す0°の状態)から、各カム84a,84bに対して各可動接点18,19がONとなる状態(図16の示すCW90°の状態)へと変化させられる。この過程において、相対的に小さな曲率を有するカム突出部83bからなるカム84bの方が、より早いタイミングで所定距離LON1の位置に到達する(図16の示すCW45°の状態)。
これにより、カムプロフィールを変化させることによって、容易に、各可動接点18,19のON/OFF状態の切り替えタイミングを変化させることができる。
【0050】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項に記載の本発明のモータ制御装置の回路開閉装置によれば、複数の回路開閉動作を単一の回路開閉装置によって実現することができ、高圧部品の部品点数の増大を抑制することで装置の構成を単純化して、装置の軽量化かつ小型化に資することができ、装置の構成に要する費用を削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態に係る回路開閉装置の側断面図である。
【図2】 図1に示すA−A線断面図である。
【図3】 図1に示す第1カムおよび第2カムの平面図である。
【図4】 第1カムおよび第2カムの各回転状態に応じた第1可動接点および第2可動接点の各ON/OFF状態を示す図である。
【図5】 本実施の形態による回路開閉装置を備えたモータ制御装置の構成図である。
【図6】 図5に示すモータ制御装置における、第1カムおよび第2カムの各回転状態に応じた第1可動接点および第2可動接点の各ON/OFF状態を示す図である。
【図7】 図5に示すモータ制御装置における、第1カムおよび第2カムの各回転角度に応じた第1可動接点および第2可動接点の各ON/OFF状態を示す図である。
【図8】 本実施形態による回路開閉装置を備えたモータ制御装置の第1変形例の構成図である。
【図9】 図8に示すモータ制御装置の第1変形例における、第1カムおよび第2カムの各回転状態に応じた第1可動接点および第2可動接点の各ON/OFF状態を示す図である。
【図10】 図8に示すモータ制御装置の第1変形例における、第1カムおよび第2カムの各回転角度に応じた第1可動接点および第2可動接点の各ON/OFF状態を示す図である。
変形例の構成図である。
【図11】 本実施形態による回路開閉装置を備えたモータ制御装置の第2変形例の構成図である。
【図12】 図11に示すモータ制御装置の第2変形例における、第1カムおよび第2カムの平面図である。
【図13】 図11に示すモータ制御装置の第1変形例における、第1カムおよび第2カムの各回転状態に応じた第1可動接点および第2可動接点の各ON/OFF状態を示す図である。
【図14】 図11に示すモータ制御装置の第1変形例における、第1カムおよび第2カムの各回転角度に応じた第1可動接点および第2可動接点の各ON/OFF状態を示す図である。
【図15】 各カムの形状に応じた接点ギャップの変化を示す図である。
【図16】 各カムの形状に応じた各可動接点のON/OFF状態の切り替えタイミングの変化を示す図である。
【符号の説明】
10 回路開閉装置
15 第1接点(固定接点)
16 第2接点(固定接点)
21 第1カム(カム部)
21A カム面
22 第2カム(カム部)
22A カム面
23 ロータリーソレノイド
23a 回転軸
51 手動レバー(回転手段)

Claims (1)

  1. インバータを介してモータと蓄電装置との間の電気エネルギーの授受を制御するモータ制御装置に具備され、
    複数対の固定接点と、各前記複数対の固定接点に当接可能な複数の可動接点と、各前記複数の可動接点を各前記複数対の固定接点に対して進退させる可動接点駆動手段とを備えたモータ制御装置の回路開閉装置であって、
    前記可動接点駆動手段は、回転軸を有する回転駆動機と、前記回転軸に設けられた複数のカム部とを備え、
    各前記複数の可動接点は前記複数のカム部の各カム面に当接可能とされ、
    前記複数のカム部は、互いに異なるカムプロフィールを有し、前記回転軸の回転運動を各前記複数の可動接点毎の異なる直線運動に変換し、各前記複数の可動接点毎に異なるタイミングで各前記複数の可動接点と各前記複数対の固定接点とを当接させ、
    前記複数対の固定接点および前記可動接点として、前記インバータの正極側端子と前記蓄電装置の正極側端子との接続を断接する1対の第1固定接点および前記1対の第1固定接点に当接可能な第1可動接点と、前記1対の第1固定接点に並列に接続されたプリチャージ抵抗を備えるプリチャージ回路での接続を断接する1対の第2固定接点および前記1対の第2固定接点に当接可能な第2可動接点とを備え、
    前記第1可動接点を直線運動させる前記カム部と前記第2可動接点を直線運動させる前記カム部とは、順次、前記第1可動接点および前記第2可動接点のオフ状態と、前記第1可動接点のオフ状態および前記第2可動接点のオン状態と、前記第1可動接点および前記第2可動接点のオン状態と、前記第1可動接点のオン状態および前記第2可動接点のオフ状態と、前記第1可動接点および前記第2可動接点のオフ状態とへ遷移するような各前記カムプロフィールを有し、
    前記第1可動接点を直線運動させる前記カム部と前記第2可動接点を直線運動させる前記カム部との各前記カムプロフィールは、異なる接点ギャップを有することを特徴とするモータ制御装置の回路開閉装置。
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