JP4346839B2 - 光スイッチの制御方法および制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、光通信に用いられる光スイッチの制御技術に関し、特に、反射型のティルトミラーを用いた3次元構成の光スイッチの制御方法および制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、インターネットの急拡大により、データトラフィックが爆発的に増大していることは周知の事実である。このため、光ネットワークの構成は、リング型からメッシュ型へ移行し、よりダイナミックなパス設定・解除(Provisioning)が必要になるとされている。これを行うためには大規模な光クロスコネクト(XC)装置が必要であるが、現行のXC装置では、その収容能力が不足しており、信号ビットレートの上昇による電気処理の限界という制約もあるため、大規模な光スイッチの実現が求められている。このような要求に対して、例えば、マイクロマシーン(MEMS:Micro Electric Mechanical System)技術などを応用して作製したティルトミラー(以下、MEMSミラーとする)を用いた3次元構成の光スイッチは、結合損失等の観点から大規模化に適する構成として注目されている。
【0003】
上記のMEMSミラーを用いた3次元構成の光スイッチとしては、例えば図24に示すように、N本の光ファイバを2次元に配置した第1および第2光ファイバアレイの各端部がそれぞれ接続された第1および第2コリメータアレイ11,12と、N個のMEMSミラーを2次元に配置した第1および第2ミラーアレイ21,22とを組み合わせた構成などが知られている。この3次元構成の光スイッチでは、例えば図25の平面図に示すように、第1コリメータアレイ11から出射された光信号が、第1ミラーアレイ21の対応するMEMSミラーで反射され、その反射光がさらに第2ミラーアレイ22の対応するMEMSミラーで反射されて、第2コリメータアレイ12を介して所要の出力側光ファイバに入射される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記のようなMEMSミラー等のティルトミラーを用いた3次元構成の光スイッチでは、ミラーの角度ずれによって、光信号が出力側の光ファイバに対してずれて入射してしまう可能性があり、光スイッチ内での損失を大きくする要因になる。このような出力光ファイバへの光信号の結合不良は、たとえ入出力ポートが決まっていて入力側および出力側の各ティルトミラーの角度がそれぞれ既知の数値であったとしても、僅かな角度ずれによって生じるものである。このため入出力チャネルに対応した光信号の経路に対して、入力側および出力側の各ティルトミラーの角度を高い精度で制御することが望まれる。
【0005】
しかしながら、従来、上記のような3次元構成の光スイッチについて、各ティルトミラーの角度制御に関する具体的な技術の提案はされていなかった。
本発明は上記の点に着目してなされたもので、3次元構成の光スイッチについて、複数のティルトミラーの角度を簡略な回路構成によって高速に制御できる光スイッチの制御方法および制御装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明にかかる光スイッチの制御方法は、反射面の角度が制御可能な複数のティルトミラーを配置した複数のミラーアレイを有し、入力された光信号を各ミラーアレイで順次反射して特定の位置から出力する光スイッチについて、各ミラーアレイ上の各々のティルトミラーの反射面の角度を制御する方法であって、複数のミラーアレイのうちの1つのミラーアレイ上の各ティルトミラーを複数の固定的な領域に区分する。また、複数のミラーアレイのうちの他のミラーアレイ上の各ティルトミラーを、光パスの接続状態に応じて、複数の固定的な領域に区分した各ティルトミラーと対になるように関連付けた複数の仮想的な領域に区分する。そして、各ティルトミラーの反射面の角度制御を、関連付けた領域ごとに並列的に行い、かつ、各々の関連付けた領域内のティルトミラーについては反射面の角度制御を光パスに対応させて時分割で行うようにした方法である。
【0007】
かかる光スイッチの制御方法によれば、複数のミラーアレイ上の各ティルトミラーの角度制御が、光パスの接続状態に応じて互いに関連付けられた固定的および仮想的な領域ごとに並列的に独立して行われ、各々の関連付けられた領域内のティルトミラーについては時分割で角度制御が行われるため、回路規模の縮小と制御時間の短縮とを同時に実現することが可能になる。
【0008】
また、上記の制御方法については、各ミラーアレイで順次反射した後の光信号のパワーを検出し、その検出した光信号パワーが増加するように、各ティルトミラーの反射面の角度をフィードバック制御するようにしてもよい。このようにフィードバック制御を行うようにすれば、各ティルトミラーの角度をより高い精度で制御することが可能になるため、光スイッチ内の損失低減を図ることが可能になる。
【0009】
さらに、各ティルトミラーの反射面の角度制御は、予め設定した初期値に基づいて粗調を行った後に、フィードバック制御によって微調を行うようにしてもよい。このような制御方法を適用することで、制御時間の一層の短縮を図ることができるようになる。
加えて、関連付けた領域ごとに並列的に行われる角度制御は、各々の領域間で同期を取って行うようにしてもよい。かかる制御方法によれば、異なる領域にまたがって光パスの接続状態を変更するでも、仮想的な領域の入れ替えを即座に行うことができるため、角度制御を遅延させるようなことがない。
【0010】
本発明にかかる光スイッチの制御装置は、上記のような制御方法を適用して構成したものである。その具体的な構成については以下の実施の形態において詳しく説明する。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。なお、各図において、同一の構成については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
最初に、ティルトミラーを用いた3次元構成の光スイッチの制御技術として想定され得る基本的な制御方式について概説する。
【0012】
上述の図24に示したような3次元構成の光スイッチについて、第1および第2ミラーアレイ21,22の各MEMSミラーの角度を制御する方式としては、例えば図1に示すように、ある1つの入力光ファイバからある1つの出力光ファイバまでの光信号の経路(以下、光パスとする)ごとに個別に制御回路を設け、すべての光パスに対応した各MEMSミラーの角度を同時に制御する方式(以下、制御方式aとする)と、例えば図2に示すように、すべての光パスに対して1つの制御回路を設け、各MEMSミラーの角度を時分割で制御する方式(以下、制御方式bとする)とを想定することが可能である。
【0013】
また、ここでは各制御方式a,bの前提として、各MEMSミラーの角度を高い精度で制御するとともに、温度変動や振動等の環境条件の変動によって光スイッチ内の損失が大きく変化しないようにするために、例えば、出力側の光ファイバに導かれる光信号のパワーなどをモニタし、そのモニタ結果を各MEMSミラーの角度制御に反映させるフィードバック制御を行うものとする。
【0014】
図1の制御方式aについては、例えば、光スイッチの光パス数をNとすると、各光パスに対応させてN個の制御回路101,102,…,10Nが用意され、各々の制御回路101〜10Nを同時に動作させることで、第1ミラーアレイ21の各MEMSミラー(以下、#1MEMSミラーと表記することもある)および第2ミラーアレイ22の各MEMSミラー(以下、#2MEMSミラーと表記することもある)にそれぞれ対応した各々のミラー駆動部11(#1−1)〜11(#1−N),11(#2−1)〜11(#2−N)の動作が制御されることになる。
【0015】
なお、上記のような制御回路およびミラー駆動部の具体的な構成につては、例えば、本出願人の先願である特願2001−198936号に詳しく記載されているため、ここではその概略について簡単に説明することにする。
図1中の入力インターフェース(IF)12には、光パス接続命令などの入出力チャネル情報が外部等から与えられる。この入力インターフェース12を介して与えられた情報はスイッチ制御回路13に送られ、光パスの接続設定に関する情報等が各制御回路101〜10NおよびN×Nスイッチ14に与えられる。N×Nスイッチ14は、スイッチ制御回路13からの情報に従って、#1MEMSミラー側の各ミラー駆動部11(#1−1)〜11(#1−N)に対し、光パスの接続設定に対応した各制御回路101〜10Nからの制御信号を選択的に与えるための電気スイッチである。
【0016】
また、#1MEMSミラー側の各ミラー駆動部11(#1−1)〜11(#1−N)は、例えば、#1MEMSミラーの2軸(X軸,Y軸)にそれぞれ対応したD/Aコンバータおよび駆動回路(DRV)を有し、N×Nスイッチ14を介して与えられる制御信号をD/A変換した後に駆動回路に与え、#1MEMSミラーの各軸方向の角度を調整する。これら各ミラー駆動部11(#1−1)〜11(#1−N)と同様に、#2MEMSミラー側の各ミラー駆動部11(#2−1)〜11(#2−N)も、#2MEMSミラーの2軸(X軸,Y軸)にそれぞれ対応したD/Aコンバータおよび駆動回路(DRV)を有する。さらに、各ミラー駆動部11(#2−1)〜11(#2−N)については、対応する出力光ファイバに導かれる光信号のパワーを検出するモニタ回路(MON)およびA/Dコンバータが設けられ、モニタ回路で検出された光パワーがA/Dコンバータを介して各制御回路101〜10Nにフィードバックされる。
【0017】
図2の制御方式bについては、各ミラー駆動部11(#1−1)〜11(#1−N),11(#2−1)〜11(#2−N)の動作を制御する1つの制御回路10と、#1MEMSミラー側および#2MEMSミラー側の各ミラー駆動部との間に、1×Nの電気スイッチ151および152がそれぞれ挿入され、各1×Nスイッチ151,152の動作がタイミング制御回路16によって制御されることで、各々のミラー駆動部11(#1−1)〜11(#1−N),11(#2−1)〜11(#2−N)の動作が時分割で順次制御されることになる。
【0018】
なお、制御方式bにおける入力インターフェース12および各ミラー駆動部11(#1−1)〜11(#1−N),11(#2−1)〜11(#2−N)の構成は、前述した制御方式aの場合の構成と同様である。
ところで、上記のような制御方式a,bに関しては、次のような欠点が考えられる。すなわち、制御方式aについては、各MEMSミラーを制御するためにN個の制御回路101〜10Nが必要であるので、これらの制御回路を含めた光スイッチ全体の大きさが巨大なものになってしまうという欠点が考えられる。また、このような光スイッチの巨大化に伴って、各制御回路101〜10Nと各ミラー駆動部11(#1−1)〜11(#1−N),11(#2−1)〜11(#2−N)と間の距離が長くなり、外来雑音などの影響を受けやすくなってしまう。これにより、例えば高速の制御信号を伝送する場合などには、伝送ケーブルの選択にも注意が必要となるため実装上の制約が大きくなってしまう可能性もある。
【0019】
また、制御方式bについては、各光パスに対応する各々のミラー駆動部11(#1−1)〜11(#1−N),11(#2−1)〜11(#2−N)の動作が時分割で順次制御されるため、例えば初期起動時のようにすべての光パスの接続設定が一度に行われるような場合などには、制御時間が掛かりすぎてしまうという欠点が考えられる。一般に、光伝送装置では、ある光パスにおいて障害が発生した場合に光パスの切り替えが行われるが、この光パスの切り替えに要する制御時間としては、伝送品質を確保するために、例えば10ms以下が必要とされている。このような制御時間に対する要求を満足することは、制御方式bでは難しくなってしまう可能性がある。
【0020】
さらに、MEMSミラーを用いた光スイッチの本質的な問題点として、各制御方式a,bで共通に、スイッチ素子自体が機械的に動作するため、角度を高速に制御した場合、MEMSミラーの機械的な共振が収束するまでに長い時間が必要になるという点が挙げられる。
図3は、MEMSミラーの角度制御に関する応答特性の一例を示した図である。図のように、MEMSミラーの角度を高速に変化させると、その変化角度の大きさに応じた振幅の共振が発生し、その振幅が徐々に減衰しながら一定の角度に収束する。従って、例えば制御方式bでは、制御回路10の演算時間に加えて、MEMSミラーの共振が収束するまでの時間が必要になり、制御時間がさらに長くなってしまうことが考えられる。
【0021】
加えて、MEMSミラーを用いた光スイッチについては、ミラー自体が微小で質量が小さいため、光スイッチが配置される環境下での振動の影響を強く受けてしまうという他の本質的な問題点もある。前述したように、3次元構成の光スイッチの場合、ミラーの僅かな角度ずれにより入出力間の光結合特性が大きく変化してしまうため、微小な角度変化によって光パワーが瞬間的に低下する可能性があり、このような光スイッチを利用した光通信システムにおける誤り率特性などの伝送品質に劣化が生じてしまうおそれもある。
【0022】
そこで、以下では、上記の制御方式aとほぼ同等の制御時間を維持しながら回路規模の縮小を図り、外部環境の変化等の影響に対しても安定な特性をもつ小型の光スイッチを実現するための、本発明にかかる光スイッチの制御方法および制御装置について詳しく説明する。
図4は、本発明にかかる光スイッチの制御方法の基本的な原理を説明するための概念図である。また、図5は、図4の各ミラーアレイ21,22に対して設定される領域の具体例を示した図である。なお、ここでは説明を簡単にするために、1つの光パス内に配置されるスイッチ素子(MEMSミラー)の数を例えば2個としているが、本発明はこれに限らず、3個以上のスイッチ素子を1つの光パス内に配置することも可能である。
【0023】
図4および図5に示すように、本発明にかかる光スイッチの制御方法は、例えば、上述の図24に示したような3次元構成の光スイッチについて、第1および第2ミラーアレイ21,22のうちの一方のミラーアレイに対して複数の固定的な領域を予め設定しておき、他方のミラーアレイに対しては、外部等から与えられる光パス接続命令に従って、一方のミラーアレイに設定された固定領域に対応するように、複数の仮想的な領域を設定する。具体的に、図4および図5の一例では、第2ミラーアレイ22の64個のMEMSミラーに対して、4つの固定領域#2−A(1重丸印),#2−B(2重丸印),#2−C(点線丸印),#2−D(波線丸印)が予め設定され、それら各固定領域に対応するように、第1ミラーアレイ21の64個のMEMSミラーが、光パス接続命令に従って4つの仮想領域#1−A(1重丸印),#1−B(2重丸印),#1−C(点線丸印),#1−D(波線丸印)のいずれかに区分けされる。
【0024】
図5の領域設定例を具体的に説明すると、第2ミラーアレイ22について、1〜4,9〜12,17〜20,25〜28番の各MEMSミラーが固定領域#2−Aとされ、5〜8,13〜16,21〜24,29〜32番の各MEMSミラーが固定領域#2−Bとされ、33〜36,41〜44,49〜52,57〜60番の各MEMSミラーが固定領域#2−Cとされ、37〜40,45〜48,53〜56,61〜64番の各MEMSミラーが固定領域#2−Dとされる。そして、光パス接続命令に従い、例えば第1ミラーアレイ21の1番のMEMSミラーと、第2ミラーアレイ22の10番のMEMSミラーとを接続する命令が伝えられると、第2ミラーアレイ22の10番のMEMSミラーが固定領域#2−Aであるのに対応させて、第1ミラーアレイ21の1番のMEMSミラーが仮想領域#1−Aとされる。
【0025】
ここで、光パス数と固定領域または仮想領域の数との関係を一般化しておくと、光パス数Nは、固定領域(または仮想領域)の数m、1つの領域内のパス数nを用いて次の(1)式で表すことができる。
N=m×n …(1)
このように3次元構成の光スイッチについて、複数(ここでは2つ)のミラーアレイのいずれか1つに対して複数(ここでは4つ)の固定領域を設定し、各固定領域に関連付けて他のミラーアレイの各MEMSミラーを複数の仮想領域にそれぞれ区分することによって、固定領域ごとに制御回路を設けて角度制御を行うことができるようになるため、回路規模の縮小を図り、かつ、高速な角度制御を実現する光スイッチの制御方法を提供することが可能になる。すなわち、本制御方法によれば、第1および第2ミラーアレイ21,22の各MEMSミラーの角度制御が、予め設定した固定的な領域#2−A〜#2−Dに対応させて設けた4つの制御回路によって、各々の領域(固定領域#2−A〜#2−Dおよび仮想領域#1−A〜#1−D)ごとに並列的に行われ、同一領域内の各MEMSミラーの角度制御については時分割で行われる。これにより、前述した制御方式aに比べて制御回路の規模を大幅に縮小することが可能になるとともに、制御時間についても前述した制御方式bに比べて十分に短くすることができ、高速な角度制御を実現することが可能になる。
【0026】
次に、上記のような本発明にかかる光スイッチの制御方法の基本原理を適用して構成した制御装置の実施形態について詳しく説明する。
図6は、本発明にかかる光スイッチの制御装置の実施形態の構成を示すブロック図である。
図6において、本実施形態の制御装置は、上述の図24に示した3次元構成の光スイッチについて、図4および図5に示した一例と同様にして第2ミラーアレイ22に設定した4つの固定領域#2−A,#2−B,#2−C,#2−Dにそれぞれ対応した4つの制御回路20A,20B,20C,20Dを有する。各制御回路20A〜20Dは、第2ミラーアレイ22の各MEMSミラーに対して、各固定領域#2−A,#2−B,#2−C,#2−Dに対応する各々のミラー駆動部をグループ化したミラー駆動群21(#2−A),21(#2−B),21(#2−C),21(#2−D)にそれぞれ接続され、また、第1ミラーアレイ21の各MEMSミラーに対しては、4×64マトリクススイッチ22を介して各ミラー駆動部11(#1−1)〜11(#1−64)にそれぞれ接続される。
【0027】
ミラー駆動群21(#2−A)は、固定領域#2−Aに設定された、1〜4,9〜12,17〜20,25〜28番の各MEMSミラーを駆動するための各ミラー駆動部11(#2−a;a=1〜4,9〜12,17〜20,25〜28)と、1:16セレクタ21a,21bとを有する。上記各ミラー駆動部の構成は、前述の制御方式aで説明した構成と同様である。1:16セレクタ21aは、制御回路20Aから出力される制御信号を上記各ミラー駆動部のいずれか1つに選択的に伝えるものである。1:16セレクタ21bは、上記各ミラー駆動部のA/Dコンバータから送られてくる出力光パワーのモニタ信号のいずれか1つを制御回路20Aに選択的にフィードバックするものである。
【0028】
なお、図6では、ミラー駆動群21(#2−A)についてのみ具体的な構成を示したが、他のミラー駆動群21(#2−B),21(#2−C),21(#2−D)についてもミラー駆動群21(#2−A)の構成と同様である。
各ミラー駆動群21(#2−A)〜21(#2−D)の1:16セレクタ21a,21bおよび4×64マトリクススイッチ22は、タイミング制御回路23から出力されるタイミング制御信号に従って、光パスの接続で対になる#1MEMSミラーおよび#2MEMSミラーを駆動する各ミラー駆動部が制御回路20A〜20Dに同時に接続されるように、切り替えのタイミングが時分割で制御される。
【0029】
タイミング制御回路23は、入力インターフェース(IF)12を介して与えられる光パス接続命令等に基づいて、各領域に対応した制御順序を決定して上記のタイミング制御信号を生成するとともに、光パスの接続設定に関する情報を各制御回路20A〜20Dに与える。このタイミング制御回路23からの情報に応じて、各制御回路20A〜20Dは、光パスの接続設定に対応した#1MEMSミラーおよび#2MEMSミラーの各角度を制御するための制御信号を発生する。
【0030】
上記タイミング制御回路23での制御順序の決定方法としては、例えば、各固定領域#2−A〜#2−Dに対して、領域内のすべての光パスについての制御順序を予め設定しておき、その固定領域に対する制御順序に従って、光パス接続命令に対応した仮想領域内の各光パスについての制御順序を設定することが可能である。
【0031】
上記のような回路構成の制御装置によって角度制御される第1、第2ミラーアレイ21,22の各MEMSミラーは、例えば、3次元構成の光スイッチを形成するのに適した、いわゆるビームステアリング方式の3次元構造を有するミラーを使用するのが好ましい。このビームステアリング方式のミラー構造は、反射面の角度を2つの軸方向に自由に制御できるため、ある入力ポートからすべての出力ポートへの接続(パス確立)が可能である。このような3次元構造のミラーは、例えば図7に示すような2次元構造のミラーを使用する場合に比べて、光学系の規模をより小さくすることができるため、大規模な光スイッチを形成するのに最適である。図8には、2次元構造および3次元構造の各ミラーについて、光スイッチのチャネル数に対する光信号の空間伝搬距離の関係を例示しておく。図8の関係では、チャネル数が50を超える場合に、3次元構造のミラーを使用することで、より小型の光スイッチを形成できるようになることが分かる。
【0032】
また、上記のような3次元構造のミラーについては、MEMS技術を応用してSi等のウェハ上に作製することにより、既存のプロセスを用いて大規模なミラーアレイを一括形成することが可能であるため、光スイッチにおける光学系のサイズ面で特に有効である。なお、本発明が適用される光スイッチに用いられるミラーは、上記のような3次元構造を有するMEMSミラーに限定されるものではなく、公知のティルトミラーを用いることが可能である。
【0033】
また、本実施形態の制御装置において、各MEMSミラーの角度をフィードバック制御するために第2ミラーアレイ22側の各ミラー駆動部でモニタされる出力光パワーの具体的なモニタ方法としては、例えば、出力側の光ファイバの手前でプリズムなどを用いて光信号を分岐してそのパワーを検出する方法や、出力側の光ファイバに結合された光信号を光カプラなどを用いて分岐してそのパワーを検出する方法などを適用することが可能である。特に、出力側の光ファイバに一旦結合された光信号を分岐してパワーを検出するモニタ方法を適用する場合には、光学系の組立誤差などの影響によって、出力側の光ファイバに実際に結合されている光信号パワーとモニタした光パワーとが不一致になるようなことが避けられるため、各MEMSミラーのフィードバック制御をより高い精度で行うことが可能になる。なお、本発明における出力光パワーのモニタ方法は、上記の一例に限られるものではなく、一般的な光信号パワーのモニタ方法を適用することが可能である。
【0034】
上述したような本実施形態の制御装置が適用された光スイッチでは、第1ミラーアレイ21および第2ミラーアレイ22の各MEMSミラーの角度制御が、4つの制御回路20A〜20Dによって、領域A〜D(仮想領域#1−A〜#1−Dおよび固定領域#2−A〜#2−D)ごとに並列的に実行され、各々の領域A〜D内の各MEMSミラーの角度制御については時分割で実行されるようになる。これにより、回路規模の縮小および制御時間の短縮を実現した3次元構成の光スイッチの制御装置を提供することが可能になる。
【0035】
ここで、各制御回路20A〜20Dによる角度制御の具体例について詳しく説明する。
まず、前述の図3に示したようなMEMSミラーの共振を考慮した角度制御の好ましい具体例を詳述する。
前述したように、第1、第2ミラーアレイ21,22を構成する各MEMSミラーは、そもそも機械的に動作するスイッチ素子であるため、駆動信号の周波数が機械的共振周波数よりも高い場合に共振が発生する。また、共振周波数よりも低い周波数の駆動信号によりMEMSミラーを駆動した場合には、所要の角度に到達するまでの制御時間が長くなる。
【0036】
MEMSミラーの実際の角度制御では、例えば図9に示すように、メモリ等に予め格納した初期値に従って、第1回目の制御時にミラーの角度を一気に制御する粗調を行った後に、ミラーの角度を細かくフィードバック制御する微調を行い、制御回数の削減を図って制御時間の短縮を実現することが可能である。このような角度制御を実行する場合、上記MEMSミラーの共振は、駆動信号の周波数が一定であるとすると、ミラーの角度を大きく変化させたときほど振幅が大きくなり、共振の収束時間が長くなる。
【0037】
そこで、上記のようなMEMSミラーの共振動作を考慮して、各制御回路20A〜20Dが次のような手順に従い角度制御を行うようにすることで、角度制御の効率化を図ることが可能になる。すなわち、各制御回路20A〜20Dは、例えば図10に示すように、ミラー角度の粗調を行う1回目の制御周期では、同じ領域内のすべての光パスについて順番に粗調動作を行い、ミラー角度の微調を行う2回目以降の制御周期では、同一の光パスについてパス確立まで微調動作を連続して行い、1つの光パスが確立すると、次の光パスについての微調動作に移る。なお、図10中の数字は、同じ領域内のn個の光パスに付したパス番号に対応する。このような手順で各制御回路20A〜20Dが角度制御を行えば、各光パスに対する粗調動作によって振幅の大きな共振が発生しても、その共振は2回目以降の制御周期で微調動作が行われるまでの経過時間内に収束するようになり、粗調による共振の収束時間を効率的に使用することが可能になる。微調動作では、ミラーの制御角度が小さいため、発生する共振の振幅が小さく収束時間が短いので、同一の光パスについてパス確立まで続けて制御を行うことが可能である。
【0038】
また、各制御回路20A〜20Dは、例えば図11に示すように、ミラー角度の粗調を行う1回目の制御周期では、同じ領域内のすべての光パスについて順番に粗調動作を行い、ミラー角度の微調を行う2回目以降の制御周期でも、1回目の制御周期と同様にして、同じ領域内のすべての光パスについて順番に微調動作を行うようにしてもよい。このような手順で各制御回路20A〜20Dが角度制御を行えば、微調動作時に発生する共振の収束時間を考慮する必要がある場合でも、その収束時間を効率的に使用することが可能になる。
【0039】
図12は、前述の図6に示した制御装置について、例えば図11に示した角度制御の手順を適用したときの各制御回路20A〜20Dの具体的な動作を示す図である。また、図13は、図12の1つの制御回路についての駆動信号波形およびミラー応答特性を例示した図である。なお、図12中の数字は、同じ領域内の16個の光パスに付したパス番号に対応する。
【0040】
図12に示すように、本制御装置がチャネル切り替え命令等を受信して角度制御の開始が合図されると、まず、タイミング制御回路23において制御順序が決定され、その順序が各制御回路20A〜20Dに伝えられる。そして、各制御回路20A〜20Dでは、決定された制御順序に従い、ここでは光パス番号が小さいものから順番に、第1回目の制御周期で各光パスに対応したMEMSミラーの粗調動作が実行される。なお、ここでは1つの光パスに対する角度制御に要する時間をτLとして表すことにする。
【0041】
上記の粗調動作は、具体的には図13の下段に示すような波形の駆動信号が各制御回路20A〜20Dから出力され、各々の駆動信号により対応するMEMSミラーが順番に駆動されることで、図13の上段に示すように、各ミラーの角度が1タイムスロットτLずれて順番に変化し、その角度変化によって共振が発生する。各MEMSミラーの共振は、次の制御周期における微調動作が開始されるまでの間に収束し、初期値に対応したほぼ一定の角度で安定となる。なお、ここでは共振の収束時間をτMとして表すことにする。そして、フィードバック制御による微調動作が順次繰り返され、各MEMSミラーの角度が高い精度で最適値に制御されて各々の光パスが確立するようになる。
【0042】
上記のように、各制御回路20A〜20DがMEMSミラーの共振動作を考慮した手順に従って角度制御を行うようにすることで、制御時間のより効果的な短縮を図ることが可能になる。
次に、光パスの接続設定が異なる領域間にまたがって変更されるような場合を考慮した角度制御の好ましい具体例について説明する。
【0043】
上述したように本実施形態の制御装置では、光パスに対応した各MEMSミラーの角度制御が領域A〜Dごとに並列的に実行されるため、接続が確立した光パスを異なる領域にまたがって変更する場合に、次のような制御時間を遅延させる状況が生じ得る。すなわち、異なる領域にまたがる光パスの接続変更を行う場合に、互いの領域における角度制御のタイミングがずれていると、例えば、一方の領域の角度制御の開始が他方の領域の角度制御の開始を待って行われることになり、光パスの接続切り替えに要する時間が長くなってしまう可能性がある。このような状況を回避するためには、領域ごとに時分割で行われる角度制御を、各領域間で同期を取って行うようにするのが有効である。
【0044】
具体的には、例えば図14に示すような光パスの接続変更を想定する。すなわち、第2ミラーアレイ22側について、1番および2番のMEMSミラーを固定領域#2−A(1重丸印)に設定し、3番および4番のMEMSミラーを固定領域#2−B(2重丸印)に設定する。そして、図14で左側に示した接続変更前には、固定領域#2−Aの1番および2番のMEMSミラーに対して、第1ミラーアレイ21側の3番および2番のMEMSミラーを接続する各光パスと、固定領域#2−Bの3番および4番のMEMSミラーに対して、第1ミラーアレイ21側の1番および4番のMEMSミラーを接続する光パスとが設定される。一方、図14で右側に示した接続変更後には、固定領域#2−Aの1番および2番のMEMSミラーに対して、第1ミラーアレイ21側の3番および1番のMEMSミラーを接続する各光パスと、固定領域#2−Bの3番および4番のMEMSミラーに対して、第1ミラーアレイ21側の2番および4番のMEMSミラーを接続する光パスとが設定される。すなわち、ここでの想定では、第1ミラーアレイ21側の1番および2番のMEMSミラーについて領域A,Bにまたがる入れ替えが必要な光パスの接続変更が行われるものとする。
【0045】
このような光パスの接続変更を行う場合において、例えば図15に示すように、領域Aに対応した制御回路20Aによる角度制御と、領域Bに対応した制御回路20Bによる角度制御とがすべて同期の取られた状態で行われるようにすると、図15の右側に示すように、光パスの接続変更命令を受けたとき、第1ミラーアレイ21側の1番および2番のMEMSミラーに設定された仮想領域の入れ替えを即座に行うことが可能になる。なお、図15中の数字は、角度制御されるMEMSミラーの番号であり、1フレームは、領域内のすべてのMEMSミラーを順番に制御するのに要する時間(制御周期)を示している。
【0046】
このように、領域ごとに時分割で行われる角度制御を、各領域間で同期を取って行うようにすることで、異なる領域にまたがる光パスの接続変更を短時間で行うことが可能になる。
なお、上記のような各領域間で同期した角度制御を行う場合に、前述したようなMEMSミラーの共振を考慮した制御を行うようにするためには、例えば図16に示すような手順で角度制御を行うことが可能である。
【0047】
図16の手順では、光パスの接続変更命令を受けると、まず、接続状態の変更に伴うミラーの粗調を行い、この粗調動作で発生するMEMSミラーの共振が収束するのを待つ方法として、次回以降のフレーム(制御周期)で、接続変更により粗調を行ったMEMSミラーに対する制御を1回(若しくは複数回)待機状態、すなわち、制御をかけない状態)とし、当該MEMSミラーの共振が収束した後に微調動作を開始するようにする。このような待機状態を含めた角度制御は、各フレーム単位で処理することができるため、次のような簡易な回路構成により実現することが可能である。
【0048】
領域ごとに時分割で行われる角度制御を待機状態とするためには、制御装置が何等かの制御値を保持する機構を持つことが必要である。具体的には、例えば図17に示すように、各ミラー駆動部に保持機構をそれぞれ設けるようにすることが可能である。
上記の各ミラー駆動部に設ける保持機構としては、例えば図18に示すように、一般的なD/Aコンバータのチップセレクト(CS)入力端子を利用し、CS入力端子のオンによる書き込み可能状態と、オフによる前の設定を保持状態とを制御することで制御値を保持することができるようになる。このD/Aコンバータは、制御回路(デジタル回路)と駆動回路(アナログ回路)の間に配置される。また、例えば図19に示すように、サンプルホールド回路(SH)を利用して制御値を保持することも可能である。サンプルホールド回路ではアナログ値の保持が可能であるため、同一の領域に対して1つのD/Aコンバータを設ければよく、図18の構成に比べて回路規模の縮小を図ることができる。さらに、例えば図20に示すように、駆動回路(DRV)と各MEMSミラーの間にアナログスイッチを挿入し、アナログスイッチのMEMSミラー側の出力端子に電圧保持用の容量を設けることでも、制御値を保持することが可能である。この場合に、同一領域内の時分割制御は、アナログスイッチを順次切り替えることにより行われる。このようにして保持機構を構成すれば、同一の領域に対して1つの駆動回路を設ければよく、図19の構成に比べても回路規模の一層の縮小を図ることが可能になる。
【0049】
次に、回路規模の縮小と制御時間の短縮を最も効率的に実現するための固定領域の設定方法について説明する。
本発明にかかる制御方法では、光スイッチのパス数Nは、上述の(1)式でも示したように、固定領域の数m(=制御回路の数)と、1つの領域内のパス数nとの積(N=m×n)で表すことができる。また、1つの光パスに対する角度制御に要する時間(1タイムスロット)τLは、フィードバック制御用の光パワーの読み取り時間と、制御値の計算時間と、計算された制御値をD/A変換するのに要する時間との和で表すことができる。光スイッチのすべてのパスが確立するまでに要する制御時間Tは、上記のパス数Nおよび1タイムスロットτLと、ミラーの共振が許容値までに収束する時間τMと、光パスの接続が確立するまでに制御を行う回数Kとを用いて、次の(2)式または(3)式により表すことが可能である。
【0050】
τM≧(n−1)×τLの場合;
T=K×(τL+τM)+(n−1)×τL …(2)
τM≦(n−1)×τLの場合;
T=K×n×τL+τM …(3)
図21は、上記(2)式および(3)式の関係について、例えばパス数N=1024とした場合の計算結果を示す図である。ただし、図の横軸は領域数mを対数で表示し、縦軸は制御時間Tを対数で表示している。また、右側の縦軸は制御回路数を対数で表示するようにして回路規模の縮小との関係が分かるようにしてある。図21の計算例にあるように、領域数mの値が大きい範囲(すなわち、1つの領域内のパス数nの値が小さい範囲)では、制御時間Tに殆ど差が生じないことが分かる。
【0051】
また、図22は、上記(2)式および(3)式の関係を角度制御の順番に従って具体的に例示した図であって、(A)はn=6、K=3としてτM>(n−1)×τLに該当する場合、(B)はn=9、K=3としてτM=(n−1)×τLに該当する場合、(C)はn=12、K=3としてτM<(n−1)×τLに該当する場合をそれぞれ示したものである。図22(A)にあるように、1つの領域内のパス数nの値が小さいときには、共振の収束を待つために角度制御を行わない時間が各フレームに必要となる。一方、図22(C)にあるように、1つの領域内のパス数nの値が大きいときには、共振の収束時間に関係なくパス数nに比例して各フレームの制御時間が長くなる。従って、回路規模の縮小と制御時間の短縮を最も効率的に実現するための1つの領域内のパス数n、すなわち、領域数mの最適値は、(2)式と(3)式が切り替わる図22(B)に示すような境界点となる。このような領域数mの最適値は、次の(4)式の関係を用いて求めることが可能である。
【0052】
τM=(n−1)×τL=(N/m−1)×τL …(4)
次に、光スイッチの少なくとも1つのパスが使用されない場合、言い換えると、空パスが存在する場合を考慮した角度制御の好ましい具体例について説明する。
本実施形態の制御装置が適用される光スイッチでは、例えば図23(A)に示すように、1つの領域(図では領域A)内のすべての光パスが使用される場合だけではなく、図23(B)に示すように、1つ以上(図では4つ)の光パスが使用されない場合もある。このように光スイッチに1つ以上の空パスが存在するときの角度制御に関しては、予め決定された制御順序において、光パスの接続設定がないタイムスロットで制御回路の動作を停止して、空パスに対応する各MEMSミラーの角度を制御しない、若しくは、前の制御状態を維持するような手順とすることが可能である。
【0053】
また、例えば図23(C)に示すように、予め決定された制御順序において、光パスの接続設定がないタイムスロットに制御の順番が到来したとき、それ以降に接続が必要な光パスに対応した角度制御の順番を順次詰めて行うようにしてもよい。このように、空パスのタイムスロットを詰めて角度制御を行うようにすることで、1フレームの制御時間を短縮させることが可能になる。このような角度制御の方法は、例えば、光スイッチのパス接続の使用効率が明確な場合などにおいて、その効率分も含めて前述の(4)式に従った領域数mの最適化を図ることが可能になるという利点がある。
【0054】
なお、上記のように空パスのタイムスロットを詰めて角度制御を行う場合において、例えば図23(D)に示すように、パス接続の使用効率が低く、1フレームの制御時間が共振の収束時間τMよりも短くなってしまうときには、収束時間τMが経過するまで次のフレームの制御に移らないようにして、ミラーの共振が収束するのを待つようにすればよい。
【0055】
次に、上述のようにして領域ごとの粗調動作および微調動作が終了し、すべての光パスの接続が確立した後における角度制御の好ましい具体例について説明する。
上述したような本実施形態の制御装置が適用される光スイッチでは、光パスの接続が一旦確立した後、各MEMSミラーに対して角度制御を何も行わず長時間放置しておくと、例えば、温度の変化や地震、周辺での工事による振動などの環境変動によって、回路の温度ドリフトやMEMSミラーの特性変化などが発生して制御値が変化してしまう可能性がある。このような環境変動による制御値の変化を回避するためには、光パスの接続を確立させたときと同様の時分割タイムスロットおよび制御順序に従って、各MEMSミラーの角度を順次補正して行くのが望ましい。
【0056】
このようなミラー角度の補正制御については、光スイッチが設置される環境を考慮し、特に、温度変動よりも短周期の振動条件に対してその振動周波数よりも早く補正がかかるように、制御周期(1フレームの長さ)を短くしておくのがよい。このように補正周期を設定しておくことで、振動などの環境変化による影響を補償できるようになり、光スイッチのすべての光パスの接続状態を安定に保つことが可能になる。
【0057】
上記の補正制御の具体的な方法としては、例えば、1つのMEMSミラーの1つの軸方向の角度を一方の方向に微小量変化させて出力光パワーをモニタする。そして、モニタ結果が光結合状態の向上を示している場合には、その角度を維持し、光結合状態の悪化を示している場合には、次の制御周期において、当該角度を逆方向に最初の微小量の2倍だけ戻す。このような角度制御を各MEMSミラーの各々の軸方向ごとに順次繰り返すことにより、環境変化による角度ずれの補正を行うようにする。
【0058】
なお、上記の補正方法において、光結合状態の悪化により角度を2倍量戻すことで、逆に、光結合効率が劣化する場合も生じ得る。しかし、その劣化は次の制御周期において補正されることになるため、光出力パワーの変動は小さくて済み、本光スイッチを用いたシステムにおける伝送特性への影響は実質的に考慮しなくてもよいことになる。また、角度を2倍量戻した後に光結合効率が劣化している場合、さらに次の制御周期で元の状態に戻してやるようにしても構わない。
【0059】
加えて、上記のような補正制御において、MEMSミラーの角度補正による光出力パワーの変化が大きいと、本光スイッチの後段に接続される光受信機等の光装置の特性劣化を招くこととなる。従って、補正用に角度を動かす制御量は、受信感度等の劣化を発生しない程度に小さく設定しておくのが望ましい。光スイッチの制御装置に設けられる出力光パワーのモニタ回路は、そのモニタ帯域が主信号系の帯域よりも十分に狭くても良く、従って、主信号系よりも高利得・低雑音化が可能であり、主信号系の受信感度劣化を起こさない程度の微小なパワー変動でも十分に検出できるため、上記のような制御量の設定は容易に実現可能である。
【0060】
上述してきたように、本実施形態の制御装置によれば、回路規模の縮小と制御時間の短縮を容易に実現することができ、かつ、MEMSミラーの共振動作による制御時間への影響、環境変化による光結合状態への影響をそれぞれ効果的に軽減することが可能になる。
以上、本明細書で開示した主な発明について以下にまとめる。
【0061】
(付記1) 反射面の角度が制御可能な複数のティルトミラーを配置した複数のミラーアレイを有し、入力された光信号を前記各ミラーアレイで順次反射して特定の位置から出力する光スイッチについて、前記各ミラーアレイ上の各々のティルトミラーの反射面の角度を制御する方法であって、
前記複数のミラーアレイのうちの1つのミラーアレイ上の各ティルトミラーを複数の固定的な領域に区分し、
前記複数のミラーアレイのうちの他のミラーアレイ上の各ティルトミラーを、光パスの接続状態に応じて、前記複数の固定的な領域に区分した各ティルトミラーと対になるように関連付けた複数の仮想的な領域に区分し、
前記各ティルトミラーの反射面の角度制御を、前記関連付けた領域ごとに並列的に行い、かつ、各々の関連付けた領域内のティルトミラーについては反射面の角度制御を光パスに対応させて時分割で行うことを特徴とする光スイッチの制御方法。
【0062】
(付記2) 付記1に記載の光スイッチの制御方法であって、
前記各ミラーアレイで順次反射した後の光信号のパワーを検出し、該検出した光信号パワーが増加するように、前記各ティルトミラーの反射面の角度をフィードバック制御することを特徴とする光スイッチの制御方法。
【0063】
(付記3) 付記2に記載の光スイッチの制御方法であって、
前記光信号のパワーの検出処理は、前記各ミラーアレイで順次反射した光信号が導かれる出力光路に結合した光信号の一部を分岐し、該分岐光のパワーを検出して行うことを特徴とする光スイッチの制御方法。
【0064】
(付記4) 付記2に記載の光スイッチの制御方法であって、
前記各ティルトミラーの反射面の角度制御は、予め設定した初期値に基づいて粗調を行った後に、前記フィードバック制御によって微調を行うことを特徴とする光スイッチの制御方法。
【0065】
(付記5) 付記1に記載の光スイッチの制御方法であって、
前記関連付けた領域内における時分割の角度制御は、第1回目の制御周期では、当該領域内の複数の光パスについて順番に角度制御を行い、第2回目以降の制御周期では、当該領域内の1つの光パスについての角度制御を連続して行い、該光パスの接続が確立した後に、当該領域内の他の光パスについての角度制御を連続して順次行うことを特徴とする光スイッチの制御方法。
【0066】
(付記6) 付記1に記載の光スイッチの制御方法であって、
前記関連付けた領域内における時分割の角度制御は、各制御周期において、当該領域内の複数の光パスについて順番に角度制御を行うことを特徴とする光スイッチの制御方法。
【0067】
(付記7) 付記1に記載の光スイッチの制御方法であって、
前記関連付けた領域ごとに並列的に行われる角度制御は、各々の領域間で同期を取って行うことを特徴とする光スイッチの制御方法。
【0068】
(付記8) 付記1に記載の光スイッチの制御方法であって、
前記関連付けた領域内における時分割の角度制御は、前記ティルトミラーの反射面の角度を変化させたことによって共振が発生したとき、該共振が実質的に収束するまでの間、当該ティルトミラーについての制御値を保持して待機状態とすることを特徴とする光スイッチの制御方法。
【0069】
(付記9) 付記1に記載の光スイッチの制御方法であって、
前記固定的な領域の数は、光スイッチに設定されるすべての光パス数と、1つの領域内に含まれる光パス数と、1つの光パスについての角度制御に要する時間と、ティルトミラーの共振が実質的に収束するまでに要する時間とに基づいて、光スイッチ全体の制御時間が最も短くなる条件における最小値に設定することを特徴とする光スイッチの制御方法。
【0070】
(付記10) 付記1に記載の光スイッチの制御方法であって、
前記関連付けた領域内における時分割の角度制御の順序は、前記固定的な領域に区分した各ティルトミラーについての制御順序を予め決定し、該決定した制御順序に従って、前記仮想的な領域に区分した各ティルトミラーについての制御順序を光パスの接続状態に対応させて決定することを特徴とする光スイッチの制御方法。
【0071】
(付記11) 付記1に記載の光スイッチの制御方法であって、
前記関連付けた領域内における時分割の角度制御は、光パスの接続が設定されないティルトミラーに対する制御区間について、当該ティルトミラーの駆動動作を停止することを特徴とする光スイッチの制御方法。
【0072】
(付記12) 付記1に記載の光スイッチの制御方法であって、
前記関連付けた領域内における時分割の角度制御は、光パスの接続が設定されないティルトミラーに対する制御区間を順次詰め、光パスの接続が設定されたティルトミラーに対してのみ角度制御を行うことを特徴とする光スイッチの制御方法。
【0073】
(付記13) 付記12に記載の光スイッチの制御方法であって、
前記光パスの接続が設定されないティルトミラーに対する制御区間を順次詰めた後の1制御周期が、ティルトミラーの共振の収束時間よりも短くなるときには、前記収束時間が経過した後に、次の制御周期の動作を開始することを特徴とする光スイッチの制御方法。
【0074】
(付記14) 付記1に記載の光スイッチの制御方法であって、
前記各ティルトミラーの反射面の角度制御は、光パスの接続が確立した後に、環境変化に伴う制御値の変動を補正することを特徴とする光スイッチの制御方法。
【0075】
(付記15) 付記14に記載の光スイッチの制御方法であって、
前記制御値の変動の補正処理は、環境の振動条件に対する振動周波数よりも早い周期で行われることを特徴とする光スイッチの制御方法。
【0076】
(付記16) 反射面の角度が制御可能な複数のティルトミラーを配置した複数のミラーアレイを有し、入力された光信号を前記各ミラーアレイで順次反射して特定の位置から出力する光スイッチについて、前記各ミラーアレイ上の各々のティルトミラーの反射面の角度を制御する制御装置であって、
前記複数のミラーアレイのうちの1つのミラーアレイは、該ミラーアレイ上の各ティルトミラーを区分する複数の固定的な領域を有し、
前記複数のミラーアレイのうちの他のミラーアレイは、該ミラーアレイ上の各ティルトミラーを、光パスの接続状態に応じて、前記複数の固定的な領域に区分された各ティルトミラーと対になるように関連付けて区分する複数の仮想的な領域を有し、
前記関連付けられた領域に対応した複数の制御回路を備え、
該各制御回路は、前記各ティルトミラーの反射面の角度制御を対応する領域ごとに並列的に行い、かつ、対応する領域内のティルトミラーについては反射面の角度制御を光パスに対応させて時分割で行うことを特徴とする光スイッチの制御装置。
【0077】
(付記17) 付記16に記載の光スイッチの制御装置であって、
前記各ミラーアレイで順次反射した後の光信号のパワーを検出する光パワー検出部を備え、
前記各制御回路は、前記光パワー検出部で検出された光信号パワーが増加するように、前記各ティルトミラーの反射面の角度をフィードバック制御することを特徴とする光スイッチの制御装置。
【0078】
(付記18) 付記16に記載の光スイッチの制御装置であって、
前記各ティルトミラーは、ビームステアリング方式の3次元構造を有するミラーであることを特徴とする光スイッチの制御装置。
【0079】
(付記19) 付記16に記載の光スイッチの制御装置であって、
前記各ティルトミラーは、マイクロマシーン(MEMS)技術を応用して作製したティルトミラーであることを特徴とする光スイッチの制御装置。
【0080】
(付記20) 付記16に記載の光スイッチの制御装置であって、
前記各ティルトミラーをそれぞれ駆動する複数の駆動部を備え、
該複数の駆動部のうちの前記固定的な領域に区分されたティルトミラーに対応する駆動部は、前記関連付けられた領域ごとにクループ化され、該当する領域に対応した前記制御回路からの制御信号に応じて選択的に動作が制御されることを特徴とする光スイッチの制御装置。
【0081】
(付記21) 付記20に記載の光スイッチの制御装置であって、
前記複数の駆動部は、駆動状態を制御する制御値を保持可能な保持機構をそれぞれ有することを特徴とする光スイッチの制御装置。
【0082】
(付記22) 付記21に記載の光スイッチの制御装置であって、
前記保持機構は、D/Aコンバータを含むことを特徴とする光スイッチの制御装置。
【0083】
(付記23) 付記21に記載の光スイッチの制御装置であって、
前記保持機構は、サンプルホールド回路を含むことを特徴とする光スイッチの制御装置。
【0084】
(付記24) 付記21に記載の光スイッチの制御装置であって、
前記保持機構は、アナログスイッチと、該アナログスイッチの出力端子に接続された容量とを含むことを特徴とする光スイッチの制御装置。
【0085】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明にかかる光スイッチの制御方法および制御装置によれば、複数のミラーアレイのうちの1つに対して複数の固定的な領域を設定し、それらの固定的な領域に関連付けて他のミラーアレイに仮想的な領域を設定して、各ティルトミラーの角度制御を関連付けた領域ごとに並列的に行い、かつ、同じ領域内のティルトミラーについては時分割で角度制御するようにしたことで、回路規模の縮小および制御時間の短縮を同時に実現することができる。これにより小型かつ高速接続の可能な大規模光スイッチを提供することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】3次元構成の光スイッチについて想定され得る基本的な制御方式の一例を示すブロック図である。
【図2】3次元構成の光スイッチについて想定され得る基本的な制御方式の他の一例を示すブロック図である。
【図3】MEMSミラーの角度制御に関する応答特性の一例を示す図である。
【図4】本発明にかかる光スイッチの制御方法の基本的な原理を説明するための概念図である。
【図5】図4の各ミラーアレイに対して設定される領域の具体例を示す図である。
【図6】本発明にかかる光スイッチの制御装置の実施形態の構成を示すブロック図である。
【図7】一般的な2次元構造のミラーを使用した光スイッチの一例を示す図である。
【図8】2次元構造および3次元構造の各ミラーについて、光スイッチのチャネル数に対する光信号の空間伝搬距離の関係を例示した図である。
【図9】本発明の実施形態において、粗調および微調を行うようにした角度制御の動作を説明するための図である。
【図10】本発明の実施形態において、MEMSミラーの共振を考慮した角度制御の好ましい具体例を説明するための図である。
【図11】本発明の実施形態において、MEMSミラーの共振を考慮した角度制御の好ましい他の具体例を説明するための図である。
【図12】図11の角度制御を適用したときの各制御回路の具体的な動作を示す図である。
【図13】図12の1つの制御回路についての駆動信号波形およびミラー応答特性を例示した図である。
【図14】本発明の実施形態について、異なる領域にまたがる光パスの接続変更の想定例を示す図である。
【図15】本発明の実施形態において、異なる領域にまたがる光パスの接続変更を考慮した角度制御の好ましい具体例を説明するための図である。
【図16】図15の具体例に関連して、MEMSミラーの共振を考慮したときの角度制御を説明するための図である。
【図17】本発明の実施形態において、各ミラー駆動部に保持機構を設けた構成の一例を示す図である。
【図18】図17の保持機構をD/Aコンバータを利用して実現した具体路例を示す回路図である。
【図19】図17の保持機構をサンプルホールド回路を利用して実現した具体例を示す回路図である。
【図20】図17の保持機構をアナログスイッチおよび容量を利用して実現した具体例を示す回路図である。
【図21】本発明の実施形態において、領域数と制御時間の関係を表した計算例を示す図である。
【図22】本発明の実施形態において、領域数と制御時間の関係を角度制御の順番に従って具体的に例示した図であって、(A)はτM>(n−1)×τLの場合、(B)はτM=(n−1)×τLの場合、(C)はτM<(n−1)×τLの場合を示したものである。
【図23】本発明の実施形態において、空パスが存在する場合を考慮した角度制御の好ましい具体例を説明するための図であって、(A)は1つの領域内のすべての光パスが使用される場合、(B)は空パスのタイムスロットで制御回路の動作を停止する場合、(C)は空パスのタイムスロットを詰めて角度制御を行う場合、(D)は1フレームの制御時間が共振の収束時間よりも短くなった場合を示したものである、
【図24】本発明が適用される3次元構成の光スイッチの一例を示す斜視図である。
【図25】図24の光スイッチにおける光信号の伝搬経路を示す平面図である。
【符号の説明】
11,12 コリメータアレイ
21,22 レンズアレイ
10,101〜10N,20A〜20D 制御回路
11 ミラー駆動部
12 入力インターフェース
21 ミラー駆動群
21a,21b 1:16セレクタ
22 4×64マトリクススイッチ
23 タイミング制御回路
Claims (5)
- 反射面の角度が制御可能な複数のティルトミラーを配置した複数のミラーアレイを有し、入力された光信号を前記各ミラーアレイで順次反射して特定の位置から出力する光スイッチについて、前記各ミラーアレイ上の各々のティルトミラーの反射面の角度を制御する方法であって、
前記複数のミラーアレイのうちの1つのミラーアレイ上の各ティルトミラーを複数の固定的な領域に区分し、
前記複数のミラーアレイのうちの他のミラーアレイ上の各ティルトミラーを、光パスの接続状態に応じて、前記複数の固定的な領域に区分した各ティルトミラーと対になるように関連付けた複数の仮想的な領域に区分し、
前記各ティルトミラーの反射面の角度制御を、前記関連付けた領域ごとに並列的に行い、かつ、各々の関連付けた領域内のティルトミラーについては反射面の角度制御を光パスに対応させて時分割で行うことを特徴とする光スイッチの制御方法。 - 請求項1に記載の光スイッチの制御方法であって、
前記各ミラーアレイで順次反射した後の光信号のパワーを検出し、該検出した光信号パワーが増加するように、前記各ティルトミラーの反射面の角度をフィードバック制御することを特徴とする光スイッチの制御方法。 - 請求項2に記載の光スイッチの制御方法であって、
前記各ティルトミラーの反射面の角度制御は、予め設定した初期値に基づいて粗調を行った後に、前記フィードバック制御によって微調を行うことを特徴とする光スイッチの制御方法。 - 請求項1に記載の光スイッチの制御方法であって、
前記関連付けた領域ごとに並列的に行われる角度制御は、各々の領域間で同期を取って行うことを特徴とする光スイッチの制御方法。 - 反射面の角度が制御可能な複数のティルトミラーを配置した複数のミラーアレイを有し、入力された光信号を前記各ミラーアレイで順次反射して特定の位置から出力する光スイッチについて、前記各ミラーアレイ上の各々のティルトミラーの反射面の角度を制御する制御装置であって、
前記複数のミラーアレイのうちの1つのミラーアレイは、該ミラーアレイ上の各ティルトミラーを区分する複数の固定的な領域を有し、
前記複数のミラーアレイのうちの他のミラーアレイは、該ミラーアレイ上の各ティルトミラーを、光パスの接続状態に応じて、前記複数の固定的な領域に区分された各ティルトミラーと対になるように関連付けて区分する複数の仮想的な領域を有し、
前記関連付けられた領域に対応した複数の制御回路を備え、
該各制御回路は、前記各ティルトミラーの反射面の角度制御を対応する領域ごとに並列的に行い、かつ、対応する領域内のティルトミラーについては反射面の角度制御を光パスに対応させて時分割で行うことを特徴とする光スイッチの制御装置。
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