JP4346672B2 - 半導体製造装置及びパターン形成方法 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体装置の製造プロセス等において用いられる半導体製造装置及びそれを用いたパターン形成方法に関する。
半導体集積回路の大集積化及び半導体素子のダウンサイジングに伴って、リソグラフィ技術の開発の加速が望まれている。現在のところ、露光光としては、水銀ランプ、KrFエキシマレーザ又はArFエキシマレーザ等を用いる光リソグラフィによりパターン形成が行なわれていると共に、より短波長であるFレーザの使用も検討されているが、露光装置及びレジスト材料における課題が未だ多く残されているため、より短波長の露光光を用いる光リソグラフィの実用化の時期は未だ先になっている。
このような状況から、最近従来の露光光を用いてパターンの一層の微細化を進めるべく、液浸リソグラフィ(immersion lithography)法(非特許文献1を参照。)が提案されている。
この液浸リソグラフィ法によれば、露光装置内における投影レンズとウエハ上のレジスト膜との間の領域が屈折率がn(但し、n>1)である液体で満たされるため、露光装置のNA(開口数)の値がn・NAとなるので、レジスト膜の解像性が向上する。
以下、従来の液浸リソグラフィを用いるパターン形成方法について図6(a)〜図6(d)を参照しながら説明する。
まず、以下の組成を有するポジ型の化学増幅型レジスト材料を準備する。
ポリ((ノルボルネン−5−メチレン-t-ブチルカルボキシレート)(50mol%)−(無水マレイン酸)(50mol%))(ベースポリマー)…………………………………………………2g
トリフェニルスルフォニウムノナフレート(酸発生剤)………………………0.06g
トリエタノールアミン(クエンチャー)………………………………………0.002g
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(溶媒)……………………20g
次に、図6(a)に示すように、基板1の上に前記の化学増幅型レジスト材料を塗布して、0.35μmの厚さを持つレジスト膜2を形成する。
次に、図6(b)に示すように、レジスト膜2と投影レンズ5との間に温度が室温の、例えば23℃程度の液体(水)3を配して、NAが0.68であるArFエキシマレーザよりなる露光光4をマスクを介してレジスト膜2に照射してパターン露光を行なう。
次に、図6(c)に示すように、パターン露光が行なわれたレジスト膜2に対して、ホットプレートにより105℃の温度下で60秒間加熱した後、濃度が0.26Nのテトラメチルアンモニウムハイドロキサイド現像液により現像を行なうと、図6(d)に示すように、レジスト膜2の未露光部よりなり0.09μmのライン幅を有するレジストパターン2aを得られる。
M. Switkes and M. Rothschild, "Immersion lithography at 157 nm", J. Vac. Sci. Technol., Vol.B19, P.2353 (2001)
ところが、図6(d)に示すように、従来の液浸リソグラフィを用いたパターン形成方法により得られるレジストパターン2aのパターン形状は不良であった。
本願発明者らは、液浸リソグラフィにより得られるレジストパターンの形状が不良となる原因について種々の検討を重ねた結果、液浸用の液体3が露光中に蒸発することにより液体3と投影レンズ5との間に空隙ができ、この空隙により液体3の屈折率が変動してしまい、所定の解像度を得られなくなることから、パターン形状の不良をもたらすということを突き止めた。
従って、液体の一部が蒸発した液浸用の液体を介して行なった露光によってレジストパターンの形状が不良となり、不良な形状のレジストパターンを用いてエッチングを行なうと、被エッチング膜に得られるパターンの形状も不良となってしまうため、半導体装置の製造プロセスにおける生産性及び歩留まりが低下してしまうという問題を生じる。
前記従来の問題に鑑み、本発明は、液浸リソグラフィにより得られるレジストパターンの形状を良好にできるようにすることを目的とする。
前記の目的を達成するため、本発明は、液浸リソグラフィを用いたパターン形成方法を、液浸用の液体に蒸発しにくい組成の液体を用いるか、または液浸用の液体を露光中に蒸発しにくい環境下で配する構成とする。また、半導体製造装置として、液浸用の液体を露光中に蒸発しにくい環境下においてパターン露光を行なう構成とする。
具体的に、本発明に係る第1のパターン形成方法は、基板の上にレジスト膜を形成する工程と、レジスト膜の上に不飽和脂肪酸を含む液体を配した状態で、レジスト膜に対して露光光を選択的に照射することによりパターン露光を行なう工程と、パターン露光が行なわれたレジスト膜に対して現像を行なってレジストパターンを形成する工程とを備えていることを特徴とする。
第1のパターン形成方法によると、液浸用の液体に不飽和脂肪酸を含む液体を用いるため、添加された不飽和脂肪酸によって液浸用の液体が蒸発しにくくなる。これにより、液浸用の液体は露光中の蒸発で生じる空隙による屈折率の異常等が防止されるので、露光中の液体に所定の屈折率(露光特性)が維持される結果、液浸リソグラフィによるレジストパターンの形状を良好にすることができる。
本願発明者らは、不飽和脂肪酸は脂質が高いことにより、高い保湿作用を有するという知見を得ている。この保湿作用は、不飽和脂肪酸の炭素同士の2重結合又は3重結合による機能及びカルボン酸基に由来する機能による。炭素同士の2重結合又は3重結合は、単結合でつながる分子内において、特に炭素原子間に電子が集まり偏った状態になっている。また、カルボン酸基が有する炭素と酸素との2重結合は、電気陰性度が炭素よりも高い酸素との間での2重結合であるため、炭素同士の2重結合の場合よりも電子を多く引き付けるので、イオン性が高い状態となっている。その結果、イオン性が低い分子又は置換基との間であっても相互作用が生じやすく、特に液浸用の液体に含まれる水酸基とは相互作用を容易に起こす。その結果、不飽和脂肪酸は高い保湿作用を示し、液浸用の液体が蒸発することを抑制することができる。
なお、不飽和脂肪酸としては、炭素同士の2重結合又は3重結合とカルボン酸基に由来するカルボニル基とが、比較的に近い位置を占める構造を有することが好ましい。近い位置を示す構造を有する場合には、下記の[化1]に示すように、互いの結合間に豊富にある電子を共有し合うことが可能となるため、イオン性を帯びた状態がより安定化されるので、保湿効果が高まる。
Figure 0004346672
本発明に係る第2のパターン形成方法は、基板の上にレジスト膜を形成する工程と、レジスト膜の上に液体を配した状態で、レジスト膜に対して露光光を選択的に照射することによりパターン露光を行なう工程と、パターン露光が行なわれたレジスト膜に対して現像を行なってレジストパターンを形成する工程とを備え、パターン露光を行なう工程において、露光雰囲気の温度は液体の温度よりも低いことを特徴とする。
第2のパターン形成方法によると、パターン露光を行なう工程において、露光雰囲気の温度は液体の温度よりも低いため、露光雰囲気の飽和蒸気圧(最大蒸気圧)が低下するので、液浸用の液体が蒸発しにくくなる。その結果、液浸用の液体が露光中に蒸発することによる屈折率の異常等が防止されて所定の屈折率が維持されるので、液浸リソグラフィによるレジストパターンの形状を良好にすることができる。
本発明に係る第3のパターン形成方法は、基板の上にレジスト膜を形成する工程と、レジスト膜の上に液体を配し且つ基板を冷却した状態で、レジスト膜に対して露光光を選択的に照射することによりパターン露光を行なう工程と、パターン露光が行なわれたレジスト膜に対して現像を行なってレジストパターンを形成する工程とを備えていることを特徴とする。
第3のパターン形成方法によると、レジスト膜の上に液体を配し且つ基板を冷却した状態でパターン露光を行なうため、冷却された液体は蒸発しにくくなる。これにより、液浸用の液体が露光中に蒸発することによる屈折率の異常等が防止されて、露光中の液浸用の液体には所定の屈折率が維持されるので、液浸リソグラフィによるレジストパターンの形状を良好にすることができる。
第1のパターン形成方法において、不飽和脂肪酸はオレイン酸(CH−(CH)−CH=CH−(CH)−COOH)を用いることができる。
また、この場合に、オレイン酸には、オリーブ油、紅花油、ひまわり油又はキャノーラ油を用いることができる。ここで、不飽和脂肪酸の液体への添加量として、0.01wt%以上且つ5wt%以下の範囲を適用可能ではあるが、必ずしもこの濃度範囲には限られない。
第2のパターン形成方法において、露光雰囲気の温度は0℃よりも高く且つ23℃よりも低いことが好ましい。
第3のパターン形成方法において、冷却された基板の温度は露光雰囲気よりも低いことが好ましい。
この場合に、露光雰囲気の温度は0℃よりも高く且つ23℃よりも低いことが好ましい。
第1〜第3のパターン形成方法において、液浸用の液体には水又はパーフルオロポリエーテルを用いることができる。
また、第1〜第3のパターン形成方法において、液浸用の液体には添加物を加えることができる。例えば、液体の屈折率を高めるための添加物として、硫酸セシウム(CsSO )又はエチルアルコール(COH)等を用いる場合に、液体に添加された添加物が蒸発又は揮発した場合には屈折率の変動として露光特性により悪影響を与えるおそれがあるため、本発明はきわめて有効となる。
本発明に係る第1の導体製造装置は、レジスト膜と露光レンズとの間に液体を配してパターン露光を行なう露光部と、レジスト膜の上に液体を供給する液体供給部と、レジスト膜の上に配された液体をレジスト膜の上から排出する液体排出部と、液体の温度と露光部の雰囲気温度とを測定する温度測定部と、雰囲気温度を調節する空調部と、温度測定部により測定された液体の温度及び雰囲気温度に基づいて、雰囲気温度が液体の温度よりも低くなるように空調部を制御する温度制御部とを備えていることを特徴とする。
第1の半導体製造装置によると、雰囲気温度を調節する空調部と、温度測定部により測定された液体の温度及び雰囲気温度に基づいて、雰囲気温度が液体の温度よりも低くなるように空調部を制御する温度制御部とを備えているため、露光雰囲気の飽和蒸気圧が低下するので、液浸用の液体が蒸発しにくくなる。その結果、液浸用の液体が露光中に蒸発することによる屈折率の異常等が防止されて、液体には所定の屈折率が維持されるので、液浸リソグラフィによるレジストパターンの形状を良好にすることができる。
第1の半導体製造装置において、露光部と空調部とは、1つのチャンバーの内部に設けられていることが好ましい。
本発明に係る第2の導体製造装置は、ウエハを保持するウエハ保持部と、ウエハ上に形成されたレジスト膜と露光レンズとの間に液体を配してパターン露光を行なう露光部と、レジスト膜の上に液体を供給する液体供給部と、レジスト膜の上に配された液体をレジスト膜の上から排出する液体排出部と、液体の温度及び前記ウエハ保持部の温度を測定する温度測定部と、ウエハ保持部を冷却する冷却部とを備えていることを特徴とする。
第2の半導体製造装置によると、ウエハ保持部を冷却する冷却部を備えているため、冷却部により冷却されたウエハ保持部を介して液浸用の液体が冷却されるので、冷却された液体は蒸発しにくくなる。これにより、液浸用の液体が露光中に蒸発することによる屈折率の異常等が防止される結果、露光中の液浸用の液体が所定の屈折率を維持できるので、液浸リソグラフィによるレジストパターンの形状を良好にすることができる。
第2の半導体製造装置は、温度測定部により測定された液体の温度及びウエハ保持部の温度に基づいて、冷却部の温度を制御する温度制御部をさらに備えていることが好ましい。
第1又は第2の半導体製造装置において、液浸用の液体には水又はパーフルオロポリエーテルを用いることができる。
第1〜第3のパターン形成方法又は第1〜第2の半導体製造装置において、露光用の光源には、KrFエキシマレーザ光、Xeレーザ光、ArFエキシマレーザ光、Fレーザ光、KrArレーザ光又はArレーザ光を用いることができる。
本発明に係る半導体製造装置及びパターン形成方法によると、レジスト膜上に配する液浸用の液体の蒸発を抑制でき、液体の蒸発による露光異常を防止することができるため、良好な形状を有するレジストパターンを得ることができる。
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態に係るパターン形成方法について図1(a)〜図1(d)を参照しながら説明する。
まず、以下の組成を有するポジ型の化学増幅型レジスト材料を準備する。
ポリ((ノルボルネン−5−メチレン-t-ブチルカルボキシレート)(50mol%)−(無水マレイン酸)(50mol%))(ベースポリマー)…………………………………………………2g
トリフェニルスルフォニウムノナフレート(酸発生剤)………………………0.06g
トリエタノールアミン(クエンチャー)………………………………………0.002g
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(溶媒)……………………20g
次に、図1(a)に示すように、ウエハ101の上に前記の化学増幅型レジスト材料を塗布して、0.35μmの厚さを持つレジスト膜102を形成する。
次に、図1(b)に示すように、不飽和脂肪酸であるオレイン酸を含むひまわり油を1wt%の濃度で添加した液体103をレジスト膜102と投影レンズ105との間に配する。この状態で、開口数NAが0.68であるArFエキシマレーザよりなる露光光104を図示しないマスクを介してレジスト膜102に照射してパターン露光を行なう。ここでは、液体103の温度は室温で、例えば23℃程度としている。
次に、図1(c)に示すように、パターン露光が行なわれたレジスト膜102に対して、ホットプレートにより105℃の温度下で60秒間加熱した後、濃度が2.38wt%のテトラメチルアンモニウムハイドロキサイド現像液により現像を行なうと、図1(d)に示すように、レジスト膜102の未露光部よりなり0.09μmのライン幅を有し且つ良好な形状を持つレジストパターン102aを得られる。
このように、第1の実施形態に係るパターン形成方法によると、液浸用の液体103に不飽和脂肪酸であるオレイン酸を含むひまわり油を添加しているため、不飽和脂肪酸の保湿作用により液体103は蒸発しにくくなるので、レジスト膜102と投影レンズ105との間に配する液体103には空隙が生じなくなる。これにより、液体103には空隙による屈折率の異常等が起きなくなるため、液体103は所定の露光特性が維持されるようになり、その結果、液浸リソグラフィによるレジストパターンの形状を良好にすることができる。
なお、不飽和脂肪酸であるオレイン酸には、ひまわり油の他に、オリーブ油、紅花油、又はキャノーラ油等を用いることができる。ここで、不飽和脂肪酸の液体103への添加量は、0.01wt%以上で且つ5wt%以下を適用できるが、必ずしもこの濃度範囲には限られない。
(第2の実施形態)
以下、本発明の第2の実施形態に係る半導体製造装置及びそれを用いたパターン形成方法について図面を参照しながら説明する。
図2は本発明の第2の実施形態に係る半導体製造装置の要部の構成を模式的に示している。図2に示すように、第2の実施形態に係る半導体製造装置10Aは、チャンバー11の内部に、レジスト膜に所定の設計パターンを露光する露光部30と、チャンバー11内の温度を調節する空調部40と、露光部40の例えば液浸用の液体の温度と露光雰囲気の温度とを測定する温度モニタ50とが設けられている。
チャンバー11の外部には、温度モニタ50から送られてくる露光部30の温度すなわちチャンバー11内の雰囲気温度及び液浸用の液体25の温度に基づいて、空調部40を制御する温度制御部60が設けられている。
露光部30は、レジスト膜(図示せず)が形成されたウエハ20を上面に保持する可動ステージ31と、可動ステージ31上に保持されたウエハ20の上方に位置する投影レンズ(露光レンズ)32と、液浸用の液体25をレジスト膜と投影レンズ32との間に供給する液体供給部33と、露光後にレジスト膜上から液体25を排出する液体排出部34とを有している。なお、図2においては、通常、投影レンズ32の上方に配置される、露光光の光源を含む照明光学系及び所望の設計パターンを有するマスク(レチクル)は省略している。
温度モニタ50は、露光部30における露光雰囲気の温度を測定する第1の測定ポイント51と、ウエハ20と投影レンズ32との間に配された液体25の温度を測定する第2の測定ポイント52とに対して温度の測定を行ない、温度制御部60に測定した温度データを送信する。
温度制御部60は、受信した温度データに基づいて、第1の測定ポイント51からの露光雰囲気の温度(チャンバー11内の温度)が、第2の測定ポイント52からの液浸用の液体25の温度よりも高い場合には、チャンバー11内の温度を液体25の温度よりも低くなるように空調部40の運転状況を制御する。
このように、第2の実施形態に係る半導体製造装置10Aによると、露光時においてチャンバー11内における露光雰囲気の温度を液浸用の液体25の温度よりも低くなるように制御することができる。なお、このときの雰囲気温度は0℃よりも高く且つ23℃以下であることが好ましい。
従って、露光雰囲気の温度を液体25の温度よりも低くすると、液体25の飽和蒸気圧が低下すると共に該液体25を間接的に冷却できるため、露光時に液体25が蒸発するのを抑制することができ、ウエハ20と投影レンズ32との間に配する液体25に空隙が生じなくなる。これにより、液体25には空隙による屈折率の異常等が起きなくなり、液浸用の液体25に対して所定の露光特性を維持することができる。
また、空調部40と温度モニタ50とが温度制御部60を介し連動してチャンバー11内の温度を調節するため、液浸用の液体25の温度が露光過程において大きく変動することを防ぐことができる。その結果、液体25における温度変化による屈折率の変動をも抑制できるため、複数のショット間で生じる露光精度のばらつきを低減することができる。ここで、露光のショットとは、通常ウエハ20の主面は複数の露光領域に区画されており、区画された一露光領域ごとに露光光が順次照射される。このときの一露光領域に対する露光光の照射を1ショットと呼ぶ。
なお、第2の実施形態においては、第2の測定ポイント52として、レジスト膜と投影レンズ32との間に配された液浸用の液体25に設定したが、液体25の近傍の温度、すなわち液体25の周囲温度を測定してもよい。
また、第1の実施形態と同様に、液体25にオレイン酸等からなる不飽和脂肪酸を添加すると、液体25の蒸発をさらに抑えることができる。
(パターン形成方法)
以下、前記のように構成された露光装置を用いたパターン形成方法について図3(a)〜図3(d)を参照しながら説明する。
まず、以下の組成を有するポジ型の化学増幅型レジスト材料を準備する。
ポリ((ノルボルネン−5−メチレン-t-ブチルカルボキシレート)(50mol%)−(無水マレイン酸)(50mol%))(ベースポリマー)…………………………………………………2g
トリフェニルスルフォニウムノナフレート(酸発生剤)………………………0.06g
トリエタノールアミン(クエンチャー)………………………………………0.002g
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(溶媒)……………………20g
次に、図3(a)に示すように、ウエハ20の上に前記の化学増幅型レジスト材料を塗布して、0.35μmの厚さを持つレジスト膜21を形成する。
次に、レジスト膜21が形成されたウエハ20を図2に示す半導体製造装置10Aにおける露光部30の可動ステージ31上に保持し、続いて、図3(b)に示すように、温度が23℃の室温程度の液体25をレジスト膜21と投影レンズ32との間に配する。このとき、図2に示す温度制御部60は、第2の測定ポイント52からの液体25の温度データに基づき、露光雰囲気の温度、すなわち第1の測定ポイント51からの温度データが15℃となるように空調部40を制御する。この状態で、開口数NAが0.68であるArFエキシマレーザよりなる露光光35を図示しないマスクを介してレジスト膜21に照射してパターン露光を行なう。
次に、図3(c)に示すように、パターン露光が行なわれたレジスト膜21に対して、ホットプレートにより105℃の温度下で60秒間加熱した後、濃度が2.38wt%のテトラメチルアンモニウムハイドロキサイド現像液により現像を行なうと、図3(d)に示すように、レジスト膜21の未露光部よりなり0.09μmのライン幅を有し且つ良好な形状を持つレジストパターン21aを得られる。
このように、第2の実施形態に係るパターン形成方法によると、露光時に、チャンバー11内の温度、すなわち露光雰囲気の温度を液浸用の液体25の温度よりも低く設定するため、液体25が蒸発しにくくなるので、レジスト膜21と投影レンズ32との間に配する液体25に空隙が生じなくなる。これにより、液体25には空隙による屈折率の異常等が起きなくなるため、液体25は所定の露光特性を維持できるようになり、液浸リソグラフィによる得られるレジストパターン21aの形状を良好にすることができる。
(第3の実施形態)
以下、本発明の第3の実施形態に係る半導体製造装置及びそれを用いたパターン形成方法について図面を参照しながら説明する。
図4は本発明の第3の実施形態に係る半導体製造装置の要部の構成を模式的に示している。図4において、図2に示す構成部材と同一の構成部材には同一の符号を付すことにより説明を省略する。図4に示すように、第3の実施形態に係る半導体製造装置10Bは、チャンバー11内の露光部30における可動ステージ31の下側に、該可動ステージ31を冷却可能な冷却部36が設けられていることを特徴とする。
温度モニタ50は、露光部30の液体供給部33における液体25の温度を測定する第1の測定ポイント53と、ウエハ20と投影レンズ32との間に配された液体25の温度を測定する第2の測定ポイント54とに対して温度の測定を行ない、温度制御部60に測定した温度データを送信する。
第3の実施形態に係る温度制御部60はチャンバー11内に設けられており、温度モニタ50から送られてくる液体供給部33における液体25の温度及びウエハ20上に配された状態の液体25の温度に基づいて、冷却部36の温度を制御する。なお、温度制御部60は、チャンバー11の内部に設置してもよく、また外部に設置してもよい。
温度制御部60は、受信した温度データに基づいて、第2の測定ポイント54からの液浸用の液体25の温度が、第1の測定ポイント53からの供給前の液体25の温度よりも高い場合には、ウエハ20上に配された液体25の温度を供給前の液体25の温度と同等か又はそれよりも低くなるように冷却部36を冷却する。従って、ウエハ20上に配された液体25は、冷却された冷却部36により可動ステージ31を介して間接的に冷却される。
なお、冷却部8の具体的な一構成例として、可動ステージ31の下側に冷媒を流通可能な少なくとも1本の冷媒管を配置する。このように、可動ステージ31の下側に冷媒を循環させることにより、可動ステージ31、ウエハ20及びレジスト膜を介して液体25を間接的に冷却することができる。
このように、第3の実施形態に係る半導体製造装置10Bによると、露光時において、ウエハ20上に配された液浸用の液体25が、露光光から受ける光エネルギー及び液体供給部33から液体排出部34に移動する際の運動エネルギーを受けることによって生じる温度上昇を抑制することができる。
従って、ウエハ20上に配された液浸用の液体25の温度を適宜制御できるため、露光時にウエハ20上に配された液体25が蒸発することを抑制することができる。また、温度モニタ50と冷却部36とが温度制御部60を介し連動して液体25の温度を調節するため、液体25の温度が露光過程において大きく変動することを防ぐことができる。その結果、液体25における温度変化による屈折率の変動をも抑制できるため、複数のショット間で生じる露光精度のばらつきを低減することができる。
なお、第3の実施形態においては、第2の測定ポイント54をレジスト膜と投影レンズ32との間に配された液浸用の液体25に設定したが、液体25の近傍の温度、すなわち液体25の周囲温度を測定してもよい。
また、第1の実施形態と同様に、液体25にオレイン酸等からなる不飽和脂肪酸を添加すると、液体25の蒸発をさらに抑えることができる。
また、第3の実施形態に係る半導体製造装置10Bには、必ずしもチャンバー11は必要ではない。
(パターン形成方法)
以下、前記のように構成された露光装置を用いたパターン形成方法について図5(a)〜図5(d)を参照しながら説明する。
まず、以下の組成を有するポジ型の化学増幅型レジスト材料を準備する。
ポリ((ノルボルネン−5−メチレン-t-ブチルカルボキシレート)(50mol%)−(無水マレイン酸)(50mol%))(ベースポリマー)…………………………………………………2g
トリフェニルスルフォニウムノナフレート(酸発生剤)………………………0.06g
トリエタノールアミン(クエンチャー)………………………………………0.002g
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(溶媒)……………………20g
次に、図5(a)に示すように、ウエハ20の上に前記の化学増幅型レジスト材料を塗布して、0.35μmの厚さを持つレジスト膜21を形成する。
次に、レジスト膜21が形成されたウエハ20を図4に示す半導体製造装置10Bにおける露光部30の可動ステージ31上に保持し、続いて、図4に示す液体供給部33から、温度が23℃の室温程度の液体25を、図5(b)に示すようにレジスト膜21と投影レンズ32との間に配する。このとき、図4に示す温度制御部60は、第2の測定ポイント54から送られるレジスト膜21上の液体25の温度データに基づき、冷却部36に対して可動ステージ31の温度が13℃となるように制御する。この状態で、開口数NAが0.68であるArFエキシマレーザよりなる露光光35を図示しないマスクを介してレジスト膜21に照射してパターン露光を行なう。
次に、図5(c)に示すように、パターン露光が行なわれたレジスト膜21に対して、ホットプレートにより105℃の温度下で60秒間加熱した後、濃度が2.38wt%のテトラメチルアンモニウムハイドロキサイド現像液により現像を行なうと、図5(d)に示すように、レジスト膜21の未露光部よりなり0.09μmのライン幅を有し且つ良好な形状を持つレジストパターン21aを得られる。
このように、第3の実施形態に係るパターン形成方法によると、露光時に、可動ステージ31の温度を液浸用の液体25の温度よりも低く設定するため、液体25が蒸発しにくくなるので、レジスト膜21と投影レンズ32との間に配する液体25に空隙が生じなくなる。これにより、液体25には空隙による屈折率の異常等が起きなくなるため、液体25には所定の露光特性が維持されるようになり、液浸リソグラフィによる得られるレジストパターン21aの形状を良好にすることができる。
なお、第1〜第3の実施形態において、液浸用の液体には水を用いたが、水以外にもパーフルオロポリエーテルを用いることができる。
また、第1〜第3の実施形態において、パターン露光用の光源は、ArFエキシマレーザ光に限られず、KrFエキシマレーザ光、Fレーザ光、Xeレーザ光、Arレーザ光又はArKrレーザ光を用いることができる。
また、第1〜第3の実施形態において、パターン露光の露光対象であるレジスト膜は、ポジ型のレジストには限られず、ネガ型のレジストであってもよく、また、化学増幅型レジストに限られないことはいうまでもない。
本発明に係る半導体製造装置及びパターン形成方法は、レジスト膜上に配された液浸用の液体が露光中に蒸発することを防止できるため、蒸発に起因するパターン不良を防止でき、良好な形状を有するレジストパターンを得られるという効果を有し、半導体装置の製造プロセス等において用いられる微細パターンの形成方法等として有用である。
(a)〜(d)は本発明の第1の実施形態に係るパターン形成方法の各工程を示す断面図である。 本発明の第2の実施形態に係る半導体製造装置の要部を示す模式的な断面図である。 (a)〜(d)は本発明の第2の実施形態に係るパターン形成方法の各工程を示す断面図である。 本発明の第3の実施形態に係る半導体製造装置の要部を示す模式的な断面図である。 (a)〜(d)は本発明の第3の実施形態に係るパターン形成方法の各工程を示す断面図である。 (a)〜(d)は従来のパターン形成方法の各工程を示す断面図である。
符号の説明
10A 半導体製造装置
10B 半導体製造装置
11 チャンバー
20 ウエハ(基板)
21 レジスト膜
21a レジストパターン
25 液体
30 露光部
31 可動ステージ
32 投影レンズ(露光レンズ)
33 液体供給部
34 液体排出部
35 露光光
36 冷却部
40 空調部
50 温度モニタ
51 第1の測定ポイント
52 第2の測定ポイント
53 第1の測定ポイント
54 第2の測定ポイント
60 温度制御部
101 ウエハ
102 レジスト膜
102a レジストパターン
103 液体(不飽和脂肪酸添加)
104 露光光
105 投影レンズ(露光レンズ)

Claims (10)

  1. 基板の上にレジスト膜を形成する工程と、
    前記レジスト膜の上に液体を配した状態で、前記レジスト膜に対して露光光を選択的に照射することによりパターン露光を行なう工程と、
    パターン露光が行なわれた前記レジスト膜に対して現像を行なってレジストパターンを形成する工程とを備え、
    前記パターン露光を行なう工程において、露光雰囲気の温度は前記液体の温度に基づいて前記液体の温度よりも低い温度に制御されることを特徴とするパターン形成方法。
  2. 前記露光雰囲気の温度は、0℃よりも高く且つ23℃よりも低いことを特徴とする請求項1に記載のパターン形成方法。
  3. 前記液体は、水又はパーフルオロポリエーテルであることを特徴とする請求項1に記載のパターン形成方法。
  4. 前記液体は添加物を含んでいることを特徴とする請求項1に記載のパターン形成方法。
  5. 前記添加物は、硫酸セシウム又はエチルアルコールであることを特徴とする請求項に記載のパターン形成方法。
  6. 前記露光光は、KrFエキシマレーザ光、Xeレーザ光、ArFエキシマレーザ光、Fレーザ光、KrArレーザ光又はArレーザ光であることを特徴とする請求項1に記載のパターン形成方法。
  7. レジスト膜と露光レンズとの間に液体を配してパターン露光を行なう露光部と、
    前記レジスト膜の上に前記液体を供給する液体供給部と、
    前記レジスト膜の上に配された前記液体を前記レジスト膜の上から排出する液体排出部と、
    前記液体の温度と前記露光部の雰囲気温度とを測定する温度測定部と、
    前記雰囲気温度を調節する空調部と、
    前記温度測定部により測定された前記液体の温度及び前記雰囲気温度に基づいて、前記雰囲気温度が前記液体の温度よりも低くなるように前記空調部を制御する温度制御部とを備えていることを特徴とする半導体製造装置。
  8. 前記露光部と前記空調部とは、1つのチャンバーの内部に設けられていることを特徴とする請求項に記載の半導体製造装置。
  9. 前記液体は、水又はパーフルオロポリエーテルであることを特徴とする請求項7に記載の半導体製造装置。
  10. 前記露光部の光源は、KrFエキシマレーザ光、Xeレーザ光、ArFエキシマレーザ光、Fレーザ光、KrArレーザ光又はArレーザ光であることを特徴とする請求項7に記載の半導体製造装置。
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