JP4345180B2 - 光ファイバ母材製造方法、光ファイバ母材および光ファイバ製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、光ファイバ母材およびその製造方法ならびに光ファイバ製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
光ファイバの屈折率プロファイルは、種々のものが知られており、所望の特性を奏するよう適切に設計される。例えば、波長1.55μmで波長分散が負であるような分散補償光ファイバは、図7に屈折率プロファイルを示すように、光軸中心から順にコア領域(屈折率n0)、第1クラッド領域(屈折率n1)および外側クラッド領域(屈折率nout)を有し、各屈折率の大小関係が n0>nout>n1 である。
【0003】
このような屈折率プロファイルを有する光ファイバは、図8に示す工程で製造される。すなわち、(1) GeO2が添加されたシリカのコアロッド(光ファイバのコア領域となるべきもの)10を作製し、(2) F元素が添加されたシリカの第1クラッドパイプ(光ファイバの第1クラッド領域となるべきもの)11を作製し、(3) 通常は純シリカガラスからなる外側クラッドパイプ(光ファイバの外側クラッド領域となるべきもの)19を作製する。
【0004】
そして、(4) コアロッド10を第1クラッドバイプ11の中に挿入して両者を加熱一体化して延伸してロッド20を形成し、(5) このロッド20を外側クラッドバイプ19の中に挿入して両者を加熱一体化して延伸し、(6) この一体化されて延伸されたものにジャケット付けすることで光ファイバ母材を製造し、(7) この光ファイバ母材を線引することで光ファイバを製造する。上記の(6)の工程で製造された光ファイバ母材は、光ファイバの屈折率プロファイルと同様の屈折率プロファイルを有しており、光軸中心から順にコア部(屈折率n0)、第1クラッド部(屈折率n1)および外側クラッド部(屈折率nout)を有し、各屈折率の大小関係が n0>nout>n1 である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の光ファイバ製造方法は以下のような問題点を有していることを本願発明者は見出した。図9は、従来の光ファイバ製造方法の問題点の説明図である。この図は、ロッド20を外側クラッドバイプ19の中に挿入して両者を加熱一体化する工程(上記の(5)の工程)において、中心軸を含む面で切断したときのロッド20および外側クラッドバイプ19の断面を示している。同図(a)は、中心軸を垂直にして加熱一体化する縦型プロセスを示し、同図(b)は、中心軸を水平にして加熱一体化する横型プロセスを示す。これらの図に示すように、外側クラッドパイプ19の周囲に設けられる円環状のヒータ1による加熱により、ロッド20および外側クラッドバイプ19が加熱されて両者が一体化される。
【0006】
このとき、ロッド20は、GeO2やF元素が比較的高濃度に添加されたシリカガラスであり、軟化点が比較的低く、粘性が比較的低い。これに対して、外側クラッドパイプ19は、純シリカガラス(または、不純物が比較的低濃度に添加されたシリカガラス)であるので、軟化点が比較的高く、粘性が比較的高い。したがって、互いに粘性が異なるロッド20および外側クラッドパイプ19を加熱すると、粘性が低いロッド20は自重等により変形する。この変形の結果、図示するように光ファイバ母材の断面における各部の形状は非円化し、ひいては、この光ファイバ母材を線引して得られる光ファイバの断面における各領域の形状も非円化するので、この光ファイバの偏波モード分散等の光学特性は劣化する。
【0007】
本発明は、上記問題点を解消する為になされたものであり、断面における各部の形状の非円率が小さい光ファイバ母材、このような光ファイバ母材を製造する方法、断面における各領域の形状の非円率が小さい光ファイバを製造する方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る光ファイバ母材製造方法は、GeO2が添加されたコア部(屈折率n0)と、このコア部を取り囲みF元素が添加された第1クラッド部(屈折率n1)と、この第1クラッド部を取り囲みコア部及び第1クラッド部より粘性が大きい外側クラッド部(屈折率nout、ただし、n0>nout>n1)とを、少なくとも有するシリカベースの光ファイバ母材を製造する方法であって、実質的に純シリカガラスからなるサポート部がコア部と第1クラッド部との間に設けられたロッドを作製するロッド作製工程と、外側クラッド部となるべき外側クラッドパイプにロッドを挿入して外側クラッドパイプおよびロッドを加熱一体化する加熱一体化工程とを備え、製造後に得られた光ファイバ母材においてサポート部の厚みをコア部の半径の1/2以下とすることを特徴とする。
【0009】
この光ファイバ製造方法によれば、実質的に純シリカガラスからなるサポート部がコア部と第1クラッド部との間に設けられたロッドが外側クラッドパイプに挿入されて、これら外側クラッドパイプおよびロッドが加熱一体化され、さらにジャケット付けされて、光ファイバ母材が製造される。ロッド内に設けられた純シリカガラスからなるサポート部の粘性が高いことから、加熱一体化の際のロッドの変形が防止されるので、製造された光ファイバ母材の非円率は小さくなる。
【0010】
本発明に係る光ファイバ母材は、シリカベースのものであって、GeO2が添加されたコア部(屈折率n0、外径2a)と、このコア部を取り囲み実質的に純シリカガラスからなるサポート部(外径2b、ただし、b−a≦a/2)と、このサポート部を取り囲みF元素が添加された第1クラッド部(屈折率n1)と、この第1クラッド部を取り囲みコア部及び第1クラッド部より粘性が大きい外側クラッド部(屈折率nout、ただし、n0>nout>n1)とを、少なくとも有することを特徴とする。この光ファイバ母材は、上記の光ファイバ母材製造方法により製造されたものであり、非円率が小さい。
【0011】
なお、第1クラッド部と外側クラッド部との間に第2クラッド部(屈折率n2、ただし、n0>n2>nout>n1)を更に有していてもよいし、さらに、第2クラッド部と外側クラッド部との間に第3クラッド部(屈折率n3、ただし、n0>n2>nout>n3>n1)を更に有していてもよい。これら何れの光ファイバ母材も、上記の光ファイバ母材製造方法により製造され、非円率が小さい。
【0012】
本発明に係る光ファイバ母材では、外側クラッド部は、第1クラッド部に添加されたF元素の濃度より低い濃度のF元素が添加されていることを特徴とする。また、外側クラッド部は、純シリカガラスに対する比屈折率差が0.05%以上となる濃度のCl元素が添加されていることを特徴とする。これらの場合には、外側クラッド部の粘性が低下する。したがって、線引の際に付与された線引張力は、光ファイバの外側クラッド領域に集中することなく、粘性が高いサポート領域に集中して残留するので、サポート領域の屈折率を低下させる上で好適である。
【0013】
本発明に係る光ファイバ製造方法は、上記の光ファイバ母材を線引して光ファイバを製造することを特徴とする。この光ファイバ製造方法によれば、線引の際に付与された線引張力は、粘性が高いサポート領域に冷却時に集中して残留し、この残留応力に因りサポート領域の屈折率が低下する。特に、光ファイバ母材を線引する際の線引張力は147N/mm2以上であるのが好適であり、この場合には、所望の屈折率プロファイルを有し非円率が小さい光ファイバ(すなわち、所望の光学特性を有する光ファイバ)を製造することができる。
【0014】
本発明に係る光ファイバは、上記の光ファイバ製造方法を用いて製造されたことを特徴とする。この光ファイバは、所望の屈折率プロファイルを有し、非円率が小さく、偏波モード分散が小さい。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。以下では、図7に示した屈折率プロファイルを有する光ファイバを製造する場合について主に説明する。
【0016】
図1は、本実施形態に係る光ファイバ母材製造方法の工程説明図である。この図では、中心軸に垂直な面で切断したときの各ロッドおよび各パイプの断面を示す。先ず、GeO2が添加されたコア部30を作製し、このコア部30の周囲に実質的に純シリカガラスからなるサポート部30Aを形成し、このサポート部30Aの周囲にF元素が添加された第1クラッド部31を形成して、これをロッド40とする。このロッド40は、OVD法やVAD法により作製される。
【0017】
一方、外側クラッド部39となるべき外側クラッドパイプ39Aを用意する。この外側クラッドパイプ39Aは、純シリカガラスであってもよいし、第1クラッド部31に添加されたF元素の濃度より低い濃度のF元素が添加されているのも好適であり、また、純シリカガラスに対する比屈折率差が0.05%以上となる濃度のCl元素が添加されているのも好適である。
【0018】
そして、ロッド40を外側クラッドパイプ39Aに挿入して、ロッド40および外側クラッドパイプ39Aを加熱一体化して延伸し、更にその周囲にOVD法またはVAD法によりジャケット付けして、外側クラッドパイプ39Aとジャケット付けした部分39Bとを外側クラッド部39として、光ファイバ母材を製造する。
【0019】
図2は、本実施形態に係る光ファイバ母材の屈折率プロファイルを示す図である。この光ファイバ母材は、上記の光ファイバ母材製造方法により製造されたものである。この図に示すように、この光ファイバ母材は、光軸中心から順に、GeO2が添加されたコア部30(屈折率n0、外径2a)、実質的に純シリカガラスからなるサポート部30A(屈折率ns、外径2b)、F元素が添加された第1クラッド部31(屈折率n2、外径2c)および外側クラッド部39(屈折率nout)を備える。外側クラッド部39は、純シリカガラスであり、或いは、第1クラッド部31に添加されたF元素の濃度より低い濃度のF元素が添加されており、或いは、純シリカガラスに対する比屈折率差が0.05%以上となる濃度のCl元素が添加されている。各屈折率の大小関係は n0>nout>n1 である。また、サポート部30Aの厚み(b−a)は、コア部30の半径aの1/2以下である。すなわち、b−a≦a/2 である。なお、サポート部30Aの厚みがコア部30の半径aの1/2を超えると、得られる光ファイバの波長分散等の特性を所望のものとすることが困難となる。
【0020】
図3は、加熱一体化後の光ファイバ母材の非円率とサポート部30Aの厚みとの関係を示すグラフである。ここでは、ロッド40の外径を12mmとし、外側クラッドパイプ39Aの外径を65mmとし内径を15mmとした。純シリカガラスの屈折率を基準として、コア部30の比屈折率差を2%とし、第1クラッド部31の比屈折率差を−0.4%とし、外側クラッド部39の比屈折率差を0%とした。コア部30および第1クラッド部31それぞれの外径の比(2a/2c)を0.4とした。
【0021】
このグラフから判るように、サポート部30Aの厚みが大きいほど、加熱一体化後の光ファイバ母材の非円率は小さく、この光ファイバ母材を線引して得られる光ファイバの偏波モード分散PMDは小さい。これは、ロッド40内に設けられた純シリカガラスからなるサポート部30Aの粘性が高いことから、加熱一体化の際のロッド40の変形を防止できることに因る。一方、サポート部30Aの厚みが大きいほど、この光ファイバ母材を線引して得られる光ファイバの光学特性は設計値との差が大きくなる。そこで、得られる光ファイバの光学特性と設計値との差を小さくする上で、サポート部30Aの厚みをコア部30の半径の1/2以下とするのが好適である。、
光ファイバは、この光ファイバ母材を線引することで製造される。図4は、線引後のサポート部30Aの比屈折率差と線引張力との関係を示すグラフである。ここでは、光ファイバ母材のコア部30の比屈折率差を2%とし、サポート部30Aの比屈折率差を−0.4%とし、第1クラッド部31の比屈折率差を0.1%とした。光ファイバのコア領域(光ファイバ母材のコア部30に相当)の外径を2μmとし、サポート領域(光ファイバ母材のサポート部30Aに相当)の外径を3μmとし、第1クラッド領域(光ファイバ母材の第1クラッド部31に相当)の外径を5μmとし、外側クラッド領域(光ファイバ母材の外側クラッド部39に相当)の外径を125μmとした。
【0022】
このグラフから判るように、線引張力が大きいほど、光ファイバのサポート領域の比屈折率差は小さくなる。これは、線引の際に付与された線引張力は、粘性が高いサポート領域に冷却時に集中して残留し、この残留応力に因りサポート領域の屈折率が低下することに因る。光ファイバのサポート領域の屈折率を充分に低下させるには、この線引張力は147N/mm2(15kg/mm2)以上であるのが好適である。このように、光ファイバ母材を高張力で線引することにより、図7に示した屈折率プロファイルを有する光ファイバ(すなわち、所望の光学特性を有する光ファイバ)を製造することができる。
【0023】
なお、第1クラッド部31に添加されたF元素の濃度より低い濃度のF元素が外側クラッド部39に添加されている場合や、また、純シリカガラスに対する比屈折率差が0.05%以上となる濃度のCl元素が外側クラッド部39に添加されている場合には、外側クラッド部39の粘性が低下する。したがって、線引の際に付与された線引張力は、光ファイバの外側クラッド領域に集中することなく、粘性が高いサポート領域に集中して残留するので、サポート領域の屈折率を低下させる上で好適である。
【0024】
以上では、図7に示す屈折率プロファイルを有する光ファイバを製造する場合、すなわち、図2に示す屈折率プロファイルを有する光ファイバ母材を製造する場合について説明したが、他の屈折率プロファイルを有する光ファイバ母材を製造する場合も同様である。
【0025】
図5は、他の実施形態に係る光ファイバ母材の屈折率プロファイルを示す図である。この図に示した屈折率プロファイル有する光ファイバ母材は、図2に示したものと比較すると、第1クラッド部31と外側クラッド部39との間に第2クラッド部32((屈折率n2、外径2d)を更に有している。各屈折率の大小関係は、n0>n2>nout>n1 である。この光ファイバ母材は、コア部30、サポート部30A、第1クラッド部31および第2クラッド部32を含むロッドを作製し、このロッドを外部クラッドパイプ(外部クラッド39となるべきもの)に挿入して加熱一体化して延伸し、さらにジャケット付けすることで製造される。このようにして製造される光ファイバ母材(これを線引して得られる光ファイバ)も非円率が小さいものとなる。
【0026】
図6は、他の実施形態に係る光ファイバ母材の屈折率プロファイルを示す図である。この図に示した屈折率プロファイル有する光ファイバ母材は、図5に示したものと比較すると、第2クラッド部32と外側クラッド部39との間に第3クラッド部33(屈折率n3、外径2e)を更に有している。各屈折率の大小関係は、n0>n2>nout>n3>n1 である。この光ファイバ母材は、コア部30、サポート部30A、第1クラッド部31、第2クラッド部32および第3クラッド部33を含むロッドを作製し、このロッドを外部クラッドパイプ(外部クラッド39となるべきもの)に挿入して加熱一体化して延伸し、さらにジャケット付けすることで製造される。このようにして製造される光ファイバ母材(これを線引して得られる光ファイバ)も非円率が小さいものとなる。
【0027】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したとおり、本発明に係る光ファイバ母材製造方法によれば、実質的に純シリカガラスからなるサポート部がコア部と第1クラッド部との間に設けられたロッドが外側クラッドパイプに挿入されて、これら外側クラッドパイプおよびロッドが加熱一体化され、さらにジャケット付けされて、光ファイバ母材が製造される。ロッド内に設けられた純シリカガラスからなるサポート部の粘性が高いことから、加熱一体化の際のロッドの変形が防止されるので、製造された光ファイバ母材の非円率は小さくなる。
【0028】
本発明に係る光ファイバ母材は、上記の光ファイバ母材製造方法により製造されたものであり、非円率が小さい。この光ファイバ母材では、外側クラッド部は、第1クラッド部に添加されたF元素の濃度より低い濃度のF元素が添加されているのが好適であり、また、純シリカガラスに対する比屈折率差が0.05%以上となる濃度のCl元素が添加されているのが好適である。これらの場合には、外側クラッド部の粘性が低下する。したがって、線引の際に付与された線引張力は、光ファイバの外側クラッド領域に集中することなく、粘性が高いサポート領域に集中して残留するので、サポート領域の屈折率を低下させる上で好適である。
【0029】
本発明に係る光ファイバ製造方法は、上記の光ファイバ母材を線引して光ファイバを製造するものであり、これによれば、線引の際に付与された線引張力は、粘性が高いサポート領域に冷却時に集中して残留し、この残留応力に因りサポート領域の屈折率が低下する。特に、光ファイバ母材を線引する際の線引張力は147N/mm2以上であるのが好適であり、この場合には、所望の屈折率プロファイルを有し非円率が小さい光ファイバ(すなわち、所望の光学特性を有する光ファイバ)を製造することができる。
【0030】
また、本発明に係る光ファイバは、上記の光ファイバ製造方法を用いて製造されものであり、所望の屈折率プロファイルを有し、非円率が小さく、偏波モード分散が小さい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態に係る光ファイバ母材製造方法の工程説明図である。
【図2】本実施形態に係る光ファイバ母材の屈折率プロファイルを示す図である。
【図3】加熱一体化後の光ファイバ母材の非円率とサポート部の厚みとの関係を示すグラフである。
【図4】線引後のサポート部の比屈折率差と線引張力との関係を示すグラフである。
【図5】光ファイバ母材の屈折率プロファイルを示す図である。
【図6】光ファイバ母材の屈折率プロファイルを示す図である。
【図7】光ファイバの屈折率プロファイルを示す図である。
【図8】光ファイバ母材の製造工程の説明図である。
【図9】従来の光ファイバ製造方法の問題点の説明図である。
【符号の説明】
10…コアロッド、11…第1クラッドパイプ、19…外側クラッドパイプ、20…ロッド、30…コア部、30A…サポート部、31…第1クラッド部、39…外側クラッド部、40…ロッド。
Claims (8)
- GeO2が添加されたコア部(屈折率n0)と、このコア部を取り囲みF元素が添加された第1クラッド部(屈折率n1)と、この第1クラッド部を取り囲み前記コア部及び前記第1クラッド部より粘性が大きい外側クラッド部(屈折率nout、ただし、n0>nout>n1)とを、少なくとも有するシリカベースの光ファイバ母材を製造する方法であって、
実質的に純シリカガラスからなるサポート部が前記コア部と前記第1クラッド部との間に設けられたロッドを作製するロッド作製工程と、前記外側クラッド部となるべき外側クラッドパイプに前記ロッドを挿入して前記外側クラッドパイプおよび前記ロッドを加熱一体化する加熱一体化工程とを備え、
製造後に得られた光ファイバ母材において前記サポート部の厚みを前記コア部の半径の1/2以下とする
ことを特徴とする光ファイバ母材製造方法。 - GeO2が添加されたコア部(屈折率n0、外径2a)と、このコア部を取り囲み実質的に純シリカガラスからなるサポート部(外径2b、ただし、b−a≦a/2)と、このサポート部を取り囲みF元素が添加された第1クラッド部(屈折率n1)と、この第1クラッド部を取り囲み前記コア部及び前記第1クラッド部より粘性が大きい外側クラッド部(屈折率nout、ただし、n0>nout>n1)とを、少なくとも有することを特徴とするシリカベースの光ファイバ母材。
- 前記第1クラッド部と前記外側クラッド部との間に第2クラッド部(屈折率n2、ただし、n0>n2>nout>n1)を更に有することを特徴とする請求項2記載の光ファイバ母材。
- 前記第2クラッド部と前記外側クラッド部との間に第3クラッド部(屈折率n3、ただし、n0>n2>nout>n3>n1)を更に有することを特徴とする請求項3記載の光ファイバ母材。
- 前記外側クラッド部は、前記第1クラッド部に添加されたF元素の濃度より低い濃度のF元素が添加されていることを特徴とする請求項2記載の光ファイバ母材。
- 前記外側クラッド部は、純シリカガラスに対する比屈折率差が0.05%以上となる濃度のCl元素が添加されていることを特徴とする請求項2記載の光ファイバ母材。
- 請求項2記載の光ファイバ母材を線引して光ファイバを製造することを特徴とする光ファイバ製造方法。
- 前記光ファイバ母材を線引する際の線引張力は147N/mm2以上であることを特徴とする請求項7記載の光ファイバ製造方法。
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