JP4344904B2 - 無線通信機器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、無線LAN(Local Area Network)システムを構成する無線通信機器に関する。
【0002】
【従来の技術】
住宅内や部屋内などの限られたエリア内において、複数の機器の間で、無線LANシステムを構築して、データの送受信を行うことが考えられており、IEEE(The Institute of Electrical and Electronics Engineers,Inc.)802.11規格では、このような無線LANシステムに用いることができる無線周波数帯として、2.4GHz帯が規定されている。
【0003】
図10は、この2.4GHz帯の無線LANシステムを構成する従来の無線通信装置を示す。この無線通信装置では、データ送信時には、送信されるデータが、パケット組立分解部を構成するMAC(Media Access Controller)91において、データ伝送用にパケット構成にされ、そのパケット構成のデータが、変復調部を構成するBBP(Base Band Processor)92において、高い伝送レートで変調されて、数100MHz前後の中間周波信号に変換される。さらに、その中間周波信号が、フロントエンド部93において、2.4GHz帯内で選択された無線周波数の高周波信号に変換され、その高周波信号が、アンテナ99から送信される。
【0004】
データ受信時には、他の無線通信装置から送信された高周波信号が、アンテナ99で受信されて、フロントエンド部93で中間周波信号に変換され、その中間周波信号が、BBP92で復調されて、BBP92からパケット構成のデータが得られる。さらに、そのパケット構成のデータは、MAC91でパケット構成が解かれて、MAC91から受信データが得られる。
【0005】
BBP92での変復調方式としては、CCK(Complementary Code Keying)、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)、QPSK(Quadrature Phase Shift Keying)などが用いられる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記の無線LANシステムでは、機器間のデータ伝送可能距離が見通し距離で100m程度ある。そのため、住宅が密集する地域内や部屋が近接する建物内で、住宅や部屋ごとに無線LANシステムを構築すると、電波は金属を含まない壁などは透過して伝播するため、データ伝送可能な一つのエリア内に複数の無線LANシステムが同時に存在することになる。
【0007】
これに対して、IEEE802.11規格では、図11に示すように、2.400〜2.483GHzの2.4GHz帯内に、チャンネル1からチャンネル11までの11チャンネルの周波数が割り当てられているものの、同一エリア内で同時に複数のチャンネルを設定する場合には、隣り合うチャンネルの周波数間隔を25MHz以上とすることが定められている。これは、送受信される高周波信号が、変調された一定の帯域を有するものであるため、隣り合うチャンネルの周波数が近接していると、それぞれのチャンネルの信号が互いに相手方に対して妨害電波となるからである。
【0008】
そのため、同一エリア内で同時に設定可能なチャンネル数は、図11でチャンネル1,6,11として示すように最大で3チャンネルに限られ、上記のように住宅が密集する地域内や部屋が近接する建物内で、住宅や部屋ごとに無線LANシステムを構築しようとすると、チャンネル不足を生じてしまう。
【0009】
もっとも、IEEE802.11規格に従う機器には、同一チャンネルの空き時間をシェアしながら、伝送レートを落としながらも通信リンクを確保する通信プロトコルが備えられている。
【0010】
しかし、無線LANシステムのエリア内および2.4GHz帯の周波数帯内には、電子レンジの漏洩電波やデジタルコードレス電話の通話電波など、IEEE802.11規格に準じていない、無線LANシステムの通信に対して妨害となる電波が存在し得る。このような妨害電波が存在する所で、無線LANシステムによって画像データや音声データのリアルタイム伝送を行おうとすると、妨害電波によってデータ伝送が途切れて画像や音声が乱れ、あるいはデータを送受信できなくなるという問題を生じる。
【0011】
また、IEEE802.11規格では最近、無線LANシステムの周波数帯として5GHz帯が開放された。そこで、無線LANシステムの周波数帯として、2.4GHz帯の代わりに5GHz帯を用いることも考えられている。
【0012】
しかし、5GHz帯についても、2.4GHz帯の場合と同様の理由から、同一エリア内で同時に複数のチャンネルを設定する場合には、隣り合うチャンネルの周波数間隔を20MHz以上とすることが定められている。
【0013】
そのため、5GHz帯についても、同一エリア内で同時に設定可能なチャンネル数は、図12に示すように最大で4チャンネルに限られ、上記のような妨害電波が存在する場合には、あるいは住宅が密集する地域内や部屋が近接する建物内で、住宅や部屋ごとに無線LANシステムを構築しようとすると、チャンネル不足を生じる。
【0014】
そこで、発明者は、同一エリア内で同時に設定可能なチャンネル数を大幅に増加させることができ、妨害電波によって通信リンクが途切れてしまうおそれを著しく低減することができる、無線LANシステム用の無線通信機器として、2.4GHz帯と5GHz帯の2つの周波数帯に対応したものを発明した。
【0015】
図8は、その無線通信機器の一例を示す。この例の無線通信機器は、無線通信部70が、パケット組立分解部を構成するMAC71、変復調部を構成するBBP72、およびフロントエンド部73によって構成されるとともに、そのフロントエンド部73が、2.4GHz帯のフロントエンド回路80aおよび5GHz帯のフロントエンド回路80bを備えるものである。
【0016】
無線周波数帯として図11に示したような2.4GHz帯が選択され、2.4GHz帯内で通信チャンネルが設定される場合には、送信時には、送信されるデータが、MAC71でパケット構成にされ、そのパケット構成のデータが、BBP72で変調されて、周波数fiaの中間周波信号に変換され、その中間周波信号が、中間周波フィルタであるバンドパスフィルタ74aを通じて、2.4GHz帯のフロントエンド回路80aで周波数faの高周波信号に変換され、その高周波信号が、アンテナ79から送信される。
【0017】
受信時には、他の無線通信装置から送信された周波数faの高周波信号が、アンテナ79で受信されて、2.4GHz帯のフロントエンド回路80aで周波数fiaの中間周波信号に変換され、その中間周波信号が、バンドパスフィルタ74aを通じて、BBP72で復調されて、BBP72からパケット構成のデータが得られる。さらに、そのパケット構成のデータは、MAC71でパケット構成が解かれて、MAC71から受信データが得られる。
【0018】
一方、無線周波数帯として図12に示したような5GHz帯が選択され、5GHz帯内で通信チャンネルが設定される場合には、送信時には、送信されるデータが、MAC71でパケット構成にされ、そのパケット構成のデータが、BBP72で変調されて、周波数fibの中間周波信号に変換され、その中間周波信号が、中間周波フィルタであるバンドパスフィルタ74bを通じて、5GHz帯のフロントエンド回路80bで周波数fbの高周波信号に変換され、その高周波信号が、アンテナ79から送信される。
【0019】
受信時には、他の無線通信装置から送信された周波数fbの高周波信号が、アンテナ79で受信されて、5GHz帯のフロントエンド回路80bで周波数fibの中間周波信号に変換され、その中間周波信号が、バンドパスフィルタ74bを通じて、BBP72で復調されて、BBP72からパケット構成のデータが得られる。さらに、そのパケット構成のデータは、MAC71でパケット構成が解かれて、MAC71から受信データが得られる。
【0020】
以下、「マルチ(multi)」は「複数(2以上)」を意味するとして、このような無線通信機器を「マルチバンド無線通信機器」と称し、このような無線通信機器によって構築される無線LANシステムを「マルチバンド無線LANシステム」と称する。
【0021】
このようなマルチバンド無線通信機器によれば、同一エリア内で同時に設定可能なチャンネル数が大幅に増加する。すなわち、2.4GHz帯を無線周波数帯とする場合には、同一エリア内で同時に設定可能なチャンネル数は、図11に示したように最大で3チャンネルであり、5GHz帯を無線周波数帯とする場合には、同一エリア内で同時に設定可能なチャンネル数は、図12に示したように最大で4チャンネルであるのに対して、図8の無線通信機器では、2.4GHz帯と5GHz帯のいずれでもチャンネル設定が可能であるので、同一エリア内で同時に設定可能なチャンネル数は最大で7チャンネルとなる。
【0022】
したがって、例えば、2.4GHz帯の各チャンネルが、他の無線LANシステムで通信チャンネルとして用いられているために、または電子レンジの漏洩電波などが存在するために、当該の無線LANシステムの通信チャンネルとして用いることができない場合でも、5GHz帯のいずれかのチャンネルを当該の無線LANシステムの通信チャンネルとして用いることができる可能性が大きくなり、逆に、5GHz帯の各チャンネルが、当該の無線LANシステムの通信チャンネルとして用いることができない場合でも、2.4GHz帯のいずれかのチャンネルを当該の無線LANシステムの通信チャンネルとして用いることができる可能性が大きくなる。したがって、妨害電波によって通信リンクが途切れてしまうおそれも著しく低減する。
【0023】
ところで、既存の無線LANシステム用の無線通信機器としては、2.4GHz帯を用いるものと、5GHz帯を用いるものとがあるが、IEEE802.11規格から、2.4GHz帯を用いるものでは、図9の上段に無線通信機器90Aとして示すように、変復調方式としてはCCK方式が主流であり、5GHz帯を用いるものでは、同図の中段に無線通信機器90Bとして示すように、変復調方式としてはOFDM方式が主流になりつつある。
【0024】
そのため、図9の下段に無線通信機器70Cとして示す、図8のようなマルチバンド無線通信機器の変復調方式をCCK方式にすると、既存の2.4GHz帯およびCCK方式の機器90Aと機器70Cとの間では通信を行うことができ、機器90Aと機器70Cは一つの無線LANシステム内で用いることができるが、既存の5GHz帯およびOFDM方式の機器90Bと機器70Cとの間では通信を行うことができず、機器90Bと機器70Cは一つの無線LANシステム内で用いることができない。
【0025】
また、機器70Cの変復調方式をOFDM方式にすると、機器90Bと機器70Cとの間では通信を行うことができ、機器90Bと機器70Cは一つの無線LANシステム内で用いることができるが、機器90Aと機器70Cとの間では通信を行うことができず、機器90Aと機器70Cは一つの無線LANシステム内で用いることができない。
【0026】
そこで、この発明は、同一エリア内で同時に設定可能なチャンネル数が大幅に増加し、妨害電波によって通信リンクが途切れてしまうおそれが著しく低減するマルチバンド無線LANシステムを構築することができるだけでなく、既存の無線通信機器を無駄にしないで、これと組み合わせて単一バンド無線LANシステムを構築することもできる、新規な無線通信機器を提供するものである。
【0027】
【課題を解決するための手段】
この発明においては、
IEEE802.11規格の無線LANにおける第1および第2の周波数帯にそれぞれ対応する第1および第2のフロントエンド回路と、
特定の単一の中間周波数の中間周波信号の処理を行う第1および第2のベースバンド処理部と、
上記第1あるいは第2のフロントエンド回路と、上記第1あるいは第2のベースバンド処理部とのそれぞれを選択し、その選択したフロントエンド回路とベースバンド処理部とを接続するとともに、上記選択したフロントエンド回路が使用するチャンネルを制御する機器制御部と、
上記第1および第2のフロントエンド回路により共用されるアンテナと
を有し、
上記第1のベースバンド処理部は、送信時、ベースバンドの送信データを上記中間周波数で第1の変調形式の中間周波信号に変調して出力し、受信時、上記第1あるいは第2のフロントエンド回路から出力される上記第1の変調形式の中間周波信号をベースバンドの受信データに復調し、
上記第2のベースバンド処理部は、送信時、ベースバンドの送信データを上記中間周波数で第2の変調形式の中間周波信号に変調して出力し、受信時、上記第1あるいは第2のフロントエンド回路から出力される上記第2の変調形式の中間周波信号をベースバンドの受信データに復調し、
上記第1のフロントエンド回路は、これが上記機器制御部により選択された場合、上記送信時、上記第1あるいは第2のベースバンド処理部から出力される上記第1あるいは第2の変調形式の中間周波信号を、上記第1の周波数帯におけるチャンネルの送信用の高周波信号にアップコンバートして上記アンテナに供給し、上記受信時、上記アンテナの受信した上記第1の周波数帯における高周波信号を、上記第1あるいは第2の変調形式で上記中間周波数の中間周波信号にダウンコンバートして上記第1あるいは第2のベースバンド処理部に供給し、
上記第2のフロントエンド回路は、これが上記機器制御部により選択された場合、上記送信時、上記第1あるいは第2のベースバンド処理部から出力される上記第1あるいは第2の変調形式の中間周波信号を、上記第2の周波数帯におけるチャンネルの送信用の高周波信号にアップコンバートして上記アンテナに供給し、上記受信時、上記アンテナの受信した上記第2の周波数帯における高周波信号を、上記第1あるいは第2の変調形式で上記中間周波数の中間周波信号にダウンコンバートして上記第1あるいは第2のベースバンド処理部に供給し、
上記機器制御部は、相手機との接続開始時、上記第1のフロントエンド回路の出力信号のレベルから、上記相手機からの信号を受信できるか否かの第1の判断を実行し、
この第1の判断の結果、上記相手機からの信号を受信できるときには、上記第1のフロントエンド回路と上記第1のベースバンド処理部とを接続して上記相手機からの送信データを復調できるか否かの第2の判断を行い、
この第2の判断の結果、上記相手機からの送信データを復調できるときには、上記第1のフロントエンド回路と、上記第1のベースバンド処理部との接続状態を保持し、
上記第2の判断の結果、上記相手機からの送信データを復調できないときには、上記第1のフロントエンド回路と、上記第2のベースバンド処理部とを接続するとともに、この接続状態を保持し、
上記第1の判断の結果、上記相手機からの信号を受信できないときには、上記第2のフロントエンド回路と上記第2のベースバンド処理部とを接続して上記相手機からの送信データを復調できるか否かの第3の判断を行い、
この第3の判断の結果、上記相手機からの送信データを復調できるときには、上記第2のフロントエンド回路と、上記第2のベースバンド処理部との接続状態を保持し、
上記第3の判断の結果、上記相手機からの送信データを復調できないときには、上記第2のフロントエンド回路と、上記第1のベースバンド処理部とを接続するとともに、この接続状態を保持し、
上記相手機との通信時、このときに選択されているフロントエンド回路が対応する周波数帯内の各チャンネルの周波数に順次切り換えて一定のデータを送受信することにより、復調された上記受信データのビット誤り率から最も妨害の小さいチャンネルを判別し、この判別結果のチャンネルを通信チャンネルとして設定する
ようにした無線通信機器
とするものである。
【0028】
上記の構成の、この発明の無線通信機器では、例えば、複数の周波数帯を2.4GHz帯および5GHz帯とし、複数の変復調方式をCCK方式およびOFDM方式としたときには、既存の無線通信機器として、2.4GHz帯およびCCK方式、5GHz帯およびOFDM方式、2.4GHz帯およびOFDM方式、5GHz帯およびCCK方式の、いずれの無線通信機器と組み合わせても、単一バンド無線LANシステムを構築することができる。しかも、無線周波数帯および変復調方式の選択設定は無線通信機器の制御部によって実行されるので、ユーザは無線周波数帯および変復調方式の選択設定のために煩わしい判断や操作を必要としない。
【0029】
もちろん、この発明の無線通信機器のみを用いることによって、同一エリア内で同時に設定可能なチャンネル数が大幅に増加し、妨害電波によって通信リンクが途切れてしまうおそれが著しく低減するマルチバンド無線LANシステムを構築することもできる。
【0030】
【発明の実施の形態】
〔マルチバンド無線LANシステムの一例の概要…図1〜図3〕
図1は、この発明の無線通信機器を用いたマルチバンド無線LANシステムの一例を示す。この例のマルチバンド無線LANシステムは、ベース端末としての無線通信機器10と、ポータブル端末としての無線通信機器40によって構成される。以下、「無線通信機器10」を「機器10」と略し、「無線通信機器40」を「機器40」と略する。
【0031】
ベース端末としての機器10は、電話回線1が接続されて、ポータブル端末としての機器40が、機器10を介して、電話の発信を行い、着信を受け、インターネットなどの外部のネットワークと接続できるものとされるとともに、STB(Set Top Box:受信機)3、DVDプレーヤ4、デジタルVTR5などの機器が接続されて、ポータブル端末としての機器40が、機器10を介して、これら機器からの映像データおよび音声データを受信できるものとされる。
【0032】
さらに、機器10は、後述のマルチバンドかつマルチ変復調方式の無線通信部70、アンテナ79、操作部17、および図2に示すような機器制御部20を備えるものとされる。
【0033】
ポータブル端末としての機器40は、画像表示用のLCD(Liquid Crystal Display)41、音声出力用のスピーカ43、および音声入力用のマイクロホン45を備えるとともに、後述のマルチバンドかつマルチ変復調方式の無線通信部70、アンテナ79、操作部47、および図3に示すような機器制御部50を備えるものとされる。
【0034】
図2に示すように、機器10の機器制御部20は、CPU21を有し、そのバス22に、CPU21が実行すべきプログラムや固定データなどが書き込まれたROM23、およびCPU21のワークエリアなどとして機能するRAM24が接続される。
【0035】
また、バス22には、モデム31を介して電話回線1が接続され、それぞれインタフェース回路33,34,35および37を介してSTB3、DVDプレーヤ4、デジタルVTR5および操作部17が接続される。
【0036】
機器10の無線通信部70は、パケット組立分解部を構成するMAC71、変復調部を構成するBBP72、およびフロントエンド部73によって構成される。
【0037】
そのMAC71は、入出力ポート25を介してバス22に接続されて、ポータブル端末としての機器40に送信されるデータ(コマンドを含む)が、バス22からMAC71に入力されるとともに、機器40から送信されて機器10の無線通信部70で受信されたデータ(コマンドを含む)が、MAC71からバス22に出力される。
【0038】
また、MAC71がインタフェース回路26を介してバス22に接続されて、バス22に出力される後述のバンド切換信号、変復調方式切換信号および送受切換信号などの制御信号が、MAC71を介してBBP72およびフロントエンド部73に供給される。
【0039】
図3に示すように、機器40の機器制御部50は、図2に示した機器10の機器制御部20と同様に、CPU51を有し、そのバス52に、ROM53およびRAM54が接続される。
【0040】
また、バス52には、表示制御回路61を介してLCD41が接続され、インタフェース回路62およびD/Aコンバータ63を介してスピーカ43が接続され、インタフェース回路65およびA/Dコンバータ64を介してマイクロホン45が接続されるとともに、インタフェース回路67を介して操作部47が接続される。
【0041】
機器40の無線通信部70も、パケット組立分解部を構成するMAC71、変復調部を構成するBBP72、およびフロントエンド部73によって構成される。
【0042】
そのMAC71は、入出力ポート55を介してバス52に接続されて、ベース端末としての機器10に送信されるデータ(コマンドを含む)が、バス52からMAC71に入力されるとともに、機器10から送信されて機器40の無線通信部70で受信されたデータ(コマンドを含む)が、MAC71からバス52に出力される。
【0043】
また、MAC71がインタフェース回路56を介してバス52に接続されて、バス52に出力される後述のバンド切換信号、変復調方式切換信号および送受切換信号などの制御信号が、MAC71を介してBBP72およびフロントエンド部73に供給される。
【0044】
以上のように、ベース端末としての機器10の無線通信部70と、ポータブル端末としての機器40の無線通信部70は、同じ構成とされる。以下、その無線通信部70の実施形態を示す。
【0045】
〔無線通信部および無線通信機器の実施形態…図4〜図7〕
図4は、機器10および40の無線通信部70の一実施形態を示す。
【0046】
この実施形態では、無線通信部70の変復調部を構成するBBP72を、CCK方式とOFDM方式の2つの変復調方式を備えるものとし、フロントエンド部73を、2.4GHz帯と5GHz帯の2つの周波数帯に対応したものとするとともに、2.4GHz帯と5GHz帯につき、中間周波数を同一にする。
【0047】
具体例として、変復調部を構成するBBP72は、CCK方式のBBP72aおよびOFDM方式のBBP72bを備え、両者のうちの一つを選択的に信号伝送路に挿入するスイッチ72pおよび72qを備えるものとする。
【0048】
フロントエンド部73は、2.4GHz帯のフロントエンド回路80aおよび5GHz帯のフロントエンド回路80bを備え、両者のうちの一つを選択的に、共通のアンテナ79および共通の中間周波フィルタであるバンドパスフィルタ74に接続するスイッチ75および77を備えるものとする。
【0049】
図5に示すように、2.4GHz帯のフロントエンド回路80aは、局発用のVCO(Voltage Controlled Oscillator)81a、送信時のアップコンバート用のミキサ83a、受信時のダウンコンバート用のミキサ84a、送信用のパワーアンプ85a、受信用の低雑音アンプ86a、および送受切換用のスイッチ88aによって構成される。
【0050】
5GHz帯のフロントエンド回路80bも、同様に、局発用のVCO81b、送信時のアップコンバート用のミキサ83b、受信時のダウンコンバート用のミキサ84b、送信用のパワーアンプ85b、受信用の低雑音アンプ86b、および送受切換用のスイッチ88bによって構成される。
【0051】
なお、スプリアス発射を抑制するなどのために、ミキサとアンプとの間にフィルタを挿入し、また、2段以上のミキサによって、中間周波信号を高周波信号に変換し、高周波信号を中間周波信号に変換するなど、フロントエンド回路80aおよび80bの具体的構成は、必要に応じて適宜、変更することができる。
【0052】
この実施形態では、図2および図3に示した機器制御部20および50によって、無線周波数帯として図11に示したような2.4GHz帯が選択され、2.4GHz帯内で通信チャンネルが設定される場合には、BBP72の変復調方式としてCCK方式が選択される。すなわち、CCK方式のBBP72aが選択される。
【0053】
この場合には、送信時には、送信されるデータが、MAC71でパケット構成にされ、そのパケット構成のデータが、変復調方式切換信号S30によってCCK方式のBBP72a側に切り換えられたスイッチ72pを通じて、BBP72aに供給され、BBP72aでCCK方式によって変調されて、数100MHz前後の周波数fiの中間周波信号に変換される。
【0054】
その中間周波信号は、変復調方式切換信号S30によってBBP72a側に切り換えられたスイッチ72qを通じ、バンドパスフィルタ74を通じ、さらにバンド切換信号S10によって2.4GHz帯のフロントエンド回路80a側に切り換えられたスイッチ77を通じて、フロントエンド回路80aに供給される。
【0055】
フロントエンド回路80aのVCO81aの発振周波数は、設定された通信チャンネルの周波数faに応じた周波数に制御されて、フロントエンド回路80aに供給された中間周波信号は、ミキサ83aで周波数faの高周波信号に変換され、その高周波信号が、パワーアンプ85aで増幅され、送受切換信号S20によって送信側に切り換えられたスイッチ88aを通じ、さらにバンド切換信号S10によってフロントエンド回路80a側に切り換えられたスイッチ75を通じて、アンテナ79から送信される。
【0056】
受信時には、他の無線通信機器から送信された周波数faの高周波信号が、アンテナ79で受信されて、フロントエンド回路80a側に切り換えられたスイッチ75を通じて、フロントエンド回路80aに供給され、受信側に切り換えられたスイッチ88aを通じて、低雑音アンプ86aで増幅され、ミキサ84aで周波数fiの中間周波信号に変換される。
【0057】
その中間周波信号は、フロントエンド回路80a側に切り換えられたスイッチ77を通じ、バンドパスフィルタ74を通じ、さらにCCK方式のBBP72a側に切り換えられたスイッチ72qを通じて、BBP72aに供給され、BBP72aでCCK方式によって復調されて、BBP72aからパケット構成のデータが得られる。さらに、そのパケット構成のデータは、BBP72a側に切り換えられたスイッチ72pを通じて、MAC71に供給され、MAC71でパケット構成が解かれて、MAC71から受信データが得られる。
【0058】
一方、無線周波数帯として図12に示したような5GHz帯が選択され、5GHz帯内で通信チャンネルが設定される場合には、BBP72の変復調方式としてOFDM方式が選択される。すなわち、OFDM方式のBBP72bが選択される。
【0059】
この場合には、送信時には、送信されるデータが、MAC71でパケット構成にされ、そのパケット構成のデータが、変復調方式切換信号S30によってOFDM方式のBBP72b側に切り換えられたスイッチ72pを通じて、BBP72bに供給され、BBP72bでOFDM方式によって変調されて、周波数fiの中間周波信号に変換される。
【0060】
その中間周波信号は、変復調方式切換信号S30によってBBP72b側に切り換えられたスイッチ72qを通じ、バンドパスフィルタ74を通じ、さらにバンド切換信号S10によって5GHz帯のフロントエンド回路80b側に切り換えられたスイッチ77を通じて、フロントエンド回路80bに供給される。
【0061】
フロントエンド回路80bのVCO81bの発振周波数は、設定された通信チャンネルの周波数fbに応じた周波数に制御されて、フロントエンド回路80bに供給された中間周波信号は、ミキサ83bで周波数fbの高周波信号に変換され、その高周波信号が、パワーアンプ85bで増幅され、送受切換信号S20によって送信側に切り換えられたスイッチ88bを通じ、さらにバンド切換信号S10によってフロントエンド回路80b側に切り換えられたスイッチ75を通じて、アンテナ79bから送信される。
【0062】
受信時には、他の無線通信機器から送信された周波数fbの高周波信号が、アンテナ79で受信されて、フロントエンド回路80b側に切り換えられたスイッチ75を通じて、フロントエンド回路80bに供給され、受信側に切り換えられたスイッチ88bを通じて、低雑音アンプ86bで増幅され、ミキサ84bで周波数fiの中間周波信号に変換される。
【0063】
その中間周波信号は、フロントエンド回路80b側に切り換えられたスイッチ77を通じ、バンドパスフィルタ74を通じ、さらにOFDM方式のBBP72b側に切り換えられたスイッチ72qを通じて、BBP72bに供給され、BBP72bでOFDM方式によって復調されて、BBP72bからパケット構成のデータが得られる。さらに、そのパケット構成のデータは、BBP72b側に切り換えられたスイッチ72pを通じて、MAC71に供給され、MAC71でパケット構成が解かれて、MAC71から受信データが得られる。
【0064】
無線周波数帯の選択および通信チャンネルの設定は、一つの方法として、ユーザが、図1〜図3に示した機器10および40の操作部17および47で行う。この場合、例えば、機器10または40で、あるいは別の機器で、当該の無線LANシステムのエリア内に存在する電波の周波数および強度を測定表示し、ユーザは、それを見て、当該の無線LANシステムのエリア内において他の無線LANシステムで用いられている通信電波や、当該の無線LANシステムのエリア内における電子レンジの漏洩電波などが、妨害電波とならない周波数帯内のチャンネルを、当該の無線LANシステムの通信チャンネルとして設定する。
【0065】
操作部17および47での設定を受けて、機器制御部20および50は、設定されたチャンネルを通信チャンネルとするように、かつ、それに合わせてBBP72の変復調方式を選択するように、機器10および40の無線通信部70を制御する。
【0066】
別の方法として、機器10および40が自ら通信チャンネルを設定するように機器10および40を構成することもできる。例えば、機器10,40間で通信を開始するに当たって、機器10および40が、機器制御部20および50によって、BBP72の変復調方式をCCK方式またはOFDM方式に固定した状態で、無線周波数を2.4GHz帯内および5GHz帯内の各チャンネルの周波数に順次切り換えて一定のデータを送受し、復調後のデータのビット誤り率などから、最も妨害の小さいチャンネルを判別して、そのチャンネルを通信チャンネルとして設定し、かつ、それに合わせてBBP72の変復調方式を選択するように、機器10および40を構成する。
【0067】
また、機器10,40間で通信中に、電子レンジの使用などによって、通信チャンネルに対して妨害となる電波が発生したときには、機器10,40が、それを検知して、通信チャンネルを妨害のないチャンネルに変更し、かつ、それが周波数帯の変更を伴うときには、それに合わせてBBP72の変復調方式も変更するように、構成することもできる。
【0068】
ただし、このマルチバンドかつマルチ変復調方式の無線通信機器のみによって、図1に示したようなマルチバンド無線LANシステムを構築する場合には、必ずしも、上述したように無線周波数帯の選択に合わせて変復調方式が切り換えられる必要はなく、2.4GHz帯内と5GHz帯内のいずれで通信チャンネルが設定されるかにかかわらず、変復調方式が一つの方式、例えばCCK方式に固定されるようにしてもよい。
【0069】
この実施形態の無線通信機器によれば、上述したように、このマルチバンドかつマルチ変復調方式の機器のみによって無線LANシステムを構築することによって、同一エリア内で同時に設定可能なチャンネル数が大幅に増加し、妨害電波によって通信リンクが途切れてしまうおそれが著しく低減するマルチバンド無線LANシステムを構築することができる。
【0070】
さらに、この実施形態の無線通信機器は、既存の少なくとも主流的ないずれの無線通信機器も無駄にしないで、これと組み合わせて単一バンド無線LANシステムを構築することもできる。
【0071】
すなわち、上述したように、既存の無線LANシステム用の無線通信機器は、2.4GHz帯を用いるものでは、図6の上段に無線通信機器90Aとして示すように、変復調方式としてはCCK方式が主流であり、5GHz帯を用いるものでは、同図の中段に無線通信機器90Bとして示すように、変復調方式としてはOFDM方式が主流になりつつある。
【0072】
したがって、図6の下段に無線通信機器70Dとして示す、図4の実施形態のようなマルチバンドかつマルチ変復調方式の無線通信機器を、既存の2.4GHz帯およびCCK方式の機器90Aと組み合わせて、単一バンド無線LANシステムを構築しようとする場合には、機器70Dの無線周波数帯を2.4GHz帯に切り換え、かつ変復調方式をCCK方式に切り換えればよく、これによって、機器90Aと機器70Dとの間で通信を行うことができ、機器90Aと機器70Dを一つの無線LANシステム内で用いることができる。
【0073】
また、機器70Dを既存の5GHz帯およびOFDM方式の機器90Bと組み合わせて、単一バンド無線LANシステムを構築しようとする場合には、機器70Dの無線周波数帯を5GHz帯に切り換え、かつ変復調方式をOFDM方式に切り換えればよく、これによって、機器90Bと機器70Dとの間で通信を行うことができ、機器90Bと機器70Dを一つの無線LANシステム内で用いることができる。
【0074】
この場合、機器70D、すなわち図1〜図3に示した機器10,40は、ユーザが、これと組み合わされる既存の無線通信機器の無線周波数帯および変復調方式を知っていて、それを操作部17,47で指示したときには、それに従って機器制御部20,50が無線周波数帯および変復調方式を切り換えるように構成する。
【0075】
さらに、機器70Dが自ら、これと組み合わされる既存の無線通信機器の無線周波数帯および変復調方式を判別して、それと一致させるように自身の無線周波数帯および変復調方式を切り換えるように機器70D、すなわち機器10,40を構成することもできる。
【0076】
図7は、この場合の機器70Dの機器制御部20,50が行う判別切換処理ルーチンの一例を示し、既存の無線通信機器として、2.4GHz帯およびCCK方式の機器、5GHz帯およびOFDM方式の機器、2.4GHz帯およびOFDM方式の機器、5GHz帯およびCCK方式の機器の、4種類の機器が存在するとした場合である。
【0077】
この判別切換処理ルーチンでは、既存の機器から機器70Dに一定のデータを送信した状態で処理を開始して、まずステップS1で、機器70Dの無線周波数帯を2.4GHz帯に切り換え、次にステップS2で、図4のバンドパスフィルタ74の出力信号レベルから、既存の機器からの信号を受信できるか否かを判断する。
【0078】
既存の機器からの信号を受信できるときには、既存の機器は2.4GHz帯であると判断して、ステップS2からステップS3に進んで、機器70Dの変復調方式をCCK方式に切り換え、さらにステップS4に進んで、データを復調できるか否かを判断する。
【0079】
そして、データを復調できるときには、既存の機器は2.4GHz帯およびCCK方式であると判断して、ステップS4からステップS5に進んで、選択した周波数帯(2.4GHz帯)および変復調方式(CCK方式)が既存の機器のそれと一致するとした上で、判別切換処理を終了する。
【0080】
ステップS4でデータを復調できないと判断したときには、既存の機器は2.4GHz帯およびOFDM方式であると判断して、ステップS4からステップS6に進んで、機器70Dの変復調方式をOFDM方式に切り換えて、判別切換処理を終了する。
【0081】
ステップS2で既存の機器からの信号を受信できないと判断したときには、既存の機器は5GHz帯であると判断して、ステップS2からステップS7に進んで、機器70Dの変復調方式をOFDM方式に切り換え、さらにステップS8に進んで、データを復調できるか否かを判断する。
【0082】
そして、データを復調できるときには、既存の機器は5GHz帯およびOFDM方式であると判断して、ステップS8からステップS5に進んで、選択した周波数帯(5GHz帯)および変復調方式(OFDM方式)が既存の機器のそれに一致するとした上で、判別切換処理を終了する。
【0083】
ステップS8でデータを復調できないと判断したときには、既存の機器は5GHz帯およびCCK方式であると判断して、ステップS8からステップS9に進んで、機器70Dの変復調方式をCCK方式に切り換えて、判別切換処理を終了する。
【0084】
機器70Dと組み合わせて単一バンド無線LANシステムを構築する既存の無線通信機器が、図6に示した、2.4GHz帯およびCCK方式の機器90A、または5GHz帯およびOFDM方式の機器90Bに限られる場合には、ステップS4,S6,S8およびS9は不要である。
【0085】
なお、図4の例のように、2.4GHz帯と5GHz帯につき、中間周波数を同一にする場合には、中間周波フィルタが1個でよく、部品点数を削減することができるとともに、変復調部を構成するBBP72を簡単に構成することができ、無線通信部70および無線通信機器全体として、構成が簡単で、小型軽量かつ低コストとなる。
【0086】
〔他の実施形態または例〕
図4の例は、CCK方式とOFDM方式の2つの変復調方式を備えるBBP72として、CCK方式のBBP72aとOFDM方式のBBP72bを設ける場合であるが、一つのBBPを機能的に、CCK方式によってデータを変復調するモードと、OFDM方式によってデータを変復調するモードとに、切り換えるように構成してもよい。
【0087】
また、図4の例は、2.4GHz帯と5GHz帯の2つの周波数帯に対応するフロントエンド部73として、2.4GHz帯のフロントエンド回路80aと5GHz帯のフロントエンド回路80bを設ける場合であるが、一つのフロントエンド回路を2.4GHz帯と5GHz帯で共用することもできる。
【0088】
ただし、一つのVCOで2.4GHz帯と5GHz帯をカバーできない場合には、2.4GHz帯用と5GHz帯用に2個のVCOを設け、または、一つのVCOの発振出力を5GHz帯用とし、その発振出力を分周して得られた局発信号を2.4GHz帯用とする、などの構成とすればよい。
【0089】
さらに、図4の例は、一つのアンテナ79を2.4GHz帯と5GHz帯で共用する場合であるが、2.4GHz帯用と5GHz帯用に別個のアンテナを設けてもよい。
【0090】
無線LANシステムの無線周波数帯として現在、IEEE802.11規格で認められている周波数帯は、2.4GHz帯および5GHz帯のみであるが、これ以外の周波数帯を無線LANシステムの無線周波数帯とすることも、技術的に可能であり、将来的にIEEEの規格で認められる可能性もある。
【0091】
そこで、無線通信部70を、2.4GHz帯、5GHz帯および第3の周波数帯の3つの周波数帯に対応したものとし、さらには第4の周波数帯を含む4つ以上の周波数帯に対応したものとすることもできる。この場合、第3以降の周波数帯に対応する変復調方式としては、CCK方式とOFDM方式のいずれか、または第3以降の変復調方式を用いることが考えられる。
【0092】
また、無線通信機器としては、例えば、図1に示したベース端末としての機器10内にデジタル放送を受信できるチューナなどを内蔵させることもできる。
【0093】
さらに、無線LANシステムは、一つのベース端末と複数のポータブル端末によって、または複数のベース端末と一つのポータブル端末によって、または複数のベース端末と複数のポータブル端末によって、構築することもできる。また、特殊な場合として、ある無線通信機器を送信専用とし、ある無線通信機器を受信専用とすることもできる。
【0094】
【発明の効果】
上述したように、この発明の無線通信機器によれば、同一エリア内で同時に設定可能なチャンネル数が大幅に増加し、妨害電波によって通信リンクが途切れてしまうおそれが著しく低減するマルチバンド無線LANシステムを構築することができるだけでなく、既存の無線通信機器を無駄にしないで、これと組み合わせて単一バンド無線LANシステムを構築することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の無線通信機器を用いたマルチバンド無線LANシステムの一例を示す図である。
【図2】ベース端末としての無線通信機器の一例を示す図である。
【図3】ポータブル端末としての無線通信機器の一例を示す図である。
【図4】 この発明の無線通信機器の一実施形態を示す図である。
【図5】図4のフロントエンド部の具体例を示す図である。
【図6】この発明の無線通信機器と既存の無線通信機器とによって単一バンド無線LANシステムを構築する場合の説明に供する図である。
【図7】この発明の無線通信機器と既存の無線通信機器とによって単一バンド無線LANシステムを構築する場合の無線周波数帯および変復調方式の切り換えについての処理ルーチンの一例を示す図である。
【図8】無線通信機器の考えられる例を示す図である。
【図9】図8の無線通信機器と既存の無線通信機器とによって単一バンド無線LANシステムを構築する場合の説明に供する図である。
【図10】従来の無線通信機器の一例を示す図である。
【図11】2.4GHz帯のチャンネル構成を示す図である。
【図12】5GHz帯のチャンネル構成を示す図である。
【符号の説明】
主要部については図中に全て記述したので、ここでは省略する。
Claims (1)
- IEEE802.11規格の無線LANにおける第1および第2の周波数帯にそれぞれ対応する第1および第2のフロントエンド回路と、
特定の単一の中間周波数の中間周波信号の処理を行う第1および第2のベースバンド処理部と、
上記第1あるいは第2のフロントエンド回路と、上記第1あるいは第2のベースバンド処理部とのそれぞれを選択し、その選択したフロントエンド回路とベースバンド処理部とを接続するとともに、上記選択したフロントエンド回路が使用するチャンネルを制御する機器制御部と、
上記第1および第2のフロントエンド回路により共用されるアンテナと
を有し、
上記第1のベースバンド処理部は、送信時、ベースバンドの送信データを上記中間周波数で第1の変調形式の中間周波信号に変調して出力し、受信時、上記第1あるいは第2のフロントエンド回路から出力される上記第1の変調形式の中間周波信号をベースバンドの受信データに復調し、
上記第2のベースバンド処理部は、送信時、ベースバンドの送信データを上記中間周波数で第2の変調形式の中間周波信号に変調して出力し、受信時、上記第1あるいは第2のフロントエンド回路から出力される上記第2の変調形式の中間周波信号をベースバンドの受信データに復調し、
上記第1のフロントエンド回路は、これが上記機器制御部により選択された場合、上記送信時、上記第1あるいは第2のベースバンド処理部から出力される上記第1あるいは第2の変調形式の中間周波信号を、上記第1の周波数帯におけるチャンネルの送信用の高周波信号にアップコンバートして上記アンテナに供給し、上記受信時、上記アンテナの受信した上記第1の周波数帯における高周波信号を、上記第1あるいは第2の変調形式で上記中間周波数の中間周波信号にダウンコンバートして上記第1あるいは第2のベースバンド処理部に供給し、
上記第2のフロントエンド回路は、これが上記機器制御部により選択された場合、上記送信時、上記第1あるいは第2のベースバンド処理部から出力される上記第1あるいは第2の変調形式の中間周波信号を、上記第2の周波数帯におけるチャンネルの送信用の高周波信号にアップコンバートして上記アンテナに供給し、上記受信時、上記アンテナの受信した上記第2の周波数帯における高周波信号を、上記第1あるいは第2の変調形式で上記中間周波数の中間周波信号にダウンコンバートして上記第1あるいは第2のベースバンド処理部に供給し、
上記機器制御部は、相手機との接続開始時、上記第1のフロントエンド回路の出力信号のレベルから、上記相手機からの信号を受信できるか否かの第1の判断を実行し、
この第1の判断の結果、上記相手機からの信号を受信できるときには、上記第1のフロントエンド回路と上記第1のベースバンド処理部とを接続して上記相手機からの送信データを復調できるか否かの第2の判断を行い、
この第2の判断の結果、上記相手機からの送信データを復調できるときには、上記第1のフロントエンド回路と、上記第1のベースバンド処理部との接続状態を保持し、
上記第2の判断の結果、上記相手機からの送信データを復調できないときには、上記第1のフロントエンド回路と、上記第2のベースバンド処理部とを接続するとともに、この接続状態を保持し、
上記第1の判断の結果、上記相手機からの信号を受信できないときには、上記第2のフロントエンド回路と上記第2のベースバンド処理部とを接続して上記相手機からの送信データを復調できるか否かの第3の判断を行い、
この第3の判断の結果、上記相手機からの送信データを復調できるときには、上記第2のフロントエンド回路と、上記第2のベースバンド処理部との接続状態を保持し、
上記第3の判断の結果、上記相手機からの送信データを復調できないときには、上記第2のフロントエンド回路と、上記第1のベースバンド処理部とを接続するとともに、この接続状態を保持し、
上記相手機との通信時、このときに選択されているフロントエンド回路が対応する周波数帯内の各チャンネルの周波数に順次切り換えて一定のデータを送受信することにより、復調された上記受信データのビット誤り率から最も妨害の小さいチャンネルを判別し、この判別結果のチャンネルを通信チャンネルとして設定する
ようにした無線通信機器。
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