JP4344419B2 - 工作機械のクーラント装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、工具とワークとの間で発生する切削点温度の上昇を抑えたり、切削点、治具またはテーブル上から切屑を流出させるために、工具、ワークまたはテーブル等に向かってクーラントを吐出させる、工作機械のクーラント装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
工作機械を代表するものとして、図4に示すような立形のマシニングセンタがある。この立形マシニングセンタ50は、同図に示すように、ベッド51の後端部に立設されたコラム52の上端部前面に上下動可能に設けられた主軸頭53と、ベッド51の前端側に前後方向及び左右方向に移動可能に設けられたテーブル54とを備えており、治具を用いてテーブル54に固定されたワークを加工する際、工具とワークとの間で発生する切削点温度の上昇を抑えたり、切削点、治具またはテーブル54上から切屑を排出するために、工具、ワークまたはテーブル54等に向かってクーラントを吐出させるようにしたクーラント装置60が搭載されている。
【0003】
このクーラント装置60は、同図に示すように、主軸頭53に取り付けられたマニホールド61に接続された複数のフレキシブルノズル62からクーラントを吐出するようになっており、マニホールド61には、図示しないクーラントタンクからクーラントポンプ(図示せず)によって汲み上げられたクーラントが配管(図示せず)を介して供給されるようになっている。なお、フレキシブルノズル62から吐出されたクーラントは、切屑等を除去した後、再びクーラントタンク内に回収されるようになっている。
【0004】
このクーラント装置60におけるクーラントの吐出制御は、クーラントポンプをON、OFFすることによって行われており、ワークの加工を開始する直前にクーラントポンプが作動し、ワークの加工が終了した直後にクーラントポンプが停止するようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述したようなクーラント装置60は、マニホールド61の下面に基端部が接続されたフレキシブルノズル62が、その先端をそのまま下方に向けた状態となっているので、ワークの加工が終了した時点で直ちにクーラントポンプを停止したとしても、マニホールド61や配管内のクーラントがフレキシブルノズル62から流出し、クーラントポンプの停止後、数十秒間はクーラントが垂れ流しの状態となる。
【0006】
このため、ワークの加工直後に扉を開いて工具交換やワークの取り外し作業を行おうとしても、フレキシブルノズル62からクーラントが継続的に流出しているので作業性が悪く、しかも、流出しているクーラントが開口部から外部に跳ね出して床を汚してしまうといった問題がある。
【0007】
また、こういった問題を解決するためには、配管継手部に電磁弁を取り付け、電磁弁を閉止した後にクーラントポンプを停止することが考えられるが、コスト高になるといった問題がある。
【0008】
そこで、この発明の課題は、コスト高につながる電磁弁等を追加することなく、クーラントポンプを停止すると直ちにクーラントの流出を停止させることができる工作機械のクーラント装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段及びその効果】
上記の課題を解決するための本発明は、タンクに貯留されたクーラントを、ポンプ及び配管によって、ワークの加工位置付近に設置されたマニホールドに供給し、このマニホールドに接続されたノズルから工具、ワークまたはテーブルに向かって前記クーラントを吐出させるようにした工作機械のクーラント装置において、前記ノズルを、前記マニホールドからその上方に一旦立ち上げるように前記マニホールドに接続するともに、該逃がし配管の口径を前記ノズルの口径よりも小径とした工作機械のクーラント装置に係る。
【0010】
以上のように構成されたクーラント装置では、ノズルがマニホールドからその上方に一旦立ち上がっていると共にマニホールドにクーラントの逃がし配管が接続されているので、クーラントを供給しているポンプを停止すると、マニホールド内の圧力が即座に低下し、マニホールドや配管内のクーラントがノズルから流出することがない。
【0011】
従って、ワークの加工が終了し、クーラントを供給しているポンプを停止すると、直ちに工作機械の扉を開いて工具交換やワークの取り外し作業等を行うことができ、扉前方の床を汚すことなく、工作機械を効率よく使用することができる。尚、マニホールド内に供給されたクーラントの一部は、逃がし管を通ってタンクに戻されることになるが、逃がし管の口径はノズルのそれよりも小径であるため配管抵抗が大きく、タンクに戻されるクーラントの量はそれほど多くない。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、実施の形態について図面を参照して説明する。図1及び図2に示すように、この立形マシニングセンタ1は、ベッド11の後端部に立設されたコラム12の上端部前面に上下動可能に設けられた主軸頭13と、ベッド11の前端側に前後方向及び左右方向に移動可能に設けられたテーブル14とを備えており、治具Jを用いてテーブル14に固定されたワークWを加工する際、工具TとワークWとの間で発生する切削点温度の上昇を抑えたり、切削点、治具Jまたはテーブル14上から切屑を排出するために、工具T、ワークWまたはテーブル14等に向かってクーラントを吐出させるクーラント装置20が搭載されている。
【0013】
前記クーラント装置20は、図3に示すように、主軸頭13に取り付けられるマニホールド21と、このマニホールド21に接続された複数のフレキシブルノズル22と、マニホールド21より低い位置に設置され、所定量のクーラントCが貯留されているクーラントタンク23と、このクーラントタンク23からクーラントCを汲み上げてマニホールド21に供給するクーラントポンプ24及び供給管25と、マニホールド21内のクーラントCをクーラントタンク23に戻す小径の逃がし管26とを備えており、クーラントポンプをON、OFF制御することで、ワークWの加工開始直前に作動し、ワークWの加工終了直後に作動が停止されるようになっている。なお、図示していないが、フレキシブルノズル22から吐出されたクーラントCは、切屑等を除去した後、再びクーラントタンク23内に回収されるようになっている。
【0014】
前記フレキシブルノズル22はマニホールド21の上面に、また、逃がし管26はマニホールド21の下面にそれぞれ接続されており、前記供給管25及び逃がし管26は、マニホールド21よりも高いレベルを通ることなく、マニホールド21からクーラントタンク23まで導かれている。
【0015】
以上のように構成されたクーラント装置20では、ワークWの加工中に、クーラントポンプ24によって、クーラントタンク23内のクーラントCがマニホールド21に供給され、フレキシブルノズル22からクーラントCが吐出される。このとき、マニホールド21内に供給されたクーラントCの一部は、逃がし管26を通ってクーラントタンク23に戻されることになるが、逃がし管26はフレキシブルノズル22よりも小径であるため配管抵抗が大きく、クーラントタンク23に戻されるクーラントの量はそれほど多くない。
【0016】
以上のように、このクーラント装置20は、マニホールド21の上面に接続されたフレキシブルノズル22が、マニホールド21の上面から一旦立ち上がった状態でノズル先端部が下方に向けられているので、ワークWの加工終了後にクーラントポンプ24を停止した際、マニホールド21内のクーラントCがフレキシブルノズル22から容易に流出することはない。
【0017】
また、マニホールド21の下面には、マニホールド21内のクーラントCをクーラントタンク23内に戻す逃がし管26が予め接続されているので、クーラントポンプ24を停止すると、マニホールド21内のクーラントCが逃がし管26を通ってクーラントタンク23に戻ろうとすることで、マニホールド21内の圧力が即座に低下し、マニホールド21内のクーラントCのフレキシブルノズル22からの流出を確実に阻止することができる。
【0018】
このように、ワークの加工終了後にクーラントポンプ24を停止させると、クーラントポンプ24の停止と略同時にフレキシブルノズル22からクーラントCが完全に流出しなくなるので、ワークWの加工終了後、直ちに立形マシニングセンタ1の扉を開いて工具交換やワークの取り外し作業を行うことができ、しかも、扉が開かれた作業領域からクーラントが跳ね出すこともなく、扉前方の床がクーラントによって汚されることもなくなる。
【0019】
なお、この実施形態では、角型のマニホールド21に複数のフレキシブルノズル22を接続しているが、こういったものに限定されるものではなく、マニホールド21を設けずに供給管25に直接フレキシブルノズル22を接続することも可能である。
【0020】
また、この実施形態では、フレキシブルノズル22をマニホールド21の上面に接続しているが、必ずしもマニホールド21の上面に接続する必要はない。但し、マニホールド21の上面に接続しない場合は、少なくともフレキシブルノズル22の一部がマニホールド21よりも上方に立ち上がっていなければならないことはいうまでもない。
【0021】
また、この実施形態では、マニホールド21内のクーラントCを逃がし管26によって直接クーラントタンク23内に戻すようにしているが、逃がし管26は必ずしもクーラントタンク23まで延す必要はなく、クーラントポンプ24の停止後、加工エリア(作業エリア)にクーラントCが飛び散らないように、テーブル24の近傍に逃がし管26を開放することも可能である。また、逃がし管26は、必ずしもマニホールド21の下面に接続する必要はない。
【0022】
逃がし管26は、クーラントポンプ24を停止したときに、マニホールド21の内圧を逃がすためのものであるので、逃がし管26の口径を大きくする必要はなく、逆に、クーラント装置20の作動時におけるクーラントCの環流量を少なくするために、逃がし管26の口径はできるだけ小さく設定しておくことが望ましい。
【0023】
また、この実施形態では、立形マシニングセンタについて説明したが、本発明のクーラント装置は、横形マシニングセンタ、旋盤等、種々の工作機械に搭載することができることはいうまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態であるクーラント装置を搭載した立形マシニングセンタを示す斜視図である。
【図2】同上の立形マシニングセンタにおけるワークの加工状態を示す正面図である。
【図3】同上のクーラント装置を示す概略構成図である。
【図4】従来のクーラント装置を搭載した立形マシニングセンタを示す斜視図である。
【符号の説明】
1 立形マシニングセンタ
13 主軸頭
14 テーブル
20 クーラント装置
21 マニホールド
22 フレキシブルノズル
23 クーラントタンク
24 クーラントポンプ
25 供給管
26 逃がし管
C クーラント
T 工具
W ワーク
Claims (1)
- タンクに貯留されたクーラントを、ポンプ及び配管によって、ワークの加工位置付近に設置されたマニホールドに供給し、このマニホールドに接続されたノズルから工具、ワークまたはテーブルに向かって前記クーラントを吐出させるようにした工作機械のクーラント装置において、
前記ノズルを、前記マニホールドからその上方に一旦立ち上げるように前記マニホールドに接続し、前記マニホールドにクーラントの逃がし配管を接続するとともに、該逃がし配管の口径を前記ノズルの口径よりも小径としたことを特徴とする工作機械のクーラント装置。
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ID=14534170
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