JP4343779B2 - 光受信機における光ケーブル挿通路 - Google Patents
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Description
よって、このような光ファイバの損傷事故を防止する為に、光受信機における光ケーブル挿通路に位置する光ケーブルを保持させることが望まれる。
そこで出願人会社における試作品にあっては、図1、図2に表れているように、光受信機1における光ケーブルの出入口6に、光ケーブル挿通路60を位置させ、そこにおいては上下から光ケーブル41を弾力的に挟み付ける為に上下の当たり面に弾力部材を備える挟着用部材から成る挟着具39を配設し、上下の挟着用部材39をビス40、40で締め付けすることにより、光ケーブル挿通路60に位置する光ケーブル41を保持させている。
(例えば、非特許文献1、非特許文献2、非特許文献3参照)
他の目的は、上記光ケーブルを固定させる場合、そこに備えさせる回動部材を僅かに回動させるだけで光ファイバを挟圧保持できるようにするものであっても、その挟圧は、一定の圧力で極めてソフトに挟持し、光ケーブルにおける光ファイバーを傷めることのないような構成にした光受信機における光ケーブル挿通路を提供しようとするものである。
他の目的は、ケースの挿通路において上記光ケーブルが二系列の光ケーブルであっても、これらを共に固定させる場合、そこに備えさせる回動部材を僅かに回動させるだけで、上記二系列の光ケーブルを同時的に挟圧保持できるようにした光受信機における光ケーブル挿通路を提供しようとするものである。
他の目的は、光受信機のケースにおける光ファイバ収容部に向けて外部から細くて長い光ケーブルを挿入する場合、長尺の光ケーブルをわざわざ挿通路に通すことなく、外部から直接的にケース内における光ファイバ収容部に向けて光ケーブルの必要長さを存置させ、その後、光ケーブルにおける中間部をケースにおける挿通路に挟み込む状態で存置させるようにした光受信機における光ケーブル挿通路を提供しようとするものである。
他の目的及び利点は図面及びそれに関連した以下の説明により容易に明らかになるであろう。
ケース本体3は、天板3cと、天板に平行する状態で配置される結線盤3aと、天板3cと結線盤3aとの間に夫々配置される二つの側板3bとを角形に配置すると共に、上記天板3c、結線盤及び二つの側板3bで囲まれる角形の空間5の一面を塞ぐように備えさせた裏側板3dとで構成されている。
ケース本体3の表側面には、ケース外部からケース内の光ファイバ44等を操作するための比較的大きな開口部3eを備えさせ、さらに上記ケース本体の開口部3eに対しては着脱自在に蓋体4を被せ付けてケース7を構成し、さらに、上記ケース本体3において、外部から表側面の開口部3eを通してケース内5の光ファイバ44等を操作可能とする位置には、大きな曲率で添え付け状に配置される光ファイバを受け止める為の基板25と、光ファイバを大きな曲率で基板25に添わせた状態で配置した場合に、周方向外部(矢印80)に向けて光ファイバが逃げ出すのを防ぐために基板面上に柵状に配設した周壁58、27等で構成される光ファイバ収容部24を備えさせている。
5は、ケース本体3における収納空間を示し、O/E変換手段を備える光受信部13と、余長の光ファイバ44、45、46、47を収容する為の収容部24とを備えている。ケース本体3の下側の結線盤3aは、例えば底部3d、側部3bを含む本体部分とプラスチック材で一体に又は各別材を組み合わせて形成してある。結線盤3aに備える8、9は公知のテレビ信号を取り出す為の出力端子突出口を示す。
回動部材65は、回動中心に対して周面が非真円の部材66を備え、66aは回動中心から遠くなる長径部であり、66bは回動中心から近くなる短径部である。67は回動中心部に位置させた軸部材で、先端には、下面62cに設けられた透孔25cに対して指先力でもって抜差を自在にする程度に膨出状に形成してある回動自在の掛合部67bを備え、常時は透孔25c内に位置させてある。68は上端に備えさせた任意形状の摘み部で、それの長手方向を非真円の部材66の長径方向に一致させてある。摘み部68から掛合部67bまでの部材はプラスチック材で一体形成にしてある。
上記第1弾性部材要素71、71相互間は、上記二つの弾性部材70が夫々回動部材の側に弾力的に寄せられるような引寄せ力を備えた一体成形材(弾力性を有するプラスチック材)でなる連結部材73で連結してある。
上記連結部材73は、図4、図5によく示されるように、常時は上記二つの弾性部材を夫々回動部材65の側に引き寄せて当付壁62a、62bと、夫々の弾性部材70との間に光ケーブル41、42を挿通させる為の間隙Wが開くようにしてある。また図6、図8によく示されるように、当付壁62a、62bに対して回動部材65の各長径部66a、66aを接近させた状態では、上記当付壁62a、62bと、夫々の弾性部材とで光ケーブル41、42を挟圧保持するようにしてある。
なお、弾性部材における弾力性が大きい場合は、透孔25cの図5において左右方向に向けて孔は大きく、楕円状の長孔であって、軸部材67が左右に揺動自在であってもよい。
25d、25dは夫々長溝を示し、第1弾性部材要素71、71の対向部に夫々対応させて凸片71cを設け、それらの凸片71cを長溝方向に案内することによって、光ケーブル41に対して第1弾性部材要素71が直交方向から押圧するようにしてある。
なお、本件明細書においては、設置状態が3態様あるので「上下及び前後」は特定できない。しかし多くの場合、方向を称する場合は、図3の状態で左手前の突出口8が見える面を下と称し、右側の天板3cの側を上と称する。また図3(A)で上を向いている面(蓋4の表面)を前と称し、図示の下面を後と称する。
上記光受信部13と余長の光ファイバ収容部24とは、図1、2に表れているように光ファイバ収容部24が図中上側となるように上下に重合させ、光ファイバの余長部分を収納する場合に上部に空間が生じて作業性が向上するようにしてある。
基板25の上面に対しては、図示のように光ファイバ44、45、46、47の添え付けを可能とする安全曲率の範囲内で小さい曲率に形成されている周壁26a,27aを有する第1巻枠26と、第2巻枠27とを並置させてある。安全曲率としては光ファイバのメーカーによって種々な説があるが、一般的には半径が20mm〜30mmあれば安全な曲率といわれている。
また、巻枠の周壁26a,27aは、基板25とは別体で形成し、基板25の所定位置に任意の接合手段、例えば基板25に多数の孔を穿ち、巻枠の側から延びる多数の爪を嵌合させる手段を用いて、或いは接着剤などを用いて密着状態に装着してもよい。
28は周壁26a,27aに添わせる光ファイバ44、45、46、47が跳ね上がるのを阻止するために予め周壁26a,27aの上部位置に均等に割り付けて配置された複数の跳止爪を示す。この跳止爪28は周壁26a,27aの上部位置から放射方向に向けて一体材で張り出し状に備えさせてある。上記張り出し状の跳止爪における下方の基板25には、必要に応じて、周知のように成形時に必要な型(中子)を抜き出す為に透孔を設けておくとよい。
その巻付け可能な構成を先ず第1巻枠26について説明する。図1に現れているように相手方である第2巻枠27に対して、両側に第1巻枠26の外周円弧面に向けて夫々開口させた開口部27hを有する空間R4aを構成し、かつ、その空間R4aの第1巻枠寄りには光ファイバ添付の為の円弧状の周壁26aを形成する。
次に、対応相似的に形成されている第2巻枠27について説明する。図1に現れているように相手方である第1巻枠26に対して、両側に第2巻枠27の外周円弧面に向けて夫々開口させた開口部26hを有する空間R4dを構成し、かつ、その空間R4dの第2巻枠寄りには光ファイバ添付の為の円弧状の周壁27aを形成する。
なお、光ファイバ通路R4a、R4b、R4dにおいては、夫々の周壁26a、27a、27gに対向する面に対して光ファイバを案内する壁面が構成されている。
配設位置としては、邪魔にならないように図1における第1巻枠26と第2巻枠27の中間位置の上方に選定してある。
基板25において、基板25の上面とほぼ同じ高さに配設してある光アダプタ20が存在する隅部は、基板25を欠如させ、光ファイバ47の自由端に付着させた光コネクタ21bを光アダプタ20の受口22に着脱自在に接続できるようにしてある。
出入口6の近くには上下から光ケーブル41、42を弾力的に挟み付ける為に通常知られているように上下の当たり面に弾力部材を備える挟着用部材から成る挟着具39a、39bが配設されており、挿入された光ケーブル41、42を着脱自在に保持している。
このように引き込まれた光ファイバの余長部分を邪魔にならないように丸め、小嵩に収納する場合、大小多数の巻態様を選択してきっちり、過不足無くきれいに収納することができる。
なお図面においてR1〜R12は光ファイバを配設する場所(通路)を示すものである。
例えば第1の態様は、二つの巻枠26、27の外周に沿って、通路R2、R3、R7、R6、R5、R10を渡って1巻の長さを長く巻き付ける。
第2の態様は、二つの巻枠26、27のいずれか一方の巻枠の外周に倣って最も短く巻き付ける。
第3の態様は、第1巻枠26と第2巻枠27の周壁から間隙を隔てて光ファイバを大きな曲率で配置することを許容するように配設されている複数の外周位置規制用の跳止壁29bに沿わせて、通路R2、R8、R6、R9を渡って1巻の長さを最も長く巻く。
従って、挿入口6から通路R2に向けて入れた複数本の光ファイバを右回りに巻枠に巻いたり、左回り状に取り出したりすることができ、固定されている器具20に対し、左から光ファイバを接続できるようになり、光ファイバをきれいに巻いて整理することができる。
第5の態様は、通路R11、R12を利用する例がある。ここの中間には第1と第2のスプライスホルダ34、35が存在固定されている。従って第1と第2のメカニカルスプライス36、37を用いて光ファイバ相互を接続した後は、その第1と第2のメカニカルスプライス36、37を第1と第2のスプライスホルダ34、35に対して着脱自在に装着することにより、図示のようにこれらに接続される光ファイバを安定させることができる。また、光アダプタ20に対して光コネクタ21を介して接続される光ファイバ47も安定状態を維持する。
しかも上記態様の巻き方は夫々巻枠26、27に対して緩く巻き付けても、きつく巻き付けても、巻枠の安全曲率以下にはならないので、光ファイバの曲率が小さくなって損傷することを気にしなくても、必ず安全曲率以上の曲率で巻くことができるようになる。
その後は出入口6から引き出されている光ケーブル42に例えば家屋54内におけるメディアコンバータ50、パソコン51を接続して光信号を利用する。又出入口9の接続端子16から引き出された同軸ケーブルにはセットトップボックス52、テレビ受像機53を接続して利用する。
以上のように第1巻枠26と第2巻枠27との配置、構成を図1のように構成することにより、平面的な専有面積を著しく小さくすることができる。それにより、ケースの外形形状をより小型、コンパクトにすることが可能になる。
外部に対しても長く連なっている光ケーブル41の中間をつまみ、ケース本体3に設けられている出入口6における切れ目6aの上方から切れ目6aを通して上記当付壁62aと回動部材65との間に存在する空間Wに図5に示されるように存置させる。
次に図6,図8に示されるように摘み68を略90度回動させることにより、回動部材65の長径部66aは当付壁62aに対向する位置に回動変位し、弾性部材70を介して、回動部材の長径部66aで光ケーブル41を挟圧し、光ケーブル41を正確に保持することになる。
次に任意の周知に係わる構成によって形成された蓋4を閉じる。蓋4には予め切れ目6aに対応する大きさの舌片4fが一体的に形成されている。従って蓋4を閉じると切れ目6aはきれいに塞がれる。
なお、6bは出入口6を二分し、左右の光ケーブル41、42を区分する為の区分片で、図3(C)で明白なように結線盤3aと一体に成型され、舌片4fに当たるまでに立設してある。
上記光ケーブル41に対して弾力的に接触させるための弾性部材70は、常時は回動部材65の側に寄せられる内側弾性部材要素71と、内側弾性部材要素71とは僅かな空間74を隔てて当付壁62aの側に位置させる外側弾性部材要素72とを相互に一体材(弾性を備えるプラスチックまたは硬質ゴム材)で連結して構成し、当付壁62aに対して回動部材65の長径部66aを接近させた状態では、内側弾性部材要素71と外側弾性部材要素72とが弾力的に接触すると共に、上記当付壁62aと、弾性部材における外側弾性部材要素72とで光ケーブル41を挟圧保持するようにしてある。なお外側弾性部材要素72の当付壁62aに対向する面には滑り止め用の粗面が備えさせてある。
Claims (3)
- ケースには、余長の光ファイバを収容する為の光ファイバ収容部と、
ケース外部と上記光ファイバ収容部との間に位置させる光ケーブルの挿通路とを備えている光受信機において、
上記挿通路の両側面には、夫々光ケーブルを当て付ける為の当付壁を設けると共に、上記挿通路における両当付壁の間には、両当付壁とは間隔を隔てて回動自在にした回動部材を配設し、
その回動部材の周辺には、回動部材の回動軸心を中心にして両側の対称位置で、かつ、回動軸心から遠くなる位置に二つの長径部を形成すると共に、回動部材の回動軸心を中心にして両側の対称位置で、かつ、回動軸心から近くなる位置に二つの短径部を形成し、
上記挿通路における両当付壁と、両当付壁の間において両当付壁とは夫々間隔を隔てて配設されている回動自在の回動部材との間には、光ケーブルに対して弾力的に接触させるための弾性部材を夫々介在させ、それらの弾性部材相互間は、上記二つの弾性部材が夫々回動部材の側に弾力的に寄せられるような引寄せ力を備えた連結部材で連結し、常時は二つの弾性部材を夫々回動部材の側に引き寄せ、
上記挿通路における両当付壁と、上記回動部材との夫々の間隔は、上記両当付壁に対して回動部材の各長径部を接近させた状態では、上記両当付壁と夫々の弾性部材とで光ケーブルを挟圧保持し、
上記両当付壁に対して回動部材の各短径部を接近させた状態では、上記両当付壁と夫々の弾性部材との間に光ケーブルの抜き差しを自在にする間隔が夫々形成されるように構成してあることを特徴とする光受信機における光ケーブル挿通路。 - ケースには、余長の光ファイバを収容する為の光ファイバ収容部と、
ケース外部と上記光ファイバ収容部との間に位置させる光ケーブルの挿通路とを備えている光受信機において、
上記挿通路の側面には、光ケーブルを当て付ける為の当付壁を設けると共に、
上記挿通路における当付壁に対向する位置には、当付壁とは間隔を隔てて回動自在にした回動部材を配設し、
その回動部材の周辺には、回動部材の回動軸心に対して遠い位置となる長径部と、短かい位置となる短径部とを形成し、
上記挿通路における当付壁と、当付壁に対向する位置において当付壁から間隔を隔てて配設された回動自在の回動部材との間には、光ケーブルに対して弾力的に接触させるための弾性部材を介在させ、しかもその弾性部材は回動部材の側に寄せて配置してあり、
上記光ケーブルに対して弾力的に接触させるための弾性部材は、常時は回動部材の側に寄せられる内側弾性部材要素と、内側弾性部材要素とは僅かな空間を隔てて当付壁の側に位置させる外側弾性部材要素とを相互に連結して構成し、
上記挿通路における当付壁と、上記回動部材との間隔は、
上記当付壁に対して回動部材の長径部を接近させた状態では、内側弾性部材要素と外側弾性部材要素とが弾力的に接触すると共に、
上記当付壁と、弾性部材における外側弾性部材要素とで光ケーブルを挟圧保持し、
上記当付壁に対して回動部材の短径部を接近させた状態では、上記当付壁と弾性部材における外側弾性部材要素との間に光ケーブルの抜き差しを自在にする間隔が形成されるように構成してあることを特徴とする光受信機における光ケーブル挿通路。 - ケースには、余長の光ファイバを収容する為の光ファイバ収容部と、
ケース外部と上記光ファイバ収容部との間に位置させる光ケーブルの挿通路とを備えている光受信機において、
上記挿通路の両側面には、夫々光ケーブルを当て付ける為の当付壁を設けると共に、上記挿通路における両当付壁の間には、両当付壁とは間隔を隔てて回動自在にした回動部材を配設し、
その回動部材の周辺には、回動部材の回動軸心を中心にして両側の対称位置で、かつ、回動軸心から遠くなる位置に二つの長径部を形成すると共に、回動部材の回動軸心を中心にして両側の対称位置で、かつ、回動軸心から近くなる位置に二つの短径部を形成し、
上記挿通路における両当付壁と、両当付壁に対向する位置において当付壁から間隔を隔てて配設された回動自在の回動部材との間には、光ケーブルに対して弾力的に接触させるための弾性部材を夫々介在させ、それらの弾性部材相互間は、上記二つの弾性部材が夫々回動部材の側に弾力的に寄せられるような引寄せ力を備えた連結部材で連結し、常時は二つの弾性部材を夫々回動部材の側に引き寄せ、
上記光ケーブルに対して弾力的に接触させるための夫々の弾性部材は、常時は回動部材の側に寄せられる内側弾性部材要素と、内側弾性部材要素とは僅かな空間を隔てて当付壁の側に位置させる外側弾性部材要素とを相互に連結して構成し、
上記挿通路における両当付壁と、上記回動部材との夫々の間隔は、
上記両当付壁に対して回動部材の各長径部を接近させた状態では、上記夫々の内側弾性部材要素と外側弾性部材要素とが弾力的に接触すると共に、
上記両当付壁と、夫々の弾性部材における外側弾性部材要素とで光ケーブルを挟圧保持し、
上記両当付壁に対して回動部材の各短径部を接近させた状態では、上記両当付壁と夫々の弾性部材における外側弾性部材要素との間に光ケーブルの抜き差しを自在にする間隔が夫々形成されるように構成してあることを特徴とする光受信機における光ケーブル挿通路。
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