JP4343647B2 - 希土類系合金の鋳造装置 - Google Patents

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本発明は希土類系合金の鋳造装置に関するものであり、更に詳しくは、希土類系合金の溶湯をストリップキャストして一次冷却し、続いて一次冷却された希土類系合金をアニールすることが可能な鋳造装置に関するものである。
例えば、サマリウム・コバルト合金や鉄・ネオジウム・硼素合金に代表される希土類金属を含有する合金(以降、希土類系合金と称す)は、高性能な磁石、水素吸蔵合金、二次電池用負極の材料として注目を浴びている。高性能の合金を得るには希土類系合金の結晶が均等に分散した組織を必要とし、合金原料の溶湯をそれぞれの用途に適するように冷却、固化させる必要がある。従って、希土類系合金の鋳造方法、鋳造装置について種々の提案がなされており、例えば合金原料の溶湯を高速で回転する冷却ロールへ注湯して急冷して冷却させるストリップキャスト方法が開示されているほか(例えば特許文献1を参照)、これよりは冷却をマイルド化するために、溶湯をストリップキャストによって一次冷却し、続いて水冷の水平面内で回転する水冷鋳型へ供給して二次冷却する方法が開示されている(例えば特許文献2を参照)。
ストリップキャスト法によって製造される希土類系合金は薄帯状に形成されるので、厚さ方向にほぼ均等に冷却され、形成される結晶サイズも厚さ方向にほぼ均等であるという特性を有している。しかしながら、急冷されるので形成される結晶サイズは小さく、希土類系合金の用途によっては適合性に劣る場合があり、従来技術のストリップキャスト法によるものよりは結晶サイズの大であるものが要請されている。
特開2000−79449号公報 特開平11−267793号公報
本発明は上述の問題に鑑みてなされ、ストリップキャスト法によって製造される希土類系合金の結晶のサイズを従来技術によるものより大に製造し得る希土類系合金の鋳造装置を提供することを課題とする。
上記の課題解決手段を説明すれば次に示す如くである。
本発明に係る希土類系合金の鋳造装置は、真空または不活性ガス雰囲気とした密閉系内で希土類系合金を溶解し鋳造する鋳造装置において、前記密閉系内に設けられた、前記希土類系合金材料を加熱し溶解する溶解炉と、該溶解炉からの前記希土類系合金の溶湯を受けるタンディッシュと、該タンディッシュから注湯される前記溶湯を一次冷却する冷却ロールと、一次冷却され半結晶化状態にある薄帯状の前記希土類系合金を前記冷却ロールから受けてアニールを施すための断熱的に取り付けられ水平面内で回転される皿状容器と、複数の鋤刃を回転する前記皿状容器の面に押し付け、前記皿状容器上の前記希土類系合金を掘り起こし、掻き混ぜ、平らにならす掘り起こし機構と、アニールの完了した前記希土類系合金を、密閉系外の熱交換器(クーラー)と前記密閉系内との間で循環される不活性ガスで冷却する冷却機構とからなる装置である。
このような希土類系合金の鋳造装置は、水平面内で回転され断熱的に取り付けられた皿状容器に一次冷却された希土類系合金を受けて、皿状容器に押し付けられている鋤刃で希土類系合金を掘り起こして、掻き混ぜ、平らにならしながら所定の温度で所定時間のアニールを施し、希土類系合金の結晶を好ましいサイズに成長させることができ、アニールの完了した希土類系合金は不活性ガスの冷気を吹き付けて冷却した後、密閉系から取り出し得る。
上記鋳造装置は、前記皿状容器が円板型冷却装置の水平面内で回転する水冷鋳型の表面にスペーサを介して断熱的に取り付けられてもよい
このような鋳造装置は半結晶化状態の希土類系合金を皿状容器内でアニールすることができるほか、皿状容器を取り外し、半結晶化状態の希土類系合金を水冷鋳型で二次冷却するような冷却も可能である。
本発明の一形態に係る希土類系合金の鋳造装置は、前記掘り起こし機構が、前記密閉系内に上下動可能に設けられたフレームと、該フレームの下端部に取り付けられた複数の前記鋤刃と、前記フレームを上下動させるための駆動源であり、回転する前記皿状容器の面へ前記鋤刃を押し付けるための押圧源であって、前記フレームの上端部に取り付けられ前記密閉系の天井壁を気密に貫通するロッドを備えた前記天井壁上のシリンダーと、前記フレームを上下方向に導くための前記密閉系の側壁内面に取り付けられたガイドレールとからなり、前記冷却機構が、前記密閉系外に設置された熱交換器と、前記熱交換器から前記密閉系の側壁に形成された前記不活性ガスの吹出し開口へ至る前記不活性ガスの送り配管と、前記密閉系の側壁に形成された前記不活性ガスの吸込み開口から前記熱交換器へ至る前記不活性ガスの戻り配管とからなり、前記不活性ガスが前記熱交換器と前記密閉系内との間で循環される装置である。
このような希土類系合金の鋳造装置は、断熱的に取り付けられ水平面内で回転する皿状容器に一次冷却された希土類系合金を受け、フレームの上端側の押圧源によって皿状容器に押し付けられる下端側の鋤刃で希土類系合金を掘り起こし、掻き混ぜ、平らにならしながら所定温度で所定時間のアニールを均等に施し、アニールの完了した希土類系合金には、密閉系外の熱交換器と真空室内との間を循環する不活性ガスの冷気を吹き付けて冷却することができる。また、鋳造装置のメンテナンス時にはフレームを持ち上げ、皿状容器のクリーニング、補修を容易化させる。
本発明の他の形態に係る希土類系合金の鋳造装置は、前記掘り起こし機構が、前記密閉系の側壁に形成された前記不活性ガスの吹出し開口に連結され前記密閉系の中心部へ向かいほぼ水平に延在する先端側が閉じられた前記不活性ガスのダクトの下面側に沿って設けられ、回転する前記皿状容器の面へ押し付けるように保持された複数の前記鋤刃からなり、前記冷却機構が、前記密閉系外に設置された熱交換器と、該熱交換器から前記密閉系の側壁に形成された前記不活性ガスの吹出し開口に至る前記不活性ガスの送り配管と、前記不活性ガスのダクトと、前記ダクトの下面側に沿い前記鋤刃に隣接して形成された前記不活性ガスの複数の吹出し穴と、前記密閉系の側壁に形成された前記不活性ガスの吸込み開口から前記熱交換器へ至る前記不活性ガスの戻り配管とからなり、前記不活性ガスが前記ダクトの前記吹出し穴を経由して前記熱交換器と前記密閉系内との間で循環される装置である。
このような希土類系合金の鋳造装置は、断熱的に取り付けられ水平面内で回転する皿状容器に一次冷却された希土類系合金を受け、密閉系の側壁に形成された不活性ガスの吹出開口に連結されて密閉系内の中心部へ向かい延在し先端側が閉じられたダクトの下面側に取り付けられ、回転する皿状容器の面へ押し付けるように保持された複数の鋤刃で希土類系合金を掘り起こし、掻き混ぜ、平らにならしながら所定温度で所定時間のアニールを均等に施し、アニールの完了した希土類系合金には、熱交換器と密閉系内とを循環する不活性ガスの冷気をダクトの吹出し穴から吹き付けて効果的に冷却することができる。
上記希土類系合金の鋳造装置は、前記ダクトが跳ね上げ可能に取り付けられており、不使用時には前記ダクトを前記密閉系の側壁内面に係止されてもよい
このような希土類系合金の鋳造装置は、メンテナンス時にはダクト部を跳ね上げて密閉系の側壁内面に係止することにより、密閉系内での作業空間を拡大させる。
本発明の希土類系合金の鋳造装置は次に記載するような効果を奏する。
本発明の希土類系合金の鋳造装置によれば、一次冷却された希土類系合金を断熱的に取り付けられ水平面内で回転する皿状容器に受け、複数の鋤刃で希土類系合金を掘り起こし、掻き混ぜ、平らにならしながら均等にアニールするので、希土類系合金の結晶サイズを一定の範囲内に揃えることができる。また、アニールの完了した希土類系合金には不活性ガスの冷気を吹き付けて冷却するので、放冷するより短時間で希土類系合金を密閉系外へ取り出すことができ鋳造装置の稼動率を高める。
本発明の希土類系合金の鋳造装置によれば、皿状容器が円板型冷却装置の水平面内で回転する水冷鋳型の表面にスペーサを介して断熱的に取り付けられているので、水冷鋳型によって皿状容器を回転させることができ、かつ一次冷却され半結晶化状態にある希土類系合金を皿状容器内に拡げて均等にアニールすることができる。既存の円板型冷却装置設備を使用する場合には設備コストを抑えることができる。
本発明の希土類系合金の鋳造装置によれば、一次冷却された希土類系合金を断熱的に取り付けられ水平面内で回転する皿状容器に受け、フレームの上端部に接続された押圧源によってフレームの下端部の鋤刃を皿状容器に押し付けて希土類系合金を掘り起こし、掻き混ぜ、平らにならしながらアニールするので、希土類系合金を均等にアニールすることができ、アニールの完了した希土類系合金は熱交換器と密閉系内との間を循環する不活性ガスの冷気を吹き付けて冷却することにより、希土類系合金の結晶サイズを使用目的に応じて一定の範囲内に揃えることができる。
本発明の希土類系合金の鋳造装置によれば、一次冷却された希土類系合金を断熱的に取り付けられ水平面内で回転する皿状容器に受け、密閉系の側壁の不活性ガスの吹出し開口に連結されたダクトの下面側に沿って設けられ、回転する皿状容器へ押し付けるように保持された複数の鋤刃で希土類系合金を掘り起こし、掻き混ぜ、平らにならしながら所定温度で所定時間のアニールを施し、アニールの完了した希土類系合金には、鋤刃に隣接するダクトの吹出し穴から不活性ガスの冷気を吹き付けて冷却するので、希土類系合金を均等にアニールし、アニール後は効果的に冷却することができ、希土類系合金の結晶サイズを使用目的に応じて一定の範囲内に揃えることができる。
本発明の希土類系合金の鋳造装置によれば、メンテナンス時にはダクトを跳ね上げ密閉系の側壁内面に係止して作業空間を拡大することができるので、密閉系内に設置された各装置機器のメンテナンス作業を容易化させる。
上述したように、本発明の希土類系合金の鋳造装置は、真空または不活性ガス雰囲気とした密閉系内で希土類系合金材料を溶解し鋳造する鋳造装置において、密閉系内に設けられた、希土類系合金材料を加熱し溶解する溶解炉と、溶解炉からの希土類系合金の溶湯を受けるタンディッシュと、タンディッシュから注湯される溶湯を一次冷却する冷却ロールと、一次冷却され半結晶化状態にある薄帯状の希土類系合金を冷却ロールから受けてアニールを施すための断熱的に取り付けられ水平面内で回転される皿状容器と、複数の鋤刃を回転する皿状容器の面に押し付け、皿状容器上の希土類系合金を掘り起こし、掻き混ぜ、平らにならす掘り起こし機構と、アニールの完了した希土類系合金を、密閉系外の熱交換器(クーラー)と密閉系内との間で循環される不活性ガスで冷却する冷却機構とからなる装置である。
希土類系合金材料を溶解するには溶解炉に設けるコイルに高周波電力を印加して誘導加熱する方法が溶湯を突沸させないので最も好ましいが、電子ビームやレーザビームを照射して加熱してもよく、また、アーク放電による加熱も採用し得る。溶解炉から出湯される希土類系合金の溶湯を受けるタンディッシュは、溶湯を所定の幅で冷却ロールへ定量的に注湯し得るものであればよく、その構造は制限されない。タンディッシュから注湯される希土類系合金の溶湯を一次冷却する冷却ロールは、例えば直径300〜400mmφのものを例えば100〜1000rpmの回転速度で前方へ回転させて使用される。冷却ロールは内部へ冷媒を通じて冷却される。従って、冷却ロールの回転軸は冷却ロールの内部へ冷媒を往復させる配管が組み込まれたものとされる。また、冷媒には通常は熱伝達係数の大きい水が使用される。
希土類系合金の溶湯は高速で前方へ回転する冷却ロールへ注湯され急冷されて一次冷却されることにより半結晶化状態の薄帯となるが、その薄帯は下方において、断熱的に取り付けられ水平面内で低速回転しているアニール用の皿状容器へ落下する。皿状容器はどのような手段によって低速回転させてもよいが、例えば背景技術の項で説明した既存の円板型冷却装置の水平面内で回転する水冷鋳型の面にスペーサーを介して皿状容器を取り付けてもよく、そのことによって設備コストを軽減することができる。
一次冷却された薄帯状の希土類系合金は皿状容器の限られた領域に落下するので、これを全面に拡げるためと、皿状容器上の希土類系合金を掘り起し、掻き混ぜ、平らにならして均等にアニールを施すために複数の鋤刃が取り付けられた掘り起こし機構が設けられる。鋤刃は皿状容器の回転を抑制しない程度の押圧力で皿状容器の面に押し付けられる。鋤刃は希土類系合金の掘り起し、掻き混ぜ、およびならしを効果的に行ない得るものであればよく、鋤刃の形状は特に限定されない。また、鋤刃を皿状容器の面に押圧する手段は上方からシリンダーによって押圧するようにしてもよく、またバネによって鋤刃を皿状容器の面に押圧するようにしてもよい。このような機構のもと、希土類系合金は皿状容器上において、所定温度で所定時間のアニールが均等に施され、一定範囲のサイズの結晶からなる希土類系合金が得られる。
アニールの完了した希土類系合金は、密閉系外の熱交換器と密閉系内との間を循環される不活性ガスによる冷却機構によって冷却される。すなわち、系外の熱交換器によって冷却された不活性ガスを希土類系合金に吹き付けて冷却し、温度上昇した不活性ガスは熱交換器へ戻される。循環させる不活性ガスには加圧ガスを使用することによって冷却速度は促進される。冷却によって希土類系合金の温度が常温程度まで低下すると、密閉系の扉を開けて希土類系合金は例えば搬送容器へ収容されて次工程へ搬送される。
図1は後述の実施例1および実施例2において使用される希土類系合金の鋳造装置の全体的な構成を概略的に示す側面図である。すなわち、同鋳造装置1(または10)の真空室2内において、溶解炉3で希土類系合金の材料となる例えば鉄、ネオジウム、硼素が混合された材料を加熱溶解し、得られる溶湯を溶解炉3からタンディッシュ5を経由し水冷ロール6へ注湯して一次冷却し、得られる薄帯状の半結晶化した希土類系合金を断熱的に取り付けられている皿状容器14内へ落下させて所定のアニールを施し、アニールの完了後は冷却して真空室2から取り出すようにしたものである。なお、真空室2の正面側は詳細を図示せずとも扉2dとなっている。
真空室2は真空排気され、必要に応じてアルゴン・ガスや窒素ガス等の不活性ガスが導入される。真空室2内において、支柱4に軸支されている溶解炉3には合金原料としての例えば鉄、ネオジウム、硼素が所定の割合で投入されて溶解される。すなわち、溶解炉3を加熱するための図示しない誘導加熱コイルへの高周波電力はケーブル3cを通じて給電され、溶解炉3内の合金材料は誘導加熱されて溶解する。そして、溶解炉3は油圧シリンダー4sによって実線で示す位置から一点鎖線で示す位置まで底部を持上げられながら、溶湯をタンディッシュ5へ定量的に出湯する。
タンディッシュ5の全体は保温され、常に一定量の溶湯を溜め得るセラミック製のボックス形状のものであり、底面側のノズル5nから溶湯を一定幅の整流として水冷ロール6へ定量的に注湯する。水冷ロール6は例えば直径300〜400mmφのロールであって水冷の金属冷却面を有しており、インバーターによって回転数を制御し、例えば100〜1000rpmの回転速度で前方へ回転される。水冷ロール6の金属冷却面には一般的には銅が使用されるが、銅合金や鉄としてもよい。水冷ロール6はその回転軸が真空室2の側壁に設けた真空シール機構を介して大気側へ延びており、大気側で回転軸が連結されている駆動モータによって回転される。また水冷ロール6の冷却水は回転軸の内部に設けた配管によって大気側から供給され水冷ロール6を内部から冷却した後、大気側へ戻って排出される。そして、水冷ロール6の水冷温度および回転数を調整して、溶湯を例えば900〜1000℃の温度に一次冷却して薄帯化させる。
一次冷却され半結晶化状態となった薄帯状の希土類系合金は、下方の円板型冷却装置11の水平面内で回転する水冷鋳型12の型枠13の内側において、水冷鋳型12の面にスペーサ15を介して取り付けられている皿状容器14内へ落下させてアニールする。円板型冷却装置11の水冷鋳型12と共に回転する皿状容器14の面には、図1には図示せずとも、例えば実施例1または実施例2で説明するような掘り起こし機構の鋤刃が皿状容器14の回転を抑制しない程度の力で押し付けられており、水冷ロール6から皿状容器14へ落下する希土類系合金を皿状容器14の全面に拡げると共に、皿状容器14上の希土類系合金を掘り起して、掻き混ぜ、平らにならすことにより希土類系合金の温度の均等化させる。このアニールは例えば600〜800℃の温度で、10分間以上の時間をかけて行なわれる。
水平面内で回転する水冷鋳型12の回転軸16は真空室2の底壁に設けた真空シール部17を介して大気側へ延びており、大気側の駆動モータ19により減速器18を介し、例えば0.25〜2.5rpmの回転速度で回転される。また水冷鋳型12の回転軸16の内部には図示せずとも冷却水の配管が組み込まれており、大気側で給排水することによって水冷鋳型12を冷却するようになっている。なお、上記の水冷鋳型12は水冷状態で使用される。これは皿状容器14に温度900〜1000℃の薄帯状の希土類系合金が落下するので皿状容器14は熱変形を受け易いが、その熱変形を可及的に抑え、かつ水冷鋳型12側へ熱が伝わることを防ぐためである。
また、真空室2の側壁には、図1に図示せずとも後述の実施例で説明する不活性ガスとして加圧アルゴン・ガスの吹出し開口8と吸込み開口9とが形成されているが、それぞれは大気側に設置された熱交換器(クーラー)42および送風ファン43と配管によって接続されており、熱交換器42と真空室2内との間で、加圧アルゴン・ガスが循環されるようになっている。
以下、本発明の希土類系合金の鋳造装置を実施例により図面を参照して説明する。
実施例1による希土類系合金の鋳造装置1の全体は図1に示したので、再度の説明は省略する。同鋳造装置1の真空室2内で、希土類系合金の溶湯は水冷ロール6での一次冷却によって急冷されて皿状容器14へ落下する。皿状容器14においては、希土類系合金の結晶を一定範囲のサイズに揃えるためのアニールが行なわれるが、真空室2内の、希土類系合金をアニールする部分を拡大し部分的に破断して図2〜図4に示した。すなわち、図2はアニールする部分を部分的に破断して示す正面図、図3は同平面図、図4は同側面図である。図2〜図4を参照して、図示を省略した真空排気系によって排気される真空室2内には水冷ロール6の下流側の下方には図1に示した円板型冷却装置11が設置されており、上述したように、同装置11の水平面内で回転する水冷鋳型12の外周縁部に取り付けた型枠13の内側に、水冷ロール6からの希土類系合金を受けてアニールするための皿状容器14が水冷鋳型12の上面にスペーサー15を介して断熱的に取り付けられている。
また、皿状容器14上でアニールされる希土類系合金の掘り起し機構21が真空室2の天井壁7から垂下するように取り付けられている。すなわち、掘り起し機構21は、独立して上下動可能な2個のフレーム24A、24Bと、それぞれの下端部に取り付けられた2個の鋤刃25Aと、3個の鋤刃25Bとからなっている。鋤刃25Aと鋤刃25Bとの数が異なるのはスペース的な制約による。フレーム24Aとフレーム24Bとは大きさが異なるものの同様に構成されているので、以降は、必要な場合を除き、添字A、Bを外したフレーム24として説明する。すなわち、天井壁7の大気側に設置されたシリンダー22のロッド23が天井壁7を気密に貫通しており、ロッド23の下端部とフレーム24の上端部とはフレキシブルジョイント23jを介して連結されている。そして、フレーム24の下端部には複数の鋤刃25が取り付けられている。
上記のフレーム24は真空室2の側壁に取り付けられたガイドレール32に沿って上下動する。図4に示すように、真空室2の側壁には取付け部31が設けられており、図3を参照して、ガイドレール32の枠組33はその一端部を取付け部31の一端側に固定し、他端部を真空室2の中央部へ向けて取り付けられており、枠組33の他端部と取付け部31の他端側とがサポート34によって連結されて、ガイドレール32を剛直なものとしている。
すなわち、メンテナンス時などにおいては、フレーム24はシリンダー22によって駆動され、ガイドレール32に沿って上下する。また、皿状容器14内で希土類系合金をアニールする稼動時においては、フレーム24の下端部の鋤刃25は上方のシリンダー22によって皿状容器14の面に、皿状容器14の回転を抑制しない程度の圧力で押し付けられており、皿状容器14が回転されることによって、鋤刃25による希土類系合金の掘り起し、掻き混ぜ、平らにならすことが行なわれ、同時に希土類系合金の薄帯は細断されて薄片化される。そして、例えばフレーム24Aの鋤刃25Aは希土類系合金を皿状容器14全体へ拡げるように、フレーム24Bの鋤刃25Bは希土類系合金を中央部へ掻き集めるように取り付けられており、希土類系合金の掘り起し、掻き混ぜ、及びならしが均等に効果的に行なわれるように、それぞれの鋤刃25は向きを違えて取り付けられている。
また、所定のアニールが完了すると、皿状容器14上の薄片状の希土類系合金は皿状容器14内で冷却させるが、そのための加圧アルゴン・ガスによる冷却機構41が真空室2の両側に設置されている。 図2に示すように、冷却機構41は真空室2の左側と右側にそれぞれ熱交換器(クーラー)42A、42Bが送風ファン43A、43Bと共に設置されている。添字A、Bを外して説明すると、熱交換器42および送風ファン43と、真空室2の側壁に形成され図示を省略したルーバーを有する加圧アルゴン・ガスの吹出し開口8との間を連結する加圧アルゴン・ガスの送り配管44、および真空室2の側壁に形成された加圧アルゴン・ガスの吸込み開口9と熱交換器42との間を連結する加圧アルゴン・ガスの戻り配管45とからなっている。そして、アニールが完了すると図示を省略した導入口から、例えば、200kPa程度の加圧アルゴン・ガスが真空室2内へ導入されルと共に、熱交換器42および送風ファン43が起動されて、加圧アルゴン・ガスが熱交換器42と真空室2内との間で循環される。
実施例1の希土類系合金の鋳造装置1は以上のように構成されるが、次にその作用を説明する。図1を参照して、希土類系合金の材料、例えば鉄・ネオジウム・硼素を所定の組成比で溶解炉3に投入し、真空室2が図示を省略した真空排気系によって真空排気された後、ケーブル3cによって溶解炉3のコイルに高周波電力を給電することにより、溶解炉3内の合金材料は誘導加熱され、1400〜1600℃の温度で溶解される。溶湯が形成されると油圧シリンダー4sによって溶解炉3の底部を持上げながらタンディッシュ5へ定量的に出湯させる。そして溶湯はタンディッシュ5内の底部のノズル5nから、前方へ高速で回転する水冷ロール6の表面へ一定の幅および厚さの整流として定量的に注湯され、900〜1000℃の温度に一次冷却される。
すなわち、溶湯は水冷ロール6に接した時点で引き延ばされ薄膜化されるが、上記の温度に一次冷却させることにより、厚さ方向に均等に半結晶化された薄帯状の希土類系合金となる。そして、薄帯状の希土類系合金は下方において断熱的に取り付けられ水平面内で回転している皿状容器14内へ落下する。皿状容器14の面には掘り起し機構21の複数の鋤刃25が押し付けられているので、薄帯状の希土類系合金は掘り起こされ、掻き混ぜられ、平らにならされる。このような状態において希土類系合金を600〜800℃の温度で10分間以上保持することにより、希土類系合金は薄片化されつつアニールされ所期の結晶サイズに整えられる。
アニールが完了した希土類系合金は皿状容器14内で冷却される。すなわち、熱交換器42で冷却された加圧アルゴン・ガスが送風ファン43によって送り配管44を経由して真空室2の吹出し開口8から図示を省略したルーバーによって向きを変えて下方の希土類系合金へ吹き付けられることにより希土類系合金を冷却し、温度上昇した加圧アルゴン・ガスは真空室2の吸込み開口9から戻り配管45を経て熱交換器42へ戻され循環される。そして、希土類系合金が大気と接触しても反応を生じない常温程度まで充分に冷却されると、真空室2に大気を導入して正面側の扉2dを開け、薄片状の希土類系合金は取り出され、搬送容器へ収容されて次工程へ搬送される。
実施例2は、実施例1とは皿状容器14上における希土類系合金の掘り起し機構が異なる希土類系合金の鋳造装置10を示す。実施例2の鋳造装置10の全体は、実施例1と同様に、図1によって示される。すなわち、真空室2内で、希土類系合金の溶湯が水冷ロール6での急冷によって一次冷却され、一次冷却されて薄帯状となった希土類系合金を皿状容器14へ落下させて、希土類系合金の結晶を一定範囲のサイズに整えるためのアニールが行われることは実施例1の場合と同様である。図1には図示されていない実施例1とは異なる掘り起こし機構51を図5〜図7に示した。図5は真空室2のアニールが行われる部分を部分的に破断して示す正面図、図6は同平面図、図7は同側面図である。なお、図5〜図7において実施例1の図2〜図4と共通する部分については説明を省略する。
図5〜図7を参照して、真空室2の側壁に形成された加圧アルゴン・ガスの一方の吹出し開口8Aに対し、水平方向に延び先端部の閉じられた加圧アルゴン・ガスのダクト52Aが取り付けられ、他方の吹出し開口8Bにも同様なダクト52Bが取り付けられている。ダクト52Aとダクト52Bは同様に構成されているので、以降は、必要な場合を除き、添字A、Bを外したダクト52について説明する。ダクト52の下面側にはダクト52の長さ方向に並んで複数の吹出し穴53が形成されている。なお、加圧アルゴン・ガスの冷気の吸込み開口9は、実施例1の場合と同様、真空室2の側壁に形成されている。
図5〜図7に示すように、ダクト52の下面側にはダクト52の長さ方向に並んで3個の吹出し穴53が形成されており、冷却されたアルゴン・ガスが下向きに吹出される。また、ダクト52の吹出し穴53に隣接して鋤刃取付け部54がダクト52の周囲に固定して設けられている。その鋤刃取付け部54の下端側に鋤刃55が取り付けられている。鋤刃取付け部54の下端側は楕円筒形状とされており、鋤刃取付け部54の拡大断面図である図8に示すように、その下端部の内部には鋤刃55を下端部に有する取付け軸56の上端部が鋤刃取付け部54の内壁に軸支され、ほぼ45度の角度に傾斜して取り付けられている。
また、取付け軸56を遊貫するネジ軸57が両端を鋤刃取付け部54の内壁の上側固定部57aと、対向する内壁の下側固定部57bとに固定されており、ネジ軸57には、上側固定部57aと取付け軸56との間に、コイルバネ58が介装されており、その付勢力によって鋤刃54を皿状容器14の面に押し付けるようになっている。また、ネジ軸57には、取付け軸56と下側固定部57bとの間に、ナット59が螺合されており、鋤刃55がコイルバネ58によって皿状容器14へ過度に押し付けられ、皿状容器14の回転を抑制することを防ぐストッパーとなっている。
なお、ダクト52において、真空室2の吹出し開口8のフランジ8fの上端部とダクト52のフランジ52fの上端部とがヒンジ50によって連結されており、希土類系合金のアニール時には、詳細は図示せずとも、フランジ52fの下端は吹出し開口8のフランジ8fの下端に係合されることによって、ダクト52が吹出し開口8を塞ぐが、鋳造装置10のメンテナンス時には、真空室2の正面側の扉2dを開けて、フランジ52fの下端とフランジ8fの下端との係合を解除し、図5に一点鎖線で示すように、ヒンジ50によってダクト52を跳ね上げて真空室2の側壁内面に係止し得るようになっている。 ダクト52を跳ね上げることにより、真空室2における皿状容器14の上部空間の容積が大になり、メンテナンス時において皿状容器14は勿論、その奥に設置されているタンディッシュ5、水冷ロール6、溶解炉3の作業員による補修作業が容易化される。
実施例2の希土類系合金の鋳造装置10は以上のように構成されるが、次にその作用を説明する。図1を援用して、希土類系合金の材料、例えば鉄・ネオジウム・硼素を所定の組成比で溶解させた溶解炉3が底部を持上げられ、溶湯が溶解炉3からタンディッシュ5を経て高速回転する水冷ロール6の面に注湯され、900〜1000℃の温度に一次冷却され、薄帯状で半結晶状態となった希土類系合金が、下方の水平面内で回転する皿状容器14へ落下するまでは実施例1の場合と同様である。
皿状容器14の面には、ダクト52の下面側に取り付けられた掘り起し機構51の複数の鋤刃55がコイルバネ58によって押し付けられているので、薄帯状の希土類系合金は掘り起こされ、掻き混ぜられ、平らにならされる。希土類系合金は例えば600〜800℃の温度範囲とされ、その状態で10分間以上保持することにより、希土類系合金は均等にアニールされ、かつ薄片化される。
アニールの完了後は、真空室2内に圧力200kPa程度の加圧アルゴン・ガスが図示しない導入口から導入されると共に、熱交換器42および送風ファン43が起動され、熱交換器42と真空室2内との間で加圧アルゴン・ガスの冷気が循環される。すなわち、熱交換器42で冷却された加圧アルゴン・ガスは、送風ファン43によって送られ、送り配管44、吹出し開口8からダクト52へ流れ込み、ダクト52の吹出し穴53から下方へ吹き出されるが、回転している皿状容器14上の希土類系合金が鋤刃55によって掘り起されている箇所へ冷却された加圧アルゴン・ガスが直接に吹き付けられることにより、希土類系合金は効果的に冷却され、冷却は短時間で終了する。
以上、本発明の希土類系合金の鋳造装置を実施例によって説明したが、勿論、本発明はこれらによって限定されることなく、本発明の技術的思想に基づいて種々の変形が可能である。
例えば実施例1の掘り起し機構21は、鋤刃25を上下動可能なフレーム24の下端部に取り付けたものとし、実施例2の掘り起し機構51は、鋤刃55を水平方向に設けた加圧アルゴン・ガスのダクト52の下面に取り付けたが、鋤刃はこれら以外の掘り起し機構に取り付けることも可能である。例えば、真空室2の側壁に片持ち梁を取付け、中心部へ向かいほぼ水平に延在するように設置して、その片持ち梁の下面側に沿って複数の鋤刃を取付け、回転する皿状容器の面へ押し付けるように保持するものとしてもよい。この場合の冷却機構は、実施例1と全く同様に、熱交換器と真空室との間を加圧アルゴン・ガスの冷気が単に冷却されるものとされる。また、この片持ち梁は実施例2のダクト52と同様に跳ね上げ可能なものとされる。
また実施例1および実施例2では、皿状容器14を低速で回転させるために、既存の円板型冷却装置11の水冷鋳型12にスペーサー15を介して皿状容器14を取り付けたが、円板型冷却装置11は皿状容器14を断熱的に取り付けることができ、水平面内で回転させることが可能な他の装置によって代替し得る。
また実施例1および実施例2では、冷却ロールの冷媒として水を使用する水冷ロール6を採用したが、冷媒には水のほかに、グリコール類や油類も使用し得る。
また実施例1および実施例2では、不活性ガスとしてアルゴン・ガスを使用したが、アルゴン以外のガス、例えばヘリウム・ガスや窒素ガス等を使用することは可能である。
また実施例1および実施例2においては、希土類系合金の溶湯を900〜1000℃の温度に急冷して一次冷却したが、一次冷却の温度を変え、薄帯内に形成される結晶核の数を変え、それによって最終的に形成される結晶のサイズを調整してもよいことは言うまでもない。
実施例1および実施例2で使用する希土類系合金の鋳造装置に共通する全体的な構成を概略的に示す側面図である。 実施例1の希土類系合金鋳造装置の希土類系合金をアニールする部分を示す正面図である。 同部分の平面図である。 同部分の側面図である。 実施例2の希土類系合金鋳造装置の希土類系合金をアニールする部分を示す正面図である。 同部分の平面図である。 同部分の側面図である。 実施例2における鋤刃の取付け部分を示す拡大断面図である。
符号の説明
1 実施例1の希土類系合金の鋳造装置、 2 真空室、6 水冷ロール、
10 実施例2の希土類系合金鋳造装置、11 円板型鋳造装置、
12 水冷鋳型、13 型枠、14 皿状容器、15 スペーサ、
21 掘り起こし機構、22 シリンダー、24 フレーム、25 鋤刃、
32 ガイドレール、41 冷却機構、42 熱交換器、43 送風ファン、
44 送り配管、45 戻り配管、50 ヒンジ、51 掘り起こし機構、
52 ダクト、53 吹出し穴、54 鋤刃取付け部、55 鋤刃

Claims (7)

  1. 真空または不活性ガス雰囲気に維持可能な密閉系と、
    前記密閉系に設けられ、希土類系合金を加熱し溶解する溶解炉と、
    前記溶解炉からの前記希土類系合金の溶湯を受けるタンディッシュと、
    前記タンディッシュから注湯される前記溶湯を一次冷却する冷却ロールと、
    前記密閉系内において断熱的に取り付けられ、水平面内で回転可能であり、一次冷却され半結晶化状態にある薄帯状の前記希土類系合金を前記冷却ロールから受けてアニールする面を有する皿状容器と、
    複数の鋤刃と、前記複数の鋤刃が下端部に取り付けられたフレームと、前記フレームの上端部に取り付けられ前記密閉系の天井壁を気密に貫通するロッドを含み前記複数の鋤刃を回転する前記皿状容器の前記面に押し付けるシリンダーとを有し、前記皿状容器上の前記希土類系合金を掘り起こし、掻き混ぜ、平らにならす掘り起こし機構と、
    アニールの完了した前記希土類系合金を密閉系外の熱交換器と前記密閉系内との間で循環される不活性ガスで冷却する冷却機構と
    を具備する希土類系合金の鋳造装置。
  2. 前記皿状容器が円板型冷却装置の水平面内で回転する水冷鋳型の表面にスペーサを介して断熱的に取り付けられている請求項1に記載の希土類合金の鋳造装置。
  3. 前記冷却機構は、前記熱交換器と、前記熱交換器から前記密閉系の側壁に形成された不活性ガスの吹出し開口へ至る送り配管と、前記密閉系の側壁に形成された前記不活性ガスの吸込み開口から前記熱交換器へ至る戻り配管とを有し、前記送り配管と前記戻り配管とを介して前記熱交換器と前記密閉系内との間で循環される前記不活性ガスでアニールの完了した前記希土類系合金を冷却する請求項1または請求項2に記載の希土類系合金の鋳造装置。
  4. 真空または不活性ガス雰囲気に維持可能な密閉系と、
    前記密閉系に設けられ、希土類系合金を加熱し溶解する溶解炉と、
    前記溶解炉からの前記希土類系合金の溶湯を受けるタンディッシュと、
    前記タンディッシュから注湯される前記溶湯を一次冷却する冷却ロールと、
    前記密閉系内において断熱的に取り付けられ、水平面内で回転可能であり、一次冷却され半結晶化状態にある薄帯状の前記希土類系合金を前記冷却ロールから受けてアニールする面を有する皿状容器と、
    前記密閉系の側壁に形成された不活性ガスの吹出し開口に連結され前記密閉系の中心部へ向かいほぼ水平に延在する先端側が閉じられたダクトと、前記ダクトの下面側に沿って設けられた複数の鋤刃と、前記ダクトと前記複数の鋤刃との間に取り付けられ前記複数の鋤刃を回転する前記皿状容器の前記面に押し付けるバネ部材とを有し、前記皿状容器上の前記希土類系合金を掘り起こし、掻き混ぜ、平らにならす掘り起こし機構と、
    アニールの完了した前記希土類系合金を密閉系外の熱交換器と前記密閉系内との間で循環される不活性ガスで冷却する冷却機構と
    を具備する希土類系合金の鋳造装置。
  5. 前記皿状容器が円板型冷却装置の水平面内で回転する水冷鋳型の表面にスペーサを介して断熱的に取り付けられている請求項4に記載の希土類合金の鋳造装置。
  6. 前記冷却機構は、前記熱交換器と、前記熱交換器から前記吹出し開口に至る送り配管と、前記ダクトと、前記ダクトの下面側に沿って前記鋤刃に隣接して形成された複数の吹出し穴と、前記密閉系の側壁に形成された前記不活性ガスの吸込み開口から前記熱交換器へ至る戻り配管とを有し、前記送り配管と前記戻り配管と前記ダクトと前記吹出し穴とを経由して前記熱交換器と前記密閉系内との間で循環される前記不活性ガスでアニールの完了した前記希土類系合金を冷却する請求項4または請求項5に記載の希土類系合金の鋳造装置。
  7. 前記ダクトが跳ね上げ可能に取り付けられており、不使用時には前記ダクトを前記密閉系の側壁内面に係止される請求項4から請求項6のいずれか1項に記載の希土類系合金の鋳造装置。
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