JP4342704B2 - 液晶分子の配向方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、配向傾斜角が制御できる液晶分子の配向方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
液晶性化合物は液晶層において液体のような流動性と結晶のような規則的な分子配列を併せ持つ性質を示すことから様々な分野で応用展開が期待されており、その分子配列の制御は液晶ディスプレイに代表される液晶デバイスへの工学的応用に欠かせないものとなっている。特に、プレチルト角をはじめとする傾斜角の制御は現在の液晶配向技術の重要な課題の一つとなっている。
【0003】
液晶の分子配向は代表的なものとして、1)ホメオトロピック配向、2)ホモジニアス配向、3)ティルト配向、4)ハイブリッド配向、5)ツイスド配向、6)プレーナ配向、7)フォーカルコニック配向の7種が知られており、詳しくは「液晶の基礎と応用」、工業調査会出版(1991年)に記載されている。
【0004】
一般に、どんな種類の配向が得られるかは、用いる液晶が決まれば基板表面にどんな配向処理が施されるかで決定する。配向処理には様々な方法が提案されており、これらは液晶の基礎と応用」、工業調査会出版(1991年)に詳しく記載されている。例えば、垂直、あるいは平行配向させる方法として、Appl. Phys. Lett.誌、第27巻、268頁(1975年)、 Appl. Phys. Lett.誌、第29巻、67頁(1976年)、 Appl. Phys. Lett.誌、第22巻、111頁(1973年)等にはカルボン酸クロム錯体や有機シラン等の配向剤を基板面に化学吸着させる方法、 応用物理誌、第43巻、18頁(1974年)、 Phys. Rev. Lett.誌、第25巻、67頁(1976年)等には配向剤を基板面に物理吸着させる方法、Appl. Phys. Lett.誌、第24巻、297頁(1974年)等には低分子量物質をプラズマ放電で基板面に重合付着させる方法、J. Appl. Phys. 誌、第47、1270頁(1976年)等には高分子量物質を高電界の作用で基板面に重合付着させる方法が開示されている。次に、傾斜平行配向させる方法として Appl. Phys. Lett.誌、第25巻、479頁(1974年)等には基板面に斜めの角度から酸化珪素等の酸化物を蒸着させる斜め蒸着法が、傾斜垂直配向させる方法として前記の斜め蒸着法と垂直配向剤を併用する方法が開示されている。傾斜垂直配向させる方法としては、他に基板面を回転させながら斜めの角度から酸化珪素等の酸化物を蒸着させる斜め蒸着法が第6回液晶討論会要旨集、96頁(1980年)に開示されている。この方法では、一定の傾斜配向角を有する安定した配向は得られるものの工業的に製造するには生産性が悪く、大面積化が困難であるなどの問題が生じる。
【0005】
分子を配向させる手法としては基板表面に有機被膜をもうけ、その表面を綿、ナイロン、ポリエステル等の布で一定方向にラビングし、ラビング方向に液晶分子を配向させる方法がある。この方法は、比較的容易に安定した配向が得られるため、工業的には専らこの方法が採用されている。有機膜としては、ポリビニルアルコール、ポリオキシエチレン、ポリアミド、ポリイミド等が挙げられるが、化学的安定性、熱的安定性等の点からポリイミドが最も一般的に使用されている。この様な液晶配向膜では、用いる配向膜により液晶分子の傾斜角が変わることが知られている。
例えば、特開平5−43687号、同8−12759号、同8−220541号、同8−220542号、同9−143196号、同9−230354号、同9−278724号、同10−45690号、同10−123532号には傾斜配向可能な種々の配向膜が開示されている。しかし、傾斜角は配向膜自身の性質に依存するものであり、その角度を容易に調整できるものではなかった。
また、光により液晶分子の配向を制御する方法も知られている。例えば、機能材料、第17巻、13頁(1997年)には、光により傾斜角を制御できる様々な配向膜が記載されている。しかしながら、これらの手法は、偏光照射や偏光紫外線照射を用いる必要があったり、傾斜角の調整に偏光の入射角を変える変化させる必要があったり、必ずしも容易に傾斜角を制御できるものではなかった。
【0006】
以上のように様々な配向技術が提案され、液晶性化合物を傾斜配向させる技術も開示されている。しかしながら、傾斜角の制御という観点からはいずれも十分ではなく、容易に液晶性化合物の配列傾斜角を制御できる方法の開発が望まれていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、液晶性化合物の配向傾斜角を容易に制御することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、下記(1)〜(7)の液晶分子の配向方法を提供する。
(1)基板上に液晶分子を含む液晶層を形成し、液晶分子を配向させる方法であって、液晶層または隣接する層に、下記式(I)で表されるピリジニウム四級塩を添加し、ピリジニウム四級塩の作用により液晶分子の傾斜角を制御することを特徴とする液晶分子の配向方法:
【0009】
【化3】
Figure 0004342704
【0010】
[式中、Rは、炭素原子数が1乃至30の脂肪族基であり;RおよびRは、それぞれ独立に、炭素原子数が1乃至8の脂肪族基であるか、あるいは、RとRとが結合して含窒素複素環を形成し;そして、Xは、アニオンである]。
(2)液晶分子がディスコティック液晶分子である(1)に記載の液晶分子の配向方法。
(3)液晶分子がトリフェニレン核を有する(1)に記載の液晶分子の配向方法。
(4)ピリジニウム四級塩が、下記式(II)で表される(1)に記載の液晶分子の配向方法:
【0011】
【化4】
Figure 0004342704
【0012】
[式中、Rは、炭素原子数が1乃至30の脂肪族基であり;RおよびRは、それぞれ独立に、炭素原子数が1乃至8の脂肪族基であるか、あるいは、RとRとが結合して含窒素複素環を形成し;そして、Xは、アニオンである]。
(5)ピリジニウム塩を、液晶分子に対するモル比で1/1000乃至250/1000の範囲で用いる(1)に記載の液晶分子の配向方法。
(6)基板上にディスコティック液晶分子を含む液晶層を形成し、液晶分子を配向させる方法であって、液晶層または隣接する層に、ピリジニウム四級塩を添加し、ピリジニウム四級塩の作用により液晶分子の傾斜角を制御することを特徴とする液晶分子の配向方法。
(7)基板上にトリフェニレン核を有する液晶分子を含む液晶層を形成し、液晶分子を配向させる方法であって、液晶層または隣接する層に、ピリジニウム四級塩を添加し、ピリジニウム四級塩の作用により液晶分子の傾斜角を制御することを特徴とする液晶分子の配向方法。
【0013】
【発明の実施の形態】
本明細書において、基板とは液晶層をのせる材料、あるいは液晶セルの構成要素となる液晶層をはさむ材料を示す。具体的には、トリアセチルセルロース(TAC)フイルム、 ポリエチレンナフタレート(PEN)フイルムのようなポリマーフイルムを用いる。また、ガラス板、ITO基板、カラーフィルター基板、水晶板、シリコンウェファー、偏光板を、基板として用いることができる。基板には、配向層、透明電極(ITO)、カラーフィルター層、ブラックマトリックス、薄膜トランジスタを設けてもよい。また、電極パターン形成や前記に記すようなラビング処理、偏光UB照射などの配向処理を行ってもよい。用いる基板は単独でも一対でもよく、一対で用いる場合は必要に応じてスペーサー、シール剤等を用いてもよい。
本明細書において、液晶層に隣接する層とは、基板と液晶層の間に位置する層のうち、最も液晶層に近い層であることが好ましい。液晶層に隣接する層は、配向膜あるいは透明電極としての機能を有していてもよい。
【0014】
液晶層は主に液晶分子で構成される。液晶分子としては、ディスコティック液晶分子、棒状液晶分子、コレステリック液晶分子が好ましい。ディスコテック液晶性分子が特に好ましい。ディスコテック液晶分子は、トリフェニレン核を有することが好ましい。二種類以上の液晶性分子を併用してもよい。液晶層には、液晶分子以外の成分(例、色素、二色色素、高分子、重合剤、増感剤、相転移温度低下材、安定剤)を添加してもよい。
液晶層を基板上に設ける方法としては、周知の方法が採用される。塗布する方式としては、公知の方法、例えばカーテンコーティング法、押し出しコーティング法、ロールコーティング法、スピンコーティング法、ディップコーティング法、、バーコーティング法、スプレーコーティング法、スライドコーティング法、印刷コーティング法等が採用される。この時、基板は前記のような必要な処理、配向層をはじめとする必要な層、部位を設けてもよい。
液晶分子を基板間に注入する方法としては、ディスペンサー方式、ベルジャー法などの一般的な方法が採用される。また、基板に液晶層を塗布し、別の基板、あるいは別の液晶層を塗布した基板を併せてもよい。
【0015】
本発明では、ピリジニウム四級塩を用いて、その作用により液晶分子の傾斜角を制御する。ピリジニウム四級塩を添加すると、一般に液晶分子の傾斜角が上昇する。その結果として、液晶分子の傾斜角を制御することができる。
ピリジニウム四級塩のピリジニウム環は、脂肪族アミノ基を置換基として有することが好ましい。脂肪族アミノ基の置換位置は、4位であることが好ましい。ピリジニウム環は、脂肪族アミノ基以外に、他の置換基(アミノ、ヒドロキシル、チオール、カルボキシル、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子)を有していてもよい。
ピリジニウム四級塩のN−置換基(窒素原子に結合する基)は、脂肪族基であることが好ましい。脂肪族基には、アルキル基、置換アルキル基、アルケニル基、置換アルケニル基、アルキニル基および置換アルキニル基が含まれる。脂肪族基は、環状構造を有しててもよい。鎖状脂肪族基は分岐を有していてもよい。脂肪族基の置換基の例には、アリール基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アミド基、アシル基、アシルオキシ基、アルコキシカルボニル基、カルボキシル、ハロゲン原子、アルコキシアルキル基、アルキルオキシオキシカルボニルアルキル基、2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8−ペンタデカフルオロオクチルオキシカルボニルエチルが含まれる。
ピリジニウム四級塩の対イオンとなる陰イオンの例には、フッ素イオン、塩素イオン、臭素イオン、ヨウ素イオン、ベンゼンスルホニウムイオンおよびパラトルエンスルホニウムイオンが含まれる。
下記式(I)で表されるピリジニウム四級塩が、好ましい。
【0016】
【化5】
Figure 0004342704
【0017】
式(I)において、R1 は、炭素原子数が1乃至30の脂肪族基である。
脂肪族基には、アルキル基、置換アルキル基、アルケニル基、置換アルケニル基、アルキニル基および置換アルキニル基が含まれる。脂肪族基は、環状構造を有しててもよい。環状脂肪族基には、ステロイド構造を有する基も含まれる。鎖状脂肪族基は分岐を有していてもよい。脂肪族基の置換基の例には、アリール基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アミド基、アシル基、アシルオキシ基、アルコキシカルボニル基、カルボキシル、ハロゲン原子、アルコキシアルキル基、アルキルオキシオキシカルボニルアルキル基、2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8−ペンタデカフルオロオクチルオキシカルボニルエチルが含まれる。
【0018】
式(I)において、R2 およびR3 は、それぞれ独立に、炭素原子数が1乃至8の脂肪族基であるか、あるいは、R2 とR3 とが結合して含窒素複素環を形成する。
脂肪族基は、アルキル基、置換アルキル基、アルケニル基、置換アルケニル基、アルキニル基および置換アルキニル基を含む。環状脂肪族基よりも鎖状脂肪族基の方が好ましい。
2 およびR3 は、それぞれ独立に、アルキル基、置換アルキル基、アルケニル基または置換アルケニル基であることが好ましく、アルキル基または置換アルキル基であることがさらに好ましく、アルキル基であることが最も好ましい。
2 およびR3 の炭素原子数は、1乃至7であることが好ましく、1乃至5であることがさらに好ましく、1乃至4であることが最も好ましい。
脂肪族基の例には、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、シクロプロピル、n−ブチル、sec-ブチル、t−ブチル基、シクロブチル基、シクロプロピルメチル、n−ペンチル、ネオペンチル、n−ヘキシル、シクロヘキシルおよびn−ヘプチルが含まれる。
2 とR3 とが結合して形成する含窒素複素環は、5員環または6員環であることが好ましい。
【0019】
式(I)において、Xは、アニオンである。アニオンの例には、塩素イオン、臭素イオン、ヨウ素イオン、p−トルエンスルホニウムイオンおよびベンゼンスルホニウムイオンが含まれる。
下記式(II)で表されるピリジニウム四級塩が、さらに好ましい。
【0020】
【化6】
Figure 0004342704
【0021】
式(II)において、R1 、R2 、R3 およびXは、式(I)と同様の定義を有する。
以下に、ピリジニウム四級塩の例を示す。
【0022】
【化7】
Figure 0004342704
【0023】
【化8】
Figure 0004342704
【0024】
【化9】
Figure 0004342704
【0025】
【化10】
Figure 0004342704
【0026】
【化11】
Figure 0004342704
【0027】
【化12】
Figure 0004342704
【0028】
【化13】
Figure 0004342704
【0029】
【化14】
Figure 0004342704
【0030】
液晶層に隣接してなる層にピリジニウム四級塩を添加する方法の例としては、基板上に液晶層に隣接してなる層を形成するための塗布液にピリジニウム四級塩を添加する方法や液晶層に隣接してなる層としてピリジニウム四級塩の溶液を直接塗布する方法などが挙げられるが、液晶層に隣接してなる層を形成するための塗布液にピリジニウム四級塩を添加する方法が好ましい。添加量は、液晶の配向を乱さない範囲で目的とする傾斜角に適切な量を添加することが採用されるが、用いる液晶分子に対してモル比で1/1000から250/1000の範囲で添加することが好ましい例として採用される。塗布方式としては、前述の液晶層の塗布方式の例が挙げられる。
液晶層自体にピリジニウム四級塩を添加する方法の例としては、基板上に液晶層を塗布形成した後にピリジニウム四級塩、または該四級塩を含む溶液を添加する方法や1対の基板間に液晶分子を注入した後にピリジニウム四級塩、または該四級塩を含む溶液をを添加する方法などが採用される。
【0031】
液晶分子を基板間に注入する液に添加する方法の例としては、通常の方法で製造される液晶の注入液に液晶の配向を乱さない範囲で目的とする傾斜角に適切な量のピリジニウム四級塩を添加することが採用される。このとき、他の添加剤を併用してもよい。添加量は液晶の配向を乱さない範囲では限定されないが、用いる液晶分子に対してモル比で1/1000から25/100の範囲で添加することが好ましい例として採用される。
液晶分子を基板に塗布する液に添加する方法としては、通常の方法で製造される液晶の塗布液に液晶の配向を乱さない範囲で目的とする傾斜角に適切な量のピリジニウム四級塩を添加することが採用される。このとき、他の添加剤を併用してもよい。添加量は液晶の配向を乱さない範囲では限定されないが、用いる液晶分子に対してモル比で1/1000から25/100の範囲で添加することが好ましい例として採用される。
【0032】
【実施例】
[実施例1]
(液晶傾斜角制御能の評価)
特開平8−48197号公報記載のメタクリロイルオキシイソシアネートで修飾したポリビニルアルコールの水溶液をガラス基板(厚さ:0.85mm)にバーコーターで塗布し、乾燥、ラビング処理を行った。次に、メチルエチルケトン400重量部に下記のディスコティック液晶化合物(DLC)100重量部、セルロース アセテート ブチレート1重量部とピリジニウム四級塩0.05重量部を溶解した液をスピンコートで塗布した後、室温で乾燥した。液晶層を200度に加熱した後、130度で液晶化合物を配向し、その状態で基板を急速に室温まで冷却して配向状態を固定した。そして、得られた薄膜のレタデーションが最小となる方向の角度を測定することにより、その液晶分子の平均傾斜角を算出した。
【0033】
【化15】
Figure 0004342704
【0034】
使用傾斜制御剤 平均傾斜角
未使用 27度
化合物2 33度
化合物3 34度
【0035】
[実施例2]
(液晶傾斜角制御能の評価)
厚さ100μm、サイズ270mm×100mmのトリアセチルセルロースフイルム(フジタック、富士写真フイルム(株)製)を基板として用いた。基板上にアルキル変性ポリビニルアルコール(MP-203、クラレ(株)製)を0.5μmの厚さに塗布し、乾燥、ラビング処理を行った。次に、メチルエチルケトン400重量部に実施例1で用いたディスコティック液晶化合物(DLC)100重量部、下記のフッ素系モノマーM−1およびM−2から得られるコポリマー1重量部、下記の多官能モノマー(M−3)10重量部とピリジニウム四級塩を溶解した液をバーコーターを用いて塗布した後、室温で乾燥した。塗布層を125度に加熱して液晶化合物を配向させ、基板を急速に室温まで冷却してその配向状態を固定した。そして、得られた薄膜のレタデーションが最小となる方向の角度を測定することにより、その液晶分子の平均傾斜角を算出した。
【0036】
【化16】
Figure 0004342704
【0037】
【化17】
Figure 0004342704
【0038】
使用傾斜制御剤 添加量(対液晶モル比) 平均傾斜角
未使用 ――― 33度
化合物1 0.3 36度
化合物2 0.3 36度
化合物3 0.3 37度
化合物4 0.3 37度
化合物5 0.3 35度
化合物6 0.3 37度
化合物7 0.3 35度
化合物8 0.3 37度
化合物9 0.3 36度
化合物10 0.3 37度
化合物11 0.3 36度
化合物12 0.3 37度
化合物13 0.3 36度
化合物14 0.3 35度
化合物15 0.3 37度
化合物16 0.3 38度
化合物17 0.3 38度
化合物18 0.3 37度
化合物19 0.3 36度
化合物20 0.3 36度
化合物21 0.3 38度
【0039】
[実施例3]
(液晶傾斜角制御能の評価)
ガラス基板上に配向膜としてサンエバー SE-610(日産化学(株))をバーコーター(No4バー使用)で塗布し、乾燥、ラビング処理を行った。次に、メチルエチルケトン(400重量部)に実施例1で用いたディスコティック液晶化合物(100重量部)、セルロース アセテート ブチレート(1重量部)と化合物3(対液晶モル比0.5)を溶解した液をスピンコートで塗布した後、室温で乾燥した。液晶層を200度に加熱した後、130度で液晶化合物を配向し、その状態で基板を急速に室温まで冷却して配向状態を固定した。液晶化合物をにおける観察と結晶回転法に基づき、ディスコティック液晶化合物がラビング方向に対して平行に並んで、基板に対して垂直(ホモジニアス)かつ均一(モノドメイン)に配向していることを確認した。一方、コントロールとしてピリジニウム四級塩を添加しなかった系では、均一な配向状態を取らなかった。
【0040】
[実施例4]
(液晶傾斜角制御能の評価)
ガラス基板上に配向膜としてサンエバー SE-610(日産化学(株))をバーコーター(No4バー使用)で塗布し、乾燥、ラビング処理を行った。次に、メチルエチルケトン(400重量部)に実施例1で用いたディスコティック液晶化合物(100重量部)と化合物3(対液晶モル比0.5)を溶解した液をスピンコートで塗布した後、室温で乾燥した。得られた液晶層塗布基板に、ガラス基板上に配向膜としてサンエバー SE-610をバーコーターで塗布し、乾燥、ラビング処理を行ったもう一枚のガラス基板をラビング方向を180度回転して張り合わせた。
次に、液晶層を200度に加熱した後、130度で液晶化合物を配向し、その状態で基板を急速に室温まで冷却して配向状態を固定した。偏光顕微鏡における観察により液晶分子がラビング方向に並んで基板に対して傾斜配向していることを確認し、結晶回転法に基づいて傾斜角を計測した。
【0041】
使用傾斜制御剤 平均傾斜角
未使用 32度
化合物3 40度
【0042】
[実施例5]
(液晶傾斜角制御能の評価)
化合物(2)および(3)を用いて、実施例2と同様にして添加量と傾斜角の関係を調べた。以下に示すように濃度依存的な傾斜角上昇が確認された。
【0043】
Figure 0004342704
【0044】
Figure 0004342704

Claims (7)

  1. 基板上に液晶分子を含む液晶層を形成し、液晶分子を配向させる方法であって、液晶層または隣接する層に、下記式(I)で表されるピリジニウム四級塩を添加し、ピリジニウム四級塩の作用により液晶分子の傾斜角を制御することを特徴とする液晶分子の配向方法
    Figure 0004342704
    [式中、R は、炭素原子数が1乃至30の脂肪族基であり;R およびR は、それぞれ独立に、炭素原子数が1乃至8の脂肪族基であるか、あるいは、R とR とが結合して含窒素複素環を形成し;そして、Xは、アニオンである]
  2. 液晶分子がディスコティック液晶分子である請求項1に記載の液晶分子の配向方法。
  3. 液晶分子がトリフェニレン核を有する請求項1に記載の液晶分子の配向方法。
  4. ピリジニウム四級塩が、下記式(II)で表される請求項1に記載の液晶分子の配向方法:
    Figure 0004342704
    [式中、Rは、炭素原子数が1乃至30の脂肪族基であり;RおよびRは、それぞれ独立に、炭素原子数が1乃至8の脂肪族基であるか、あるいは、RとRとが結合して含窒素複素環を形成し;そして、Xは、アニオンである]。
  5. ピリジニウム塩を、液晶分子に対するモル比で1/1000乃至250/1000の範囲で用いる請求項1に記載の液晶分子の配向方法。
  6. 基板上にディスコティック液晶分子を含む液晶層を形成し、液晶分子を配向させる方法であって、液晶層または隣接する層に、ピリジニウム四級塩を添加し、ピリジニウム四級塩の作用により液晶分子の傾斜角を制御することを特徴とする液晶分子の配向方法。
  7. 基板上にトリフェニレン核を有する液晶分子を含む液晶層を形成し、液晶分子を配向させる方法であって、液晶層または隣接する層に、ピリジニウム四級塩を添加し、ピリジニウム四級塩の作用により液晶分子の傾斜角を制御することを特徴とする液晶分子の配向方法。
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