JP4341821B2 - 固体電解コンデンサー用の陽極素子の製造方法及び装置並びに固体電解コンデンサー - Google Patents

固体電解コンデンサー用の陽極素子の製造方法及び装置並びに固体電解コンデンサー Download PDF

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Description

本発明は、例えばタンタルやニオブ等の誘電体金属粉末を使用した固体電解コンデンサー用の陽極素子の製造方法及び装置並びに製造された陽極素子を使用した個体電解コンデンサーに係り、さらに詳細には、金属粉末内へのリード線の先端部の埋設(埋植)が容易な製造方法及び構成がより簡素な製造装置に関する。
従来、タンタルやニオブ等の金属粉末を金型に備えたキャビティ内に充填した後、上記金属粉末内にリード線の先端部を挿入し、前記金属粉末を圧縮成形して金属粉末とリード線とを一体化することが行われている。この場合、リード線の先端部に座屈等の変形を生じ易いという問題がある。そこで、金型におけるキャビティ内にリード線の先端部を予め突出した後に、上記キャビティ内に金属粉末を充填して圧縮成形する技術が開発されている(例えば特許文献1参照)。
特開平8−88152号公報
前記特許文献1に記載の構成は、図6,図7に示すように、拡縮自在の多角形のキャビティCAを区画形成するように、複数の移動型101が固定型103の上面に移動自在に載置してある。上記各移動型101は直角三角形状であって、隣接した各移動型101の側面は互に摺動自在に接触して拘束し合った状態にある。
そして、前記キャビティCAを縮小する方向へ移動するために、前記各移動型101の外側面には、前記キャビティCAの中心を中心として放射方向へ同期して往復動自在の各加圧ロッド105の先端部が当接してあり、また前記各移動型101を元の位置に戻すために、前記各移動型101と固定型103との間にはそれぞれリターンスプリング107(図7参照)が弾装してある。
上述のごとき構成において、前記固定型103の下方位置に配置したリード線供給手段109により、前記固定型103の中心に備えた貫通孔103Hからリード線111の先端部(上端部)を、図7(A)に示すように、前記キャビティCA内に所定長さ突出する。その後、前記移動型101上を移動自在の金属粉末供給手段113における粉末収納部113Aを前記キャビティCA上に位置決めし、キャビティCA内に金属粉末を充填するものである(図7(B)参照)。
次に、前記金属粉末供給手段113における蓋部113BをキャビティCAの上部に位置せしめてキャビティCAの上部を閉止した後、前記加圧ロッド105の作動により前記各移動型101を内方向へ移動して、前記キャビティCA内の金属粉末を圧縮形成し、リード線111の先端部と一体化するものである(図7(C)参照)。
その後、前記固定型103の適宜下側に備えたカッター115によってリード線111を切断すると共に前記加圧ロッド105を元の位置へ復帰することにより、縮小した状態のキャビティCAを拡大し、かつキャビティCAの上側から前記金属粉末供給手段113を適宜に退避した後、前記キャビティCA内からリード線を一体的に備えた圧縮成形品117を上方向へ取り出すものである(図7(D)参照)。
したがって、特許文献1に記載の構成によれば、リード線の先端部に座屈等の不都合を与えることなく、金属粉末とリード線とを一体化することができる。しかし、特許文献1に記載の構成においては、固定型に設けた貫通孔からのリード線を上方向に突出する構成であるから、金属粉末が前記貫通孔に詰り易いという問題がある。キャビティからの圧縮成形品の取り出しをリード線供給手段とは別個に設けなければならず、構成がより複雑になるという問題があると共に、生産性の向上を図る上において問題がある。
本発明は前述のごとき問題に鑑みてなされたもので、固体電解コンデンサー用の陽極素子の製造方法であって、固定型上に配置した複数の移動型によって形成されたキャビティ内に金属粉末を充満させる工程と、前記金属粉末内にリード線の先端部を埋設するに先立って前記キャビティを拡大する工程と、前記金属粉末内にリード線の先端部を埋設した後に前記キャビティを縮小して前記金属粉末を圧縮成形すると共に前記リード線と金属粉末とを一体化する工程と、前記キャビティを拡大して圧縮成形体を前記キャビティから取り出す工程とを有する固体電解コンデンサー用の陽極素子の製造方法である。
また、本発明は、固体電解コンデンサー用の陽極素子の製造装置であって、固定型上に拡縮自在のキャビティを画成すべく互に拘束し合って前記固定型上に移動自在に設けられた複数の移動型と、前記キャビティ内に金属粉末を供給するための金属粉末供給手段と、前記キャビティ内の金属粉末内へリード線の先端部を埋設するためにリード線を供給するリード線供給手段と、前記金属粉末内へリード線の先端部を埋設するときに前記キャビティを拡大するためのキャビティ拡大手段とを備えた構成である。
また、本発明は、前記陽極素子製造装置において、前記複数の移動型による前記キャビティの拡縮動作と前記金属粉末供給手段の供給動作と前記リード線供給手段の供給動作の各動作を、共通のアクチュエータの動作に関連付けるための関連動作手段を備えている構成である。
また、本発明は、前記陽極素子製造装置において、前記複数の移動型を作動するための第1のアクチュエータと、前記金属粉末供給手段を作動するための第2のアクチュエータと、前記リード線供給手段を作動するための第3のアクチュエータと、前記第1,第2,第3のアクチュエータを関連付けて制御するための制御装置とを備えている構成である。
また、本発明は、上記陽極素子製造装置において、前記リード線供給手段は、前記キャビティ内において圧縮成形された圧縮成形体を取り出すための取出手段を兼用する構成である。
また、本発明は、前記製造方法によって製造された陽極素子を使用した固体電解コンデンサーであって、前記陽極素子の表面に形成した二酸化マンガン又は導電性高分子からなる導電性被覆層、この導電性被覆層の表面に形成したカーボン層と、このカーボン層の表面に形成した銀ペースト層と、この銀ペースト層に電気的に接続した陰極外部電極と、前記陽極素子に備えたリード線に電気的に接続した陽極外部電極と、前記銀ペースト層を覆いかつ前記陰極外部電極及び陽極外部電極を一体化したモールド樹脂とを備えてなることを特徴とする固体電解コンデンサーに関する。
本発明によれば、複数の移動型によって形成されたキャビティ内の金属粉末内へリード線の先端部の埋設が容易であると共に、上記リード線を供給するためのリード線供給手段が前記キャビティの蓋及び圧縮成形後の圧縮成形体をキャビティから取り出すための取出手段を兼用することができ、構成がより簡単になるものである。
概念的、概略的に示す図1を参照するに、個体電解コンデンサー用の陽極素子を製造するための製造装置1は、装置全体を支持するための機枠(図示省略)を備えており、この機枠には、上面を平面に形成した円柱形状の固定型3(図3参照)が固定的に備えられている。そして、上記固定型3の上面には、例えばタンタルやニオブ等の誘電体金属粉末5(図3参照)を圧縮成形するためのキャビティCAを区画形成するための複数の移動型7が移動自在に設けられている。
より詳細には、前記各移動型7は、図2に示すように、正多角形のガイド枠部材9の内面に沿って移動自在かつ隣接した移動型7に対して側面を移動自在に摺接し、各移動型7の頂部付近によって前記キャビティCAを囲繞するように区画形成してある。
換言すれば、前記ガイド枠部材9は、本例においては正四角形状の枠体に形成してあり、かつ各移動型7は野球のホームベース状の五角形状に形成してあって、各移動型7の底部7Aは前記ガイド枠部材9の内面9Aに沿って直線的に移動自在に摺接してあり、かつ各移動型7の三角形状の頂部7Bの両辺7Cは隣接した移動型7の頂部7Bの両辺7Cと互に移動自在に摺接してある。そして、前記各移動型7の頂部7B側によって多角形状の前記キャビティCAが区画形成してある。
前記キャビティCAは、前記各移動型7を、ガイド枠部材9の内面9Aに沿って移動して各移動型7の各頂部7Bを互に接近することにより縮小され、逆に前記各頂部7Bを互に離反することにより拡大されるものである。
前記キャビティCAの拡縮を行うように前記各移動型7を前記ガイド枠部材9の内面9Aに沿って移動するために、前記各移動型7には、図2に示すように、前記底辺7Aに対して直交する方向の溝又は長孔等のごときガイド孔7Dが形成してある。そして、前記固定型3を中心として水平に回動自在に設けた回動ベース11(図1参照)の同一円上に等間隔に備えた各係合ピン13が前記ガイド孔7Dに係合してある。
したがって、前記回動ベース11を、図1において矢印A方向(図2においては反時計回り方向となる)に回動すると、前記各係合ピン13を介して、各移動型7は、図2において、ガイド枠部材9の内面に沿って全体として反時計回り方向に移動し、前記キャビティCAを点線で示すように縮小することになる。逆に、矢印B方向に回動すると、前記キャビティCAを拡大することになるものである。
前記回動ベース11を前記矢印A,B方向へ回動するために、モータ15によって回転される動力軸17が回転自在に設けられており、ベベルギア19を介して前記動力軸17に連動連結したカム軸21には前記回動ベース11を前記矢印A,B方向に回動するための移動型用カム23が設けてある。そして、このカム23には、ヒンジピン25を介して揺動自在に設けたベルクランク27の一端部に備えたカムフォロア27Aがトーションスプリング等によって常に押圧付勢されて接触してあり、このベルクランク27の他端部に備えたピン27Bは、前記回動ベース11の先端部に形成したスリット11Sに係合してある。
したがって、前記モータ15の駆動によって動力軸17が回転され、ベベルギア19を介してカム23が回転されると、当該カム23の形状に対応してベルクランク27はヒンジピン25を中心として揺動されることになる。よって前記回動ベース11はピン27Bを介して矢印A,B方向に回動されて、前記各移動型7をガイド枠部材9の内面9Aに沿って往復動することになり、前述したように、キャビティCAの拡縮動作を行うものである。すなわち、前記カム23、ベルクランク27、回動ベース11は、キャビティCAを拡縮作動する作動手段をなすものである。
前記キャビティCAに対して前記金属粉末5を供給するために、金属粉末供給手段が設けてある。すなわち、本例においては、上記金属粉末供給手段の一例として、前記各移動型7上を前記キャビティCAに対して接近離反する方向へ移動自在の板状の粉末移動部材29が設けてある。この粉末移動部材29には前記金属粉末5を収容自在の穴状の収容部29Aが備えられている。
そして、この粉末移動部材29は、前記動力軸17に備えた粉入れカム31の形状、作用によって前記キャビティCAに対して接近離反する方向へ移動するように構成してある。すなわち、上記粉末移動部材29は、前記粉入れカム31の回転により前記収容部29Aを前記キャビティCA上へ移動されると共に前記キャビティCAの位置から退避移動されるものである。
前記キャビティCAに充填された金属粉末5に対してリード線33の先端部を埋設(植設)するためにリード線33の供給を行うリード線供給手段が設けられている。すなわち、前記固定型3の上方位置には、リール35に巻かれている前記リード線33を前記キャビティCAへ供給するための供給ヘッド37が上下動自在に設けられている。
前記供給ヘッド37は、前記リード線33を把持開放自在の例えばチャック(図示省略)を備えた構成であって、この供給ヘッド37の下部には、前記キャビティCAの上部を閉止自在の蓋部材39を備えている。
前記供給ヘッド37を上下動するために、枢軸41を介してベルクランク43が揺動自在に設けられており、このベルクランク43の一端側には、前記駆動軸17に備えたヘッドカム45に常に接触したカムフォロア43Aを備えている。そして、前記ベルクランク43の他端側は、リンク47を介して前記供給ヘッド37と連結してある。
したがって、前記動力軸17の回転によりヘッドカム45が回転され、枢軸41を中心としてベルクランク43の一端側が水平方向に揺動されると、上記ベルクランク43の他端側が上下方向に揺動され、リンク47を介して前記供給ヘッド37が上下動されることになる。すなわち、前記供給ヘッド37が下降されるときに、リード線33を保持して下降することにより、前記キャビティCAに対してリード線33の供給を行い、前記リード線33を保持して上昇するときに、前記キャビティCAから圧縮成形体の取り出しを行うものである。
前記リード線33の切断を行うために、前記供給ヘッド37の下部側方にはカッター装置49が設けられている。上記カッター装置49は前記リード線33を保持自在の保持溝51Gを備えた保持プレート51が水平に回動自在に備えており、この保持プレート51に、前記リード線33を切断するためのカッターが備えられている。
前記保持プレート51を水平に回動するために、ピニオン53が水平に回動自在に設けられており、このピニオン53と前記保持プレート51とが一体化してある。そして、上記ピニオン53には、前記動力軸17に備えたカッターカム55の作用によって水平に往復動されるラック57が噛合してある。
したがって、前記動力軸17の回転によってカッターカム55が回転され、このカッターカム55の回転によってラック57が往復動されることにより、前記保持プレート51は水平に往復回動されるものである。
上記構成より理解されるように、共通のアクチュエータとしての前記モータ15によって動力軸17を回転すると、前記移動型用カム23、粉入れカム31、ヘッドカム45及びカッターカム55が同時に回転されるものである。そして、それぞれのカムの形状に対応して前記各移動型7、粉末移動部材29、供給ヘッド37及びカッター装置49がそれぞれ関連して作動されるものである。
この際、前記動力軸17の1回転によって前記移動型7、粉末移動部材29、供給ヘッド37及びカッター装置49等の1動作が行われるものであるから、それぞれ関連動作を行うことになる。すなわち、前記動力軸17、各カム23,31,45,55は共通のアクチュエータとしてのモータ15の動作に関連動作する関連動作手段を構成するものである。
以上のごとき構成において、前記モータ15の回転によって前記動力軸17が回転されると、この動力軸17の回転に連動して移動型カム23が回転される。この移動型カム23の回転とベルクランク27、回転ベース11との関連動作によって前記各移動型7が適宜に移動され、各移動型7によって区画形成されたキャビティCAが所定(一定)の大きさに開かれた状態にあるとき、粉入れカム31の作用によって粉末移動部材29の収容部29AがキャビティCAの上部へ移動され、キャビティCAに対して金属粉末5の供給が行われる(図3(A)参照)。
その後、前記動力軸17がさらに回転すると、前記キャビティCAに対して金属粉末5を充填し、前記粉末移動部材29の収容部29AはキャビティCAの上部から離れた位置へ退避される(図3(B)参照)。この際、前記粉末移動部材29はキャビティCAに対して金属粉末5を摺り切ることとなり、キャビティCA内には一定量の金属粉末5が充填されるものである。
その後、前記動力軸17がさらに同方向へ回転されると、前記移動型用カム23に形成された凹部等よりなるキャビティ拡大手段等の作用により、前記移動型7が逆方向へ僅かに移動されて、キャビティCAが僅かに拡大される。また、ほぼ同時に、ヘッドカム45、ベルクランク43等の作用によって供給ヘッド37が下降され、リード線33の先端部(下端部)がキャビティCA内の金属粉末5内に埋設(植設)されると共に、キャビティCAの上部が供給ヘッド37の下部に備えた蓋部材39によって閉じられる(図3(C)参照)。
上述のように、蓋部材39によってキャビティCAの上部が閉じられた後、前記動力軸17がさらに回転すると、前記移動型用カム23、ベルクランク27、回動ベース11の作用によって、前記キャビティCAを再び縮小するように前記各移動型7が移動され、キャビティCA内の金属粉末5を圧縮成形すると共にリード線33と圧縮成形体とを一体化する(図3(D)参照)。
前述のごとく、金属粉末5を圧縮成形した後、前記動力軸17がさらに回転すると、前記ヘッドカム45等の作用によって前記供給ヘッド37が上昇される。この際、供給ヘッド37に備えたチャックはリード線33の保持を開放した状態にあるので、圧縮成形された成形品(固体コンデンサー用の陽極素子)59に対して蓋部材39が相対的に上昇することになる(図3(E)参照)。
そして、前記蓋部材39が所定位置まで上昇すると、前記供給ヘッド37に備えたチャックによってリード線33が再び保持されると共に、前記移動型7はキャビティCAを拡大するように移動される。したがって、成形品59は取出手段を兼用する前記供給ヘッド37によってキャビティCAから上方向に取り出されるものである(図3(F)参照)。
上述のように、キャビティCAから成形品59の取り出しが行われると、キャビティCAは初期の一定の大きさに保持され、このキャビティCAに対して前述したように金属粉末5の供給が開始される。他方、持上げられた成形品59に対しては、カッターカム55、ラック57の作用によって保持プレート51が水平に回動し保持溝51Gにリード線33を保持すると共にリード線33を切断する(図3(G)参照)。そして、前記保持プレート51が元の位置へ復帰して成形品59を次工程へ供給することにより、1サイクルが終了するものである。なお、上記1サイクルは、前記動力軸17の1回転によって行われるものである。
上記説明より理解されるように、前記一連の作動は前記動力軸17の回転に関連して行われるものであり、前述したように、キャビティCAが初期の一定の大きさに拡大されてから成形品(固体コンデンサー用の陽極素子)59の取り出しが行われるものである。したがって、キャビティCAの内面と成形品59との擦れ合を生じることなく成形品59を取り出すことができるものである。
そして、キャビティCAから成形品59の取り出しが行われると、キャビティCAに対して直ちに金属粉末5の充填が行われるので、能率向上を図ることができるものである。さらに、キャビティCA内の金属粉末5に対するリード線33の先端部の埋設(植設)は、キャビティCA内に金属粉末5を一定量充填した後、前記キャビティCAを拡大した状態において行うものであるから、リード線33の先端部に座屈等を与えることなく容易に行い得るものである。
そして、前記リード線33をキャビティCAに対して供給するための供給ヘッド37は、前記キャビティCAの上部を閉じる蓋機能を兼ねると共に、圧縮成形した成形品59を取出す機能をも兼ねるものであるから、取出し装置を別個に設ける必要がなく、全体的構成の簡素化を図ることができるものである。すなわち、前述したごとき従来の問題を解消し得るものである。
なお、前記説明においては、共通の動力軸17にそれぞれカム23,31,45,55を関連付けて設け、上記動力軸17を回転することによって各カム23,31,45,55に関連した各動作を行う場合について説明したが、各動作を関連作動する構成としては、次のごとき構成とすることも可能である。
すなわち、図4に示すように、前記移動型用カム23、粉入れカム31、ヘッドカム45及びカッタカム55をそれぞれ別個のサーボモータ等のごとき適宜のアクチュエータ61A,61B,61C,61Dによって個別に回動する構成や、上記各アクチュエータ61A,61B,61C,61Dによって前記回動ベース11、粉末移動部材29、供給ヘッド37、カッター装置49を直接的に作動する構成などとすることができるものである。そして、前記各アクチュエータ61A,61B,61C,61Dの動作を、CNC装置などのごとき制御装置63によって制御することによっても、前述の一連の動作と同様の動作を関連付けて制御することができるものであり、前述したごとき効果を奏し得るものである。
図5は前記製造方法によって製造された陽極素子としての前記成形品59を使用した固体電解コンデンサー81を示すものである。
前記成形品59としては、タンタルやニオブ等の誘電体金属粉末を使用し、かつリード線33として同材質の金属を使用して、前述したように金属粉末を加圧成形してある。そして、前記成形品(陽極成形体)59を真空雰囲気中で焼結して多孔質化し、かつその表面に、電気化学的陽極酸化により誘電体膜であるタンタル酸化皮膜(Ta25)を形成して多孔質成形体の陽極素子83としてある。
そして、前記陽極素子83を硝酸マンガン溶液に浸漬し、この硝酸マンガン溶液が付着した状態の前記陽極素子83に熱を加えて硝酸マンガン溶液を分解し、表面に二酸化マンガン層85を形成する。なお、上記二酸化マンガン層85の形成工程は複数回繰り返されるものである。
上述のごとく二酸化マンガン層85を形成した後、次に上記二酸化マンガン層85上にカーボンペーストを塗布し乾燥してカーボン層87を形成する。さらに、このカーボン層87の表面に銀ペーストを塗布し乾燥して銀ペースト層89を形成する。そして、上記銀ペースト層89を介して陰極外部電極91を前記タンタル酸化皮膜と電気的に接合すると共に、前記リード線33に陽極外部電極93を例えば溶接により一体的に接合する。
その後、前記銀ペースト層89の外表面、銀ペースト層89と陰極外部電極91との接続部、リード線33と陽極外部電極93との接続部を覆うように、また前記陰極外部電極91及び陽極外部電極93を一体的に固定するように、例えばエポキシ樹脂等の樹脂によりモールディングを行い、モールド外装95を施すことにより、前記個体電解コンデンサー81が得られるものである。
上記例では、導電性被膜層として、二酸化マンガンからなる層を用いた。このほかに、導電性高分子を、二酸化マンガン層の代わりに用いることができる。例えば、ポリチオフェン、ポリアルキルアニリン、ポリアルコキシアニリン、アジピン酸存在下でピロールを酸化重合したポリピロール等などを好ましい例としてあげることができる。この中で、独バイエル社のポリチオフェン(商標バイトロン)または、チオフェン環あるいはチオフェン環と酸素を介して結合するアルキレン基を官能基で修飾したポリチオフェン誘導体は、陽極素子に対する密着性がよく、コンデンサー容量の周波数依存性が少ない、誘導損失が低い、漏洩電流が低い等の理由から、最も好ましい導電性被覆層としてあげることができる。
なお、上記説明においては金属粉末としてタンタル金属粉末を使用したタンタルチップ型固体電解コンデンサーの場合について例示したが、ニオブ金属粉末を使用して同様の操作を行うことにより、ニオブチップ型固体電解コンデンサーを得ることができるものである。
本発明の実施形態に係る製造装置の主要な構成を概略的、概念的に示した斜視説明図である。 図1に示した移動型部分の詳細説明図である。 主要部分の概略的な動作説明図である。 第2の実施形態を示す主要部の斜視説明図である。 固体電解コンデンサーの構成を示す断面説明図である。 従来の移動型の構成を示す説明図である。 従来例の動作説明図である。
符号の説明
3…固定型
5…金属粉末
7…移動型
15…モータ
17…動力軸
23…移動型用カム
29…粉末移動部材
29A…収容部
31…粉入れカム
33…リード線
37…供給ヘッド
39…蓋部材
45…ヘッドカム
49…カッター装置
51…保持プレート
55…カッターカム
59…成形品
61A,61B,61C,61D…アクチュエータ
63…制御装置

Claims (6)

  1. 固体電解コンデンサー用の陽極素子の製造方法であって、固定型上に配置した複数の移動型によって形成されたキャビティ内に金属粉末を充満させる工程と、前記金属粉末内にリード線の先端部を埋設するに先立って前記キャビティを拡大する工程と、前記金属粉末内にリード線の先端部を埋設した後に前記キャビティを縮小して前記金属粉末を圧縮成形すると共に前記リード線と金属粉末とを一体化する工程と、前記キャビティを拡大して圧縮成形体を前記キャビティから取り出す工程とを有することを特徴とする固体電解コンデンサー用の陽極素子の製造方法。
  2. 固体電解コンデンサー用の陽極素子の製造装置であって、固定型上に拡縮自在のキャビティを画成すべく互に拘束し合って前記固定型上に移動自在に設けられた複数の移動型と、前記キャビティ内に金属粉末を供給するための金属粉末供給手段と、前記キャビティ内の金属粉末内へリード線の先端部を埋設するためにリード線を供給するリード線供給手段と、前記金属粉末内へリード線の先端部を埋設するときに前記キャビティを拡大するためのキャビティ拡大手段とを備えていることを特徴とする固体電解コンデンサー用の陽極素子製造装置。
  3. 請求項2に記載の陽極素子製造装置において、前記複数の移動型による前記キャビティの拡縮動作と前記金属粉末供給手段の供給動作と前記リード線供給手段の供給動作の各動作を、共通のアクチュエータの動作に関連付けるための関連動作手段を備えていることを特徴とする固体電解コンデンサー用の陽極素子製造装置。
  4. 請求項2に記載の陽極素子製造装置において、前記複数の移動型を作動するための第1のアクチュエータと、前記金属粉末供給手段を作動するための第2のアクチュエータと、前記リード線供給手段を作動するための第3のアクチュエータと、前記第1,第2,第3の各アクチュエータを関連付けて制御するための制御装置とを備えていることを特徴とする固体電解コンデンサー用の陽極素子製造装置。
  5. 請求項2,3又は4に記載の陽極素子製造装置において、前記リード線供給手段は、前記キャビティ内において圧縮成形された圧縮成形体を取り出すための取出手段を兼用する構成であることを特徴とする固体電解コンデンサー用の陽極素子製造装置。
  6. 請求項1に記載の製造方法によって製造された陽極素子を使用した固体電解コンデンサーであって、前記陽極素子の表面に形成した二酸化マンガン又は導電性高分子からなる導電性被覆層、この導電性被覆層の表面に形成したカーボン層と、このカーボン層の表面に形成した銀ペースト層と、この銀ペースト層に電気的に接続した陰極外部電極と、前記陽極素子に備えたリード線に電気的に接続した陽極外部電極と、前記銀ペースト層を覆いかつ前記陰極外部電極及び陽極外部電極を一体化したモールド樹脂とを備えてなることを特徴とする固体電解コンデンサー。

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