JP4341768B2 - 引抜用潤滑剤および引抜加工方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は引抜用潤滑剤に関する。特に、炭素鋼、合金鋼で出来た鋼管の冷間引抜の技術に関する。更に詳しくは、鋼管引抜時に、焼付きが発生せず、かつ、引抜き後の鋼管が長期間錆びず、そして油が付着したまま熱処理しても、残留カーボン(スス)が残らず、耐焼付き性、防錆性、熱処理性に優れる伸管用低粘度冷間引抜油に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】
鋼管の冷間引抜きに際して、従来から広く用いられている潤滑剤や潤滑皮膜として、次の三つが挙げられる。
(1) 下地処理としてりん酸塩皮膜、或いは蓚酸塩皮膜などの化成皮膜を形成させた後、その皮膜上に金属石鹸、或いは油などを塗布する。
(2) 化成処理が困難な材料に対しては、合成樹脂皮膜などの塗布型の潤滑皮膜を形成させる。
(3) 硫黄系、りん系、或いは塩素系極圧剤を多量に配合した高粘度の引抜油を塗布する。
【0003】
これらの中、(1)の化成皮膜の上に、二次処理として金属石鹸を形成させる処理方法は引き抜き時の焼付きが少なく、かつ、生産コスト的にも比較的安価な為、広く使われている。
【0004】
しかし、この化成皮膜、及び金属石鹸皮膜は化学反応によるものである為、70〜80℃の高い温度で処理する必要があり、熱エネルギーの消費、作業環境などに欠点がある。更に、りん酸塩皮膜の場合、引き抜き後脱膜しないでそのまま高温で熱処理すると、材料表面近傍に浸りん層が発生し、応力が掛かった腐食環境下では、材料の応力腐食割れの原因になると言われており、鋼管の用途によっては適用できない場合が有る。
【0005】
次に、(2)の合成樹脂皮膜であるが、溶媒として揮発性が高い有機溶剤を使用した場合に、環境に悪影響を与え、水溶性の樹脂を用いた場合には、塗布後に乾燥工程が必要となり、かなりの工程増となる。又、一般的に、樹脂は、熱揮散性が悪く、カーボンが残りやすいので、熱処理の前に脱膜処理工程が必要となる問題も有る。
【0006】
最後に、(3)の引抜油の例として、特公平4−48839号公報に記載の冷間引抜き潤滑方法が挙げられる。この公報では、硫黄分が30重量%以上のジアルキルポリサルファイドの5〜40重量%と油脂とオレフィンとの化合物で該化合物中に硫黄分が15重量%以上結合したもの20〜70重量%と、油脂、合成油、鉱物油および高級脂肪酸から選ばれる1種または2種以上のベース油とポリイソブチレン系増粘剤から成り立ち、かつ、粘度が20℃で100〜3000センチポイズである潤滑油が開示されている。そして、この発明は、断面減少率30%以上の強加工度で引抜きに耐えられる潤滑性と引抜加工後の成品の表面を平滑で、かつ、光沢を持たせることにある。
【0007】
しかし、引抜き後の後工程に必要な性能である防錆性、熱処理性までは考慮されていない。すなわち、硫化油を多く配合した油は防錆性に劣る為、防錆添加剤が必要となる。又、一般的に、硫化油は熱処理時にススが残りやすい性質があり、引抜き後の鋼管表面に油が残存したまま熱処理すると、黒いススが管内外面に多く残る。黒いススが付着した鋼管を、二次加工(鋼管を更に細くする引抜加工、或いはメッキ等の表面処理、若しくは鋼管を所定の長さにカットした後の鍛造加工など)に回した場合、脱脂、酸洗が満足に出来なかったり、脱脂浴や酸洗浴を汚してしまう等の問題が起きる。
【0008】
従って、本発明が解決しようとする課題は、前記従来技術の抱える問題点を解決することであり、即ち、炭素鋼、合金鋼などの管の冷間引抜きの際に使用され、耐焼付き性確保と防錆性確保と管内外面に油が付着したまま熱処理しても残留カーボン(スス)が残らない性能を全て満足する伸管用冷間引抜潤滑油を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記の課題を解決する為の検討が本発明者によって鋭意押し進められて行った結果、ベース油(特に、油脂、合成エステル、及び鉱物油の群の中から選ばれる一種または二種以上のベース油)中に硫化油と不飽和脂肪酸とアミンとを配合させた潤滑油が用いられると、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0010】
上記知見を基にして本発明がなされたものであり、前記の課題は、油脂、合成エステル、及び鉱物油の群の中から選ばれる一種または二種以上のベース油と、
硫化油と、
不飽和脂肪酸と、
アミン
とを含有することを特徴とする引抜用潤滑剤によって解決される。
【0011】
特に、油脂、合成エステル、及び鉱物油の群の中から選ばれる一種または二種以上のベース油と、硫化油と、不飽和脂肪酸と、アミンとを含有してなり、
前記硫化油含有量が5〜80重量%、前記不飽和脂肪酸含有量が5〜30重量%、前記アミン含有量が1〜15重量%、残部が前記ベース油であることを特徴とする引抜用潤滑剤によって解決される。
【0012】
ここで、硫化油含有量が5〜80重量%の場合に特に好ましいのは次のような理由による。すなわち、5重量%未満の場合には、耐焼付性が低下する傾向に有り、80重量%を越えると、耐焼付性の効果が飽和する傾向が有るからによる。不飽和脂肪酸含有量が5〜30重量%の場合に特に好ましいのは次のような理由による。すなわち、5重量%未満の場合には、防錆力が劣る傾向に有り、30重量%を越えると、防錆力が飽和する傾向が有るからによる。アミン含有量が1〜15重量%の場合に特に好ましいのは次のような理由による。すなわち、1重量%未満の場合には、防錆力が低下する傾向に有り、15重量%を越えると、防錆力が飽和する傾向が有るからによる。
【0013】
尚、上記潤滑剤は、40℃における動粘度が20〜100mm2/S(特に、40mm2/S以上。80mm2/S以下。)であるものが好ましい。これは、低粘度油を添加することによって簡単に実現できる。そして、40℃における動粘度が20〜100mm2/S(特に、40mm2/S以上。80mm2/S以下。)のものを好ましいとしたのは、20mm2/S未満の場合には、潤滑性が低下する傾向が有り、100mm2/Sを越えた場合には、引抜き後の鋼管表面に残油量が多くなる傾向が有り、ススも多くなる傾向が有るからによる。
【0014】
本発明において、ベース油としては種々なものを用いることが出来る。但し、油脂、合成エステル、及び鉱物油の群の中から選ばれる一種または二種以上のものを好ましいものとして用いる。
【0015】
又、硫化油としては種々なものを用いることが出来る。但し、分子内に15重量%以上(特に、20重量%以上。又、50重量%以下、更には40重量%以下。)の硫黄分を含む硫化油を好ましいものとして用いる。ここで、分子内に15重量%以上(特に、20重量%以上)の硫黄分を含む硫化油が好ましいのは、15重量%未満では極圧性能、及び耐焼付性が劣るからである。そして、中でも、硫黄分含有量が前記のものであって、アルキル基の炭素数が6〜12(より好ましくは、9〜12)のジアルキルポリサルファイド及び炭素数が8〜18(より好ましくは、12〜18)の硫化オレフィンの群の中から選ばれる一種または二種以上のものを好ましいものとして用いる。ここで、上記ジアルキルポリサルファイドや硫化オレフィンが特に好ましいのは、熱処理時にススが特に残り難いからである。
【0016】
不飽和脂肪酸としては種々なものを用いることが出来る。本発明で不飽和脂肪酸としたのは、飽和脂肪酸は低温時析出することから、用いることが出来ない。尚、炭素数が16〜22の不飽和脂肪酸を好ましいものとして用いる。ここで、炭素数を16以上のものが好ましいとした理由は、炭素数が16未満の不飽和脂肪酸では、防錆性が劣る傾向が有るからによる。
【0017】
アミンとしては種々なものを用いることが出来る。但し、炭素数が8〜18の一級アミン、炭素数が24〜36の二級アミン、及び炭素数が14〜37の三級アミンの群の中から選ばれる一種または二種以上のものを好ましいものとして用いる。すなわち、これらのアミンは、引抜後の鋼管表面温度が200℃近くになっても、揮発せずに残存しており、防錆性が低下し難いからである。
【0018】
又、前記の課題は、上記の引抜用潤滑剤を鋼材に塗布し、引抜加工することを特徴とする引抜加工方法によって解決される。特に、上記の引抜用潤滑剤を鋼材に塗布し、冷間引抜加工することを特徴とする引抜加工方法によって解決される。
【0019】
【発明の実施の形態】
本発明になる引抜用潤滑剤は、ベース油(油脂、合成エステル、及び鉱物油の群の中から選ばれる一種または二種以上のベース油)と硫化油と不飽和脂肪酸とアミンとを含有する。特に、ベース油(油脂、合成エステル、及び鉱物油の群の中から選ばれる一種または二種以上のベース油)と硫化油と不飽和脂肪酸とアミンとを含有してなり、前記硫化油含有量が5〜80重量%(特に、20〜60重量%)、前記不飽和脂肪酸含有量が5〜30重量%(特に、10〜20重量%)、前記アミン含有量が1〜15重量%(特に、3〜10重量%)、残部が前記ベース油である。尚、本発明の特長を阻害しない程度で、他にも第5成分を含むものでも良い。上記潤滑剤は、特に、40℃における動粘度が20〜100mm2/S(特に、40〜80mm2/S)である。上記ベース油としては種々なものを用いることが出来るが、特に、油脂、合成エステル、及び鉱物油の群の中から選ばれる一種または二種以上のものである。上記硫化油としては種々なものを用いることが出来るが、特に、分子内に15重量%以上(特に、20重量%以上。又、50重量%以下、更には40重量%以下。)の硫黄分を含む硫化油である。中でも、分子内に20重量%以上(特に、50重量%以下、更には40重量%以下)の硫黄分を含み、かつ、炭素数が6〜12のアルキル基を有するジアルキルポリサルファイド、及び分子内に20重量%以上(特に、50重量%以下、更には40重量%以下)の硫黄分を含み、かつ、炭素数が8〜18の硫化オレフィンの群の中から選ばれる一種または二種以上のもである。上記不飽和脂肪酸としては種々なものを用いることが出来るが、特に、炭素数が16〜22の不飽和脂肪酸である。アミンとしては種々なものを用いることが出来るが、特に、炭素数が8〜18の一級アミン、炭素数が24〜36の二級アミン、及び炭素数が14〜37の三級アミンの群の中から選ばれる一種または二種以上のアミンである。
【0020】
以下、更に詳しく説明する。
【0021】
ベース油である油脂として、具体的には、例えばなたね油、大豆油、ラード油、ヤシ油、パーム油、ひまし油、牛脂等が挙げられる。合成エステルとしては、オレイン酸メチル、オレイン酸エチル、オレイン酸プロピル、オレイン酸ブチル、オレイン酸オクチルなどのモノエステル、エチレングリコール、トリメチロールプロパン、グリセリン、ペンタエリスリトールなどの多価アルコールと脂肪酸とを反応させたジエステル、トリエステル、テトラエステル等が挙げられる。鉱物油としては、マシン油等が挙げられる。
【0022】
硫化油、特に分子内に15重量%以上の硫黄分を含む硫化油としては、不飽和脂肪酸を多く含む植物油脂や動物油脂にオレフィンのメルカプタン化合物や硫黄を反応させたもの、或いは不飽和高級脂肪酸エステルに硫黄を混合し、高温(例えば、160〜190℃)で反応させて得られたもの等が挙げられる。
尚、塩素系極圧添加剤を使用すると、耐食性が低下する。又、りん系極圧添加剤を使用すると、熱処理後、浸りん問題が有る。従って、本発明では、基本的に、塩素系極圧添加剤やりん系極圧添加剤を使用しない。
【0023】
本発明では、特に好ましい硫化油として、アルキル基の炭素数が6〜12(より好ましくは、9〜12)のジアルキルポリサルファイドが挙げられる。このジアルキルポリサルファイトは下記の一般式で表される。
【0024】
R−Sx−R
(但し、R:アルキル基(炭素数6〜12),Sx:硫黄(x:1〜6))
具体的には、例えばジターシャリノニルポリサルファイド、ジターシャリドデシルポリサルファイド等が挙げられる。
【0025】
又、炭素数が8〜18の硫化オレフィンも特に好ましい硫化油である。
【0026】
不飽和脂肪酸としては、パルミトレイン酸、オレイン酸、エライジン酸、エルカ酸、リノール酸、リノレイン酸、イワシ酸などが挙げられる。
【0027】
炭素数が8〜18の一級アミンとしては、オクチルアミン、ドデシルアミン、ヤシアミン、牛脂アミン、オレイルアミンが挙げられる。炭素数が24〜36の二級アミンとしては、ジヤシアミン、ジ牛脂アミンなどが挙げられる。炭素数14〜37の三級アミンとしては、ドデシルジメチルアミン、オクタデシルジメチルアミンなどが挙げられる。
【0028】
そして、40℃における粘度を20〜100mm2/Sに調整するには、調整油が用いられる。例えば、低粘度油を添加することによって実施できる。例えば、鉱物油としては60秒スピンドル油、40℃で10cSt程度のマシン油など、又、合成エステルとしては低粘度のモノエステルなどで粘度調整できる。
【0029】
そして、上記の引抜用潤滑剤を鋼材に塗布し、引抜加工する。特に、上記の引抜用潤滑剤を鋼材に塗布し、冷間引抜加工する。
【0030】
以下に実施例を比較例と共に挙げ、具体的に説明する。
【0031】
【実施例および比較例】
下記の本発明の引抜油(引抜用潤滑剤)1〜8および本発明外の引抜油11〜15を表面に塗布して普通鋼パイプを引抜いた場合の潤滑試験、熱処理試験、及び屋内曝露防錆試験を行ったので、その結果を表−1に示す。
【0032】
[パイプの引抜試験]
供試パイプ;STKM17A
外径25.4mm,厚み3.0mm,長さ2000mm
処理工程
(1) アルカリ脱脂;ファインクリーナー4360(登録商標:日本パーカライジング(株)製),20g/L,60℃,30分浸漬
(2) 水洗
(3) 酸洗;塩酸,15%,室温,10分浸漬
(4) 水洗
(5) 乾燥;ジェットヒーターにてパイプ内外面を完全に乾燥
(6) 引抜油塗布;40℃の引抜油にパイプを浸漬
引抜試験
ダイス:KDダイス 径20mm
プラグ:円筒プラグ 径を変更し、リダクションを変えた。
リダクション:36%,40%,43%,46%,50%
引抜速度:17.8mm/分
潤滑性評価:焼付きが発生する限界のリダクション
[熱処理試験]
軽いリダクションで引抜いた後、油が付いたままのパイプを熱処理し、仕上がりの外観を判定する。
【0033】
供試パイプ;STKM17A
外径25.4mm,厚み3.0mm,長さ2000mm
処理工程
(1) アルカリ脱脂;ファインクリーナー4360(登録商標:日本パーカライジング(株)製),20g/L,60℃,30分浸漬
(2) 水洗
(3) 酸洗;塩酸,15%,室温,10分浸漬
(4) 水洗
(5) 乾燥;ジェットヒーターにてパイプ内外面を完全に乾燥
(6) 引抜油塗布;40℃の引抜油にパイプを浸漬
引抜
ダイス:KDダイス 径20mm
プラグ:円筒プラグ 径を変更し、リダクションを変えた。
リダクション:20%
引抜速度:17.8mm/分
熱処理
引き抜いたパイプを長さ100mmに切断し、熱処理試験に掛ける。
【0034】
管状炉:内径150mm、長さ1000mm
雰囲気ガス:窒素 1L/分
温度:最高到達温度700℃、昇温速度10℃/分
外観評価:パイプ内面の黒さを目視判定
◎ ;鉄素地そのもの
○ ;灰色
△ ;薄い黒色
× ;黒色
××;漆黒
[屋内曝露防錆試験(防錆性)]
熱処理試験用に引抜いた鋼管を屋内に放置し、経日での錆の発生度合いを観察した。観察部位は、引抜いた鋼管の中央部1mとし、外面を対象とした。観察対象面を錆発生発生面積比(%)で評価した。
【0035】
評価:◎ ;全く錆なし
○ ;錆5%未満
△ ;錆5%以上、25%未満
× ;錆25%以上、50%未満
××;錆50%%以上
表−1
潤滑性 熱処理性 防錆性
36% 43% 46% 50% 1日 3日 7日 14日
実施例1 良好 良好 良好 良好 ○ ◎ ◎ ◎ ○
実施例2 良好 良好 良好 良好 ◎ ◎ ◎ ◎ ◎
実施例3 良好 良好 良好 ○ ◎ ◎ ◎ ◎
比較例4 良好 良好 良好 良好 ○〜△ ◎ ◎ ◎ ○
実施例5 良好 良好 良好 良好 ○ ◎ ◎ ◎ ◎
実施例6 良好 良好 良好 良好 ◎ ◎ ◎ ◎ ○
実施例7 良好 良好 良好 良好 ◎ ◎ ◎ ◎ ○
実施例8 良好 良好 良好 ◎ ◎ ◎ ◎ ◎
比較例11良好 良好 良好 良好 ○ ◎ ○ △ △
比較例12良好 良好 良好 良好 ○ ◎ ◎ ○ △
比較例13焼付き焼付き ◎ ◎ ◎ ◎ ◎
比較例14良好 焼付き焼付き ○ ○ △ × ××
比較例15良好 良好 良好 良好 ×× ◎ ◎ ◎ ◎
表−1から判る通り、本発明のものは、潤滑性、熱処理性、及び防錆性の三性能を全て満足している。
【0036】
これに対して、ベース油、硫化油、不飽和脂肪酸、アミンの中のいずれか一つでも欠いた比較例になるものは、本発明が奏する特長を奏せていない。
【0037】
【発明の効果】
本発明品の潤滑油を用いて伸管すると、実操業上で求められる性能(潤滑性、防錆性、熱処理性の三性能)を充分満足しており、鋼管の引き抜き加工分野において利用価値は非常に大きい。
Claims (7)
- 油脂、合成エステル、及び鉱物油の群の中から選ばれる一種または二種以上のベース油と、
硫化油と、
不飽和脂肪酸と、
アミンとを含有してなり、
前記硫化油含有量が5〜80重量%、前記不飽和脂肪酸含有量が5〜30重量%、前記アミン含有量が1〜15重量%、残部が前記ベース油であって、
40℃における動粘度が20〜80mm 2 /Sである
ことを特徴とする引抜用潤滑剤。 - 硫化油は、分子内に15重量%以上の硫黄分を含む硫化油である
ことを特徴とする請求項1の引抜用潤滑剤。 - 硫化油は、分子内に20重量%以上の硫黄分を含み、かつ、炭素数が6〜12のアルキル基を有するジアルキルポリサルファイド、及び分子内に20重量%以上の硫黄分を含み、かつ、炭素数が8〜18の硫化オレフィンの群の中から選ばれる一種または二種以上のものである
ことを特徴とする請求項1又は請求項2の引抜用潤滑剤。 - 不飽和脂肪酸は、炭素数が16〜22の不飽和脂肪酸である
ことを特徴とする請求項1〜請求項3いずれかの引抜用潤滑剤。 - アミンは、炭素数が8〜18の一級アミン、炭素数が24〜36の二級アミン、及び炭素数が14〜37の三級アミンの群の中から選ばれる一種または二種以上のものである
ことを特徴とする請求項1〜請求項4いずれかの引抜用潤滑剤。 - 請求項1〜請求項5いずれかの引抜用潤滑剤を鋼材に塗布し、引抜加工する
ことを特徴とする引抜加工方法。 - 請求項1〜請求項5いずれかの引抜用潤滑剤を鋼材に塗布し、冷間引抜加工する
ことを特徴とする引抜加工方法。
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