JP4341280B2 - 飽和ポリエステル中空体の加熱結晶化装置及びその加熱方法 - Google Patents

飽和ポリエステル中空体の加熱結晶化装置及びその加熱方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4341280B2
JP4341280B2 JP2003105256A JP2003105256A JP4341280B2 JP 4341280 B2 JP4341280 B2 JP 4341280B2 JP 2003105256 A JP2003105256 A JP 2003105256A JP 2003105256 A JP2003105256 A JP 2003105256A JP 4341280 B2 JP4341280 B2 JP 4341280B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mouth
neck
light
heating
hollow body
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2003105256A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2004306510A (ja
Inventor
祐樹 鷲崎
悟 根本
昌広 石川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyo Seikan Kaisha Ltd
Original Assignee
Toyo Seikan Kaisha Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyo Seikan Kaisha Ltd filed Critical Toyo Seikan Kaisha Ltd
Priority to JP2003105256A priority Critical patent/JP4341280B2/ja
Publication of JP2004306510A publication Critical patent/JP2004306510A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4341280B2 publication Critical patent/JP4341280B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C49/00Blow-moulding, i.e. blowing a preform or parison to a desired shape within a mould; Apparatus therefor
    • B29C49/42Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
    • B29C49/64Heating or cooling preforms, parisons or blown articles
    • B29C49/68Ovens specially adapted for heating preforms or parisons
    • B29C49/6835Ovens specially adapted for heating preforms or parisons using reflectors

Landscapes

  • Processing And Handling Of Plastics And Other Materials For Molding In General (AREA)
  • Blow-Moulding Or Thermoforming Of Plastics Or The Like (AREA)

Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、飽和ポリエステル中空体の加熱結晶化装置及びその加熱方法に関し、さらに詳しくは、ポリエチレンテレフタレート等の飽和ポリエステルよりなる有底プリフォームもしくはボトル,カップ等の、キャップ等で密封されるべき口頸部を加熱結晶化する、飽和ポリエステル中空体の加熱結晶化装置及びその加熱方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
飽和ポリエステルよりなるボトルは、通常射出成形等による形成された無定形組織の有底プリフォームを、口頸部となるべき部分を残して、2軸延伸ブロー成形することによって製造される。
この種のボトルは、肩部,胴部及び底部が分子配向されており、透明性,ガスバリヤー性,強度,耐衝撃性等の容器特性に優れ、さらに、これらの肩部,胴部及び底部をヒートセットしたボトルは、熱間充填した場合に、これらの部分が収縮による変形が起こり難いという利点を有している。
【0003】
ところで、容器の口頸部は無定形組織のままであるので、熱間充填の際に口頸部全体もしくはねじ部等は変形し、密封性が損なわれやすい。
この欠点を解消するため、プリフォーム又は容器の口頸部を加熱して結晶化することにより、口頸部の硬度や耐熱性を向上させる技術が提案されている(特許文献1)。
【0004】
また、口頸部の変形を起こさずにしかも効率的に結晶化させるために、口頸部を第1段階で低い温度で加熱した後、引き続き加熱温度を高めて加熱・結晶化させることが提案されている(特許文献2)。
さらに、他の加熱手段に比べ、近赤外線ヒータを採用することにより口頸部の内外面が均一に加熱することができることが提案されている(特許文献3)。
【0005】
また、従来のヒータユニットは、反照射側半面にセラミックコーティングの施された近赤外ヒータと、反射板とから構成されている。
この近赤外ヒータは、反射板の曲面領域のほぼ中央部の、上下方向の二箇所に併設してある。また、反射板は、円筒を中心軸に沿って二つ割りした曲面とこの曲面の両端部から接線方向に延長されたトンネル形状を採用していた。
このような形状とすることにより、近赤外線ヒータから照射された照射光は、セラミックコーティングや反射板に反射され、又は反射されることなく直接に被加熱部に放射されていた(特許文献4)。
【0006】
【特許文献1】
特公平3−67499号公報
【特許文献2】
特公平3−26646号公報
【特許文献3】
特公平5−9261号公報
【特許文献4】
特公平6−22876号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のヒータユニットは、セラミックコーティングや反射板が照射光を反射しているものの、照射側に向かってほぼ放射状に照射しているので、口頸部から外れて照射される照射光が多く、照射光を加熱・結晶化が必要な部分のみに集光することが困難であった。
また、飽和ポリエステル中空体の口頸部は、口頸部の下部外周にねじ山やリング等が設けられており、肉厚が一定でない複雑な形状を有しており、前記問題がより顕在化していた。
さらに、エネルギーの有効利用の点からも改良が求められていた。
【0008】
本発明は、上記諸問題を解決すべく、照射光を加熱・結晶化させようとする部分に集光することにより、口頸部の形状、肉厚、物性及び光吸収率に起因する昇温特性に応じて加熱して均一な結晶化を可能とする、飽和ポリエステル中空体の加熱結晶化装置及びその加熱方法の提供を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するために、本発明の請求項1記載の飽和ポリエステル中空体の加熱結晶化装置は、飽和ポリエステル中空体の口頸部に、ヒータユニットからの光を照射して加熱することにより、前記口頸部を結晶化させる飽和ポリエステル中空体の加熱結晶化装置であって、前記ヒータユニット、加熱ランプと、この加熱ランプから照射された光を集光する集光手段と、この集光手段から照射された光を前記口頸部の所定位置に所定の光強度で照射する照射光制御手段とを具備した構成とし、かつ、このような構成からなるヒータユニットを、最初に前記口頸部を照射する前部エリアと、最後に前記口頸部を照射する後部エリアと、前記前部エリア及び後部エリアの中間で前記口頸部を照射する中部エリアに配置し、前記照射光制御手段によって、前記前部エリア、中部エリア及び後部エリアにおけるヒータユニットからの照射光の焦点位置が、順次、前記口頸部の奥側となるように設定した構成としてある。
このようにすると、口頸部の手前側から奥側に向けて順次効率よく光を照射することができるので、均一な加熱が可能となり、加熱ランプ本体のエネルギーも有効に利用でき、消費電力を低減することができる。
【0010】
また、本発明の請求項2記載の飽和ポリエステル中空体の加熱結晶化装置は、前記前部エリア、中部エリア及び後部エリアにおけるヒータユニットが、前記口頸部の形状,肉厚及び光吸収率に起因する昇温特性に応じて、前記光を照射する構成としてある。
このようにすると、ほぼ均一な光強度の光を照射しただけでは結晶化にむらが発生する口頸部に対して、昇温特性にもとづいて加熱したいポイントを重点的に加熱できるので、より均一な結晶化を実現することができる。
【0011】
また、本発明の請求項3記載の飽和ポリエステル中空体の加熱結晶化装置は、前記前部エリア、中部エリア及び後部エリアにおけるヒータユニットを、前記飽和ポリエステル中空体の搬送経路に沿って、並設した構成としてある。
このようにすると、飽和ポリエステル中空体の口頸部を、複数のヒータユニットの前を連続して通過させることにより連続的に加熱することができ、飽和ポリエステル中空体の連続結晶化が可能となり生産効率を向上させることができる。
【0012】
また、本発明の請求項4記載の飽和ポリエステル中空体の加熱結晶化装置は、前記集光手段を一定の焦点距離を有する反射板とし、かつ、前記照射光制御手段を、前記加熱ランプ及び集光手段の設置位置及び/又は設置方向を調整可能な位置調整手段とした構成としてある。
このようにすると、ヒータユニットの構造を単純化することができるとともに、照射光を口頸部の所定位置に所定の光強度で容易に照射することができる。
【0013】
また、本発明の請求項5記載の飽和ポリエステル中空体の加熱方法は、飽和ポリエステル中空体の口頸部に、ヒータユニットからの光を照射し加熱することにより、前記口頸部を結晶化させる飽和ポリエステル中空体の加熱方法であって、前記ヒータユニットを複数配置し、これら複数のヒータユニットにおける光の焦点位置を異ならせ、前記口頸部の昇温しにくい部分から加熱を開始させる方法としてある。
【0014】
また、本発明の請求項6記載の飽和ポリエステル中空体の加熱方法は、前記口頸部の最も昇温しにくい部分から加熱を開始し、次に昇温しにくい部分を加熱する際、既に加熱した部分の保温も行う方法としてある
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な各実施形態について、図面を参照して説明する。
【0016】
[飽和ポリエステル中空体の加熱結晶化装置]
図1は、本発明にかかる飽和ポリエステル中空体の加熱結晶化装置の実施形態における要部の構成を説明するための概略図であり、(a)は正面図を、(b)はA−A断面図を示している。
同図において、加熱結晶化装置1は、飽和ポリエステル中空体の口頸部であるペットボトルのプリフォーム10の口部11に、照射光20を照射して加熱することにより、口部11を結晶化させるヒータユニット30を備えた構成としてある。
また、本実施形態の加熱結晶化装置1は、通常、プリフォーム結晶化装置(図示せず)の加熱部として使用される。なお、本発明にかかる加熱結晶化装置1は、プリフォーム結晶化装置に用いられる場合に限定されるものではない。
【0017】
ヒータユニット30は、細長い矩形箱状の筐体33に、加熱ランプとして棒状のハロゲンランプ31と反射板32を収納してある。
また、「ハロゲンランプ」とは、封入ガスに不活性ガスおよび微量のハロゲン物質を添加した赤外線電球をいい、本実施形態では、近赤外線を照射するハロゲンランプ31を使用している。
なお、使用する加熱ランプは、ハロゲンランプ31に限定されるものではなく、たとえば、光照射により加熱する一般的な赤外線ランプ等を使用することもできる。また、加熱ランプは、棒状の形状に限定されるものではない。
【0018】
反射板32は、同図(b)に示すように、一定の焦点距離を有する湾曲状に形成されており、二次元的には、ハロゲンランプ31から照射された照射光20を、照射側の任意の一点(F点)に反射し集光する形状としてある。したがって、三次元的には、同図(a)に示すように、棒状のハロゲンランプ31から照射された照射光20を、照射側の任意の線(f線)上に反射することになる。
このようにすることにより、ヒータユニット30は、ハロゲンランプ31から照射される一部の光を除いて、大部分の光を口頸部に照射することができエネルギー効率が改善され、消費電力を低減することができる。
【0019】
また、消費電力を低減することにより、たとえば、ヒータユニット30を水冷しなくてもすみ、構造を単純化することができ、設備費用のコストダウンを図ることができる。
さらに、照射光20を口頸部に効率よく照射することにより、たとえば、熱風による加熱をしなくてもすむので、構造をより単純化することができる。
なお、図示してないが、反射板32に冷却フィンを形成するとよく、これにより、冷却効率を向上させることができる。
【0020】
筐体33は、細長い四角柱状の形状としてあり、照射側の側面から反射板32及びハロゲンランプ31を収納する構造としてある。なお、筐体33の形状は、本例に限定されるものではない。
この筐体33は、ハロゲンランプ31の両端部を支持し、図示してないが、ハロゲンランプ31の電源ケーブルが、両端面から引き出される。
【0021】
また、筐体33は、背面に固定板35が突設されており、この固定板35がボルト36により固定手段34と連結されている。このボルト36を緩めると、ヒータユニット30を上下方向に回動させることができ、ヒータユニット30の傾きを調整することができる。さらに、この固定手段34は、スタンド311に上下方向に移動自在に連結されている。また、スタンド311は、ホルダー210に向って進退可能な構造としてある。これにより、ヒータユニット30は、プリフォーム10の口部11に対して、水平及び垂直方向の距離と、照射角度を自在に調整することができる。
このように、ヒータユニット30は、照射制御手段として、固定手段34及びスタンド311からなる位置調整手段37を備えており、位置調整手段37により筐体33と口部11の位置関係を調整することによって、照射光20を口部11の所定位置に所定の光強度で照射することができる。
【0022】
また、上記構成のヒータユニット30は、図示してないが、プリフォーム結晶化装置の移送装置に沿って、複数個並設されている。
このようにすると、プリフォーム10の口部11を、複数のヒータユニット30の前を連続して通過させることにより連続的に加熱することができ、口部11の連続結晶化が可能となり生産効率を向上させることができる。
【0023】
ここで、好ましくは、各ヒータユニット30が、プリフォーム10の口部11の形状,肉厚及び光吸収率に起因する昇温特性に応じて、照射光20を口部11の所定位置に所定の光強度で照射するとよく、このようにすると、ほぼ均一な光強度の光を照射しただけでは結晶化にむらが発生する口頸部に対して、昇温特性にもとづいて加熱したいポイントを重点的に加熱できるので、より均一な結晶化を実現することができる。
【0024】
また、「昇温特性」とは、光を口頸部に照射して加熱したとき、口頸部の各部の温度上昇率をいう。たとえば、ペットボトルのプリフォーム10は、口部11の上部にねじ山13が形成され、中段部に段付き部14が形成され、下部にリング12が形成されている。このため、肉厚が厚い部分の昇温特性は小さくなり、温度が上昇しにくくなる。
また、結晶化前のプリフォーム10は、無色透明であるのに対し、結晶化されると白色に変化し光吸収率が変化する。このため、無色透明状態から白化した部分は、昇温特性が大きくなり急激に温度上昇する、一方、白化した部分により照射光20が遮られる部分は、照射光20による昇温特性が急激に小さくなる。
すなわち、「昇温特性に応じて」とは、「昇温特性を考慮して、均一な結晶化を可能とする照射条件にて」といった意味である。
【0025】
具体的には、上記移送装置を、前部エリア,中部エリア,後部エリア(図示せず)に分けて、各エリアに対応するヒータユニット30の固定位置を調整してある。
図2は、プリフォーム10の口部11への照射例を説明するための概略側面図を示している。
同図において、前部エリアに対応するヒータユニット30は、リング12の奥部F1点を焦点とする位置に配設してあり、最も昇温しにくいポイントから加熱を開始する。通常、結晶化する前の口部11は無色透明であるが、照射光20が透過すると加熱され、たとえば、F1´点における口部11の表面部分も加熱される。
【0026】
また、焦点に近づくほど照射面積が小さくなり、照射面積に反比例するように光強度が強くなるので、リング12は、強い光強度の光で加熱される。すなわち、リング12は、他の部分に比べ温度が上がりにくいので、昇温しやすい部分とほぼ同じタイミングで白化できるように、予備加熱として加熱する。
ただし、加熱方法は、これに限定されるものではなく、たとえば、加熱によりF1点付近を白化させてもよく、このようにすると、白化した部分の照射面側の昇温特性が大きくなり、口部11の奥側から手前側に向かって効率よく光加熱することができる。
【0027】
次に、中部エリアに対応するヒータユニット30は、リング12の奥部F1点より奥側に位置するF2点,F3点,F4点を焦点とする位置に順番に配設してある。
すなわち、F2点への照射により、段付き部14を重点的に加熱し、F3点及びF4点への照射により、ねじ山13を重点的に加熱してある。これにより、昇温しにくいねじ山13や段付き部14を予備加熱として加熱するとともに、既に加熱したリング12を保温する。
このように、中部エリアのヒータユニット30は、口部11の段付き部14やねじ山13といった肉厚の厚い部分を重点的に加熱することができるので、肉厚にかかわらず、均一な結晶化を実現することができる。
【0028】
次に、後部エリアに対応するヒータユニット30は、F4点より奥側に位置するF5点を焦点とする位置に配設してあり、口部11の最上部を含めて口部11全体を加熱し、全体的に均一な結晶化を実現する。
なお、本実施形態では、ヒータユニット30を水平方向に移動させることにより、焦点位置(F1点,F2点,F3点,F4点,F5点)を変更しているが、この構成に限定されるものではなく、たとえば、口部11の形状等によっては、ヒータユニット30を垂直方向に移動させたり、ヒータユニット30の照射方向を変更してもよい。このようにすると、ヒータユニット30による加熱条件をより自由に設定することができる。
【0029】
このように、本実施形態の飽和ポリエステル中空体の加熱結晶化装置1は、ハロゲンランプ31から照射される光を集光することができるので、加熱対象である口頸部に効率よく照射光20を照射することができ、エネルギー効率を向上させることができる。
また、口頸部の昇温特性に応じて、口頸部の所定位置に所定の光強度の照射光を照射するので、たとえば、肉厚が異なり、形状の複雑な口頸部に対しても、より均一な結晶化を実現することができる。
【0030】
なお、本実施形態では、一定の焦点距離を有する反射板32と、反射板32及びハロゲンランプ31の設置位置を調整する位置調整手段37により、口頸部の所定位置に所定の光強度の照射光を照射しているが、この構成に限定されるものではない。
たとえば、図3に示す加熱結晶化装置1aは、反面がセラミックコーティングされた近赤外線ヒータ41と、反射板42と、焦点(F点)に集光するレンズ43,44とからなっており、レンズ位置を変更することにより、又は、近赤外線ヒータ41を電圧制御することにより、所定位置への光強度を制御することができる。
【0031】
[飽和ポリエステル中空体の加熱方法]
本発明は、飽和ポリエステル中空体の加熱方法としても有効である。
また、本実施形態の飽和ポリエステル中空体の加熱方法は、上記加熱結晶化装置1によって、実施される加熱方法である。
本実施形態の加熱方法は、ヒータユニット30からの光を、プリフォーム10の口部11に照射して加熱することにより、口部11を結晶化させる飽和ポリエステル中空体の加熱方法であって、ヒータユニット30からの光を、口部11の所定位置に所定の光強度で集光させることにより、口部11を加熱する方法としてある。
【0032】
このように、ハロゲンランプ31から照射された光を口部11に集光することにより、口部11に入射しない光を低減することができるので、エネルギー効率を改善することができ、消費電力を低減することができる。
また、口部11に対する焦点距離を調整することにより、光強度を調整することができる。すなわち、照射光20の照射面積が小さくなるように焦点距離を調整すると、光強度が強くなり、逆に、照射面積が大きくなるように焦点距離を調整すると、光強度が弱くなる。このようにして、口部11の所定位置における光強度を容易に調節することができ、加熱エネルギーを精度よく制御することができる。
【0033】
また、一般的に、複雑な形状,肉厚が異なる又は光吸収率が異なる口頸部は、各部における昇温特性が異なる。たとえば、太陽光のように均一な光強度の光により加熱される場合、肉厚が厚い部分は、熱源に近い部分が昇温しやすく、熱源から離れるほど昇温しにくくなる。
このように、加熱条件が安定しないと、結晶化が不十分な部分は、機械的強度が低くなり、また、結晶化が進みすぎた部分は、もろくなり変形することから、より均一に結晶化させることが要求される。
【0034】
このため、口頸部の各部における昇温特性に応じて、各部に照射する光の光強度を制御するとよく、このようにすると、たとえば、複雑な形状の口頸部に対しても、各部の温度プロファイルを合わせることができるので、均一に結晶化させることができる。
たとえば、熱源に対して、手前の部分が白化すると、光が遮られた後方の部分は、熱伝導により昇温することとなり、昇温特性が小さくなる。このような場合には、光が遮られないように、まず、後方の部分に集光の焦点距離を合わせて、後方から手前に向かって徐々に加熱するとよい。
この際、白化により光吸収率が増加するので、手前の部分は光強度が低い光でも効率よく加熱することができる。
【0035】
また、好ましくは、口頸部の光が届きにくい部分に、光を優先的に集光させるとよく、これにより、口頸部が加熱により白色化又は変色して光吸収率が変化する場合に、光吸収率の変化に応じて又はこの変化を利用して、効率よく加熱することができる。
【0036】
さらに、好ましくは、上述したように、集光手段として一定の焦点距離を有する反射板32を用い、ハロゲンランプ31及び反射板32の設置位置及び/又は設置方向を調整する方法とするとよく、このようにすると、照射光20を口部11の所定位置に所定の光強度で容易に照射することができる。
【0037】
以上、本発明の飽和ポリエステル中空体の加熱結晶化装置及びその加熱方法について、好ましい実施形態を示して説明したが、本発明は、上述した実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲で種々の変更実施が可能であることは言うまでもない。
また、加熱対象は、ペットボトルのプリフォーム10の口部11に限定されるものではなく、たとえば、ペットボトル以外の容器等の口頸部であってもよい。
【0038】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明における飽和ポリエステル中空体の加熱結晶化装置及びその加熱方法によれば、口頸部に効率よく光を照射することができるので、エネルギー効率を改善することができる。
さらに、口頸部の形状,肉厚及び光吸収率に起因する昇温特性にもとづいて、光強度を容易に調整することができるので、口頸部をより均一に結晶化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明にかかる飽和ポリエステル中空体の加熱結晶化装置の実施形態における要部の構成を説明するための概略図であり、(a)は正面図を、(b)はA−A断面図を示している。
【図2】図2は、本実施形態にかかるプリフォームの口部への照射例を説明するための概略側面図を示している。
【図3】図3は、集光手段としてレンズを用いた応用例を説明するための概略断面図を示している。
【符号の説明】
1,1a 加熱結晶化装置
10 プリフォーム
11 口部
12 リング
13 ねじ山
14 段付き部
20 照射光
30 ヒータユニット
31 ハロゲンランプ
32 反射板
33 筐体
34 固定手段
35 固定板
36 ボルト
37 位置調整手段
41 近赤外線ヒータ
42 反射板
43,44 レンズ
210 ホルダー
311 スタンド

Claims (6)

  1. 飽和ポリエステル中空体の口頸部に、ヒータユニットからの光を照射して加熱することにより、前記口頸部を結晶化させる飽和ポリエステル中空体の加熱結晶化装置であって、
    前記ヒータユニット、加熱ランプと、この加熱ランプから照射された光を集光する集光手段と、この集光手段から照射された光を前記口頸部の所定位置に所定の光強度で照射する照射光制御手段とを具備した構成とし、
    かつ、このような構成からなるヒータユニットを、最初に前記口頸部を照射する前部エリアと、最後に前記口頸部を照射する後部エリアと、前記前部エリア及び後部エリアの中間で前記口頸部を照射する中部エリアに配置し、
    前記照射光制御手段によって、前記前部エリア、中部エリア及び後部エリアにおけるヒータユニットからの照射光の焦点位置が、順次、前記口頸部の奥側となるように設定した、
    ことを特徴とする飽和ポリエステル中空体の加熱結晶化装置。
  2. 前記前部エリア、中部エリア及び後部エリアにおけるヒータユニットが、前記口頸部の形状,肉厚及び光吸収率に起因する昇温特性に応じて、前記光を照射することを特徴とする請求項1記載の飽和ポリエステル中空体の加熱結晶化装置。
  3. 前記前部エリア、中部エリア及び後部エリアにおけるヒータユニットを、前記飽和ポリエステル中空体の搬送経路に沿って、並設したことを特徴とする請求項1又は2記載の飽和ポリエステル中空体の加熱結晶化装置。
  4. 前記集光手段を一定の焦点距離を有する反射板とし、かつ、前記照射光制御手段を、前記加熱ランプ及び集光手段の設置位置及び/又は設置方向を調整可能な位置調整手段としたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の飽和ポリエステル中空体の加熱結晶化装置。
  5. 飽和ポリエステル中空体の口頸部に、ヒータユニットからの光を照射して加熱することにより、前記口頸部を結晶化させる飽和ポリエステル中空体の加熱方法であって、
    前記ヒータユニットを複数配置し、これら複数のヒータユニットにおける光の焦点位置を異ならせ、前記口頸部の昇温しにくい部分から加熱を開始させることを特徴とする飽和ポリエステル中空体の加熱方法。
  6. 前記口頸部の最も昇温しにくい部分から加熱を開始し、次に昇温しにくい部分を加熱する際、既に加熱した部分の保温も行うことを特徴とする請求項5記載の飽和ポリエステル中空体の加熱方法。
JP2003105256A 2003-04-09 2003-04-09 飽和ポリエステル中空体の加熱結晶化装置及びその加熱方法 Expired - Lifetime JP4341280B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003105256A JP4341280B2 (ja) 2003-04-09 2003-04-09 飽和ポリエステル中空体の加熱結晶化装置及びその加熱方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003105256A JP4341280B2 (ja) 2003-04-09 2003-04-09 飽和ポリエステル中空体の加熱結晶化装置及びその加熱方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2004306510A JP2004306510A (ja) 2004-11-04
JP4341280B2 true JP4341280B2 (ja) 2009-10-07

Family

ID=33467822

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003105256A Expired - Lifetime JP4341280B2 (ja) 2003-04-09 2003-04-09 飽和ポリエステル中空体の加熱結晶化装置及びその加熱方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4341280B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE202008005252U1 (de) * 2008-04-17 2008-07-10 Krones Ag Lampenvorrichtung sowie Heizstrecke für die Erwärmung von Vorformlingen für die Herstellung von Behältnissen
JP6021685B2 (ja) * 2013-02-22 2016-11-09 三菱重工食品包装機械株式会社 プリフォーム加熱装置
KR101484907B1 (ko) * 2013-04-02 2015-01-21 현대자동차주식회사 근적외선 집광가열유닛과 이를 이용한 근적외선 집광가열장치
DE102014105675A1 (de) * 2014-04-23 2015-11-12 Krones Aktiengesellschaft Vorrichtung und Verfahren zum Erwärmen von Kunststoffvorformlingen
CN110605843A (zh) * 2019-07-05 2019-12-24 广州达意隆包装机械股份有限公司 一种瓶胚加温灯管可调结构及瓶胚加温机构

Also Published As

Publication number Publication date
JP2004306510A (ja) 2004-11-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6361301B1 (en) Heater assembly for blow molding plastic preforms
US3975618A (en) Method and apparatus for heating synthetic plastic components
US9296148B2 (en) Method of heating preforms for the manufacture of containers
ES2583761T3 (es) Procedimiento para la producción de una lente de material plástico de una instalación de iluminación de vehículo de motor, lente de material plástico producida según el procedimiento y herramienta para la producción de la lente de material plástico
US9000333B2 (en) Heating installation and reflecting device for a heating installation
CN1218828C (zh) 预塑形坯的加热方法和加热装置
CN101185988B (zh) 激光照射装置及照射方法、装置的制造方法
JP4341280B2 (ja) 飽和ポリエステル中空体の加熱結晶化装置及びその加熱方法
US4605839A (en) Dual parison heating reflector and method
JPH11508834A (ja) 容器のプレフォームを選択的に加熱する方法及び装置
EP2964446B1 (en) Heating system for pet-preforms
JP4577311B2 (ja) 飽和ポリエステル中空体の加熱結晶化装置及びその加熱方法
CN106029339B (zh) 设置有具有汇聚的壁的光学包围区段的毛坯处理单元
EP2483046A1 (en) Arrangement of a counter reflector device for use in heating an object, installation and method of heating
US20160052174A1 (en) Attachable reflector
KR100863240B1 (ko) 포화 폴리에스테르 중공체의 가열결정화 장치 및 그가열방법
KR101500985B1 (ko) 일정면적에 대한 급속 및 균일한 가열과 온도 제어가 가능한 블로잉 성형 유닛을 갖는 블로잉 성형 장치
US20120104662A1 (en) Bracket for a quartz lamp of a blow molding machine
JP2005001383A (ja) プラスチック容器の製造方法、プリフォームの加熱方法およびプラスチック容器の加熱方法
CN1553126A (zh) 一种新型光学点状区域加热装置
JP2011177926A (ja) 近赤外線ヒータとプリフォームの加熱方法
CN2641533Y (zh) 一种新型光学点状区域加热装置
JP4165316B2 (ja) プラスチック成形体光加熱装置
WO2010010492A2 (en) Infrared filter of a light source for heating an object
US20150306808A1 (en) Apparatus and method for heating plastic parisons

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060323

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20071114

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080205

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080402

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090616

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090629

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120717

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4341280

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120717

Year of fee payment: 3

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120717

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130717

Year of fee payment: 4

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130717

Year of fee payment: 4

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

EXPY Cancellation because of completion of term