JP4340623B2 - 埋設管の更新方法及び埋設管の更新用器具 - Google Patents

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この出願の発明は、管推進機を使用して既設の埋設管を掘削しつつ新設の埋設管を埋設して埋設管を取り替える埋設管の更新方法及びその方法の実施に使用する埋設管の更新用器具に関する。
地下に埋設した下水管等の既設の埋設管が老朽化する等してこれを新しい埋設管に取り替える場合、従来は、既設の埋設管が埋設されている区域を地上から地下に向けて開削した後、既設の埋設管を新しい埋設管に取り替えて埋め戻す開削工法が多用されていた。こうした開削工法による埋設管の取替え方法は、都市部で交通渋滞をもたらすほか、地盤が緩みやすいという問題があった。
こうした問題を解消するため、地中に埋設されている既設の埋設管を管推進機の先導体により掘削して排出し、こうして形成された地下坑内に、新しい新設の埋設管を管推進機の元押し装置により推進して埋設することにより、埋設管を取り替えて更新する方法が最近開発されている。こうした管推進工法を利用した埋設管の更新方法に関する技術としては、これまで種々の技術が提案されている。
しかしながら、こうした従来例の技術のうちの多くの技術は、何れも、新設の埋設管を既設の埋設管の埋設経路と同じ位置に埋設して既設の埋設管と取り替える場合にしか使用することができない。そのため、既設の埋設管の埋設経路を部分的に修正して新設の埋設管を埋設する必要が生じた場合には、こうした要求に応えることができない。また、これらの技術は、既設の埋設管をこれと略同径の新設の埋設管に取り替える場合にしか使用することができない。そのため、当該地域の人口の増加や周辺環境の変化から、新設の埋設管の口径を拡大する要求が生じた場合には、こうした要求に応えることもできない。
管推進工法を利用した埋設管の更新方法に関する従来例の種々の技術のうち、こうした問題を解消できる技術としては、特許文献1に記載の経年管の非開削更新工法に係る発明を挙げることができる。そこで、特許文献1に記載の工法を、特許文献1で使用している用語や符号を括弧内に付記しながら概説する。この特許文献1に記載の従来の技術は、土の支持力を向上するための充填材(閉塞材12)を既設の埋設管(経年管7)の内部に注入することにより、その内部を略均一で十分な支持力を有する状態にした後、既設の埋設管を管推進機の先導体(掘削機3)で切削してから、新設の埋設管(新管6)を推進埋設することにより、既設の埋設管を新設の埋設管と取り替えるようにした工法である。
従来の技術では、中空の既設の埋設管の内部を、充填材の充填により、周囲の地盤に近い支持力を有する状態に地盤改良するようにしているので、通常の地盤で管推進工法を実施する場合と同様、既設の埋設管の埋設経路や口径に左右されることなく、所望の口径の新設の埋設管を、設定した所望の経路に従って埋設することが可能となる。また、先導体を方向修正する際に、方向修正に必要な地盤に匹敵する反力を既設の埋設管内の充填材から得ることができるため、先導体の方向修正を円滑に行うことができて、新設の埋設管を所期の埋設経路に従って適正に埋設することができる。
次に、この種の従来の技術を適用して、枝管が接続されている既設の下水管を新しい下水管と取り替える場合の埋設管の更新方法の一例を、図5及び図6に基づいて具体的に説明する。図5は、従来の技術を適用して下水管を取り替える場合の埋設管の更新方法を実施するときの状態を示す縦断面図、図6は、枝管を下水管に接続した部分の図5の横断面図である。
これらの図において、2は単位長さに製作されすでに地中に埋設されている既設の埋設管、3はこの既設の埋設管2内に充填されて固化時に強度を有する充填材、4は注入ポンプ5から送られる充填材3を既設の埋設管2内に注入するための管路をなし注入側の隔壁6を貫通させた注入管、5は地上に設置され充填材3を圧送する注入ポンプ、6は充填材3が注入される側の既設の埋設管2の口を塞ぐ注入側の隔壁、7は注入された充填材3が流出する側の既設の埋設管2の口を塞ぐ流出側の隔壁、8はこの流出側の隔壁7に設けられ充填材3の注入時に既設の埋設管2内の空気を抜くエア抜き用のバルブ、9は先導体の推進の出発点となる発進立坑、10は先導体の到達点となる到達立坑、11は家屋からの排水を下水管本管としての既設の埋設管2に流すための枝管としてのサービス管、12は家屋からの排水をサービス管11に導入する際に一旦貯留するための宅地升である。
これらの図には、既設の埋設管2内への充填材3の充填を終了した直後の状態が示されており、図示はしていないが、発進立坑9には、前部にカッタヘッドを備えた先導体とこれを推進するための元押し装置とが設置され、先導体の後端には、先導体の推進時に、新たに設置される新設の埋設管や排土管が連結され、適宜継ぎ足される。新設の埋設管は、1〜2.43m程度の単位長さを有し、互いに嵌め合わせて接続することができるようになっている。取替えの対象となる既設の埋設管2は、一般に鉄筋コンクリート製だが、先導体で破砕可能な材質であれば、製作材料は問わない。充填材3としては、例えば、セメントミルクやセメント・ベントナイト等を使用し、要は、既設の埋設管2に注入により充填することができ固化時に通常の地盤と同等の強度をだせるものを使用する。こうした充填材3は、粘性を有するので、注入時に既設の埋設管2内に満遍なく密に充填することができるように、注入ポンプ5で圧力を加えて注入するようにしている。
発進立坑9と到達立坑10とは、新しい埋設管に交換することを予定している既設の埋設管2の施工区間に、例えば100m間隔で設置される。一施工区間の埋設管2には、多数のサービス管11が接続されており、図5には、こうした状況を簡略的に示している。この従来の埋設管の更新方法のように充填材3を埋設管2内に充填する方法では、この方法の実施時に各所からの排水を、サービス管11を通じて既設の埋設管2に流すことができなくなる。その場合には、例えば、特許文献2に示されているように埋設管2の施工区間をバイパスする管路を、施工区間の上流側及び下流側の個所で埋設管2に連結して仮設し、前記排水を、この仮設の管路により埋設管2の施工区間をバイパスさせて、施工区間の下流側の埋設管2に流すようにする方法が考えられる。
この従来の技術に係る埋設管の更新方法を実施するときには、図5に示すように充填材3を既設の埋設管2内に充填して固化した後に、新設の埋設管や排土管を連結した先導体を、カッタヘッドを回転駆動しながら元押し装置で推進して、通例により管推進工法を実施する。そうすると、先導体は、既設の埋設管2を破砕しながら掘進し、その間、埋設管2の破砕片を、排土管を通じて地上に排出しながら、新設の埋設管を地中に押し込んで既設の埋設管2を新しい埋設管に取り換える。この埋設管の更新方法は、中空の既設の埋設管2内に充填材3を充填して固化することにより、埋設管2の中空部を、通常の地盤に近い強度にするように改質しているので、すでに述べたように、所望の口径の新設の埋設管を所望の経路に従って埋設することが可能となり、また、先導体の方向修正を円滑に行うことができて、新設の埋設管を所期の埋設経路に従って適正に埋設することができる。
特許第2912155号公報(第2−3頁、図1−5) 実公平6−13890号公報(第2−3頁、図1−2)
以上のような管推進工法を利用した従来の技術に係る埋設管の更新方法にあっては、こうした利点がある反面、充填材3を既設の埋設管2内に充填するときに、充填材3を注入ポンプ5で圧力を加えて埋設管2内に注入する必要があるため、埋設管2に注入された充填材3が枝管としてのサービス管11内に浸入するという問題点のあることが判明した。充填材3を既設の埋設管2内に充填するときには、埋設管2の施工区間における管の長さと埋設管2の内径に基づいて、埋設管2内に注入すべき充填材3の量を定めるが、充填材3がこのようにサービス管11内に浸入すると、充填材3を既設の埋設管2内に満遍なく充填することができなくなって新設の埋設管を精度よく埋設することができなくなる。
現状では、充填材3が既設の埋設管2内に満遍なく充填されているか否かを確認する手段がなく、こうした事態の発生を防ぐことができない。加えて、充填材3は、サービス管11内に浸入するだけではなく、場合によっては、図5及び図6に示すように宅地升12内に浸入する事態も発生する。こうした事態が発生すると、サービス管11内や宅地升12内からの充填材3の除去作業に無駄な手間を要するだけではなく、埋設管2やサービス管11内に付着した汚泥が充填材3と共に逆流して、多数の家屋の配管設備にまで被害を与える危険性がある。
ところで、既設の埋設管2は、埋設管2の本体が破損したり埋設管2の連結部が破損したりするというように、地殻変動や老朽化により破損していることがある。地山によっては、こうした埋設管2の破損部から地下水が埋設管2内に流入することもあり、この種の地山では、充填材3を注入ポンプ5で既設の埋設管2内に注入すると、埋設管2内に充填した充填材3が地中に流出してしまうという問題点のあることも判明した。こうした事態が発生したときには、やはり、充填材3を既設の埋設管2内に満遍なく充填することができなくなって新設の埋設管を精度よく埋設することができなくなる。
埋設管の更新方法に係るこの出願の第1番目及び第2番目の発明は、こうした従来の技術にみられる各問題をそれぞれ解決するために創作されたものであり、埋設管の更新方法に係るこの出願の第1番目の発明の目的は、充填材を充填した既設の埋設管を管推進工法により取り替える埋設管の更新方法を実施する際、既設の埋設管に充填した充填材が枝管に浸入しない埋設管の更新方法を提供することにある。埋設管の更新方法に係るこの出願の第2番目の発明の目的は、同様の埋設管の更新方法を実施する際、既設の埋設管に充填した充填材がこの埋設管の破損部から地中に流出しない埋設管の更新方法を提供することにある。また、埋設管の更新用器具に係るこの出願の第3番目の発明の目的は、こうした埋設管の更新方法に係るこの出願の第1番目又は第2番目の発明の実施に直接使用する埋設管の更新用器具を提供することにある。
前記の各目的をそれぞれ達成するため、この出願の第1番目の発明に係る埋設管の更新方法では、次の1)の方法を採用し、この出願の第2番目の発明に係る埋設管の更新方法では、次の2)の方法を採用し、この出願の第3番目の発明に係る埋設管の更新用器具では、次の3)のように構成した。
1)既設の埋設管内に充填材を充填した後、後部に新設の埋設管が連結される先導体を推進しつつ地山を掘削することにより新設の埋設管を地中に埋設する管推進機を使用して、既設の埋設管を先導体で掘削しつつ新設の埋設管を埋設して埋設管を取り替える埋設管の更新方法において、
枝管が接続された既設の埋設管の内面を覆い得るように既設の埋設管内に筒状体を配設して、この筒状体により既設の埋設管に対する枝管の連通口を塞ぎ得るようにした後、既設の埋設管内に充填材を充填するようにした。
2)既設の埋設管内に充填材を充填した後、後部に新設の埋設管が連結される先導体を推進しつつ地山を掘削することにより新設の埋設管を地中に埋設する管推進機を使用して、既設の埋設管を先導体で掘削しつつ新設の埋設管を埋設して埋設管を取り替える埋設管の更新方法において、
破損部がある既設の埋設管の内面を覆い得るように既設の埋設管内に筒状体を配設して、この筒状体により埋設管の破損部を塞ぎ得るようにした後、既設の埋設管内に充填材を充填するようにした。
3)前記の1)又は2)の埋設管の更新方法の実施に使用する埋設管の更新用器具を構成する場合、この埋設管の更新用器具を、既設の埋設管内にその内面を覆うように配設することができる筒状体として構成した。
前記1)の方法を採用したこの出願の第1番目の発明に係る埋設管の更新方法では、既設の埋設管の内面を覆い得るように既設の埋設管内に筒状体を配設して、この筒状体により、既設の埋設管に対する枝管の連通口を塞ぎ得るようにした後、既設の埋設管内に充填材を充填するようにしたので、枝管の連通口が筒状体により閉ざされる。そのため、充填材を充填した既設の埋設管を管推進工法により取り替える埋設管の更新方法を実施する際に、既設の埋設管内に充填された充填材が従来の技術のように既設の埋設管に接続された枝管に浸入するようなことはない。
前記2)の方法を採用したこの出願の第2番目の発明に係る埋設管の更新方法では、既設の埋設管の内面を覆い得るように既設の埋設管内に筒状体を配設して、この筒状体により、既設の埋設管の破損部を塞ぎ得るようにした後、既設の埋設管内に充填材を充填するようにしたので、埋設管の破損部が筒状体により閉ざされる。そのため、同様の更新方法を実施する際に、既設の埋設管内に充填された充填材が従来の技術のように地中に流出するようなことはない。
前記3)のように構成したこの出願の第3番目の発明に係る埋設管の更新用器具は、既設の埋設管内にその内面を覆うように配設することができる筒状体として構成しているので、前記の1)又は2)の埋設管の更新方法の実施に使用することにより、当然、前記の1)又は2)の埋設管の更新方法が奏する各作用効果と同様の作用効果をそれぞれ奏することができる。
以下の説明から明らかなように、この出願の第1番目の発明に係る埋設管の更新方法では、「課題を解決するための手段」の項に記載の前記1)の方法を採用しているので、充填材を充填した既設の埋設管を管推進工法により取り替える埋設管の更新方法を実施する際、既設の埋設管に充填した充填材が枝管に浸入しない。その結果、充填材を既設の埋設管内に満遍なく充填することが可能となり、所望の口径の新設の埋設管を所期の埋設経路に従って従来の技術よりも精度よく埋設することができる。また、既設の埋設管に充填した充填材が枝管内に浸入しないため、従来の技術のように枝管内に浸入した充填材の除去作業を行うという無駄な手間は要しないだけでなく、従来の技術のように埋設管や枝管内に付着した汚泥が充填材と共に逆流して家屋の下水等の配管設備に被害を与えるという危険性もなくすことができる。
この出願の第2番目の発明に係る埋設管の更新方法では、「課題を解決するための手段」の項に記載の前記2)の方法を採用しているので、充填材を充填した既設の埋設管を管推進工法により取り替える埋設管の更新方法を実施する際、既設の埋設管に充填した充填材が同埋設管の破損部から地中に流出しない。その結果、充填材を既設の埋設管内に満遍なく充填することが可能となり、所望の口径の新設の埋設管を所期の埋設経路に従って従来の技術よりも精度よく埋設することができる。この出願の第3番目の発明に係る埋設管の更新用器具は、「課題を解決するための手段」の項に記載の前記3)のように構成しているので、この出願の第1番目の発明又は第2番目の発明に係る埋設管の更新方法の実施に使用することにより、この出願の第1番目又は第2番目の発明に係る埋設管の更新方法が奏する各作用効果と同様の作用効果をそれぞれ奏することができる。
この出願の第1番目の発明又は第2番目の発明に係る埋設管の更新方法を実施する場合に、特に、特許請求の範囲の請求項3に記載のように実施すれば、筒状体が筒状の膜による袋状体で形成されていて、ロール状に巻いたり、折り畳んだりして使用することができるため、運搬の便が良いとともに、既設の埋設管内に筒状体を配設する際に簡便に配設することができる。この出願の第1番目の発明に係る埋設管の更新方法を実施する場合に、特に、特許請求の範囲の請求項4に記載のように実施すれば、既設の埋設管に対する枝管の連通口付近を破砕して埋設管を取り替えるときでも、枝管の割れる範囲を極力狭く抑えることができ、枝管内への地下水の浸入も抑止することができる。この出願の第1番目の発明又は第2番目の発明に係る埋設管の更新方法を実施する場合に、特に、特許請求の範囲の請求項5に記載のように実施すれば、既設の埋設管内に配設した筒状体は、地中で分解されるので、事後回収しなくても、地下の環境に与える悪影響をほとんどなくすことができる。
図1乃至図4に基づいて、埋設管の更新方法に係るこの出願の第1番目及び第2番目の発明並びに埋設管の更新用器具の発明に係るこの出願の第3番目発明を実施するための望ましい形態を説明する。
図1は、埋設管の更新方法に係るこの出願の第1番目の発明を適用して下水管を取り替える場合の埋設管の更新方法を実施するときの一例を示す縦断面図、図2は、図1の埋設管の更新方法を実施するときに併用して有益な補助工法を示す図であって、枝管を下水管に接続した部分の図1の横断面に対応する部分を図示する図、図3は、図2の補助工法を併用しないで既設の埋設管を管推進機の先導体で掘削したときの状態を示す図2と同様の部分を図示する図、図4は、図2の補助工法を併用して既設の埋設管を管推進機の先導体で掘削したときの状態を示す図2と同様の部分を図示する図である。
これらの図おいて既述の図5及び図6と同一の符号を付けた部分は、これら図5及び図6と同等の部分を表すので、詳述しない。
以下に述べるこの出願の第1番目の発明及び第2番目の発明に係る各埋設管の更新方法は、すでに述べた従来の技術に係る埋設管の更新方法と同様、充填材3を、注入管4を通じて注入ポンプ5で既設の埋設管2内に注入して充填した後、前部にカッターヘッドを有し後部に新設の埋設管が連結される先導体を元押し装置で推進しつつカッターヘッドで地山を掘削することにより新設の埋設管を地中に埋設する管推進機を使用して、既設の埋設管2を先導体のカッターヘッドで掘削しつつ新設の埋設管を埋設して埋設管を取り替えるようにしたものである。これらの埋設管の更新方法は、サービス管11等の枝管が接続された下水管等の既設の埋設管2乃至は破損部がある既設の埋設管2を新しい埋設管と取り替える場合に実施して顕著な効果を発揮するものである。また、この出願の第3番目の発明に係る埋設管の更新用器具は、この出願の第1番目の発明及び第2番目の発明に係る埋設管の更新方法の実施に直接使用する両埋設管の更新方法に不可欠の器具である。
まず、埋設管の更新方法に係るこの出願の第1番目の発明を適用して、サービス管11が接続されている下水管としての既設の埋設管2を新しい下水管と取り替える工法について、その特徴的な手段を中心に説明する。この工法の最大の特徴は、サービス管11が接続された既設の埋設管2の内面を覆い得るように同埋設管2内に筒状体を配設して、この筒状体により既設の埋設管2に対するサービス管11の連通口11aを塞ぎ得るようにした後、既設の埋設管2内に充填材3を充填するようにした点にある。ここに示す例では、こうした筒状体として袋状体1を使用している。また、この出願の第3番目の発明に係る埋設管の更新用器具は、こうした工法の実施に直接使用する用具のことであって、既設の埋設管2内にその内面を覆うように配設することができる筒状体として構成されており、ここに示す例では、以下に詳述するような袋状体1として構成されている。
この袋状体1は、柔軟性のある合成樹脂等の材料で製作された長尺の筒状の膜の両端部を、内部に充填した充填材3が漏出しないように閉鎖して袋状に形成しており、充填材3の注入側となる袋状体1の一方の閉鎖部1aには、注入管4を貫通させ、充填材3の流出側となる袋状体1の他方の閉鎖部1bには、エア抜き用のバルブ8を設けている。この袋状体1は、その横断面を既設の埋設管2の中空部の横断面形状に合わせて形成することとし、ここに示す例では、既設の埋設管2の中空部の横断面形状が円形をなしていることから、袋状体1の横断面もこれに合わせて円形をなすようにしている。
この袋状体1は、特に、柔軟性のある合成樹脂等の材料で製作されているので、ロール状に巻いたり折り畳んだりしてコンパクトにまとめることにより、運搬、使用する。袋状体1を既設の埋設管2内に配設するときには、例えば、こうしてコンパクトにまとめられた袋状体1を発進立坑9側に設置するとともに、この袋状体1の閉鎖部1bをウインチ等の牽引用のワイヤ類で到達立坑10側から引き寄せることにより埋設管2内に配設する。その場合、袋状体1は、柔軟性のある材料で製作されているので、既設の埋設管2がカーブしていても、これに適応することができる。
こうした埋設管の更新用器具としての袋状体1を使用して埋設管の更新方法を実施するときには、袋状体1を既設の埋設管2内に発進立坑9側から到達立坑10側にかけて敷設する。次いで、この袋状体1に充填材3を注入して既設の埋設管2内に充填材3を充填すると、袋状体1は、膨らむことにより既設の埋設管2の内面に接してこれを覆うように配設され、サービス管11の連通口11aが袋状体1により仕切られて閉ざされる。そのため、充填材3を充填した既設の埋設管2を管推進工法により取り替える埋設管の更新方法を実施する際、既設の埋設管2内に充填された充填材3が従来の技術のように既設の埋設管2に接続されたサービス管11に浸入するようなことはない。
その結果、充填材3を既設の埋設管2内に満遍なく密に充填することが可能となり、所望の口径の新設の埋設管を所期の埋設経路に従って従来の技術よりも精度よく埋設することができる。また、既設の埋設管2に充填した充填材3がサービス管11内に浸入しないため、従来の技術のようにサービス管11内に浸入した充填材3の除去作業を行うという無駄な手間は要しないだけでなく、従来の技術のように埋設管2やサービス管11内に付着した汚泥が充填材3と共に逆流して家屋の下水等の配管設備に被害を与えるという危険性もなくすことができる。
本埋設管の更新方法では、既設の埋設管2内にその内面を覆うように配設することができる筒状体が、特に、柔軟性のある材料で製作された筒状の膜による袋状体1で形成されていて、ロール状に巻いたり、折り畳んだりして使用することができるため、運搬の便が良いとともに、既設の埋設管2内に筒状体を配設する際に簡便に配設することができる。こうした袋状体1等の筒状体に、生分解性プラスチックや天然ゴム等の地中で分解可能な材質の材料を使用すると、既設の埋設管2内に配設した筒状体は、地中で分解されるので、事後回収しなくても、地下の環境に与える悪影響をほとんどなくすことができる。このように埋設管の更新用器具としての筒状体は、以上の態様で製作することにより、本埋設管の更新方法に使用して種々の優れた効果を発揮することができる。
ここに示す例では、袋状体1は、長尺の筒状の膜の両端部を閉鎖して袋状に一体形成しているが、長すぎる場合には、長手方向に分割して形成することもできる。ここに示す例では、袋状体1を形成する場合、筒状の膜の両端部を閉鎖して袋状に形成しているが、筒状の膜の少なくとも流出側の一端部を閉鎖して形成し、注入側の他端部は、充填材3を袋状体1に注入するときに閉鎖するようにしてもよい。ここに示す例では、充填材3を発進立坑9側から袋状体1に注入するようにしているが、充填材3を到達立坑10側から注入するように袋状体1を構成してもよい。
ところで、本埋設管の更新方法において、既設の埋設管2内に充填材3を充填した後、
この埋設管2を先導体のカッタヘッドで破砕すると、既設の埋設管2に対するサービス管11の連通口11aの付近も破砕されてひび割れる。こうした現象は、特に、図3に示すように、カッタヘッドによる掘削外径Aが既設の埋設管2の外径よりも大きい場合に顕著に表れる。このようにサービス管11の連通口11aの付近がひび割れると、ここから地下水15が浸入してしまい、これを復旧するのに手間がかかる。また、サービス管11は、カッタヘッドによる横方向からの掘削で破砕されるため、横荷重により不規則な割れ14が広い範囲に生じ、これを復旧するのにも手間がかかる。
そこで、こうした問題を解消するために有益な補助工法として図4に示すような工法を開発した。この工法は、袋状体1に充填材3を注入して袋状体1によりサービス管11の連通口11aを塞いだ後、図4に示すように、充填材3を宅地桝12からサービス管11に注入して連通口11a付近のサービス管11内を中実とすることにより、既設の埋設管2へのサービス管11の接続部を固するようにしたものである。
本埋設管の更新方法を実施する場合に、こうした工法を事前に実施すると、埋設管2を先導体のカッタヘッドで破砕しても、サービス管11の割れる範囲を狭く抑えることができるとともに、サービス管11の連通口11a付近を充填材3で塞ぐことにより、サービス管11内に地下水15が浸入するようなことはない。また、サービス管11に注入する充填材3の量は、必要最小限に抑えることができるので、その充填材3の除去作業も容易に行うことができる。
この出願の第2番目の発明に係る埋設管の更新方法は、破損部がある既設の埋設管2についても、前記の枝管が接続された埋設管2と同様、管推進機による埋設管の更新を支障なく実施できるようにした工法である。そこで、この第2番目の発明に係る工法について特徴的な技術内容を以下に説明する。
本工法の最大の特徴は、破損部がある既設の埋設管2の内面を覆い得るように同埋設管2内に筒状体を配設して、この筒状体により既設の埋設管2の破損部を塞ぎ得るようにした後、同埋設管2内に充填材3を充填するようにした点にある。本工法の実施には、第1番目の発明に係る既述の工法で使用したのと同様の袋状体1等の筒状体が使用され、それゆえ、既設の埋設管2の内面を覆い得るような筒状体として構成されたこの出願の第3番目の発明に係る既述の埋設管の更新用器具は、本発明の実施にも使用することができる。本工法と既述の工法とは、こうした更新用器具を既設の埋設管2内に配設する場合に、埋設管2の破損部を塞ぎ得るようにしたか、サービス管11の連通口11aを塞ぎ得るようにしたかの点を除いて実質上の差異はなく、主要部は同じである。
本埋設管の更新方法では、第1番目の発明に係る既述の工法と同様に既設の埋設管2の内面を覆い得るように同埋設管2内に筒状体を配設し、この筒状体により、埋設管2の破損部を塞ぎ得るようにした後、既設の埋設管2内に充填材3を充填するようにしたので、埋設管2の破損部が筒状体により閉ざされる。そのため、既設の埋設管2内に充填材3を充填した後に管推進機を使用して埋設管を取り替える埋設管の更新方法を実施する際、既設の埋設管2内に充填された充填材3が従来の技術のように埋設管2の破損部から地中に流出するようなことはない。その結果、充填材3を既設の埋設管2内に満遍なく密に充填することが可能となり、所望の口径の新設の埋設管を所期の埋設経路に従って従来の技術よりも精度よく埋設することができる。本埋設管の更新方法は、破損部がある既設の埋設管2であれば、この埋設管2にサービス管11等の枝管が接続されているか否かに係りなく適用することができる。
本発明に係る埋設管の更新方法においても、第1番目の発明に係る埋設管の更新方法と同様、筒状体として、筒状の膜の少なくとも一端部を閉鎖して形成した袋状体1を使用したり、地中で分解可能な材質の材料を使用したりすることができ、その場合にも、第1番目の発明に係る埋設管の更新方法の説明ですでに述べた作用効果と同様の作用効果を奏する。また、この出願の第3番目の発明に係る既述の埋設管の更新用器具は、本発明に係る埋設管の更新方法の実施に使用することにより、当然、本発明に係る埋設管の更新方法が奏する前記作用効果と同様の作用効果を奏することができる。
埋設管の更新方法に係るこの出願の第1番目の発明を適用して下水管を取り替える場合の埋設管の更新方法を実施するときの一例を示す縦断面図である。 図1の埋設管の更新方法を実施するときに併用して有益な補助工法を示す図であって、枝管を下水管に接続した部分の図1の横断面に対応する部分を図示する図である。 図2の補助工法を併用しないで既設の埋設管を管推進機の先導体で掘削したときの状態を示す図2と同様の部分を図示する図である。 図2の補助工法を併用して既設の埋設管を管推進機の先導体で掘削したときの状態を示す図2と同様の部分を図示する図である。 従来の技術を適用して下水管を取り替える場合の埋設管の更新方法を実施するときの状態を示す縦断面図である。 枝管を下水管に接続した部分の図5の横断面図である。
符号の説明
1 袋状体
2 既設の埋設管
3 充填材
4 注入管
5 注入ポンプ
8 エア抜き用のバルブ
9 発進立坑
10 到達立坑
11 サービス管
12 宅地升
14 割れ
15 地下水

Claims (6)

  1. 既設の埋設管内に充填材を充填した後、後部に新設の埋設管が連結される先導体を推進しつつ地山を掘削することにより新設の埋設管を地中に埋設する管推進機を使用して、既設の埋設管を先導体で掘削しつつ新設の埋設管を埋設して埋設管を取り替える埋設管の更新方法において、枝管が接続された既設の埋設管の内面を覆い得るように既設の埋設管内に筒状体を配設して、この筒状体により既設の埋設管に対する枝管の連通口を塞ぎ得るようにした後、既設の埋設管内に充填材を充填するようにしたことを特徴とする埋設管の更新方法。
  2. 既設の埋設管内に充填材を充填した後、後部に新設の埋設管が連結される先導体を推進しつつ地山を掘削することにより新設の埋設管を地中に埋設する管推進機を使用して、既設の埋設管を先導体で掘削しつつ新設の埋設管を埋設して埋設管を取り替える埋設管の更新方法において、破損部がある既設の埋設管の内面を覆い得るように既設の埋設管内に筒状体を配設して、この筒状体により埋設管の破損部を塞ぎ得るようにした後、既設の埋設管内に充填材を充填するようにしたことを特徴とする埋設管の更新方法。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の埋設管の更新方法において、筒状体として、筒状の膜の少なくとも一端部を閉鎖して形成した袋状体を使用したことを特徴とする埋設管の更新方法。
  4. 請求項1又は請求項3に記載の埋設管の更新方法において、筒状体により既設の埋設管に対する枝管の連通口を塞いだ後、充填材を枝管に注入して既設の埋設管への枝管の接続部を中実とし、固化するようにしたことを特徴とする埋設管の更新方法。
  5. 請求項1、請求項2又は請求項3に記載の埋設管の更新方法において、筒状体に、地中で分解可能な材質の材料を使用したことを特徴とする埋設管の更新方法。
  6. 請求項1、請求項2又は請求項3に記載の埋設管の更新方法の実施に使用する埋設管の更新用器具であって、既設の埋設管内にその内面を覆うように配設することができる筒状体として構成されていることを特徴とする埋設管の更新用器具。
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