JP4340610B2 - プラスチゾル組成物 - Google Patents
プラスチゾル組成物 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4340610B2 JP4340610B2 JP2004260967A JP2004260967A JP4340610B2 JP 4340610 B2 JP4340610 B2 JP 4340610B2 JP 2004260967 A JP2004260967 A JP 2004260967A JP 2004260967 A JP2004260967 A JP 2004260967A JP 4340610 B2 JP4340610 B2 JP 4340610B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- resin
- group
- acrylic
- acrylic resin
- plastisol
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Polymerisation Methods In General (AREA)
Description
しかしながら、この塩化ビニルゾル組成物からなる成形品及び皮膜は、焼却時に塩化水素ガスが発生して焼却炉を著しく損傷させる上、毒性のダイオキシンも発生するので、近年、環境問題の観点から、塩化ビニルゾル組成物に代わるプラスチゾル組成物の開発が期待されている。そこで、このような問題を解決する代替材料として、アクリル系樹脂を用いたプラスチゾル組成物(アクリルゾル組成物)が提案されている。
ところが、アクリル系樹脂は、塩化ビニル系樹脂よりも比重が小さい(例えば、塩化ビニル樹脂比重:1.4、メチルメタアクリレート樹脂比重:1.2)ので、所定の質量割合で混合したプラスチゾル組成物を調製すると、アクリル系樹脂は、塩化ビニル系樹脂よりもプラスチゾル組成物中に占める樹脂体積が大きくなり、アクリルゾル組成物の粘度は、塩化ビニルゾル組成物の粘度よりも高くなる。そこで、塩化ビニルゾル組成物と同じ粘度のアクリルゾル組成物を得るためには、可塑剤量を15質量%程度多くすることが必要となるが、このような多量の可塑剤を含むアクリルゾル組成物においては、その成形品及び皮膜に可塑剤のブリードが生じ易くなってしまう。
従って、ブリードが生じないような量の可塑剤を含むアクリルゾル組成物において、アクリルゾル組成物の粘度を低減することが望まれている。
しかしながら、粒子径の大きいアクリル樹脂(粗粒樹脂)で置き換える方法では、経時によってプラスチゾル組成物中で粗粒樹脂が沈降したり、成形品及び皮膜の表面状態が荒れたりする。また、可塑剤を増量する方法では、上記したように可塑剤のブリードが生じたり、成形品及び皮膜が不要なほど柔らかくなったり、成形品及び皮膜の機械的強度が低下したりする。また、粘度低下剤を添加する方法では、粘度低下剤の添加量が増えると、成形品の耐水性が悪化したり、成形品及び皮膜に粘度低下剤のブリードが生じたりする。また、希釈剤を添加する方法では、加熱時に希釈剤が揮発するので作業上好ましくなく、さらに希釈剤の一部が成形品及び皮膜中に残り、経時によって成形品及び皮膜に希釈剤のブリードが生じる。上記のように、アクリルゾル組成物の粘度を低下させる従来方法には、種々の問題があり、低粘度で貯蔵安定性、可塑剤保持性及び加熱成形後の機械的強度に優れたアクリルゾル組成物を得ることができなかった。
また、本発明の目的は、塩化ビニル重合体を含有せず、低粘度で貯蔵安定性、可塑剤保持性及び加熱成形後の機械的強度に優れたプラスチゾル組成物を工業的に利用可能なレベルで提供することにある。
すなわち、本発明は、アクリル系不飽和単量体、ラジカル重合開始剤、乳化剤及び乳化助剤を含む混合物と、水性媒体とを乳化し、それを微細懸濁重合して得られるプラスチゾル用アクリル系樹脂であって、前記乳化剤が、少なくとも1つの不飽和基を有する非イオン性乳化剤であり、且つ前記アクリル系不飽和単量体100質量部に対して0.5〜5質量部使用されるプラスチゾル用アクリル系樹脂と、可塑剤とを含むことを特徴とするプラスチゾル組成物である。
また、本発明によれば、塩化ビニル重合体を含有せず、低粘度で貯蔵安定性、可塑剤保持性及び加熱成形後の機械的強度に優れたプラスチゾル組成物を工業的に利用可能なレベルで提供することもできる。
本発明の不飽和基を少なくとも1つ有する非イオン性乳化剤は、アクリル系不飽和単量体と共重合可能な重合性不飽和基、親水基(例えば、エチレンオキサイド基及び/又はプロピレンオキサイド基)及び疎水基(例えば、へプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基及びドデシル基等の直鎖アルキル基、2−エチルヘキシル基等の分枝アルキル基、フェニル基、アルキルフェニル基及びナフチル基等の芳香族置換基)を有する化合物である。このような不飽和基を少なくとも1つ有する非イオン性乳化剤は、アクリル系不飽和単量体の微細懸濁重合の際にアクリル樹脂中に組み込まれ、これによりアクリルゾル組成物の粘度が低下すると考えられる。
このような不飽和基を少なくとも1つ有する非イオン性乳化剤としては、例えば旭電化工業(株)により販売されている「アデカリアソープ NE−20、NE−30及びNE−40(不飽和基:アリル基、親水基:エチレンオキサイド基、疎水基:ノニルフェニル基)」や「アデカリアソープ ER−10、ER−20、ER−30及びER−40(不飽和基:アリル基、親水基:エチレンオキサイド基、疎水基:アルキル基)」、第一工業製薬(株)により販売されている「アクアロン RN−20、RN−30、RN−40及びRN−50(不飽和基:1−プロペニル基、親水基:エチレンオキサイド基、疎水基:アルキルフェニル基)」等を例示することができる。また、その使用量は、アクリル系不飽和単量体100質量部に対して0.5〜5.0質量部であり、1.0〜3.0質量部が好ましい。乳化剤の量が、アクリル系不飽和単量体100質量部に対して、0.5質量部未満であると、アクリルゾル組成物における粘度の低下がほとんど得られず、また5.0質量部を超えると、成形品や皮膜の耐水性が損なわれるおそれや、成形品や皮膜に可塑剤のブリードが生じるおそれがあるので好ましくない。
具体的な製造方法としては、アクリル系不飽和単量体、ラジカル重合開始剤、乳化剤、乳化助剤及び水性媒体等からなる混合液を、室温下で機械的な剪断によって均質な乳化液滴を形成させ、それを約30〜80℃に加熱して微細懸濁重合する事によって、約1〜5μmの粒子径のアクリル系樹脂分散液を得ることができる。ここで、機械的な剪断は、例えばホモミキサー、高圧ホモジナイザー及び超音波乳化装置等を使用することにより与えられるが、本発明では乳化液滴の大きさを制御しやすいことから、ホモミキサーを使用することが好ましい。ホモミキサーの回転数は、1000〜10000rpmが好ましく、3000〜7000rpmがより好ましい。回転数が1000rpm未満であると、剪断力が小さく、均質化が不十分であり、重合反応において樹脂が塊状化して粒子を安定に得ることができないおそれがあり、また10000rpmを超えると、重合で得られる粒子が細かくなりすぎ、プラスチゾル組成物の粘度が高くなるおそれがあるので好ましくない。また、機械的な剪断の処理時間は、5〜30分が好ましい。処理時間が5分未満であると、均質化が不十分となるおそれがあり、また30分を超えると、撹拌による熱で重合が始まるおそれがあるので好ましくない。
本発明において用いることができる可塑剤としては、本発明の効果を損なわないものであればよく、例えば、ジブチルフタレート、ジ−(2−エチルヘキシル)フタレート、ジオクチルフタレート、ジノニルフタレート、ブチルベンジルフタレート、オクチルベンジルフタレート、ジフェニルフタレート及びジベンジルフタレート等のフタル酸誘導体;ジ−(2−エチルヘキシル)アジペート及びジブトキシエチルアジペート等のアジピン酸誘導体;ジ−(2−エチルヘキシル)アゼレート及びジイソオクチルアゼレート等のアゼライン酸誘導体;ジ−n−ブチルセバケート及びジ−(2−エチルヘキシル)セバケート等のセバシン酸誘導体;ジ−n−ブチルマレエート及びジ−(2−エチルヘキシル)マレエート等のマレイン酸誘導体;ジ−n−ブチルフマレート及びジ−(2−エチルヘキシル)フマレート等のフマル酸誘導体;トリ−(2−エチルヘキシル)トリメリテート及びトリ−n−オクチルトリメリテート等のトリメリット酸誘導体;テトラ−(2−エチルヘキシル)ピロメリテート及びテトラ−n−オクチルピロメリテート等のピロメリット酸誘導体;トリ−n−ブチルシトレート、アセチルトリブチルシトレート及びアセチルトリ−(2−エチルヘキシル)シトレート等のクエン酸誘導体;ジブチルイタコネート及びジ−(2−エチルヘキシル)イタコネート等のイタコン酸誘導体;グリセリルモノオレエート及びジエチレングリコールモノオレエート等のオレイン酸誘導体;グリセリルモノリシノレート及びジエチレングリコールモノリシノレート等のリシノール酸誘導体;グリセリンモノステアレート及びジエチレングリコールジステアレート等のステアリン酸誘導体;ジエチレングリコールジペラルゴネート及びペンタエリスリトール脂肪酸エステル等のその他の脂肪酸誘導体;トリ−(2−エチルヘキシル)ホスフェート、トリブトキシエチルホスフェート、トリフェニルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート及びジフェニルデシルホスフェート等のリン酸誘導体;ジエチレングリコールジベンゾエート、ジプロピレングリコールジベンゾエート、トリプロピレングリコールジベンゾエート及びトリエチレングリコールジベンゾエート等のグリコール誘導体;グリセロールモノアセテート、グリセロールトリアセテート及びグリセロールトリブチレート等のグリセリン誘導体;エポキシブチルステアレート及びエポキシヘキサヒドロフタル酸ジ−2−エチルヘキシル等のエポキシ誘導体;アジピン酸系ポリエステル、セバシン酸系ポリエステル及びフタル酸系ポリエステル等のポリエステル系可塑剤等を挙げることができる。これらの中で、ブチルベンジルフタレート及びオクチルベンジルフタレート等のフタル酸誘導体、トリクレジルホスフェート及びジフェニルデシルホスフェート等のリン酸誘導体、アセチルトリブチルシトレート及びトリブチルシトレート等のクエン酸誘導体、ジプロピレングリコールジベンゾエート、トリプロピレングリコールジベンゾエート及びジエチレングリコールジベンゾエート等のグリコール誘導体等が好ましい。これらの可塑剤は、1種を使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよく、また可塑剤に、ゴム及び樹脂等の高分子化合物を溶解させたものも使用することができる。
また、本発明のプラスチゾル組成物の調製方法としては、特に制限はなく、例えばアクリル系樹脂、可塑剤及び所望に応じて用いられる他の添加成分をディスパーミキサー、ニーダー、プラネタリーミキサー及びインテンシブミキサー等の公知の混合機を用いて、十分に混合攪拌することによって調製することができる。
また、本発明のプラスチゾル組成物の増粘率は、20%以下が好ましく、10%以下がより好ましい。増粘率が20%を超えると、経時によるプラスチゾル組成物の粘度変化が大きくなり、十分な貯蔵安定性が得られないので好ましくない。
実施例及び比較例に用いたアクリル系樹脂、プラスチゾル組成物及び成形物の各物性は次の方法で測定した。
(1)平均粒子径
微細懸濁重合後のアクリル系樹脂分散液を用い、粒度分布測定装置(日機装(株)製:MICROTRAC HRA)によって体積平均粒子径を測定した。
(2)初期粘度
プラスチゾル組成物を恒温水槽で23℃に保温した後、BH型粘度計を用いて、回転数20rpmで1分後の粘度(単位:Pa・S)を測定した。
(3)貯蔵安定性
プラスチゾル組成物を40℃の恒温槽で保温し、1週間後に取り出して再び粘度を測定した。プラスチゾル組成物の増粘率(単位:%)は以下のようにして計算し、評価した。
{(貯蔵後粘度/初期粘度)−1}×100(%)
(4)引張強度及び引張伸度
プラスチゾル組成物を厚さ2mmのガラス板上にドクターナイフを用いて0.5mm厚に塗布し、180℃の熱風循環式オーブン中で10分間熱処理して皮膜を作製した。これをダンベル3号の形状に切り出し、テンシロン測定器により引張強度(MPa)及び引張伸度(%)を測定した。なお、引張速度は200mm/分とした。
(5)ブリード
(4)により作製された皮膜を23℃、湿度60%の室内に1週間放置した後、皮膜表面ににじみ出た可塑剤を目視で観察し、ブリード性を評価した。評価基準は以下の通りである。
○:ブリードが見られない。
×:ブリードが見られる。
[アクリル系樹脂(樹脂A)の調製]
ステンレス製容器に、アクリル系不飽和単量体としてメチルアクリレート100質量部、ラジカル重合開始剤としてラウロイルパーオキシド0.5質量部、乳化助剤としてステアリルアルコール1.5質量部、不飽和基を有する非イオン性乳化剤としてアデカリアソープ NE−30(旭電化工業(株)製)2.0質量部、アニオン性乳化剤のジアルキルスルホコハク酸ナトリウム(花王(株)製:ペレックスOT−P)0.5質量部、及び脱イオン水150質量部を添加し、その混合物を、ホモミキサー(特殊機器(株)製:T.Kホモミキサー)を用いて、室温下、5000rpmで10分間、均質処理を行うことによって微細な乳化液滴を得た。その乳化液滴を、撹拌翼、温度計、冷却管及び窒素通気管を装着した1リットルの4つ口フラスコに移送し、内温が65℃になるように昇温した後、4時間、微細懸濁重合を行い、アクリル系樹脂分散液を得た。なお、得られた分散液の不揮発分は41.0%であり、樹脂粒子の平均粒子径は2.2μmであった。次に、このアクリル系樹脂分散液を、スプレードライヤーを用いて粉体化することによって、残存水分率が1.0質量%未満の乾燥したアクリル系樹脂(樹脂A)を得た。
不飽和基を有する非イオン性乳化剤としてアクアロンRN−30(第一工業製薬(株)製)1.0質量部を用いた以外は、樹脂Aの調製と同様に重合反応を行い、アクリル系樹脂分散液を得た。得られた分散液の不揮発分は41.2%であり、樹脂粒子の平均粒子径は2.5μmであった。次に、このアクリル系樹脂分散液を、樹脂Aの調製と同様の方法で粉体化することによって、アクリル系樹脂(樹脂B)を得た。
アクリル系不飽和単量体成分としてメチル(メタ)アクリレート95質量部及びグリシジル(メタ)アクリレート5質量部を用いた以外は樹脂Aの調製と同様に重合反応を行い、アクリル系樹脂分散液を得た。得られた分散液の不揮発分は41.1%であり、樹脂粒子の平均粒子径は2.5μmであった。次に、このアクリル系樹脂分散液を、樹脂Aの調製と同様の方法で粉体化することによって、アクリル系樹脂(樹脂C)を得た。
樹脂Aの調製において、アデカリアソープ NE−30の代わりにアデカリアソープ NE−40(旭電化工業(株)製)3.0質量部に変更し、またアニオン性乳化剤のジアルキルスルホコハク酸ナトリウム(花王(株)製:ペレックスOT−P)を用いないこと以外は樹脂Aの調製と同様に重合反応を行い、アクリル系樹脂分散液を得た。得られたアクリル系樹脂分散液の不揮発分は41.1%であり、樹脂粒子の平均粒子径は3.5μmであった。次に、このアクリル系樹脂分散液を樹脂Aの調製と同様の方法で粉体化することによって、アクリル系樹脂(樹脂D)を得た。
樹脂Aの調製において、アデカリアソープ NE−30の代りに、不飽和基を有する乳化剤として、アニオン性のアデカリアソープ SE−10N(旭電化工業(株)製、不飽和基:アリル基)2.0質量部を用いた以外は樹脂Aの調製と同様に重合反応を行い、アクリル系樹脂分散液を得た。得られた分散液の不揮発分は40.8%であり、樹脂粒子の平均粒子径は2.9μmであった。次に、このアクリル系樹脂分散液を、樹脂Aの調製と同様の方法で粉体化することによって、アクリル系樹脂(樹脂E)を得た。
樹脂Aの調製において、アデカリアソープ NE−30(旭電化工業(株)製)の2.0質量部を0.4質量部に変更した以外は樹脂Aの調製と同様に重合反応を行い、アクリル系樹脂分散液を得た。得られた分散液の不揮発分は40.5%であり、樹脂粒子の平均粒子径は3.2μmであった。次に、このアクリル系樹脂分散液を、樹脂Aの調製と同様の方法で粉体化することによって、アクリル系樹脂(樹脂F)を得た。
樹脂Aの調製において、アデカリアソープ NE−30(旭電化工業(株)製)の2.0質量部を8.0質量部に変更した以外は樹脂Aの調製と同様に重合反応を行い、アクリル系樹脂分散液を得た。得られた分散液の不揮発分は42.0%であり、樹脂粒子の平均粒子径は1.8μmであった。次に、このアクリル系樹脂分散液を、樹脂Aの調製と同様の方法で粉体化することによって、アクリル系樹脂(樹脂G)を得た。
樹脂Aの調製において、アデカリアソープ NE−30の代わりに、不飽和基を持たない非イオン性の乳化剤エマルゲンLS−110(花王(株)製)2.0質量部用いた以外は樹脂Aの調製と同様に重合反応を行い、アクリル系樹脂分散液を得た。得られたアクリル系樹脂分散液の不揮発分は41.0%であり、樹脂粒子の平均粒子径は2.0μmであった。次に、このアクリル系樹脂分散液を樹脂Aの調製と同様の方法で粉体化することによって、アクリル系樹脂(樹脂H)を得た。
樹脂Aの調製において、乳化助剤を用いないこと以外は樹脂Aの調製と同様に重合反応を行い、アクリル系樹脂分散液を得た。得られたアクリル系樹脂分散液の不揮発分は36.5%であり、樹脂粒子の平均粒子径は11.2μmであった。次に、このアクリル系樹脂分散液を樹脂Aの調製と同様の方法で粉体化することによって、アクリル系樹脂(樹脂I)を得た。
実施例1〜8及び比較例1〜7について、表1に示した各配合成分を計量し、ディスパーミキサーによって攪拌し、さらに減圧脱泡することによって均一なプラスチゾル組成物を得た。得られた各プラスチゾル組成物において、初期粘度及び貯蔵安定性のようなゾル物性、並びに加熱成形皮膜の引張強度、引張伸度及びブリード性のような皮膜物性の評価を行った。これらの評価結果を表1に示した。
従って、本発明のプラスチゾル用アクリル系樹脂は、低粘度で貯蔵安定性、可塑剤保持性及び加熱成形後の機械的強度に優れたアクリルゾル組成物を与えるものである。また、このようなプラスチゾル用アクリル系樹脂を用いたプラスチゾル組成物は、低粘度で貯蔵安定性、可塑剤保持性及び加熱成形後の機械的強度に優れるものである。
Claims (5)
- アクリル系不飽和単量体、ラジカル重合開始剤、乳化剤及び乳化助剤を含む混合物と、水性媒体とを乳化し、それを微細懸濁重合して得られるプラスチゾル用アクリル系樹脂であって、前記乳化剤が、少なくとも1つの不飽和基を有する非イオン性乳化剤であり、且つ前記アクリル系不飽和単量体100質量部に対して0.5〜5.0質量部使用されるプラスチゾル用アクリル系樹脂と、
可塑剤と
を含むことを特徴とするプラスチゾル組成物。 - 前記不飽和基が、ビニル基、(メタ)アリル基、1−プロペニル基及びイソプロペニル基からなる群から選択されることを特徴とする請求項1に記載のプラスチゾル組成物。
- 前記乳化助剤が、前記アクリル系不飽和単量体100質量部に対して0.2〜5質量部使用されることを特徴とする請求項1又は2に記載のプラスチゾル組成物。
- 前記プラスチゾル用アクリル系樹脂の平均粒径が0.5〜10μmであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のプラスチゾル組成物。
- 前記可塑剤が、前記プラスチゾル用アクリル系樹脂100質量部に対して60〜150質量部使用されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のプラスチゾル組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004260967A JP4340610B2 (ja) | 2004-09-08 | 2004-09-08 | プラスチゾル組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004260967A JP4340610B2 (ja) | 2004-09-08 | 2004-09-08 | プラスチゾル組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006077083A JP2006077083A (ja) | 2006-03-23 |
JP4340610B2 true JP4340610B2 (ja) | 2009-10-07 |
Family
ID=36156806
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2004260967A Expired - Fee Related JP4340610B2 (ja) | 2004-09-08 | 2004-09-08 | プラスチゾル組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4340610B2 (ja) |
-
2004
- 2004-09-08 JP JP2004260967A patent/JP4340610B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2006077083A (ja) | 2006-03-23 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US5319028A (en) | Polyvinyl chloride plastisol composition | |
JP3684198B2 (ja) | アクリル系プラスチゾル用重合体微粒子およびその製造方法、並びに非ハロゲン系プラスチゾル組成物およびそれを用いた物品 | |
JP5162096B2 (ja) | 成形材料用樹脂組成物およびそれを用いた成形品 | |
JP3934108B2 (ja) | プラスチゾル組成物、ゲル化膜、及び物品 | |
JP3621918B2 (ja) | アクリル系重合体微粒子の製造方法 | |
JP4340610B2 (ja) | プラスチゾル組成物 | |
JP4827169B2 (ja) | プラスチゾル組成物 | |
JP2003301083A (ja) | 塩化ビニル系樹脂ラテックス、ペースト加工用塩化ビニル系樹脂、その製造方法、ペースト加工用塩化ビニル系樹脂組成物及び用途 | |
JP7243310B2 (ja) | 塩化ビニル系樹脂複合体及びそれを用いた塩化ビニル系樹脂組成物 | |
JP3946215B2 (ja) | アクリル系重合体微粒子 | |
JP2001040012A (ja) | ペースト用塩化ビニル樹脂、その製造方法及びそれよりなるペースト用塩化ビニル樹脂組成物 | |
JP4014775B2 (ja) | アクリル樹脂プラスチゾル組成物 | |
JP2009091423A (ja) | ペースト加工用ポリ塩化ビニル系樹脂 | |
JP5003692B2 (ja) | ペースト用塩化ビニル樹脂の製造方法 | |
JP2002138116A (ja) | (メタ)アクリレート系重合体混合物、その製造方法およびその成形品 | |
JPH06220280A (ja) | ペースト用塩化ビニル系樹脂組成物及びその製造方法 | |
JP2008208180A (ja) | アクリル系重合体微粒子、その製造方法、及びプラスチゾル組成物、並びにこれを用いた成形品 | |
JP4861615B2 (ja) | アクリル系プラスチゾル組成物及び成形品 | |
JP2000239473A (ja) | アクリル酸エステル系樹脂 | |
JP2006299195A (ja) | プラスチゾル組成物 | |
JP2005232297A (ja) | アクリル系重合体微粒子及びプラスチゾル組成物 | |
JP5183023B2 (ja) | アクリル系重合体微粒子、その製造方法、プラスチゾル及び成形品 | |
JPH07304922A (ja) | プラスチゾル組成物 | |
JP2005060574A (ja) | アクリル系プラスチゾル組成物 | |
JP2005232411A (ja) | アクリル系プラスチゾル組成物 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20070606 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20090410 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20090414 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20090604 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20090630 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20090706 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120710 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120710 Year of fee payment: 3 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120710 Year of fee payment: 3 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |