JP4340484B2 - 定着部材、定着装置、画像形成装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、複写機、ファクシミリ、プリンタ等の画像形成装置に備えられる定着装置を構成する、離型性及び熱伝導性に優れ耐久性の高い離型層を表面に有するローラ、ベルト等の定着部材、この定着部材を備えたかかる定着装置、かかる定着装置を備えたかかる画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
かかる画像形成装置は一般に、電子写真方式等の作像プロセス機構により、シート状の記録媒体である用紙上に未定着トナー像を担持させるようになっているが、この未定着トナー像のトナーは簡単に剥がれ落ちるので、トナーに熱や圧力を加えることによりトナーを融解させ変形させた後、冷却凝固させて、用紙表面に永久的に固着させることが必要となる。この工程は定着工程と呼ばれ、かかる画像形成装置はこれを行う定着装置を備えている。
【0003】
定着装置としては、加熱手段としてのヒータにより加熱される加熱ローラともいわれる定着ローラと、この定着ローラに当接し定着ローラとの当接領域であるニップ部において定着ローラと同方向に回転する加圧ローラ等を構成要素とし、かかるニップ部に、両ローラの回転により、トナーを定着される用紙を搬送して通過させ、加熱及び加圧してトナー像を定着する熱ローラ対タイプの定着装置が知られている。
【0004】
また定着装置としては、加熱手段としてのヒータにより加熱され、トナーを定着されるシート状の記録媒体を搬送するための回転する無端の定着ベルト、定着ベルトを巻き掛けられた加熱ローラ及び定着ローラ、定着ベルトを介して定着ローラに対向して配置される加圧部材としての加圧ローラ等を構成要素とし、定着ベルトと加圧ローラとによって形成される当接領域であるニップ部に、これらの回転により、トナーを定着される用紙を搬送して通過させ、加熱加圧してトナー像を定着するタイプのいわゆるベルト定着装置が知られている。
【0005】
このような定着装置は、定着ローラ、定着ベルト、加圧ローラ等の回転体で、未定着のトナー像が転写された用紙たる画像担持体を挟持して定着を行う、圧着加熱方式を採用している。この方式は、回転体の表面と画像担持体たる被定着シート上のトナー像とが加圧下で接触するため、トナー像を被定着シート上に融着する際の熱効率が極めて良好であり、迅速に定着を行なうことができ、高速度の画像形成装置において非常に有効である。
【0006】
上述のいずれのタイプの定着装置においても、定着の際に、定着ローラ、定着ベルト、加圧ローラ等の定着部材に、被定着シート、言い換えると支持体上のトナーが付着する、いわゆるオフセットを防止することが重要である。定着部材にオフセットが生じると、定着部材に付着したトナーが、その後、定着装置内の他の部材に付着したり、後の画像形成に使用される支持体に転写されて地汚れ等の不良画像の原因となったりするためである。
【0007】
オフセットには、ホットオフセットといわれるものがある。ホットオフセットは、定着時における温度上昇によりトナー粒子が液状化し、この液状化の程度が温度の上昇とともに進んで、液状化したトナーがニップ部を通過する際に支持体側と定着部材側とに分割されることによって生じるものである。ホットオフセットの生じる温度は、定着部材表面の物性に依存し、かかる温度は定着部材の離型性、剥離性の尺度となっているものであり、かかる温度が高いほど、ホットオフセットに対する離型性、剥離性が優れていることを示すため、定着部材は、その表面エネルギーが低く、離型性、剥離性に優れたものであることが望ましい。
【0008】
そこで、定着部材は一般に、トナーや用紙との離型性、剥離性を有する、たとえば主にフッ素樹脂等の材料によって構成された表層を備えている。このように、定着部材の表層を構成する材料の多くは、離型性、剥離性に優れた特性を有しており、使用の初期時には、連続使用の際にも良好な離型性、剥離性を示す。しかし、ホットオフセットを完全に防止することは困難であり、わずかでもホットオフセットが生じると、表面エネルギーが増大し、そこを核としてさらにホットオフセットが生じたり、紙繊維や紙片が付着したりして定着部材の表面が汚染され、さらに表面エネルギーが増大することで、永続的かつ加速的に定着部材の離型性、剥離性の低下をもたらす。
【0009】
また、一旦汚染されると、ホットオフセットを生じる温度が低下し、この温度が、トナーを支持体に定着させるのに必要な最低温度近くもしくはそれ以下にまで下がることがあり、この場合には、定着部材へのトナーのオフセットのみならず、支持体に対するトナーの不完全定着をもたらす。このように、定着部材が一度汚染され始めると、汚染物は定着部材を高表面エネルギー化し、定着部材はさらに汚染されやすくなるため、離型性は、定着部材の性能を図る上で重要な尺度である。
【0010】
一方、定着部材は、トナーを溶融させるために、加熱手段などといわれる発熱体からの熱をトナーに渡す役目を担っているため、発熱体からトナーまでの熱伝達障害を最小にするよう設計されるとともに、定着装置の立ち上がりまでの時間を短縮するために、熱容量が極力小さくなるように設計される。具体的には、定着部材は、その構成部分のすべてが限りなく薄くされる。
【0011】
しかしながら、離型性を向上させるために一般に用いられるフッ素樹脂は、いまや定着部材を構成するに必須の材質でありながら、その熱伝導率が低いため、熱伝達及び立ち上がり時間短縮の障害となっている。たとえば、PTFEでは、0.25w/mKレベルであって、熱伝導性が非常に低い。熱伝導性樹脂では、2.0w/mKと、熱伝導性が高いが、離型性が低いため、単体で使用することはできない。また、上述のように定着部材の汚染が生じると、熱伝達性が低下し、トナーを溶融できず、非溶融トナーが定着部材に付着するコールドオフセットをも生じてしまう。
【0012】
そこで、〔特許文献1〕、〔特許文献2〕、〔特許文献3〕において開示されているように、離型性を確保しながら熱伝導性を向上させるための技術が、種々提案されている。〔特許文献1〕に記載の技術は、定着ローラの表面をフッ素樹脂の粒子を混入したニッケル被膜で構成し、熱伝導性を向上するための技術である。〔特許文献2〕記載の技術は、エラストマー表面層に窒化硼素充填剤粒子を含有させ、剥離特性を維持しながら高熱伝導性を得るための技術である。〔特許文献3〕に記載の技術は、フッ素樹脂中に炭素繊維を入れて熱伝導率の向上を図るための技術である。
【0013】
【特許文献1】
実開平1−164463号公報
【特許文献2】
特開平1−72185号公報
【特許文献3】
特開平6−43776号公報
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、〔特許文献1〕に記載の技術は、ニッケル被膜にフッ素樹脂の粒子を混入させているだけなので、定着ローラの最重要特性であるトナーとの離型性を持たず、トナーがすぐに固着してしまうため、離型性の点において問題がある。〔特許文献2〕記載の技術は、定着ローラ表面の離型性が不十分でオフセットが発生して画像等を汚染する恐れがあり、離型性の点において問題があるとともに、製造工程が複雑でコストアップになるという問題がある。〔特許文献3〕に記載の技術は、同文献に記載されているように、炭素繊維の混入が過多になると、離型性を阻害するため、熱伝導率の向上に限界がある点で問題がある。
【0015】
よって、〔特許文献1〕、〔特許文献2〕、〔特許文献3〕において提案されている技術であっても、例えば熱伝導性を高くするにはマイラーを20%以上混入しなければならないがこれでは離型性が低下するなど、熱伝導性を高くしたものは、離型性の問題から長時間の使用には適用できないという問題があった。
【0016】
本発明は、離型性及び熱伝導性に優れ耐久性が高い離型層を表面に有するローラ、ベルト等の定着部材、この定着部材を備えたかかる定着装置、かかる定着装置を備えたかかる画像形成装置の提供を目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、芯金と、この芯金の表面に設けられた樹脂層とを有する定着部材において、前記樹脂層が、低融点金属としての錫(Sn)と熱伝導性フィラーとしてのニッケル(Ni)とを含有した液晶ポリマー(LCP)からなる第1の相と、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)からなる第2の相とを有し、第1の相は、前記低融点金属としての錫(Sn)が前記熱伝導性フィラーとしてのニッケル(Ni)を互いに連結させているとともに、前記芯金の表面に接着されており、第2の相は、第1の層を覆うようにして第1の相に接着されているとともに、前記芯金に接着されていることを特徴とする。
【0027】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の定着部材と、この定着部材に圧接する加圧部材とを有する定着装置にある。
【0033】
請求項3記載の発明は、請求項2記載の定着装置を有する画像形成装置にある。
【0036】
【発明の実施の形態】
図1に本発明を適用した実施の形態に係る画像形成装置を示す。本実施形態において画像形成装置はレーザープリンタであるが、本発明を適用する画像形成装置としては、レーザープリンタの他、複写機、ファクシミリ、これらの複合機等、何れの装置であってもよい。図1に示す画像形成装置1は単色画像を形成するものであるが、2色画像、フルカラー画像等のカラー画像を形成することが可能なものであっても良い。
【0037】
画像形成装置100は、給紙部114と、レジストローラ対106と、像担持体としての感光体ドラム108と、転写手段110と、定着装置1等を備えている。給紙部114は、シート状の記録媒体である画像担持体としての被定着シートたる用紙136が積載状態で収容される給紙トレイ114aと、給紙トレイ114aに収容された用紙136を最上のものから順に給送する給紙コロ116及び分離部材117等を備えている。
【0038】
給紙コロ116によって送り出された用紙136はレジストローラ対106で一旦停止され、斜めずれを修正された後、感光体ドラム108の回転に同期するタイミングで、すなわち、感光体ドラム108上に形成される未定着現像剤像としてのトナー像の先端と用紙136の搬送方向先端部の所定位置とが一致するタイミングでレジストローラ対106により転写部位Nへ送り出される。
【0039】
感光体ドラム108の周囲には、矢印で示す回転方向順に、帯電手段としての帯電ローラ118と、図示しない露光手段の一部を構成するミラー120と、現像剤としてのトナーを静電潜像に供給する現像ローラ122aを備えた現像手段122と、転写手段110と、クリーニングブレード124aを備えたクリーニング手段124が配置されている。帯電ローラ118と現像手段122の間において、ミラー120を介して感光体ドラム108上の露光部126に露光光103が照射されて走査されるようになっている。
【0040】
画像形成装置100における画像形成動作は従来と同様に行われる。感光体ドラム108が図示しない駆動手段によって回転されると、感光体ドラム108の表面が帯電ローラ118により均一に帯電され、画像情報に基づいて露光光103が露光部126において感光体ドラム108に照射、走査されて感光体ドラム108上に作成すべき画像に対応した静電潜像が形成される。この静電潜像は感光体ドラム108の回転により現像手段122へ移動し、現像ローラ122aによりトナーが供給されて可視像化され、未定着のトナー像が形成される。
【0041】
感光体ドラム108上に形成されたトナー像は、所定のタイミングで転写部位Nに進入してきた用紙136上に転写手段110による転写バイアス印加により転写される。トナー像を担持した用紙136は定着装置1へ向けて搬送され、定着装置1で定着された後、図示しない排紙トレイへ排出・スタックされる。
【0042】
転写部位Nで転写されずに感光体ドラム108上に残った残留トナー等の異物は、感光体ドラム108の回転に伴ってクリーニング手段124に至り、このクリーニング手段124を通過する間にクリーニングブレード124aにより掻き落とされて清掃される。その後、感光体ドラム108上の残留電位が図示しない除電手段により除去され、次の作像工程に備えられる。
【0043】
図2に示すように、定着装置1は、回転体としての定着部材である定着ローラ2と、定着ローラ2に圧接する回転体としての定着部材であり加圧部材である加圧ローラ3と、定着ローラ2と加圧ローラ3の外周面に当接して配設され、各ローラの表面温度を検知する温度検知手段である温度検出素子としての温度センサ25,35と、定着ローラ2に離型剤を塗布するための図示しない離型剤塗布手段とを備えている。
【0044】
定着ローラ2、加圧ローラ3はそれぞれ、その中心に配設された金属製、具体的にはアルミ製で円筒状の基材としての芯金21,31と、芯金21,31の内部に配設された熱源としてのハロゲンヒータ24,34とを有している。定着ローラ2は図示しない駆動手段によって、図1において時計周りで回転駆動され、加圧ローラ3は定着ローラ2の回転に伴い従動回転する。
【0045】
定着装置1は、定着ローラ2と加圧ローラ3との圧接部40にて単色で固体のトナー5で形成されたトナー像を担持した用紙136を矢印7で示す方向に挟持搬送することにより、トナー像を符号6で示すように用紙136上に定着させるものである。離型剤塗布手段は、定着ローラ2に当接した離型剤塗布部材と、離型剤塗布部材に離型剤たるシリコンオイルを供給する離型剤供給部とを有し、離型剤塗布部材により、定着ローラ2の回転に伴ってシリコンオイルを定着ローラ2の表面に塗布するようになっている。離型剤塗布手段は、定着ローラ2のみならず、定着ローラ2とともにあるいは定着ローラ2に代えて加圧ローラ3に離型剤を塗布するものであっても良い。
【0046】
定着の際、定着ローラ2、加圧ローラ3はそれぞれ、温度センサ25,35によって温度が計測され、計測された温度に基づいて定着ローラ2、加圧ローラ3の温度が定着に適した150℃程度の温度に保たれるようハロゲンヒータ24,34が点灯されるフィードバック制御が行われる。図1において、符号4はトナー5に含有されている離型剤としての固形状のワックスを示している。このワックス、シリコンオイルにより、定着ローラ2、加圧ローラ3に対するトナー5、用紙136の離型性が向上し、これらが定着ローラ2、加圧ローラ3に付着したり巻き付いたりすることを抑制する。
【0047】
加圧ローラ3は図示しない付勢手段により定着ローラ2に向けて付勢、圧接され、定着ローラ2と加圧ローラ3とは互いに圧接されているのであるが、この加圧力が4.0[kgf/cm2]より大きいと、トナーの付着が顕著となり、一方、加圧力が0.5[kgf/cm2]より小さいと、定着性が非常に悪なる。したがって、定着装置1においては、定着ローラ3と加圧ローラ3との加圧力を、0.5[kgf/cm2]以上、4.0[kgf/cm2]以下の範囲とし、定着性を良好にしている。なお、かかる上限は、2.0[kgf/cm2]であることがさらに好ましい。
【0048】
定着ローラ2及び加圧ローラ3は、芯金21,31の外周面に離型層としての高分子組成層である樹脂層たる樹脂製の表層23,33をそれぞれ備えている。本形態の表層23,33は、少なくとも樹脂(フッ素樹脂を除く)を含む第1の組成物と、少なくともフッ素樹脂を含む第2の組成物とにより構成され、第1の組成物に含まれる樹脂(フッ素樹脂を除く)により構成される第1の相と、少なくとも第2の組成物に含まれるフッ素樹脂により構成される第2の相との2相以上で構成される。
【0049】
耐久性向上の観点から、第1の組成物に芯金21,31への結合力の高い素材を用い、第2の組成物に第1の組成物への結合力の高い素材を用いるため、第1の相が芯金21,31に強く接着し、第2の相が第1の相に強く接着するとともに芯金21,31に接着する。熱伝導性向上等の観点から、第1の相には、低融点金属とフィラーとが含有され、第2の相にもフィラーが含有されることがある。
【0050】
第1の組成物を構成する樹脂(フッ素樹脂を除く)としては、熱変形温度、言い換えると荷重たわみ温度(ASTM:D648、1.82KPa)が、定着ローラ2,加圧ローラ3が定着に使用されるときの温度以上、具体的には150℃以上の樹脂が選択され、耐熱性、耐磨耗性を有するとともに、金属である芯金21,31上に接着性を有するものが好ましく、ポリアミドイミド(PAI)、ポリエーテルサルフォン(PES)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエーテルケトン(PEK)、ポリエーテルニトリル(PEN)、ポリアリレート(PAR)、液晶ポリマー(LCP)、ポリベンゾイミダゾール(PBI)、ポリイミド(PI)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)等が挙げられる。これらの樹脂は組み合わせて使用しても良い。またこれらの耐熱樹脂は、これを芯金21,31に付着させる工程において、前駆体の溶液に溶かして、または樹脂そのものの粉体として、あるいは樹脂そのものを溶液に溶かし溶液化して用いる。
【0051】
第1の組成物は、少なくとも樹脂(フッ素樹脂を除く)を含むものであり、フッ素樹脂を含んでいても良く、フッ素樹脂を含ませる場合、かかる溶液には簡単にフッ素樹脂粉末が混合・分散が容易であり、浸漬や塗布により簡便に芯金21,31上に表面平滑性よく被覆可能である。第1の組成物を形成させる樹脂が熱可塑性の場合は溶剤を蒸発させるだけで、また、同樹脂が熱硬化性の場合は溶剤を蒸発させた後に熱硬化させることによって芯金21,31上に耐熱樹脂層23,33を形成することができる。
【0052】
ポリイミド(PI)、ポリアミドイミド(PAI)の前駆体溶液は知られており、さらに、ポリベンゾイミダゾール(PBI)はジメチルアセトアミド(DMA)に溶解、ポリエーテルスルホン(PES)は、ジメチルホルムアミド、塩化メチレン、N−メチル−2−ピロリドンに可溶であることが知られており、第1の相を芯金21,31上に付着させるための工程ではこれらの溶液を用いることができる。
【0053】
また、第2の組成物を構成するフッ素樹脂や、第1の組成物がフッ素樹脂を含む場合にそのフッ素樹脂として用いられるフッ素樹脂としては、焼成による溶融成膜性のよい、比較的融点の低いもの、好ましくは250〜300℃の融点を有するものが好ましく、具体的には、低分子量ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフロオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)の微粉末等が挙げられる。
【0054】
低分子量ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)粉末としては、ルブロンL−5、L−2(ダイキン工業)、MP1100、1200、1300、TLP−10F−1(三井デュポンフロロケミカル)が知られている。テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)粉末としては、532−8000(デュポン)が知られている。テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)としては、MP−10、MP102、(三井デュポンフロロケミカル)が知られている。
【0055】
低融点合金としては、表層23,33形成のための加熱時におけるフッ素樹脂の分解防止の観点から、融点が、表層23,33形成時における加熱温度以下であるとともに、高熱伝導性の観点、高耐久性、高熱伝導性の観点から、融点が、定着ローラ2、加圧ローラ3が定着に使用されるときの温度より高いものが好ましく、Pb/Sn、Pb/Sn/Bi、Pb/Sn/Ag、Pb/Ag、Sn/Ag、Sn/Bi、Sn/Cu、Sn/Zn系等の金属合金などを用いることができる。低融点金属は、フィラーを連結させ導電性、熱伝導性、耐久性を向上させる。低融点金属は溶けることでフィラーを強固に連結させ、かかる性質をさらに向上させる。
【0056】
フィラーには、熱伝導性層としての機能を持たせる観点からは、2w/mK以上の伝熱係数を有する材料である熱伝導性フィラーを用いることが好ましく、熱伝導性フィラーとしては、AlN(300w/mK)、metal Si(90w/mK)、Al2O3(20w/mK)、 SiO2(2w/mK)や、ダイヤモンド、銀、銅、アルミニウム、ニッケル、クロム、大理石、ガラス、酸化マグネシウム、窒化ホウ素等や炭素繊維、グラスファイバー等の繊維状体やケッチェンブラック、アセチレンブラック等のカーボンやグラファイト、銀、ニッケル、銅等の金属やこれら合金及びマイカ、カーボン、ガラス等にメッキした複合金属、酸化錫、酸化インジウム、酸化ベリリウム等の酸化金属が挙げられる。
【0057】
これらの材料のうち、金属は、導電体すなわち導電性フィラーとして用いることが可能であり、導電性フィラーを含有させることは、導電性向上の観点から好ましい。これら熱伝導性フィラー、導電性フィラーは耐磨耗性向上の観点からも含有されることがある。これらのフィラーのうち、針状フィラー、繊維状フィラーは、低融点金属の割合が少なくても、その長さによって、フィラー間の接続の確率が高く、各特性を向上することができる。かかる形態の方が熱、または、電気の通り道をその形態故に長く取るのに有利である。
【0058】
また例えばポリイミド系樹脂、PES系樹脂、LCP系樹脂等の耐熱樹脂の複合材において熱伝導を左右する要因としてはかかるフィラーの充填量、形状、サイズ、分散形態等あるが、充填量は耐熱樹脂100重量部に対し、0.1〜50重量部が好ましい。0.1重量部未満だと、熱伝導効果が十分発揮できない傾向があり、また50重量部を超えると、バインダーとなる耐熱樹脂との接着面積が減少し、強度の低下が激しくなる傾向があるからである。
【0059】
低融点金属は、フィラーの充填量の5〜50重量部が好ましい。低融点金属は、耐食性が劣るものが多いため、フィラーより少ないことが望ましいものである。また、圧接部40など、ニップとも言われる定着部においては、用紙からの水蒸気に曝される環境のため、必要以上の量とすることは避けるのが好ましい。
【0060】
表層23,33の表面すなわちフッ素樹脂よって形成される、第2の相により構成される面の表面粗さは、離型性及び画質の向上の観点から5μm以下とすることが望ましく、さらに同観点から後述する実施例のように2μm以下とすることが好ましい。また、フッ素樹脂は通常、離型性の尺度となる水に対する接触角が120°以上あるため、離型性が良好であるが、フィラーを混ぜると、かかる接触角が低下し、離型性が低下する。離型性確保の観点から、表層23,33の表面の接触角は80°以上であることが好ましく、よって、本実施形態においてかかる表面を形成するフッ素樹脂は、水に対する接触角を80°以上とされ、フィラーを混ぜる際にはこの点に留意される。
【0061】
一般にフッ素樹脂は400℃を超えると分解が始まるため、表層23,33を形成するために加熱を要する場合には、この温度を超えないよう加熱する必要がある。また上述した例を含め、フッ素樹脂か否かによらず、樹脂の融点は一般に300℃程度である。よって、かかる加熱はおよそ300℃から400℃までの範囲で行うことが好ましい。かかる分解温度400℃を考慮すると、加熱は380℃程度で行うことが望ましい。
【0062】
(実施例1)
本実施例は、表層23,33を形成するための、第1の相と第2の相とを有する熱伝導率測定用のサンプルを製造したものである。まず、LCP中に、Ni粉(平均粒径2.5μm、見掛け密度0.8g/cm2)を10wt%,Sn粉(平均粒径15.8μm、見掛け密度0.7g/cm2)を2wt%混合し、加熱混合した後、冷却後再粉砕して、平均粒径12μmの粉体を得た。
【0063】
次に、この金属含有LCPに、PFAを混合し、常温圧縮の後、2mm程度の厚さの状態とした。これを380℃で焼成し、樹脂を溶融させた後に冷却し、サンプルを作製した。金属含有LCPとPFAとの混合重量比は、2:8である。図3に示すように、このサンプルでは、かかる金属含有LCPの領域である第1の相Xと、純PFAの領域である第2の相Yとが形成されている。
【0064】
このサンプルにより、熱伝導率を測定したところ、1.30W/mKであった。PFAの熱伝導率は、0.25W/mK、金属含有LCPの熱伝導率は、15.0W/mKである。したがって、PFA単相の場合に比べて熱伝導性が大きく向上している。また、電気抵抗を測定したところ、200Ωcmであり、導電性フィラーの働きにより、定着時に発生する静電気を逃がすのに十分な低さとなっていた。
【0065】
(実施例2)
本実施例は、実施例1における熱伝導率測定用のサンプルと同じ組成の剤を用いて、表層23,33を有する定着ローラ2、加圧ローラ3を製造したものである。まず、LCP中に、Ni粉(平均粒径2.5μm、見掛け密度0.8g/cm2)を10wt%,Sn粉(平均粒径15.8μm、見掛け密度0.7g/cm2)を2wt%混合し、加熱混合した後、冷却後再粉砕して、平均粒径12μmの粉体を得た。
【0066】
次に、この金属含有LCPに、PFAを混合し、芯金21,31となるアルミニウム管に静電塗装し、塗装したかかる混合樹脂を380℃で溶融させた後に冷却し、これを粒径の異なるコランダム粒子で研磨することにより、表面粗さRzで、2μm以下の定着ローラ2、加圧ローラ3を得た。最終厚みは50μmであった。
【0067】
図3に定着ローラ2、加圧ローラ3の表面を、図4に定着ローラ2、加圧ローラ3の断面を示した。PFAは透明なため、図3に示すように、上から見た状態ですべてが見えるようになっている。図3、図4から分かるように、この定着ローラ2、加圧ローラ3では、かかる金属含有LCPの領域である第1の相Xと、純PFAの領域である第2の相Yとが形成され、アルミ地金の芯金21,31に金属含有LCPによって構成された第1の相Xが接着しており、それらに接するようにPFAによって構成された第2の相Yが覆っている。
【0068】
この構造のため耐久性がPFAのみの場合に比べ向上している。また、実施例1のサンプルと同様に熱伝導性が良く、フッ素樹脂の相Yが表面に位置しており離型性も良好である。定着ローラ2、加圧ローラ3を(株)リコー製 MF4570に組み込み、10000枚の黒ベタ画像を形成し、定着ローラ2、加圧ローラ3表面のトナーの付着状態を観察したところ、特に大きな付着は観察されず、初期状態と何ら変わりがなかった。
【0069】
(実施例3)
本実施例は、実施例1の金属含有LCPとPFAとの混合重量比を、実施例1と同じ2:8として作成した熱伝導率測定用のサンプルのみならず、1:9、2:8、4:6、5:5、6:4として作成した熱伝導率測定用のサンプルを作製した。金属含有LCPの作成方法は、実施例1と同じである。これら各混合重量比で作成したサンプルの熱伝導率を表1の右欄に示す。また、これら各混合重量比で作成したサンプルと同じ組成の剤を用いて、表層23,33を有する定着ローラ2、加圧ローラ3を実施例2と同じ製法で製造し、(株)リコー製 MF4570に組み込み、1000枚の黒ベタ画像を形成し、定着ローラ2、加圧ローラ3のトナーの付着状態を観察したところ、表1の中欄のようになった。
【0070】
【表1】
【0071】
表1から、金属含有LCPとPFAとの重量比は、トナー付着すなわち離型性の観点からは、5:5以下の割合で金属含有LCPが含有されていることが好ましく、また熱伝導率の観点からは、2:8以上の割合で金属含有LCPが含有されていることが好ましいことが分かる。したがって、離型性と熱伝導性を同時に満たす金属含有LCPすなわち第1の相とPFAすなわち第2の相との重量比は、2:8から5:5の範囲であることが分かった。
【0072】
(実施例4)
本実施例は、実施例3に比して、PFAがケッチェンブラックを3wt%含有している点で異なっている。金属含有LCPとPFA(ケッチェンブラック3wt%)の混合重量比を、1:9、2:8、4:6、5:5、6:4にした剤を用い、実施例3と同様の製法で、実施例3と同様の熱伝導率測定用のサンプルと、実施例3と同様の表層23,33を有するRzが2μmの定着ローラ2、加圧ローラ3を製造した。
【0073】
実施例3と同様に、これら各混合重量比で作成したサンプルの熱伝導率を表2の右欄に示す。また実施例3と同様に、かかる定着ローラ2、加圧ローラ3を(株)リコー製 MF4570に組み込み、10000枚の黒ベタ画像を形成し、定着ローラ2、加圧ローラ3のトナーの付着状態を観察したところ、表2の中欄のようになった。なお、表2の左欄において、金属含有LCPは単にLCPと記載し、PFA(ケッチェンブラック3wt%)は単にPFAと記載している。
【0074】
【表2】
【0075】
表2から、金属含有LCPとケッチェンブラック3wt%含有PFAとの重量比は、トナー付着すなわち離型性の観点からは、4:6以下の割合で金属含有LCPが含有されていることが好ましく、また熱伝導率の観点からは、2:8以上の割合で金属含有LCPが含有されていることが好ましいことが分かる。したがって、離型性と熱伝導性を同時に満たす金属含有LCPすなわち第1の相とケッチェンブラック3wt%含有PFAすなわち第2の相との重量比は、2:8から4:6の範囲であることが分かった。
【0076】
(実施例5)
本実施例は、実施例4と同様にして、Rzが2μmの定着ローラ2、加圧ローラ3を作製した。比較のためケッチェンブラックを3wt%含有したPFA単相の定着ローラ、加熱ローラを作製した。これら定着ローラ2、加圧ローラ3と定着ローラ、加圧ローラとを(株)リコー製 MF4570に組み込み、コ−ルドオフセットを生じる温度とホットオフセットを生じる温度を測定した。
【0077】
なお、オフセット温度の変化を顕著にする目的で、定着の加圧バネ厚を弱め、定着ローラ2及び加圧ローラ3、定着ローラ及び加圧ローラの接している幅であるニップ幅を、標準より20%減らし、定着性を低下させる条件の下で測定した。また表3の左欄において、金属含有LCPは単にLCPと記載し、PFA(ケッチェンブラック3wt%)は単にPFAと記載している。
【0078】
【表3】
【0079】
表3から、オフセット、すなわちホットオフセット及びコールドオフセットの生じる温度は金属含有LCPとケッチェンブラック3wt%含有PFAとの重量比を変えてもほぼ均一であり、また、ホットオフセットの生じる温度に関しては、金属含有LCP及びケッチェンブラック3wt%含有PFAを有する表層23,33を備えた定着ローラ2、加圧ローラ3と、ケッチェンブラック3wt%含有PFA単相の定着ローラ、加圧ローラとではほぼ同じである。
【0080】
しかし、コールドオフセットの生じる温度に関しては、金属含有LCP及びケッチェンブラック3wt%含有PFAを有する表層23,33を備えた定着ローラ2、加圧ローラ3における温度が、ケッチェンブラック3wt%含有PFA単相の定着ローラ、加圧ローラにおける温度よりも、30〜35℃ほど下がっている。
【0081】
コールドオフセットの生じる温度が低いことは、加熱手段たる熱源からトナーへの熱伝達が効率よく行われていることを意味する。コールドオフセット温度は低いほど安定した定着を可能とするものであるから、本発明を適用した安定した表層23,33を備えた定着ローラ2、加圧ローラ3は、定着性に優れている。このように、熱伝導性が向上し、より低い温度で定着が可能であるため、消費エネルギーの節減にも寄与する。
【0082】
以上本発明について説明したが、本発明は、上述の定着装置1すなわち熱ローラ対タイプの定着装置のみならず、ベルト定着装置にも適用することができる。ベルト定着装置は、たとえば、加熱手段としてのヒータにより加熱され、トナーを定着されるシート状の記録媒体を搬送するための回転する回転体たる無端の定着ベルト、定着ベルトを巻き掛けられた加熱ローラ及び定着ローラ、定着ベルトを介して定着ローラに対向して配置される回転体たる加圧部材としての加圧ローラ等を構成要素とし、定着ベルトと加圧ローラとによって形成される当接領域であるニップ部に、これらの回転により、トナーを定着される用紙を搬送して通過させ、加熱加圧してトナー像を定着するものである。
【0083】
このようなベルト定着装置に本発明を適用する場合、かかる定着ベルト、加圧ローラ、加熱ローラ及び定着ローラ等を本発明にかかる定着部材とすることができる。またこの定着部材を備えた定着装置、かかる定着装置を備えた画像形成装置も本発明の適用の対象である。
【0084】
【発明の効果】
本発明は、芯金と、この芯金の表面に設けられた樹脂層とを有する定着部材において、前記樹脂層が、低融点金属としての錫(Sn)と熱伝導性フィラーとしてのニッケル(Ni)とを含有した液晶ポリマー(LCP)からなる第1の相と、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)からなる第2の相とを有し、第1の相は、前記低融点金属としての錫(Sn)が前記熱伝導性フィラーとしてのニッケル(Ni)を互いに連結させているとともに、前記芯金の表面に接着されており、第2の相は、第1の層を覆うようにして第1の相に接着されているとともに、前記芯金に接着されているので、第1の相において、低融点金属である錫を含んでいることにより導電性、熱伝導性、耐久性が向上し、また錫が熱伝導性フィラーであるニッケルを連結させることで耐久性が向上するとともにさらに熱伝導性が向上し、さらにこの第1の相が芯金への結合力の高い液晶ポリマーからなっていることで芯金に強く接着しているとともに第2の相がこの第1の相への結合力が高く離型性の高いテトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体からなっており第1の相に強く接着しているとともに芯金に接着していることで、より一段と耐久性が向上しているとともに離型性が良好となるから、全体として熱伝導性及び耐久性が極めて高い定着部材を提供することができる。
【0094】
本発明は、請求項1記載の定着部材と、この定着部材に圧接する加圧部材とを有する定着装置にあるので、上述の各効果を奏し、耐久性に優れた信頼性の高い定着装置を提供することができる。
【0100】
本発明は、請求項1記載の定着装置を有する画像形成装置にあるので、上述の各効果を奏し、耐久性に優れ、良好な画像形成を行うことができエネルギー消費量を抑制した信頼性の高い画像形成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した画像形成装置の模式図である。
【図2】図1に示した画像形成装置に備えられた定着装置の模式図である。
【図3】図2に示した定着装置に備えられた定着部材の表層を示す平面図である。
【図4】図3に示した表層の側断面図である。
【符号の説明】
1 定着装置
2,3 定着部材
3 加圧部材
100 画像形成装置
X 第1の相
Y 第2の相
Claims (3)
- 芯金と、この芯金の表面に設けられた樹脂層とを有する定着部材において、
前記樹脂層が、
低融点金属としての錫(Sn)と熱伝導性フィラーとしてのニッケル(Ni)とを含有した液晶ポリマー(LCP)からなる第1の相と、
テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)からなる第2の相とを有し、
第1の相は、前記低融点金属としての錫(Sn)が前記熱伝導性フィラーとしてのニッケル(Ni)を互いに連結させているとともに、前記芯金の表面に接着されており、
第2の相は、第1の層を覆うようにして第1の相に接着されているとともに、前記芯金に接着されていることを特徴とする定着部材。 - 請求項1記載の定着部材と、この定着部材に圧接する加圧部材とを有する定着装置。
- 請求項2記載の定着装置を有する画像形成装置。
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