JP4340344B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

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    • B60C11/00Tyre tread bands; Tread patterns; Anti-skid inserts
    • B60C11/0083Tyre tread bands; Tread patterns; Anti-skid inserts characterised by the curvature of the tyre tread

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は空気入りタイヤに係り、特に、周方向に平行、または実質的に平行に延びる複数本の周方向溝と、周方向溝と交差する複数本の横方向溝とによって複数の陸部が形成されたトレッドパターンを有する空気入りタイヤの偏摩耗の抑制、及び摩耗時の騒音(ピッチノイズ)の低減を図ることのできる空気入りタイヤに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に空気入りタイヤは、駆動輪で使用されると、トレッド面のなかで最も突出した部分(通常はセンター部)が他の部分より多く摩耗する傾向にある。
【0003】
これは非接地時にもともとタイヤがもっている外径の差(通常はセンター部の径>ショルダー部の径)により、タイヤを転動させた際に、外径が大きい領域が大きな駆動力を発生し、陸部内でも最も外径が大きい部分(通常はタイヤ幅方向内寄りの部分)が外寄りの部分より多く摩耗する傾向にある。
【0004】
これらの結果、摩耗量が踏面内で不均一になる現象が生じ、摩耗時の接地形状が徐々に変化して接地する順番が狂うことにより、各陸部の実質的な位相(周方向の)がずれたり、多く摩耗した部分が荷重を負担できなくなり、その周囲の部分の荷重負担が増大し、踏み込み時の打撃が大きくなるため騒音(ピッチノイズ)の悪化をきたし、新品時の性能を維持できなくなるため、これを改良することが強く望まれている。
【0005】
一方、このような摩耗に伴う性能を悪化を抑制するために、例えば、トレッドを2層構造にして、下側に軟ゴムを配することにより、摩耗時の打撃を緩和したり、パターンデザインを変更して騒音レベルを予め下げておく等の手法がとられている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、トレッドを2層構造にすることには、製造上困難であったり、陸部の剛性が低下して操縦安定性を悪化させる等のデメリットがある。
【0007】
また、パターンデザインを変更することは商品性、デザインの自由度を確保する上から問題があったり、他性能へ与える影響が大きい場合もあるのでできれば避けたい。
【0008】
本発明は、上記のような従来技術が有するこのような問題を解決することを課題としてなされたものであり、駆動輪の偏摩耗を抑制し、摩耗に伴う騒音(ピッチノイズ)の増大を抑制することのできる空気入りタイヤを提供することが目的である。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、周方向に平行、または実質的に平行に延びる複数本の周方向溝と、前記周方向溝と交差する複数本の横方向溝とによって複数の陸部が形成されたトレッドパターンを有する空気入りタイヤであって、前記複数の陸部のうち、タイヤ幅方向の最も外側に配置された第1の陸部は、タイヤ幅方向の内側端が、トレッドのクラウン部外輪郭線よりもδ1低いことを特徴としている。
【0010】
次に請求項1に記載の空気入りタイヤの作用を説明する。
【0011】
請求項1に記載の空気入りタイヤでは、タイヤ幅方向中央部分に配置された中央陸部は、タイヤ幅方向中央部分(即ち、タイヤ赤道面上の部分)が、クラウン部外輪郭線よりもδ3低い。
これにより、中央陸部内の外径の差(タイヤ幅方向中央部分の外径とその両外側端の外径との差)が解消される傾向となり、駆動時の駆動力分布がタイヤ幅方向に均一になり、中央陸部の摩耗量はタイヤ幅方向に均一になる。
中央陸部をタイヤ幅方向に均一に摩耗させることができるので、摩耗によるピッチノイズの悪化を防止することができる。
なお、中央陸部の踏面は、タイヤ幅方向中央部からタイヤ幅方向両側へ行くにしたがってクラウン部外輪郭線に徐々に接近させることが好ましい。
また、請求項1に記載の空気入りタイヤでは、第1の陸部は、タイヤ幅方向の内側端がトレッドのクラウン部外輪郭線よりもδ1低い。これにより、第1の陸部内の外径の差(タイヤ幅方向内側端の外径と外側端の外径との差)が解消される傾向となり、駆動時の駆動力分布がタイヤ幅方向に均一になり、第1の陸部の摩耗量はタイヤ幅方向に均一になる。
【0012】
また、空気入りタイヤでは、複数の陸部がタイヤ周方向に連なっている場合、種々の手法により陸部の周方向長さ、陸部のピッチ等を種々変えてピッチノイズの低減を図っているのが一般的である。
【0013】
したがって、このような空気入りタイヤの場合、陸部の摩耗が不均一になると、路面との当接位置が新品時と異なっていましい、ピッチノイズが悪化する。
【0014】
しかしながら、請求項1に記載の空気入りタイヤでは、第1の陸部をタイヤ幅方向に均一に摩耗させることができるので、摩耗によるピッチノイズの悪化を防止することができる。
【0015】
ここで、第1の陸部(ショルダーブロック)において、内側の摩耗量が多くなると、その部分で負担できなくなった荷重を同じ陸部内の他の部分だけでなく、周方向溝を隔てて隣り合う陸部でも負担しなければならなくなるため、それらの領域では打撃が増大し騒音が悪化するので、それを抑制するのに効果的である。
【0016】
なお、第1の陸部の踏面は、タイヤ幅方向内側端から外側に行くにしたがってクラウン部外輪郭線に徐々に接近させることが好ましい。
【0017】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の空気入りタイヤにおいて、前記第1の陸部のタイヤ幅方向内側に隣接する第2の陸部は、タイヤ幅方向の内側端が、トレッドのクラウン部外輪郭線よりもδ2低いことを特徴としている。
【0018】
次に請求項2に記載の空気入りタイヤの作用を説明する。
【0019】
請求項2に記載の空気入りタイヤでは、第2の陸部は、タイヤ幅方向の内側端がトレッドのクラウン部外輪郭線よりもδ2低い。これにより、第2の陸部内の外径の差(タイヤ幅方向内側端の外径と外側端の外径との差)が解消される傾向となり、駆動時の駆動力分布がタイヤ幅方向に均一になり、第2の陸部の摩耗量はタイヤ幅方向に均一になる。
【0020】
第2の陸部をタイヤ幅方向に均一に摩耗させることができるので、摩耗によるピッチノイズの悪化を防止することができる。
【0021】
なお、第2の陸部の踏面は、タイヤ幅方向内側端から外側に行くにしたがってクラウン部外輪郭線に徐々に接近させることが好ましい。
【0022】
【0023】
【0024】
【0025】
【0026】
【0027】
【0028】
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の空気入りタイヤにおいて、一つの陸部内において、タイヤ幅方向内側の側壁とトレッドのクラウン部外輪郭線に立てた法線とのなす角度をθ1 、タイヤ幅方向外側の側壁とトレッドのクラウン部外輪郭線に立てた法線とのなす角度をθ2 としたときに、θ1 <θ2 であることを特徴としている。
【0029】
次に請求項3に記載の空気入りタイヤの作用を説明する。
【0030】
陸部において、タイヤ幅方向内側の側壁とトレッドのクラウン部外輪郭線に立てた法線とのなす角度が小(または側壁とトレッドのクラウン部外輪郭線に立てた法線とが平行)の部分と、角度が大の部分とを比較すると、角度が小の部分の方が角度が大の部分よりも相対的に圧縮剛性が小さくなる。
【0031】
したがって、θ1 <θ2 とすると、一つの陸部において、タイヤ幅方向内側の側壁の圧縮剛性がタイヤ幅方向外側の側壁対比で低下することになり、接地時の陸部の縦撓み量がタイヤ幅方向内側の側壁付近>タイヤ幅方向外側の側壁付近となり、実質的に元々存在するタイヤ幅方向内側部分と外側部分との外径差を打ち消す傾向になる。このため、駆動時の駆動力分布をタイヤ幅方向に均一にする傾向になり、摩耗量もタイヤ幅方向に均一にする傾向になり、駆動力分布をタイヤ幅方向により一層均一にし、摩耗量もタイヤ幅方向により一層均一にすることができる。
【0032】
これにより、摩耗によるピッチノイズの悪化をより一層防止することができる。
【0033】
なお、タイヤ幅方向の最も外側に位置する陸部においては、タイヤ幅方向外側の側壁はショルダー部となるので、ショルダー部の形状を優先する場合にはこの限りではない。タイヤ幅方向の最も外側に位置する陸部においては、タイヤ幅方向内側の側壁とトレッドのクラウン部外輪郭線に立てた法線とのなす角度を0°に近づけることによってタイヤ幅方向内側の側壁の圧縮剛性を低下させることができ、摩耗量はタイヤ幅方向により一層均一となる方向となる。
【0034】
また、中央陸部においては、タイヤ幅方向内側の側壁は無く、タイヤ幅方向外側の側壁のみとなるので、この場合には、タイヤ幅方向外側の側壁とトレッドのクラウン部外輪郭線に立てた法線とのなす角度を大きくして行くことによってタイヤ幅方向外側の側壁の圧縮剛性を増大させることができ、摩耗量はタイヤ幅方向により一層均一となる方向となる。
【0035】
【0036】
【0037】
【0038】
【0039】
【0040】
「乗用車用タイヤ」とは、下記規格に記載されているタイヤである。
【0041】
そして、規格とは、タイヤが生産又は使用されている地域に有効な産業規格によって決められている。例えば、アメリカ合衆国では”The Tire and Rim Association Inc.のYear Book ”であり、欧州では”The European Tire and Rim Technical OrganizationのStandards Manual" であり、日本では日本自動車タイヤ協会の”JATMA Year Book"にて規定されている。
【0042】
【発明の実施の形態】
[第1の実施形態]
本発明の空気入りタイヤの第1の実施形態を図1及び図2にしたがって説明する。
【0043】
図2には、乗用車用の空気入りタイヤ(タイヤサイズ:225/45ZR17)10のトレッドパターンが示されている。
【0044】
この空気入りタイヤ10のトレッド12には、タイヤ赤道面CLを挟んでタイヤ幅方向(矢印W方向)両側に各々2本ずつ合計4本の周方向溝14が形成されている。
【0045】
これらの周方向溝14によってトレッド12には、タイヤ幅方向中央部にセンターリブ16、センターリブ16のタイヤ幅方向外側にセカンドリブ18、セカンドリブ18のタイヤ幅方向外側にショルダーリブ20が区画されている。
【0046】
なお、セカンドリブ18はタイヤ幅方向に対して傾斜する複数の傾斜溝22によってタイヤ周方向(矢印S方向)に複数個の陸部19に区画されており、ショルダーリブ20は複数の傾斜溝24によってタイヤ周方向に複数個の陸部21に区画されている。
【0047】
ここで、セカンドリブ18の陸部19及びショルダーリブ20の陸部21は、ピッチノイズの低減を図るための一般的に知られている手法を用いて、各々のタイヤ周方向の長さや配列ピッチが決められている。
【0048】
図1の断面図で示すように、トレッド12の外輪郭線OL(2点鎖線で図示)は、タイヤ赤道面CL付近が曲率半径R1の円弧曲線、そのタイヤ幅方向外側部分が曲率半径R2の円弧曲線、さらにそのタイヤ幅方向外側部分が曲率半径R3の円弧曲線に設定されている。なお、曲率半径R1の円弧曲線、曲率半径R2の円弧曲線及び曲率半径R3の円弧曲線のいずれも、曲率中心はタイヤ内側に位置している。
【0049】
本実施形態では、曲率半径R1が1200mm、曲率半径R2が940mm、曲率半径R3が150mmである。
【0050】
ここで、ショルダーリブ20(陸部21)の踏面は、タイヤ幅方向内端20Aが外輪郭線OLよりもδ1低く、タイヤ幅方向内側端20Aとこのタイヤ幅方向内側端20Aからショルダーリブ20の幅wの1/3の寸法だけタイヤ幅方向外側へ離れた点20Cとの間の領域では、タイヤ幅方向内側端20Aを通り点20Cにおいて外輪郭線OLと内接する曲率半径R4で規定される円弧状の表面形状に設定されており、点20Cとタイヤ幅方向外側端20Bとの間の領域では外輪郭線OLと一致するように表面形状が設定されている。なお、曲率半径R4の円弧状の表面形状の曲率中心はタイヤ内側に位置している。
【0051】
本実施形態の空気入りタイヤ10では、δ1が0.3mm、曲率半径R4が87mmである。
【0052】
なお、ショルダーリブ20のタイヤ幅方向内側面20aは、トレッドのクラウン部外輪郭線に立てた法線hに対して平行(法線hに対してタイヤ幅方向内側面20aの角度(本発明のθ1 )は0°)である。
【0053】
次に、セカンドリブ18(陸部19)の踏面は、タイヤ幅方向内側端18Aが外輪郭線OLよりもδ2低く、タイヤ幅方向内側端18Aとタイヤ幅方向外側端18Bとの間の領域(即ち、踏面全体)では、タイヤ幅方向内側端18Aを通りタイヤ幅方向外側端18Bにおいて外輪郭線OLと内接する曲率半径R5で規定される円弧状の表面形状に設定されている。なお、曲率半径R5の円弧状の表面形状の曲率中心はタイヤ内側に位置している。
【0054】
本実施形態の空気入りタイヤ10では、δ2が0.3mm、曲率半径R5が572mmである。
【0055】
なお、セカンドリブ18のタイヤ幅方向内側面18aは法線hに対して平行(法線hに対してタイヤ幅方向内側面18aの角度(本発明のθ1 )は0°)であり、タイヤ幅方向外側面18bは法線hに対して平行(法線hに対してタイヤ幅方向外側面18bの角度(本発明のθ2 )は0°)である。
【0056】
次に、センターリブ16の踏面は、タイヤ幅方向中央部分(タイヤ赤道面CL上)が外輪郭線OLよりもδ3低く、タイヤ幅方向中央付近ではタイヤ外側に曲率中心を有する曲率半径R6の円弧状の表面形状に設定されている。さらに、センターリブ16の踏面は、タイヤ幅方向両側部分では、タイヤ内側に曲率中心を有し、タイヤ幅方向内側において前記曲率半径R6の円弧状の表面に滑らかに繋がり、タイヤ幅方向外端16Aにおいて外輪郭線OLと内接する曲率半径R7で規定される円弧状の表面形状に設定されている。
【0057】
本実施形態の空気入りタイヤ10では、δ3が0.3mm、曲率半径R6が448mm、曲率半径R7が303mmである。
【0058】
なお、センターリブ16のタイヤ幅方向外側面16aは、法線hに対して平行(法線hに対してタイヤ幅方向外側面16aの角度は0°)である。
【0059】
本実施形態の空気入りタイヤ10のトレッド12以外の構造は、通常のラジアルタイヤの構造と同様なので説明は省略する。
(作用)
次に、本実施形態の空気入りタイヤ10の作用を説明する。
【0060】
本実施形態の空気入りタイヤ10では、ショルダーリブ20のタイヤ幅方向内側端20Aをトレッド12の外輪郭線OLよりも0.3mm低く、セカンドリブ18のタイヤ幅方向内側端18Aを外輪郭線OLよりも0.3mm低く、センターリブ16のタイヤ幅方向中央部分を外輪郭線OLよりも0.3mm低く設定したので、各リブにおいて、タイヤ幅方向内側端の外径と外側端の外径との差が解消される傾向となり、駆動時の駆動力分布がタイヤ幅方向に均一になる。
【0061】
したがって、ショルダーリブ20、セカンドリブ18及びセンターリブ16の各リブにおいての摩耗量がタイヤ幅方向に均一となり、トレッド12の摩耗によるピッチノイズの悪化を防止できる。
【0062】
なお、本実施形態の空気入りタイヤ10では、δ1,δ2及びδ3を各々0.3mmとしたが、本発明はこれに限らず、一般の乗用車用タイヤの場合、その接地圧とトレッド12のゴムの圧縮剛性から判断して、δ1,δ2及びδ3は最大で1mm程度が適当である。
【0063】
乗用車用タイヤである本実施形態の空気入りタイヤ10の場合、δ1,δ2及びδ3が1mmを越えると、センターリブ16のタイヤ幅方向外端16A、セカンドリブ18のタイヤ幅方向内側端18A及びショルダーリブ20のタイヤ幅方向内側端20Aが路面に接地しなくなり、接地面積が減少して他の領域(陸部)の路面との打撃を大きくするので、新品時の騒音に悪影響を及ぼしたり、陸部の摩耗量が逆にタイヤ幅方向外側の端部で極端に増加して好ましくない。
【0064】
なお、δ1,δ2及びδ3の値は、タイヤが使用される荷重等によって適宜変更され、重荷重用タイヤでは1mm以上になることもある。
【0065】
また、δ1,δ2及びδ3は、各々等しくても良いし、別々の値を取っても良い。
[第2の実施形態]
次に、本発明の空気入りタイヤの第2の実施形態を図3にしたがって説明する。なお、第1の実施形態と同一構成には同一符号を付し、その説明は省略する。
【0066】
図3に示すように、本実施形態の空気入りタイヤ30では、センターリブ16のタイヤ幅方向外側面16aが法線hに対して溝開口部が開く方向にθa (=15°)傾斜しており、セカンドリブ18のタイヤ幅方向外側面18bが法線hに対して溝開口部が開く方向にθb (=15°)傾斜している。なお、その他の構成は第1の実施形態と同様である。
【0067】
次に、本実施形態の空気入りタイヤ30の作用を説明する。
【0068】
センターリブ16のタイヤ幅方向外側面16aを法線hに対して溝開口部が開く方向にθa (=15°)傾斜させたので、第1の実施形態に比較してタイヤ幅方向外端16A付近の圧縮剛性が高くなり、縦撓み量が少なくなる。このため、センターリブ16の摩耗量をタイヤ幅方向により一層均一にすることができ、摩耗によるピッチノイズの悪化をより一層防止することができる。
【0069】
また、セカンドリブ18のタイヤ幅方向外側面18bを法線hに対して溝開口部が開く方向にθb (=15°)傾斜させたので、タイヤ幅方向内側面18a付近に比較してタイヤ幅方向外側面18b付近の圧縮剛性が高くなり、タイヤ幅方向外側面18b付近の縦撓み量がタイヤ幅方向内側面18a付近の縦撓み量よりも少なくなる。このため、セカンドリブ18の摩耗量をタイヤ幅方向により一層均一にすることができ、摩耗によるピッチノイズの悪化をより一層防止することができる。
【0070】
なお、一つのリブ(陸部)において、タイヤ幅方向外側面が法線hとなす角度は、タイヤ幅方向内側面が法線hとなす角度よりも5度以上の差があると効果的である。
【0071】
なお、上記実施形態では、周方向溝14が4本であったが、周方向溝14の本数はこれに限らず、周方向溝14は3本以下または5本以上であっても良い。
【0072】
また、上記実施形態では、センターリブ16に傾斜溝(横溝)が形成されていなかったが、センターリブ16に横方向溝を形成しても良い。センターリブ16を横方向溝によって複数の陸部に区分した場合にも、セカンドリブ18及びショルダーリブ20と同様に、ピッチノイズの悪化を防止することができる。
(試験例1)
本発明の効果を確かめるために、トレッドに周方向溝を4本有する本発明の適用された実施例のタイヤ2種、比較例のタイヤ3種及び従来例のタイヤ1種を用意し、摩耗試験及び騒音試験を行った。
(1) 摩耗試験
摩耗試験は、試験タイヤ(タイヤサイズ:225/45ZR17)を7.5Jのリムに内圧220kpaで組み付け、実車に装着して行った。試験条件は以下の通りである。
【0073】
車両:FF乗用車
装着位置:前輪
前輪荷重:500kg(4名乗車相当)
速度:0〜200km/h
走行距離:10000km
比較評価は、各リブの内側端と外側端との摩耗量差を、従来例のタイヤを100として指数表示した。
【0074】
数値は便宜上小さいほどリブ内の摩耗量差が小さく良好なことを示す。結果は下記の表1に記載した通りである。
(2) 騒音試験
騒音試験は、上記摩耗試験後の摩耗タイヤを用い、ドラム騒音試験機で行った。試験条件は以下の通りである。
【0075】
路面:セーフティーウォーク
スリップ角度:0度
負荷制動力:自由転動
室温:30°C
荷重:500kg
速度:40km/h
騒音計を、タイヤ踏み込み側から50cmの距離に設置し、上記摩耗タイヤのピッチ1次帯域の騒音レベルを従来例のタイヤを100として指数表示した。数値は小さいほど騒音レベルが低く良好なことを示す。結果は下記の表1に示した通りである。
(3) 試験タイヤ
実施例1のタイヤ:第1の実施形態のタイヤ(図1,2参照)である。
【0076】
実施例2のタイヤ:第2の実施形態のタイヤ(図3参照)である。
【0077】
比較例1のタイヤ:図4に示す断面形状を有する空気入りタイヤ32であり、実施例1,2のタイヤと同一構成には同一符号を付している。比較例1の空気入りタイヤ32は、ショルダーリブ20の踏面の形状は第1の実施例と同形状である。セカンドリブ18の踏面は、内端部18A及び外端部18Bが各々外輪郭線OLよりも0.3mm低く、この内端部18A及び外端部18Bを通りタイヤ幅方向中央部分で外輪郭線OLと内接する曲率半径R8で規定される円弧状の表面形状に設定されている。また、センターリブ16の踏面は、幅方向端部16Aが外輪郭線OLよりも0.3mm低く、この幅方向端16Aを通りタイヤ幅方向中央部分で外輪郭線OLと内接する曲率半径R9で規定される円弧状の表面形状に設定されている。なお、ショルダーリブ20のタイヤ幅方向内側面20a、セカンドリブ18のタイヤ幅方向内側面18a及びタイヤ幅方向外側面18b、センターリブ16のタイヤ幅方向外側面16aは、各々法線hに対して平行である。
【0078】
比較例2のタイヤ:図5に示す断面形状を有する空気入りタイヤ34であり、センターリブ16の踏面の形状は比較例1と同形状ある。セカンドリブ18の踏面の形状は、タイヤ幅方向外側端18Bが外輪郭線OLよりも0.3mm低く、タイヤ幅方向外側端18Bを通りタイヤ幅方向内側端18Aにおいて外輪郭線OLと内接する曲率半径R10で規定される円弧状の表面形状に設定されている。また、ショルダーリブ20の踏面の形状は、全体が外輪郭線OLと一致している。なお、ショルダーリブ20のタイヤ幅方向内側面20a、セカンドリブ18のタイヤ幅方向内側面18a及びタイヤ幅方向外側面18b、センターリブ16のタイヤ幅方向外側面16aは、各々法線hに対して平行である。
【0079】
比較例3のタイヤ:図6に示す断面形状を有する空気入りタイヤ36であり、各リブの踏面が実施例1の空気入りタイヤ(図1参照)と同傾向の曲面構成とされているが、δ1、δ2及びδ3を各々1.0mmとしたタイヤである。なお、ショルダーリブ20のタイヤ幅方向内側面20a、セカンドリブ18のタイヤ幅方向内側面18a及びタイヤ幅方向外側面18b、センターリブ16のタイヤ幅方向外側面16aは、各々法線hに対して平行である。
【0080】
従来例1のタイヤ:図7に示す断面形状を有する空気入りタイヤ38であり、センターリブ16、セカンドリブ18及びショルダーリブ20の何れのリブの踏面も外輪郭線OLと一致している。なお、ショルダーリブ20のタイヤ幅方向内側面20a、セカンドリブ18のタイヤ幅方向内側面18a及びタイヤ幅方向外側面18b、センターリブ16のタイヤ幅方向外側面16aは、各々法線hに対して平行である。
【0081】
【表1】
Figure 0004340344
試験の結果、本発明の適用された実施例1及び実施例2のタイヤは、従来例1及び比較例1〜3のタイヤに比較して偏摩耗が少なく、摩耗による騒音(ピッチノイズ)も小さいことが分かる。
(試験例2)
本発明の効果を確かめるために、トレッドに周方向溝を5本有する本発明の適用された実施例のタイヤ1種及び従来例のタイヤ1種を用意し、試験例1と同様の摩耗試験及び騒音試験を行った。
【0082】
従来例2のタイヤ:図8に示す断面形状を有する空気入りタイヤ40であり、トレッド12には、タイヤ赤道面CL上及び、タイヤ赤道面CLを挟んでタイヤ幅方向両側に各々2本ずつ合計5本の周方向溝14が形成されている。これら5本の周方向溝14によってトレッド12には、ショルダーリブ42、セカンドリブ44及びサードリブ46が区画されている。なお、トレッド12の外輪郭線OLの形状は、試験例1の試験タイヤと同一である。また、リブの側面(周方向溝14の溝側壁)は、何れも法線hに対して平行である。
【0083】
比較例4のタイヤ:図9に示す断面形状を有する空気入りタイヤ48であって、ショルダーリブ42の踏面は、タイヤ幅方向内端42Aが外輪郭線OLよりも0.3mm低く、タイヤ幅方向内側端42Aとこのタイヤ幅方向内側端42Aからショルダーリブ42の幅wの1/3の寸法だけタイヤ幅方向外側へ離れた点42Cとの間の領域では点42Cにおいて外輪郭線OLと内接する曲率半径で規定される円弧状の表面形状を有しており、点42Cのタイヤ幅方向外側の領域では外輪郭線OLと一致するように表面形状が設定されている。
【0084】
セカンドリブ44の踏面は、タイヤ幅方向内端44Aが外輪郭線OLよりも0.3mm低く、このタイヤ幅方向内側端44Aを通りタイヤ幅方向外側端44Bで外輪郭線OLと内接する曲率半径で規定される円弧状の表面形状を有している。
【0085】
サードリブリブ46の踏面は、タイヤ幅方向内端46Aが外輪郭線OLよりも0.3mm低く、このタイヤ幅方向内側端46Aを通りタイヤ幅方向外側端46Bで外輪郭線OLと内接する曲率半径で規定される円弧状の表面形状を有している。
【0086】
【表2】
Figure 0004340344
試験の結果、比較例4のタイヤは、従来例2のタイヤに比較して偏摩耗が少なく、摩耗による騒音(ピッチノイズ)も小さいことが分かる。
【0087】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の空気入りタイヤは上記の構成としたので、偏摩耗を防止し、摩耗によるピッチノイズの悪化を防止することができる、という優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施形態に係る空気入りタイヤの軸線に沿った断面図である。
【図2】 図1に示す空気入りタイヤのトレッドパターンである。
【図3】 本発明の第2の実施形態に係る空気入りタイヤの軸線に沿った断面図である。
【図4】 比較例1に係る空気入りタイヤの軸線に沿った断面図である。
【図5】 比較例2に係る空気入りタイヤの軸線に沿った断面図である。
【図6】 比較例3に係る空気入りタイヤの軸線に沿った断面図である。
【図7】 従来例1に係る空気入りタイヤの軸線に沿った断面図である。
【図8】 従来例2に係る空気入りタイヤの軸線に沿った断面図である。
【図9】 比較例4に係る空気入りタイヤの軸線に沿った断面図である。
【符号の説明】
10 空気入りタイヤ
12 トレッド
14 周方向溝
16 センターリブ(中央陸部)
16a タイヤ幅方向外側面(側壁)
18 セカンドリブ(第2の陸部)
18A タイヤ幅方向内側端(内側端)
18a タイヤ幅方向内側面(側壁)
18b タイヤ幅方向外側面(側壁)
20 ショルダーリブ(第1の陸部)
20a タイヤ幅方向内側面(側壁)
20A タイヤ幅方向内側端(内側端)
22 傾斜溝(横方向溝)
24 傾斜溝(横方向溝)
30 空気入りタイヤ
46 サードリブ(陸部)
48 空気入りタイヤ
OL クラウン部外輪郭線
h 法線

Claims (3)

  1. 周方向に平行、または実質的に平行に延びる複数本の周方向溝と、前記周方向溝と交差する複数本の横方向溝とによって複数の陸部が形成されたトレッドパターンを有する空気入りタイヤであって、
    前記周方向溝は偶数本形成されており、タイヤ幅方向中央部分に配置された中央陸部は、タイヤ幅方向中央部分がトレッドのクラウン部外輪郭線よりもδ3低く、
    前記複数の陸部のうち、タイヤ幅方向の最も外側に配置された第1の陸部は、タイヤ幅方向の内側端が、トレッドのクラウン部外輪郭線よりもδ1低いことを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記第1の陸部のタイヤ幅方向内側に隣接する第2の陸部は、タイヤ幅方向の内側端が、トレッドのクラウン部外輪郭線よりもδ2低いことを特徴とする請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 一つの陸部内において、タイヤ幅方向内側の側壁とトレッドのクラウン部外輪郭線に立てた法線とのなす角度をθ1 、タイヤ幅方向外側の側壁とトレッドのクラウン部外輪郭線に立てた法線とのなす角度をθ2 としたときに、θ1 <θ2 であることを特徴とした請求項1または請求項2に記載の空気入りタイヤ。
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