JP4340332B2 - 炭化水素回収方法および装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、炭化水素ガスを含む空気より炭化水素ガスを除去回収するための炭化水素回収方法および装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ガソリン、ベンゼン、その他揮発性炭化水素液を、バージ、ローリ、貯蔵タンクへ充填する場合に、それらの容器内の気相から充填による置換空気が大気に放出される。
【0003】
この置換空気中には、液から蒸発した炭化水素ガスが含まれているが、米国や日本等の地方自治体では、置換空気中に含まれている炭化水素の量(vol%)を厳しく制限している。例えば、ガソリンの場合、米国では、1vol%以下、日本の自治体によっては、5〜8vol%、その他の炭化水素にも同様な制限値が設けられている。
【0004】
これら規制に対応するために、従来は、シリカゲル等の吸着剤を充填した吸着塔を2基並べ、その一方の吸着塔で、炭化水素ガスを含む空気を処理ガスとして流して炭化水素ガスを吸着させ、他方の吸着塔で、吸着した炭化水素ガスを脱着して回収し、これを交互に繰り返すことで、処理ガスから連続的に炭化水素ガスを除去回収するようにしている。
【0005】
この処理ガス中の炭化水素ガスの濃度は、例えば、ガソリンでは、0〜60vol%変化し、吸着塔は、その最大濃度(通常60vol%,夏季では80vol%)が流れたときに、その炭化水素ガスの大部分を吸着できるように、その容量が設計される。
【0006】
しかし、最大濃度で吸着塔を設計すると吸着塔の容量が大きくなり、高価な吸着剤を大量に使用するため、コスト高となる。このため吸着塔の前段に、処理ガス中の炭化水素ガスを炭化水素液で吸収する吸収塔を接続して、吸収塔で、炭化水素ガスを吸収して、例えば、濃度60vol%の処理ガスを30vol%まで下げて、吸着塔に供給する回収装置が提案されている。
【0007】
この回収装置を、図4により説明する。
【0008】
図4において、1は吸収塔、2,2は吸着塔、3は回収塔、4は炭化水素タンク、5は冷凍機、6は冷却器である。
【0009】
処理ガスは、供給ライン7より、吸収塔1に入り、そこで液体炭化水素ライン8より供給される低温度(ガソリンでは10℃程度)に冷却された液体炭化水素と接触し、処理ガス中の炭化水素ガスの一部は、そこで凝縮して吸収され、残りは、吸着塔2,2のいずれかに流れて、処理ガス中の炭化水素ガスが吸着されて、排気ライン9より大気に排気される。
【0010】
吸収塔1への液体炭化水素の循環は、液体炭化水素タンク4より、冷凍機5に接続された冷却器6を通って冷却され、吸収塔1の吸収部1aに供給され、そこで処理ガスと気液接触し、処理ガス中の炭化水素ガスを吸収し、吸収塔1の底部の液溜10に溜まり、返送ポンプ11を介して液体炭化水素タンク4に戻される。
【0011】
また、吸着塔2は、炭化水素ガスの吸着と脱着とが交互に切り換えられ、脱着時には、真空ポンプ12で真空吸引されることで、吸着した炭化水素ガスの脱着が行われ、そのガスが、ライン13を介して回収塔3に供給され、そこで、液体炭化水素ライン14より供給された液体炭化水素と接触して吸収され、回収ポンプ15を介して、液体炭化水素タンク4に戻される。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
この回収装置においては、吸収塔により、処理ガス中の炭化水素ガスの一部を吸収するため、吸着塔の容量を小さくできるが、処理ガス中の炭化水素ガス濃度によっては、吸収塔と吸着塔及び脱着用再生運転を同時にする必要はなく同時に運転すれば、極めて運転効率の悪いものとなる。
【0013】
また、吸収塔と回収塔とは、液体炭化水素タンク4の液体炭化水素を使用するが、吸収塔と回収塔とを流れる空気量には各段の相違があるため、別々に吸収処理を行わねばならず装置が大型化し易い。
【0014】
そこで、本発明の目的は、上記課題を解決し、炭化水素ガス濃度に応じて最適な運転が行えると共に装置をコンパクトにできる炭化水素回収方法および装置を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1の発明は時間が経過するにしたがって処理ガス中の炭化水素ガス濃度が上昇する、炭化水素ガスを含む空気を処理ガスとし、その処理ガスを吸収塔内に導入し、吸収塔内で、液体炭化水素の吸収液と処理ガスとを気液接触させて炭化水素を吸収除去した後、その処理ガスを複数の吸着塔のいずれかに導入して除去するに際して、処理ガス中の炭化水素ガス濃度に応じ、吸着塔で吸着のみを行う吸着準備モードと、吸着塔で吸着・脱着を行う吸着専用モードと、冷却吸収・吸着モードとを、予め設定し、回収運転時、吸収塔に導入する処理ガス中の炭化水素ガス濃度を検出し、その検出した炭化水素ガス濃度が低いときに、吸着準備モードで運転して、処理ガスを、吸収液が循環していない吸収塔を通していずれかの吸着塔に導入して処理ガス中の炭化水素ガスを吸着し、吸収準備モードの運転中、炭化水素ガス濃度が上昇したとき吸着専用モードに切り替えて運転して、処理ガスを、吸収液が循環していない吸収塔を通していずれかの吸着塔に導入すると共に他の吸着塔内を吸引して脱着させ、吸着専用モードの運転中、炭化水素ガス濃度がさらに高くなったときに上記冷却吸収・吸着モードに切り替えて運転して、吸収液を冷却して吸収塔に循環してその吸収液で処理ガス中の炭化水素を吸収した後、吸着塔で吸着し、他の吸着塔で脱着した脱着ガスを上記吸収塔に導入するようにしたことを特徴とする炭化水素回収方法である。
【0016】
請求項2の発明は、吸着塔が、吸着と脱着を交互に繰り返す複数の吸着塔からなり、吸着専用モードと冷却吸収・吸着モードの運転時、そのいずれかの吸着塔で処理ガス中の炭化水素ガスを吸着している際には、他の吸着塔は、真空ポンプで吸引されて脱着が行われる請求項1記載の炭化水素回収方法である。
【0017】
請求項3の発明は、吸着準備モードから吸着専用モードに切り替えて、吸着塔の脱着開始する際、真空ポンプからの排気ガスを、吸収塔をバイパスして、吸着を行っている吸着塔に送る請求項1記載の炭化水素回収方法である。
【0018】
請求項4の発明は、炭化水素がガソリンであり、その炭化水素ガス濃度が、30vol%に達したとき、吸着専用モードから冷却吸収・吸着モードに切り替えられる請求項1または記載の炭化水素回収方法である。
【0019】
請求項5の発明は、冷却吸収・吸着モードで運転中、処理ガス中の炭化水素ガス濃度に応じて吸収液量が調整される請求項4記載の炭化水素回収方法である。
【0020】
請求項6の発明は、時間が経過するにしたがって処理ガス中の炭化水素ガス濃度が上昇する、炭化水素ガスを含む空気を処理ガスとし、その処理ガスを吸収塔内に導入し、吸収塔内で、液体炭化水素の吸収液と処理ガスとを気液接触させて炭化水素を吸収除去した後、その処理ガスを複数の吸着塔のいずれかに導入して除去する炭化水素回収装置において、処理ガスを導入して液体炭化水素の吸収液と気液接触させて炭化水素ガスを吸収する吸収塔と、吸収塔に冷却した吸収液を供給循環する吸収液循環手段と、吸収塔からの処理ガスを交互に導入し、一方で炭化水素ガスの吸着を行うと共に他方で脱着を行う一対の吸着塔と、吸着塔を脱着する真空ポンプと、吸収塔に導入される処理ガス中の炭化水素ガス濃度を検出する濃度センサと、濃度センサの検出値が入力され、その濃度に応じて真空ポンプと吸収液の循環を停止させる吸着準備モードと真空ポンプを起動し吸収液の循環を停止させる吸着専用モードと吸収液を冷却して循環する冷却吸収・吸着モードとを切り替える運転モード切替手段とを備えた請求項1の方法を実施する炭化水素回収装置である。
【0021】
請求項7の発明は、吸収塔本体の吸収液と処理ガスを接触させる吸収部の下方に、上記他方の吸着塔からの脱着ガスと吸収液とを接触させる回収部を設けた請求項6記載の炭化水素回収装置である。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適一実施の形態を添付図面に基づいて詳述する。
【0023】
図1において、20は、吸収塔で、吸収塔本体21に、炭化水素ガスを含む空気を処理ガスとして導入する処理ガス供給ライン22が接続され、そのライン22より上方の吸収塔本体21内に液体炭化水素からなる吸収液と処理ガスとを気液接触させる吸収部23が形成され、その吸収部23の下方に、後述する回収部24が形成され、吸収塔本体21の底部に吸収液HCの液溜25が形成される。
【0024】
吸収塔20の頂部には、処理ガスライン26が接続され、その処理ガスライン26に、一対の吸着塔28a,28bが、それぞれ入口バルブ29a,29bを介して接続され、吸着塔28a,28bの出口に、それぞれ出口バルブ30a,30bを介して排気ライン31が接続される。
【0025】
吸着塔28a,28bには、入口バルブ29a,29bと並行に接続した脱着用バルブ32a,32bを介して脱着ライン33が接続される。
【0026】
この脱着ライン33には、真空ポンプ34が接続され、その真空ポンプ34の排気側のライン33には、三方弁45を介して吸収塔20の回収部24の下方に接続され、三方弁45と処理ガスライン26とが、空気戻しライン46で接続される。
【0027】
吸収塔20の吸収部23の上部と底部の液溜25を結び、その吸収塔20に冷却した液体炭化水素を供給循環する吸収液循環手段35が接続される。
【0028】
この吸収液循環手段35は、液体炭化水素タンク36と、液体炭化水素タンク36の液体炭化水素を、吸収塔20の上部に供給する吸収液供給ライン37と、液溜25の吸収液HCを返送ポンプ38を介して液体炭化水素タンク36に戻す戻しライン39とからなり、吸収液供給ライン37に、冷凍機40に接続された冷却器41が接続され、また流量調整弁42が接続される。
【0029】
さて、処理ガス供給ライン22には、処理ガス中の炭化水素ガスの濃度を検出する濃度センサ43が接続されると共に流量計44が接続され、これら検出値が運転モード切替手段47に入力される。
【0030】
運転モード切替手段47は、処理ガス中の炭化水素ガス濃度に応じて、吸着準備モード(モード1)、吸着専用モード(モード2)、冷却吸収・吸着モード(モード3)に切り替えるようになっている。
【0031】
吸着準備モード(モード1)は、真空ポンプ34、流量調整弁42を閉、冷凍機40を停止した状態とすることで、処理ガスを吸収塔20を通して吸着塔28a、28bのいずれかに導入されるようにし、吸着専用モード(モード2)は、真空ポンプ34をONし、流量調整弁42を閉、冷凍機40を停止した状態として、処理ガスを吸収塔20を通して吸着塔28a、28bのいずれかに導入されるようにすると共に他の吸着塔28b,28aを真空ポンプ34で脱着するようにし、冷却吸収・吸着モード(モード3)は、真空ポンプ34を起動し、流量調整弁42を開とすると共にその開度制御を行い、冷凍機40をONにした状態として、吸収塔20で処理ガス中の炭化水素を吸収し、いずれかの吸着塔28a、28bで炭化水素ガスを吸着し、他の吸着塔28b,28aを真空ポンプ34で脱着するようにする。
【0032】
この運転モード切替手段47は、炭化水素ガス濃度が、例えばガソリンでは、約5vol%以下の時は、モード1で、5〜30vol%の時にはモード2で、30vol%以上の時にはモード3で運転するよう運転モードを切り替える。なお、これらの数値は、取り扱う炭化水素により異なる。
【0033】
吸収塔20の上部の吸収部23と下部の回収部24とは、図3に示すように、処理ガス中の空気量と、脱着ガス中の空気量とが相違するため、その間を、シール装置50でシールし、吸収液HCが、吸収部23から回収部24に流下するよう、また脱着ガス中の空気が、吸収部23に流れるようにされる。
【0034】
このシール装置50は、吸収部23と回収部24間を仕切るバブルキャップ棚51とそのバブルキャップ棚51に設けた液シールトレイ52と、バブルキャップ棚51の下方に設けた液分散板53とからなり、処理ガスは、このシール装置50で、下方に流れることを阻止され、上部吸収部23からの吸収液HCは、液シールトレイ52から液分散板53に落下し、液分散板53から回収部24に流れ、逆に脱着ガス中の空気は、バブルキャップ棚51を通って吸収部23に流れるようにされる。このシール装置50は、図示のバブルキャップ棚51に限られるものでなく、バルブトレイ等、他の構造のものであってもよい。
【0035】
次に本発明の回収方法を図2により説明する。
【0036】
図2に示すように、貯蔵タンクにガソリン等の炭化水素を充填する場合、充填初期では、貯蔵タンク内から排気される置換空気には、充填液面と離れているため、炭化水素ガスが含まれていない場合が多く、時間が経過するにしたがって処理ガス中の炭化水素ガス濃度が上昇し、最大80vol%上昇した時(約5時間運転)に充填が完了したとする。
【0037】
この場合、回収運転初期には、運転モード切替手段47は、モード1を選択して吸着準備運転を行い、炭化水素ガス濃度が上昇し、その通過濃度(検出ガス濃度)が、吸着塔28a,28b内の吸着剤の設計吸着容量に等しくなった時点(図2では3時間経過した時で、0〜5vol%まで上昇した炭化水素ガスの通積算量が設計吸着量に達したとき)で、モード2に切り替えて吸着専用運転を行う。このモード2に切り替えた時のガス濃度は、設計値に対してかなり薄いので、吸着時間は、設定時間より長く取り、他方の吸着塔の脱着率を上げて、吸着能を高めておく。
【0038】
次に、処理ガス中の炭化水素ガス濃度が、吸着塔28a,28bの設計吸着能近くまで上昇したならば、モード3に切り替えて冷却吸収液による炭化水素ガスの吸収運転を行う。
【0039】
すなわち、液体炭化水素タンク36の液体炭化水素は、吸収液供給ライン37より冷却器41を通り、冷凍機40より冷却器41に供給された冷媒と間接熱交換で冷却され、例えば、ガソリンでは、10℃に冷却され、流量調整弁42を介して吸収塔20の上部吸収部23に供給される。処理ガスは、この上部吸収部23を上昇する間にその温度が低下すると共に炭化水素ガスの蒸気圧が下がり、その一部が吸収液に吸収除去される。この冷却吸収液の供給循環量を流量調整弁42で、また吸収液温度を冷凍機40で調整することで、吸収塔20の頂部より処理ガスライン26に流入する炭化水素ガス濃度は、吸着塔28a,28bの設計吸着能力以下に下げることができる。
【0040】
このように、処理ガスの炭化水素ガス濃度に応じて、運転モードを切り替えることで、濃度に応じた最適な運転が行えると共に、無駄な運転を排除できる。
【0041】
なお、吸着塔28a,28bでは、上述したように吸着と脱着とが交互に切り替えられるが、この切替のタイミングは、濃度センサ43と流量計44により、運転モード切替手段47が、吸着塔28a,28b内に吸着された炭化水素ガス量を積算し、その積算した吸着量が、吸着塔28a,28bの設定最大吸着量に達したときに切り替える。
【0042】
脱着の際の脱着ガスは、真空ポンプ34より吸収塔20の下部吸収部24の下方から導入され、その下部吸収部24で、脱着ガス中の炭化水素ガスが吸収液により吸収除去される。
【0043】
この場合、吸収塔20の吸収部23を流下した処理ガス中の炭化水素ガスを吸収した吸収液は、図3で説明した液シールトレイ52を介し、分散板53に落下し、分散板53より回収部24を流下し、脱着ガスと接触してそのガス中の炭化水素ガスを吸収する。
【0044】
この吸収液は、処理ガス中の炭化水素ガスを吸収した後であるが、図4の回収塔の吸収液に比べてその量が多く、また温度も十分低く、脱着ガス中の炭化水素ガスを良好に回収できる。
【0045】
また、脱着ガス中には、空気が混入しているが、この空気は、図3のバブルキャップ棚51を通って、処理ガス中の空気と共に脱着塔28a,28bより、排気ライン31より排気される。
【0046】
脱着開始時、吸着塔28a(又は28b)内を真空ポンプ34で吸引すると、吸着剤中に吸着された炭化水素ガスが脱着する前に、塔内の空気が排気され、炭化水素ガスの回収は必要がない。そこで、脱着開始時(30秒〜1分間程度)は、三方弁45で、脱着ガスライン33と空気戻しライン46とを接続するようになし、吸着塔28a内の吸引空気を、脱着ガスライン33から空気戻しライン46を介して処理ガスライン26に戻して他方の吸着塔28bに流して排気するようにする。このように脱着開始初期は、塔内の吸引空気を処理ガスライン26に戻し、その後吸収塔20の回収部24に脱着ガスを流すことで、無駄な回収がなくなり効率のよい回収運転が行える。
【0047】
また、吸収塔20に、処理ガスの吸収部23と脱着ガスの回収部24を設けることで、図4で説明した回収塔が不要となり、装置をコンパクトにできる。
【0048】
さらに、本実施の形態においては、吸着専用運転(モード2)の時、脱着ガスは、吸収塔20の回収部24に供給されるが、このモード2の際、冷凍機40を停止すると説明したが、これは、処理ガスを基準にして説明したもので、図には示していないが、冷却器41と流量量調整弁42間に、冷却した吸収液を回収部24に流すラインを設けておき、この冷却した吸収液で脱着ガス中の炭化水素ガスを回収するようにしても、また別途冷却した吸収液を回収部24に供給するようにしてもよい。
【0049】
なお、吸収塔20の液溜25は堰57で仕切られ、処理ガスおよび脱着ガス中の炭化水素ガスを除去した吸収液HCは、吸収塔20の底部に落下し、堰57を越えて液溜25に溜まり返送ポンプ38で液体炭化水素タンク36に戻される。この底部に溜まった吸収液中の水分は、吸収液と分離し、排液ライン58より適宜排出される。
【0050】
【発明の効果】
以上要するに本発明によれば、処理ガス濃度に応じて最適な運転モードに切り替えることができ、運転コストを下げることができるとともに、装置をコンパクトにできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示す概略図である。
【図2】本発明において、処理ガス中の炭化水素ガス濃度の経時変化に対する運転モード切替を説明する図である。
【図3】図1の吸収塔の要部の詳細な一例を示す図である。
【図4】本発明の前提となる提案された回収装置を示す図である。
【符号の説明】
20 吸収塔
28a,28b 吸着塔
43 濃度センサ

Claims (7)

  1. 時間が経過するにしたがって処理ガス中の炭化水素ガス濃度が上昇する、炭化水素ガスを含む空気を処理ガスとし、その処理ガスを吸収塔内に導入し、吸収塔内で、液体炭化水素の吸収液と処理ガスとを気液接触させて炭化水素を吸収除去した後、その処理ガスを複数の吸着塔のいずれかに導入して除去するに際して、処理ガス中の炭化水素ガス濃度に応じ、吸着塔で吸着のみを行う吸着準備モードと、吸着塔で吸着・脱着を行う吸着専用モードと、冷却吸収・吸着モードとを、予め設定し、回収運転時、吸収塔に導入する処理ガス中の炭化水素ガス濃度を検出し、その検出した炭化水素ガス濃度が低いときに、吸着準備モードで運転して、処理ガスを、吸収液が循環していない吸収塔を通していずれかの吸着塔に導入して処理ガス中の炭化水素ガスを吸着し、吸収準備モードの運転中、炭化水素ガス濃度が上昇したとき吸着専用モードに切り替えて運転して、処理ガスを、吸収液が循環していない吸収塔を通していずれかの吸着塔に導入すると共に他の吸着塔内を吸引して脱着させ、吸着専用モードの運転中、炭化水素ガス濃度がさらに高くなったときに上記冷却吸収・吸着モードに切り替えて運転して、吸収液を冷却して吸収塔に循環してその吸収液で処理ガス中の炭化水素を吸収した後、吸着塔で吸着し、他の吸着塔で脱着した脱着ガスを上記吸収塔に導入するようにしたことを特徴とする炭化水素回収方法。
  2. 吸着塔が、吸着と脱着を交互に繰り返す複数の吸着塔からなり、吸着専用モードと冷却吸収・吸着モードの運転時、そのいずれかの吸着塔で処理ガス中の炭化水素ガスを吸着している際には、他の吸着塔は、真空ポンプで吸引されて脱着が行われる請求項1記載の炭化水素回収方法。
  3. 吸着準備モードから吸着専用モードに切り替えて、吸着塔の脱着を開始する際、真空ポンプからの排気ガスを、吸収塔をバイパスして、吸着を行っている吸着塔に送る請求項1記載の炭化水素回収方法。
  4. 炭化水素がガソリンであり、その炭化水素ガス濃度が、30vol%に達したとき、吸着専用モードから冷却吸収・吸着モードに切り替えられる請求項1または2記載の炭化水素回収方法。
  5. 冷却吸収・吸着モードで運転中、処理ガス中の炭化水素ガス濃度に応じて吸収液量が調整される請求項4記載の炭化水素回収方法。
  6. 時間が経過するにしたがって処理ガス中の炭化水素ガス濃度が上昇する、炭化水素ガスを含む空気を処理ガスとし、その処理ガスを吸収塔内に導入し、吸収塔内で、液体炭化水素の吸収液と処理ガスとを気液接触させて炭化水素を吸収除去した後、その処理ガスを複数の吸着塔のいずれかに導入して除去する炭化水素回収装置において、処理ガスを導入して液体炭化水素の吸収液と気液接触させて炭化水素ガスを吸収する吸収塔と、吸収塔に冷却した吸収液を供給循環する吸収液循環手段と、吸収塔からの処理ガスを交互に導入し、一方で炭化水素ガスの吸着を行うと共に他方で脱着を行う一対の吸着塔と、吸着塔を脱着する真空ポンプと、吸収塔に導入される処理ガス中の炭化水素ガス濃度を検出する濃度センサと、濃度センサの検出値が入力され、その濃度に応じて真空ポンプと吸収液の循環を停止させる吸着準備モードと真空ポンプを起動し吸収液の循環を停止させる吸着専用モードと吸収液を冷却して循環する冷却吸収・吸着モードとを切り替える運転モード切替手段とを備えた請求項1の方法を実施する炭化水素回収装置。
  7. 吸収塔本体の吸収液と処理ガスを接触させる吸収部の下方に、上記他方の吸着塔からの脱着ガスと吸収液とを接触させる回収部を設けた請求項6記載の炭化水素回収装置。
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